JP2014178693A - 照明装置および表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化および光の利用効率向上を図りつつ、照明光の輝度むらを効果的に低減することが可能な照明装置および表示装置を提供する。
【解決手段】照明装置1は、異なる波長の光を発する複数種類の光源(赤色レーザ11R,緑色レーザ11G,青色レーザ11B)を有する光源部と、複数種類の光源からの各入射光を個別に平行光として出射する平行化光学系(コリメータレンズ12R,12G,12B)と、平行化光学系から出射された各平行光に対して光路合成を行う光路合成光学系(ダイクロイックプリズム131,132)と、光路合成後の各平行光をそれらのビーム径を拡大させて出射する拡大光学系(エキスパンダーレンズ16)と、拡大光学系から出射された各平行光の面内強度分布を均一化する均一化光学系(フライアイレンズ17)とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、異なる波長の光を発する複数種類の光源を有する照明装置、およびそのような照明装置を用いて映像表示を行う表示装置に関する。
プロジェクタ(投射型表示装置)の主要部品の1つである光学モジュールは、一般に、光源を含む照明光学系(照明装置)と、光変調素子を含む投射光学系(投影光学系)とから構成されている。このようなプロジェクタの分野では、近年、マイクロプロジェクタと呼ばれる小型(手のひらサイズ)かつ軽量な携帯型プロジェクタが普及し始めている。このマイクロプロジェクタでは、従来、照明装置の光源として主にLED(Light Emitting Diode)が使用されている。
一方で、最近では照明装置の新たな光源として、レーザが注目されている。例えば、赤(R),緑(G),青(B)の3原色のレーザ光を用いたプロジェクタとして、従来から気体レーザを用いたものが知られている。このように、レーザを光源として用いたプロジェクタは、例えば特許文献1〜3において提案されている。光源としてレーザを用いることにより、色再現範囲が広く、かつ消費電力も小さいプロジェクタを得ることができる。
WO2007/116935号公報 特開2009−288520号公報 特開2010−32797号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のプロジェクタにおける照明装置では、3原色の各単色レーザから発せられた光を光路合成(色合成)して映像表示に用いるには、大規模(大型)な光学系(光路合成光学系)を構築する必要があった。具体的には、光源の数に応じた大きさ(数)の光路合成光学系(例えば、ダイクロイックプリズムやダイクロイックミラーなど)を用いる必要があった。これは、光路合成の際の光利用効率の低下(光損失)を防ぐには、光路合成光学系において、NA(開口率)が高い光を取り込む(入射させる)だけの大きさが必要となるためである。このような理由から、この特許文献1の照明装置では、光の利用効率向上を図りつつ小型化(軽量化)を図るのは困難であった。
一方、上記特許文献2,3に記載のプロジェクタにおける照明装置では、3原色の各単色レーザと光路合成光学系(ダイクロイックプリズム)との間にそれぞれ、コリメータレンズが配置されている。このような構成により、各単色レーザからの入射光はそれぞれコリメータレンズにおいて平行光とされた後、光路合成光学系において各平行光に対する光路合成がなされる。したがって、これら特許文献2,3の照明装置では、光路合成の際のビーム径が小さくなることから、光の利用率向上を図りつつ(高い光利用効率を保持しつつ)、光路合成光学系の小型化を実現することが可能になると考えられる。
ところが、近年のプロジェクタ業界では、そのような装置の小型化(軽量化)に加えて高性能化(高画質化)の要望も高いことから、更に照射むら(照明光の輝度むら,照度むら)を効果的に低減することも重要である。すなわち、小型化および光の利用効率向上を図りつつ、照明光の輝度むら(照度むら)を効果的に低減することを可能とする照明装置およびそれを用いた表示装置の提案が望まれる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、小型化および光の利用効率向上を図りつつ、照明光の輝度むらを効果的に低減することが可能な照明装置および表示装置を提供することにある。
参考例の照明装置は、異なる波長の光を発する複数種類の光源を有する光源部と、複数種類の光源からの各入射光を個別に平行光として出射する平行化光学系と、この平行化光学系から出射された各平行光に対して光路合成を行う光路合成光学系と、光路合成後の各平行光を、それらのビーム径を拡大させて出射する拡大光学系と、この拡大光学系から出射された各平行光の面内強度分布を均一化する均一化光学系とを備えたものである。
参考例の表示装置は、上記参考例の照明装置と、この参考例の照明装置からの照明光を映像信号に基づいて変調する光変調素子とを備えたものである。
参考例の照明装置および参考例の表示装置では、光源部における複数種類の光源からの各入射光が、平行化光学系において個別に平行光とされた後、光路合成光学系において、これらの各平行光に対して光路合成がなされる。これにより、光路合成の際のビーム径が小さくなるため、各光源からの出射光が拡散光のまま光路合成される場合と比べ、高い光利用効率を保持しつつ、光路合成光学系のサイズが小さくて済むようになる。また、光路合成後の各平行光は、拡大光学系においてそれらのビーム径が拡大された後、均一化光学系へ入射して面内強度分布の均一化がなされる。これにより、面内強度分布の均一化の際にはビーム径が拡大されているため、ビーム径が小さいまま(拡大されずに)均一化がなされる場合と比べ、面内強度分布がより効果的に均一化される。
