JP2002012353A - 枚葉印刷機のシートガイド装置 - Google Patents

枚葉印刷機のシートガイド装置

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JP2002012353A JP2000199529A JP2000199529A JP2002012353A JP 2002012353 A JP2002012353 A JP 2002012353A JP 2000199529 A JP2000199529 A JP 2000199529A JP 2000199529 A JP2000199529 A JP 2000199529A JP 2002012353 A JP2002012353 A JP 2002012353A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 枚葉印刷機のシートガイド装置に関し、シー
トをシートガイドに積極的に沿わせることで、シートを
常に安定して搬送できるようにする。 【解決手段】 シートガイド面30a,31a,32
a,33aに沿って空気を吹き出すように形成された複
数のノズルを備え、シートガイド面30a,31a,3
3aが平面状或いは凹曲面状に形成された部分では、上
記の複数のノズルからの吹き出し空気によりシート2と
シートガイド面30a,31a,33aとの間に空気の
滞留層を形成してシート2をシートガイド面30a,3
1a,33aから離隔させながら案内する第一のパター
ンでノズルを配置し、シートガイド面32aが凸曲面状
に形成された部分では、上記の複数のノズルからの吹き
出し空気によりシート2をシートガイド面32aに向け
て吸着させてシート2をシートガイド面32aに接近さ
せながら案内する第二のパターンでノズルを配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、枚葉印刷機のシー
トパスラインに近接して設備し、印刷を行っているシー
ト(枚葉紙)を安定的に移送するためのシートガイド装
置に関し、特に、排紙部のシートパスラインに設備して
好適の、シートガイド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は一般的な枚葉印刷機の排紙部の構
成を示す概略側面図である。図9に示すように、一般的
な枚葉印刷機にはその構成要素として印刷装置7と排紙
装置9とが備えられている。印刷装置7は、印刷すべき
色に応じて複数組(図9中では1組のみ示す)が並設さ
れている。そして、図示しない上流側の給紙装置から連
続的に供給されてくるシート2を、圧胴15,中間胴8
に具備させた図示しない爪装置を介して順次下流へ移送
し、その途上において、各印刷装置7が分担している色
のインキをシート2に転移させて多色印刷を行なう。よ
り具体的には、印刷装置7では、必要量のインキを図示
しないインキ装置で調整した後、版胴20の表面に装着
している刷版21へ供給し、版21の絵柄部分に転移さ
れたインキを更にゴム胴22の表面へ転写し、このゴム
胴22外周面の絵柄をゴム胴22と圧胴15との間を搬
送されているシート2へ転写することにより印刷を行な
う。
【0003】所定の印刷を終えたシート2は、最終印刷
装置7の圧胴15から排紙装置9の排紙軸10へ移送さ
れる。排紙装置9は、排紙軸10,エンドレスチェン1
2,チェングリッパ16等から構成されたシート搬送装
置24とシート積重装置13とを備えている。排紙軸1
0に移送されたシート2は、排紙軸10に巻回されて走
行するエンドレスチェン12のチェングリッパ16へ受
け渡され、チェングリッパ16に把持された状態でシー
ト積重装置13まで移送される。シート積重装置13ま
で移送されてきたシート2は、図示しないカム機構によ
る適宜のタイミングでチェングリッパ16から開放さ
れ、排紙テーブル14上へ落下積重される。落下したシ
ート2は、シート積重装置13の下流側上方に設けられ
た紙当て17に当接して前端が揃えられる。そして、排
紙テーブル14上に所定枚数のシート2が積重される
と、積重されたシート2は外部へ搬出される。
【0004】なお、シート積重装置13の上流側上方に
は、真空吸引車11が備えられている。真空吸引車11
は、シャフト部の両端を図示しないフレームに回転自在
に支持されており、図示しないモータを介して或いは印
刷機の速度と連動して、シート搬送速度よりも遅い所定
