JP3758948B2 - 枚葉印刷機のシートガイド装置 - Google Patents

枚葉印刷機のシートガイド装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3758948B2
JP3758948B2 JP2000199528A JP2000199528A JP3758948B2 JP 3758948 B2 JP3758948 B2 JP 3758948B2 JP 2000199528 A JP2000199528 A JP 2000199528A JP 2000199528 A JP2000199528 A JP 2000199528A JP 3758948 B2 JP3758948 B2 JP 3758948B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
air
nozzle
sheet guide
nozzles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000199528A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002012337A (ja
Inventor
雅 大木
靖彦 平田
横山  稔
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2000199528A priority Critical patent/JP3758948B2/ja
Publication of JP2002012337A publication Critical patent/JP2002012337A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3758948B2 publication Critical patent/JP3758948B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、枚葉印刷機のシートパスラインに近接して設備し、印刷を行っているシート(枚葉紙)を安定的に移送するためのシートガイド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は一般的な枚葉印刷機の全体構成を示す概略側面図である。図9に示すように、一般的な枚葉印刷機は、主なユニット(構成要素)として、給紙装置18,印刷装置7,排紙装置9を備えている。このうち、給紙装置18は給紙テーブル19上へ被印物であるシート(枚葉紙)2を積重させておき、該シート2を1枚ずつ順次次工程の印刷工程へ供給する装置である。
【0003】
次の印刷工程には、通常、墨,藍,紅,黄色等のインキや、その他の特殊な色のインキを備えた複数組の印刷装置7a〜7d(図9中には4組のみ示しており、複数組の印刷装置全体については符合7で示す)が並設されており、給紙装置18から連続的に供給されてくるシート2を、圧胴15,中間胴8に具備させた図示しない爪装置を介して順次下流へ移送し、その途上において、各印刷装置7a〜7dが分担している色のインキを転移させ、多色印刷を行なう。また、印刷装置7b,7c間には反転胴24が備えられ、印刷の途上においてシート2を反転させることによって表裏両面への印刷を可能にしている。
【0004】
上記印刷装置7では、必要量のインキを図示しないインキ装置で調整した後、版胴20の表面に装着している刷版21へ供給し、版21の絵柄部分に転移されたインキを更にゴム胴22の表面へ転写し、このゴム胴22外周面の絵柄をゴム胴22と圧胴15との間を搬送されているシート2へ転写することにより印刷を行なう。なお、印刷終了後のシート2は下流の排紙装置9へ移送される。
【0005】
排紙装置9は、シート積重装置13と排紙軸10,エンドレスチェン12,チェングリッパ16等から構成されたシート搬送装置28とを備えている。排紙装置9では、印刷を終了したシート2をシート搬送装置28によりシート積重装置13まで搬送し、シート積重装置13で積重して適宜外部へ排出するようになっている。
【0006】
このような構成により、給紙装置18から供給されたシート2は、まず、第1印刷装置7aで1色目の印刷が施され、第1印刷装置7aの圧胴15から中間胴8に渡され、更に第2印刷装置の圧胴15へ受け渡されて2色目の印刷が施される。そして、表面への印刷を終えたシート2は反転胴24おいて表裏を反転され、この状態で第3,第4印刷装置7c,7dへ順次移載されて、裏面に目的とする多色印刷が施される。
【0007】
所定の印刷を終えたシート2は、最終印刷装置7dの圧胴15から排紙装置9の排紙軸10へ移送され、排紙軸10に巻回されて走行するエンドレスチェン12のチェングリッパ16へ受け渡され、チェングリッパ16に把持された状態でシート積重装置13まで移送される。シート積重装置13まで移送されてきたシート2は、図示しないカム機構による適宜のタイミングでチェングリッパ16から開放され、排紙テーブル14上へ落下積重される。落下したシート2は、シート積重装置13の下流側上方に設けられた紙当て17に当接して前端が揃えられる。そして、排紙テーブル14上に所定枚数のシート2が積重されると、積重されたシート2は外部へ搬出される。
