JP2006343548A - 樹脂反射鏡の樹脂基材及びその製造方法 - Google Patents

樹脂反射鏡の樹脂基材及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂製の光学的反射鏡基材に関して、耐熱強度および反射率の向上と熱的安定を図る。
【解決手段】光学的反射面を少なくともその1つの面に有する樹脂製の光学反射鏡基材が、少なくとも一方のキャビティ面を表面粗度:Ra5nmまたはそれ以下とし、かつ、そのキャビティ面とそれに対向するキャビティ面が共に同一材質からなり、射出成形時に共に120〜200℃の範囲内においてほぼ同一温度に保持し、さらに、予めそのキャビティ内にガスまたはエアを導入して内圧を0.6〜1.0MPa以下に保持した金型を用い、この金型キャビティ内に結晶性樹脂を射出充填して結晶化の進んだ成形品を得る。これを基材としてAL等の金属皮膜を被覆すれば熱的に安定な反射鏡が得られる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学反射鏡の基板としての無機質充填剤入り樹脂成形品及びその製造方法に関する。
各種の光学機器において使用される光学反射鏡には、装置の大型化に伴って軽量化、高反射率化、高精度化が要求され、一方で、強度と耐熱性が要求されている。これらの要求、特に軽量化に応ずるものとして無機質繊維充填の樹脂により基材を作製しその表面に例えばアルミニューム等の金属皮膜を蒸着したものが多く使用されている。
この樹脂製反射鏡の基材は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を射出または圧縮成形により製造されるのが一般的である。この射出成形は、所定形状で鏡面に研磨された金型キャビティ内に加熱溶融した樹脂を充填し、これを冷却、固化し、その金型から取り出すという工程を経るもので、これにより作製され成形品(この場合は反射鏡の基材)の表面はフローマーク、そり、変形、樹脂の収縮に伴うひけ、或いは無機質繊維等の強化充填剤から発生するガスにより成形品表面の光沢不良が生じて光沢面が得られないことから、前記の金属膜蒸着にも拘わらず良好な光学的反射率が得られないことが問題であった。
このように、樹脂成形品の表面性状が良好でないことから、樹脂反射鏡の製造には他の手段が付加されることが多い。例えば、a.樹脂反射鏡成形金型のキャビティ内に金属膜層を形成した転写用シートをインサートし,該金型内に樹脂を射出して該樹脂と前記の転写用シートを一体化した構成のものがある(特許文献1)。この方法は低コストではあるが、金型内で流動する溶融樹脂により転写用シートに変形、延伸などが生じて品質が安定しないことに問題があった。
また、b.プラスチックフイルムの一方の面に金属蒸着層と光輝性顔料層、接着層が積層された金属蒸着フイルムを射出成形用金型内にインサートし、これを加熱し、真空吸引することによってキャビティ面に密着させ、溶融樹脂を射出成形することによって樹脂反射鏡を得るものがある(特許文献2)。この方法においては、射出成形機のほかに真空ポンプが必要であり、真空により吸引されたフイルムが不均一に引き伸ばされ、反射性能にムラの生じることがある。
また、c.射出成形により成形された繊維強化プラスチック製基材の少なくとも片面に接着剤を介して金属板、樹脂からなるシート材を順に積層し、或いは、プリプレグに接着剤を介して金属板、樹脂からなるシ−ト材を順に積層して後成形することにより一体化するものである(特許文献3)。この樹脂反射鏡においては樹脂基材の表面粗度を隠蔽するための金属板が必要でありこれを所定形状に加工する前工程が必要となるなど、コスト高につながる欠点があった。
さらに、d.少なくとも、樹脂層表面に鏡面状の反射面である蒸着膜層を形成した蒸着フイルムと、該蒸着フイルムを構成する樹脂層裏面に強化樹脂層を積層した積層構造を備え、金型の鏡面状転写面の形状を転写しつつ蒸着フイルムと強化樹脂層とを熱圧着する工法が開示されている(特許文献4参照)。この方法においては、基材は強化樹脂で形成されているが、その表面に非強化の樹脂層と蒸着膜層が積層される構成であることから、その非強化樹脂層の耐熱性に問題が生じることがある。