の周速度で回転するようになっている。また、真空吸引
車11の外周面には図示しない複数の空気吸引孔が穿設
され、シャフト部内に形成された空気路を介して空気吸
引ポンプ25に接続されている。このような構成によ
り、空気吸引ポンプ25を駆動すると空気吸引孔から外
部空気が吸入され、シート2が真空吸引車11に吸着さ
れる。これにより、シート2の落下に際してシート2の
走行速度が減速され、シート2が紙当て17に激突する
不具合が解消されると共に、落下するシート2の姿勢が
制御されるようになっている。
【0005】ところで、枚葉印刷機では印刷した直後の
シート2を順次下流工程へ搬送するため、排紙装置9に
移送されたシート2はインキが完全に乾燥した状態では
なく、経路途上において他の部分に接触すると擦られて
印刷面の汚れ、或いは傷入り等の不具合が発生する虞が
ある。そこで、これらのトラブルの発生を抑えるべく、
例えば中間胴8の下方、排紙装置9における排紙軸10
から真空吸引車11に至る立ち上がり部等のシートパス
ラインには、それぞれ種々多様な形式のシートガイド装
置が設備されている。
【0006】例えば、排紙装置9の排紙軸10の下側に
は、エンドレスチェン12の走行経路に沿ってシート2
を風圧によって下から押し上げるよう構成した複数組の
ファン18が配置されている。これらのファン18は、
シート2が排紙軸10の下方に設けられた図示しないシ
ートガイドに接触する不具合を防止すべく機能してい
る。
【0007】また、排紙軸10から真空吸引車11に至
るシートパスラインのコーナー部分には、エンドレスチ
ェン12の外側に図示しない凸曲面状のシートガイドが
備えられるとともに、エンドレスチェン12の外側には
シート2を風圧によって押し下げるよう構成した複数組
のファン19が配置されている。これらのファン19
は、シート2を上方から押さえつけることにより、シー
ト2の紙尻の跳ね上がりを抑止すべく機能している。
【0008】更に、真空吸引車11に近接してシート2
の走行方向上流側には、エアボックス40が設備されて
いる。エアボックス40は、その表面(シートガイド
面)40aがシート2の走行面に平行になるように配設
され、図10に示すようにシートガイド面40aには複
数の空気吹き出し孔(キリ孔)41がシートガイド面4
0aに垂直に穿設されている。エアボックス40の下端
には配管5が接続され、エアボックス40はこの配管5
を介してブロア(空気供給源)6の吐出側へ連結されて
いる。なお、エアボックス40とブロア6との間には電
磁弁27が介装されている。このような構成により、エ
アボックス40は、孔41から吹き出される空気流の作
用によってシート2を吹き上げ、シート2の印刷面が他
の部分に接触して汚れたり傷が入ったりするのを防止す
べく機能している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の各シートガイド装置にはそれぞれ次のような課
題があった。まず、排紙軸10の下側にはシートガイド
装置としてファン18を設けているが、ファン18は空
気流の作用を微妙にコントロールする調整作業が非常に
困難であり、また、ファン18による空気吹き上げによ
り乱気流が発生してしまう。このため、シート2の走行
姿勢の安定化を図ることができず、紙暴れや傷入り等の
不具合が発生してしまうという課題があった。
【0010】また、排紙軸10から真空吸引車11に至
るシートパスラインのコーナー部分に設置したファン1
9についても同様であり、空気流の作用を微妙にコント
ロールする調整作業が非常に困難なため、ファン19に
よる風圧が強すぎる場合には、シート2の裏面がシート
ガイドに接触してしまい、傷入りが発生するといった課
題があった。
【0011】更に、真空吸引車11の下流近傍に設置し
たエアボックス40については、このエアボックス40
は空気流によりシート2を吹き上げるよう機能している
が、孔41からのエアの吹き出し力が弱すぎる場合、シ
ート2を十分に押し上げることができない。このため、
真空吸引車11の前方(上流)でシート2が垂れ下が
り、シート2の印刷面がシートガイド面40aや真空吸
引車11のシャフト部等に接触し、傷や汚れが発生する
といった課題があった。また、逆に孔41からのエアの
吹き出し力が強すぎる場合、シート2の暴れや押し上げ
等に起因してシート2と真空吸引車11との間の吸着力
