JP2006343663A - 画像投影装置及びこれに用いるスクリーン - Google Patents
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Abstract
【課題】シンチレーションやスペックルを、比較的簡単な構成によって低減化を図り、表示特性の良好な画像投影装置及びこれに用いるスクリーンを提供する。
【解決手段】光源から出射される光を変調してスクリーンに投影して画像の表示を行う画像投影装置であって、そのスクリーン10には、1つ以上の拡散部2を設け、少なくとも1つの拡散部2を、他部1、3及び4に対して相対的に移動可能として構成する。回転などの連続的移動により、シンチレーション、スペックルの低減化を図ることができる。
【選択図】図1
【解決手段】光源から出射される光を変調してスクリーンに投影して画像の表示を行う画像投影装置であって、そのスクリーン10には、1つ以上の拡散部2を設け、少なくとも1つの拡散部2を、他部1、3及び4に対して相対的に移動可能として構成する。回転などの連続的移動により、シンチレーション、スペックルの低減化を図ることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、光源から出射される光を変調してスクリーンに投影して画像の表示を行うプロジェクションテレビなどの画像投影装置及びこれに用いるスクリーンに関する。
液晶パネルやDMD(digital micromirror device)素子などの光変調素子を照明装置によって照明し、この空間光変調素子からの透過光、もしくは、反射光を投影レンズによってスクリーン上に投影するように構成された画像投影装置(光学式プロジェクタ)が知られている。この画像投影装置においては、光源からの光を赤、緑、青の波長帯域に分離して上述の光変調素子によってそれぞれ変調し、スクリーンに投射して重ね合わせることによって、カラーの画像表示を行っている。そしてこの画像投影装置に使われる光源としては、可視光領域で発光効率の高い超高圧水銀ランプが使われることが多く、これを用いることにより効率良く照明光を出射することができるようになされている。
例えば、透過型のスクリーンを用いて、スクリーンの背後から光変調素子により変調した画像をスクリーンに投影するいわゆるリアプロジェクションテレビは、現在のテレビの大型化の流れの中で、特徴のある位置づけである。特に近年は、大型液晶テレビやプラズマテレビなどの進出により、重さやコストの面で、利点を有するといえる。
しかしながら、その画質を比較すると、プロジェクションテレビには、スクリーンに起因するギラギラ感、いわゆるシンチレーションがどうしてもつきまとい、自然な絵の表現を妨げているのが、実情である。
しかしながら、その画質を比較すると、プロジェクションテレビには、スクリーンに起因するギラギラ感、いわゆるシンチレーションがどうしてもつきまとい、自然な絵の表現を妨げているのが、実情である。
また、近年、超高圧水銀ランプに代わる新しいプロジェクション用光源として、レーザーが注目されている。半導体レーザーなどの光源は、従来の放電ランプに比べてスペクトルが鋭いために、大きな色域を確保できるメリットがある。また、寿命も、ランプより長くなる。
しかしながら、レーザーを光源として使った場合は、スクリーンのギラギラ感、いわゆるスペックルの発生が避けられない。先に述べたシンチレーションは主にスクリーンに含まれる拡散材に起因するもので、インコヒーレントな光で生じるものであるが、レーザーのようなコヒーレントな光がスクリーンに当たると、その干渉効果によって遠近感をもったギラギラ感が生じ、スペックルとして認識される。
しかしながら、レーザーを光源として使った場合は、スクリーンのギラギラ感、いわゆるスペックルの発生が避けられない。先に述べたシンチレーションは主にスクリーンに含まれる拡散材に起因するもので、インコヒーレントな光で生じるものであるが、レーザーのようなコヒーレントな光がスクリーンに当たると、その干渉効果によって遠近感をもったギラギラ感が生じ、スペックルとして認識される。
このようなスペックルの対策としては、スクリーン全体を振動させる方法が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
また、スペックル及びシンチレーション対策として、例えば拡散機能を有する層をスクリーンに2層設ける構成が提案され、実用化されている(例えば特許文献2参照。)。
特開昭55−65940号公報
特開2004−133478号公報
また、スペックル及びシンチレーション対策として、例えば拡散機能を有する層をスクリーンに2層設ける構成が提案され、実用化されている(例えば特許文献2参照。)。
上記特許文献1においては、図24にその概略構成図を示すように、スクリーン10全体を例えば圧電バイモルフなどの振動機構40により細かく振動させる構成が提案されている。しかしながら、このように、スクリーン10全体を動かすには、非常に大きなパワーが必要であり、実現が難しい。特に、近年実用化されている大型のリアプロジェクションテレビなどに用いる場合は、スクリーン全体を動かすためには大掛かりな振動機構が必要となり、いわゆるコンスーマー製品への導入は不可能である。
また、図25においては、上記特許文献2に開示のスクリーンの概略断面構成図を示す。この場合、光源側からフレネルレンズ部4、レンチキュラーレンズ部3を配置し、レンチキュラーレンズ部3の光出射側(観察側)に比較的強い拡散機能を有する拡散部2、フレネルレンズ部4の光入射側(光源側)に比較的弱い拡散機能を有する拡散部5を設ける構成とするものである。
スペックルやシンチレーションの対策としては、光の拡散が有効であるが、拡散を強くすると光源からの光のゲインを低下させ、また解像度の低下を招くという問題がある。
上記特許文献2においては、図25に示すように、拡散部を2つとすることによって、拡散部、すなわち例えば拡散シート1枚当たりの拡散剤の量を少なくし、このようなゲインの低下や解像度の低下を抑えている。しかしながら、このような構成とする場合においても、光源としてレーザーを用いる場合は、スペックルの抑制が不十分となる。
また、このような目的により拡散シートの枚数を増加すると、スクリーンは益々構造が複雑になり、スクリーン全体の重量は増加していくこととなる。
スペックルやシンチレーションの対策としては、光の拡散が有効であるが、拡散を強くすると光源からの光のゲインを低下させ、また解像度の低下を招くという問題がある。
上記特許文献2においては、図25に示すように、拡散部を2つとすることによって、拡散部、すなわち例えば拡散シート1枚当たりの拡散剤の量を少なくし、このようなゲインの低下や解像度の低下を抑えている。しかしながら、このような構成とする場合においても、光源としてレーザーを用いる場合は、スペックルの抑制が不十分となる。
また、このような目的により拡散シートの枚数を増加すると、スクリーンは益々構造が複雑になり、スクリーン全体の重量は増加していくこととなる。
以上の問題に鑑みて、本発明は、プロジェクションテレビ等の画像投影装置のスクリーンに見られるシンチレーションやスペックルを、比較的簡単で実用的な構造によって低減化することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、光源から出射される光を変調してスクリーンに投影して画像の表示を行う画像投影装置であって、そのスクリーンには、1つ以上の拡散部を設け、少なくとも1つの拡散部を、他部に対して相対的に移動可能として構成する。
また、本発明は、上述の画像投影装置において、少なくとも1つの拡散部に、移動機構部を設ける構成とする。
更に、本発明は、上述の画像投影装置において、可動機構部により、連続的な移動を可能とする。
また、本発明は、光源から出射される光が変調されて照射され、画像を投影するスクリーンであって、このスクリーンには、1つ以上の拡散部を設け、少なくとも1つの拡散部を、他部に対して相対的に移動可能として構成する。
また、本発明は、上述の画像投影装置において、少なくとも1つの拡散部に、移動機構部を設ける構成とする。
