JP2006339278A - 樹脂配線基板及びその接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特に2次元的に多数の電極が配列された配線板と電子部品を高い信頼性を持って接合出来る樹脂配線基板及びその接合方法の提供。
【解決手段】電子部品58の電極59と接続する電極104が熱硬化性の樹脂基板100上に2次元状に配列された樹脂配線基板100であって、前記樹脂基板上に形成された前記各電極104の周囲の少なくとも一部の該樹脂基板の厚みが該樹脂基板の他の部分より薄く形成されたことを特徴とする。
【選択図】図10

Description

本発明は、樹脂配線基板及びその接合方法に係り、特に、多数のノズルを高密度に配列したインクジェットヘッドの各インク吐出アクチュエータに対して駆動信号を供給する電気配線等の接合工程で樹脂部が変形する、樹脂配線基板及びその接合方法に関する。
従来より、画像形成装置として、インク(液体)を吐出する多数のノズル(吐出口)を配列させたインクジェットヘッド(液体吐出ヘッド)を有し、このインクジェットヘッドと被記録媒体を相対的に移動させながら、被記録媒体に向けてノズルからインクを吐出することにより、被記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置(インクジェットプリンタ)が知られている。
このようなインクジェット記録装置におけるインクの吐出方法として、例えば、インクを吐出するための圧力発生手段として圧電素子を用い、圧電素子の変形によって圧力室の一つの壁面を構成する振動板を変形させて、圧力室の容積を変化させ、圧力室の容積増大時にインク供給路から圧力室内にインクを導入し、圧力室の容積減少時に圧力室内のインクをノズルから液滴として吐出する圧電方式が知られている。
また近年、インクジェット記録装置においても、写真プリントと同様の高画質の画像記録を行うことが望まれており、インクジェットヘッド等のMEMS(微小電気機械素子、micro electro mechanical system)デバイスにおいて高密度化が進み、さらには多数の素子を2次元に配置することも行われるようになってきた。また、ICの実装技術においても、高密度実装と多ピン化の要請から、Siのチップを直に基板に実装するフリップチップ実装が実用化され、このフリップチップICにおいても、取り出す端子数を増やすために、電極(パッド)を高密度化し、また2次元配置することも行われている。このような多素子のMEMSデバイスやICデバイスを利用するには、高密度の配線板とデバイスを2次元平面に配列された多数の電極で電気的に接合する技術が必要になる。
このような接合技術として、従来から、半田バンプ・ボールなどを電極上に配置し、加熱して半田を溶融して接合する半田工法や、導電性粒子を熱硬化樹脂中に分散した異方性導電フィルム(Anisotropic Conductive Film)や異方性導電ペースト(Anisotropic Conductive Paste)を電極間に挟んで加圧加熱して接合するACF/ACP工法や、導電性のバンプを形成した後、熱硬化性樹脂を電極間に挟んで加圧加熱して接合固定するNCP(Non Conductive resin Paste)工法などが知られている。
また、高さバラツキのあるような電極、あるいは1次元に多数配列された電極や2次元に配列された電極の接合方法として、従来例えば、異方性導電ゴムシートを電極間に挟んで加圧固定する方法や、FPC(フレキシブルプリント基板)など全体が柔らかい基板材料を使用して押し付けて固定する方法や、弾性材料の高さ調整シートを電極間に挟み込んで接合する方法などが知られている。
例えば、特許文献1には、絶縁性のゴム状重合体に磁性を有する導電性粒子を混入し、これをシート状にしてその厚さ方向に磁場をかけて導電性粒子を配向させ硬化させた異方導電性ゴムシートを、例えば表面実装LSIの電気的動作検査を行うために、表面実装LSIと検査基板との間に挟み、これら相互の電極位置合わせをして加圧、固定するようにしたものが開示されている。
また、例えば特許文献2には、弾性材料にてなり耐熱性を有する高さ調整用シートを載置部材と回路基板との間に敷設することで、回路基板の各回路電極に高さバラツキが存在するときでも、半導体素子を回路基板に押し圧することにより、半導体素子の全ての部品電極と回路基板の全ての回路電極とを接続させ、半導体素子と回路基板との接続信頼性を向上させるようにしたものが開示されている。
特開平11−214594号公報 特開2003−133707号公報
しかしながら、上記従来の接合技術においては、いずれも接合するデバイスと配線板の間の高い平面性が要求される。例えば、上記NCP工程では、バンプ高さバラツキ1μm以下が必要とされ、形成したバンプの高さを揃えるバンプレベルリングという工程も必要となる。
また、配線板の材質としては、一般に樹脂が用いられるが、樹脂はその成型工程で加熱による硬化反応を利用することで、加熱などによる反りが発生し、さらに樹脂の場合、寸法精度においても、金属やセラミックのような高い精度を得にくいという問題がある。
また、MEMSデバイスにおいては、配線板として一般的なガラスエポキシプリント配線板(PWB、printed wiring board)だけでなく、複雑な形状を一体成型した樹脂上に配線を行った配線板を用いることで、さらに用途を広げることができるが、このような配線板は、その形状により反りが起こり易く、PWBよりさらに平面性が悪くなる可能性もある。