が弱くなり、シート2の保持力が低回して、シート2の
走行速度を制動したりシート2の姿勢を安定化する機能
が大幅に低下するといった課題があった。
【0012】このように、従来のシートガイド装置は、
シート2を安定して搬送するのが難かしいという課題が
あったが、これは、何れの装置も単に風圧によってシー
ト2を押し上げたり押し下げたりしてシート2の挙動を
力ずくに抑え込もうとしたものであり、シート2をシー
トガイドに積極的に沿わせようとしたものではないこと
による。
【0013】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、シートをシートガイドに積極的に沿わせること
で、シートを常に安定して搬送できるようにした、枚葉
印刷機のシートガイド装置を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の枚葉印刷機のシートガイド装置は、搬送中
のシートを案内する枚葉印刷機のシートガイド装置にお
いて、該シートの搬送ラインに沿って設けられたシート
ガイド面と、該シートガイド面に設けられ該シートガイ
ド面に沿って空気を吹き出すように形成された複数のノ
ズルとを備え、上記の複数のノズルが、該シートガイド
面が平面状或いは凹曲面状に形成された部分では、上記
の複数のノズルからの吹き出し空気により該シートと該
シートガイド面との間に空気の滞留層を形成して該シー
トを該シートガイド面から離隔させながら案内する第一
のパターンで配置され、該シートガイド面が凸曲面状に
形成された部分では、上記の複数のノズルからの吹き出
し空気により該シートを該シートガイド面に向けて吸着
させて該シートを該シートガイド面に接近させながら案
内する第二のパターンで配置されたことを特徴としてい
る。
【0015】好ましくは、上記の複数のノズルが、各ノ
ズルからの空気の吹き出し方向が隣接するノズルからの
空気の吹き出しにともない空気圧が最も低くなる領域に
向くようなパターンで配置されるようにする。より好ま
しくは、上記の第一のパターンは、各ノズルからの吹き
出し空気が該シートと該シートガイド面との間を一又は
複数の閉ループ状の旋回流となって流れるようにする配
置パターン、或いは一又は複数の蛇行流となって流れる
ようにする配置パターンとし、上記の第二のパターン
は、各ノズルからの空気の吹き出し方向が何れも該シー
トの搬送方向に逆らうような配置パターンとする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明する。まず、本発明の一実施形態と
しての枚葉印刷機のシートガイド装置について図1〜図
5を用いて説明する。ここでは、本発明の枚葉印刷機の
シートガイド装置を枚葉印刷機の排紙部に適用した場合
について示しており、図1は本実施形態のシートガイド
装置の構成を示す枚葉印刷機の排紙部の概略側面図であ
る。また、図2,図4は本実施形態のシートガイド装置
にかかるノズルの配置パターンを示す平面図であり、図
3,図5はそれぞれ図2,図4におけるノズル部の断面
構造を示す断面図である。なお、これらの図中、前記し
た従来技術のものと共通する部品,部位については同一
の符号を付し、一部説明は省略する。
【0017】本シートガイド装置1は、図1に示すよう
に、排紙軸10から真空吸引車11に至るシートパスラ
インに設置された複数のエアボックス30,31,3
2,33と、各エアボックス30,31,32,33に
圧送空気を供給する配管5と、圧送空気を発生させるブ
ロワ(空気源)6とを備えている。また、各エアボック
ス30,31,32,33に至る配管5にはそれぞれ電
磁弁27が介装されている。
【0018】各エアボックス30,31,32,33の
シート2が通過する側にはシートガイド面30a,31
a,32a,33aが設けられ、これらシートガイド面
30a,31a,32a,33aはシートパスライン
(エンドレスチェン12の走行経路)に平行に形成され
ている。具体的には、排紙軸10の下側に設置されたエ
アボックス30では、下に凸状に湾曲したシートパスラ
インに沿って、シートガイド面30aは凹曲面状に形成
されている。また、排紙軸10から真空吸引車11に至
るシートパスラインのコーナー部分に設置されたエアボ
ックス32では、下に凹状に湾曲したシートパスライン
に沿って、シートガイド面30aは凸曲面状に形成され
ている。また、コーナー部分から真空吸引車11までの
