JP2006181906A - プラスチック積層体の製造方法及びプラスチック積層体 - Google Patents

プラスチック積層体の製造方法及びプラスチック積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、大型プラスチックミラー等の高精度なプラスチック積層体の製造方法及びプラスチック積層体に関する。
【解決手段】プラスチック積層体製造装置1は、プラスチック積層部材12にラミネートされている中間部材13のみを軟化変形させた状態で、プラスチック基材11でプラスチック積層部材12を下型部材6の鏡面8に押圧して、プラスチック積層部材12を、プラスチック基材11と密着一体化させるとともに、鏡面8の形状に補正加工するが、このとき、プラスチック基材11の裏面を、シリコーン樹脂等の弾性部材であるバックアップ部材9を介して上型部材7と接触させている。したがって、プラスチック基材11の裏面と上型部材7との間の隙間を無くして完全に密着した状態で上型部材7でプラスチック基材11を加圧することができ、鏡面8を忠実に転写することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プラスチック積層体の製造方法及びプラスチック積層体に関し、詳細には、大型プラスチックミラー等の高精度なプラスチック積層体の製造方法及びプラスチック積層体に関する。
複写機、レーザプリンタ等の光走査に用いられるfθミラー、プロジェクションテレビ等の光路屈曲用の大型ミラー、フライトシュミレータやアミューズメント用途の画像表示に用いられる大型ミラーには、軽量化、低コスト化、多品種少量生産に対応するため等の理由により、プラスチック製のミラーが多用されてきている。
また、大型ミラーは、その形状精度を維持するために剛性が必要であり、一般的な外装部品と比較して、肉厚となっている。
このようなプラスチック製のミラーの製造方法としては、従来、製造コストが低く、大量生産に適した射出成形方法が用いられ、成形後に真空蒸着によって金属反射膜が形成されることで、製造されている。
そして、射出成形法においては、加熱溶融した樹脂材料を金型内に射出充填した後、冷却固化させるが、この冷却工程において、金型内の樹脂圧力や樹脂温度を均一に保つことで、所望の形状精度を確保することができる。
ところが、プロジェクションテレビ等の光路屈曲用のミラー、フライトシュミレータやアミューズメント用途の画像表示に用いられる大型ミラーのように、製造対象のミラーの形状が厚肉で、大型になると、ミラーの中心部と周辺部で冷却速度が異なり、体積収縮量が異なったものとなって、ひけが生じたり、形状精度が悪化するという問題があった。
また、ミラーを製造する場合、従来、射出成形したプラスチック成形体に、金属反射膜を形成することで、ミラーを製造している。そして、この金属反射膜の形成は、通常、成形後に、真空蒸着によるバッチ処理で行われているため、プラスチック成形体の加工設備に加えて、さらに、別に、金属反射膜を形成するための蒸着設備が必要になるだけでなく、金属反射膜を形成する対象の形状が大きくなると、1バッチあたりの取り数が少なくなり、蒸着コストが大きくなるとう問題も生じる。
そこで、本出願人は、先に、予め略最終形状に加工されたプラスチック母材と、反射膜の形成されたプラスチックフィルムとを金型キャビティ内に挿入した後、金型をプラスチック母材のガラス転移温度以上に加熱し、樹脂内圧を発生させてフィルム表面に金型鏡面を転写させ、金型を徐冷してプラスチック母材が熱変形温度以下になった後に取り出すプラスチックミラーの製造方法及びその製造装置及びプラスチック成形品の製造方法を提案している(特許文献1参照)。
特開平6−182783号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、プラスチック母材をガラス転移温度以上から熱変形温度までゆっくりさせることで加工時の温度分布や圧力分布が生じることなく高精度な面転写を実現するとともに、プラスチックフィルムに予め金属反射膜を形成しておくことで蒸着コストを低減しているが、熱容量の大きいプラスチック母材自体をガラス転移温度以上に加熱し、その後、熱変形温度以下までゆっくりと冷却するといった工程が必要であるため、加工時間が長くなり、生産性を向上させる上で改良の必要があった。
そこで、本発明は、均一な圧力をプラスチック基材全域に付加できるようにして、プラスチック積層体を高精度に製造することのできるプラスチック積層体の製造方法及び当該製造方法で製造するプラスチック積層体を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明のプラスチック積層体の製造方法は、少なくとも一方が最終形状に加工された転写面の形成されている上型と下型からなる一対の金型の間に、予め略最終形状に加工されたプラスチック基材と少なくとも1つ以上のプラスチック積層部材を、当該プラスチック積層部材が前記転写面の形成されている金型側に位置する状態で配設して、少なくとも前記プラスチック積層部材の1つ以上を軟化変形させた状態で、前記上型と前記下型を相対移動させて、前記プラスチック基材で前記プラスチック積層部材を前記金型の前記転写面に押圧して、当該プラスチック積層部材を、前記プラスチック基材と密着一体化させるとともに、前記転写面形状に補正加工するプラスチック積層体の製造方法であって、前記プラスチック基材と当該プラスチック基材を押圧する前記金型との間に、所定のバックアップ部材を挿入し、前記加圧時に、当該金型で当該バックアップ部材を前記プラスチック基材に接触させた状態で加圧することにより、上記目的を達成している。
