JP2007320294A - 複合光学素子の製造方法及びその製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】少なくとも母材と光硬化樹脂の2層で構成され、実使用温度が高い場合でも、反り変形量の極めて少ない形状精度の高い複合光学素子を効率よく得る製造方法の提供。
【解決手段】光硬化樹脂表面を光学面とする複合光学素子であって、転写面5を有する型6の温度が複合光学素子9aの実使用温度近傍で一定に保たれており、母材1に光硬化樹脂8を塗布し、この光硬化樹脂と上記型の転写面を接触させ、上記母材と光硬化樹脂と型が複合光学素子の実使用温度近傍まで加熱される工程Iと、上記型の転写面形状と母材形状の差を光硬化樹脂で補正しつつ、上記型の転写面形状を光硬化樹脂に転写させる工程IIと、上記母材1と光硬化樹脂8に光を照射し、光硬化樹脂を硬化させる工程IIIと、冷却することなく複合光学素子9aを上記型6から取り外す工程IVと、から成る複合光学素子の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、高精度で実使用温度が高い光学素子の製造方法及びその製造装置に関する。
この光学素子の製造方法及びその製造装置は、レーザー方式のデジタル複写機、レーザープリンタやファクシミリ装置のレーザー走査ユニットに用いられる光学ミラーや光学レンズ、あるいはフロントプロジェクターやリアプロジェクションTVの投射ユニットに用いられる光学ミラー等の製造に応用可能である。
レーザー方式のデジタル複写機、レーザープリンターやファクシミリ装置等のレーザー走査ユニットには、レーザ−ビームの結像及び各種補正機能を有する長尺形状の光学ミラーや光学レンズ、光路を折り返すための光学ミラーが用いられている。一方、大型かつ薄型のテレビの普及からリアプロジェクションTVが注目されるようになったが、その投射ユニットには、ランプ光源からの光を液晶、DMD(Digital Micromirror Device)等の表示素子に集光させたり、スクリーンに投影させるために光学ミラーが用いられている。
また、近年では光学性能を向上させるために、上述したレーザー走査ユニットやプロジェクター用投射ユニットに用いられる光学素子の光学面には、非球面を導入することが一般的になってきたが、ガラス素材を非球面加工するには加工時間がかかり生産性が悪いため、平面、球面、シリンドリカル面、トロイダル面といった比較的加工が容易な面に限られ、いわゆる自由曲面と呼ばれる複雑形状の面を導入することは難しいのが現状である。それに比べて、樹脂素材の場合には、自由曲面の金型を製作してしまえば、射出成形法等の転写成形により、生産性良く光学素子を製造することが可能となる。
ところで、レーザー走査ユニットには、レーザーを走査させるためのポリゴンスモーターが用いられている。使用時にはこのモーターの発熱によりユニット内に温度上昇が起こる。また、レーザー走査ユニットの近傍には、用紙にトナーを溶融・定着させるための定着ユニットがあり、この定着ユニットからの熱がレーザー走査ユニットに伝わり、温度上昇が起こる。一方、プロジェクター用投射ユニットには高輝度の光源が使用されており、光源からの発熱による温度上昇が生じる。このように光学素子の実使用温度が高い場合に、光学素子に線膨張係数の高い樹脂素材を用いると、熱膨張により精度劣化が生じるという問題がある。
このような問題点に対して、線膨張係数の小さいベース部材表面に樹脂部材を積層一体化させることで、光学素子を作製するといった提案が成されている。特開2003−4922号公報(「反射光学素子およびその製造方法、光学系、光学機器」)(特許文献1)には、連続的な曲面部を有するベース部材と、このベース部材の曲面部上に樹脂(熱硬化型樹脂や紫外線硬化型樹脂)により一体形成され、表面にそれぞれ反射面となる互いに不連続な複数の曲面を有する樹脂層とを備えた反射光学素子において、ベース部材を上記樹脂層を形成する樹脂よりも線膨張係数が小さな材料(例えば、ガラス、金属、セラミック等)により形成することが記載されている。
上記特許文献1のものでは、ガラス、金属、セラミック等の低線膨張部材からなるベース部材上に樹脂層を形成させることによって、実使用温度が高い場合の熱膨張による精度劣化の影響を低減させることができるが、しかし、ベース部材の線膨張係数と樹脂部材の線膨張係数に差があり(ベース部材の線膨張係数<樹脂部材の線膨張係数)、光学ミラーの樹脂部材の熱膨張量がベース部材と比較して大きくなるため、光学素子に反り変形が生じ、ミラー面の形状精度が低下してしまう。
特に、ベース部材表面に積層一体化させる樹脂部材の厚さが大きすぎると、反り変形量が大きくなり、ミラー面の形状精度が大きく低下してしまう。