本発明の照明装置は、異なる波長の光を発する複数種類の光源を有する光源部と、複数種類の光源からの各入射光を、それらのビーム径を縮小させつつ個別に拡散光として出射する結合光学系と、この結合光学系から出射された各拡散光に対して光路合成を行う光路合成光学系と、光路合成後の各拡散光を平行光として出射する平行化光学系と、この平行化光学系から出射された各平行光の面内強度分布を均一化する均一化光学系とを備えたものである。
本発明の表示装置は、上記本発明の照明装置と、この本発明の照明装置からの照明光を映像信号に基づいて変調する光変調素子とを備えたものである。
本発明の照明装置および本発明の表示装置では、光源部における複数種類の光源からの各入射光が、結合光学系においてそれらのビーム径が縮小されつつ個別に拡散光とされた後、光路合成光学系において、これらの各拡散光に対して光路合成がなされる。これにより、光路合成の際のビーム径が小さくなるため、各光源からの出射光が結合光学系を介さずに光路合成される場合と比べ、高い光利用効率を保持しつつ、光路合成光学系のサイズが小さくて済むようになる。また、光路合成後の各拡散光は、平行化光学系において平行光とされた後、均一化光学系へ入射して面内強度分布の均一化がなされる。これにより、面内強度分布の均一化の際には、ビーム径が更に大きくなった後に平行光となっているため、拡散光として進行せずに均一化がなされる場合と比べ、面内強度分布がより効果的に均一化される。
参考例の照明装置および参考例の表示装置によれば、光源部における複数種類の光源からの各入射光を個別に平行光とした後に、各平行光に対して光路合成を行うようにしたので、高い光利用効率を保持しつつ、光路合成光学系のサイズを小さくすることができる。また、光路合成後の各平行光のビーム径を拡大した後に、面内強度分布の均一化を行うようにしたので、面内強度分布をより効果的に均一化することができる。よって、小型化および光の利用効率向上を図りつつ、照明光の輝度むらを効果的に低減する(表示画質を向上させる)ことが可能となる。
本発明の照明装置および本発明の表示装置によれば、光源部における複数種類の光源からの各入射光をそれらのビーム径を縮小させつつ個別に拡散光とした後に、各拡散光に対して光路合成を行うようにしたので、高い光利用効率を保持しつつ、光路合成光学系のサイズを小さくすることができる。また、光路合成後の各拡散光を平行光とした後に、面内強度分布の均一化を行うようにしたので、面内強度分布をより効果的に均一化することができる。よって、小型化および光の利用効率向上を図りつつ、照明光の輝度むらを効果的に低減する(表示画質を向上させる)ことが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る表示装置の全体構成を表す図である。 比較例に係る表示装置の全体構成を表す図である。 変形例1に係る表示装置の全体構成を表す図である。 図3に示した位相差板の作用について説明するための模式斜視図である。 変形例2に係る表示装置の全体構成を表す図である。 第2の実施の形態に係る表示装置の全体構成を表す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。

1.第1の実施の形態(コリメータレンズとエキスパンダーレンズとを組み合わせた例)
2.変形例
変形例1(照明装置内に位相差板を設けた例)
変形例2(フロントモニタおよび制御部を設けた例)
3.第2の実施の形態(結合レンズとコリメータレンズとを組み合わせた例)
<第1の実施の形態>
[表示装置3の全体構成]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る表示装置(表示装置3)の全体構成を表すものである。この表示装置3は、スクリーン30(被投射面)に対して映像(映像光)を投射する投射型の表示装置であり、照明装置1と、この照明装置1からの照明光を用いて映像表示を行うための光学系(表示光学系)とを備えている。
(照明装置1)
照明装置1は、赤色レーザ11R、緑色レーザ11G、青色レーザ11B、コリメータレンズ12R,12G,12B、ダイクロイックプリズム131,132、光学素子14、駆動部15、エキスパンダーレンズ16およびフライアイレンズ17を備えている。なお、図中において、Z0は光軸を表し、矢印を含む破線は光路(光束におけるビーム径の端部での光路)を表しており、以下同様である。
赤色レーザ11R、緑色レーザ11Gおよび青色レーザ11Bはそれぞれ、赤色レーザ光、緑色レーザ光または青色レーザ光を発する3種類の光源である。これらのレーザ光源により光源部が構成されており、ここでは、これら3種類の光源がいずれもレーザ光源を含んで構成されている。具体的には、赤色レーザ11R、緑色レーザ11Gおよび青色レーザ11Bはそれぞれ、例えば半導体レーザや固体レーザ等のレーザ光源を含んでいる。ここで、例えばこれらのレーザ光源がそれぞれ半導体レーザである場合、一例として、赤色レーザ光の波長λr=600〜700nm程度、緑色レーザ光の波長λg=500〜600nm程度、青色レーザ光の波長λb=400〜500nm程度である。なお、このようなレーザ光源と、非線形光学結晶等を用いて第二高調波を発生させる(SHG;Second harmonic generation)波長変換デバイス等とを組み合わせることにより、赤色レーザ11R、緑色レーザ11Gおよび青色レーザ11Bを構成するようにしてもよい。