さらに、MEMS/ICデバイスは今後益々多素子化・大規模化され大面積化が進むと考えられるため、同等の平面精度の基板であっても、大面積化・多点化することにより、安定した接合がさらに困難になっていくことが予想される。
また、上記特許文献1に記載のものは、ゴムを用いるので接合点が半田付けなどでない接触で加圧でのみ導電性を確保されており、異方性導電ゴムシートは部材として高価であり、一般には、検査治具などの一時的な接続にのみ用いられるものであり、製品の部材として恒常的に用いるためには適さないという問題がある。
また、FPCなど全体が柔らかい基板材料を用いる接合方法では、接合完成後も柔らかい構造であり、基板が保持部材になるような構造をとることができず、またFPC
は配線を多層化すると硬くなってしまうため、多層化は難しいという問題がある。
また、上記特許文献2に記載のものは、やはり前記特許文献1に記載のものと同様にゴム製のシートを必要とし、接合時にこの弾性体(ゴムシート)を挟み込むので、固着後は個々の高さバラツキ分の応力が残ってしまう。また、ある領域の一箇所のみ電極高さが低いというような高さバラツキの急激な変化に対しては、弾性体の横方向の剛性があるため、このような高さバラツキを吸収できないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、多数の電極が、特に2次元的に、配列された配線板と電子部品を高い信頼性を持って接合することのできる樹脂配線基板及びその接合方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、電子部品の電極と接続する電極が熱硬化性の樹脂基板上に2次元状に配列された樹脂配線基板であって、前記樹脂基板上に形成された前記各電極の周囲の少なくとも一部の該樹脂基板の厚みが該樹脂基板の他の部分より薄く形成されたことを特徴とする樹脂配線基板を提供する。
これにより、電子部品と配線基板を接合する際、個々の2次元電極の高さバラツキを電極と樹脂配線基板の電極形成部の変形により吸収し、確実に電気的接続が可能となる。
また、請求項2に示すように、前記樹脂基板の電極が形成される面の反対側の面は、前記電極に対応する部分が凹部となるように、凹凸状に形成されていることを特徴とする。
これにより、電子部品と配線基板を接合する際、電極形成部の変形時に電極形成部が出っ張らないように吸収することが可能となり、平面性を維持することができる。
また、請求項3に示すように、前記樹脂基板上に形成された電極から外部への接続用に引き出された配線が、前記樹脂基板を略垂直に貫いて形成されたことを特徴とする。
このように配線を樹脂基板に垂直に柱状に形成することで、接合時の柱状部分の圧縮により高さバラツキを吸収して、確実に接合することが可能となる。
また、同様に前記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、電子部品の電極と接続する電極が熱硬化性の樹脂基板上に2次元状に配列された樹脂配線基板であって、前記樹脂基板上に形成された電極から外部への接続用に引き出された配線が前記樹脂基板を略垂直に貫いて形成され、前記配線の周囲の樹脂基板により前記配線の周囲を所定の厚みで所定の長さ覆うように形成された柱状部分が、断面積A、前記電子部品と接合する際の接合温度における前記樹脂基板の弾性係数E、該柱状部分の長さL、前記電子部品と接合する際の加圧力F、該柱状部分の長さの最大バラツキdの間に次の式、
A < (F×L)/(E×d)
が成り立つように設定されたことを特徴とする樹脂配線基板を提供する。
これにより、接合時に、個々の2次元状に配列された電極の高さバラツキを電極の高さ部分の弾性変形によって吸収することができ、確実な接合が可能となる。
また、同様に前記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、電子部品の電極と接続する電極が熱硬化性の樹脂基板上に2次元状に配列された樹脂配線基板を前記電子部品に接合する樹脂配線基板の接合方法であって、前記樹脂基板の電極が形成された面の反対側の面の、前記電極が形成されていない部分に対応する部分にのみ加圧力を加え、前記電極が形成された部分に対応する部分には直接加圧力を加えないようにしたことを特徴とする樹脂配線基板の接合方法を提供する。
これにより、加圧位置と電極形成部の背面位置との間の樹脂基板を各電極毎に独立に変形させることが可能となり、高さバラツキを吸収して確実な接合が可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、電子部品と配線基板を接合する際、個々の2次元電極の高さバラツキを電極と樹脂配線基板の電極形成部の変形により吸収し、確実に電気的接続が可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る樹脂配線基板及びその接合方法について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る樹脂配線基板を用いたインクジェットヘッド(印字ヘッド)を備えたインクジェット記録装置の一実施形態の概略を示す全体構成図である。