逆に、ベース部材表面に積層一体化させる樹脂部材の厚さが小さすぎると、ベース部材表面の凹凸(金属を射出成形やダイキャスト成形した際に生じる表面の粗さ、プラスチックに含有させた高熱伝導性フィラーや繊維などによる表面の粗さ)を、樹脂部材により吸収し改善して平滑な面にすることができないばかりでなく、形状補正に必要な厚さを確保することができず、所望の光学面を得ることができないといった問題も生じる。
以上述べたように、上記特許文献1に記載されているように、ベース部材を線膨張係数の小さな材料で形成するだけでは不充分であり、実使用温度が高い高精度光学素子を確実に得られないことが明らかになった。
また、本発明に関連する光学素子の成形方法としては、特開2001−121554号公報(「光学樹脂膜形成方法および光学素子」)(特許文献2)、及び特許第3286490号公報(「成形方法」)(特許文献3)に記載されたものがある。
上記特許文献2には、光学素子の成形方法について、熱もしくは光硬化樹脂を膜支持部材の膜形成面に接着し、型形状を大まかに転写し、さらに、ガラス転移点以上に加熱して型形状を精度良く転写した後に徐冷すること、が記載されている。
上記特許文献3には、同じく光学素子の成形方法について、硬化性樹脂が塑性変形できるようにエネルギーを加えた後にキャビティ内に導入し、キャビティ内で硬化性樹脂を熱膨張させて圧力を発生させ、型形状を精度良く転写した後に徐冷すること、が記載されている。
このような特許文献2や特許文献3に記載の成形方法では、型温の変化や、樹脂の状態変化(軟化させた後に固化させる)プロセスを踏まえるため、熱可塑性樹脂の成形と同等のサイクルタイムとなり、光硬化樹脂の硬化が早いという特徴は活かされていない。
さらに、本発明と関連があり、本件出願人の先願に当たるものとしては、特願2005−353858号(「高精度耐熱性ミラー及びその製造方法」)の発明がある。
この先願の発明は、「母材と、該母材上に設けた樹脂層と、該樹脂層の上に設けた反射膜により形成されている光学ミラーであって、前記母材の熱拡散率α=λ/(c・ρ)(mm/sec)〔ただし、λ:熱伝導率(W/mm・K),c:比熱(J/g・K),ρ:密度(g/mm)〕が、1乃至175であって、線膨張係数が1.0×10−5乃至5.0×10−5、樹脂層の厚さが0.01mm乃至0.30mmであり、前記母材を形成する材料の縦弾性率(Eb)と樹脂層を形成する材料の縦弾性率(Ep)の比(Eb/Ep)が5乃至120である光学ミラー」である。
特開2003−4922号公報 特開2001−121554号公報 特許第3286490号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するために、少なくとも母材と光硬化樹脂の2層で構成され、光硬化樹脂表面を光学面とする複合光学素子の製造方法及びその製造装置について、実使用温度が高い場合でも、反り変形量の極めて少ない形状精度の高い複合光学素子を効率よく得られるように工夫することである。
上記課題を解決するための手段は、少なくとも母材と光硬化樹脂の2層で構成され、該光硬化樹脂表面を光学面とする複合光学素子の製造について、母材と光硬化樹脂と型を複合光学素子の実使用温度近傍まで加熱すると共に、型の転写面形状を光硬化樹脂に転写させて、光を照射して該光硬化樹脂を硬化させることを基本とする。
(1) 本発明に係る複合光学素子の製造方法(請求項1に対応)は、少なくとも母材と光硬化樹脂の2層で構成されており、光硬化樹脂表面を光学面とする複合光学素子の製造方法であって、
転写面を有する型の温度が複合光学素子の実使用温度近傍で一定に保たれており、母材に光硬化樹脂を塗布し、この光硬化樹脂と上記型の転写面を接触させ、上記母材と光硬化樹脂と型が複合光学素子の実使用温度近傍まで加熱される工程Iと、
上記型の転写面形状と母材形状の差を光硬化樹脂で補正しつつ、上記型の転写面形状を光硬化樹脂に転写させる工程IIと、
上記母材と光硬化樹脂に光を照射し、光硬化樹脂を硬化させる工程IIIと、
冷却することなく複合光学素子を上記型から取り外す工程IVと、
から成ることである。
このように構成することにより、母材に光硬化樹脂が塗布され、この光硬化樹脂と型の転写面を接触させてから、上記母材と光硬化樹脂と型が複合光学素子の実使用温度近傍まで加熱される。このようにして、光硬化樹脂の転写・硬化の工程が実使用温度の近傍で行われるので、実使用温度が高い場合でも、反り変形量の少ない高精度な複合光学素子を成形することができる。
また、光硬化樹脂の転写・硬化の工程を加熱して行っているため、光硬化樹脂の流動性が向上し、自由曲面の形成、表面粗さの低減、又は形状の補正について、従来よりも効率よく行うことができる。
(2) また、上記複合光学素子の製造方法における母材と光硬化樹脂に光を照射する工程IIIにおいて、該光硬化樹脂の厚さが厚いところから順に硬化させることができる。(請求項2に対応)