この場合、例えば、請求項2に記載するように、前記バックアップ部材は、所定量変形可能な部材で形成され、前記加圧時に、前記金型によって押圧されることで、前記プラスチック基材の形状に応じて変形して、当該プラスチック基材と密着した状態で当該プラスチック基材を接触加圧するものであってもよい。
また、例えば、請求項3に記載するように、前記バックアップ部材は、弾性部材で形成されているものであってもよい。
さらに、例えば、請求項4に記載するように、前記バックアップ部材は、所定量変形可能な密閉容器内に所定の液体または気体が封入されているものであってもよい。
また、例えば、請求項5に記載するように、前記プラスチック積層体の製造方法は、前記バックアップ部材が、所定の固化処理が行われることで、軟化状態から固化状態に遷移する状態遷移部材であり、前記加圧に際して軟化状態で当該バックアップ部材を前記プラスチック基材と前記金型との間に挿入した後、前記金型によって当該バックアップ部材を押圧して、当該プラスチック基材を前記プラスチック積層部材に接触させて当該プラスチック基材と当該バックアップ部材とを密接させた状態で前記固化処理を行った後、当該金型で当該バックアップ部材を当該プラスチック基材に密着させた状態で加圧してもよい。
さらに、例えば、請求項6に記載するように、前記バックアップ部材は、前記固化処理として光照射が行われることで、軟化状態から固化状態に遷移する光硬化性樹脂であってもよい。
また、例えば、請求項7に記載するように、前記バックアップ部材は、前記固化処理として冷却処理が行われることで、軟化状態から固化状態に遷移し、加熱処理が行われることで、固化状態から軟化状態に遷移する熱可塑性樹脂であってもよい。
さらに、例えば、請求項8に記載するように、前記プラスチック基材は、略均肉形状であってもよい。
また、例えば、請求項9に記載するように、前記バックアップ部材と接触して前記プラスチック基材を押圧する前記金型は、少なくとも当該バックアップ部材と接触する面が、平面形状であってもよい。
さらに、例えば、請求項10に記載するように、前記プラスチック積層体の製造方法は、前記プラスチック積層部材と前記プラスチック基材との間に、当該プラスチック積層部材とは異なる第2のプラスチック積層部材を挿入し、前記加圧時に、当該第2のプラスチック積層部材のみを軟化させて変形させてもよい。
請求項11記載の発明のプラスチック積層体は、予め略最終形状に加工されたプラスチック基材と少なくとも1つ以上のプラスチック積層部材が、少なくとも一方が最終形状に加工された転写面の形成されている上型と下型からなる一対の金型の間に配置されて、少なくとも前記プラスチック積層部材の1つ以上を軟化変形させた状態で、前記上型と前記下型が相対移動されて当該プラスチック基材で前記プラスチック積層部材が前記金型の前記転写面に押圧されて、当該プラスチック積層部材が、前記プラスチック基材と密着一体化されるとともに、前記転写面形状に補正加工されて製造されるプラスチック積層体であって、請求項1から請求項10のいずれかに記載のプラスチック積層体の製造方法で製造されることにより、上記目的を達成している。
この場合、例えば、請求項12に記載するように、前記プラスチック積層体は、前記プラスチック積層部材として、予め反射膜の形成された反射フィルムを用いて製造された反射ミラーであってもよい。
また、例えば、請求項13に記載するように、前記プラスチック積層体は、前記プラスチック積層部材である反射フィルムと前記プラスチック基材との間に、当該反射フィルムとは異なる第2のプラスチック積層部材が挿入され、前記加圧時に、当該第2のプラスチック積層部材のみが軟化された状態で変形されて製造された反射ミラーであってもよい。
本発明のプラスチック積層体の製造方法によれば、少なくともプラスチック積層部材の1つ以上を軟化変形させた状態で、プラスチック基材でプラスチック積層部材を金型の転写面に押圧して、当該プラスチック積層部材を、プラスチック基材と密着一体化させるとともに、転写面形状に補正加工するプラスチック積層体を製造する際に、プラスチック基材を押圧する金型とプラスチック基材との間にバックアップ部材を介在させているので、プラスチック基材と金型との間にバックアップ部材を充填させて隙間が発生させることを防止することができ、均一な圧力をプラスチック基材全域に付加して、プラスチック積層体を高精度に製造することができる。
また、本発明のプラスチック積層体は、予め略最終形状に加工されたプラスチック基材と少なくとも1つ以上のプラスチック積層部材を、少なくとも一方が最終形状に加工された転写面の形成されている上型と下型からなる一対の金型の間に配置して、少なくともプラスチック積層部材の1つ以上を軟化変形させた状態で、上型と下型を相対移動して当該プラスチック基材でプラスチック積層部材を金型の転写面に押圧して、当該プラスチック積層部材を、プラスチック基材と密着一体化させるとともに、転写面形状に補正加工して製造するに際して、プラスチック基材を押圧する金型とプラスチック基材との間にバックアップ部材を介在させているので、プラスチック基材と金型との間にバックアップ部材を充填させて隙間が発生させることを防止して、均一な圧力をプラスチック基材全域に付加した状態で製造され、高精度なものとすることができる。
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1〜図4は、本発明のプラスチック積層体の製造方法及びプラスチック積層体の第1実施例を示す図であり、図1は、本発明のプラスチック積層体の製造方法及びプラスチック積層体の第1実施例を適用したプラスチック積層体製造装置1の正面概略構成図である。なお、本実施例のプラスチック積層体製造装置1は、例えば、リアプロジェクション用の光路屈曲用に用いられる200×200mmの大型曲面反射ミラーの製造等に用いることができる。
図1において、プラスチック積層体製造装置1は、下側ダイプレート2、上側ダイプレート3及びタイバー4を有したプレス機5を備えている。
プレス機5は、下側ダイプレート2に対して鉛直方向に延在する状態でタイバー4が設置されており、上側ダイプレート3は、図1に両矢印で示すように、タイバー4に沿って上下方向に移動可能となっていて、下側ダイプレート2との間に所定の圧力を付加することができる構造となっている。なお、プレス機5は、上側ダイプレート3が移動する場合だけでなく、下側ダイプレート2が移動してもよく、また、下側ダイプレート2と上側ダイプレート3の双方が移動するようになっていてもい。
そして、下側ダイプレート2には、下型部材6が固定されており、上側ダイプレート3には、上型部材7が固定されている。上型部材7の下型部材6に対向する側の面は、平面形状に形成されており、下型部材6の上型部材7に対向する側の面は、所望の形状に加工された鏡面(転写面)8が形成されている。
上型部材7には、上述のように、下型部材6に対向する側の平面に形成されている面に、バックアップ部材9が固定されおり、バックアップ部材9は、所定の弾性を有する弾性部材、例えば、シリコーン樹脂で形成されている。なお、バックアップ部材9に使用する弾性部材としては、シリコーン樹脂に限るものではなく、例えば、ふっ素系ゴム、エラストマー等を用いることができる。
また、下型部材6、上型部材7には、ヒータ10が設けられており、下型部材6及び上型部材7を加熱する手段としては、ヒータ10に限るものではなく、例えば、高周波加熱、赤外線ヒーター加熱、温風加熱等の非接触な加熱手段を用いてもよい。
そして、プラスチック積層体製造装置1は、上記下型部材6と上型部材7との間に、プラスチック基材11と第1のプラスチック積層部材としてのプラスチック積層部材12が、転写面である鏡面8の形成されている下型部材6側にプラスチック積層部材12が位置する状態で、配置され、このプラスチック積層部材12のプラスチック基材11側の面に、第2のプラスチック積層部材としての中間部材13が積層されている。
このプラスチック基材11は、例えば、軟化温度150℃のポリカーボネイト樹脂を使用して、予め略最終形状に加工されており、プラスチック基材11の製造は、精度を要求しないため、生産性を考慮して、射出成形を用いるのが好適であるが、プラスチック基材11の生産方法は、何ら限定されるものではない。
プラスチック積層部材12は、本実施例では、軟化温度260℃のポリエチレンテレフタレート樹脂で形成された反射フィルム(プラスチックフィルム)が用いられており、下型部材6上に固定配置される。
このプラスチック積層部材12には、図示しないが、鏡面8の形成されている下型部材6側の面に、予め真空蒸着によってアルミ反射膜及び経時劣化防止のためSiOの保護膜が形成されており、その裏面に、上記中間部材13がラミネートされている。この中間部材13は、軟化温度が100℃のウレタン樹脂がプラスチック積層部材12の裏面に予めラミネートされることで、配設されている。
なお、上記プラスチック基材11、プラスチック積層部材12及び中間部材13の構成部材としては、上述した構成に限定されるものではないが、要は、中間部材13のみを軟化させることが重要であり、上述のように、プラスチック基材11及びプラスチック積層部材12として、その軟化温度が中間部材13の軟化温度より高い部材のものを用いることが望ましい。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例のプラスチック積層体製造装置1は、プラスチック基材11とプラスチック積層部材12を加圧一体化するときに、型部材(金型)6、7、特に、鏡面8の加工精度やプラスチック基材11の形状を要求することなく、プラスチック基材11のフィルム積層部材12の裏面と型部材の隙間をなくして接触できるようにしたことを特徴としている。
すなわち、プラスチック積層体の製造方法として、例えば、図2(a)に示すように、下型部材101と上型部材102との間に、プラスチック基材103と中間部材104の積層されているプラスチック積層部材105を、鏡面101aの形成されている下型部材101側にプラスチック積層部材105が位置するように配置して、矢印で示すように、中間部材104のみを加熱・軟化させて、上型部材102を下型部材101方向に移動させて、図2(b)に示すように、加圧一体化する方法で成形すると、加圧時に軟化した中間部材104を変形させることで、プラスチック基材101の形状誤差を補正して下型部材101の鏡面101aの形状を忠実にフィルムであるプラスチック積層部材105の面に転写することができる。また、この場合、軟化させる中間部材104の厚みは下型部材101の鏡面101aの形状に対するプラスチック基材103の形状誤差分だけあれば良い。すなわち、非常に薄い中間部材104のみを加熱・冷却すればよいため、加工時間を非常に短くかつ高精度なミラーを作製することができ、また、プラスチック積層部材105に予め金属反射膜が形成されているため、蒸着コストも低減することができる。
ところが、上述のように、下型部材101と上型部材102との間に、単に、プラスチック基材103と中間部材104の積層されているプラスチック積層部材105を、鏡面101aの形成されている下型部材101側にプラスチック積層部材105が位置するように配置して、中間部材104のみを加熱・軟化させて、上型部材102を下型部材101方向に移動させて、加圧一体化する方法で成形すると、プラスチック基材103と上型部材102とは固体同士で接触して押圧されることとなるため、図2(a)、(b)に丸部(A部分)に示すように、当該プラスチック基材103と上型部材102との接触面に隙間があると、加圧時にプラスチック基材103に付加される圧力が不均一となり、形状精度が悪化することとなる。
そこで、本実施例のプラスチック積層体製造装置1は、プラスチック基材11と直接接触してプラスチック基材11を押圧する型部材との間、すなわち、本実施例のプラスチック積層体製造装置1では、上型部材7とプラスチック基材11との間に、所定の弾性を有するバックアップ部材11を配置して、当該バックアップ部材11を介して上型部材7でプラスチック基材11を押圧することで、プラスチック基材11と上型部材7の接触面に隙間が発生することを防止し、加圧時にプラスチック基材11に付加される圧力が均一となるようにして、形状精度を向上させる。
以下、製造工程順に、図4に基づいて、製造方法を説明する。なお、以下の図面では、プレス機5を省略している。
プラスチック積層体製造装置1は、まず、図4(a)に示すように、中間部材13のラミネートされているプラスチック積層部材(反射フィルム)12を、鏡面8の形成されている下型部材6上に固定配置して、この下型部材6に固定されているプラスチック積層部材12を、図示しない真空吸引装置によって、鏡面8に沿うように変形させる。
次に、プラスチック積層体製造装置1は、例えば、図示しない搬送装置等により、図4(b)に示すように、プラスチック基材11を、上記変形されているプラスチック積層部材12の上部から下型部材6の鏡面8内に挿入する。このとき、上型部材7及び下型部材6を、ヒータ10によって、予め構成部材全ての軟化温度以下の所定温度、例えば、80℃まで昇温する。
次に、プラスチック積層体製造装置1は、上側ダイプレート3を下降させて、この上側ダイプレート3に固定されている上型部材7を、図4(c)に矢印で示すように、下型部材6方向に下降させる。
上型部材7が下型部材6方向に下降することで、上型部材7に固定されているバックアップ部材9が、プラスチック基材11の裏面に接触し、さらに、上側ダイプレート3が下降すると、図4(c)に示すように、バックアップ部材9が、プラスチック基材11の形状にならうように弾性変形しはじめる。
次に、プラスチック積層体製造装置1は、図4(d)に示すように、バックアップ部材9が完全にプラスチック基材11の形状にならった状態となって接触密着した後も、さらに上側ダイプレート3を下降させ、プラスチック基材11と反射フィルムであるプラスチック積層部材12との間に圧力を付加する。
プラスチック積層体製造装置1は、この後、鏡面8の加工されている下型部材6のみをヒータ10によって、中間部材13の軟化温度以上である所定温度、例えば、中間部材13がウレタン樹脂である場合、120℃まで加熱する。ウレタン樹脂である中間部材13は、軟化温度以上に加熱されることで、軟化変形して、図4(d)に示すように、プラスチック積層部材12と鏡面8を完全に密着させる。
次に、プラスチック積層体製造装置1は、中間部材13の軟化温度以下の所定温度、例えば、80℃まで冷却した後、図4(e)に示すように、上側ダイプレート3を上昇させることで上型部材7を上昇させて、図4(f)に示すように、バックアップ部材9とプラスチック基材11を剥離させ、プラスチック基材11、中間部材13及びプラスチック積層部材12から構成されるプラスチック積層体である一体化ミラー20を、図示しない搬送装置等で取り出す。
そして、バックアップ部材9は、図4(e)に示すように、プラスチック基材11から剥離されると、自己の弾性によって加圧前の形状に復元する。なお、下型部材6は、中間部材13の軟化温度以下の所定温度、例えば、80℃まで予め加熱されているので、ミラー20の取り出し時に上下の型部材6、7に温度差がなく、温度差による反りの発生等の問題を防止することができる。
このように、本実施例のプラスチック積層体製造装置1は、積層されているプラスチック基材11を上型部材7で加圧するときに、プラスチック基材11の裏面を、シリコーン樹脂等の弾性部材であるバックアップ部材9を介して、上型部材7と接触させている。
したがって、弾性部材であるバックアップ部材9が、加圧時にプラスチック基材11の裏面の形状に沿った状態で変形して、プラスチック基材11の裏面と上型部材7との間の隙間を無くして完全に密着した状態で上型部材7でプラスチック基材11を加圧することができ、加圧時の鏡面8内の圧力分布を均一して、鏡面8を忠実に転写することができる。
また、本実施例のプラスチック積層体製造装置1は、弾性体であるバックアップ部材9が自在に3次元形状に変形可能であるため、ミラー等のように転写面形状(鏡面8の形状)が曲面の場合であっても、プラスチック基材11の裏面も曲面として、略筋肉形状の製品を作製することができ、製品を軽量化することができる。
さらに、本実施例のプラスチック積層体製造装置1は、上型部材7のプラスチック基材11側の形状が平面形状となっているが、上型部材7のプラスチック基材11側の形状としては、平面形状に限定されるものではなく、他の形状であっても良いが、平面形状とすることで、上型部材7の形状を簡素で加工容易なものとすることができ、製造コストを低減させることができる。
また、本実施例のプラスチック積層体製造装置1は、バックアップ部材9として弾性部材を用いているため、変形・復元を繰り返すことができ、成形毎に交換するといった必要がなく、製造コストを低減させることができる。
さらに、本実施例のプラスチック積層体製造装置1は、バックアップ部材9として弾性部材を用いているため、裏面形状に合わせて自在に変形し、成形品形状が異なっても、成形品形状に応じた鏡面8の加工された下型部材6を交換するだけで異なる形状の成形品としてのプラスチック積層体を製造することができ、同一の上型部材7及びバックアップ部材9を用いて複数種の成形品の加工に対応することができ、製造コストをより一層削減することができる。
また、本実施例のプラスチック積層体製造装置1は、バックアップ部材9として弾性部材を用いているため、クッション性があり、プラスチック積層部材12と鏡面8が接触するときの衝撃を和らげることができ、プラスチック積層部材12や鏡面8が傷つくのを防止することができる。
そして、本実施例のプラスチック積層体製造装置1を用いて成形品であるプラスチック積層体としてプラスチックミラーを製造する場合、プラスチック積層部材12として、予め反射膜の形成されているプラスチックフィルム、例えば、反射フィルムを用いると、従来のようにバッチ処理後に反射膜を蒸着する場合と比較して、蒸着費を低減することができるだけでなく、第2のプラスチック積層部材である中間部材13のみを加熱軟化することで、反射膜の形成されているプラスチック積層部材12は軟化せず、プラスチック積層部材12に形成されている反射膜を、亀裂を発生させることなく維持することができ、反射率の高いミラーを作製することができる。
図5は、本発明のプラスチック積層体の製造方法及びプラスチック積層体の第2実施例を適用したプラスチック積層体製造装置30の正面概略構成図である。
なお、本実施例のプラスチック積層体製造装置30は、上記第1実施例のプラスチック積層体製造装置1と同様のプラスチック積層体製造装置に適用したものであり、本実施例の説明においては、上記第1実施例のプラスチック積層体製造装置1と同様の構成部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図5において、プラスチック積層体製造装置30は、下側ダイプレート2、上側ダイプレート3及びタイバー4を有したプレス機5を備えており、プレス機5は、上側ダイプレート3が、図5に両矢印で示すように、タイバー4に沿って上下方向に移動可能となっていて、下側ダイプレート2との間に所定の圧力を付加することができる構造となっている。
そして、下側ダイプレート2には、下型部材6が固定されており、上側ダイプレート3には、上型部材7が固定されている。上型部材7の下型部材6に対向する側の面は、平面形状に形成されており、下型部材6の上型部材7に対向する側の面は、所望の形状に加工された鏡面(転写面)8が形成されている。
上型部材7には、上述のように、下型部材6に対向する側の平面に、中空の容器31が固定されおり、容器31は、所定量変形可能な部材、例えば、樹脂等で所定容量の大きさに形成されている。
容器31には、その中空内部に連通する状態で注入装置32が接続されており、注入装置32は、図示しないタンク内に収納されている流動性バックアップ部材33、例えば、所定の液体または気体を当該容器31内に注入して密閉する。また、下型部材6、上型部材7には、ヒータ10が設けられている。
そして、プラスチック積層体製造装置30は、第1実施例のプラスチック積層体製造装置1の場合と同様に、上記下型部材6と上型部材7との間に、プラスチック基材11とプラスチック積層部材12が、転写面である鏡面8の形成されている下型部材6側にプラスチック積層部材12が位置する状態で、配置され、このプラスチック積層部材12のプラスチック基材11側の面に、第2のプラスチック積層部材としての中間部材13が積層されている。
プラスチック積層部材12は、本実施例では、軟化温度260℃のポリエチレンテレフタレート樹脂で形成された反射フィルム(プラスチックフィルム)が用いられており、下型部材6上に固定配置される。
このプラスチック積層部材12には、図示しないが、鏡面8の形成されている下型部材6側の面に、予め真空蒸着によってアルミ反射膜及び経時劣化防止のためSiOの保護膜が形成されており、その裏面に、上記中間部材13がラミネートされている。この中間部材13は、軟化温度が100℃のウレタン樹脂がプラスチック積層部材12の裏面に予めラミネートされることで、配設されている。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例のプラスチック積層体製造装置30は、バックアップ部材として、変形可能な容器31内に注入した流動性バックアップ部材33を用いている。
そして、プラスチック積層体製造装置30は、上記第1実施例のプラスチック積層体製造装置1と同様に、まず、中間部材13のラミネートされているプラスチック積層部材12を、鏡面8の形成されている下型部材6上に固定配置して、この下型部材6に固定されているプラスチック積層部材12を、図示しない真空吸引装置によって、鏡面8に沿うように変形させる。
次に、プラスチック積層体製造装置30は、例えば、図示しない搬送装置等により、プラスチック基材11を、上記変形されているプラスチック積層部材12の上部から下型部材6の鏡面8内に挿入する。このとき、上型部材7及び下型部材6を、ヒータ10によって、予め構成部材全ての軟化温度以下の所定温度、例えば、80℃まで昇温する。
次に、プラスチック積層体製造装置30は、図5に下方向の矢印で示すように、上側ダイプレート3を下降させて、この上側ダイプレート3に固定されている上型部材7を、下型部材6方向に下降させる。
上型部材7が下型部材6方向に加工することで、上型部材7に固定されているバックアップ部材9が、プラスチック基材11の裏面に接触し、さらに、上側ダイプレート3が下降すると、流動性バックアップ部材33の封入されている容器31が、プラスチック基材11の形状にならうように弾性変形しはじめる。
次に、プラスチック積層体製造装置30は、流動性バックアップ部材33の封入されている容器31が完全にプラスチック基材11の形状にならった状態となって接触密着した後も、さらに上側ダイプレート3を下降させ、プラスチック基材11と反射フィルムであるプラスチック積層部材12との間に圧力を付加する。
プラスチック積層体製造装置30は、この後、鏡面8の加工されている下型部材6のみをヒータ10によって、中間部材13の軟化温度以上である所定温度、例えば、中間部材13がウレタン樹脂である場合、120℃まで加熱する。ウレタン樹脂である中間部材13は、軟化温度以上に加熱されることで、軟化変形して、プラスチック積層部材12と鏡面8を完全に密着させる。
次に、プラスチック積層体製造装置30は、中間部材13の軟化温度以下の所定温度、例えば、80℃まで冷却した後、上側ダイプレート3を上昇させることで上型部材7を上昇させて、流動性バックアップ部材33の封入されている容器31とプラスチック基材11を剥離させ、プラスチック基材11、中間部材13及びプラスチック積層部材12から構成されるプラスチック積層体である一体化ミラーを、図示しない搬送装置等で取り出す。
このように、本実施例のプラスチック積層体製造装置30は、変形可能な容器31に流動性バックアップ部材33を封入してバックアップ部材として利用しているため、加圧時にプラスチック基材11の裏面形状に沿って変形可能な容器31に封入されている流動性バックアップ部材33が変形して、プラスチック基材11の裏面と上型部材7との間の隙間を無くして完全に密着した状態で上型部材7でプラスチック基材11を加圧することができ、加圧時の鏡面8内の圧力分布を均一して、鏡面8を忠実に転写することができる。
図6及び図7は、本発明のプラスチック積層体の製造方法及びプラスチック積層体の第3実施例を示す図であり、図6は、本発明のプラスチック積層体の製造方法及びプラスチック積層体の第3実施例を適用したプラスチック積層体製造装置40の正面概略構成図である。
なお、本実施例のプラスチック積層体製造装置40は、上記第1実施例のプラスチック積層体製造装置1と同様のプラスチック積層体製造装置に適用したものであり、本実施例の説明においては、上記第1実施例のプラスチック積層体製造装置1と同様の構成部分については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図6において、プラスチック積層体製造装置40は、下側ダイプレート2、上側ダイプレート41及びタイバー4を有したプレス機42を備えており、プレス機42は、上側ダイプレート41が、図6に両矢印で示すように、タイバー4に沿って上下方向に移動可能となっていて、下側ダイプレート2との間に所定の圧力を付加することができる構造となっている。なお、プレス機5は、上側ダイプレート41が移動する場合だけでなく、下側ダイプレート2が移動してもよく、また、下側ダイプレート2と上側ダイプレート41の双方が移動するようになっていてもい。
そして、下側ダイプレート2には、下型部材6が固定されており、上側ダイプレート3には、上型部材43が固定されている。
この上型部材43は、紫外線透過可能な部材、例えば、石英ガラスで形成されており、上側ダイプレート41には、上型部材43の取付部分に上型部材43側に開口する凹部41aが形成されていて、当該凹部41a内に、紫外線照射装置44が配設されている。
上型部材43の下型部材6に対向する側の面は、平面形状に形成されており、下型部材6の上型部材7に対向する側の面は、所望の形状に加工された鏡面8が形成されている。
また、下型部材6、上型部材43には、温度制御手段としてヒータ10が設けられている。
そして、プラスチック積層体製造装置40は、第1実施例のプラスチック積層体製造装置1の場合と同様に、上記下型部材6と上型部材7との間に、プラスチック基材11と第1のプラスチック積層部材としてのプラスチック積層部材12が、転写面である鏡面8の形成されている下型部材6側にプラスチック積層部材12が位置する状態で、配置され、このプラスチック積層部材12のプラスチック基材11側の面に、第2のプラスチック積層部材としての中間部材13が積層されている。
プラスチック積層部材12は、本実施例では、軟化温度260℃のポリエチレンテレフタレート樹脂で形成された反射フィルム(プラスチックフィルム)が用いられており、下型部材6上に固定配置される。
このプラスチック積層部材12には、図示しないが、鏡面8の形成されている下型部材6側の面に、予め真空蒸着によってアルミ反射膜及び経時劣化防止のためSiOの保護膜が形成されており、その裏面に、上記中間部材13がラミネートされている。この中間部材13は、軟化温度が100℃のウレタン樹脂がプラスチック積層部材12の裏面に予めラミネートされることで、配設されている。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例のプラスチック積層体製造装置40は、紫外線硬化樹脂45(図7参照)をバックアップ部材として用いている。
以下、製造工程順に、図7に基づいて、製造方法を説明する。まず、図7(a)に示すように、下型部材6側に突出した凹曲面形状に形成されているプラスチック基材11の上型部材7側の凹部内に、バックアップ部材としての紫外線硬化樹脂45を注入する。この紫外線硬化樹脂45としては、プラスチック基材11の凹部からの流出を防止するために、粘度の高い紫外線硬化樹脂を用いることが望ましく、また、プラスチック基材11の凹部の外周部に、図7(a)に示すようなリブ11aを形成して、紫外線硬化樹脂45の流出を防止するようにしても良い。この紫外線硬化樹脂45のプラスチック基材11の凹部への注入は、プラスチック基材11を上型部材43と下型部材6との間に設置する前に行ってもよいし、プラスチック基材11を上型部材43と下型部材6との間に設置した後に行ってもよい。
次に、プラスチック積層体製造装置40は、例えば、図示しない搬送装置等により、図7(b)に示すように、紫外線硬化樹脂45の注入されているプラスチック基材11を、プラスチック積層部材12と上型部材43との間に挿入した後、図7(b)に下矢印で示すように、上側ダイプレート41を下降させて、上型部材43がプラスチック基材11の上面の凹部内に注入されている紫外線硬化樹脂45に接触密着した時点で、上側ダイプレート41の下降を停止させる。紫外線硬化樹脂45は、この時点で固化していないため、上側ダイプレート41と完全に密着する。
その後、プラスチック積層体製造装置40は、紫外線照射装置44を点灯させて、紫外線照射装置44からの紫外線を、図7(b)に矢印で示すように、石英ガラス等の紫外線透過型の部材で形成されている上型部材43を透過させて、紫外線硬化樹脂45に照射し、紫外線硬化樹脂45を固化させる。
次に、プラスチック積層体製造装置40は、上側ダイプレート41をさらに降下させて、上型部材43が紫外線硬化樹脂45を介してプラスチック基材11を下方に移動させ、プラスチック基材11が中間部材13のラミネートされているプラスチック積層部材12を押圧して、プラスチック積層部材12をプラスチック基材11の形状に沿って変形させる。
なお、プラスチック基材11によるプラスチック積層部材12の押圧に先立って、第1実施例の場合と同様に、真空吸引等によって中間部材13のラミネートされているプラスチック積層部材12を下型部材6の鏡面8に沿うように変形させても良いが、形成する所望形状が軸対象な曲面である場合には、上述のように、真空吸引等によるプラスチック積層部材12の変形操作を省略して、直接、プラスチック基材11でプラスチック積層部材12を押圧して変形させることで対応することができ、この場合、真空吸引等の設備を省くことができる。
次に、プラスチック積層体製造装置40は、さらに、上側ダイプレート41を降下させて、上型部材43が紫外線硬化樹脂45を介してプラスチック基材11を下方に移動させ、プラスチック基材11が中間部材13のラミネートされているプラスチック積層部材12をさらに圧力を付加する。
プラスチック積層体製造装置40は、図7(d)に示すように、プラスチック基材11でプラスチック積層部材12を押圧した状態で、鏡面8の加工されている下型部材6のみをヒータ10によって、中間部材13の軟化温度以上である所定温度、例えば、中間部材13がウレタン樹脂である場合、120℃まで加熱する。ウレタン樹脂である中間部材13は、軟化温度以上に加熱されることで、軟化変形して、図7(d)に示すように、プラスチック積層部材12と鏡面8を完全に密着させる。
次に、プラスチック積層体製造装置40は、中間部材13の軟化温度以下の所定温度、例えば、80℃まで冷却した後、図7(e)に示すように、上側ダイプレート41を上昇させることで上型部材43を上昇させて、図7(f)に示すように、バックアップ部材である紫外線硬化樹脂45とプラスチック基材11を剥離させ、プラスチック基材11、中間部材13及びプラスチック積層部材12から構成されるプラスチック積層体である一体化ミラー50を、図示しない搬送装置等で取り出す。
このように、本実施例のプラスチック積層体製造装置40は、プラスチック基材11と上型部材43との間に、硬化前の軟化した紫外線硬化樹脂45を注入して、プラスチック基材11と上型部材43を隙間無く完全に密着させ、その後に、紫外線を照射して紫外線硬化樹脂45を固化させてバックアップ部材としているので、バックアップ部材を剛体とすることができるとともに、上型部材43と完全に密着させて、プラスチック基材11をプラスチック積層部材12を押圧することができ、加圧時の鏡面8内に、より一層確実かつ均一に圧力を付加させて、鏡面8を忠実に転写することができる。
また、本実施例のプラスチック積層体製造装置40は、バックアップ部材として、紫外線硬化樹脂45を使用しているが、バックアップ部材としては、紫外線硬化樹脂45に限るものではなく、軟化した状態から固化した状態に容易に変化させることのできる部材、例えば、熱可塑性樹脂を適宜用いることができる。バックアップ部材として熱可塑性樹脂を用いる場合には、固化させるのに時間を要するが、1度使用したものを再溶融させてバックアップ部材として再利用することができる。
なお、上記各実施例の説明では、プラスチック積層体としてプラスチックミラーを製造する場合について説明したが、製造するプラスチック積層体としては、プラスチックミラーに限るものではなく、例えば、高精度が要求される外装部品等の製造にも適用することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
大型プラスチックミラー等の高精度なプラスチック積層体を製造する製造方法及びプラスチック積層体に適用することができる。
本発明のプラスチック積層体の製造方法及びプラスチック積層体の第1実施例を適用したプラスチック積層体製造装置の正面概略構成図。 バックアップ部材を用いないでプラスチック積層部材を成形するプラスチック積層体製造装置の成形前の正面概略構成図(a)と加圧時の正面概略構成図(b)。 図2のプラスチック積層体製造装置の加圧時に、上型部材とプラスチック基材の周辺部に隙間がある場合(a)と中央部に隙間がある場合(b)の要部拡大正面図。 図1のプラスチック積層体製造装置によるプラスチック積層部材の製造工程を示す要部正面図。 本発明のプラスチック積層体の製造方法及びプラスチック積層体の第2実施例を適用したプラスチック積層体製造装置の正面概略構成図。 本発明のプラスチック積層体の製造方法及びプラスチック積層体の第3実施例を適用したプラスチック積層体製造装置の正面概略構成図。 図6のプラスチック積層体製造装置によるプラスチック積層部材の製造工程を示す要部正面図。
符号の説明
1 プラスチック積層体製造装置
2 下側ダイプレート
3 上側ダイプレート
4 タイバー
5 プレス機
6 下型部材
7 上型部材
8 鏡面
9 バックアップ部材
10 ヒータ
11 プラスチック基材
12 プラスチック積層部材
13 中間部材
20 ミラー
30 プラスチック積層体製造装置
31 容器
32 注入装置
33 流動性バックアップ部材
40 プラスチック積層体製造装置
41 上側ダイプレート
41a 凹部
42 プレス機
43 上型部材
44 紫外線照射装置
45 紫外線硬化樹脂
50 ミラー

Claims (13)

  1. 少なくとも一方が最終形状に加工された転写面の形成されている上型と下型からなる一対の金型の間に、予め略最終形状に加工されたプラスチック基材と少なくとも1つ以上のプラスチック積層部材を、当該プラスチック積層部材が前記転写面の形成されている金型側に位置する状態で配設して、少なくとも前記プラスチック積層部材の1つ以上を軟化変形させた状態で、前記上型と前記下型を相対移動させて、前記プラスチック基材で前記プラスチック積層部材を前記金型の前記転写面に押圧して、当該プラスチック積層部材を、前記プラスチック基材と密着一体化させるとともに、前記転写面形状に補正加工するプラスチック積層体の製造方法であって、前記プラスチック基材と当該プラスチック基材を押圧する前記金型との間に、所定のバックアップ部材を挿入し、前記加圧時に、当該金型で当該バックアップ部材を前記プラスチック基材に接触させた状態で加圧することを特徴とするプラスチック積層体の製造方法。
  2. 前記バックアップ部材は、所定量変形可能な部材で形成され、前記加圧時に、前記金型によって押圧されることで、前記プラスチック基材の形状に応じて変形して、当該プラスチック基材と密着した状態で当該プラスチック基材を接触加圧することを特徴とする請求項1記載のプラスチック積層体の製造方法。
  3. 前記バックアップ部材は、弾性部材で形成されていることを特徴とする請求項2記載のプラスチック積層体の製造方法。
  4. 前記バックアップ部材は、所定量変形可能な密閉容器内に所定の液体または気体が封入されていることを特徴とする請求項2記載のプラスチック積層体の製造方法。
  5. 前記プラスチック積層体の製造方法は、前記バックアップ部材が、所定の固化処理が行われることで、軟化状態から固化状態に遷移する状態遷移部材であり、前記加圧に際して軟化状態で当該バックアップ部材を前記プラスチック基材と前記金型との間に挿入した後、前記金型によって当該バックアップ部材を押圧して、当該プラスチック基材を前記プラスチック積層部材に接触させて当該プラスチック基材と当該バックアップ部材とを密接させた状態で前記固化処理を行った後、当該金型で当該バックアップ部材を当該プラスチック基材に密着させた状態で加圧することを特徴とする請求項2記載のプラスチック積層体の製造方法。
  6. 前記バックアップ部材は、前記固化処理として光照射が行われることで、軟化状態から固化状態に遷移する光硬化性樹脂であることを特徴とする請求項5記載のプラスチック積層体の製造方法。
  7. 前記バックアップ部材は、前記固化処理として冷却処理が行われることで、軟化状態から固化状態に遷移し、加熱処理が行われることで、固化状態から軟化状態に遷移する熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項5記載のプラスチック積層体の製造方法。
  8. 前記プラスチック基材は、略均肉形状であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載のプラスチック積層体の製造方法。
  9. 前記バックアップ部材と接触して前記プラスチック基材を押圧する前記金型は、少なくとも当該バックアップ部材と接触する面が、平面形状であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載のプラスチック積層体の製造方法。
  10. 前記プラスチック積層体の製造方法は、前記プラスチック積層部材と前記プラスチック基材との間に、当該プラスチック積層部材とは異なる第2のプラスチック積層部材を挿入し、前記加圧時に、当該第2のプラスチック積層部材のみを軟化させて変形させることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載のプラスチック積層体の製造方法。
  11. 予め略最終形状に加工されたプラスチック基材と少なくとも1つ以上のプラスチック積層部材が、少なくとも一方が最終形状に加工された転写面の形成されている上型と下型からなる一対の金型の間に配置されて、少なくとも前記プラスチック積層部材の1つ以上を軟化変形させた状態で、前記上型と前記下型が相対移動されて当該プラスチック基材で前記プラスチック積層部材が前記金型の前記転写面に押圧されて、当該プラスチック積層部材が、前記プラスチック基材と密着一体化されるとともに、前記転写面形状に補正加工されて製造されるプラスチック積層体であって、請求項1から請求項10のいずれかに記載のプラスチック積層体の製造方法で製造されていることを特徴とするプラスチック積層体。
  12. 前記プラスチック積層体は、前記プラスチック積層部材として、予め反射膜の形成された反射フィルムを用いて製造された反射ミラーであることを特徴とする請求項11記載のプラスチック積層体。
  13. 前記プラスチック積層体は、前記プラスチック積層部材である反射フィルムと前記プラスチック基材との間に、当該反射フィルムとは異なる第2のプラスチック積層部材が挿入され、前記加圧時に、当該第2のプラスチック積層部材のみが軟化された状態で変形されて製造された反射ミラーであることを特徴とする請求項12記載のプラスチック積層体。
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