以下、添付図を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1に、本発明の基板処理方法および基板処理装置を適用できる一構成例としての塗布現像処理システムを示す。この塗布現像処理システム10は、クリーンルーム内に設置され、たとえばLCD基板を被処理基板とし、LCD製造プロセスにおいてフォトリソグラフィー工程の中の洗浄、レジスト塗布、プリベーク、現像およびポストベーク等の各処理を行うものである。露光処理は、このシステムに隣接して設置される外部の露光装置12で行われる。
この塗布現像処理システム10は、中心部に横長のプロセスステーション(P/S)16を配置し、その長手方向(X方向)両端部にカセットステーション(C/S)14とインタフェースステーション(I/F)18とを配置している。
カセットステーション(C/S)14は、システム10のカセット搬入出ポートであり、基板Gを多段に積み重ねるようにして複数枚収容可能なカセットCを水平方向たとえばY方向に4個まで並べて載置可能なカセットステージ20と、このステージ20上のカセットCに対して基板Gの出し入れを行う搬送機構22とを備えている。搬送機構22は、基板Gを保持できる手段たとえば搬送アーム22aを有し、X,Y,Z,θの4軸で動作可能であり、隣接するプロセスステーション(P/S)16側と基板Gの受け渡しを行えるようになっている。
プロセスステーション(P/S)16は、システム長手方向(X方向)に延在する平行かつ逆向きの一対のラインA,Bに各処理部をプロセスフローまたは工程の順に配置している。より詳細には、カセットステーション(C/S)14側からインタフェースステーション(I/F)18側へ向う上流部のプロセスラインAには、洗浄プロセス部24と、第1の熱的処理部26と、塗布プロセス部28と、第2の熱的処理部30とを横一列に配置している。一方、インタフェースステーション(I/F)18側からカセットステーション(C/S)14側へ向う下流部のプロセスラインBには、第2の熱的処理部30と、現像プロセス部32と、脱色プロセス部34と、第3の熱的処理部36とを横一列に配置している。このライン形態では、第2の熱的処理部30が、上流側のプロセスラインAの最後尾に位置するとともに下流側のプロセスラインBの先頭に位置しており、両ラインA,B間に跨っている。
両プロセスラインA,Bの間には補助搬送空間38が設けられており、基板Gを1枚単位で水平に載置可能なシャトル40が図示しない駆動機構によってライン方向(X方向)で双方向に移動できるようになっている。
上流部のプロセスラインAにおいて、洗浄プロセス部24は、スクラバ洗浄ユニット(SCR)42を含んでおり、このスクラバ洗浄ユニット(SCR)42内のカセットステーション(C/S)10と隣接する場所にエキシマUV照射ユニット(e−UV)41を配置している。スクラバ洗浄ユニット(SCR)42内の洗浄部は、LCD基板Gをコロ搬送またはベルト搬送により水平姿勢でラインA方向に搬送しながら基板Gの上面(被処理面)にブラッシング洗浄やブロー洗浄を施すようになっている。
洗浄プロセス部24の下流側に隣接する第1の熱的処理部26は、プロセスラインAに沿って中心部に縦型の搬送機構46を設け、その前後両側に複数のユニットを多段に積層配置している。たとえば、図2に示すように、上流側の多段ユニット部(TB)44には、基板受け渡し用のパスユニット(PASS)50、脱水ベーク用の加熱ユニット(DHP)52,54およびアドヒージョンユニット(AD)56が下から順に積み重ねられる。ここで、パスユニット(PASS)50は、スクラバ洗浄ユニット(SCR)42側と基板Gの受け渡しを行うために用いられる。また、下流側の多段ユニット部(TB)48には、基板受け渡し用のパスユニット(PASS)60、冷却ユニット(CL)62,64およびアドヒージョンユニット(AD)66が下から順に積み重ねられる。ここで、パスユニット(PASS)60は、塗布プロセス部28側と基板Gの受け渡しを行うためのものである。
図2に示すように、搬送機構46は、鉛直方向に延在するガイドレール68に沿って昇降移動可能な昇降搬送体70と、この昇降搬送体70上でθ方向に回転または旋回可能な旋回搬送体72と、この旋回搬送体72上で基板Gを支持しながら前後方向に進退または伸縮可能な搬送アームまたはピンセット74とを有している。昇降搬送体70を昇降駆動するための駆動部76が垂直ガイドレール68の基端側に設けられ、旋回搬送体72を旋回駆動するための駆動部78が昇降搬送体70に取り付けられ、搬送アーム74を進退駆動するための駆動部80が回転搬送体72に取り付けられている。各駆動部76,78,80はたとえば電気モータ等で構成されてよい。
上記のように構成された搬送機構46は、高速に昇降ないし旋回運動して両隣の多段ユニット部(TB)44,48の中の任意のユニットにアクセス可能であり、補助搬送空間38側のシャトル40とも基板Gを受け渡しできるようになっている。
第1の熱的処理部26の下流側に隣接する塗布プロセス部28は、図1に示すように、レジスト塗布ユニット(CT)82、減圧乾燥ユニット(VD)84およびエッジリムーバ・ユニット(ER)86をプロセスラインAに沿って一列に配置している。図示省略するが、塗布プロセス部28内には、これら3つのユニット(CT)82、(VD)84、(ER)86に基板Gを工程順に1枚ずつ搬入・搬出するための搬送装置が設けられており、各ユニット(CT)82、(VD)84、(ER)86内では基板1枚単位で各処理が行われるようになっている。
塗布プロセス部28の下流側に隣接する第2の熱的処理部30は、上記第1の熱的処理部26と同様の構成を有しており、両プロセスラインA,Bの間に縦型の搬送機構90を設け、プロセスラインA側(最後尾)に一方の多段ユニット部(TB)88を設け、プロセスラインB側(先頭)に他方の多段ユニット部(TB)92を設けている。
図示省略するが、たとえば、プロセスラインA側の多段ユニット部(TB)88には、最下段に基板受け渡し用のパスユニット(PASS)が置かれ、その上にプリベーク用の加熱ユニット(PREBAKE)がたとえば3段積み重ねられてよい。また、プロセスラインB側の多段ユニット部(TB)92には、最下段に基板受け渡し用のパスユニット(PASS)が置かれ、その上に冷却ユニット(COL)がたとえば1段重ねられ、その上にプリベーク用の加熱ユニット(PREBAKE)がたとえば2段積み重ねられてよい。
第2の熱的処理部30における搬送機構90は、両多段ユニット部(TB)88,92のそれぞれのパスユニット(PASS)を介して塗布プロセス部28および現像プロセス部32と基板Gを1枚単位で受け渡しできるだけでなく、補助搬送空間38内のシャトル40や後述するインタフェースステーション(I/F)18とも基板Gを1枚単位で受け渡しできるようになっている。
下流部のプロセスラインBにおいて、現像プロセス部32は、基板Gを水平姿勢で搬送しながら一連の現像処理工程を行う、いわゆる平流し方式の現像ユニット(DEV)94を含んでいる。
現像プロセス部32の下流側には脱色プロセス部34を挟んで第3の熱的処理部36が配置される。脱色プロセス部34は、基板Gの被処理面にi線(波長365nm)を照射して脱色処理を行うためのi線UV照射ユニット(i−UV)96を備えている。
第3の熱的処理部36は、上記第1の熱的処理部26や第2の熱的処理部30と同様の構成を有しており、プロセスラインBに沿って縦型の搬送機構100とその前後両側に一対の多段ユニット部(TB)98,102を設けている。
図示省略するが、たとえば、上流側の多段ユニット部(TB)98には、最下段にパスユニット(PASS)が置かれ、その上にポストベーキング用の加熱ユニット(POBAKE)がたとえば3段積み重ねられてよい。また、下流側の多段ユニット部(TB)102には、最下段にポストベーキング・ユニット(POBAKE)が置かれ、その上に基板受け渡しおよび冷却用のパス・クーリングユニット(PASS・COL)が1段重ねられ、その上にポストベーキング用の加熱ユニット(POBAKE)が2段積み重ねられてよい。
第3の熱的処理部36における搬送機構100は、両多段ユニット部(TB)98,102のパスユニット(PASS)およびパス・クーリングユニット(PASS・COL)を介してそれぞれi線UV照射ユニット(i−UV)96およびカセットステーション(C/S)14と基板Gを1枚単位で受け渡しできるだけでなく、補助搬送空間38内のシャトル40とも基板Gを1枚単位で受け渡しできるようになっている。
インタフェースステーション(I/F)18は、隣接する露光装置12と基板Gのやりとりを行うための搬送装置104を有し、その周囲にバッファ・ステージ(BUF)106、エクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)107および周辺装置109を配置している。バッファ・ステージ(BUF)106には定置型のバッファカセット(図示せず)が置かれる。エクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)107は、冷却機能を備えた基板受け渡し用のステージであり、プロセスステーション(P/S)16側と基板Gをやりとりする際に用いられる。周辺装置109は、たとえばタイトラー(TITLER)と周辺露光装置(EE)とを上下に積み重ねた構成であってよい。搬送装置104は、基板Gを保持できる手段たとえば搬送アーム104aを有し、隣接する露光装置12や各ユニット(BUF)106、(EXT・COL)107、(TITLER/EE)109と基板Gの受け渡しを行えるようになっている。
図3に、この塗布現像処理システムにおける処理の手順を示す。先ず、カセットステーション(C/S)14において、搬送機構22が、ステージ20上の所定のカセットCの中から1つの基板Gを取り出し、プロセスステーション(P/S)16の洗浄プロセス部24のエキシマUV照射ユニット(e−UV)41に搬入する(ステップS1)。
エキシマUV照射ユニット(e−UV)41内で基板Gは紫外線照射による乾式洗浄を施される(ステップS2)。この紫外線洗浄では主として基板表面の有機物が除去される。紫外線洗浄の終了後に、基板Gは、カセットステーション(C/S)14の搬送機構22によって洗浄プロセス部24のスクラバ洗浄ユニット(SCR)42へ移される。
スクラバ洗浄ユニット(SCR)42では、上記したように基板Gをコロ搬送またはベルト搬送により水平姿勢でプロセスラインA方向に平流しで搬送しながら基板Gの上面(被処理面)にブラッシング洗浄やブロー洗浄を施すことにより、基板表面から粒子状の汚れを除去する(ステップS3)。そして、洗浄後も基板Gを平流しで搬送しながらリンス処理を施し、最後にエアーナイフ等を用いて基板Gを乾燥させる。
スクラバ洗浄ユニット(SCR)42内で洗浄処理の済んだ基板Gは、第1の熱的処理部26の上流側多段ユニット部(TB)44内のパスユニット(PASS)50に搬入される。
第1の熱的処理部26において、基板Gは搬送機構46により所定のシーケンスで所定のユニットを回される。たとえば、基板Gは、最初にパスユニット(PASS)50から加熱ユニット(DHP)52,54の1つに移され、そこで脱水処理を受ける(ステップS4)。次に、基板Gは、冷却ユニット(COL)62,64の1つに移され、そこで一定の基板温度まで冷却される(ステップS5)。しかる後、基板Gはアドヒージョンユニット(AD)56に移され、そこで疎水化処理を受ける(ステップS6)。この疎水化処理の終了後に、基板Gは冷却ユニット(COL)62,64の1つで一定の基板温度まで冷却される(ステップS7)。最後に、基板Gは下流側多段ユニット部(TB)48に属するパスユニット(PASS)60に移される。
このように、第1の熱的処理部26内では、基板Gが、搬送機構46を介して上流側の多段ユニット部(TB)44と下流側の多段ユニット部(TB)48との間で任意に行き来できるようになっている。なお、第2および第3の熱的処理部30,36でも同様の基板搬送動作を行えるようになっている。
第1の熱的処理部26で上記のような一連の熱的または熱系の処理を受けた基板Gは、下流側多段ユニット部(TB)48内のパスユニット(PASS)60から下流側隣の塗布プロセス部28のレジスト塗布ユニット(CT)82へ移される。
基板Gはレジスト塗布ユニット(CT)82でたとえばスピンコート法により基板上面(被処理面)にレジスト液を塗布され、直後に下流側隣の減圧乾燥ユニット(VD)84で減圧による乾燥処理を受け、次いで下流側隣のエッジリムーバ・ユニット(ER)86で基板周縁部の余分(不要)なレジストを取り除かれる(ステップS8)。
上記のようなレジスト塗布処理を受けた基板Gは、減圧乾燥ユニット(VD)84から隣の第2の熱的処理部30の上流側多段ユニット部(TB)88に属するパスユニット(PASS)に受け渡される。
第2の熱的処理部30内で、基板Gは、搬送機構90により所定のシーケンスで所定のユニットを回される。たとえば、基板Gは、最初に該パスユニット(PASS)から加熱ユニット(PREBAKE)の1つに移され、そこでレジスト塗布後のベーキングを受ける(ステップS9)。次に、基板Gは、冷却ユニット(COL)の1つに移され、そこで一定の基板温度まで冷却される(ステップS10)。しかる後、基板Gは下流側多段ユニット部(TB)92側のパスユニット(PASS)を経由して、あるいは経由せずにインタフェースステーション(I/F)18側のエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)107へ受け渡される。
インタフェースステーション(I/F)18において、基板Gは、エクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)107から周辺装置109の周辺露光装置(EE)に搬入され、そこで基板Gの周辺部に付着するレジストを現像時に除去するための露光を受けた後に、隣の露光装置12へ送られる(ステップS11)。
露光装置12では基板G上のレジストに所定の回路パターンが露光される。そして、パターン露光を終えた基板Gは、露光装置12からインタフェースステーション(I/F)18に戻されると(ステップS11)、先ず周辺装置109のタイトラー(TITLRER)に搬入され、そこで基板上の所定の部位に所定の情報が記される(ステップS12)。しかる後、基板Gはエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)107に戻される。インタフェースステーション(I/F)18における基板Gの搬送および露光装置12との基板Gのやりとりは搬送装置104によって行われる。
プロセスステーション(P/S)16では、第2の熱的処理部30において搬送機構90がエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)107より露光済の基板Gを受け取り、プロセスラインB側の多段ユニット部(TB)92内のパスユニット(PASS)を介して現像プロセス部32へ受け渡す。
現像プロセス部32では、該多段ユニット部(TB)92内のパスユニット(PASS)から受け取った基板Gを現像ユニット(DEV)94に搬入する。現像ユニット(DEV)94において基板GはプロセスラインBの下流に向って平流し方式で搬送され、その搬送中に現像、リンス、乾燥の一連の現像処理工程が行われる(ステップS13)。
現像プロセス部32で現像処理を受けた基板Gは下流側隣の脱色プロセス部34へ搬入され、そこでi線照射による脱色処理を受ける(ステップS14)。脱色処理の済んだ基板Gは、第3の熱的処理部36の上流側多段ユニット部(TB)98内のパスユニット(PASS)に受け渡される。
第3の熱的処理部(TB)98において、基板Gは、最初に該パスユニット(PASS)から加熱ユニット(POBAKE)の1つに移され、そこでポストベーキングを受ける(ステップS15)。次に、基板Gは、下流側多段ユニット部(TB)102内のパスクーリング・ユニット(PASS・COL)に移され、そこで所定の基板温度に冷却される(ステップS16)。第3の熱的処理部36における基板Gの搬送は搬送機構100によって行われる。
カセットステーション(C/S)14側では、搬送機構22が、第3の熱的処理部36のパスクーリング・ユニット(PASS・COL)から塗布現像処理の全工程を終えた基板Gを受け取り、受け取った基板Gをいずれか1つのカセットCに収容する(ステップS1)。
この塗布現像処理システム10においては、現像プロセス部32の現像ユニット(DEV)94に本発明を適用することができる。以下、図4〜図13を参照して本発明を現像ユニット(DEV)94に適用した一実施形態を説明する。
図4に、本発明の一実施形態による現像ユニット(DEV)94内の全体構成を模式的に示す。この現像ユニット(DEV)94は、プロセスラインBに沿って水平方向(X方向)に延在する連続的な搬送路108を形成する複数たとえば8つのモジュールM1〜M8を一列に連続配置してなる。
これらのモジュールM1〜M8のうち、最上流端に位置するモジュールM1で基板搬入部110を構成し、その後に続く4つのモジュールM2,M3,M4,M5で現像部112を構成し、その次のモジュールM6でリンス部114を構成し,その次のモジュールM7で乾燥部116を構成し、最後尾のモジュールM8で基板搬出部118を構成している。
基板搬入部110には、隣の基板搬送機構(図示せず)から手渡される基板Gを水平姿勢で受け取って搬送路108上に移載するための昇降可能な複数本のリフトピン120が設けられている。基板搬出部118にも、基板Gを水平姿勢で持ち上げて隣の基板搬送機構(図示せず)へ手渡すための昇降可能な複数本のリフトピン122が設けられている。
現像部112は、より詳細には、モジュールM2にプリウエット部124を設け、モジュールM3,M4に現像液供給部126を設け、モジュールM5に現像液落し部128を設けている。プリウエット部124には、搬送路108にノズル吐出口を向け、搬送路108に沿って双方向に移動可能であり、基板にプリウエット液たとえば純水を供給するためのプリウエット液供給ノズルPNが1個または複数個設けられている。現像液供給部126には、搬送路108にノズル吐出口を向け、搬送路108に沿って双方向に移動可能な現像液供給ノズルDNが1個または複数個設けられている。この構成例では、モジュールM3,M4毎に独立に移動可能な現像液供給ノズルDNa,DNbが設けられている。現像液落し部128およびプリウエット部124には、基板Gを傾斜させるための基板傾斜機構130が設けられている。
リンス部114には、搬送路108にノズル吐出口を向け、搬送路108に沿って双方向に移動可能であり、基板にリンス液たとえば純水を供給するためのリンス液供給ノズルRNが1個または複数個設けられている。
乾燥部116には、搬送路108に沿って基板Gに付着している液(主にリンス液)を液切りするための本実施形態によるベーパナイフVNが搬送路108を挟んで一対または複数対設けられている。
現像部112、リンス部114および乾燥部116においては、搬送路108の下に落ちた液を受け集めるためのパン132,134,136,138がそれぞれ設けられている。現像部112において、より詳細には、プリウエット部124と現像液供給部126および現像液落し部128とにそれぞれ専用のパン132,134が充てられている。各パン132,134,136,138の底には排液口が設けられ、そこに排液管140,142,144,146が接続されている。
搬送路108には、図10に示すように、基板Gをほぼ水平に載置できる搬送ローラまたはコロ148がプロセスラインBに沿って一定間隔で敷設されている。電気モータ(図示せず)の駆動力により伝動機構(図示せず)を介してコロ148が回転して、基板GをモジュールM1からモジュールM8へ水平方向に搬送するようになっている。
図4において、プリウエット液供給ノズルPN、現像液供給ノズルDNa,DNbおよびリンス液供給ノズルRNは、それぞれノズル走査機構SCP,SCNおよびSCRによって搬送路108の上方を搬送路108と平行に移動するようになっている。
図5に、ノズル走査機構SC(SCP,SCN,SCR)の一構成例を示す。このノズル走査機構SCは、可動ノズルN(PN,DNa,DNb,RN)を支持するための断面が逆さコ字状のノズル搬送体150と、搬送路108の上方で搬送路108と平行にノズル搬送体150を案内するためのガイドレール(図示せず)と、該ガイドレールに沿って移動するようにノズル搬送体150を駆動する走査駆動部152とを有する。
走査駆動部152は、たとえば、ノズル搬送体150に1本または複数本の垂直支持部材154を介して結合された1本または複数本の無端ベルト156をガイドレールと平行に(つまり搬送路108と平行に)駆動プーリ158と遊動プーリ160との間に架け渡し、駆動プーリ158を電気モータ162の回転軸に作動結合してなる。電気モータ162の回転駆動力がプーリ158,160およびベルト156を介してベルト長さ方向(X方向)におけるノズル搬送体150の直進運動に変換される。電気モータ162の回転速度を制御することによってノズル搬送体150の直進移動速度を所望の値に調節し、電気モータ162の回転方向を切り替えることによってノズル搬送体150の直進移動方向を切り替えることができる。
ノズル搬送体150においては、左右両側面の内壁にたとえばエアシリンダ等のアクチエータからなる昇降駆動部166がそれぞれ取り付けられており、それら左右一対の昇降駆動部166の間にたとえば中空管からなる水平支持棹168が水平に架け渡されている。そして、この水平支持棹168の中心部から垂直下方に延在するたとえば中空管からなる垂直支持棹170の下端部に筒状の可動ノズルNが吐出口nを下に向けて水平に取り付けられている。ノズルNの吐出口nは、搬送路108の幅方向で基板Gの一端から他端までほぼ均一に処理液を供給できる範囲でノズル長手方向に一定間隔で多数形成された貫通孔でよく、あるいは1つまたは複数のスリットでもよい。
ノズル搬送体150内で、可動ノズルNは、昇降駆動部170の昇降駆動により水平支持棹168および垂直支持棹170を介して昇降可能となっており、搬送路108上の基板Gに向けて処理液を吐出するための高さ位置と処理液を吐出しない間に搬送路108から退避しておくための高さ位置との間で上下移動できるようになっている。水平支持棹168の一端部には搬送路108の外に設置されている処理液供給源(図示せず)からの可撓性の処理液供給管172が引き込まれている。この処理液供給管172は、水平支持棹168および垂直支持棹170の中を通ってノズルNの処理液導入口に接続されている。
図6に、乾燥部116における上部ベーパナイフVNUの外観を示す。図示のように、ベーパナイフVNUは、搬送方向と直交する水平方向(横方向)において少なくとも基板Gの一端から他端までカバーできる長さに亘って延在する長尺状に横長のノズル本体を有している。このノズル本体の先端部(下端部)には、ノズル長手方向に延在する一定間隔で多数形成された貫通孔または1本のスリットからなるノズル口または噴出口174が形成されている。ノズル本体の上面には1箇所または数箇所にベーパ供給管176が接続されている。後述するベーパ供給機構178(図7)より加圧された水蒸気がベーパ供給管176を介してベーパナイフVNUのノズル本体に導入され、先端の噴出口174より水蒸気が基板Gの上面(被処理面)に吹き付けられるようになっている。
図7に示すように、この実施形態におけるベーパ供給機構178は、水蒸気発生部180、ガス供給部182および送風機184を有する。水蒸気発生部180は、加熱、風力または超音波振動等を利用して液体たとえば純水を強制的に蒸発させる手段を有している。ガス供給部182は、清浄なエア(または窒素ガス)を常圧または陽圧で供給する。送風機184は、たとえばブロアまたはファンからなり、水蒸気発生部180からの水蒸気とガス供給部182からのエアとを入側に取り込み、出側より昇圧された水蒸気/エア混合ガスを吐き出す。送風機184の出側より吐き出された水蒸気/エア混合ガスは、ベーパ供給管176の中を通ってベーパナイフVNUのノズル本体に供給される。
ベーパナイフVNUのノズル本体は、送風機184から圧送されてくる水蒸気/エア混合ガスを導入するベーパ導入口186と、このベーパ導入口186より導入された水蒸気/エア混合ガスをいったん蓄積するバッファ室188と、このバッファ室188内の水蒸気/エア混合ガスを外へ吹き出す断面テーパ状の噴出部190とを有する。バッファ室188内の噴出部190の手前には整流用の多孔板192が取り付けられている。
水蒸気発生部180における水蒸気の発生量または発生レートを制御することによって、ベーパナイフVNUより噴射される水蒸気/エア混合ガスの水蒸気濃度を調節できる。また、送風機184の吐出圧力または吐出量を制御することによって、ベーパナイフVNより噴射される水蒸気/エア混合ガスの吐出圧力または吐出量を調節できる。
下部ベーパナイフVNLも、上部ベーパナイフVNUと同じ構成を有してよく、上記したベーパ供給機構178と同様のベーパ供給機構より水蒸気/エア混合ガスの供給を受けて、先端の噴出口より水蒸気を基板Gの下面(裏面)に吹き付けるようになっている。
図8および図9に、本実施形態におけるベーパナイフVNU,VNLの配置構成例を示す。この配置構成では、搬送方向において上部ベーパナイフVNUよりも下部ベーパナイフVNLを下流側にオフセットさせて配置する形態を採る。両ベーパナイフVNU,VNLは、搬送方向と平行な水平面内では互いにほぼ平行に、かつ搬送路108の左右横方向に対して斜めに傾けて配置され(図9)、搬送方向と直交する垂直面内では搬送方向に逆らう向きで気体を基板Gに吹き付ける姿勢で配置される(図8)。なお、この実施形態において「左」と「右」は搬送方向(X方向)を基準(前)としている。
次に、この現像ユニット(DEV)94における作用を説明する。基板搬入部110は、隣の基板搬送機構(図示せず)から基板Gを1枚単位で受け取って搬送路108に移載する。搬送路108を構成するコロ148(図10)は上記したように伝動機構を介して電気モータの回転駆動力で回転しているため、搬送路108に載った基板Gは直ちに隣の現像部112へ向けて搬送される。
現像部112において、基板Gは、先ずプリウエット部124に搬入され、コロ搬送中にプリウエット液供給ノズルPNよりプリウエット液としてたとえば純水または低濃度の現像液を吹き付けられる。この実施形態では、図5につき上述したようなノズル走査機構SCPの走査駆動によりノズルPNが搬送路108に沿って水平に移動しながら搬送中の基板Gの上面(被処理面)に向けてプリウエット液を吹き付ける。基板Gに当たって基板の外に飛び散ったプリウエット液または基板Gに当たらなかったプリウエット液は、搬送路108の下に設置されているプリウエット液パン132に受け集められる。
図10の(A)に示すように、搬送路108上の基板Gに向けてプリウエット液を吐出しながらノズルPNを走査させる方向を基板搬送方向と逆向きに設定した場合は、ノズル走査速度vNと基板搬送速度vGとを足し合わせた相対速度(vN+vG)でノズルN(PN)が基板Gの前端から後端まで走査することになり、基板Gのサイズが大きくてもごく短時間のうちに基板Gの被処理面(レジスト表面)全体をプリウエット液で濡らすことができる。
プリウエット部124内で基板Gが下流側の所定位置に着くと、基板傾斜機構130が作動して基板Gを搬送路108より上に持ち上げて後向きに傾斜させる。この基板Gの傾斜姿勢により、基板G上に残留または付着しているプリウエット液の大部分が基板後方に流れ落ちてプリウエット液パン132に回収される。
プリウエット部124で上記のようなプリウエット処理を受けた基板Gは、次に搬送路108に乗って現像液供給部126に搬入される。現像液供給部126では、最初のモジュールM3を通過する間に現像液供給ノズルDNaより現像液を吹き付けられ、次のモジュールM4を通過する間にも現像液供給ノズルDNbより現像液を吹き付けられる。各現像液供給ノズルDNa,DNbは、図5につき上述したようなノズル走査機構SCNの走査駆動により搬送路108の上方で搬送路108に沿って水平に移動しながらコロ搬送中の基板Gの上面(被処理面)に向けて現像液を吹き付ける。この現像液の吹き付けで基板Gの外に落ちた液は、搬送路108の下に設置されている現像液パン134に受け集められる。
上記したプリウエット部124と同様に、現像液供給部126においても、図10の(A)に示すように搬送路108上の基板Gに向けて現像液を吐出しながらノズルDNを走査させる方向を基板搬送方向と逆向きに設定してよい。これにより、ノズルDNがノズル走査速度vNと基板搬送速度vGとを足し合わせた相対速度(vN+vG)で基板Gの前端から後端まで走査することになり、基板Gのサイズが大きくてもごく短時間のうちに基板Gの被処理面(レジスト表面)全体に現像液を供給することができる。
この実施形態では、モジュールM3,M4毎に個別の現像液供給ノズルDNa,DNbとノズル走査機構SCNを設けているため、搬送路108上の基板Gに対して時間的かつ空間的なインターバルを置いて現像液を複数回供給可能であり、1回目と2回目とで現像液の特性(濃度等)を変えることもできる。
現像液供給部126で上記のようにして被処理面全体に現像液を供給された基板Gはそのまま搬送路108に乗って現像液落し部128に搬入される。そして、現像液落し部128内で下流側の所定位置に着くと、そこに設置されている基板傾斜機構130が作動して基板Gを搬送路108より上に持ち上げて基板Gを搬送方向に、しかもたとえば前向き、つまり前工程を行う現像液供給部126側が上側となるように基板Gを傾斜させる。この傾斜姿勢により、基板G上に盛られていた現像液の大部分が基板前方に流れ落ちて現像液パン134に回収される。このように、前工程を行う現像液供給部126側が上側となるように基板Gを傾斜させるので、現像液落とし部128で基板Gを傾けて液切りを行う際に、現像液パン134にて跳ね返った液が現像液供給部126側の基板Gに付着する可能性を低減できる。
現像部112で上記のような現像液の供給と回収を終えた基板Gは、搬送路108に乗ってリンス部114に搬入される。リンス部114では、図5につき上述したようなノズル走査機構SCRの走査駆動によりリンス液供給ノズルRNが搬送路108に沿って水平に移動しながら搬送中の基板Gの上面(被処理面)に向けてリンス液たとえば純水を吹き付ける。基板Gの外に落ちたリンス液は、搬送路108の下に設置されているリンス液パン136に受け集められる。
リンス部114においても、図10の(A)に示すように搬送路108上の基板Gに向けて現像液を吐出しながらノズルRNを走査させる方向を基板搬送方向と逆向きに設定してよい。これにより、ノズルRNがノズル走査速度vNと基板搬送速度vGとを足し合わせた相対速度(vN+vG)で基板Gの前端から後端まで走査することになり、基板Gのサイズが大きくてもごく短時間のうちに基板Gの被処理面(レジスト表面)全体にリンス液を供給して、速やかにリンス液への置換(現像停止)を行うことができる。なお、基板Gの裏面を洗浄するためのリンス液供給ノズル(図示せず)を搬送路108の下に設けてもよい。
リンス部114で上記のようなリンス工程を終えた基板Gは、搬送路108に乗って乾燥部116に搬入される。乾燥部116では、図4および図8に示すように搬送路108上を搬送される基板Gに対して所定位置に設置した上下のベーパナイフVNU,VNLより基板上面(被処理面)および裏面にナイフ状の鋭利な水蒸気流を当てることにより、基板Gに付着している液(主にリンス液)を基板後方へ払い落す(液切りする)。
ここで、この実施形態の乾燥部116におけるベーパナイフ機構の作用を詳細に説明する。図8に示すように、両ベーパナイフVNU,VNLを通過する基板Gは、前段のリンス処理部M6でリンス液を浴びてきており、概して、基板上面にはリンス液が1つないし数個の液膜RUの形態で付いており、基板下面にもリンス液の液滴RLが多数付着している。
図11の(A)に示すように、搬送路108上で基板Gが上下ベーパナイフVNU,VNLの間を通過する際、上部ベーパナイフVNUは搬送方向に逆らう向きで斜め上方から基板Gの上面に水蒸気を吹き付け、下部ベーパナイフVNLは搬送方向に逆らう向きで斜め下方から基板Gの下面に水蒸気を吹き付ける。そうすると、基板Gの上面では、図11の(B)に示すように、水蒸気流の圧力でリンス液の液膜RUが表面張力に抗して基板後方へ押し寄せられ、大部分は基板後端から基板の外へ落とされ、一部は基板下面に廻り込む。そして、基板Gの下面では、図11の(C)に示すように、水蒸気流の圧力でリンス液の液滴RLが基板後端部へ寄せ集められ、基板上面から廻り込んできた分と一緒に殆どが基板後端から基板Gの外へ押し出される。基板Gの外へ押し出された液は重力で落下してパン138に受け集められる。
このように、この実施形態では、表面にリンス液RU,RLが付いている基板Gに対してベーパナイフVNU,VNLより水蒸気を吹き付けて水蒸気流の圧力で基板上からリンス液を掃き出すようにしたので、リンス液を掃き出した後の基板表面は半乾きまたは生乾きの状態となる。つまり、基板Gに吹き付けられた水蒸気の一部が基板表面で液化することにより、リンス液を掃き出しても、基板表面は完全に乾くことはなく極薄の水膜Mで覆われた状態となる。このことにより、リンス液の飛散によって発生したミストの中でベーパナイフVNU,VNLの下流側(搬送方向の前方側)に回って基板表面に付着するものがあっても、水膜Mの中で分散するため、シミを生じることはない。また、基板表面、特に上面(被処理面)のレジスト膜または下地膜から溶け出した液体も、やはり水膜Mの中で分散するため、凝集して残渣を生じるようなことはない。基板上の水膜Mは、極薄のために大気中でも蒸発しやすく、自然乾燥により10秒ないし数10秒も経過すれば大方消滅する。
また、この実施形態では、上部ベーパナイフVNUと下部ベーパナイフVNLとの間で搬送方向に位置的なオフセットをもたせることにより、基板Gの上面および下面における液の掃き寄せないし掃き出しに時間的なオフセットを与え、それによって基板後端における液切りを良好に行い、基板後端付近の液の残留を防止ないし低減することができる。
さらに、この実施形態では、両ベーパナイフVNU,VNLが互いに平行状態で搬送路108の左右横方向に対して斜めに傾いていることにより、図12に示すように基板Gの上面および下面において液RU,RLを基板後端部の同じ角隅部(図12では左側の角隅部)の方に寄せ集めて対角線方向(矢印Aの方向)に液切りすることができる。その際、矢印Bで示すように、反対側の角隅部(右側角隅部)側からの液が基板後端に沿って流れ、この流れの勢いで液切りが促進される。
乾燥部116で液切りされた基板Gはそのまま搬送路108に乗って基板搬出部118に送られる。基板搬出部118は、基板搬入部110と同様の構成を有しており、基板搬送方向が搬入と搬出とで反対になるだけで基板搬入部110と同様に動作する。つまり、基板受け渡し用のリフトピン122を搬送路108よりも低い位置に待機させて基板Gが上流側(乾燥部116)から流れてくるのを待ち、基板Gがリフトピン122の直上の所定位置に着いたならリフトピン122を上方へ突き上げて基板Gを水平姿勢で持ち上げ、隣の基板搬送機構(図示せず)へ渡す。
基板搬出部118より搬出された基板Gは、下流側隣の脱色プロセス部30でi線照射による脱色処理を受けてから、第3の熱的処理部36へ送られる。第3の熱的処理部36では、上記のように先ず加熱ユニット(POBAKE)でポストベーキングを受ける。したがって、第3の熱的処理部36に搬入された時点で基板G上に未だ水膜Mが残っていたとしても、加熱処理(ポストベーキング)によって基板表面は強制的に乾燥状態となる。したがって、乾燥部116における液切りが不充分であっても、つまり基板G上に比較的厚い液膜が残っていても、特に支障はない。
この現像ユニット(DEV)94では、搬送路108上を多数の基板Gを所定の間隔を置いて一列に搬送しながらプリウエット部124、現像液供給部126、現像液落し部128、リンス部114および乾燥部116で各処理を順次施すようにしており、いわばパイプライン方式による高効率または高スループットの現像処理工程を実現することができる。
特に、プリウエット部124、現像液供給部126およびリンス部114では、搬送路108上の基板Gに対して処理液(プリウエット液、現像液、リンス液)を供給するノズルPN,DNa,DNb,RNを搬送路108の上方で搬送路108に沿って走査することにより、基板Gのサイズが大きくても、搬送路108の搬送速度が高くなくても、基板被処理面の全体に万遍無く処理液を短時間で迅速に供給することが可能である。とりわけ、現像液供給工程では、基板Gの搬送方向の一端部(先端部)と他端部(後端部)の間の処理液供給の時間差つまり現像開始の時間差を可及的に短くできるため、基板上の現像品質の面内均一性を向上させることができる。
なお、この実施形態のノズル走査機構SCでは、ノズルNを搬送路108に沿って双方向に走査できる構成であるから、図10の(B)に示すようにノズルNを基板搬送方向と同じ向きに走査しながら基板Gの被処理面全体に処理液Qを供給することも可能である。この場合は、ノズル走査速度vN'を基板搬送速度vGよりも大きな速度に設定する必要がある。
また、この実施形態は、プリウエット部124および現像液供給部126でスプレー方式の現像を行うように構成した。しかし、パドル方式に変形するのは簡単であり、現像液供給部126において現像液供給ノズルDNa,DNbをスプレー型から液盛り型の吐出構造に交換すればよい。また、パドル方式では、プリウエット部124は要らなくなる。
現像液供給部126において、現像液供給ノズルDNa,DNbのいずれか片方(通常は下流側のDNb)を省く構成も可能である。また、搬送路108上における各可動ノズルNの走査可能エリアを1モジュールMを越える範囲に設定してもよく、隣接する可動ノズルが共通のガイドレールに相互乗り入れできる構成とすることも可能である。
上記した実施形態では他にも種々の変形が可能である。たとえば、図13に示すように上部ベーパナイフVNUと下部ベーパナイフVNLとの間にオフセットをもたせずに垂直方向で重なる位置つまり搬送路108に対して真向かいの位置に配置する構成も可能である。また、図14に示すように、基板Gの裏面に対する液切りには乾燥したエアーまたは窒素ガスを噴出する通常のエアーナイフENを用いる構成も可能である。また、図示省略するが、ベーパナイフVNの直ぐ下流側にミストの拡散を防止するための隔壁板を設ける構成や、基板の乾燥を促進するための別個のエアーナイフ機構を設ける構成も可能である。
また、プリウエット部124、現像液供給部126およびリンス部114の一部または全部において定置型のノズルを用いる構成も可能である。搬送路108の駆動系を搬送方向において複数に分割し、各分割搬送路上の搬送動作(速度、停止等)を独立制御することも可能である。搬送路108はコロ搬送型に限るものではなく、一定の間隔を空けて一対のベルトを水平方向に敷設してなるベルト搬送型も可能である。
上記した実施形態は現像ユニットまたは現像装置に係るものであったが、本発明は現像装置以外の基板処理装置にも適用可能であり、たとえば上記のような塗布現像処理システムにおいては洗浄プロセス部24のスクラバ洗浄ユニット(SCR)42にも適用可能である。すなわち、スクラバ洗浄ユニット(SCR)42における搬送路上のリンス処理部の下流側で上記実施形態と同様の乾燥処理を行うことができる。また、本発明はリンス液以外にも任意の液の液切りに適用可能であり、蒸気源には純水以外の液体も使用可能である。本発明における被処理基板はLCD基板に限るものではなく、液切りまたは乾燥を必要とする任意の被処理基板が含まれる。