【0008】
ところで、枚葉印刷機では印刷した直後のシート2を順次下流工程へ搬送するため、排紙装置9に移送されたシート2の表面(図9中下側)のインキは完全に乾燥した状態ではなく、経路途上において他の部分に接触すると擦られて印刷面の汚れ、或いは傷入り等の不具合が発生する虞がある。そこで、これらのトラブルの発生を抑えるべく、例えば中間胴8の下方、排紙装置9における排紙軸10から真空吸引車11に至る立ち上がり部等のシートパスラインには、それぞれ種々多様な形式のシートガイド装置が設備されている。
【0009】
例えば、排紙装置9のシート積重装置13の上部上流側には、図9に示すように、真空吸引車11とシートガイド装置としてのエアボックス40とが設備されている。ここで、図10〜図12は、このシート積重装置13の上部に設備された従来のシートガイド装置を示す図であり、図10はシートガイド装置の概略構成を示す模式図である。また、図11は図10のXI方向矢視平面図、図12は図10のXII−XII方向矢視断面図である。
【0010】
まず、真空吸引車11は、シート2の搬送方向に直角に複数個配設され、両端部をフレーム30,30に回転自在に支持されたシャフト26に等間隔に取り付けられている。シャフト26は、図示しないモータを介して、或いは印刷機の速度と連動して回転するよう構成され、真空吸引車11は、シャフト26と一体となってシート搬送速度v1よりも僅かに遅い所定の周速度v2で回転するようになっている。
【0011】
真空吸引車11の外周面には複数の空気吸引孔23が穿設され、シャフト26の内部には軸方向に空気吸引路26aが形成されている。そして、真空吸引車11の空気吸引孔23は、この空気吸引路26aに連通している。また、空気吸引路26aはエア吸引手段としての空気吸引ポンプ25に連結されている。このような構成により、空気吸引ポンプ25を駆動すると、真空吸引車11の内部が負圧になって空気吸引孔23に外部空気が吸入され、シート2が真空吸引車11に吸着される。これにより、シート2の落下に際してシート2の走行速度が減速され、シート2が紙当て17に激突する不具合が解消されると共に、落下するシート2の姿勢が制御されるようになっている。なお、両面印刷機の場合は、シート2の印刷面への接触面積を極力小さくすべく、真空吸引車11の軸方向幅は狭く形成されている。
【0012】
エアボックス40は、真空吸引車11に近接してシート2の搬送方向上流側に設備されている。また、エアボックス40は、その表面(シートガイド面)40aがシート2の搬送面に平行になるように配設され、シートガイド面40aには複数の空気吹き出し孔41がシートガイド面40aに垂直に穿設されている。エアボックス40の下端には配管5が接続され、エアボックス40はこの配管5を介してブロア(空気供給源)6の吐出側へ連結されている。なお、エアボックス40とブロア6との間には、ブロア6からエアボックス40への空気の供給/遮断を制御する電磁弁27が介装されている。このような構成により、エアボックス40は、孔41から吹き出される空気流の作用によってシート2を吹き上げ、シート2の印刷面が他の部分に接触して汚れたり傷が入ったりするのを防止するようになっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のシートガイド装置としてのエアボックス40のように、空気流によりシート2を吹き上げる構成では、孔41からのエアの吹き出し力が弱すぎる場合、シート2を十分に押し上げることができない。このため、真空吸引車11の前方(上流)でシート2が垂れ下がり、シート2の印刷面がシートガイド面40aや図12中に実線で示すように真空吸引車11のシャフト26部等に接触し、傷や汚れが発生するといった不具合があった。
【0014】
また、逆に孔41からのエアの吹き出し力が強すぎる場合、シート2の暴れや押し上げ等に起因してシート2と真空吸引車11との間の吸着力が弱くなってしまう。このため、図12中に二点差線で示すようにシート2の保持力が低回して、シート2の走行速度を制動したりシート2の姿勢を安定化する機能が大幅に低下するといった不具合があった。
【0015】
このように、従来のシートガイド装置は孔41からのエアの吹き出し力の調整が困難であり、シート2を安定して搬送するのが難かしいという課題があった。また、この課題は上述のようなシート積重装置13の上部上流側に設備されるシートガイド装置に限られたものではなく、中間胴8の下方等、他のシートパスラインに設備されるシートガイド装置一般に共通する課題でもある。
【0016】
本発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、シートを常に安定して搬送できるようにして、良好な印刷物を得ることができるようにした、枚葉印刷機のシートガイド装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の枚葉印刷機のシートガイド装置は、シートガイド面に設けられた複数のノズルからの吹き出し空気によって搬送中のシートを該シートガイド面に沿うように案内する枚葉印刷機のシートガイド装置において、上記複数のノズルが該シートガイド面に沿って空気を吹き出すように形成されるとともに、空気の吹き出し方向が隣接するノズルからの空気の吹き出しにともない空気圧が最も低くなる領域に向くように各ノズルが配置され、該ノズル群の内側に該シートガイド面から搬送中のシートに向けて空気を吹き出す空気吹き出し孔が設けられたことを特徴としている。