コリメータレンズ12R,12Gは、赤色レーザ11Rから出射された赤色レーザ光および緑色レーザ11Gから出射された緑色レーザ光をそれぞれコリメートして(平行光として)、ダイクロイックプリズム131と結合するためのレンズである。同様に、コリメータレンズ12Bは、青色レーザ11Bから出射されたレーザ光をコリメートして(平行光として)、ダイクロイックプリズム132と結合するためのレンズである。すなわち、コリメータレンズ12R,12G,12Gは、3種類の光源(赤色レーザ11R、緑色レーザ11Gおよび青色レーザ11B)からの各入射光(赤色レーザ光、緑色レーザ光および青色レーザ光)を、個別に平行光として出射するようになっている。このため、照明装置1では、光源の数(ここでは3つ)と同数のコリメータレンズ(ここでは、3つのコリメータレンズ12R,12G,12B)が設けられている。なお、これらのコリメータレンズ12R,12G,12Bが、本発明の「第1の照明装置」および「第1の表示装置」における「平行化光学系」の一具体例に対応している。
ダイクロイックプリズム131は、コリメータレンズ12Rにより平行光とされて入射した赤色レーザ光を選択的に透過させる一方、コリメータレンズ12Gにより平行光とされて入射した緑色レーザ光を選択的に反射させるプリズムである。ダイクロイックプリズム132は、ダイクロイックプリズム131から出射した赤色レーザ光および緑色レーザ光を選択的に透過させる一方、コリメータレンズ12Bにより平行光とされて入射した青色レーザ光を選択的に反射させるプリズムである。これにより、赤色レーザ光、緑色レーザ光および青色レーザ光に対する色合成(光路合成)がなされる。すなわち、ダイクロイックプリズム131,132全体として、コリメータレンズ12R,12G,12Bから出射された各平行光に対して光路合成を行うようになっている。なお、これらのダイクロイックプリズム131,132が、本発明における「光路合成光学系」の一具体例に対応している。
光学素子14は、後述するスペックルノイズ(干渉パターン)を低減するための素子であり、図中に示した光軸Z0上を進行するレーザ光がこの光学素子14を通過するようになっている。この光学素子14は、ダイクロイックプリズム131,132(具体的には、ダイクロイックプリズム132)の出射側の光路上、すなわち、ここではダイクロイックプリズム132とエキスパンダーレンズ16との間の光路上に配置されている。このような光学素子14は、例えば、プリズムアレイ、回折素子またはレンズ等からなる。
駆動部15は、光学素子14を、例えば光軸Z0と直交する面内の所定方向(1方向,2方向,回転方向など)、または光軸Z0に沿って振動(微小振動)させるものである。この駆動部15は、例えば、コイルおよび永久磁石(例えばネオジム(Nd)や鉄(Fe)、ホウ素(ボロン;B)等の材料からなる永久磁石)等を含んで構成されている。
エキスパンダーレンズ16は、光学素子14とフライアイレンズ17との間の光路上に配置されている。このエキスパンダーレンズ16は、ダイクロイックプリズム131,132によって光路合成がなされて光学素子14から出射した各平行光を、それらのビーム径を拡大させて出射するレンズである。これにより、ビーム径が拡大された各平行光がフライアイレンズ17へ入射するようになっている。なお、このエキスパンダーレンズ16が、本発明における「拡大光学系」の一具体例に対応している。
フライアイレンズ17は、基板上に複数のレンズが2次元配置された光学部材(インテグレータ)であり、これらのレンズの配列に応じて入射光束を空間的に分割して出射させるものである。これにより、このフライアイレンズ17からの出射光が均一化され(面内の強度分布が均一化され)、照明光として出射される。すなわち、フライアイレンズ17は、エキスパンダーレンズ16から出射された各平行光(ビーム径が拡大された各平行光)の面内強度分布を均一化するようになっている。なお、このフライアイレンズ17が、本発明における「均一化光学系」の一具体例に対応している。
(表示光学系)
前述した表示光学系は、偏光ビームスプリッタ(PBS;Polarization Beam Splitter)22、反射型液晶素子21および投射レンズ23(投射光学系)を用いて構成されている。
偏光ビームスプリッタ22は、特定の偏光(例えばp偏光)を選択的に透過させると共に、他方の偏光(例えばs偏光)を選択的に反射させる光学部材である。これにより、照明装置1からの照明光(例えばs偏光)が選択的に反射されて反射型液晶素子21へ入射すると共に、この反射型液晶変調素子21から出射した映像光(例えばp偏光)が選択的に透過し、投射レンズ23へ入射するようになっている。
反射型液晶素子21は、照明装置1からの照明光を、図示しない表示制御部から供給される映像信号に基づいて変調しつつ反射させることにより、映像光を出射する光変調素子である。このとき、反射型液晶素子21では、入射時と出射時とにおける各偏光(例えば、s偏光またはp偏光)が異なるものとなるように、反射がなされる。このような反射型液晶素子21は、例えばLCOS(Liquid Crystal On Silicon)等の液晶素子からなる。
投射レンズ23は、反射型液晶素子21により変調された照明光(映像光)をスクリーン30に対して投射(拡大投射)するためのレンズである。
[表示装置3の作用・効果]
(1.表示動作)
この表示装置3では、まず照明装置1において、赤色レーザ11R、緑色レーザ11Gおよび青色レーザ11Bからそれぞれ出射された光(レーザ光)が、コリメータレンズ12R,12G,12Bによってそれぞれコリメートされ、平行光となる。次いで、このようにして平行光とされた各レーザ光(赤色レーザ光、緑色レーザ光および青色レーザ光)は、ダイクロイックプリズム131,132によって色合成(光路合成)がなされる。光路合成がなされた各平行光は、光学素子14を通過したのち、エキスパンダーレンズ16によってビーム径が拡大された平行光となり、フライアイレンズ17へ入射する。この入射光は、フライアイレンズ17によって均一化(面内の強度分布の均一化)がなされ、照明光として出射される。