直線部分に設置されたエアボックス33、及び、排紙軸
10からコーナー部分に至る直線部分に設置されたエア
ボックス31では、それぞれのシートガイド面33a,
31aは真っ直ぐなシートパスラインに沿って平面状に
形成されている。
【0019】本シートガイド装置1は、各シートガイド
面30a,31a,32a,33aに沿って空気流を流
すことによって、シート2をシートガイド面30a,3
1a,32a,33aに積極的に沿わせ、これによりシ
ート2を安定して搬送できるようにしたものである。こ
のため、本シートガイド装置1においては、図2,図4
に示すように、シートガイド面30a,31a,32
a,33a上に複数のノズル4が配設されており、ブロ
ワ6から配管5を介してエアボックス30,31,3
2,33に圧送された空気を各ノズル4から吹き出すよ
うになっている。
【0020】また、各ノズル4は、シートガイド面30
a,31a,32a,33aに沿って空気を吹き出すこ
とを可能にすべく、図3,図5に示すようにシートガイ
ド面30a,31a,32a,33aに対して浅い角度
に傾斜して設けられている。ノズル4からシートガイド
面30a,31a,32a,33aと完全に平行に空気
を吹き出すのは困難であるため、吹き出し空気がシート
ガイド面30a,31a,32a,33a平行に近い角
度になるように、シートガイド面30a,31a,32
a,33aに対して浅い角度に傾斜した方向にノズル4
が設けられているのである。
【0021】このように各ノズル4からシートガイド面
30a,31a,32a,33aに沿って空気を吹き出
すことにより、シート2の上下面には空気の流速差が生
じる。この空気の流速差はシートガイド面30a,31
a,32a,33a側の静圧を減少させてシート2をシ
ートガイド面30a,31a,32a,33aに沿わ
せ、シート2をシートガイド面30a,31a,32
a,33aの近傍に保持させる。このとき、シートガイ
ド面30a,31a,32a,33aの近傍においてシ
ート2に加わる力(自重等)と空気流による抵抗とがバ
ランスしたところでは、シート2はそれ以上空気流側に
接近しなくなるので、シート2はシートガイド面30
a,31a,32a,33aから僅かに浮上してガイド
面30a,31a,32a,33aに非接触で走行する
ことになるのである。
【0022】ここで、本シートガイド装置1では、シー
トガイド面30a,31a,32a,33a上における
ノズル4の配置パターンを各エアボックス30,31,
32,33の設置位置に応じて設定している。これは、
各エアボックス30,31,32,33の設置位置にお
ける搬送中のシート2の挙動に着目したものであり、具
体的には、平面状或いは凹曲面状に形成されたエアボッ
クス30,31,33のシートガイド面30a,31
a,33aには、図2に示すパターン(第一パターン)
でノズル4を配置し、凸曲面状に形成されたエアボック
ス32のシートガイド面32aには、図4に示すパター
ン(第二パターン)でノズル4を配置している。
【0023】各配置パターンの特徴について説明する
と、まず、図2に示す第一パターンは、各ノズル4を格
子状に配置し、隣接し合う4つのノズル4を一組のノズ
ル群36として各ノズル4の吹き出し方向を隣接するノ
ズル4へ向けて90度ずつ転換させたものである。ノズ
ル4からシートガイド面30a,31a,33aに沿っ
て空気を吹き出した場合、吹き出し方向の後方側では圧
力状態が低下し、ノズル4の吹き出し口近辺で最も圧力
が低下して負圧になるが、このような配置とすること
で、各ノズル4において発生する負圧が隣接するノズル
4からの空気の吹き込みによって緩和されることにな
る。したがって、負圧の作用によりシート2がシートガ
イド面30a,31a,33aに接触することが防止さ
れる。
【0024】また、各ノズル4から吹き出された空気流
は一つの閉ループ状の旋回流となって滞留するので、図
3に示すようにシートガイド面30a,31a,33a
とシート2との間には空気の滞留層が形成されることに
もなる。この空気滞留層はシート2に対してクッション
の役割を果たし、シート2の搬送状態の安定化に寄与す
る。即ち、シートガイド面30a,31a,33aが設
置された区域では、シート2の自重や遠心力によってシ
ート2の紙尻が下がり易く、走行時の空気の抵抗により
ばたつくが、上記のようにシートガイド面30a,31
a,33aとシート2との間に空気滞留層が形成される