【0018】
好ましくは、搬送中のシートと該シートガイド面との間で上記複数のノズルからの吹き出し空気が滞留するように各ノズルが配置されるようにする。
【0019】
より好ましくは、上記複数のノズルが一又は複数のノズル群を構成し、該ノズル群を構成する各ノズルからの吹き出し空気が一つの閉ループ状の旋回流となって連続するように各ノズルが配置されるようにする
【0020】
また、上記複数のノズルが一又は複数のノズル群を構成し、該ノズル群を構成する各ノズルからの吹き出し空気が一つの蛇行流となって連続するように各ノズルが配置されるのも好ましい。
より好ましくは、上記の蛇行流が該シートの搬送方向に逆らう方向に流れるように各ノズルが配置されるようにする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
まず、本発明の第1実施形態としての枚葉印刷機のシートガイド装置について図1〜図5を用いて説明する。図1は本実施形態にかかるノズルの配置状態を示す平面図であり、図2はそのノズルの形状とノズル近辺のシートガイド面上における圧力状態とを示す図である。また、図3及び図5は本実施形態のシートガイド装置の適用例を示す図であり、図4は特に図3の適用例における作用及び効果を説明するための図である。なお、これらの図中、前記した従来技術のものと共通する部品,部位については同一の符号を付し、一部説明は省略する。
【0022】
本シートガイド装置は、図1に示すように、図示しない空気供給源から空気が圧送されるエアボックス3と、エアボックス3のシート2(図2参照)が通過する側に形成されたシートガイド面3aと、シートガイド面3aに設けられた複数のノズル4とを備えている。シートガイド面3aはシート2の搬送面と平行を保つように形成され、シート2が直線的に搬送される位置ではシート搬送面に平行に平面状に形成され、シート2が曲線を描いて搬送される位置ではシート搬送面に平行に曲面状に形成されている。
【0023】
本シートガイド装置は、シートガイド面3aに設けられた複数個のノズル4からシートガイド面3aに沿って空気を吹き出すことによってシート2を安定して搬送できるようにしたものである。このため、本シートガイド装置においては、シートガイド面3aに沿って空気を吹き出すことを可能にすべく、図2(b)に示すように、シートガイド面3aに対して浅い角度に傾斜してノズル4が設けられている。ノズル4からシートガイド面3aと完全に平行に空気を吹き出すのは困難であるため、吹き出し空気がシートガイド面3a平行に近い角度になるように、ノズル4がシートガイド面3aに対して浅い角度に傾斜した方向に設けられているのである。
【0024】
このようにシートガイド面3aに沿って空気を吹き出すことにより、シート2の上下面には空気の流速差が生じる。この空気の流速差はシートガイド面3a側の静圧を減少させてシート2をシートガイド面3aに沿わせ、シート2をシートガイド面3aの近傍に保持させる。このとき、シートガイド面3aの近傍においてシート2に加わる力(自重等)と空気流の抵抗とがバランスしたところでは、シート2はそれ以上空気流側に接近しなくなるので、シート2はシートガイド面3aから僅かに浮上してガイド面3aに非接触で走行する。
【0025】
ところで、ノズル4からシートガイド面3aに沿って空気を吹き出すことにより、シートガイド面3a直上における空気の圧力状態は図2(a)に示すようになる。即ち、シートガイド面3a直上においてノズル4から吹き出された空気が到達する箇所とその空気流の下流側では圧力状態は正圧になるが、この箇所よりも吹き出し方向の後方(空気流の上流側)では逆に圧力状態は負圧になり、ノズル4の吹き出し口近辺で最も負圧が大きくなる。このため、空気流によって正圧になっている領域においては上述のようにシート2とシートガイド面3aとの接触が防止されるものの、負圧になっている領域においては負圧により吸引されたシート2がシートガイド面3aに接触する虞がある。
【0026】
そこで、本シートガイド装置では、図1に示すように各ノズル4の空気の吹き出し方向を隣接するノズル4の近辺において負圧が最大となる領域(即ち、平面視で隣接するノズル4の吹き出し口近辺)に向け、この負圧領域に空気を吹き込むことによって負圧を緩和するようにしている。より具体的には、各ノズル4を格子状に配置し、隣接し合う4つのノズル4を一組のノズル群36として各ノズル4の吹き出し方向を隣接するノズル4へ向けて90度ずつ転換させている。つまり、本シートガイド装置では、一組のノズル群36を構成する4つのノズル4間において各ノズル4において発生する負圧を緩和し合うようになっている。
【0027】