図1に示すように、このインクジェット記録装置10は、インクの色毎に設けられた複数の印字ヘッド(液体吐出ヘッド)12K、12C、12M、12Yを有する印字部12と、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26とを備えている。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置されている。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコードあるいは無線タグ等の情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻き癖が残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラー31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(図示省略)が形成されている。図1に示したとおり、ローラー31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバー34が設けられており、この吸着チャンバー34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラー31、32の少なくとも一方にモータ(図示省略)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1において、時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は、図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、あるいはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラー線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラー・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラー・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面にローラーが接触するので、画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面と接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹きつけ、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている(図2参照)。
図2に示すように、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yは、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録紙16の搬送方向(紙搬送方向)に沿って上流側(図1の左側)から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応した印字ヘッド12K、12C、12M、12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドがインク色毎に設けられてなる印字部12によれば、紙搬送方向(副走査方向)について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(すなわち、一回の副走査で)記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、印字ヘッドが紙搬送方向と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお、ここで主走査方向及び副走査方向とは、次に言うような意味で用いている。すなわち、記録紙の全幅に対応したノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時、(1)全ノズルを同時に駆動するか、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動するか、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動するか、等のいずれかのノズルの駆動が行われ、用紙の幅方向(記録紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字をするようなノズルの駆動を主走査と定義する。そして、この主走査によって記録される1ライン(帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向という。
一方、上述したフルラインヘッドと記録紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。そして、副走査を行う方向を副走査方向という。結局、記録紙の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