次いで、この照明光は、偏光ビームスプリッタ22によって選択的に反射され、反射型液晶素子21へ入射する。反射型液晶素子21では、この入射光が映像信号に基づいて変調されつつ反射されることにより、映像光として出射する。ここで、この反射型液晶素子21では、入射時と出射時とにおける各偏光が異なるものとなるため、反射型液晶素子21から出射した映像光は選択的に偏光ビームスプリッタ22を透過し、投射レンズ23へと入射する。そして、この入射光(映像光)は、投射レンズ23によって、スクリーン30に対して投射(拡大投射)される。
この際、赤色レーザ11R、緑色レーザ11Gおよび青色レーザ11Bはそれぞれ、時分割的に順次発光(パルス発光)し、各レーザ光(赤色レーザ光,緑色レーザ光,青色レーザ光)を出射する。そして、反射型液晶素子21では、各色成分(赤色成分、緑色成分、青色成分)の映像信号に基づいて、対応する色のレーザ光が時分割的に順次変調される。これにより、映像信号に基づくカラー映像表示が表示装置3においてなされる。
(2.特徴的部分の作用)
次に、本発明の特徴的部分の作用(照明装置1の作用)について、比較例と比較しつつ詳細に説明する。
(2−1.比較例)
図2は、比較例に係る表示装置(表示装置100)の全体構成を表したものである。この比較例の表示装置100は、本実施の形態の表示装置3と同様に、スクリーン30に対して映像光を投射する投射型の表示装置である。表示装置100は、照明装置101と、表示光学系としての光変調素子105、偏光ビームスプリッタ106および投射レンズ107とを備えている。また、照明装置101は、赤色レーザ101R、緑色レーザ101G、青色レーザ101B、ダイクロイックミラー102R,102G,102B、コリメータレンズ103およびフライアイレンズ104を有している。
この表示装置100では、照明装置101において、赤色レーザ101R、緑色レーザ101Gおよび青色レーザ101Bから出射された各色のレーザ光は、ダイクロイックミラー102R,102G,102Bにおいて色合成(光路合成)がなされ、コリメータレンズ103へ入射する。この入射光は、コリメータレンズ103によって平行光とされたのち、フライアイレンズ104によって均一化(面内の強度分布の均一化)がなされ、照明光として出射される。この照明光は、偏光ビームスプリッタ106を介して光変調素子105へ入射し、映像信号に基づいて変調されつつ反射されることにより、映像光として出射する。そして、この映像光は、投射レンズ107によってスクリーン30に対して投射(拡大投射)され、これにより映像信号に基づくカラー映像表示が表示装置100においてなされる。
ここで、この照明装置101内には、赤色レーザ101R、緑色レーザ101Gおよび青色レーザ101Bから発せられた光を光路合成(色合成)して映像表示に用いるには、大規模(大型)な光学系(光路合成光学系)を構築する必要がある。具体的には、光源の数に応じた大きさ(数)の光路合成光学系(ここでは、ダイクロイックミラー102R,102G,102B)を用いる必要がある。これは、光路合成の際の光利用効率の低下(光損失)を防ぐには、光路合成光学系において、NA(開口率)が高い光を取り込む(入射させる)だけの大きさが必要となるためである。このような理由から、この比較例の照明装置100では、光の利用効率向上を図りつつ、照明装置および表示装置の小型化(軽量化)を図るのが困難である。なお、ここでは光路合成光学系としてダイクロイックミラーを用いているが、代わりにダイクロイックプリズムを用いた場合でも同様のことが言える。
また、一般にレーザ光のようなコヒーレント光を拡散面に照射すると、通常の光では見られない斑点上の模様が観察される。このような模様は、スペックル模様と呼ばれている。このスペックル模様は、拡散面の各点で散乱された光が、面上の微視的な凹凸に応じたランダムな位相関係で干渉し合うために生じるものである。
ここで、この比較例の表示装置100のようにレーザ光源を用いたプロジェクタでは、スクリーン上において、このようなスペックル模様(干渉パターン)が表示画像に重畳される。したがって、そのままでは人間の眼には強度のランダムノイズとして認識され、表示画質が低下してしまうことになる。
(2−2.本実施の形態)
これに対して、本実施の形態の照明装置1では、以下のようにして上記の各問題を解決している。
(コリメータレンズ12R,12G,12Bおよびエキスパンダーレンズ16の作用)
まず、この照明装置1では、光源部における3種類の光源(赤色レーザ11R、緑色レーザ11Gおよび青色レーザ11B)からの各入射光が、コリメータレンズ12R,12G,12Bによって個別に平行光とされる。そしてその後、ダイクロイックプリズム131,132において、これらの各平行光に対して光路合成がなされる。これにより、照明装置1では、光路合成の際のビーム径が小さくなる。したがって、3種類の各光源からの出射光が拡散光のまま光路合成される場合(上記比較例に対応)と比べ、高い光利用効率を保持しつつ、光路合成光学系(ここではダイクロイックプリズム131,132)のサイズが小さくて済むようになる(図1参照)。特に、後述する第2の実施の形態と比べても、拡散光ではなくて平行光であることから、ダイクロイックプリズム131,132の更なる小型化が図られる。
また、この照明装置1では、光路合成後の各平行光は、エキスパンダーレンズ16においてそれらのビーム径が拡大された後、フライアイレンズ17へ入射して面内強度分布の均一化がなされる。これにより、面内強度分布の均一化の際には、ビーム径が拡大されていることになる。したがって、フライアイレンズ17内の多数のセル(レンズ)を光が通過することになり、ビーム径が小さいまま(拡大されずに)均一化がなされる場合と比べ、面内強度分布がより効果的に均一化される(均一化の度合いが向上する)。
(干渉パターンの低減作用)