ことにより、この空気滞留層によってシート2がシート
ガイド面30a,31a,33aから離隔されるととも
に空気滞留層のクッション機能によってシート2の暴れ
(ばたつき)が吸収され、シート2の搬送状態が安定す
るのである。なお、空気滞留層の厚さは、ブロア6から
エアボックス3に供給する圧縮空気の圧力やノズル4の
開口面積等を適宜設定することによって任意に調整制御
することができる。
【0025】一方、図4に示す第二パターンは、隣接す
る各ノズル4の相互間隔を空気の吹き出し方向,及び吹
き出し方向と直角方向にそれぞれ所定の間隔P,Sに設
定して格子状に配置するとともに、各ノズル4の吹き出
し方向をシート2の搬送方向に対して逆方向に設定した
ものである。このように、空気の吹き出し方向をシート
2の搬送方向に対して逆方向にすると、図5に示すよう
に各ノズル4からの空気噴流のシート2に対する相対速
度が高くなる。このため、シート2をシートガイド面3
2aに沿わせる吸着力が高まる一方で、シートガイド面
32aのさらに近傍においては、相対速度の高い空気噴
流による、シート2を一定以上に噴流側(シートガイド
面32a)に接近させないようにする作用も増大する。
【0026】シートガイド面32aが設置された区域で
は、遠心力によってシート2の紙尻が跳ね上がりやすい
が、このように強い吸着力でシート2の紙尻の浮き上が
りが押さえられと同時に、シート2を一定以上に噴流側
に接近させないようにする作用も増大することで、シー
ト2はシートガイド面32aから所定の距離を保ちなが
ら安定した状態で走行するようになる。また、この第二
パターンでも、第一パターンと同様に各ノズル4におい
て発生する負圧が隣接するノズル4からの空気の吹き込
みによって緩和されるので、シート2がシートガイド面
32aに接触することは防止される。
【0027】以上詳述したように、本シートガイド装置
1によれば、各ノズル4からシートガイド面30a,3
1a,32a,33aに沿って空気を吹き出すことによ
って、搬送中のシート2をシートガイド面30a,31
a,32a,33aに積極的に沿わせるとともに、各エ
アボックス30,31,32,33の設置位置における
搬送中のシート2の挙動に着目して各シートガイド面3
0a,31a,32a,33aのノズル4の配置パター
ンを設定しているので、シート2のばたつきや跳ね上が
りが効率的に抑えられ、シート2の安定した搬送が実現
されるという効果がある。
【0028】また、真空吸引車11の近傍のエアボック
ス33においては、各ノズル4からの空気の吹き出し量
を調整することで、シート2を真空吸引車11の外周面
に適宜の接触圧をもって係合させることができ、真空吸
引車11の吸引機能(吸着力)を妨げることなくシート
2を真空吸引車11の外周面へ確実に吸着保持させられ
るという効果もある。
【0029】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明は上述の実施形態に限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施
することができる。例えば、シートガイド面30a,3
1a,33aにおけるノズル4の配置パターンは、シー
ト2とシートガイド面30a,31a,33aとの間に
空気滞留層が形成されるような配置パターンであれば、
図2に示す配置パターンに限定されない。したがって、
図2では、反時計回りに空気流が旋回するように各ノズ
ル4の向きを設定しているが、逆に時計周りに空気流が
旋回するように各ノズル4の向きを設定してもよい。ま
た、時計回りのノズル群と反時計周りのノズル群との組
み合わせであってもよい。更に、一組のノズル群36を
構成するノズル4の数としては、3個或いは6個等、例
示した4個以外の数でも良い。
【0030】また、図6に示すように、各ノズル群36
の中央にシートガイド面30a,31a,33aと垂直
な空気吹き出し孔34を穿設してもよい。この場合、こ
れら空気吹き出し孔34からの垂直方向への空気流の吹
き出しによって、シート2とシートガイド面30a,3
1a,33aとの間に形成される空気滞留層のクッショ
ン機能をより安定化させることができ、シート2を更に
安定して搬送することができるという効果がある。
【0031】更に、図7に示すようなノズル4の配置パ
ターンをシートガイド面30a,31a,33aに適用
することもできる。図7に示すノズル4の配置パターン