また本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態には限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ等のライト系インクを吐出する印字ヘッドを追加する構成も可能である。
図1に示したように、インク貯蔵/装填部14は、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに対応する色のインクを貯蔵するタンクを有し、各タンクは図示を省略した管路を介して各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段等)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ等)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列とからなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
印字検出部24は、各色の印字ヘッド12K、12C、12M、12Yにより印字されたテストパターンを読み取り、各ヘッドの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定等で構成される。
印字検出部24の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹きつける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラー45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
このようにして生成されたプリント物は、排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える選別手段(図示省略)が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に、本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成されている。
また、図示を省略したが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられている。
次に、印字ヘッド(液体吐出ヘッド)のノズル(液体吐出口)の配置について説明する。インク色毎に設けられている各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によって印字ヘッドを表すものとし、図3に印字ヘッド50の平面透視図を示す。
図3に示すように、本実施形態の印字ヘッド50は、インクを液滴として吐出するノズル51、インクを吐出する際インクに圧力を付与する圧力室52、図3では図示を省略した共通流路から圧力室52にインクを供給するインク供給口53を含んで構成される圧力室ユニット54が千鳥状の2次元マトリクス状に配列され、ノズル51の高密度化が図られている。
このような印字ヘッド50上のノズル配置のサイズは特に限定されるものではないが、一例として、ノズル51を横48行(21mm)、縦600列(305mm)に配列することにより2400npiを達成する。
図3に示す例においては、各圧力室52を上方から見た場合に、その平面形状は略正方形状をしているが、圧力室52の平面形状はこのような正方形に限定されるものではない。圧力室52には、図3に示すように、その対角線の一方の端にノズル51が形成され、他方の端にインク供給口53が設けられている。
なお、図示は省略するが、図3と同様の圧力室ユニットが2次元マトリクス状に配列された複数の短尺ヘッドを、2次元の千鳥状に配列して繋ぎ合わせて、これらの複数の短尺ヘッド全体で印字媒体の全幅に対応する長さとなるようにして1つの長尺のフルラインヘッドを構成するようにしてもよい。
また、図3中の4−4線に沿った断面図を図4に示す。
図4に示すように、圧力室ユニット54は、インクを吐出するノズル51と連通する圧力室52によって形成され、圧力室52には、供給口53を介してインクを供給する共通流路55が連通するとともに、圧力室52の一面(図では天面)は振動板56で構成され、その上部には、振動板56に圧力を付与して振動板56を変形させる圧電体58が接合され、圧電体58の上面には個別電極57が形成されている。また、振動板56は共通電極を兼ねている。
圧電体58は、共通電極(振動板56)と個別電極57によって挟まれて圧電素子を構成し、これら2つの電極56、57に駆動電圧を印加することによって変形する。圧電体58(圧電素子)の変形によって振動板56が押され、圧力室52の容積が縮小されてノズル51からインクが吐出されるようになっている。2つの電極56、57間への電圧印加が解除されると圧電体58がもとに戻り、圧力室52の容積が元の大きさに回復し、共通流路55から供給口53を通って新しいインクが圧力室52に供給されるようになっている。
なおこの場合、圧電素子に駆動信号を供給する駆動配線は、特に図示はしないが、圧電体58が形成される面に平行に引き出される。