更に、照明装置1では、駆動部15が、レーザ光が通過する光学素子14を微小振動させる。具体的には、例えば光軸Z0と直交する面内の所定方向または光軸Z0に沿って、光学素子14を振動(微小振動)させる。これにより、フライアイレンズ17の入射面上でのスペックルパターンの多重化(時間平均)によって、レーザ光に起因したスペックルノイズ(干渉パターン)の発生が低減する。これは、以下の原理に基づくものである。すなわち、一般に、人間の眼および脳は、約20〜50ms内の画像のちらつきは判別できない。つまり、その時間内の画像は眼の中で積分され、平均化されている。したがって、この時間内に独立のスペックルパターンを多数重量させることにより、スペックルノイズを人間の眼の中で気にならない程度に平均化させているのである。
また、このとき照明装置1では、コリメータレンズ12R,12G,12Bによってビーム径が絞られてエキスパンダーレンズ16によってビーム径が拡大される前に、光学素子14によってスペックルパターンの多重化がなされている。換言すると、光学素子14が、ダイクロイックプリズム131,132の出射側の光路上、具体的にはダイクロイックプリズム132とエキスパンダーレンズ16との間の光路上に配置されている。これにより、光学素子14へ入射するレーザ光のビーム径(有効径)も小さくなるため、光学素子14として小型なものを用いることができるようになる。したがって、この点からも、照明装置1および表示装置3の小型化が図られることになる。
以上のように本実施の形態では、光源部における複数種類の光源(赤色レーザ11R、緑色レーザ11Gおよび青色レーザ11B)からの各入射光を個別に平行光とした後に、各平行光に対して光路合成を行うようにしたので、高い光利用効率を保持しつつ、光路合成光学系(ダイクロイックプリズム131,132)のサイズを小さくすることができる。また、光路合成後の各平行光のビーム径を拡大した後に面内強度分布の均一化を行うようにしたので、面内強度分布をより効果的に均一化することができる。よって、小型化および光の利用効率向上を図りつつ、照明光の輝度むらを効果的に低減する(表示画質を向上させる)ことが可能となる。
<変形例>
続いて、上記第1の実施の形態の変形例(変形例1,2)について説明する。なお、第1の実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
[変形例1]
図3は、変形例1に係る表示装置(表示装置3A)の全体構成を表したものである。本変形例の表示装置3Aも、上記第1の実施の形態の表示装置3と同様に、スクリーン30に対して映像光を投射する投射型の表示装置である。この表示装置3Aは、照明装置1Aと、表示装置3と同様の表示光学系(偏光ビームスプリッタ22、反射型液晶素子21および投射レンズ23)とを備えている。
(照明装置1Aの構成)
照明装置1Aは、第1の実施の形態の照明装置1において、ダイクロイックプリズム132と光学素子14との間の光路上に位相差板18を更に備えたものであり、他の構成は同様となっている。
位相差板18は、赤色レーザ11R、緑色レーザ11Gおよび青色レーザ11Bからの各出射光の偏光方向が2種類存在する場合に、これら2種類の偏光方向を変化させてそれらの偏光方向を近づけるためのものである。具体的には、ここでは特に、これら2種類の偏光方向を選択的に変化させることにより、位相差板18の透過後にそれらの偏光方向が互いに一致するようにしている。
(照明装置1Aの作用・効果)
この照明装置1Aでは、例えば図4(A),(B)に示したように、赤色レーザ11R,緑色レーザ11G,青色レーザ11Bからそれぞれ出射されるレーザ光におけるファーフィールドパターン(FFP;Far Field Pattern)の形状が、面内異方性を有する形状(ここでは楕円形)となっている。すなわち、各レーザから出射されたレーザ光は、干渉性(コヒーレンス性)において面内異方性を有している。具体的には、赤色レーザ光Lr,緑色レーザ光Lg,青色レーザ光LbにおけるFFPの形状が、XY平面内においてX方向に短軸、Y方向に長軸をそれぞれ有する楕円形となっている。換言すると、これらのレーザ光において、高干渉性を示す軸方向がX方向、低干渉性を示す軸方向がY方向にそれぞれ重なるように、赤色レーザ11R,緑色レーザ11G,青色レーザ11Bがそれぞれ配置されている。
このように、各レーザからの出射光におけるFFPの長軸方向が互いに一致することとなるように、赤色レーザ11R、緑色レーザ11Gおよび青色レーザ11Bがそれぞれ配置されていることにより、照明装置1Aでは以下の利点が生ずる。すなわち、例えばIカット形状のレンズを用いた場合などにおいて、光損失が低減される。具体的には、Iカット形状のレンズを用いた場合、Iカットされる部分では光学的有効範囲が犠牲になるものの、レーザの放射角度の長軸方向をIカットする方向(有効径が広い方向)に合わせることにより、光損失を低減することができる。
更に、本変形例では、照明装置1A内に以下詳述する位相差板18が設けられていることにより、各レーザからの出射光の偏光方向が2種類存在する場合であっても、それらの偏光方向が互いに近づく(ここでは一致する)ようになされる。
具体的には、まず例えば図4(A),(B)に示したように、赤色レーザ11Rから出射される赤色レーザ光Lrと、緑色レーザ11G,青色レーザ11Bからそれぞれ出射される緑色レーザ光Lg,青色レーザ光Lbとでは、出射直後の偏光方向P1r,P1gbが互いに異なる。すなわち、ここでは図4(A)に示したように、赤色レーザ光Lrの偏光方向P1rは、FFP形状の長軸方向(Y軸方向)である。一方、図4(B)に示したように、緑色レーザ光Lgおよび青色レーザ光Lbの偏光方向P1gbは、FFP形状の短軸方向(X軸方向)となる。このように、R,G,B間で、レーザ光のFFP形状が一致しているのにも関わらず、それらの偏光方向が異なっている(ここでは2種類の偏光方向が存在している)場合、そのままでは以下の問題が生ずる。すなわち、例えば本変形例の表示装置3Aのように、反射型液晶素子21と偏光ビームスプリッタ22との組み合わせを用いて光変調動作を行う場合、各色のレーザ光同士で偏光方向を一致させる必要があることから、そのような光変調動作に対応できなくなる。