は、図2の配置パターンのように各ノズル4から吹き出
す空気流が閉じた状態で連続するように配置したもので
はなく、シート2の搬送方向と逆らう方向に各ノズル4
から吹き出した空気流が蛇行しながら流れるように配置
したものである。具体的には、各ノズル4を格子状に配
置し、シート2の搬送方向に垂直な方向に並んだ各ノズ
ル4を2列毎に1組のノズル群37としている。そし
て、各ノズル群37における各ノズル4の吹き出し方向
が鍵状に連続するようにしている。また、各ノズル群3
7におけるノズル4の配置パターンは、印刷機幅方向の
中心線を基準として左右対称になっている。
【0032】この場合、各ノズル4から吹き出した空気
流は連続した閉ループ状の流れとはならないものの、シ
ート2とシートガイド面30a,31a,33aとの間
を蛇行しながら流れるので、空気流はシート2とシート
ガイド面30a,31a,33aとの間で滞留して空気
滞留層を形成する。したがって、図7に示す配置パター
ンによっても、空気滞留層のクッション機能によってシ
ート2の搬送姿勢を安定化させることができるという効
果がある。
【0033】一方、シートガイド面32aにおけるノズ
ル4の配置パターンは、シート2の搬送方向に対して逆
方向に向けて空気が吹き出されるような配置パターンで
あれば、図4に示す配置パターンに限定されない。つま
り、図4に示すように、ノズル4の吹き出し方向をシー
ト2の搬送方向に対して完全に逆方向に設定するのでは
なく、図8に示すように、シート2の搬送方向の逆方向
に対し印刷機幅方向の中心線を境界線として、両外側に
角度θを付けた斜め配向にしてもよい。
【0034】図8に示すパターンでは、ノズル4からの
空気の吹き出し方向は、シート2の搬送方向に対して逆
方向の成分と、印刷機幅方向の外側へ向かう成分とを有
しており、シート2の搬送方向に逆らう方向で、且つ、
シート2の幅方向中央を中心に左右対称で斜め方向外側
に設定されている。また、各ノズル4は格子状配置とさ
れ、各ノズル4の間隔P,Sは図4に示すパターンと同
様に設定されている。
【0035】このようなパターンでノズル4を配置する
ことにより、搬送中のシート2には印刷機幅方向の外側
へ向かう空気流によるシート2をシート幅方向へ広げる
力が作用する。したがって、図8に示すノズル4の配置
パターンによれば、図4に示すパターンと同様の作用・
効果が得られるのに加え、シート2がシート幅方向へ広
げられることによってシート2に皺が付きにくく、より
良好な印刷状態を保つことができるようになるという効
果もある。
【0036】また、上述の実施形態では、本発明を枚葉
印刷機の排紙部に適用した場合について説明したが、本
発明の適用個所は排紙部に限定されず、中間胴8の下方
等、枚葉印刷機のシートパスライン全般に適用すること
ができる。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の枚葉印刷
機のシートガイド装置によれば、各ノズルからシートガ
イド面に沿って空気を吹き出すことによって、搬送中の
シートをシートガイド面に積極的に沿わせるとともに、
シートガイド面の設置位置における搬送中のシートの挙
動に着目してシートガイド面のノズルの配置パターン
(第一のパターン,第二のパターン)を設定しているの
で、シートのばたつきや跳ね上がりが効率的に抑えら
れ、シートの安定した搬送が実現されるという効果があ
る。
【0038】また、各ノズルからの空気の吹き出し方向
が隣接するノズルからの空気の吹き出しにともない空気
圧が最も低くなる領域に向くようにノズルの配置パター
ンを設定することにより、各ノズルからの空気の吹き出
しにより発生する空気圧の低下を隣接するノズルからの
空気の吹き込みによって緩和することができ、負圧によ
って搬送中のシートがシートガイド面に接触することが
防止され、シートの搬送状態がより安定されるという効
果がある。
【0039】特に、上記の第一のパターンを、各ノズル
からの吹き出し空気がシートとシートガイド面との間を
一又は複数の閉ループ状の旋回流となって流れるように
する配置パターン、或いは一又は複数の蛇行流となって
流れるようにする配置パターンとすることにより、搬送
中のシートとシートガイド面との間に安定した空気滞留
層を形成することができる。
【0040】また、上記の第二のパターンを、各ノズル
からの空気の吹き出し方向が何れも該シートの搬送方向