図5はインクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。インクタンク60は印字ヘッド50にインクを供給するための基タンクであり、図1で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。インクタンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に、補充口(図示省略)からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を替える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じて吐出制御を行うことが好ましい。なお、図5のインクタンク60は、先に記載した図1のインク貯蔵/装填部14と等価のものである。
図5に示したように、インクタンク60と印字ヘッド50を繋ぐ管路の中間には、異物や気泡を除去するためにフィルタ62が設けられている。フィルタ・メッシュサイズは印字ヘッド50のノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。
なお、図5には示さないが、印字ヘッド50の近傍又は印字ヘッド50と一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクは、ヘッドの内圧変動を防止するダンパー効果及びリフィルを改善する機能を有する。
また、インクジェット記録装置10には、ノズルの乾燥防止又はノズル近傍のインク粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ64と、ノズル面50Aの清掃手段としてのクリーニングブレード66とが設けられている。
これらキャップ64及びクリーニングブレード66を含むメンテナンスユニットは、図示を省略した移動機構によって印字ヘッド50に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置から印字ヘッド50下方のメンテナンス位置に移動される。
キャップ64は、図示しない昇降機構によって印字ヘッド50に対して相対的に昇降変位される。昇降機構は、電源OFF時や印刷待機時にキャップ64を所定の上昇位置まで上昇させ、印字ヘッド50に密着させることにより、ノズル面50Aのノズル領域をキャップ64で覆うようになっている。
クリーニングブレード66は、ゴムなどの弾性部材で構成されており、図示を省略したブレード移動機構により印字ヘッド50のインク吐出面(ノズル面50A)に摺動可能である。ノズル面50Aにインク液滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード66をノズル面50Aに摺動させることでノズル面50Aを拭き取り、ノズル面50Aを清浄するようになっている。
印字中又は待機中において、特定のノズル51の使用頻度が低くなり、そのノズル51近傍のインク粘度が上昇した場合、粘度が上昇して劣化したインクを排出すべく、キャップ64に向かって予備吐出が行われる。
また、印字ヘッド50内のインク(圧力室52内のインク)に気泡が混入した場合、印字ヘッド50にキャップ64を当て、吸引ポンプ67で圧力室52内のインク(気泡が混入したインク)を吸引により除去し、吸引除去したインクを回収タンク68へ送液する。この吸引動作は、初期のインクのヘッドへの装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも行われ、粘度が上昇して固化した劣化インクが吸い出され除去される。
すなわち、印字ヘッド50は、ある時間以上吐出しない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してノズル近傍のインクの粘度が高くなってしまい、吐出駆動用の圧力発生手段(図示省略、後述)が動作してもノズル51からインクが吐出しなくなる。したがって、この様な状態になる手前で(圧力発生手段の動作によってインク吐出が可能な粘度の範囲内で)、インク受けに向かって圧力発生手段を動作させ、粘度が上昇したノズル近傍のインクを吐出させる「予備吐出」が行われる。また、ノズル面50Aの清掃手段として設けられているクリーニングブレード66等のワイパーによってノズル面50Aの汚れを清掃した後に、このワイパー摺擦動作によってノズル51内に異物が混入するのを防止するためにも予備吐出が行われる。なお、予備吐出は、「空吐出」、「パージ」、「唾吐き」などと呼ばれる場合もある。
また、ノズル51や圧力室52内に気泡が混入したり、ノズル51内のインクの粘度上昇があるレベルを超えたりすると、上記予備吐出ではインクを吐出できなくなるため、上述したような吸引動作を行う。
すなわち、ノズル51や圧力室52のインク内に気泡が混入した場合、或いはノズル51内のインク粘度があるレベル以上に上昇した場合には、圧力発生手段を動作させてもノズル51からインクを吐出できなくなる。このような場合、印字ヘッド50のノズル面50Aに、キャップ64を当てて圧力室52内の気泡が混入したインク又は増粘インクをポンプ67で吸引する動作が行われる。
ただし、上記の吸引動作は、圧力室52内のインク全体に対して行われるためインク消費量が大きい。したがって、粘度上昇が少ない場合はなるべく予備吐出を行うことが好ましい。なお、図5で説明したキャップ64は、吸引手段として機能するとともに、予備吐出のインク受けとしても機能し得る。