このような構成により、光硬化樹脂の硬化工程において、厚さが厚いところから順に硬化させるので、光硬化樹脂の肉厚部の硬化収縮によるヒケのために発生した空間を肉薄部の未硬化の樹脂が移動して充填することができる。
(3) また、上記複合光学素子の製造方法における母材と光硬化樹脂に光を照射する工程IIIにおいて、中心部から端部へ向かって徐々に硬化させることができる。(請求項3に対応)
このような構成により、光硬化樹脂の硬化工程において、中心部から端部へ向かって徐々に硬化させるので、中心部の光硬化樹脂の硬化収縮によるヒケのために発生した空間を端部の未硬化の樹脂が移動して充填することができる。
(4) また、上記複合光学素子の製造方法における母材と光硬化樹脂に光を照射する工程IIIにおいて、該光硬化樹脂に圧力が付与されていてもよい。(請求項4に対応)
このような構成により、光硬化樹脂の硬化工程において、該光硬化樹脂に圧力を付与されているので、光硬化樹脂の硬化時の収縮に未硬化の樹脂が追従することができる。
(5) また、上記複合光学素子の製造方法において、光硬化樹脂を硬化させる光を透過する材質から成る型を用いることができる。(請求項5に対応)
このような構成により、光硬化樹脂を硬化させる光を透過する材質の型を用いるので、母材が光透過性である必要がないから、母材に用いる材質の選択の幅を広げることができる。
(6) また、上記複合光学素子の製造方法において、光硬化樹脂を硬化させる光を透過する樹脂型を用いることができる。(請求項6に対応)
このような構成により、樹脂型を用いて使い捨てにすることにより、成形サイクル毎に交換することができるので、耐用回数や損傷を気にすることなく成形を行なうことができる。
(7) また、上記複合光学素子の製造方法において、樹脂型を射出成形又はそれに類する方法によって成形することができる。(請求項7に対応)
このような構成により、樹脂型を射出成形法又はそれに類する方法によって成形することができるので、精度の良い樹脂型を効率よく低コストで得ることができる。
(8) また、上記複合光学素子の製造方法において、母材がマグネシウム又はその合金により形成されていてもよい。(請求項8に対応)
このような構成により、母材が、実用金属中で最も軽くて比強度が高く、放熱性も良好であるマグネシウム又はその合金により形成されるので、熱変形量を非常に小さくすることができる。一方、マグネシウムは実用金属中で最も卑な電位を有しているので、実用に際しては耐食性を付与することが必要不可欠である。
(9) また、上記複合光学素子の製造方法において、母材が高熱伝導性フィラーおよび金属を含有している樹脂により形成されていてもよい。(請求項9に対応)
このような構成により、母材が、高熱伝導性フィラーおよび金属を含有する樹脂により形成されるので、強化充填材の含有率を変化させることにより線膨張係数を制御することが可能である。また、射出成形法で製造できるので、熱拡散率が大きい母材を効率よく低コストで得ることができる。さらに、金属やガラスと比較して、光硬化樹脂への密着性が高い。
(10) また、上記複合光学素子の製造方法において、母材が射出成形法により成形されてもよい。(請求項10に対応)
このような構成により、母材が射出成形法で製造できるので、効率よく低コストで得ることが可能である。また、金属やガラスと比較して、光硬化樹脂への密着性が高い。
母材としてマグネシウム合金を射出成形法(チクソモールディング法)で成形することにより、熱拡散率が大きい母材を効率よく、しかも低コストで作製することができる。
(11) 本発明に係る複合光学素子の製造装置(請求項11に対応)は、転写面を有する型が設けられる上プレートと、母材が設けられる下プレートを備えて成り、少なくとも上記母材と光硬化樹脂の2層で構成され、光硬化樹脂表面を光学面とする複合光学素子を成形する製造装置を前提として、
上記上プレート又は下プレートの一方には、上記光硬化樹脂を硬化させるための光源を設けており、他方には、上記母材と光硬化樹脂と型を複合光学素子の実使用温度近傍まで加熱する加熱手段を設けていることである。
このように構成することにより、上プレートと下プレートの間に設けられる母材と光硬化樹脂と型が、複合光学素子の実使用温度近傍まで加熱されて、光硬化樹脂の転写・硬化の工程が実使用温度の近傍で行われるので、実使用温度が高い場合でも、反り変形量の少ない高精度な複合光学素子を成形することができる。
また、光硬化樹脂の転写・硬化の工程を加熱して行うことができるので、光硬化樹脂の流動性を向上させ、自由曲面の形成、表面粗さの低減、又は形状の補正について、従来よりも効率よく行うことができる。
本発明の効果を主な請求項について整理すると、次ぎのとおりである。
(1) 請求項1及び請求項11に係る発明
光硬化樹脂の転写・硬化の工程を実使用温度の近傍で行うので、実使用温度が高い場合でも、反り変形量が大幅に低減され形状精度が高い複合光学素子を製造することができる。