更に、本発明は、上述の画像投影装置において、可動機構部により、連続的な移動を可能とする。
また、本発明は、光源から出射される光が変調されて照射され、画像を投影するスクリーンであって、このスクリーンには、1つ以上の拡散部を設け、少なくとも1つの拡散部を、他部に対して相対的に移動可能として構成する。
上述したように、本発明による画像投影装置及びスクリーンにおいては、1つ以上の拡散部、例えば拡散シートを設けて、そのうちの少なくとも1つの拡散部を、他の部分例えばフレネルレンズシートやレンチキュラーレンズシートなどの光学シートなどに対して、相対的に移動可能とすることによって、シンチレーションやスペックルを大幅に抑制することができるものである。
このように、スクリーンのうちの特に1つの拡散部を移動させることから、その駆動機構はスクリーン全体を例えば振動させる場合と比較して、移動させる重量が極めて少ないことから、簡易で実用的な構成となる。
このように、スクリーンのうちの特に1つの拡散部を移動させることから、その駆動機構はスクリーン全体を例えば振動させる場合と比較して、移動させる重量が極めて少ないことから、簡易で実用的な構成となる。
更に、この拡散部に移動機構部を設け、この移動機構部により連続的な移動を可能とすることによって、例えば揺動、振動などの静止点を含む移動では、周期的に見えてしまうスペックルやシンチレーションを、連続的に抑制することができるという利点を有する。
以上説明したように、本発明の画像投影装置及びスクリーンによれば、比較的簡易で実用的な装置構成により、確実にシンチレーションやスペックルの低減化を図ることができる。
以下本発明を実施するための最良の形態の例を説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
図1〜図3においては、本発明による画像投影装置のスクリーンの各例の概略断面構成図を示す。各例共に、入射光を平行光にして出射する機能を有するフレネルレンズを含むフレネルレンズ部4、出射光の出射角度を広げる機能を有するレンチキュラーレンズを含むレンチキュラーレンズ部3を、光入射側からこの順に設ける例を示す。
図1は、スクリーン10において、拡散シート等より成る拡散部2を、レンチキュラーレンズ部3の光出射側に設ける例を示す。そして、この例においては、この拡散部2を、他部すなわちレンチキュラーレンズ部3、フレネルレンズ部4などに対して相対的に移動可能とする。具体的には、例えばこの拡散部2の一部、図示の例においては両端に、移動機構部20を設ける構成とする。移動機構部20としては、後述する回転移動による機構部などを用いることができる。
このように、移動可能とする拡散部2をレンチキュラーレンズ部3の光出射側、すなわちこの場合移動可能とする拡散部2を最も観察者(視聴者)側に配置することによって、フォーカス性を保持することができるという利点を有する。
図1〜図3においては、本発明による画像投影装置のスクリーンの各例の概略断面構成図を示す。各例共に、入射光を平行光にして出射する機能を有するフレネルレンズを含むフレネルレンズ部4、出射光の出射角度を広げる機能を有するレンチキュラーレンズを含むレンチキュラーレンズ部3を、光入射側からこの順に設ける例を示す。
図1は、スクリーン10において、拡散シート等より成る拡散部2を、レンチキュラーレンズ部3の光出射側に設ける例を示す。そして、この例においては、この拡散部2を、他部すなわちレンチキュラーレンズ部3、フレネルレンズ部4などに対して相対的に移動可能とする。具体的には、例えばこの拡散部2の一部、図示の例においては両端に、移動機構部20を設ける構成とする。移動機構部20としては、後述する回転移動による機構部などを用いることができる。
このように、移動可能とする拡散部2をレンチキュラーレンズ部3の光出射側、すなわちこの場合移動可能とする拡散部2を最も観察者(視聴者)側に配置することによって、フォーカス性を保持することができるという利点を有する。
図2に示す例においては、図1に示す例と同様の構成とし、拡散部2の光出射側、すなわち観察側に保護板1を設ける構成とするものである。図2において、図1と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。このように、移動可能とする拡散部2を固定部、すなわちこの場合例えば厚さが比較的厚く、十分な剛性を有し、したがって平面性を十分に保持し得る部材であるレンチキュラーレンズ部3と、この保護板1とで挟む構成とすることによって、拡散部2の移動により生じる振動や撓みを抑制して、十分な平面性を保持することができるという利点を有する。例えば、厚さ0.3mm程度の拡散シートより成る拡散部に対して、厚さ2mm程度の固定スクリーンを保護板として配置することによって、拡散部2の撓みを抑制し、十分に平面性を保持することができる。
また、特に大型のスクリーン10に適用する場合において、スクリーン中央部の撓みを抑えるために、例えばこの保護板1及びレンチキュラーレンズ部3の、拡散部2と対向する側の面を、例えばスクリーン10の中央部に相当する位置が拡散部2に向かって突出するように凸状に形成することによって、このようなスクリーン中央部の撓みをより確実に抑えることができる。
また、図2においては、フレネルレンズ部4の光入射側、すなわち光源側に拡散部5を設ける例を示す。スペックル及びシンチレーションの低減化が十分でない場合は、このように、移動可能とする拡散部2の他に拡散部5を1以上設けることによって、より確実にスペックル及びシンチレーションの低減化を図ることができる。なお、拡散部5をフレネルレンズ部4から分離して、この拡散部5も例えば微小に移動する構成とすることも可能である。
図3は、フレネルレンズ部4の光入射側、すなわち光源側に拡散部5を設け、この拡散部5を移動可能とする例を示す。図3において、図1と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
このように、少なくともフレネルレンズ部4の光入射側に、移動可能とする拡散部5を設ける場合は、フレネルレンズ部4を通過後の光への影響を回避し、コントラストの低下を回避することができる。
このように、少なくともフレネルレンズ部4の光入射側に、移動可能とする拡散部5を設ける場合は、フレネルレンズ部4を通過後の光への影響を回避し、コントラストの低下を回避することができる。
以上の各例におけるように、本発明においては、スクリーン全体ではなく、少なくとも1つの拡散部のみを移動可能とする。したがって、例えば前述の図25において説明した例のように、拡散部を2つ設け、このスクリーン10全体を振動させる構成とする場合と比較して、移動させる部材の重量は10分の1程度となり、移動機構部20の負担を低減することができる。
また、上述の図1に示す例は、拡散機能を例えば一枚の拡散シートに集約し、それを移動するようにした例である。
この場合のスペックルコントラストを比較例とともに図4に示す。ここでスペックルコントラストとは、投影画像面のギラギラ感を数値化したもので、スクリーンから2mの距離において、4mmの瞳で視聴することを想定してカメラの画角を設定し、撮影した映像の平均輝度をI、輝度の分散をσとして、スペックルコントラストをσ/Iとして示したものである。この値が大きいほど輝度分散が高く、すなわちギラギラ感が強くなる。インコヒーレント光を用いたときのシンチレーションについても同様の指標で評価できる。
この場合のスペックルコントラストを比較例とともに図4に示す。ここでスペックルコントラストとは、投影画像面のギラギラ感を数値化したもので、スクリーンから2mの距離において、4mmの瞳で視聴することを想定してカメラの画角を設定し、撮影した映像の平均輝度をI、輝度の分散をσとして、スペックルコントラストをσ/Iとして示したものである。この値が大きいほど輝度分散が高く、すなわちギラギラ感が強くなる。インコヒーレント光を用いたときのシンチレーションについても同様の指標で評価できる。