また、好ましくは、キャップ64の内側が仕切壁によってノズル列に対応した複数のエリアに分割されており、これら仕切られた各エリアをセレクタ等によって選択的に吸引できる構成とする。
図6はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB、IEEE1394、イーサネット、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(図示省略)を搭載してもよい。ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなどの磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御する制御部である。システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒーター89を制御する制御信号を生成する。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示に従ってモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示にしたがって後乾燥部42等のヒーター89を駆動するドライバである。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、画像メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字制御信号(印字データ)をヘッドドライバ84に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいてヘッドドライバ84を介して印字ヘッド50のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図6において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、画像メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84はプリント制御部80から与えられる印字データに基づいて各色の印字ヘッド50の圧力発生手段を駆動する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
印字検出部24は、図1で説明したように、ラインセンサー(図示省略)を含むブロックであり、記録紙16に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつきなど)を検出し、その検出結果をプリント制御部80に提供するものである。
プリント制御部80は、必要に応じて印字検出部24から得られる情報に基づいて印字ヘッド50に対する各種補正を行うようになっている。
なお、上で説明した例においては、図4に示す圧電体58の個別電極57に対し、個々の圧電体58を駆動するための駆動信号を供給する駆動配線は、圧電体58が形成される平面に対して平行に引き出されて配線されるが、さらなるノズル51の高密度化を達成するためには、この駆動配線をより高密度化する必要がある。
そのためには、圧電体58が形成される平面上にその配線スペースをとらなくて済むように、駆動配線を圧電体58が形成される平面に対して垂直な方向に引き出して配線することが好ましい。
以下、このように駆動配線を圧電体58が形成される平面に対して略垂直に引き出す例について説明する。
図7に、個別電極57に駆動信号を供給する駆動配線を圧電体58が形成される平面に対して略垂直に立ち上げて上部のフレキシブルケーブル(FPC)等の上部配線に接続するようにした印字ヘッド150の例を斜視透視図で示す。
図7に示す印字ヘッド150においては、図4に示す圧力室ユニット54と同様に、ノズル51とインク供給口53を有する圧力室52の上側に、圧力室52の上面を形成する振動板56が配置され、振動板56上の各圧力室52に対応する部分に上下を電極(個別電極57と共通電極を兼ねる振動板56)で挟んだピエゾ等の圧電体58により圧力発生手段としての圧電素子が構成される。
そして、圧電体58上の個別電極57の端面から外側へ電極接続部としての電極パッド59が引き出されて形成され、電極パッド59上に駆動配線90が、圧電体58が形成される平面に対して略垂直に立ち上がって柱状に形成されている。この圧電体58が形成される平面に対して略垂直に立ち上がった駆動配線90の上には多層のフレキシブルケーブル92が配置され、図6に示したヘッドドライバ84からこれらの配線を介して駆動信号が圧電体58の個別電極57に供給されるようになっている。
このように、各圧電体58の個別電極57への駆動配線90を個別電極57から引き出された電極パッド59から、圧電体58の形成される平面に対して、略垂直に立ち上げるようにしたため、駆動信号を各圧電体58の個別電極57に供給するための駆動配線90をより高密度化することが可能となる。