そこで本変形例では、位相差板18は、上記のように赤色レーザ11R、緑色レーザ11Gおよび青色レーザ11Bからの各出射光の偏光方向が2種類存在する場合に、これら2種類の偏光方向を変化させ、それらの偏光方向を近づけるようにする。具体的には、ここでは特に、これら2種類の偏光方向を選択的に変化させることにより、位相差板18の透過後にそれらの偏光方向が互いに一致するようする。すなわち、ここでは例えば図4(A)に示したように、偏光方向P1rがFFP形状の長軸方向(Y軸方向)を示す赤色レーザ光Lrに対しては、位相差板18はその偏光方向を90°回転させる1/2波長板として作用する。これにより、この位相差板18を通過した後の赤色レーザ光Lrは、偏光方向P2rがFFP形状の短軸方向(X軸方向)を示すようになる。一方、例えば図4(B)に示したように、偏光方向P2rが元々FFP形状の短軸方向(X軸方向)を示している緑色レーザ光Lgおよび青色レーザ光Lbに対しては、位相差板18は何も作用しない(その偏光方向を変化させない)。これにより、この位相差板18を通過した後の緑色レーザ光Lgおよび青色レーザ光Lbは、そのまま、偏光方向P2gbがFFP形状の短軸方向(X軸方向)を示す。
このようにして、位相差板18を通過した後の赤色レーザ光Lr、緑色レーザ光Lgおよび青色レーザ光Lbはそれぞれ、それらの偏光方向P2r,P2gbが互いに一致(X軸方向)するようになる。したがって、本変形例では、上記したように反射型液晶素子21と偏光ビームスプリッタ22との組み合わせを用いて光変調動作を行う場合にも対応できるようになる。
[変形例2]
図5は、変形例2に係る表示装置(表示装置3B)の全体構成を表したものである。本変形例の表示装置3Bもまた、上記第1の実施の形態の表示装置3と同様に、スクリーン30に対して映像光を投射する投射型の表示装置である。この表示装置3Bは、照明装置1Bと、表示装置3と同様の表示光学系(偏光ビームスプリッタ22、反射型液晶素子21および投射レンズ23)と、以下説明するフロントモニタ24(光検出部)とを備えている。
フロントモニタ24は、偏光ビームスプリッタ22の後方(光軸Z0上における照明装置1Bとは反対側)に配置されている。このフロントモニタ24は、照明装置1Bからの照明光(フライアイレンズ17からの出射光)を検出する光検出部であり、照明光における各色光(赤色レーザ光、緑色レーザ光および青色レーザ光)の光量比をモニタするようになっている。また、特に本変形例では、フロントモニタ24は、この照明装置1Bからの照明光のうちの一部である不要光を検出している。具体的には、偏光ビームスプリッタ22へ入射する照明光のうち、反射型液晶素子21側へ反射しないほうの偏光(偏光ビームスプリッタ22を透過するほうの偏光)を、表示には用いられない不要光として光検出を行うようになっている。これにより、照射光(映像光)における不必要な輝度低下を回避しつつ、以下説明する光量比制御のための光検出を行うことが可能となる。
照明装置1Bは、第1の実施の形態の照明装置1において、制御部19を更に備えたものであり、他の構成は同様となっている。この制御部19は、フロントモニタ24による検出結果(照明光における各色光の光量比の検出結果)に基づいて、複数種類の光源(赤色レーザ11R、緑色レーザ11Gおよび青色レーザ11B)間における出射光の光量比を制御するものである。具体的には、各光源から出射される赤色レーザ光、緑色レーザ光および青色レーザ光の光量比が所望の値(一定値)となるように制御するようになっている。なお、このような制御部19は、例えばマイクロコンピュータなどからなる。
このようにして本変形例の表示装置1Bでは、フロントモニタ24において、照明装置1Bからの照明光を検出すると共に、制御部19において、このフロントモニタ24による検出結果に基づいて複数種類の光源間における出射光の光量比を制御するようにしたので、照明光の色度点を一定に保つことができ、表示画質をより向上させることが可能となる。
なお、本変形例では、制御部19を照明装置1Bの内部に設けているが、この制御部19を照明装置1Bの外部に設けるようにしてもよい。また、同様に本変形例では、フロントモニタ24を照明装置1Bの外部に設けているが、このフロントモニタ24を照明装置1Bの内部に設けるようにしてもよい。
<第2の実施の形態>
続いて、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、上記第1の実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
[表示装置3Cの全体構成]
図6は、本実施の形態に係る表示装置(表示装置3C)の全体構成を表したものである。この表示装置3Cもまた、上記第1の実施の形態の表示装置3と同様に、スクリーン30に対して映像光を投射する投射型の表示装置である。表示装置3Cは、照明装置1Cと、表示装置3と同様の表示光学系(偏光ビームスプリッタ22、反射型液晶素子21および投射レンズ23)とを備えている。
(照明装置1C)
照明装置1Cは、赤色レーザ11R、緑色レーザ11G、青色レーザ11B、結合レンズ12CR,12CG,12CB、ダイクロイックプリズム131,132、光学素子14、駆動部15、コリメータレンズ16Cおよびフライアイレンズ17を備えている。すなわち、この照明装置1Cは、第1の実施の形態の照明装置1において、コリメータレンズ12R,12G,12Bの代わりに結合レンズ12CR,12CG,12CBをそれぞれ設けると共に、エキスパンダーレンズ16の代わりにコリメータレンズ16Cを設けるようにしたものである。