したがって、本シートガイド装置によれば、各ノズル4において発生する負圧が隣接するノズル4からの空気の吹き込みによって緩和されるため、負圧によってシート2がシートガイド面3aに接触することが防止され、シート2の安定した搬送が実現されるという効果がある。
更に、本シートガイド装置によれば、各ノズル4から吹き出された空気流は一つの閉ループ状の旋回流となって滞留するので、シートガイド面3aとシート2との間に空気層が形成されることになり、この空気層のクッション機能によってシート2の搬送姿勢をより安定化させることができるという効果もある。
【0028】
なお、上記空気層の厚さは、エアボックス3に供給する圧縮空気の圧力やノズル4の開口面積等を適宜設定することによって任意に調整制御することができる。また、図1では、反時計回りに空気流が旋回するように各ノズル4の向きを設定しているが、逆に時計周りに空気流が旋回するように各ノズル4の向きを設定してもよい。また、時計回りのノズル群と反時計周りのノズル群との組み合わせであってもよい。更に、一組のノズル群を構成するノズル4の数としては、3個或いは6個等、例示した4個以外の数でも良い。
【0029】
次に、本シートガイド装置を枚葉印刷機に適用した場合の具体的な効果について説明する。まず、図3は本シートガイド装置を排紙装置9のシート積重装置13の上部上流側に設置した場合について示す概略構成図である。ここでは、図3に示すように、エアボックス3は真空吸引車11の近傍でシート2の搬送方向上流側に配設され、シートガイド面3aは平面状に形成されている。また、エアボックス3への空気供給源としてはブロワ6が備えられ、ブロワ6からエアボックス3へ配管5及び電磁弁27を介して圧送空気が供給されるようになっている。
【0030】
このような構成により、ブロア6を駆動させて空気圧を上昇させ、電磁弁27を開口してエアボックス3に圧縮空気を供給すると、シートガイド面3aに設けられたノズル4から空気流が吹き出され、シートガイド面3aとシート2の間に所定の厚みの空気層が形成される。これにより、シート2とシートガイド面3aとの接触が防止されるの加え、図4に示すように、シート2は一定の安定した姿勢で真空吸引車11に搬送されることになるので、シート2と真空吸引車11のシャフト26部との接触も防止される。また、シート2の搬送姿勢が安定することによって、真空吸引車11の吸着力が妨げられることがなく、シート2は真空吸引車11の外周面へ確実に吸着保持される。
【0031】
したがって、本シートガイド装置によれば、シート積重装置13の上部上流側に真空吸引車11に近接して設置されることによって、シート2と真空吸引車11のシャフト26部との接触による汚損や傷入等の不具合を防止できるとともに、シート2の落下時の姿勢を制御してシート積重装置13の排紙テーブル14上へシート2を安定的に積重させることができるという効果がある。
【0032】
また、本シートガイド装置は、排紙装置9の入り口である排紙軸10の下方に設置することも可能である。ここで、図5は本シートガイド装置を排紙軸10の下方に設置した場合について示す概略構成図である。ここでは、図5に示すように、エアボックス3はエンドレスチェン12の走行経路(軌跡)に沿って複数配置され、各エアボックス3のシートガイド面3aは凹型の曲面状に形成されている。また、エアボックス3への空気供給源としては図3と同様にブロワ6が備えられ、ブロワ6からエアボックス3へ配管5及び電磁弁27を介して圧送空気が供給されるようになっている。
【0033】
このような構成により、シート2はばたつくことなくシートガイド面3aに沿って一定の安定した姿勢で排紙軸10の下方を搬送されるようになる。したがって、このように本シートガイド装置を排紙軸10の下方に設置した場合にも、シート2の印刷面が他の部分に接触して汚損や傷入等の不具合が発生することを防止できるという効果がある。
【0034】
なお、上記の凹面状のシートガイド面3aを備えたシートガイド装置は、中間胴8の下方等にも適用することができる。また、本シートガイド装置にかかるシートガイド面3aは凸型の曲面状に形成することも可能である。この場合は、排紙軸10の下流側のエンドレスチェン12の立ち上がり部におけるシートガイド装置として適用することができる。
【0035】
次に、本発明の第2実施形態としての枚葉印刷機のシートガイド装置について図6を用いて説明する。なお、図6は本実施形態にかかるノズルの配置状態を示す平面図である。
本シートガイド装置は、第1実施形態と同様の配置でシートガイド面32a上に各ノズル4を設けたものであるが、更に、各ノズル群36の中央に、シートガイド面32aと垂直に空気吹き出し孔31を穿設したことを特徴としている。他の構成については第1実施形態と同様であり、図示しない空気供給源からエアボックス31に空気を圧送し、各ノズル4及び各孔31から空気流を吹き出すようになっている。
【0036】
このような構成により、本シートガイド装置によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる他、更に、各ノズル群36の中央に穿設された空気吹き出し孔31からのシート2に対し垂直方向への空気流の吹き出しによって、シート2とシートガイド面32aとの間により安定した空気滞留層を形成することができ、シート2を更に安定して搬送することができるという効果がある。