光学的反射面を少なくとも1つ有する熱可塑性樹脂製光学的反射部材の射出成形において、3.5×10kgf/cm2−Gの加熱流体を導入することにより該光学的反射部材に中空部を設け、よって成形品表面のヒケ減少およびキャビティ鏡面の転写性向上を図ったものがある。この成形方法は発泡樹脂の成形において成形品表面の発泡を抑制するために用いられるガスアシスト法またはガス・カウンタープレッシャー法と称されるものの利用で、キャビティ内に200p.s.i~300p.s.iのガス圧を負荷するもの(US PATENT 3268635)である。
特開平06−182783号公報 特開平10−204201号公報 特開平11−264906号公報 特開2004−188733号公報 特開2001−105449号公報
光学的機器の大型化に伴って、光学的反射鏡も当然大型化の傾向にあり、かつ、軽量化、耐熱強度と反射率の向上、および、コストの低減化が求められている。したがって、樹脂製反射鏡基材においても表面粗度が小さく、光沢の良いものを安定して生産することが望まれるのであるが、その品質は樹脂の種類、樹脂の溶融温度、成形圧力、金型中での樹脂の流動、金型温度、冷却等の諸条件に影響されるのであり、最適条件の組み合わせ技術、および、反射鏡として使用中における品質の安定化が課題である。
開発者は誠意研究の結果、樹脂製反射鏡はその使用中の温度条件の変動によって反射率が変動すること、したがって、成形品の結晶化を進めることによって線膨張係数を小さくすれば安定した樹脂製反射鏡が得られことを見出した。そこで、請求項1に記載の発明は、光学的反射面を有する樹脂製の光学反射鏡基材が、少なくとも一方のキャビティ面を表面粗度:Ra5nmまたはそれ以下とし、かつ、そのキャビティ面とそれに対向するキャビティ面が共に同一材質からなり、射出成形時に共に120〜200℃の範囲内においてほぼ同一温度に保持され、さらに、予めそのキャビティ内にガスまたはエアを導入して内圧を0.6〜1.0MPa以下に保持した金型を用い、この金型キャビティ内に結晶性樹脂を射出充填し線膨張係数18ppm/℃以下に成形されたものであることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、樹脂製の光学反射鏡基材成形用金型において、溶融樹脂の流動経路としてのゲート形状をファン型としたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、樹脂製の光学反射鏡基材成形用金型において、固定側及び可動側のキャビティ面が同一材質、すなわちジルコニア、または硬度HRc63〜75に焼入れされた鋼により形成され、かつ、その表面粗度がRa5nm、またはそれ以下に研磨されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、樹脂製の光学反射鏡基材成形用金型において、固定側及び可動側のキャビティ面が厚さT=10.0mm以上50.0mm以下のジルコニア製入れ子によって構成されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、光学的反射面を少なくともその1つの面に有する樹脂製光学反射鏡基材が、PPS樹脂、環状オレフィン系透明樹脂、エポキシ型熱硬化性樹脂または芳香族ポリエステルであり、または、平均粒径が18nm以下の球状体になる無機質材を20〜50%充填した前記樹脂であることを特徴とする
金型において、溶融樹脂の流路としてのゲートをファン形状とし、かつ、キャビティ内圧を0.6〜1.0MPaに増圧した状態で、球状の無機質充填剤混入の溶融樹脂を射出成形することによって、樹脂からのガスの発生が阻止せられ、さらに、キャビティ表面の転写性が良好になりヘイズ(クモリ)を生ずることなく、ヒケ、そり、歪の極めて少ない成形品が安定して生産できる。しかも、前記のキャビティ温度が樹脂の結晶化を促進し、したがって線膨張係数の小さい成形品(基材)が、この光学的反射鏡基材の表面アルミニュームなどの金属蒸着皮膜を0.2μm〜0.5μmの厚さに形成すると90〜96%の反射率が得られる。
