JP2016169121A - 板ガラスの曲げ成形装置及び曲げ成形方法 - Google Patents

板ガラスの曲げ成形装置及び曲げ成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 所定の形状に曲げ成形が可能であり、また金型の模様が板ガラスに転写されない板ガラスの曲げ成形装置及び方法を提供する
【解決手段】 板ガラスを載置し、前記板ガラスを所定の形状に成形する曲げ型と、前記曲げ型に載置された前記板ガラスに曲げ荷重を負荷するウェイトと、前記荷重が負荷された状態で前記板ガラスを軟化する温度まで加熱する加熱炉とを備えた板ガラスの曲げ成形装置において、前記曲げ型がカーボンを材質とするカーボン型であり、前記加熱炉内が不活性ガス雰囲気とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、板ガラスの曲げ成型装置及び曲げ成形方法に関し、特に表面硬度が高い板ガラスを曲げ成形するための方法及び成形装置に関する。
従来、板ガラスを曲げ成形する場合には、板ガラスを所定の寸法形状に切断し、それを大気雰囲気の加熱炉内に設けられた曲げ型上に載置し、板ガラスが軟化する温度(ガラス材質により異なるが、一般的には550℃〜700℃程度)にまで加熱し、板ガラスの自重又は板ガラスに荷重をかけて曲げ型の形状に成形していた。
下記特許文献1には、板ガラスを曲げ成形する際の加熱方式である電気ヒータ方式では、輻射熱により板ガラスを直接加熱するので板ガラスの温度が曲げ成形温度まで上昇する時間が早い。しかし、板ガラスに輻射熱吸収率の異なる部分があると、その部分は、他の部分と温度上昇の速度が異なり、その結果、板ガラスに歪み(見切歪)が生じ易いという問題がある。
一方、ガスバーナ方式による加熱は、電気ヒータ方式に比べて見切歪が生じにくいが、反面、加熱炉内に温度分布ができ易いと共に、雰囲気温度による間接的な加熱であるために板ガラスの温度が曲げ成形温度まで上昇するまでの時間がかかるという問題がある。
かかる課題を、特許文献1では、板ガラスの所定部分の加熱温度を調整する手段を備えることで、板ガラス全体の温度上昇を均一化させる、という技術を開示している。
また、下記特許文献2は、板ガラスを所定の形状に切断してから加熱炉内に投入し、 約650℃で加熱してから、リングもしくは湾曲ローラ上で自重による曲げ成形、またはリングに載せた板ガラスをモールドに押し付けてプレス成形する、という従来の板ガラスの曲げ成形においては、板ガラスを複雑な形状に成形しようとすると、板ガラスの隅々まで充分に曲げることができず、周縁部にしわが寄ったり、各種の光学歪が生じたりするといった問題が生じる。また、板ガラスの曲げ成形にあたり、従来よりも高温に加熱して粘土を下げると、曲げ成形時に板ガラスが融着してしまうという問題がある。かかる問題を、粘度が105 Pa・s 以上108Pa・s 以下となった板ガラスを、所定の曲げ成形面を有する曲げ型(成形型)に押し付けることにより、前記板ガラスを前記成形面に沿った形状に曲げ成形する方法において、前記板ガラスの成形温度Tおよび成形時間tを、所定の式を満足するように制御することにより、前記板ガラスを曲げ成形する板ガラスの曲げ成形方法を開示している。
このように板ガラスの曲げ成形にあたっては、板ガラスが成形できる程度に軟化させる必要がある。一方で、軟化させ過ぎると板ガラスが曲げ型(成形型)や治具に融着するという課題がある。
また、特許文献1、特許文献2のいずれにおいても指摘されていない課題として、板ガラスの表面に曲げ型の模様が転写されるという課題がある。これは曲げ型として、従来使用されている金型においては、金型と板ガラスとが接触する板ガラスの表面に金型の模様が転写されるというものである。また、金型に微細な異物が付着していると、その異物が軟化した板ガラスに陥入し、板ガラスの透明度が低下するという課題もある。さらに、板ガラスを加熱する際の金型や治具の熱容量が大きく、加熱するまでに多くの時間を要するという課題もある。しかし、これらは特許文献1,2のいずれにおいても指摘されていないが、板ガラスを曲げ成形する上での残された課題である。
特開平09−208244号公報 特開2004−131347号公報
そこで、本発明の課題は、板ガラスの曲げ成形において、硬度の高い板ガラスを用いても、所定の形状に曲げ成形が可能であり、また曲げ型の模様が板ガラスに転写され難い板ガラスの曲げ成形装置及び方法を提供することにある。また、曲げ型に微細な異物が付着していても板ガラスに異物が陥入しない板ガラスの曲げ成形装置及び方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、板ガラスを載置し、前記板ガラスを所定の形状に成形する曲げ型と、前記曲げ型に載置された前記板ガラスを該板ガラスが軟化する温度で加熱する加熱炉とを備えた板ガラスの曲げ成形装置において、
前記曲げ型がカーボンを材質とするカーボン型であり、前記加熱炉内が不活性ガス雰囲気であることを特徴とする板ガラスの曲げ成形装置である。
従来、曲げ型は金属を材質とする金型が使われている。しかし、金型を曲げ型として板ガラスをその軟化点近傍の温度まで加熱すると、金型の表面模様が板ガラスに転写される、あるいは板ガラスに溶着するという問題がある。しかし、金型に代えてカーボン型を使用することで、かかる問題を解決することができる。また、カーボン型は金型よりも切削加工がしやすく、制作加工費を低減できる効果もある。さらに、熱容量が金型よりも小さいため、加熱に要するエネルギーが少なくてすむ。一方において、カーボンは酸化により変質することから、加熱炉内を窒素等の不活性ガスで充填しておくことが好ましい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の板ガラスの曲げ成形装置であって、 前記板ガラスに曲げ荷重を負荷するウェイトを備えたことを特徴とする。
板ガラスの自重以外にウェイトを負荷することで板ガラスの曲げ成形がより容易となる場合がある。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の板ガラスの曲げ成形装置であって、前記板ガラスを加熱する際の前記加熱炉の雰囲気が窒素雰囲気であることを特徴とする。不活性ガスのなかでも窒素ガスは好適である。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の板ガラスの曲げ成形装置であって、前記曲げ型は、前記板ガラスを挟む凹治具と凸治具とからなることを特徴とする。曲げ型に板ガラスを載置し軟化させると、板ガラスの自重により曲げ型の形状に曲がる場合もある。かかる場合には曲げ型は凹治具又は凸治具のいずれか単独の構成であっても良いが、凹治具と凸治具との間に板ガラスを挟持させる曲げ型とすることで、より確実に曲げ成形することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の板ガラス曲げ成形装置であって、前記板ガラスと前記凹治具又は前記凸治具の間、及び/又は前記凹治具と前記凸治具の間に挿入された複数枚の板ガラス間にカーボンシートが挿入されていることを特徴とする。軟化した板ガラスよりも柔らかいカーボンシートを挿入することで、曲げ型に微細な異物が付着していても、その微細な異物がカーボンシートに陥入するので、板ガラスの透明度を担保することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載の板ガラスの曲げ成形装置であって、前記加熱炉の温度が前記板ガラスの軟化点温度よりも200℃低い温度であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれかに記載の板ガラスの曲げ成形装置であって、前記ウェイトに代え、先端がばねにより伸縮し、前記先端により前記凹治具又は前記凸治具を押圧するプランジャーであることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、板ガラスを所定の形状に成形するカーボンを材質とするカーボン型に載置し、不活性ガス雰囲気中で前記板ガラスが軟化する温度で加熱し、前記板ガラスを所定の形状に曲げ成形することを特徴とする板ガラスの曲げ成形方法である。
ここでいう板ガラスが軟化する温度とは、板ガラスの軟化点を指すのではなく、板ガラスが熱により変形する温度をいう。板ガラスに荷重がかかっているときは、自重により変形する場合よりも低い温度が軟化する温度となる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の板ガラスの曲げ成形方法であって、大気雰囲気中で前記板ガラスに弾性変形範囲の荷重を負荷した後、前記不活性ガス雰囲気中で前記板ガラスが軟化する温度で加熱し、前記板ガラスを所定の形状に曲げ成形することを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の板ガラスの曲げ成形方法であって、前記不活性ガスが窒素であることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項8から10のいずれかに記載の板ガラスの曲げ成形方法であって、前記板ガラスと前記凹治具又は前記凸治具の間、及び/又は前記凹治具と前記凸治具の間に挿入された複数枚の板ガラス間にカーボンシートが挿入されていることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項8から11のいずれかに記載の板ガラス曲げ成形方法であって、前記加熱炉の温度が前記板ガラスの軟化点温度よりも200℃低い温度で加熱することを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項9から12のいずれかに記載の板ガラスの曲げ成形方法であって、ばねにより伸縮する先端を前記凹治具又は前記凸治具に押圧することを特徴とする。
上述したように本発明によれば、板ガラスの曲げ成形において、硬度の高い板ガラスを用いても、所定の形状に曲げ成形が可能であり、また金型の模様が板ガラスに転写され難い、あるいは板ガラスに溶着し難い板ガラスの曲げ成形装置及び方法を提供することができる。また、曲げ型に微細な異物が付着していても曲げ成形された板ガラスに異物が陥入しない板ガラスの曲げ成形装置及び方法を提供することができる。
板ガラスを曲げ成形した後の板ガラスの形状を示した図である。 曲げ型であるカーボン型10(凹治具130、凸治具131)に板ガラスを挿入し、凹治具130にウェイト100を負荷したときの平面と断面を示した図である。 曲げ治具であるカーボン型20(凸治具211、凹治具210、中間治具212)の構成と、カーボン型20に板ガラス21を載置し、複数枚の板ガラスを成形する様子を示した斜視図である カーボン型30の曲げ治具(凸治具320と凹治具321)に、ウェイトに代えて凸治具320の上部を押圧するプランジャー300を設置したときの斜視図と断面図である。 カーボン型30の凹治具321と凸治具320との間に板ガラス12を挿入した場合と、凹治具321と凸治具320との間に挿入された板ガラス12の両側にカーボンシート13をそれぞれ挿入した様子を示した断面図である。 一実施例である板ガラス曲げ成形装置1の概略構成図を示した図である。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。図1は板ガラスを曲げ成形した後の形状を示した図であり、図1(a)は高強度、薄型板ガラスの両端長手側を折り曲げ成形した後の板ガラス11の形状を示したものである。また、図1(b)は、薄型板ガラスの全体を湾曲に成形した板ガラス12の形状を示した図である。
このような形状に板ガラスを成形するための板ガラス曲げ成形装置1の概略構成図を示したのが図6である。図6に示す板ガラス曲げ成形装置1は、大気雰囲気にある搬入室104において、カーボン材料の曲げ型(カーボン型)10に板ガラスを設置し、その板ガラスに弾性変形範囲内で荷重(ウェイト)を負荷する。
ここで、曲げ型は従来の金型ではなく、カーボン型が好ましく、カーボンのなかでもグラファイトカーボンは、耐熱性、熱伝導性が有り、急激な熱変化にも耐えられることからより好ましい。また、カーボン型は高温で寸法変化が少なく、軽くて加工が容易であり、さらにアルミより軽く、精密な機械加工も容易に行えるという利点や、自己潤滑性があるため、相手部品である板ガラスを痛めないという利点もあるからである。
大気雰囲気中で載置された板ガラスにその弾性変形範囲内のウェイトをかけた後、加熱炉内103において、板ガラスを軟化点温度よりも低い約100℃〜200℃低いで加熱することで板ガラスが変形する。かかる板ガラスが変形する温度を本明細書においては板ガラスが軟化する温度という。ここで、板ガラスを加熱する際の加熱炉103の内部は不活性化ガス、例えば窒素ガスで充填されていることが好ましい。カーボン型は大気雰囲気において加熱されると酸化し、その材質の変化や軟化した板ガラスがカーボン型に溶着、あるいは付着する現象が生じるためである。なお、板ガラスにウェイトをかけず、板ガラスの自重により成形する場合もあり、この場合には曲げ型は、凸型治具あるいは凹型治具のみの構成であってよい。
加熱炉103の内部において一定時間加熱された板ガラスは軟化し、ウェイトと自重により曲げ型の形状に沿って成形される。成形された板ガラスは搬出室105に移動され冷却される。なお、搬入室104と搬出室105と、加熱炉103とは、シャッター106により、加熱炉103が加熱時には密閉できる構造となっている。また、加熱炉103には上部加熱装置101、下部加熱装置102が設けられ、これらにより加熱炉103内は、板ガラスが軟化する温度に上昇される。上述したように加熱炉103は不活性ガスで充填されるが、その充填方法は通常用いられている不活性ガス充填手段(図示していない)を用いて充填すればよい。
図2は、本発明の一実施例である曲げ型の構成等を示した図である。図2で示す曲げ型であるカーボン型10は、図2(c)に示すように凹治具130と凸治具131とから構成される。カーボン型10は、底板140に載置され凹治具130と凸治具131との間に板ガラス11が挿入される。そして、凹治具130の上部にウェイト100が荷重として負荷される。そのときの平面が図2(a)であり、図2(b)は、凹治具130と凸治具131治具との間に挿入された板ガラスが、所定の形状に成形された後の様子を示した断面である。なお、底板140にはガイド120が設けられ、板ガラス11にウェイト100の荷重が均等に負荷されるように構成されている。
図3は本発明の他の実施例である曲げ型の構成等について示した図である。図3で示す曲げ型であるカーボン型20は、図3(b)に示すように凹治具210と中間治具212と凸治具211とにより構成される。図3(a)においては、板ガラス21は凹治具210の上に載置されているだけであるが、複数の中間治具212の間に挿入してもよい。また、これにより、一組の凹治具210と凸治具211、そして複数の中間治具212により、複数枚の板ガラスを同時に成形することができる。
図3(a)において、凹治具210は底板270の上に載置され、底板270はベース241のピラー252により固定される。底板270にはピラー251が設けられ、平板200と底板270とを固着する。なお、図3(a)においては、平板200、凸治具211、中間治具212ともに、その半分の形状が記載されている。なお、板ガラス21が同様に半分の形状の場合は、半分の形状の平板200、凸治具211、中間治具212を2組設ける構成とすることで板ガラスを同時に2倍成形することができる。
図4は、ウェイトの代わりに先端がばねにより伸縮し、その先端が凸治具を押圧するプランジャーを用いて板ガラスを成形する場合のカーボン型30の構成を示した図である。なお、カーボン型30は凸治具320と凹治具321とから構成される。
図4において、プランジャー300は先端に押圧突起301を備え、押圧突起301は内部のバネ構造302により、凸治具320の上面に押しつけられると、その端面まで収縮する。プランジャーベース310には固定突起312が挿入される嵌入口311が設けられ、嵌入口311に固定突起312を嵌入させた後、これを回転させることでプランジャーベース310とプランジャー300とが固定され、プランジャー300の押圧突起301が凸治具320を押圧する。
凹治具321の下部にはベース340が設けられ、ベース340には位置決めブラケット331とこれに接続する固定ピン330があり、固定ピン330をプランジャーベース310に設けられている固定ピン用孔313に挿通させ、ベース340とプランジャーベース310とを固定させる。
図4(b)は、左側プランジャー300がプランジャーベース310の嵌入口311に嵌入され、プランジャーベース310を介して、凸治具320を押圧している様子を示している。また、右側のプランジャー300は、嵌入口311に嵌入される前の様子を示した図である。
プランジャーベース310とベース340とが固着され、プランジャー300の押圧突起301が凸治具320を押圧することでウェイトに代えて、板ガラスに荷重を負荷することができる。これにより、実施例2、3のようにウェイトを用いた場合に生じる拗れ(ウェイトが各ガイドを介して平行に降りないときにウェイトを上下移動することが出来なくなる現象)を解消できる。
図5(a)は、凸治具320と凹治具321との間に板ガラス12を挿入したカーボン型30を複数組み段積みした場合の断面図であり、図5(b)は凹治具321と凸治具320との間に挿入された、複数の板ガラス12の間にカーボンシート13をそれぞれ挿入した場合の断面図である。
図5(a)に示すように凸治具320と凹治具321との間に板ガラス12を挿入し、これを複数組設けることにより、一度に複数の板ガラスの成形を行うことができる。しかし、これには複数組のカーボン型30が必要となり、カーボン型の制作費用がかかり、板ガラスの成形コストが高くなるという問題がある。また、凸治具320、凹治具321の板ガラスが接触する面に微細な異物が存在すると、それが軟化した板ガラスに陥入し板ガラスの透明度等の品質に影響を与えるという問題が発生する。
これに対して、図5(b)に示すような凹治具321と板ガラス12、凸治具320と板ガラス12の間、及び複数枚の板ガラス12の間にカーボンシート13を挿入すると、凸治具320、凹治具321に微細な異物が存在しても、その微細な異物は、板ガラスより柔らかいカーボンシート13に陥入し、板ガラス12への陥入を防止することができる。
本発明によれば、金型の模様が板ガラスに転写されない板ガラスの曲げ成形装置及び方法を提供することができる。また、曲げ型に微細な異物が付着していても曲げ成形された板ガラスに異物が混入しない板ガラスの曲げ成形装置及び方法を提供することができる。
1 板ガラス曲げ成形装置
10 20 30 曲げ型
11 12 成形後の板ガラス
13 カーボンシート
100 ウェイト
101 上部加熱装置
102 下部加熱装置
103 加熱炉
104 搬入室
105 搬出室
106 シャッター
120 252 ピラー
130 210 321 凹治具
131 211 320 凸治具
140 270 底板
212 中間治具
241 340 べース
300 プランジャー
301 押圧突起
310 プランジャーベース
311 嵌入口
312 固定突起
313 固定ピン用孔
330 固定ピン
331 位置決めブラケット
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、板ガラスを加熱し所定の形状に成形する板ガラスの曲げ成形装置において、少なくとも前記板ガラスに接する面がカーボンである凹治具と凸治具とからなる曲げ型と、大気雰囲気中で前記板ガラスに弾性変形範囲内の曲げ荷重を負荷し、加熱炉に送出する搬入室と、前記搬入室から送られてきた弾性変形範囲内の曲げ荷重が負荷された前記板ガラスを、不活性ガス雰囲気中で前記板ガラスの軟化点温度よりも100℃から200℃低い温度で加熱し、弾性変形状態の前記板ガラスを熱変形させる加熱炉とを備えたことを特徴とする
従来、曲げ型は金属を材質とする金型が使われている。しかし、金型を曲げ型として板ガラスをその軟化点近傍の温度まで加熱すると、金型の表面模様が板ガラスに転写される、あるいは板ガラスに溶着するという問題がある。しかし、金型に代えて少なくとも板ガラスに接する面がカーボンである曲げ型を使用することで、かかる問題を解決することができる。また、本発明は大気雰囲気中で曲げ型に載置されている板ガラスに弾性変形範囲内の曲げ荷重を負荷し弾性変形している板ガラスを、軟化点よりも100℃から200℃低い温度で加熱することで、弾性変形と熱変形とを併せて行う。これにより、熱変形だけでは所定の形状に曲がらない板ガラスを曲げ成形することができる。また、カーボン型は金型よりも切削加工がしやすく、制作加工費を低減できる効果もある。さらに、熱容量が金型よりも小さいため、加熱に要するエネルギーが少なくてすむ。一方において、カーボンは酸化により変質することから、加熱炉内を窒素等の不活性ガスで充填しておくことが好ましい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の板ガラスの曲げ成形装置であって、前記カーボンはグラファイトカーボンであることを特徴とする
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の板ガラスの曲げ成形装置であって、前記曲げ型は、前記荷重を前記板ガラスに均等に負荷するガイドを備えたことを特徴とする
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の板ガラス曲げ成形装置であって、前記凹治具と前記凸治具の間に挿入された複数枚の板ガラス間に挿入されるカーボンシートをさらに備えたことを特徴とする
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の板ガラスの曲げ成形装置であって、先端がばねにより伸縮し、前記先端により前記凹治具又は前記凸治具を押圧するプランジャーにより前記弾性変形範囲内の荷重を負荷することを特徴とする
請求項6に記載の発明は、大気雰囲気中で板ガラスを、所定の形状に成形する少なくとも前記板ガラスに接する面がカーボンである凹治具と凸治具とからなる曲げ型に載置し、大気雰囲気中で前記板ガラスに弾性変形範囲内の荷重を負荷し、不活性ガス雰囲気中で、前記荷重が負荷された板ガラスを該板ガラスの軟化点温度よりも100℃から200℃低い温度で加熱することで、弾性変形状態の前記板ガラスを熱変形させ、前記板ガラスを所定の形状に曲げ成形することを特徴とする板ガラスの曲げ成形方法である
少なくとも板ガラスに接する面がカーボンである曲げ型を使用することで、従来の曲げ型である金型の表面模様が板ガラスに転写される、あるいは板ガラスに溶着するという問題を解決することができる。また、本発明は大気雰囲気中で曲げ型に載置されている板ガラスに、弾性変形範囲内の曲げ荷重を負荷し弾性変形させ、弾性変形状態にある板ガラスを、軟化点よりも100℃から200℃低い温度で加熱することで、弾性変形と熱変形とを併せて行うところに特徴がある。これにより、熱変形だけでは所定の形状に曲がらない板ガラスを曲げ成形することができる
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の板ガラスの曲げ成形方法であって、前記カーボンはグラファイトカーボンであることを特徴とする
請求項8に記載の発明は、請求項6又は7に記載の板ガラスの曲げ成形方法であって、前記凹治具と前記凸治具の間に挿入された複数枚の板ガラス間にカーボンシートが挿入されていることを特徴とする
請求項9に記載の発明は、請求項6から8のいずれかに記載の板ガラスの曲げ成形方法であって、ばねにより先端が伸縮するプランジャーにより、前記凹治具又は前記凸治具を押圧することを特徴とする
大気雰囲気中で載置された板ガラスにその弾性変形範囲内のウェイトをかけた後、加熱炉内103において、板ガラスを軟化点温度よりも低い約100℃〜200℃低い温度で加熱することで板ガラスが変形する。かかる板ガラスが変形する温度を本明細書においては板ガラスが軟化する温度という。ここで、板ガラスを加熱する際の加熱炉103の内部は不活性化ガス、例えば窒素ガスで充填されていることが好ましい。カーボン型は大気雰囲気において加熱されると酸化し、その材質の変化や軟化した板ガラスがカーボン型に溶着、あるいは付着する現象が生じるためである。なお、板ガラスにウェイトをかけず、板ガラスの自重により成形する場合もあり、この場合には曲げ型は、凸型治具あるいは凹型治具のみの構成であってよい。

Claims (13)

  1. 板ガラスを載置し、前記板ガラスを所定の形状に成形する曲げ型と、前記曲げ型に載置された前記板ガラスを該板ガラスが軟化する温度で加熱する加熱炉とを備えた板ガラスの曲げ成形装置において、
    前記曲げ型がカーボンを材質とするカーボン型であり、前記加熱炉内が不活性ガス雰囲気であることを特徴とする板ガラスの曲げ成形装置。
  2. 前記板ガラスに曲げ荷重を負荷するウェイトを備えたことを特徴とする請求項1に記載の板ガラスの曲げ成形装置。
  3. 前記板ガラスを加熱する際の前記加熱炉の雰囲気が窒素雰囲気であることを特徴とする請求項1又は2に記載の板ガラスの曲げ成形装置。
  4. 前記曲げ型は、前記板ガラスを挟む凹治具と凸治具とからなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の板ガラスの曲げ成形装置。
  5. 前記板ガラスと前記凹治具又は前記凸治具の間、及び/又は前記凹治具と前記凸治具の間に挿入された複数枚の板ガラス間にカーボンシートが挿入されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の板ガラス曲げ成形装置。
  6. 前記加熱炉の温度が前記板ガラスの軟化点温度よりも200℃低い温度であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の板ガラスの曲げ成形装置。
  7. 前記ウェイトに代え、先端がばねにより伸縮し、前記先端により前記凹治具又は前記凸治具を押圧するプランジャーであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の板ガラスの曲げ成形装置。
  8. 板ガラスを所定の形状に成形するカーボンを材質とするカーボン型に載置し、不活性ガス雰囲気中で前記板ガラスが軟化する温度で加熱し、前記板ガラスを所定の形状に曲げ成形することを特徴とする板ガラスの曲げ成形方法。
  9. 大気雰囲気中で前記板ガラスに弾性変形範囲の荷重を負荷した後、前記不活性ガス雰囲気中で前記板ガラスが軟化する温度で加熱し、前記板ガラスを所定の形状に曲げ成形することを特徴とする請求項8に記載の板ガラスの曲げ成形方法。
  10. 前記不活性ガスが窒素であることを特徴とする請求項8又は9に記載の板ガラスの曲げ成形方法。
  11. 前記板ガラスと前記凹治具又は前記凸治具の間、及び/又は前記凹治具と前記凸治具の間に挿入された複数枚の板ガラス間にカーボンシートが挿入されていることを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の板ガラスの曲げ成形方法。
  12. 前記加熱炉の温度が前記板ガラスの軟化点温度よりも200℃低い温度で加熱することを特徴とする請求項8から11のいずれかに記載の板ガラスの曲げ成形方法。
  13. ばねにより伸縮する先端を前記凹治具又は前記凸治具に押圧することを特徴とする請求項9から12のいずれかに記載の板ガラスの曲げ成形方法。
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