【0037】
なお、ここでは各ノズル群36の全てに対して空気吹き出し孔31を穿設しているが、一部のノズル群36に対して空気吹き出し孔31を穿設するだけでも一定の効果を得ることができる。また、本シートガイド装置も、第1実施形態と同様にシート積重装置13の上部や排紙軸10の下方等、シートパスラインに沿った種々の位置に設備することができる。
【0038】
上記の第1,第2実施形態では、各ノズル4の空気の吹き出し方向を隣接するノズル4の近辺において負圧が最大となる領域に向けるとともに、各ノズル4から吹き出した空気流が連続した閉ループ状の旋回流を形成するように各ノズル4を配置しているが、各ノズル4の配置は第1,第2実施形態のものに限定されない。即ち、各ノズル4からの空気流の吹き出しにより発生する負圧を緩和させるには、少なくとも各ノズル4の空気の吹き出し方向が隣接するノズル4の吹き出し口近辺に向くような配置であればよく、閉ループ状の配置に限らない。また、より好ましくは、シート2とシートガイド面3aとの間に空気滞留層が形成されるような配置であればよい。したがって、以下の第3,第4実施形態のように各ノズル4を配置することも可能である。
【0039】
図7は本発明の第3実施形態としての枚葉印刷機のシートガイド装置にかかるノズルの配置状態を示す平面図である。
本シートガイド装置も、第1,第2実施形態と同様にエアボックス33のシートガイド面33a上において各ノズル4を格子状に配置しているが、第1,第2実施形態のように各ノズル4から吹き出す空気流が閉じた状態で連続するように配置したものではなく、シート2の搬送方向に垂直な方向に各ノズル4から吹き出した空気流が蛇行しながら流れるように配置したものである。具体的には、シート2の搬送方向に並んだ各ノズル4を2列毎に1組のノズル群37とし、各ノズル群において各ノズル4の吹き出し方向が鍵状に連続するように各ノズル4が配置されている。また、各ノズル群37におけるノズル4の配置パターンは、各ノズル群37において発生する空気の蛇行流の方向が互いに逆方向になるように設定されている。
【0040】
このような構成により、本シートガイド装置によれば、第1,第2実施形態と同様に各ノズル4において発生する負圧が隣接するノズル4からの空気の吹き込みによって緩和されるため、負圧によってシート2がシートガイド面33aに接触することが防止され、シート2の安定した搬送が実現されるという効果がある。
【0041】
更に、各ノズル4から吹き出した空気流は連続した閉ループ状の流れとはならないものの、シート2とシートガイド面33aとの間を蛇行しながら流れるので、空気流はシート2とシートガイド面33aとの間で滞留して空気層を形成する。したがって、本シートガイド装置によっても、第1,第2実施形態と同様にシートガイド面33aとシート2との間に形成された空気層によって、シート2の搬送姿勢をより安定化させることができるという効果がある。
【0042】
なお、本シートガイド装置においても、第2実施形態のように、シートガイド面33a上の適宜の位置にシート2に対して垂直に空気を吹き出す空気吹き出し孔を穿設してもよい。また、図7中では2組のノズル群37のみを示しているが、シート2の搬送方向に向けてより複数のノズル群37を配置してもよい。また、本シートガイド装置も、第1実施形態と同様にシート積重装置13の上部や排紙軸10の下方等、シートパスラインに沿った種々の位置に設備することができる。
【0043】
次に、本発明の第4実施形態としての枚葉印刷機のシートガイド装置について図8を用いて説明する。なお、図8は本実施形態にかかるノズルの配置状態を示す平面図である。
本シートガイド装置は、第3実施形態と同様に各ノズル4から吹き出した空気流が蛇行しながら流れるように各ノズル4を配置したものであるが、第3実施形態とは異なり、蛇行した空気流の流れる方向をシート2の搬送方向に逆らう方向に設定している。具体的には、エアボックス34のシートガイド面34a上において各ノズル4を格子状に配置し、シート2の搬送方向に垂直な方向に並んだ各ノズル4を2列毎に1組のノズル群38として各ノズル群38における各ノズル4の吹き出し方向が鍵状に連続するように各ノズル4が配置されている。また、各ノズル群38におけるノズル4の配置パターンは、シート2の搬送方向の中心線を基準として左右対称に設定されている。
【0044】
このような構成により、本シートガイド装置によれば、第1〜第3実施形態と同様の効果が得られる他、ノズル4から吹き出された空気流がシート2の搬送方向に逆らう方向に流れることにより、シート2の上下面における空気流の相対速度差が大きくなって、シート2をシートガイド面34aに沿わせる吸着力が更に高まるという効果がある。
【0045】
なお、本シートガイド装置においても、第2実施形態のように、シートガイド面34a上の適宜の位置にシート2に対して垂直に空気を吹き出す空気吹き出し孔を穿設してもよい。また、図8では、各ノズル群38におけるノズル4の配置パターンをシート2の搬送方向の中心線を基準として左右対称に設定しているが、右から左へ交互にノズル4の配置パターンを変えるようにしてもよい。また、本シートガイド装置も、第1実施形態と同様にシート積重装置13の上部や排紙軸10の下方等、シートパスラインに沿った種々の位置に設備することができる。