また、光硬化樹脂の転写・硬化の工程を加熱して行っているため、光硬化樹脂の流動性が向上し、自由曲面の形成、表面粗さの低減、又は形状の補正について、効率よく行うことができる。
さらに、成形に要する時間は、通常の光硬化樹脂の成形とほぼ同等であり、効率よく成形することが可能である。
(2) 請求項2に係る発明
光硬化樹脂を硬化する工程(工程III)において、光硬化樹脂の厚さが厚いところから順に硬化させることにより、光硬化樹脂の肉厚部の硬化収縮によるヒケのために発生した空間を、肉薄部の未硬化の樹脂が移動して充填するので、ヒケによる形状の悪化を防止することができる。
(3) 請求項3に係る発明
光硬化樹脂を硬化する工程(工程III)において、中心部から端部へ向かって徐々に硬化させることにより、中心部の光硬化樹脂の硬化収縮によるヒケのために発生した空間を、端部の未硬化の樹脂が移動して充填するので、ヒケによる形状の悪化を防止することができる。
(4)請求項4に係る発明
光硬化樹脂を硬化する工程(工程III)において、光硬化樹脂に圧力を付与することにより、光硬化樹脂の硬化時の収縮に未硬化の樹脂が追従するので、ヒケによる形状の悪化を防止することができる。
(5) 請求項5に係る発明
光硬化樹脂を硬化させる光を透過する材質から成る型を用いることにより、母材が光透過性である必要がないから、母材に用いる材質の選択の幅を広げることができ、母材として最適なものを選択することが可能である。
(6) 請求項6及び請求項7に係る発明
光硬化樹脂を硬化させる光が透過する樹脂型を用いて、型を使い捨てにすることにより、成形サイクル毎に交換することができるので、耐用回数や損傷を気にすることなく成形を行なうことができる。
また、この使い捨ての樹脂型を射出成形法又はそれに類する方法で成形することにより、精度の良い樹脂型を効率よく低コストで作製することができる。
(7) 請求項8に係る発明
マグネシウムやマグネシウム合金により形成された母材は、比強度が高く放熱性も良好であるので、熱変形量を非常に小さくすることができ、実使用温度が高い場合でも形状精度の高い複合光学素子を成形することが可能である。
(8) 請求項9に係る発明
母材が、高熱伝導性フィラーおよび金属を含有している樹脂により形成されているので、強化充填材の含有率を変化させることにより線膨張係数を制御することが可能である。また、射出成形法で製造することができるので、熱拡散率の大きい母材を効率よく低コストで作製することができる。さらに、金属やガラスと比較して、光硬化樹脂への密着性も高い。
(9) 請求項10に係る発明
母材が射出成形法により成形されるので、効率よく低コストで作製することが可能である。また、金属やガラスと比較して、光硬化樹脂への密着性が高い。
実使用温度が高い場合でも、反り変形量の少ない高精度な光学素子を効率よく製造できるようにするという目的を、母材と光硬化樹脂と型を複合光学素子の実使用温度近傍まで加熱すると共に、型の転写面形状を光硬化樹脂に転写させて、光を照射して該光硬化樹脂を硬化させるという比較的簡単な方法により実現した。
本発明の実施例1について、図1を参照しながら説明する。図1は、工程I〜工程IVについて説明する成形装置の側面図である。
この実施例1においては、母材としてマグネシム合金板を、光硬化樹脂としてアクリル系の紫外線(UV)硬化樹脂(硬化後の熱変形温度は120℃)を使用し、実使用温度が100℃であって、転写面が70×70mmのプロジェクター用平面ミラーを製造する場合を例に挙げて説明する。
〔構成について〕
先ず、本実施例1の構成について説明する。
母材(1)は厚さ5mmのマグネシム合金板であり、図示しない搬送装置によって、成形サイクル毎に間欠的に所定の位置に配置されるようになっている。このマグネシウム合金板は、射出成形法(チクソモールディング法)で成形されている。
本実施例1で使用する成形装置は、上プレート(2)と下プレート(3)から成り、該下プレート(3)には加熱するための手段としてヒーター(4)が備えられおり、平面ミラーの実使用温度である100℃に保たれている。そして、転写面(5)を有する型(6)が上記上プレート(2)に設けられており、この型(6)は紫外線を透過するガラス製である。該上プレート(2)には、紫外線硬化樹脂を硬化させるためのUV光源(7)が設けられている。
〔動作について〕
次に、本実施例1の動作について説明する。図1(a)〜(d)は実施例1の成形法を工程順に示した概略図である。
〈工 程 I〉
図示しない搬送装置によって、上記母材(1)を上記上プレート(2)と下プレート(3)の間の所定の位置に配置した後に、図示しない樹脂供給装置によって該母材(1)の上にUV硬化樹脂(8)を塗布する。そして、該上プレート(2)を下降させて、上記型(6)とUV硬化樹脂(8)を接触させる。次に、上記下プレート(3)に内蔵されたヒーター(4)により、上記母材(1)、UV硬化樹脂(8)、及び型(6)を平面ミラーの実使用温度である100℃まで加熱する。(図1(a))