結合レンズ12CR,12CGは、赤色レーザ11Rから出射された赤色レーザ光および緑色レーザ11Gから出射された緑色レーザ光をそれぞれ、それらのビーム径を縮小させつつ個別に拡散光として出射させ、ダイクロイックプリズム131と結合するためのレンズである。同様に、結合レンズ12CBは、青色レーザ11Bから出射されたレーザ光をそのビーム径を縮小させつつ拡散光として出射させ、ダイクロイックプリズム132と結合するためのレンズである。すなわち、結合レンズ12CR,12CG,12CBは、3種類の光源(赤色レーザ11R、緑色レーザ11Gおよび青色レーザ11B)からの各入射光(赤色レーザ光、緑色レーザ光および青色レーザ光)を、それらのビーム径を縮小させつつ個別に拡散光として出射するようになっている。このため、照明装置1Cでは、光源の数(ここでは3つ)と同数の結合レンズ(ここでは、3つの結合レンズ12CR,12CG,12CB)が設けられている。なお、これらの結合レンズ12CR,12CG,12CBが、本発明における「結合光学系」の一具体例に対応している。
ダイクロイックプリズム131,132は、基本的には第1の実施の形態で説明したものと同様であるが、本実施の形態では、図6中に示したように、結合レンズ12CR,12CG,12CBから出射された各拡散光に対して光路合成を行うようになっている。
コリメータレンズ16Cは、光学素子14とフライアイレンズ17との間の光路上に配置されており、光学素子14から出射した光をコリメートして平行光とするためのレンズである。すなわち、このコリメータレンズ16Cは、ダイクロイックプリズム131,132において光路合成後の各拡散光を平行光として出射するものである。これにより、拡散光であったことに起因してビーム径が大きくなった各平行光が、フライアイレンズ17へ入射するようになっている。なお、このコリメータレンズ16Cが、本発明の「第2の照明装置」および「第2の表示装置」における「平行化光学系」の一具体例に対応している。
フライアイレンズ17は、基本的には第1の実施の形態で説明したものと同様であるが、本実施の形態では、コリメータレンズ16Cから出射された各平行光の面内強度分布を均一化するようになっている。
[表示装置3Cの作用・効果]
本実施の形態の表示装置3Cでは、照明装置1Cにおいて、光源部における3種類の光源(赤色レーザ11R、緑色レーザ11Gおよび青色レーザ11B)からの各入射光が、結合レンズ12CR,12CG,12CBによって、それらのビーム径が縮小されつつ個別に拡散光とされる。そしてその後、ダイクロイックプリズム131,132において、これらの各拡散光に対して光路合成がなされる。これにより、照明装置1Cでは、第1の実施の形態の照明装置1と同様に、上記比較例と比べて光路合成の際のビーム径が小さくなる。したがって、3種類の各光源からの出射光が上記のような結合レンズ12CR,12CG,12CBを介さずに光路合成される場合(上記比較例に対応)と比べ、高い光利用効率を保持しつつ、光路合成光学系(ダイクロイックプリズム131,132)のサイズが小さくて済むようになる(図6参照)。
また、この照明装置1Cでは、光路合成後の各拡散光は、コリメータレンズ16Cにおいて平行光とされた後、フライアイレンズ17へ入射して面内強度分布の均一化がなされる。これにより、面内強度分布の均一化の際には、ビーム径が更に大きくなった後に平行光となっていることになる。したがって、フライアイレンズ17内の多数のセル(レンズ)を光が通過することになり、ビーム径が小さいまま(拡散光として進行せずに)均一化がなされる場合と比べ、面内強度分布がより効果的に均一化される(均一化の度合いが向上する)。
更に、この照明装置1Cにおいても照明装置1と同様に、駆動部15は、レーザ光が通過する光学素子14を微小振動させる。これにより、第1の実施の形態と同様の原理により、レーザ光に起因したスペックルノイズ(干渉パターン)の発生が低減する。また、特に本実施の形態では、図6中に示したように、光学素子14を通過する各レーザ光は拡散光であることから、この光学素子14が振動した際に、レーザ光の入射位置だけでなく、入射角度も変動することになる。すなわち、光学素子14の振動時に発生するビームシフトにおいて、位置成分だけでなく角度成分も加わる。したがって、本実施の形態では、第1の実施の形態と比べて、この入射角度の変動(ビームシフトにおける角度成分)の分だけ、スペックルノイズ(干渉パターン)の発生をより低減することが可能となる。
以上のように本実施の形態では、光源部における複数種類の光源(赤色レーザ11R、緑色レーザ11Gおよび青色レーザ11B)からの各入射光を、それらのビーム径を縮小させつつ個別に拡散光とした後に、各拡散光に対して光路合成を行うようにしたので、高い光利用効率を保持しつつ、光路合成光学系(ダイクロイックプリズム131,132)のサイズを小さくすることができる。また、光路合成後の各拡散光を平行光とした後に面内強度分布の均一化を行うようにしたので、面内強度分布をより効果的に均一化することができる。よって、小型化および光の利用効率向上を図りつつ、照明光の輝度むらを効果的に低減する(表示画質を向上させる)ことが可能となる。
なお、本実施の形態の照明装置1Cおよび表示装置3Cにおいても、上記変形例1,2において説明した構成を適用するようにしてもよい。
<その他の変形例>
以上、実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態等では、本発明における「均一化光学系」の一例としてフライアイレンズを挙げて説明したが、フライアイレンズ以外の他の光学部材(例えば、ロッドインテグレータなど)を用いてもよい。