【0046】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、ノズル4の配置パターンについては、上述の第1〜第4実施形態のものに限定されるものではなく、例えば、第1実施形態の配置パターンに第3,第4実施形態の配置パターンを組み合わせたり、第3実施形態の配置パターンに第4実施形態の配置パターンを組み合わせる等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々のパターンを適用することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の枚葉印刷機のシートガイド装置によれば、複数のノズルからのシートガイド面に沿った空気の吹き出しにより搬送中のシートをシートガイド面に沿わせる吸着力を発生させることができると同時に、各ノズルからの空気の吹き出しにより発生する空気圧の低下が隣接するノズルからの空気の吹き込みによって緩和されるため、負圧によって搬送中のシートがシートガイド面に接触することが防止され、シートの安定した搬送が実現されるという効果がある。更に、上記ノズル群の内側に設けた空気吹き出し孔から搬送中のシートに向けて空気を吹き出すことによって、シートとシートガイド面との間に更に安定した空気層を形成することができ、シートを更に安定して搬送することができるという効果がある。
【0048】
また、ノズルからの吹き出し空気がシートとシートガイド面との間で滞留するように各ノズルが配置されることによって、シートとシートガイド面との間に空気層が形成され、この空気層のクッション機能によってシートの搬送姿勢をより安定化させることができるという効果がある。
【0049】
特に、隣接する複数のノズルからなる一又は複数のノズル群を構成し、ノズル群を構成する各ノズルからからの吹き出し空気が一つの閉ループ状の旋回流となって連続するように各ノズルが配置されることによって、より安定した空気層が形成され、シートの搬送姿勢をより安定化させることができるという効果がある
【0050】
また、隣接する複数のノズルからなる一又は複数のノズル群を構成し、ノズル群を構成する各ノズルからの吹き出し空気が一つの蛇行流となって連続するように各ノズルが配置されることによっても、より安定した空気層が形成され、シートの搬送姿勢をより安定化させることができるという効果がある。
この場合、更に、上記の蛇行流がシートの搬送方向に逆らう方向に流れるように各ノズルが配置されることによって、シートの上下面における空気流の相対速度差が大きくなって、シートをシートガイド面に沿わせる吸着力が更に高まるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるシートガイド面上でのノズルの配置状態を示す平面図である。
【図2】本発明の第1実施形態にかかるノズルの特性を示す図であり、(a)はノズル近辺のシートガイド面上における圧力状態を示す図、(b)はノズルの形状を示す断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態としての枚葉印刷機のシートガイド装置を枚葉印刷機のシート積重装置の上部に設置した例を示す模式的な側面図である。
【図4】本発明の第1実施形態としての枚葉印刷機のシートガイド装置をシート積重装置の上部に設置した場合の作用及び効果を説明するための図であり、図3のIV−IV矢視断面図であり、一部断面表示は省略する。
【図5】本発明の第1実施形態としての枚葉印刷機のシートガイド装置を枚葉印刷機の排紙軸の下方に設置した例を示す模式的な側面図である。
【図6】本発明の第2実施形態にかかるシートガイド面上でのノズルの配置状態を示す平面図である。
【図7】本発明の第3実施形態にかかるシートガイド面上でのノズルの配置状態を示す平面図である。
【図8】本発明の第4実施形態にかかるシートガイド面上でのノズルの配置状態を示す平面図である。
【図9】一般的な枚葉印刷機の全体構成を示す概略側面図である。
【図10】従来の枚葉印刷機用シートガイドの概略構成を示す側面図である。
【図11】図10のXI方向矢視平面図である。
【図12】図10のXII−XII方向矢視断面図であり、一部断面表示は省略する。
【符号の説明】
2 シート
3,32,33,34,40 エアボックス
3a,32a,33a,34a,40a シートガイド面
4 ノズル
5 配管
6 ブロア(空気源)
7,7a〜7d 印刷装置
8 中間胴
9 排紙装置
10 排紙軸
11 真空吸引車
12 エンドレスチェン
13 シート積重装置
14 排紙テーブル
15 圧胴
16 チェングリッパ
17 紙当て
18 給紙装置
19 給紙テーブル
20 版胴
21 刷版
22 ゴム胴
23 空気吸引孔
24 シート反転胴
25 空気吸引ポンプ
26 シャフト
27 電磁弁
28 シート搬送装置
30 フレーム
31,41 空気吹き出し孔
36,37,38ノズル群