図4の結果から、スクリーンを動かさない場合スペックルコントラストは5%程度である。スクリーン全体を移動させる場合は1%程度であり、拡散部のみを移動させる場合も、同様にスペックルコントラストを1%程度、すなわちほとんどスペックルを視認できないレベルまで低減できることがわかる。
この結果から、スクリーン全体を移動させる場合と、拡散部のみを移動させる場合とで両者に大きな相違はなく、シンチレーションやスペックルの要因が、拡散部のみに依存していたことがわかる。
この結果から、スクリーン全体を移動させる場合と、拡散部のみを移動させる場合とで両者に大きな相違はなく、シンチレーションやスペックルの要因が、拡散部のみに依存していたことがわかる。
次に移動振幅(移動方向の振幅、例えば回転移動の場合は回転半径)と、移動する周期とに対して、スペックルの変化を調べた結果をそれぞれ図5及び図6に示す。なお、図5及び図6中、S1はコヒーレント光によるスペックルコントラストのレベル、S2はインコヒーレント光によるシンチレーションのコントラストのレベル、S3はスペックル及びシンチレーションが視認不可能なコントラストのレベルをそれぞれ示す。
図5の結果から、移動振幅については0.5mm以上、また図6から、移動周期については0.5Hz以上あれば十分であることがわかる。移動振幅及び移動周期の上限は、スクリーン及びこれを含む装置全体の許容振動の範囲に収まればよく、例えば移動振幅は10mm以下、また移動周期は10Hz以下程度であることが望ましい。
図5の結果から、移動振幅については0.5mm以上、また図6から、移動周期については0.5Hz以上あれば十分であることがわかる。移動振幅及び移動周期の上限は、スクリーン及びこれを含む装置全体の許容振動の範囲に収まればよく、例えば移動振幅は10mm以下、また移動周期は10Hz以下程度であることが望ましい。
次に、拡散部2を移動させる移動機構20の各例について詳細に説明する。
図7A〜Cは、本発明による画像投影装置のスクリーンに適用可能な移動機構部20の一例のスクリーンとは反対側からみた概略側面図、概略断面図及びスクリーン側からみた概略側面図である。
この移動機構部20には、スクリーンの固定部、すなわち例えば前述の図1におけるフレネルレンズ部4、レンチキュラーレンズ部3等を保持する固定フレーム21,22が設けられる。そしてこの固定フレーム21に、偏芯シャフト25の2つの軸受け部23,24が、偏芯シャフト25を十分平行に保つような間隔及び長さを持って固定具27,28により固定される。偏芯シャフト25は、例えばその一端が、中心軸のずれた比較的直径の小さい偏芯軸部25aとされ、多端の比較的直径の大きい部分が、軸受け部23,24の摺動部23s及び24sに嵌合される。一方偏芯シャフト25の偏芯軸部25aは、移動可能とされる拡散部11に固定された固定部26の摺動部26sに嵌合される。軸受け部23,24としては各種のベアリング、例えばオイル含浸型などの軸受け機構を用いることができる。
図7A〜Cは、本発明による画像投影装置のスクリーンに適用可能な移動機構部20の一例のスクリーンとは反対側からみた概略側面図、概略断面図及びスクリーン側からみた概略側面図である。
この移動機構部20には、スクリーンの固定部、すなわち例えば前述の図1におけるフレネルレンズ部4、レンチキュラーレンズ部3等を保持する固定フレーム21,22が設けられる。そしてこの固定フレーム21に、偏芯シャフト25の2つの軸受け部23,24が、偏芯シャフト25を十分平行に保つような間隔及び長さを持って固定具27,28により固定される。偏芯シャフト25は、例えばその一端が、中心軸のずれた比較的直径の小さい偏芯軸部25aとされ、多端の比較的直径の大きい部分が、軸受け部23,24の摺動部23s及び24sに嵌合される。一方偏芯シャフト25の偏芯軸部25aは、移動可能とされる拡散部11に固定された固定部26の摺動部26sに嵌合される。軸受け部23,24としては各種のベアリング、例えばオイル含浸型などの軸受け機構を用いることができる。
この移動機構部20の偏芯シャフト25を、図8に示すように、回転駆動する駆動部40に連結して回転させ、スクリーンの拡散部11側からみて例えば右回転する場合の移動の過程を図9A〜Dの概略平面構成図に示す。図9A〜Dにおいて、図7Cと対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
図9Aに示すように、偏芯シャフト25の回転によって偏芯軸部25aが矢印a1で示すように回転移動すると、固定部26により保持される拡散部11はこの回転移動に伴い、矢印b1で示すように、図9Aの紙面において左側に移動する。次に、図9Bに示すように、矢印a2で示す偏芯軸部25aの回転移動に伴い、拡散部11は矢印b2で示すように上側に、続いて図9C及びDに示すように、矢印a3、a4で示す偏芯軸部25aの回転に伴い、拡散部11は矢印b3、b4で示すように右、下にと回転移動する。
図9Aに示すように、偏芯シャフト25の回転によって偏芯軸部25aが矢印a1で示すように回転移動すると、固定部26により保持される拡散部11はこの回転移動に伴い、矢印b1で示すように、図9Aの紙面において左側に移動する。次に、図9Bに示すように、矢印a2で示す偏芯軸部25aの回転移動に伴い、拡散部11は矢印b2で示すように上側に、続いて図9C及びDに示すように、矢印a3、a4で示す偏芯軸部25aの回転に伴い、拡散部11は矢印b3、b4で示すように右、下にと回転移動する。
このように、移動機構部として回転運動する機構を用いることにより、連続的に移動させることができる。したがって、例えばスクリーンを振動させる場合に、振幅運動における振幅端が静止点となり、ここにおいてスペックルが視認されるという不都合を回避することができる。振動機構による場合、このような静止点でのスペックルを防ぐためには、高い振動数が必要となるので、駆動部の負担が増加し、またスクリーンを支持する躯体すなわち固定フレームに伝わる振動が無視できなくなるという問題が生じる。
なお、このような連続的な移動としては、偏芯軸受け機構による回転移動に限定されるものではなく、その他の回転機構や、または、2方向の振動を組み合わせることにより8の字などの閉ループ軌道を描く移動機構など、種々の移動機構を用いることが可能である。
なお、このような連続的な移動としては、偏芯軸受け機構による回転移動に限定されるものではなく、その他の回転機構や、または、2方向の振動を組み合わせることにより8の字などの閉ループ軌道を描く移動機構など、種々の移動機構を用いることが可能である。
このような偏芯軸受けによる移動機構部20をモーター等の駆動部40と組み合わせた例の概略側面構成図及びスクリーン側からみた概略平面構成図を図10A及びBにそれぞれ示す。この例では、スクリーン10の移動可能とする拡散部、すなわち移動部31の上部中央位置に、図7A〜Cにおいて説明した移動機構部20の偏芯軸部側の固定部を固定し、図示しないがその偏芯シャフトをDCブラシレスモーター等の駆動部40に連結して配置した場合を示す。移動可能とする拡散部を含む移動部31は、例えば前述のフレネルレンズ部、レンチキュラーレンズ部等の固定部32及び33に挟まれる構造とし、これら固定部32及び33は、別体の固定機構、もしくは移動機構部20の固定部分及び駆動部40を支持する固定機構に支持されていてもよい。
駆動部40により、スクリーン10を備える画像投影装置、例えばプロジェクションテレビの重心が高くなる懸念のある場合には、図11A及びBに示すように、駆動部40を下部に配置し、タイミングベルト41,42及び滑車43などのリンク機構により、回転を伝達してもよい。図11A及びBにおいて、図10A及びBと対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
駆動部40により、スクリーン10を備える画像投影装置、例えばプロジェクションテレビの重心が高くなる懸念のある場合には、図11A及びBに示すように、駆動部40を下部に配置し、タイミングベルト41,42及び滑車43などのリンク機構により、回転を伝達してもよい。図11A及びBにおいて、図10A及びBと対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