〈工 程 II〉
上記母材(1)、UV硬化樹脂(8)、及び型(6)に所定の圧力を加え、該型(6)の転写面(5)の形状をUV硬化樹脂(8)に転写する。(図1(b))
〈工 程 III〉
上記上プレート(2)に設けたUV光源(7)を所定の条件で照射し、UV硬化樹脂(8)を硬化させると共に、母材(1)に密着させる。(図1(c))
〈工 程 IV〉
上記上プレート(2)を上昇させ、平面ミラー(9a)を取り出す。(図1(d))
サイクルタイムは30秒であった。得られた平面ミラー(9a)をプロジェクターに組付けて機能確認を行なったところ、画像の歪みはなく、実使用温度で所定の機能を果たす精度を有するものであった。また、実使用温度での反り変形量は1μm以下であった。
〔比較例〕
次に、比較例の製造方法による平面ミラーを、上記実施例1で使用した成形装置を用いて、以下の工程で製造した。
〈工 程 I〉
図示しない搬送装置によって、母材(1)を上プレート(2)と下プレート(3)の間の所定の位置に配置した後に、図示しない樹脂供給装置によって該母材(1)の上にUV硬化樹脂(8)を塗布する。そして、上プレート(2)を下降させて、上記型(6)とUV硬化樹脂(8)を接触させる。(この比較例の場合は、上記実施例1と異なり、母材(1)、UV硬化樹脂(8)、及び型(6)を加熱することはない。)
〈工 程 II〉
上記母材(1)、UV硬化樹脂(8)、及び型(6)に所定の圧力を加え、該型(6)の転写面(5)の形状をUV硬化樹脂(8)に転写する。
〈工 程 III〉
上記上プレート(2)に設けたUV光源(7)を所定の条件で照射し、UV硬化樹脂(8)を硬化させると共に、母材(1)に密着させる。
〈工 程 IV〉
上記上プレート(2)を上昇させ、平面ミラー(9a)を取り出す。
サイクルタイムは30秒であり、得られた平面ミラー(9a)をプロジェクターに組付けて機能確認を行なったところ、画像に歪みが生じてしまい、実使用温度で所定の機能を果たし得なかった。また、実使用温度での反り変形量は5μm以上であった。
このように、上記比較例での光硬化樹脂の成形では、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂の成形とは異なり、加熱する必要がない。しかし、上記のように、少なくとも母材と光硬化樹脂の2層で構成され、光硬化樹脂表面を光学面とする複合光学素子において、その実使用温度が光硬化樹脂の成形時の温度より大幅に高い場合には、上記母材と光硬化樹脂部材の線膨張係数の差により、この複合光学素子に反り変形が生じて、ミラー面の形状精度が低下してしまう。
これに対して、本発明では、上記のような不具合が、成形温度と実使用温度が異なるために発生していることを見出し、光硬化樹脂の転写・硬化の工程を実使用温度の近傍で行うようにしている。このような方法で製造された複合光学素子は、実使用温度が高い場合であっても、反り変形量が大幅に低減され形状精度が高いものと成っている。
母材(1)の材料としては、使用する光硬化樹脂と密着するものであれば特に制限はなく、金属、セラミック、ガラス、又は樹脂などを自由に用いることができる。特に、自由曲面への加工が難しいもの、表面粗さが大きいもの、又は高精度な加工が難しいと言った理由で従来光学素子に用いられなかった材質でも、それを母材としてその表面に光硬化樹脂を被覆することにより、自由曲面の形成、表面粗さの低減、又は形状の補正を行うことにより、複合光学素子とすることができる。本発明では、光硬化樹脂の転写・硬化の工程を加熱して行っているため、光硬化樹脂の流動性が向上し、自由曲面の形成、表面粗さの低減、又は形状の補正について、従来よりも効率よく行うことができるという効果も発生する。成形に要する時間は、通常の光硬化樹脂の成形とほぼ同等である。また、母材と硬化後の光硬化樹脂の熱変形温度は、実使用温度より高いものを選択して使用する必要がある。
上記実施例1ではガラス型を用いている。このように、硬化するための光を透過する材質の型を用いることにより、母材が光透過性である必要がないから、母材に用いる材質の選択の幅を広げることができる。また、生産性を向上させるために、型に離型剤を塗布して成形しても構わない。
母材と光硬化樹脂に光を照射する工程において、光硬化樹脂に圧力を付与することにより、光硬化樹脂の硬化時の収縮に追従し、ヒケによる形状の悪化を防止することができる。
本実施例1では母材(1)としてマグネシウム合金を用いている。マグネシウムやマグネシウム合金は実用金属中で最も軽いため、比強度が高く放熱性も良好であり、熱変形量を非常に小さくすることができる。一方、マグネシウムは実用金属中で最も卑な電位を有しており、実用に際しては耐食性を付与することが必要不可欠である。マグネシウム又はマグネシウム合金への表面処理の方法としては、化成処理や陽極酸化処理が知られている。本発明において用いられる化成処理方法は、特に限定されるものではなく、マグネシウム又はマグネシウム合金に対して施される各種の化成処理方法を採用することができる。環境への負荷を考慮すると、ノンクロムタイプの処理液を用いた化成処理を施すことが好ましい。ノンクロムタイプの化成処理膜が形成されるものとしては、具体的には、リン酸マンガンカルシウム系化成処理皮膜などが挙げられる。
また、本発明で用いられる陽極酸化処理方法は、特に限定されるものではなく、マグネシウム又はマグネシウム合金に対して施される各種の陽極酸化処理方法が採用される。陽極酸化処理は、一般に化成処理よりも耐食性に優れているとされており、マグネシウム又はマグネシウム合金に陽極酸化処理を施すことにより、優れた耐食性を付与することができる。従来から広く行われている代表的な処方である「Dow17法」や「HAE法」と呼ばれる処方などを採用することができる。これらの中でも、導電性の陽極酸化皮膜を形成する方法を採用することが好適である。導電性の陽極酸化皮膜が形成された製品は、電気機器の筐体として好適に採用されるが、そのような電気機器の筐体においては、美麗な外観が求められる場合が多いからである。また、マグネシウム合金を予め研磨処理を施してから化成処理又は陽極酸化処理することによって、形成される皮膜の表面を平滑なものにすることができ、結果として得られる樹脂膜の表面も平滑にすることができる。
実施例1の母材としてマグネシウム合金を射出成形法(チクソモールディング法)で成形することにより、熱拡散率が大きい母材を効率よく、低コストで得ることができる。特に、チクソモールディング法においては、金型内に離型剤を吹き付けてから成形することが、成形性を向上させるためには好ましい。ここで、成形時に使用される離型剤としては、シリコーン化合物からなる離型剤が代表的である。しかしながら、チクソモールディング法で成形する場合、成形品の表面付近に形成される皺や中空部の内部に、離型剤が残留する場合がある。成形品に残留する離型剤は、加熱された時に揮発して、樹脂膜に欠陥を生じさせることがあるので注意が必要である。
本発明の実施例2について、図2を参照しながら説明する。図2は、工程I〜工程IVについて説明する成形装置の側面図である。
この実施例2においては、母材として平面ガラス板を、光硬化樹脂としてアクリル系の紫外線硬化樹脂シート(25μm厚、硬化後の熱変形温度は100℃)を使用し、実使用温度が80℃のレンチキュラーレンズを製造する場合を例に挙げて説明する。
〔構成について〕
先ず、本実施例2の構成について説明する。
母材(1)は厚さ1mmの平面ガラス板であり、図示しない搬送装置によって、成形サイクル毎に間欠的に所定の位置に配置されるようになっている。
本実施例2で使用する成形装置は、上プレート(2)と下プレート(3)から成り、該上プレート(2)には加熱するための手段として温調回路(4)が備えられおり、温水によってレンチキュラーレンズの実使用温度である80℃に保たれている。そして、転写面(5)を有する型(6)が上プレート(2)に設けられている。この型(6)は、鋼のブランク材をバイトで切削して所定の形状に加工した後、熱処理を施し、その加工面に無電解ニッケルめっきを施し、さらに、これを熱処理して硬度を高めて、この面をダイヤモンドバイトで切削し、所望の形状の鏡面としたものを用いている。上記下プレート(3)には、紫外線硬化樹脂を硬化させるためのUV光源(7)が設けられている。このUV光源(7)にはハーフミラー(10)が備えられており、このハーフミラー(10)は光硬化樹脂層の肉厚に合わせて透過率が変化しており、肉厚の厚い方が透過率が高くなっている。
〔動作について〕
次に、本実施例2の動作について説明する。図2(a)〜(d)は実施例2の成形法を工程順に示した概略図である。
〈工程I〉
図示しない搬送装置によって、上記母材(1)を上記上プレート(2)と下プレート(3)の間の所定の位置に配置した後に、図示しない搬送装置によって該母材(1)の上にUV硬化樹脂シート(8)を配置する。そして、上記上プレート(2)を下降させて、上記型(6)とUV硬化樹脂(8)を接触させる。次に、上記上プレート(2)に内蔵された温調回路(4)により、上記母材(1)、UV硬化樹脂(8)、及び型(6)をレンチキュラーレンズの実使用温度である80℃まで加熱する。(図2(a))
〈工程II〉
上記母材(1)、UV硬化樹脂シート(8)、及び型(6)に所定の圧力を加え、該型(6)の転写面(5)の形状をUV硬化樹脂(8)に転写する。(図2(b))
〈工程III〉
上記下プレート(3)に設けたUV光源(7)を所定の条件で照射し、UV硬化樹脂(8)を硬化させると共に、母材(1)に密着させる。(図2(c))