また、上記実施の形態等では、複数種類(赤色用,緑色用,青色用)の光源がいずれもレーザ光源を含んで構成されている場合について説明したが、この場合には限られず、複数種類の光源のうちの少なくとも1つが、レーザ光源を含んで構成されていればよい。すなわち、光源部内に、レーザ光源と他の光源(例えばLED等)とを組み合わせて設けるようにしてもよい。
更に、上記実施の形態等では、光変調素子が反射型の液晶素子である場合を例に挙げて説明したが、この場合には限られず、例えば透過型の液晶素子であってもよく、更には、液晶素子以外の光変調素子であってもよい。
加えて、上記実施の形態等では、異なる波長の光を発する3種類の光源を用いた場合について説明したが、例えば3種類の光源ではなく、例えば2種類や4種類以上の光源を用いるようにしてもよい。
また、上記実施の形態等では、照明装置および表示装置の各構成要素(光学系)を具体的に挙げて説明したが、全ての構成要素を備える必要はなく、また、他の構成要素を更に備えていてもよい。具体的には、例えば本発明における「光路合成光学系」として、上記実施の形態等で説明したダイクロイックプリズム131,132の代わりに、ダイクロイックミラーを設けるようにしてもよい。また、場合によっては、照明装置内に光学素子14を設けないようにしてもよい。
更に、上記実施の形態等では、光変調素子により変調された光をスクリーンに投射する投射光学系(投影レンズ)を備え、投射型の表示装置として構成されている場合について説明したが、本発明は、直視型の表示装置などにも適用することが可能である。
加えて、上記実施の形態等では、本発明の照明装置の用途として、投射型等の表示装置を例に挙げて説明したが、これには限られず、例えばステッパ等の露光装置にも適用することが可能である。
1,1A,1B,1C…照明装置、11R…赤色レーザ、11G…緑色レーザ、11B…青色レーザ、12R,12G,12B…コリメータレンズ、12CR,12CG,12CB…結合レンズ、131,132…ダイクロイックプリズム、14…光学素子、15…駆動部、16…エキスパンダーレンズ、16C…コリメータレンズ、17…フライアイレンズ、18…位相差板、19…制御部、21…反射型液晶素子、22…偏光ビームスプリッタ、23…投射レンズ、24…フロントモニタ、3,3A,3B,3C…表示装置、30…スクリーン、Z0…光軸、Lr…赤色レーザ光、Lg…緑色レーザ光、Lb…青色レーザ光、P1r,P2r,P1gb,P2gb…偏光方向。

Claims (12)

  1. 異なる波長の光を発する複数種類の光源を有する光源部と、
    前記複数種類の光源からの各入射光を、それらのビーム径を縮小させつつ個別に拡散光として出射する結合光学系と、
    前記結合光学系から出射された各拡散光に対して光路合成を行う光路合成光学系と、
    前記光路合成後の各拡散光を平行光として出射する平行化光学系と、
    前記平行化光学系から出射された各平行光の面内強度分布を均一化する均一化光学系と
    を備えた照明装置。
  2. 前記複数種類の光源のうちの少なくとも1つが、レーザ光源を含んで構成されており、
    レーザ光が通過する光学素子と、
    前記光学素子を振動させる駆動部と
    を更に備えた
    請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記光学素子が、前記光路合成光学系の出射側の光路上に配置されている
    請求項2に記載の照明装置。
  4. 前記光学素子が、前記光路合成光学系と前記平行化光学系との間の光路上に配置されており、前記光学素子を通過するレーザ光が拡散光となっている
    請求項3に記載の照明装置。
  5. 前記光学素子が振動することにより、前記均一化光学系に対するレーザ光の入射位置および入射角度の双方が変動する
    請求項4に記載の照明装置。
  6. 前記光路合成光学系は、ダイクロイックプリズムまたはダイクロイックミラーを有する
    請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の照明装置。
  7. 前記均一化光学系は、フライアイレンズを有する
    請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の照明装置。
  8. 前記光源部は、赤色光、緑色光または青色光を発する3種類の光源を有する
    請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の照明装置。
  9. 前記3種類の光源のうちの少なくとも1つが、レーザ光源を含んで構成されている
    請求項8に記載の照明装置。
  10. 照明装置と、
    前記照明装置からの照明光を映像信号に基づいて変調する光変調素子と
    を備え、
    前記照明装置は、
    異なる波長の光を発する複数種類の光源を有する光源部と、
    前記複数種類の光源からの各入射光を、それらのビーム径を縮小させつつ個別に拡散光として出射する結合光学系と、
    前記結合光学系から出射された各拡散光に対して光路合成を行う光路合成光学系と、
    前記光路合成後の各拡散光を平行光として出射する平行化光学系と、
    前記平行化光学系から出射された各平行光の面内強度分布を均一化する均一化光学系と
    を有する表示装置。
  11. 前記光変調素子により変調された照明光を被投射面に対して投射する投射光学系を更に備えた
    請求項10に記載の表示装置。
  12. 前記光変調素子が液晶素子である
    請求項10または請求項11に記載の表示装置。
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