Claims (4)

  1. シートガイド面に設けられた複数のノズルからの吹き出し空気によって搬送中のシートを該シートガイド面に沿うように案内する枚葉印刷機のシートガイド装置において、
    上記複数のノズルが該シートガイド面に沿って空気を吹き出すように形成されるとともに、各ノズルからの空気の吹き出し方向が隣接するノズルからの空気の吹き出しにともない空気圧が最も低くなる領域に向くように各ノズルが配置され
    該ノズル群の内側に該シートガイド面から搬送中のシートに向けて空気を吹き出す空気吹き出し孔が設けられた
    ことを特徴とする、枚葉印刷機のシートガイド装置。
  2. 上記複数のノズルが一又は複数のノズル群を構成し、該ノズル群を構成する各ノズルからの吹き出し空気が一つの閉ループ状の旋回流となって連続するように各ノズルが配置された
    ことを特徴とする、請求項記載の枚葉印刷機のシートガイド装置。
  3. 上記複数のノズルが一又は複数のノズル群を構成し、該ノズル群を構成する各ノズルからの吹き出し空気が一つの蛇行流となって連続するように各ノズルが配置された
    ことを特徴とする、請求項記載の枚葉印刷機のシートガイド装置。
  4. 上記の蛇行流が該シートの搬送方向に逆らう方向に流れるように各ノズルが配置された
    ことを特徴とする、請求項記載の枚葉印刷機のシートガイド装置。
JP2000199528A 2000-06-30 2000-06-30 枚葉印刷機のシートガイド装置 Expired - Fee Related JP3758948B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000199528A JP3758948B2 (ja) 2000-06-30 2000-06-30 枚葉印刷機のシートガイド装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000199528A JP3758948B2 (ja) 2000-06-30 2000-06-30 枚葉印刷機のシートガイド装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002012337A JP2002012337A (ja) 2002-01-15
JP3758948B2 true JP3758948B2 (ja) 2006-03-22