〈工程IV〉
上プレート(2)を上昇させ、レンチキュラーレンズ(9b)を取り出す。(図2(d))
サイクルタイムは15秒であり、レンチキュラーレンズ(9b)は実使用温度で所定の機能を果たす精度を有するものであった。また、実使用温度での反り変形量は3μm以下であった。
上記母材と光硬化樹脂に光を照射する工程において、光硬化樹脂の厚さが厚いところから順に硬化させるようにすることにより、光硬化樹脂の肉厚部の硬化収縮によるヒケのために発生した空間を肉薄部の未硬化の樹脂が移動して充填することによって、ヒケによる形状の悪化を防止することができる。
本発明の実施例3について、図3を参照しながら説明する。図3は、工程I〜工程IVについて説明する成形装置の側面図である。
この実施例3においては、母材として、PES(ポリエーテルサルフォン)に熱伝導率の高いカーボンや金属を混入した樹脂(熱変形温度は150℃)を、光硬化樹脂として、アクリル系樹脂をベースにして、耐熱性を向上させた紫外線硬化樹脂(硬化後の熱変形温度は120℃)を使用し、実使用温度が100℃の凹面鏡を製造する場合を例に挙げて説明する。
〔構成について〕
先ず、本実施例3の構成について説明する。
母材(1)は厚さ5mmのPESであり、図示しない搬送装置によって、成形サイクル毎に間欠的に所定の位置に配置されるようになっている。このPESは射出成形法で成形されている。
本実施例3で使用する成形装置は、上プレート(2)と下プレート(3)から成り、該下プレート(3)には加熱するための手段としてヒーター(4)が備えられおり、凹面鏡の実使用温度である100℃に保たれている。そして、転写面(5)を有する型(6)が上記上プレート(2)に設けられている。この型(6)は、紫外線を透過する樹脂製のディスポ型で射出成形法で成形されており、成形サイクル毎に交換するようになっている。上記上プレート(2)には紫外線硬化樹脂を硬化させるためのUV光源(7)が設けられている。このUV光源(7)にはハーフミラー(10)が備えられており、このハーフミラー(10)は中心部の方が端部より透過率が高くなっている。
〔動作について〕
次に、本実施例3の動作について説明する。図3(a)〜(d)は実施例3の成形法を工程順に示した概略図である。
〈工程I〉
図示しない搬送装置によって、上記母材(1)を上記上プレート(2)と下プレート(3)の間の所定の位置に配置した後に、図示しない樹脂供給装置によって該母材(1)の上にUV硬化樹脂(8)を塗布する。そして、上記上プレート(2)を下降させて、上記型(6)とUV硬化樹脂(8)を接触させる。次に、上記下プレート(3)に内蔵されたヒーター(4)により、上記母材(1)、UV硬化樹脂(8)、及び型(6)を凹面鏡の実使用温度である100℃まで加熱する。(図3(a))
〈工程II〉
上記母材(1)、UV硬化樹脂(8)、及び型(6)に所定の圧力を加え、該型(6)の転写面(5)の形状をUV硬化樹脂(8)に転写する。(図3(b))
〈工程III〉
上記上プレート(2)に設けたUV光源(7)を所定の条件で照射し、UV硬化樹脂(8)を硬化させると共に、母材(1)に密着させる。(図3(c))
〈工程IV〉
上記上プレート(2)を上昇させ、凹面鏡(9c)を取り出す。(図3(d))
同時に、次の母材(1)と型(6)を図示しない搬送装置によって所定の位置に配置する。
サイクルタイムは20秒であり、凹面鏡(9c)は実使用温度で所定の機能を果たす精度を有するものであった。また、実使用温度での反り変形量は2μm以下であった。
上記母材と光硬化樹脂に光を照射する工程において、中心部から端部へ向かって徐々に硬化させるようにすることにより、中心部の光硬化樹脂の硬化収縮によるヒケのために発生した空間を端部の未硬化の樹脂が移動して充填することによって、ヒケによる形状の悪化を防止することができる。
上記母材が、高熱伝導性フィラーおよび金属を含有している樹脂により形成されているので、強化充填材の含有率を変化させることにより線膨張係数の制御が可能である。また、射出成形法で製造できるので、熱拡散率が大きい母材を効率よく低コストで得ることができる。さらに、金属やガラスと比較して、光硬化樹脂への密着性が高いものが多い。
また、使い捨ての樹脂型を用いることにより、耐用回数や損傷を気にすることなく成形を行なうことができる。この使い捨ての樹脂型を射出成形法で成形することにより、精度の良い樹脂型を効率よく低コストで得ることができる。紫外線を透過し、自由曲面に加工可能な材質はガラスなどのごく一部の材質であり、加工費用も高価である。これに対して、使い捨ての樹脂型は鋼材を加工した型を用意して、射出成形法で成形することにより、精度の良い樹脂型を効率よく低コストで得ることができる。