また、図12A及びBは、移動部31すなわち拡散部を2点で支持する構成とした場合の概略側面構成図及び概略平面構成図である。2つの移動機構部20A及び20Bの回転位相を合わせて独立に駆動してもよいし、図13A及びBに示すように、1つのモーター等の駆動部40からタイミングベルト44などによるリンク機構で連動した回転機構を実現してもよい。この場合は位相のずれにより2つのリンク部に負荷がかかる可能性があるため、それを解消するためにクラッチ機構(片方向のみに回転する機構)を設けることが望ましい。この場合においても、図14A及びBに示すように、駆動部40を下部に設置して、同様にタイミングベルト45,46及び滑車47などのリンク機構を利用することも可能である。以上の図12〜図14において、図10と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
また、さらに大型の画面に対応してスクリーンを大面積とする場合、このスクリーンの重さにより回転に変動をきたす場合には、図15A及びBに示すように、移動機構部20にかかる重さをキャンセルする支持機構、たとえばばねなどの牽引機構部48,49を設けることも可能である。このように牽引機構部を設ける場合は、回転機構のトルクが1回転を通して均一となり、モーター等の駆動部40への負荷が軽減されるという利点を有する。図15において、図10と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
前述の図1に示す構成のスクリーンを用いて、図7A〜Cに示す移動機構部により、振幅すなわち回転機構の回転半径を2mm、周波数2Hzとして拡散部を回転移動させることによって、スペックル、シンチレーションを視認不可能な程度に低減化することができた。
なお、本発明のスクリーンの構成としては、上述の各例のほか、拡散部を含む種々の構成を採り得る。例えば図16に示すように、拡散シート等の拡散部を3つ設ける場合にも本発明を適用することができる。この場合、レンチキュラーレンズ部3の光出射側に、2層の拡散シートより成る拡散部2a、2bが光透過性基材6を挟んで接着して配置され、この2層構造の拡散部2a及び2bを移動機構部20により移動する構成とした例を示す。
また、図17に示すように、フレネルレンズ部4の光入射側に移動可能な拡散部5を設ける場合において、撓みを防ぎ平面性を保持するために、拡散部5の光入射側に別体の保護板7を設ける構成としてもよい。
更に、図18に示すように、フレネルレンズ部4とレンチキュラーレンズ部3との間に拡散部2を設け、これを移動可能としてもよい。
図16〜図18において、図1〜図3と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
これらの場合においても、上述の各例と同様に、比較的安価で簡易な機構によって、シンチレーションやスペックルの低減化を図ることができる。
更に、図18に示すように、フレネルレンズ部4とレンチキュラーレンズ部3との間に拡散部2を設け、これを移動可能としてもよい。
図16〜図18において、図1〜図3と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
これらの場合においても、上述の各例と同様に、比較的安価で簡易な機構によって、シンチレーションやスペックルの低減化を図ることができる。
また、その他のスクリーン、図19及び図20にその概略断面構成を示すように、レンチキュラーレンズとして、スクリーンの水平方向及び垂直方向に光を広げる機能をそれぞれ有する水平方向レンチキュラーレンズ部3Hと垂直方向レンチキュラーレンズ部3Vとを設ける場合においても、同様に本発明を適用し得る。
図19においては、フレネルレンズ部4の光出射側に、垂直方向レンチキュラーレンズ部3V、移動機構部20を設けた拡散部2、水平方向レンチキュラーレンズ部3Hをこの順に設けた例を示す。
また、図20においては、フレネルレンズ部4の光出射側に、垂直方向レンチキュラーレンズ部3V、水平方向レンチキュラーレンズ部3Hを設け、その光出射側に、移動機構部20を設けた拡散部2を配置した例を示す。
このような構成においても、上述の各種構成による移動機構部20によって拡散部2を移動させることによって、同様にシンチレーション及びスペックルを確実に低減化することができる。
図19においては、フレネルレンズ部4の光出射側に、垂直方向レンチキュラーレンズ部3V、移動機構部20を設けた拡散部2、水平方向レンチキュラーレンズ部3Hをこの順に設けた例を示す。
また、図20においては、フレネルレンズ部4の光出射側に、垂直方向レンチキュラーレンズ部3V、水平方向レンチキュラーレンズ部3Hを設け、その光出射側に、移動機構部20を設けた拡散部2を配置した例を示す。
このような構成においても、上述の各種構成による移動機構部20によって拡散部2を移動させることによって、同様にシンチレーション及びスペックルを確実に低減化することができる。
以上説明したように、本発明においては、前述の特許文献1におけるようにスクリーン全体を揺動するものではなく、スクリーンにおけるシンチレーションやスペックルを低減化するための主要な部分が拡散シート等の拡散部であることに着目し、特にこの拡散部のみを移動可能とする構成とすることによって、移動する部分の重量を従来の10分の1程度まで軽減でき、比較的簡易な駆動構造でかつ実用的な構成をもって放電ランプやLED光源を用いた場合のシンチレーションや、レーザー光源を用いた場合のスペックルの確実な低減化を図ることができるものである。
また、移動機構部として、バイモルフなどの振動機構ではなく、偏心軸受け機構とDCブラシレスモーターなどの非常に安価で一般的な機構を採用することができる。このような構成とする場合、信頼性を確認する部品点数も少なく、量産化も容易となる。
また、回転移動とすることにより、移動中に静止点がなく、スペックル等を静止点で周期的に視認してしまうことがなく、シンチレーション、スペックルを確実に連続的に低減化することができるという利点も有する。
更に、移動機構部として、数Hz程度と比較的遅い周波数でゆっくりと動かし、また、振幅も数mm程度と大きくとることができることを見出したことから、このような周波数及び振幅の移動を行う機構は、機械的な信頼性の面においても有利であることから、長寿命を実現し、初めて実用化を可能とするものである。
また更に、拡散機能を移動可能とする拡散部に集約することにより、画像のフォーカスボケを大幅に低減することができるという利点を有する。
また、回転移動とすることにより、移動中に静止点がなく、スペックル等を静止点で周期的に視認してしまうことがなく、シンチレーション、スペックルを確実に連続的に低減化することができるという利点も有する。
更に、移動機構部として、数Hz程度と比較的遅い周波数でゆっくりと動かし、また、振幅も数mm程度と大きくとることができることを見出したことから、このような周波数及び振幅の移動を行う機構は、機械的な信頼性の面においても有利であることから、長寿命を実現し、初めて実用化を可能とするものである。
また更に、拡散機能を移動可能とする拡散部に集約することにより、画像のフォーカスボケを大幅に低減することができるという利点を有する。
次に、このようなスクリーンを用いた画像投影装置の各実施形態例について、以下説明する。
図21に、本発明の画像投影装置150の一実施形態例の概略構成図を示す。
図21に示すように、この画像投影装置150の光源151は、赤色レーザーダイオード等より成る固体光源101と、超高圧水銀ランプ等の放電ランプ102より構成される例を示す。放電ランプ102には、その反射光がほぼ平行光となる反射曲面を有するリフレクター103が設けられ、この例においては、放電ランプ102は第1のダイクロイックミラー5と対向して、固体光源101の出射光の光軸と例えば90°をなす光軸上に配置される。固体光源101の光出射側の光軸上には、コリメートレンズ等の集光レンズ104、第1のダイクロイックミラー105、第1フライアイレンズ106、第2フライアイレンズ107、偏光ビームスプリッター108、コンデンサーレンズ109、ダイクロイックミラー110、第2のダイクロイックミラー112、レンズ115、ミラー113がこの順に配置される。
図21に、本発明の画像投影装置150の一実施形態例の概略構成図を示す。
図21に示すように、この画像投影装置150の光源151は、赤色レーザーダイオード等より成る固体光源101と、超高圧水銀ランプ等の放電ランプ102より構成される例を示す。放電ランプ102には、その反射光がほぼ平行光となる反射曲面を有するリフレクター103が設けられ、この例においては、放電ランプ102は第1のダイクロイックミラー5と対向して、固体光源101の出射光の光軸と例えば90°をなす光軸上に配置される。固体光源101の光出射側の光軸上には、コリメートレンズ等の集光レンズ104、第1のダイクロイックミラー105、第1フライアイレンズ106、第2フライアイレンズ107、偏光ビームスプリッター108、コンデンサーレンズ109、ダイクロイックミラー110、第2のダイクロイックミラー112、レンズ115、ミラー113がこの順に配置される。
なお、第1及び第2のダイクロイックミラー105及び112は、後述するように、それぞれ放電ランプ102からの赤色帯域の光の光量を調整する調整部154A、154Bとして機能する。
一方、ダイクロイックミラー110の反射側にミラー111が配置され、ミラー111により例えば90°光路を変換された光軸上にフィールドレンズ117B及び液晶パネル118Bが配置される。第2のダイクロイックミラー112の反射側にも同様にフィールドレンズ117G及び液晶パネル118G、またミラー113の反射側にレンズ116を介してミラー114が配置され、このミラー114により光路を例えば90°変換された光軸上にフィールドレンズ117R、液晶パネル118Rが配置され、光変調部152が構成される。各液晶パネル118R、118G及び118Bの光出射側にクロスプリズム119が配置され、その光出射側に投影レンズ120等より成る投影光学部153が配置される。
一方、ダイクロイックミラー110の反射側にミラー111が配置され、ミラー111により例えば90°光路を変換された光軸上にフィールドレンズ117B及び液晶パネル118Bが配置される。第2のダイクロイックミラー112の反射側にも同様にフィールドレンズ117G及び液晶パネル118G、またミラー113の反射側にレンズ116を介してミラー114が配置され、このミラー114により光路を例えば90°変換された光軸上にフィールドレンズ117R、液晶パネル118Rが配置され、光変調部152が構成される。各液晶パネル118R、118G及び118Bの光出射側にクロスプリズム119が配置され、その光出射側に投影レンズ120等より成る投影光学部153が配置される。
このように、本発明の画像投影装置150においては、光源151は固体光源101を含み、この場合、第1の光源である赤色レーザーダイオード等より成る固体光源101と、第2の光源である超高圧水銀ランプ等を利用した放電ランプ102の2つの光源より構成する。
ここで、固体光源101の例えば赤色レーザーダイオードとしては、例えば発振波長が645nm近傍、半値全幅が1.5nm程度のものを用いることができる。このような赤色レーザーダイオードは、非常に単色性の高い光源である。一方、第2の光源として用いる放電ランプ102としては、超高圧水銀ランプが利用可能であり、その出射光は青色、緑色波長帯域にはシャープなスペクトルを有するが、赤色波長帯域はブロードなスペクトルになっている。
図21に示す構成において、赤色レーザーダイオード等より成る固体光源101から出射された光束は、コリメートレンズ104によりほぼ平行光となり、ダイクロイックミラー105に入射し、ダイクロイックミラー105ではその大部分が透過する。超高圧水銀ランプ等の放電ランプ102から出射された光束は、リフレクター103によってほぼ平行光となり、ダイクロイックミラー105に入射する。放電ランプ102から出射された光束のうち一部の光束はこのダイクロイックミラー105を透過し、他の光束はダイクロイックミラー105によって反射される。
ダイクロイックミラー105を透過した固体光源101からの光束、および、ダイクロイックミラー105で反射された放電ランプ102からの光束は、第1フライアイレンズ106、第2フライアイレンズ107に入射する。第1及び第2フライアイレンズ106及び107は、光源からの入射光に関し、光束の空間分布を均一化する作用を有する。第1及び第2フライアイレンズ106及び107を透過した光束は、偏光ビームスプリッター108に入射し、ここで偏光方向がある特定の方向にそろえられる。偏光ビームスプリッター108を透過した光束は、コンデンサーレンズ109によって集光されて、ダイクロイックミラー110に入射する。
ダイクロイックミラー105を透過した固体光源101からの光束、および、ダイクロイックミラー105で反射された放電ランプ102からの光束は、第1フライアイレンズ106、第2フライアイレンズ107に入射する。第1及び第2フライアイレンズ106及び107は、光源からの入射光に関し、光束の空間分布を均一化する作用を有する。第1及び第2フライアイレンズ106及び107を透過した光束は、偏光ビームスプリッター108に入射し、ここで偏光方向がある特定の方向にそろえられる。偏光ビームスプリッター108を透過した光束は、コンデンサーレンズ109によって集光されて、ダイクロイックミラー110に入射する。
ダイクロイックミラー110は、青色波長帯域の光束を反射し、緑色、赤色波長帯域の光束を透過する。この透過光の出射側に配置する第2のダイクロイックミラー112では、緑色波長帯域の光束を反射し、赤色波長帯域の光束を透過する。これらの作用によって、固体光源101及び放電ランプ102から出射された光束は、赤、緑及び青色の光に分割される。分割された光束はそれぞれミラー、レンズを介して光変調部152のそれぞれの色を担当する透過型の光変調部、この例では液晶パネル118R、118G及び118Bに入射される。すなわちこの場合、青色の光束はミラー111に反射され、フィールドレンズ113を介して青色光を変調する液晶パネル118Bに入射される。緑色光は、フィールドレンズ117Gを介して緑色光を変調する液晶パネル118Gに入射される。赤色光は、レンズ115、ミラー113、レンズ116を介してミラー114に反射されて、フィールドレンズ117Rを介して赤色光を変調する液晶パネル118Rに入射される。
この透過型の液晶パネルより成る光変調部152によって画像変調された赤色、緑色及び青色波長帯域それぞれの光束は、光を合成するクロスプリズム119によって合成され、投影レンズ120等より成る投影光学部153で例えばスクリーン(図示せず)に投影される。
なお、図示しないが、この画像投影装置150は、地上波や衛星波を受信するアナログチューナー、デジタルチューナーといった受信部、この受信部で受信した映像信号、音声信号をそれぞれ処理する映像信号処理部、音声信号処理部、またこの音声信号処理部で処理された音声信号を出力するスピーカといった音声信号出力部などを備えていてもよい。映像信号処理部からの出力信号を光変調部152に入力する構成として、受信した映像情報を画像投影するいわゆるリアプロジェクションテレビとして構成することができる。
この透過型の液晶パネルより成る光変調部152によって画像変調された赤色、緑色及び青色波長帯域それぞれの光束は、光を合成するクロスプリズム119によって合成され、投影レンズ120等より成る投影光学部153で例えばスクリーン(図示せず)に投影される。
なお、図示しないが、この画像投影装置150は、地上波や衛星波を受信するアナログチューナー、デジタルチューナーといった受信部、この受信部で受信した映像信号、音声信号をそれぞれ処理する映像信号処理部、音声信号処理部、またこの音声信号処理部で処理された音声信号を出力するスピーカといった音声信号出力部などを備えていてもよい。映像信号処理部からの出力信号を光変調部152に入力する構成として、受信した映像情報を画像投影するいわゆるリアプロジェクションテレビとして構成することができる。
この例においては、光源151の第2の光源である放電ランプ102の赤色帯域の光の光量を、第1及び第2のダイクロイックミラー15及び112より構成される調整部154A、154Bにより調整することができるものである。
この例においては、第1のダイクロイックミラーの透過率50%波長を565nm、第2のダイクロイックミラーの透過率50%波長を600nmとした。10%透過の波長から90%透過の波長までの波長幅は第1及び第2のダイクロイックミラー共に15nmとした。
この場合、青色、緑色を担当する光変調部である液晶パネル118B、118Gに対しては、第2の光源である放電ランプ102から発光した光束が入射する構成であり、赤色を担当する光変調部である液晶パネル118Rに対しては、第1光源である固体光源101からの光束のみが入射する構成となる。このような構成とした場合の投影レンズ20を透過後の光束のスペクトルの一例を図22に示す。
この例においては、第1のダイクロイックミラーの透過率50%波長を565nm、第2のダイクロイックミラーの透過率50%波長を600nmとした。10%透過の波長から90%透過の波長までの波長幅は第1及び第2のダイクロイックミラー共に15nmとした。
この場合、青色、緑色を担当する光変調部である液晶パネル118B、118Gに対しては、第2の光源である放電ランプ102から発光した光束が入射する構成であり、赤色を担当する光変調部である液晶パネル118Rに対しては、第1光源である固体光源101からの光束のみが入射する構成となる。このような構成とした場合の投影レンズ20を透過後の光束のスペクトルの一例を図22に示す。
このように、赤色を担当する光変調部に対し、超高圧水銀ランプ等の放電ランプ102からの光を入射させず、赤色レーザーダイオード等の固体光源101のみの光を入射させる場合は、図22において、青色帯域、緑色帯域、赤色帯域の光のスペクトルをそれぞれSB、SG及びSRで示すように、それぞれ比較的シャープなスペクトルとなる。これらの各色光によりカラー表示を行うことによって、非常に広色域な投影装置を実現することができる。
この例においては、白色表示時の色温度は9000Kと設定したとき、赤色表示時の色度座標はx=0.723、y=0.277程度となり、従来の超高圧水銀ランプのみを使った画像投影装置や、超高圧水銀ランプの赤色不足分を単色光源(レーザーやLED)の光を重畳してカラー表示を行う画像投影装置と比較して、広色域化を図った高性能な画像投影装置を実現することができる。
この例においては、白色表示時の色温度は9000Kと設定したとき、赤色表示時の色度座標はx=0.723、y=0.277程度となり、従来の超高圧水銀ランプのみを使った画像投影装置や、超高圧水銀ランプの赤色不足分を単色光源(レーザーやLED)の光を重畳してカラー表示を行う画像投影装置と比較して、広色域化を図った高性能な画像投影装置を実現することができる。
なお、このように、放電ランプ102から出射された光は赤色光を変調する液晶パネルには到達しない構成とする場合、例えば上述の透過率50%波長が565nmの第1のダイクロイックミラーに対して、第2のダイクロイックミラーの透過率50%波長は、この第1のダイクロイックミラーで反射した放電ランプ102からの光を全て反射し、固体光源101からの光を全て透過する構成とすればよく、580nm〜630nm程度であればよい。
またこの例においては、青色、緑色を担当する光変調部である液晶パネルに入射する光束は第2光源である放電ランプ102から、赤色を担当する光変調部である液晶パネルに入射する光束は第1光源である固体光源101からの光しか入射しないにも関わらず、一度第1のダイクロイックミラー105により光路を合成している。このように、一度光路を合成する場合は、光路を合成せずにそれぞれの光路から各色を担当する光変調部に入射させる構成とする場合と比べて、より装置が簡略になり、高性能で小型な画像投影装置を実現することができるという利点を有する。
なお、上述したように、例えばダイクロイックミラーより成る調整部を設ける場合に、各ダイクロイックミラーの透過波長を適宜選定することにより、放電ランプ102から出射された光のうち一部の赤色帯域の光を、固体光源101から出射された赤色光に重畳して赤色を担当する光変調部に入射させることも可能である。
例えば、図21に示す構成の画像投影装置において、第1のダイクロイックミラー105として、50%透過波長を570nm付近に設定し、第2のダイクロイックミラー112として、50%透過波長を575nm付近に設定して、各ダイクロイックミラー105及び112の10%透過波長から90%透過波長までの波長幅をそれぞれ15nm程度として構成する例を考える。
例えば、図21に示す構成の画像投影装置において、第1のダイクロイックミラー105として、50%透過波長を570nm付近に設定し、第2のダイクロイックミラー112として、50%透過波長を575nm付近に設定して、各ダイクロイックミラー105及び112の10%透過波長から90%透過波長までの波長幅をそれぞれ15nm程度として構成する例を考える。
このとき、超高圧水銀ランプ等の放電ランプ102から出射された波長575nmの光束は、第1のダイクロイックミラー105で20%程度が反射し、更に第2のダイクロイックミラー112において50%が透過するため、10%程度が赤色を担当する光変調素子、すなわち液晶パネル118Rに入射することになる。一方、波長580nmの光束は、第1のダイクロイックミラー105をほぼ全てが透過するため、赤色担当の光変調素子には到達しない。この場合、第1及び第2のダイクロイックミラーによって、固体光源101から出射される光及び放電ランプ102から出射される一部の短波長側の赤色帯域の光と、放電ランプ102から出射される残りの長波長側の波長帯域の光とが分離される構成となる。
このような構成とする場合においても、上述の例と同様に、白色表示時の色温度を9000Kと設定したとき、赤色表示時の色度点としてx>0.68を実現することができた。
このような構成とする場合においても、上述の例と同様に、白色表示時の色温度を9000Kと設定したとき、赤色表示時の色度点としてx>0.68を実現することができた。
従来の、放電ランプに赤色レーザーを単に重畳した構成の画像投影装置では、赤色表示時の色度点としてx>0.68は達成できず、色域としては不十分であった。これに対し、上述したような例えばダイクロイックミラーによる調整部を設けて固体光源からの光と放電ランプからの光の光量を調整して重畳し、画像の投影を行う場合は、特に赤色表示時において、従来にない広域化を達成することができる。なお、このように放電ランプの光の光量を調整する調整部としては、その他ホログラムなど、またダイクロイックミラーとビームスプリッターとの組み合わせなど、種々の光学部品を利用することが可能である。
そして特に本発明においては、このように広色域化を達成するためにレーザーダイオード等の固体光源を用いる場合に問題となるスペックルを、スクリーン10の拡散部のみを移動させるという比較的簡易な機構により、確実に低減化することができて、より優れた画像の表示が可能な画像投影装置を提供することができるものである。
次に、光変調部として、反射型の液晶パネルを用いた例を示す。
図23においてはこの場合の画像投影装置の一例の概略構成図を示し、図23において、図21と対応する部分には同一符号を付して示す。
この例においても、光源151としては、赤色半導体レーザーダイオード等より成る固体光源101と放電ランプ102とを用いる。固体光源1の出射側の光軸上には、コリメートレンズ104、第1フライアイレンズ106A、第2フライアイレンズ107A、コンデンサーレンズ109Aを介して、第1のダイクロイックミラー131が配置される。
放電ランプ102は、その出射光の光軸が固体光源101の出射光の光軸とほぼ平行となるように配置される。放電ランプ102の出射側には、第1フライアイレンズ106B、第2フライアイレンズ107B、偏光ビームスプリッター108、コンデンサーレンズ109Bを介して赤色帯域の光を分離して反射する第2のダイクロイックミラー132と、青色光、緑色光を反射するダイクロイックミラー133とが合成されて配置される。