Family

ID=18697527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000199528A Expired - Fee Related JP3758948B2 (ja) 2000-06-30 2000-06-30 枚葉印刷機のシートガイド装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3758948B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002012337A (ja) 2002-01-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS60214962A (ja) 片面又は両面印刷された枚葉紙の案内装置
US7464929B2 (en) Apparatus for carrying or guiding a printing material sheet
JP4772370B2 (ja) コンベヤテーブル
WO2018142757A1 (ja) 搬送装置及び画像形成装置
JPH05131613A (ja) 枚葉紙輪転印刷機における枚葉紙ガイド用のノズルユニツト
JP4494577B2 (ja) 両面印刷機のシート状物案内装置
JP3703803B2 (ja) 加工機械内でウェブ材料または枚葉紙材料を浮遊させながらガイドするための装置
US20010006276A1 (en) Guiding device of a machine for processing planar printing materials
US6585259B2 (en) Delivery of a machine for processing flat printing materials
JP3758948B2 (ja) 枚葉印刷機のシートガイド装置
JP3935797B2 (ja) 枚葉印刷機
JPH10109404A (ja) 枚葉印刷機用シートガイド
JP3621866B2 (ja) 枚葉印刷機のシートガイド装置
US6729233B2 (en) Sheet guide device in a rotary printing machine
JP3643725B2 (ja) 枚葉印刷機のシートガイド
JP3564378B2 (ja) 枚葉印刷機のシートガイド装置
US7219889B2 (en) Sheet-processing machine with a pneumatic sheet-guiding device
JP3758949B2 (ja) 枚葉印刷機のシートガイド装置
JP3964304B2 (ja) シート状物案内装置
US6726203B1 (en) Sheet guide arrangement in a printing machine
JP3593019B2 (ja) 枚葉印刷機のシートガイド装置
JPH04211943A (ja) 枚葉印刷機用排紙装置
JP2001293843A (ja) 枚葉印刷機のシートガイド装置
JP4061107B2 (ja) シート状物案内装置
JP2003118072A (ja) 枚葉印刷機のシートガイド装置およびその制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050719

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050920

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051227

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100113

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110113

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110113

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110113

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120113

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130113

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140113

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees