JP2006339662A - 半導体製造装置の障害対処システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 一部のプロセス系で障害が生じた場合には、残余の正常なプロセス系で基板処理を続行し、総じて生産効率を向上させる。
【解決手段】 基板を複数のプロセス系(PM1、PM2とPM4、PM3)で分散して処理する半導体製造装置において、一方のプロセス系(PM1、PM2)で障害が発生した場合に、統合制御コントローラGCがこの障害の発生を検知して、障害が発生したプロセス系で処理する予定の基板を、他方の正常なプロセス系(PM4、PM3)へ振り替え、これら基板の処理を続行させる。このように基板処理を続行することで、全ての処理を中断する場合に比べて総じて生産効率を高めることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数のプロセスモジュールによって複数のプロセス系を構成し、処理対象の基板を各プロセス系で分散処理する半導体製造装置に関し、特に、いずれかのプロセス系に障害が発生した場合に統合制御コントローラにより残余のプロセス系で基板処理を続行させる障害対処システムに関する。
シリコンウエハ等といった処理対象の基板に、エッチング、アッシング、成膜等といったプロセス処理を施す半導体製造装置には、基板を搬入や搬出のために収容するモジュール、基板を搬送するモジュール、基板に所定の処理を施すモジュールをゲートバルブを介して連接し、上記の処理並びに基板の搬送を自動的に連続して行うものが知られている。
図1には、このような半導体製造装置の一例として枚葉式クラスタ型半導体製造装置の構成例を示してある。
この半導体製造装置は、4つのプロセスモジュールPM1〜PM4と、2つのカセットモジュールCM1及びCM2と、トランスポートモジュールTMと、を備えており、トランスポートモジュールTMにプロセスモジュールPM1〜PM4及びカセットモジュールCM1、CM2をそれぞれゲートバルブ(図示せず)を介して気密に接続して構成されている。
プロセスモジュールPM1〜PM4はそれぞれ処理対象のウエハに所定の処理を施すモジュールであり、この例では、これらプロセスモジュールPM1〜PM4を2つの系に分割してウエハを分散処理している。
すなわち、プロセスモジュールPM1とPM4と、そして、プロセスモジュールPM2とPM3とは同一のウエハ処理を実行し、プロセスモジュールPM1とPM2とから成るプロセス系と、プロセスモジュールPM4とPM3とから成るプロセス系とによって、ウエハに一連の処理を施すようになっている。
また、カセットモジュールCM1とCM2は複数(例えば、10枚)のウエハを収容するモジュールであり、この例では、カセットモジュールCM1は未処理のウエハを収容する搬入モジュール(ロードモジュール)に設定され、カセットモジュールCM2はプロセス系で処理されたウエハを収容する搬出モジュール(アンロードモジュール)に設定されている。
また、トランスポートモジュールTMはウエハを搬送するためのロボットアームRを収容しており、カセットモジュールCM1とプロセスモジュールPM1及びPM4の間、プロセスモジュールPM1とPM2並びにPM4とPM3との間、及び、プロセスモジュールPM2及びPM3とカセットモジュールCM2との間でウエハを搬送する。なお、このウエハ搬送に際して、各モジュール間の通口を閉止しているゲートバルブが開閉操作される。
プロセスモジュールPM1〜PM4、カセットモジュールCM1及びCM2、トランスポートモジュールTMによる動作は、それぞれのモジュールに付設されたコントローラPC1〜PC4、CC1、CC2、TCによって直接的に制御される。そして、図2に示すように、これらコントローラPC1〜PC4、CC1、CC2、TCは、LAN等のネットワークNを介して統合制御コントローラGCに接続されており、各コントローラPC1〜PC4、CC1、CC2、TCによる各モジュールPM1〜PM4、CM1、CM2、TMの制御を統合制御コントローラGCが統括して制御する。
統合制御コントローラGCには図3に示すような内容のウエハ搬送テーブルTが設けられており、統合制御コントローラGCがテーブルTの内容に従って制御を行うことにより、ウエハが2つのプロセス系PM1及びPM2とPM4及びPM3へ分散して搬送され、それぞれの系でプロセス処理が実施される。
図3に示す例では、カセットモジュールCM1に収容されているウエハを奇数枚目と偶数枚目とに分けて、奇数枚目のウエハは各モジュールCM1、PM1、PM2、CM2から成る経路で、偶数枚目のウエハは各モジュールCM1、PM4、PM3、CM2から成る経路で分散して処理する。
すなわち、図4に示すように、1枚目のウエハはカセットモジュールCM1からプロセスモジュールPM1へ搬送されて処理がなされ、更にプロセスモジュールPM2へ搬送されて処理がなされた後に、カセットモジュールCM2へ搬送される。また、2枚目のウエハは、1台のロボットアームRで搬送処理を行うために1枚目と若干の待ち時間をもって、カセットモジュールCM1からプロセスモジュールPM4へ搬送されて処理がなされ、更にプロセスモジュールPM3へ搬送されて処理がなされた後に、カセットモジュールCM2へ搬送される。
なお、3枚目及び4枚目以降のウエハについては、先のウエハについての処理が終了した後に同様に処理される。
ここで、半導体製造においては、例えば、外因によってプロセスモジュールでのプロセス条件が変動する、各モジュールのコントローラで処理エラーが発生する等といった、種々な障害が発生する場合がある。
このような障害に発生に対して、上記した従来の半導体製造装置にあっては、障害箇所が一部のプロセス系であっても、統合制御コントローラが全ての処理動作を中断させていた。したがって、未処理のウエハが僅かであるような場合でも、これらウエハの処理が続行されないため、結果として、ウエハ処理が大幅に遅延してしまう事態が生じていた。
本発明は上記従来の事情に鑑みなされたもので、一部のプロセス系で障害が生じた場合には、残余の正常なプロセス系で基板(ウエハ)処理を続行し、総じて生産効率を向上させる半導体製造装置の障害対処システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る半導体製造装置の障害対処システムは、処理対象の基板を複数枚収容する搬入モジュールと、前記基板に所定の処理を施すプロセスモジュールと、処理がなされた基板を収容する搬出モジュールとを、基板を各モジュール間で搬送するトランスポートモジュールを介して連接した半導体製造装置において、前記プロセスモジュールを複数設けるとともに、トランスポートモジュールで搬入モジュールからの基板を各プロセスモジュールに分散させて搬送し、各複数のプロセス系で基板を分散処理させ、各モジュールを統括して制御する統合制御コントローラが、いずれかのプロセス系で発生した障害を検知し、各モジュールを制御して当該障害の発生した系を除く残余のプロセス系で基板処理を続行させることを特徴とする。
本発明では、基板を複数のプロセス系で分散して処理している状態において、いずれかのプロセス系で障害が発生すると、統合制御コントローラがこの障害の発生を検知する。そして、統合制御コントローラが障害が発生したプロセス系で処理する予定の基板を残余の正常なプロセス系へ振り替え、これら基板の処理を続行させる。
したがって、障害が発生したプロセス系の分、処理が遅延するものの、基板処理を続行することで、全ての処理を中断する場合に比べて総じて生産効率を高めることができる。
以上説明したように、本発明に係る障害対処システムによれば、基板を複数のプロセス系で分散して処理する半導体製造装置において、いずれかのプロセス系で障害が発生した場合に、統合制御コントローラが障害が発生したプロセス系で処理する予定の基板を残余の正常なプロセス系へ振り替えて処理を続行させるようにしたため、最小限の遅延によって、処理予定の基板の所定の処理を施すことができ、従来に比して半導体製造の効率を高めることができる。
本発明の一実施例に係る半導体製造装置の障害対処システムを図面を参照して説明する。なお、本実施例は図1及び図2に示した半導体製造装置に本発明を適用したものであり、既に説明した部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
プロセスモジュールPM1とPM2とから成るプロセス系と、プロセスモジュールPM4とPM3とから成るプロセス系とのいずれにも障害がなく正常に稼働している状態では、本実施例においても、統合制御コントローラGCが図3に示したテーブル内容に従って各コントローラPC1〜PC4、CC1、CC2、TCを統括して制御し、図4に示したようにウエハを奇数枚目と偶数枚目に分けてそれぞれのプロセス系で分散処理させる。
本実施例の統合制御コントローラGCは、各プロセスモジュールコントローラPC1〜PC4からのエラー信号を受けて、各プロセスモジュールコントローラPC1〜PC4及び各プロセスモジュールPC1〜PC4での障害発生を検知する手段を有しており、システム稼働中はこの障害発生検知を常時行っている。
また、本実施例の統合制御コントローラGCは、ウエハ搬送テーブルTの内容を書き換える手段を有しており、障害発生を検知したときには、この書換手段によってテーブルTの内容を書き換え、障害が発生したプロセス系で処理する予定のウエハを残余の正常なプロセス系へ振り替えて処理を続行する縮退運用を実施する。なお、本実施例では、統合制御コントローラGCの操作パネルを操作して、作業者が縮退運用を実施するか否かを選択指示することができ、当該指示がなされている場合にのみ、統合制御コントローラGCが縮退運用を実施する。
次に、各プロセス系を成すプロセスモジュールコントローラPC1〜PC4及びプロセスモジュールPC1〜PC4で障害が発生した場合における、本実施例のシステムの動作を図5〜図7を参照して説明する。
まず、システムが起動されると統合制御コントローラGCが各プロセスモジュールコントローラPC1〜PC4からのエラー信号の監視を開始し(ステップSS1)、プロセスモジュールコントローラPC1〜PC4或いはプロセスモジュールPC1〜PC4のいずれかで障害が発生して、統合制御コントローラGCが当該障害に係るプロセスモジュールコントローラPC1〜PC4からのエラー信号を受信すると、縮退運用を実施する指示がなされていか否かを判断する(ステップS2)。
この結果、縮退運用の実施が指示されていない場合には、従来と同様に全てのプロセス系の処理を中断させる(ステップS3)。なお、本実施例では、統合制御コントローラGCの操作パネルを操作して、縮退運用をすることなく、正常なプロセス系のみをそのまま稼動させるように選択指示することもでき、この指示がなされている場合には、正常なプロセス系は図3に示した内容のままのテーブエルTに従って自己が処理すべきウエハのみの処理を続行する(ステップS3)。
一方、上記の判断の結果、縮退運用実施の指示がなされている場合には、エラー信号及び図3のテーブル内容に基づいて、障害が発生したプロセス系が奇数枚目のウエハを処理する系であるかを統合制御コントローラGCが判断する(ステップS4)。
この結果、奇数枚目のウエハを処理する系(すなわち、PM1及びPM2の系)で障害が発生している場合にはウエハ搬送テーブルTの奇数枚目のウエハに関するスケジュールを書き換える一方(ステップS5)、偶数枚目のウエハを処理する系(すなわち、PM4及びPM3の系)で障害が発生している場合にはウエハ搬送テーブルTの偶数枚目のウエハに関するスケジュールを書き換える(ステップS6)。
この書き換え処理は統合制御コントローラGCの書換手段でなされ、例えば、図3中及び図5図中に×印で示すように、1枚目(奇数枚目)のウエハのプロセス処理中に障害が発生した場合には、図6に*印で示すように、ウエハ搬送テーブルTの当該ウエハ以降の奇数枚目に係るスケジュールが書き換えられる。すなわち、3枚目、5枚目、7枚目、9枚目のウエハは、正常な処理においてはプロセスモジュールPM1及びPM2から成るプロセス系で処理されるようにスケジュールされているが(図3参照)、このプロセス系に障害が発生したことにより、プロセスモジュールPM4及びPM3から成る正常なプロセス系で処理されるように書き換えられる。
このようにテーブルTの書き換えがなされた後、このテーブルTの内容に従って統合制御コントローラGCが制御を行う(ステップS7)。この結果、図5に示すように、プロセスモジュールPM4及びPM3から成る正常なプロセス系において、後続する(3枚目以降の)ウエハが処理される。したがって、障害が生じたプロセス系で処理する予定のウエハについても処理が続行され、ウエハに薄膜形成等の所定の処理が施される。
なお、この縮退運用による処理においては、プロセス系が減少することによってウエハ搬送の重複が減少することから、統合制御コントローラGCは図5に示すように3枚目以降のウエハについての待ち時間を調整し、2経路で処理していたものを1経路で処理するように制御を行う。このため、プロセス系に障害が生じても装置を停止することなく、全てのウエハを処理することができる。
なお、上記の実施例では、統合制御コントローラGCはコントローラPC1〜PC4からのエラー信号で障害発生を検知するようにしたが、各コントローラPC1〜PC4や各プロセスモジュールPC1〜PC4を直接監視して、障害発生を検知するようにしてもよい。
また、上記実施例の半導体製造装置では、搬入用と搬出用のカセットモジュールCM1、CM2をそれぞれ設けたが、1つのカセットモジュールで搬入と搬出とを兼用させることも可能である。
また、本発明においては、半導体製造装置のプロセス系は2つ以上あればよく、また、各プロセス系は1つ以上のプロセスモジュールで構成されていればよい。
また、本発明はクラスタ型以外の半導体製造装置にも適用することが可能であり、要は、2つ以上のプロセス系で処理対象の基板を分散処理する半導体製造装置であれば本発明を適用することができる。
本発明の一実施例に係る半導体製造装置の構成例を示す平面図である。 本発明の一実施例に係る制御系を示す構成図である。 ウエハ搬送テーブルの正常時における内容を示す説明図である。 半導体製造装置の正常時における処理のタイムチャートである。 半導体製造装置の障害発生時における処理のタイムチャートである。 ウエハ搬送テーブルの障害発生時における内容を示す説明図である。 半導体製造装置の障害発生時における対処処理のフローチャートである。
符号の説明
PM1、PM2、PM3、PM4 プロセスモジュール、
CM1、CM2 カセットモジュール、
TM トランスポートモジュール、
GC 統合制御コントローラ、
PC1、PC2、PC3、PC4 プロセスモジュールコントローラ、
CC1、CC2 カセットモジュールコントローラ、
TC トランスポートモジュールコントローラ、

Claims (1)

  1. 処理対象の基板を複数枚収容する搬入モジュールと、前記基板に所定の処理を施す複数のプロセスモジュールと、処理がなされた基板を収容する搬出モジュールとを、基板を各モジュール間で搬送するトランスポートモジュールを介して連接し、
    前記トランスポートモジュールを介して前記搬入モジュールからの基板を各プロセスモジュールに分散させて搬送し、複数のプロセス系で基板を分散処理させ、各モジュールを統括して制御する統合制御コントローラを有する半導体製造装置において、
    前記統合制御コントローラは、障害の発生したプロセス系を除く残余のプロセス系で基板処理を続行させる縮退運用を実施するか否かを作業者により選択指示する選択手段を有し、
    前記選択手段は、前記統合制御コントローラの操作パネルで操作されるものであることを特徴とする半導体製造装置。
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