以上、本発明について実施例を挙げて説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。本発明の製造方法は、実使用温度の高い光学ミラーや光学レンズなどの高い機能を有する光学素子を、簡易に且つ高精度に、しかも低コストで成形することができる。
は、本発明の実施例1による平面ミラーの製造方法を説明する模式図であり、(a)〜(d)はそれぞれ工程I〜工程IVを示す。 は、本発明の実施例2によるレンチキュラーレンズの製造方法を説明する模式図であり、(a)〜(d)はそれぞれ工程I〜工程IVを示す。 は、本発明の実施例3による凹面鏡の製造方法を説明する模式図であり、(a)〜(d)はそれぞれ工程I〜工程IVを示す。
符号の説明
1…母材 2…上プレート
3…下プレート 4…加熱手段
5…転写面 6…型
7…UV光源 8…紫外線(UV)硬化樹脂
9…複合光学素子(9a:平面ミラー、9b:レンチキュラーレンズ、9c:凹面鏡)
10…ハーフミラー

Claims (12)

  1. 少なくとも母材と光硬化樹脂の2層で構成されており、光硬化樹脂表面を光学面とする複合光学素子の製造方法であって、
    転写面を有する型の温度が複合光学素子の実使用温度近傍で一定に保たれており、母材に光硬化樹脂を塗布し、この光硬化樹脂と上記型の転写面を接触させ、上記母材と光硬化樹脂と型が複合光学素子の実使用温度近傍まで加熱される工程Iと、
    上記型の転写面形状と母材形状の差を光硬化樹脂で補正しつつ、上記型の転写面形状を光硬化樹脂に転写させる工程IIと、
    上記母材と光硬化樹脂に光を照射し、光硬化樹脂を硬化させる工程IIIと、
    冷却することなく複合光学素子を上記型から取り外す工程IVと、
    から成ることを特徴とする複合光学素子の製造方法。
  2. 上記母材と光硬化樹脂に光を照射する工程IIIにおいて、該光硬化樹脂の厚さが厚いところから順に硬化させることを特徴とする請求項1に記載の複合光学素子の製造方法。
  3. 上記母材と光硬化樹脂に光を照射する工程IIIにおいて、中心部から端部へ向かって徐々に硬化させることを特徴とする請求項1に記載の複合光学素子の製造方法。
  4. 上記母材と光硬化樹脂に光を照射する工程IIIにおいて、該光硬化樹脂に圧力が付与されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の複合光学素子の製造方法。
  5. 上記光硬化樹脂を硬化させる光を透過する材質から成る型を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の複合光学素子の製造方法。
  6. 上記光硬化樹脂を硬化させる光を透過する樹脂型を用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の複合光学素子の製造方法。
  7. 上記樹脂型を射出成形又はそれに類する方法によって成形することを特徴とする請求項6に記載の複合光学素子の製造方法。
  8. 上記母材が、マグネシウム又はその合金により形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の複合光学素子の製造方法。
  9. 上記母材が、高熱伝導性フィラーおよび金属を含有している樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の複合光学素子の製造方法。
  10. 前記母材が、射出成形法により成形されることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の複合光学素子の製造方法。
  11. 転写面を有する型が設けられる上プレートと、母材が設けられる下プレートを備えて成り、少なくとも上記母材と光硬化樹脂の2層で構成され、光硬化樹脂表面を光学面とする複合光学素子を成形する製造装置において、
    上記上プレート又は下プレートの一方には、上記光硬化樹脂を硬化させるための光源を設けており、他方には、上記母材と光硬化樹脂と型を複合光学素子の実使用温度近傍まで加熱する加熱手段を設けていることを特徴とする複合光学素子の製造装置。
  12. 上記請求項1〜請求項10のいずれかの製造方法によって製造された複合光学素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012158109A (ja) * 2011-02-01 2012-08-23 Toshiba Mach Co Ltd 成形品の成形方法、成形品および型
WO2014175059A1 (ja) * 2013-04-23 2014-10-30 コニカミノルタ株式会社 光学素子の製造方法及び光学素子の製造装置

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