樹脂製光学的反射鏡は樹脂製の基材に蒸着などにより金属膜を被覆して反射面が形成されるが、重要なのは基材表面の表面粗度、光沢である。その基材の表面は射出成形金型のキャビティ面を転写することによって形成されるが、成形機の性能、金型構造、樹脂の種類と溶融温度、射出圧力、保持圧力等の成形条件の適否が影響するのであり、次の条件を満たすことが最良である。
射出成形機はプリプラ(射出プランジャを内装した射出シリンダに、可塑化用のスクリュまたはプランジャを内装した可塑化シリンダを併設し、その可塑化シリンダで溶融した樹脂を射出シリンダに定量送り込み、射出プランジャでこの樹脂を射出するもの)または、エアベントを付設したものを用いた。
金型1については、光学的反射鏡の反射面を転写するキャビティ面とその裏面を形成するキャビティ面、すなわち、対向するキャビティ面2,2を表面粗度Ra5nm以下に研磨した同一材料例えばジルコニア(または鋼)で構成(図1)し、射出成形時の該キャビティ面の温度もほぼ同一温度に設定する。
対向する金型キャビティ面の間隔が1.0mm〜1.2mmであって、そのキャビティへの樹脂流路としてのゲート3はファンゲートとする。
射出成形機により溶融樹脂を射出するに先立ち、前記金型のキャビティC内にゲージ圧が0.6MPa〜1.0MPa以下のエアまたは窒素ガスを導入Pして高圧化した。本発明においては、発泡樹脂の成形ではないので、従来のガス・カウンタープレッシャー法の加減とされるガス圧よりも低圧に保持した。
成形用の樹脂は、PPS,環状オレフィン系透明樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂であって直径5nm以下の球状無機質フィラーが充填されたものであり、予備乾燥が十分になされていること。
無機質充填剤としては、ガラス、アスベスト、炭素、シリカアルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、硫酸カルシウム、珪酸カルシウム、酸化マグネシウム、燐酸カルシウム、窒化珪素、ガラスビーズ、酸化ジルコニウム、カーボンブラックなどがあげられるが、本発明において必要な成形品(反射鏡基板)は表面粗度が小さく、耐熱強度の大なることで、無機質充填剤の形状は球形が望ましい。
光学的反射鏡の基材10として30mm×30mm×1mm、1.2mm及び1.5mmの平板をPPS(フォートロン8670A64・ポリプラスチック株式会社製)により成形した(図2参照)。射出成形機はソディックTR40VR(プリプラ式)で、シリンダー温度:300〜340℃(10℃刻みで変動)、金型温度:60〜200℃(10℃刻みで変動)、射出速度:50〜300℃/sec(50mm/sec刻みで変動)、保圧力:170MPa、保圧時間:10sec冷却時間:10secとした。
前記PPSは樹脂に対して30重量%のガラスビーズ(粒径18μm以下、望ましくは10μm以下)が充填されたグレードを選定し、200℃で4時間の予備乾燥(一般的には140℃で3時間)を行なった。
金型は、炭素鋼で作製して、前記の金型温度を保つためにヒータを埋設し、対向するキャビティ面には30mmのジルコニア板をRa:5nm以下に研磨して装着した。また、キャビティへの樹脂流路としてのゲートはエッジゲート、ディスクゲート及びファンゲートとし、キャビティにおける樹脂の流動先端にオーバーフロー部を形成することの有効性を確かめた。その結果を表1に示したが、サイドにエッジゲートを形成した成形品にはヘイズ(くもり)の発生が多かったのでデータを削除した。オーバーフローの設置はいずれのゲートにおいても反ゲート側にヘイズを発生させることになり不要であった。また、ファンゲートとディスクゲートにおけるヘイズの発生量には大差がないが、ヒケの発生の少ないのはファンゲートであった。また、前記PPSと同種材料にそれぞれ粒径10nm、15nmのガラスビーズを30重量%混入強化した樹脂(RSF−10257,RSF−10258 と称す。)により成形した基板の表面粗さと光沢度を表2に示した。