そしてこの場合においても、第1及び第2のダイクロイックミラー131及び132が、放電ランプ102からの赤色帯域の光の光量を調整する調整部154A、154Bとされる。
第1のダイクロイックミラー131の光出射側には、赤色光用フィールドレンズ、偏光分離素子123Rが配置され、偏光分離素子123Rにより光路を例えば90°変換された光軸上に赤色光に対応する反射型の液晶パネル118Rが配置される。
図23においてはこの場合の画像投影装置の一例の概略構成図を示し、図23において、図21と対応する部分には同一符号を付して示す。
この例においても、光源151としては、赤色半導体レーザーダイオード等より成る固体光源101と放電ランプ102とを用いる。固体光源1の出射側の光軸上には、コリメートレンズ104、第1フライアイレンズ106A、第2フライアイレンズ107A、コンデンサーレンズ109Aを介して、第1のダイクロイックミラー131が配置される。
放電ランプ102は、その出射光の光軸が固体光源101の出射光の光軸とほぼ平行となるように配置される。放電ランプ102の出射側には、第1フライアイレンズ106B、第2フライアイレンズ107B、偏光ビームスプリッター108、コンデンサーレンズ109Bを介して赤色帯域の光を分離して反射する第2のダイクロイックミラー132と、青色光、緑色光を反射するダイクロイックミラー133とが合成されて配置される。
そしてこの場合においても、第1及び第2のダイクロイックミラー131及び132が、放電ランプ102からの赤色帯域の光の光量を調整する調整部154A、154Bとされる。
第1のダイクロイックミラー131の光出射側には、赤色光用フィールドレンズ、偏光分離素子123Rが配置され、偏光分離素子123Rにより光路を例えば90°変換された光軸上に赤色光に対応する反射型の液晶パネル118Rが配置される。
また、放電ランプ102の出射側に配置されるダイクロイックミラー133の反射側に、光軸を例えば90°変換された位置にミラー111が配置され、このミラー111により例えば90°光路を変換された位置に例えば緑色光を反射するダイクロイックミラー134が配置される。このダイクロイックミラー134の反射側にはフィールドレンズ117Gを介して偏光分離素子123Gが配置され、偏光分離素子123Gにより光路を例えば90°変換された位置に緑色光に対応する液晶パネル118Gが配置される。
また、ダイクロイックミラー134の透過側にフィールドレンズ117Bを介して偏光分離素子123Bが配置され、偏光分離素子123Bにより光路を例えば90°変換された位置に、青色光に対応する反射型の液晶パネル118Bが配置される。これら液晶表示パネル118R、118G及び118Bによって、画像情報に対応して光を変調する光変調部152が構成される。
各液晶パネル118R、118G及び118Bが反射された光の光軸上の偏光分離素子123R、123G及び123Bを介した位置にクロスプリズム119が配置され、その出射側に投影レンズ120等が配置されて投影光学部153が構成される。
また、ダイクロイックミラー134の透過側にフィールドレンズ117Bを介して偏光分離素子123Bが配置され、偏光分離素子123Bにより光路を例えば90°変換された位置に、青色光に対応する反射型の液晶パネル118Bが配置される。これら液晶表示パネル118R、118G及び118Bによって、画像情報に対応して光を変調する光変調部152が構成される。
各液晶パネル118R、118G及び118Bが反射された光の光軸上の偏光分離素子123R、123G及び123Bを介した位置にクロスプリズム119が配置され、その出射側に投影レンズ120等が配置されて投影光学部153が構成される。
この場合においても、固体光源101の例えば赤色レーザーダイオードとしては、例えば発振波長が645nm近傍、半値全幅が1.5nm程度のものを用いることができる。第2の光源として用いる放電ランプ102としては、前述の図21に示す例と同様に、超高圧水銀ランプが利用可能である。
このような構成において、第1光源である固体光源101から出射された光束は、コリメートレンズ104によりほぼ平行光となり、第1及び第2フライアイレンズ106A及び107Aにより光束の空間分布を均一化され、コンデンサーレンズ109Aにより集光されて、第1のダイクロイックミラー131に入射し、この第1のダイクロイックミラー131ではその大部分が透過する。第2光源である超高圧水銀ランプ等の放電ランプ102から出射された光束は、同様にリフレクター103によりほぼ平行光となり、第1及び第2フライアイレンズ106B及び107Bにより光束の空間分布を均一化され、偏光ビームスプリッター108により偏光方向をそろえられ、コンデンサーレンズ109Bにより集光されて第2のダイクロイックミラー131に入射する。この第2のダイクロイックミラー132において、特定の波長帯域の光が透過され、残りの光が反射されて、第1のダイクロイックミラー131に入射される。
ここで、第1のダイクロイックミラー131は、上述したように固体光源1から出射される光に対しては、その大部分を透過し、一方、第2のダイクロイックミラー132から反射されてこの第1のダイクロイックミラー131に入射した光は、特定の波長帯域の光を反射して、残りの光を透過するように調整する。
例えば、第1のダイクロイックミラー131は、例えば分離波長を575nmとし、これより長波長側の光を透過させ、短波長側の光を反射する構成とする。つまりこの場合、固体光源101側の面においては、赤色レーザーダイオード等の645nm近傍の光を透過させ、第2のダイクロイックミラー132と対向する側の面においては、575nm程度以上の波長の光を反射する特性とする。
また、第2のダイクロイックミラー132においては、例えば分離波長を570nm程度とし、570nm程度以上の赤色光を反射する構成とする。
このように、調整部154A、154Bを構成する第1及び第2のダイクロイックミラー131及び132の透過ないしは反射波長特性、すなわち分離波長を適宜選定することによって、最終的に赤色光に対応する光変調部に達する赤色帯域の光の放電ランプ102から出射される光の光量を良好に調整することができる。
例えば、第1のダイクロイックミラー131は、例えば分離波長を575nmとし、これより長波長側の光を透過させ、短波長側の光を反射する構成とする。つまりこの場合、固体光源101側の面においては、赤色レーザーダイオード等の645nm近傍の光を透過させ、第2のダイクロイックミラー132と対向する側の面においては、575nm程度以上の波長の光を反射する特性とする。
また、第2のダイクロイックミラー132においては、例えば分離波長を570nm程度とし、570nm程度以上の赤色光を反射する構成とする。
このように、調整部154A、154Bを構成する第1及び第2のダイクロイックミラー131及び132の透過ないしは反射波長特性、すなわち分離波長を適宜選定することによって、最終的に赤色光に対応する光変調部に達する赤色帯域の光の放電ランプ102から出射される光の光量を良好に調整することができる。
そして、上述したように光量を調整された赤色光は、赤色光を変調するフィールドレンズ117R、偏光分離素子123Rを介して液晶パネル117Rによって、画像情報に対応して変調される。
一方、放電ランプ102から出射される光のうち緑色光、青色光は、ダイクロイックミラー133により反射され、ミラー111により反射されてダイクロイックミラー134により各色光が分離されて、それぞれ緑色光、青色光を変調するフィールドレンズ117G及び117B、偏光分離素子123G及び123Bを介して液晶パネル118G、118Bにより画像情報に対応して変調される。変調された各色光がクロスプリズム119において合成され、投影レンズ120等より成る投影光学部153で例えばスクリーン(図示せず)に投影される。