に逆らうような配置パターンとすることにより、搬送中
のシートをシートガイド面に向けて確実に吸着すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての枚葉印刷機のシー
トガイド装置の構成を示す枚葉印刷機の排紙部の概略側
面図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるシートガイド面上
でのノズルの配置パターン(第一パターン)を示す平面
図である。
【図3】図2のIII−III矢視断面図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかるシートガイド面上
でのノズルの配置パターン(第二パターン)を示す平面
図である。
【図5】図4のV−V矢視断面図である。
【図6】第一パターンの変形例を示す平面図である。
【図7】第一パターンの変形例を示す平面図である。
【図8】第二パターンの変形例を示す平面図である。
【図9】従来の枚葉印刷機のシートガイド装置の構成を
示す枚葉印刷機の排紙部の概略側面図である。
【図10】図9のX方向矢視平面図である。
【符号の説明】
1 シートガイド装置 2 シート 30,31,32,33,40 エアボックス 30a,31a,32a,33a,40a シートガイ
ド面 4 ノズル 5 配管 6 ブロア(空気源) 7 印刷装置 8 中間胴 9 排紙装置 10 排紙軸 11 真空吸引車 12 エンドレスチェン 13 シート積重装置 14 排紙テーブル 15 圧胴 16 チェングリッパ 17 紙当て 18,19 ファン 20 版胴 21 刷版 22 ゴム胴 24 シート搬送装置 25 空気吸引ポンプ 27 電磁弁 34,41 空気吹き出し孔 36,37 ノズル群
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 稔 広島県三原市糸崎町5007番地 三菱重工業 株式会社紙・印刷機械事業部内 Fターム(参考) 3F049 AA01 AA02 FA05 LA06 LB03 3F101 FA01 FA02 FC19 LA06 LB03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送中のシートを案内する枚葉印刷機の
    シートガイド装置において、 該シートの搬送ラインに沿って設けられたシートガイド
    面と、 該シートガイド面に設けられ該シートガイド面に沿って
    空気を吹き出すように形成された複数のノズルとを備
    え、 上記の複数のノズルが、 該シートガイド面が平面状或いは凹曲面状に形成された
    部分では、上記の複数のノズルからの吹き出し空気によ
    り該シートと該シートガイド面との間に空気の滞留層を
    形成して該シートを該シートガイド面から離隔させなが
    ら案内する第一のパターンで配置され、 該シートガイド面が凸曲面状に形成された部分では、上
    記の複数のノズルからの吹き出し空気により該シートを
    該シートガイド面に向けて吸着させて該シートを該シー
    トガイド面に接近させながら案内する第二のパターンで
    配置されたことを特徴とする、枚葉印刷機のシートガイ
    ド装置。
  2. 【請求項2】 上記の複数のノズルが、各ノズルからの
    空気の吹き出し方向が隣接するノズルからの空気の吹き
    出しにともない空気圧が最も低くなる領域に向くような
    パターンで配置されたことを特徴とする、請求項1記載
    の枚葉印刷機のシートガイド装置。
  3. 【請求項3】 上記の第一のパターンは、各ノズルから
    の吹き出し空気が該シートと該シートガイド面との間を
    一又は複数の閉ループ状の旋回流となって流れるように
    する配置パターン、或いは一又は複数の蛇行流となって
    流れるようにする配置パターンであることを特徴とす
    る、請求項1又は2記載の枚葉印刷機のシートガイド装
    置。
  4. 【請求項4】 上記の第二のパターンは、各ノズルから
    の空気の吹き出し方向が何れも該シートの搬送方向に逆
    らうような配置パターンであることを特徴とする、請求
    項1〜3の何れかの項に記載の枚葉印刷機のシートガイ
    ド装置。
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