Figure 2006343548
Figure 2006343548
次に、真空に保ったキャビティに射出成形をする方法、および、キャビティ内を窒素ガスまたはエアで予め高圧化して、そこに溶融樹脂を射出成形する方法について、前記の成形機、金型、その他の成形条件を使用して行なった。実験においてはゲージ圧0.6、0.8及び1.0MPaのエアを金型に導入して射出成形をした。成形樹脂は前記と同様、30重量%のガラスビーズ充填のPPSで、成形前に200℃という高温で4時間(一般的な予備乾燥は140℃で3時間程度である)という、ほぼ完全な、または過剰ともいえる乾燥をおこなった。
キャビティ内の真空引きは、キャビティにおける樹脂の流動末端にパイプを設置して真空ポンプで減圧したもので、加圧はこの配管から前記圧力のエアを導入したいわゆるガス・カウンタープレッシャー法の利用である。この真空引き利用の成形によっては、成形品の表面にスティックスリップを生じたが、エアによりキャビティ圧力を高めたガス・カウンタープレッシャー法による場合にはスティックスリップは減少した。また、プリプラ式の射出成形機を使用してのガス・カウンタープレッシャー法による成形においてはヘイズ及びスティックスリップ共に減少し、光沢の良好な成形品が得られた。さらに、キャビティにおける樹脂の流動末端にエアベントを設けることの是非も検討したがスティックスリップとの関連性は見出せなかった。
また、厚さ1.0mm、1.2mm 1.5mmの成形品に関してその光沢面の光沢度(デジタル偏角光沢計UGV−4D スガ試験機(株)使用)を比較すると、ファンゲート使用の1.0mmが最良であった。その一例を挙げると、成形条件としてシリンダ温度:330℃、金型温度:180℃、射出速度:150mm/sec、保圧力:170MPa、冷却時間:10sec、エアカウンタープレッシャー:0.8MPaとして成形した基板が最もよく、その光沢面の光沢度(スガ光沢度計を100とする)は161.7%であった。
上記のファンゲートにより得られた1.0mmの成形品にアルミニューム皮膜を蒸着したところ、95%以上の光反射率が得られた。
なお,射出成形条件と成形品の表面粗度との関係を検討したところ、金型温度:160〜180℃、射出成形機のシリンダ温度:180〜330℃、溶融樹脂の射出速度:150mm/secないし300mm/sec,保圧力:130〜170MPa,保圧時間:10〜20sec、冷却時間:10〜20secとすることによって、最良の表面粗度が得られることが分かった。
光学的反射鏡基材としての良好な鏡面を安定して得るためには、キャビティ温度の安定保持が必要である。前記金型において、その固定側及び可動側キャビティ面を構成するジルコニアの厚さTを10,20,30,40、50mmとして温度コントロールをした上で射出成形をし、成形品表面のヘイズ、スティックスリップ、光沢などを観察した。その結果、ジルコニアの厚さTとして望ましいのは30.0mmであった。この金型で前記の金型温度160〜200℃にして成形した場合、結晶化温度に長く保持されることから成形品の結晶化が進み、同時に線膨張係数も小さくなる(JIS K6911に基づいて測定)ことが判明した。なお、この最良とするジルコニア厚さ30.0においても、射出成形開始時の第一ショットからおよそ40ショットまでは、キャビティ温度の不安定による成形品の表面光沢にばらつきが生じた。
次に、環状オレフィン系透明樹脂(トーパス6015S−04:三井石油化学株式会社製)に無機物充填剤を添加することなく、前記の金型により成形した。成形条件はシリンダ温度:300℃、金型温度:130℃、射出速度:20mm/sec、保圧力:75MPa、冷却時間:30secとしたとき、光沢面の光沢度は191.8%であり、実施例1より良好であった。
また、熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂(住友ベークライト株式会社製:PM−9610)による基板を作成し、比較例として同種の開発試作中のフェノール樹脂3種について前記実施例1の金型を用い射出成形をした。この場合の成形条件等は金型温度:180℃(可動側、固定側共)、シリンダ温度:80℃/40℃、射出時間:8秒、硬化時間:40秒とした。得られた成形品の諸特性を表3に示した。
Figure 2006343548
前記表の測定方法は次の通りである。
面粗さ測定A:干渉式表面粗さ測定機(走査範囲:1.5×1.1mm)
面粗さ測定B:接触式表面粗さ測定機(走査距離:流れ方向に8mm)
平面度測定 :3次元側定機にて平板上5×5ヶ所測定してRmaxを求めた。
線膨張係数 :JIS K6911に基づいて測定した。
上記の熱硬化性樹脂による基材に前記同様のアルミニュウム皮膜を蒸着した反射鏡において、光学機器の使用環境温度において95%前後の光学反射率を得られたのは平均線膨張係数18PPM/℃のものであった。尚、前記のように反射鏡は使用時の温度条件の変動によって伸縮し、それに伴って反射率が変動する。したがって、反射鏡の基材に要求される性質は表面光沢であることは勿論であるが、線膨張係数が小さく温度の影響の少ないことである。
軽量化と共に高強度化が求められる光学的反射鏡において、比重の小さい樹脂の利用が望まれる。本発明の光学的反射鏡基材は金型のキャビティ面に鏡面研磨されたジルコニアを入れ子とし、ここに低圧のガス・カウンタープレッシャーを導入して、球形の無機質を充填した樹脂により成形された薄型で、かつ、表面の光沢度、反射率等において優れた性能が得られること、さらには、線膨張係数を小さく抑えることによって高反射率を維持できることから、各種の光学機器に利用され得るものである。
金型の概要図である。 ファンゲートにより成形した反射鏡基材の一例である。
符号の説明
1 金型
2 入れ子
3 ファンゲート
10 基板

Claims (5)

  1. 光学的反射面を少なくともその1つの面に有する樹脂製の光学反射鏡基材が、少なくとも一方のキャビティ面を表面粗度:Ra5nmまたはそれ以下とし、かつ、そのキャビティ面とそれに対向するキャビティ面が共に同一材質からなり、射出成形時に共に120〜200℃の範囲内においてほぼ同一温度に保持され、さらに、予めそのキャビティ内にガスまたはエアを導入して内圧を0.6〜1.0MPa以下に保持した金型を用い、この金型キャビティ内に結晶性樹脂を射出充填し、線膨張係数(平均)18ppm/℃以下に成形されたものであることを特徴とする光学的反射鏡基材。
  2. 樹脂製光学反射鏡基材の射出成形用金型において、溶融樹脂の流動経路としてのゲート形状がファン型であることを特徴とする請求項1記載の光学的反射鏡基材。
  3. 樹脂製光学反射鏡基材成形用の射出金型において、固定側及び可動側のキャビティ面が同一材質で、硬度HRc63〜75に焼入れされた鋼からなり、かつ、その表面粗度がRa5nmまたはそれ以下に研磨されていることを特徴とする請求項1記載の射出成形用金型。
  4. 樹脂製光学反射鏡基材成形用の金型において、固定側及び可動側のキャビティ面が厚さT=10.0mm以上50.0mm以下のジルコニア製入れ子によって構成されていることを特徴とする請求項3に記載の射出成形用金型。
  5. 光学的反射面を少なくともその1つの面に有する樹脂製光学反射鏡基材が、PPS樹脂、環状オレフィン系透明樹脂、エポキシ型熱硬化性樹脂または芳香族ポリエステルであり、または、平均粒径が18nm以下の球状体になる無機質材を20〜50%充填した前記樹脂であることを特徴とする請求項1記載の光学的反射鏡基材。
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