図示しないが、この場合においても、地上波や衛星波を受信するアナログチューナー、デジタルチューナーといった受信部、この受信部で受信した映像信号、音声信号をそれぞれ処理する映像信号処理部、音声信号処理部、またこの音声信号処理部で処理された音声信号を出力するスピーカといった音声信号出力部などを備えていてもよい。映像信号処理部からの出力信号を光変調部152に入力する構成として、受信した映像情報を画像投影するいわゆるリアプロジェクションテレビとして構成できることも同様である。
一方、放電ランプ102から出射される光のうち緑色光、青色光は、ダイクロイックミラー133により反射され、ミラー111により反射されてダイクロイックミラー134により各色光が分離されて、それぞれ緑色光、青色光を変調するフィールドレンズ117G及び117B、偏光分離素子123G及び123Bを介して液晶パネル118G、118Bにより画像情報に対応して変調される。変調された各色光がクロスプリズム119において合成され、投影レンズ120等より成る投影光学部153で例えばスクリーン(図示せず)に投影される。
図示しないが、この場合においても、地上波や衛星波を受信するアナログチューナー、デジタルチューナーといった受信部、この受信部で受信した映像信号、音声信号をそれぞれ処理する映像信号処理部、音声信号処理部、またこの音声信号処理部で処理された音声信号を出力するスピーカといった音声信号出力部などを備えていてもよい。映像信号処理部からの出力信号を光変調部152に入力する構成として、受信した映像情報を画像投影するいわゆるリアプロジェクションテレビとして構成できることも同様である。
そしてこの例においても、上述したように、第1及び第2のダイクロイックミラー131及び132の分離特性を選定して構成することによって、上述の例と同様に、赤色の色度点としてx>0.68を実現することができた。
また、この場合においては、固体光源101及び放電ランプ102からの出射光はそれぞれその光軸上に第1及び第2フライアイレンズ、コンデンサーレンズを配置し、これらの光学系を別個に構成した例である。
一般に、放電ランプには200℃程度の温度が要求されるのに対して、レーザーダイオード等においては20℃程度が要求されるため両者の熱設計が難しくなる。この例においては、第1及び第2フライアイレンズ、コンデンサーレンズを別個に配置することによって、第1フライアイレンズと第2フライアイレンズとの距離をある程度保つ設計が必要であるが、その分各光源の距離を十分取ることができるので、熱設計は分離して行えるという利点を有する。
更に、スクリーン10の拡散部を移動可能とすることによって、このようにレーザー等の固体光源を用いる場合においても、確実にスペックルの低減化を図ることができることから、広色域化と相俟って、より優れた画像の投影が可能となる。
また、この場合においては、固体光源101及び放電ランプ102からの出射光はそれぞれその光軸上に第1及び第2フライアイレンズ、コンデンサーレンズを配置し、これらの光学系を別個に構成した例である。
一般に、放電ランプには200℃程度の温度が要求されるのに対して、レーザーダイオード等においては20℃程度が要求されるため両者の熱設計が難しくなる。この例においては、第1及び第2フライアイレンズ、コンデンサーレンズを別個に配置することによって、第1フライアイレンズと第2フライアイレンズとの距離をある程度保つ設計が必要であるが、その分各光源の距離を十分取ることができるので、熱設計は分離して行えるという利点を有する。
更に、スクリーン10の拡散部を移動可能とすることによって、このようにレーザー等の固体光源を用いる場合においても、確実にスペックルの低減化を図ることができることから、広色域化と相俟って、より優れた画像の投影が可能となる。
以上説明したように、本発明の画像投影装置及びスクリーンによれば、スクリーンの拡散部を移動可能とすることによって、シンチレーション及びスペックルの低減化を図ることができ、特に、光源としてレーザー等を用いて色域化の改善を図る場合において、確実にスペックルを抑制し、画像の良好な画像投影装置を提供することができる。
なお、本発明の画像投影装置は、上述の各例に限定されるものではなく、光源として放電ランプのみを用いる場合にも適用可能であり、逆に、固体光源として、赤、緑及び青色のレーザーダイオードを用いる場合や、赤色レーザーダイオードと白色発光ダイオードを用いる場合など、更には、赤色及び緑色のレーザーダイオードを用いて、放電ランプから出射され、光変調部に到達する光のうち、赤色帯域及び緑色帯域の光の光量を調整する調整部を設ける場合などにおいても本発明を適用することができるなど、固体光源の数や種類、また調整部の機能などは、その他種々の変更が可能である。
また、光源の他、各光学部品の配置構成等においても種々の変更が可能であり、例えば光変調部としては、透過型及び反射型の液晶パネルに限定されるものではなく、DMDなどの反射型光変調素子など、種々の光変調部を利用することができる。
また、光源の他、各光学部品の配置構成等においても種々の変更が可能であり、例えば光変調部としては、透過型及び反射型の液晶パネルに限定されるものではなく、DMDなどの反射型光変調素子など、種々の光変調部を利用することができる。
1.保護板、2.拡散部、3.レンチキュラーレンズ部、4.フレネルレンズ部、5.拡散部、10.スクリーン、11.拡散部、20.移動機構部、21.固定フレーム、22.固定フレーム、23.軸受部、24.軸受部.25.偏芯シャフト、25a.偏芯軸部、26.固定部、27.固定具、28.固定具、31.移動部、32.固定部、33.固定部、40.駆動部、101.固体光源、102.放電ランプ、103.リフレクター、104.集光レンズ、105.第1のダイクロイックミラー、106.第1フライアイレンズ、107.第2フライアイレンズ、108.偏光ビームスプリッター、109.コンデンサーレンズ、110.ダイクロイックミラー、111.ミラー、112.第2のダイクロイックミラー、113.ミラー、114.ミラー、115.レンズ、116.レンズ、117R.フィールドレンズ、117G.フィールドレンズ、117B.フィールドレンズ、118R.液晶パネル、118G.液晶パネル、118B.液晶パネル、119.クロスプリズム、120.投影レンズ、150.画像投影装置、151.光源、152.光変調部、153.投影光学部、154A.調整部、154B.調整部
Claims (9)
- 光源から出射される光を変調してスクリーンに投影して画像の表示を行う画像投影装置であって、
上記スクリーンには、1つ以上の拡散部が設けられ、
少なくとも1つの上記拡散部が、他部に対して相対的に移動可能とされて成る
ことを特徴とする画像投影装置。 - 少なくとも1つの上記拡散部に、移動機構部が設けられて成る
ことを特徴とする請求項1記載の画像投影装置。 - 上記移動機構部により、連続的な移動が可能である
ことを特徴とする請求項2記載の画像投影装置。 - 上記移動機構部による連続的な移動が、回転による移動である
ことを特徴とする請求項3記載の画像投影装置。 - 上記回転移動が、偏心軸受け機構による回転移動である
ことを特徴とする請求項4記載の画像投影装置。 - 上記移動可能とされる拡散部は、2つの固定部に挟まれて成る
ことを特徴とする請求項1記載の画像投影装置。 - 上記スクリーンに、フレネルレンズ部が設けられて成り、
上記移動可能とされる拡散部が、少なくとも上記フレネルレンズ部の光入射側に配置される
ことを特徴とする請求項1記載の画像投影装置。 - 上記スクリーンに、レンチキュラーレンズ部が設けられて成り、
上記移動可能とされる拡散部が、少なくとも上記レンチキュラーレンズ部の光出射側に配置される
ことを特徴とする請求項1記載の画像投影装置。 - 光源から出射される光が変調されて照射され、画像を投影するスクリーンであって、
上記スクリーンには、1つ以上の拡散部が設けられ、
少なくとも1つの上記拡散部が、他部に対して相対的に移動可能とされて成る
ことを特徴とするスクリーン。
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