また、圧電体58の形成される平面に対して、垂直な駆動配線90を立ち上げるために形成される圧電体58と上部の多層フレキシブルケーブル92との間のスペースを、各圧力室52にインクを供給するための共通液室155とすることで、図4に示すように圧力室52の下側に形成されていた共通液室55を圧力室52の上側に配置することが好ましい。これにより、従来必要であった共通液室から圧力室にインクを導くための配管等が不要となり、また共通液室のサイズを大きくすることができるためインクを効率的に確実に供給することができる。また、ノズルの高密度化を達成することができるとともに、高密度化した場合においても高周波での駆動が可能となる。
なお、このように圧力室52上の垂直の柱状の駆動配線90の周囲全体を共通液室155とするのではなく、このスペースを駆動配線90を形成するための配線部材で埋め、共通液室は図4に示すように圧力室52の下側に設けるようにしてもよい。これによっても配線の高密度化を達成することができる。ただし、この場合、圧電体58の上部周辺に圧電体58の運動を妨げないような空間を設けるものとする。さらにこのとき、駆動配線を圧電体58の形成される平面に平行に引き出す方法と、このように垂直に柱状に引き出す方法とを組み合わせるようにしてもよい。後で、このような組み合わせの例についても取り上げることとする。
図7に示すように、圧力室52の上側に共通液室155を形成した場合には、圧力室52の底面にノズル51が形成され、ノズル51と対角をなす角部の上面側に振動板56を貫いてインク供給口53が形成される。これにより、インク供給口53は共通液室155と圧力室52とを流体的に直接繋ぐことができる。
なお、図7では図示を省略したが、共通液室155は、インクで満たされるため、共通電極としての振動板56、個別電極57、駆動配線90及び多層フレキシブルケーブル92のインクと接触する面はそれぞれ絶縁性の保護膜で覆われている。
また、上述したような印字ヘッド150の各サイズは、特に限定されるものではないが、一例を示すと、圧力室52は平面形状が350μm×350μmの略正方形(インク流れのよどみ点を排除する目的で角は面取りされて丸くなっている。)で、隣の圧力室52との間の隔壁の幅は150μmで、高さが150μm、振動板56及び圧電体58はそれぞれ厚さが10μm、駆動配線90は電極パッド59との接続部の直径(導電部太さ、すなわち駆動配線90の内径)が100μm、駆動配線90の柱肉厚が50μmで、駆動配線90の高さは500μm等のように形成される。
図8に、このような圧力室52の一部を、拡大した平面透視図で示す。前述したように、各圧力室52は略正方形状であり、その対角線の両隅にノズル51及びインク供給口53が形成され、ノズル51側に電極パッド59を引き出して、その上に柱状の電気配線(エレキ柱)90が形成されている。
図8中の一点鎖線、9−9線に沿った断面図を図9に示す。
図9に示す印字ヘッド150は、複数の薄膜等が積層されて形成されている。まず、ノズル51が形成されたノズルプレート94の上に、圧力室52、インク供給口53及び圧力室52とノズル51を結ぶノズル流路51a等が形成された流路プレート96が積層される。図では流路プレート96は、1枚のプレートのように表されているが、実際は、流路プレート96はさらに複数のプレートが積層されて形成されるようにしてもよい。
流路プレート96の上には、圧力室52の天面を形成する振動板56が積層される。振動板56は個別電極57とともに後述する圧電素子58を駆動するための共通電極をも兼ねていることが好ましい。また、振動板56には圧力室52のインク供給口53に対応する開口部が設けられ、これにより圧力室52と振動板56の上側に形成される共通液室155とが直接連通する。
振動板56(共通電極)上の圧力室52上面の略全面に対応する部分に圧電体58が形成され、圧電体58の上面には個別電極57が形成される。このようにしてその上下を共通電極(振動板56)と個別電極57で挟まれた圧電体58は、共通電極56と個別電極57によって電圧が印加されると変形して圧力室52の体積を減少させ、ノズル51からインクを吐出させる圧電素子(圧電アクチュエータ)を構成する。
個別電極57のノズル51側端部は、外側へ引き出され電極接続部としての電極パッド59が形成される。そして、この電極パッド59の上に垂直に柱状の電気配線90(エレキ柱)が共通液室55を貫通するように形成される。
電気配線90の上部には、多層フレキシブルケーブル92が形成され、多層フレキシブルケーブル92に形成される図示を省略した各配線が各電気配線90に電極パッド90aで接続し、各圧電体58を駆動するための駆動信号がそれぞれの電気配線90を通じて供給されるようになっている。
また、共通液室155にはインクが充満するため、振動板56、個別電極57、圧電体58a及び電気配線90、さらに多層フレキシブルケーブル92のインクに接する表面部分には絶縁・保護膜98が形成される。
以上説明したように、駆動配線(電気配線)の引き出し方法は、圧電体58が形成される面に平行に引き出す方法(水平配線)と、圧電体58が形成される面に垂直に引き出す(エレキ柱)方法(垂直配線)、さらにこれらを組み合わせた方法とがあり、以下説明する本発明による電極接合方法は、これら各種の配線引き出し方法に対して適用される。
以下、本発明に係る樹脂配線基板及び、この樹脂配線基板に2次元状に配置された電極を、圧力室や圧電体等が形成された印字ヘッドの下側部分を構成する電子部品の電極に電気的に接続させる接合方法について説明する。まず最初に示す例は、水平配線と垂直配線を組み合わせたものである。
図10(a)に、本発明の第1実施形態に係る樹脂配線基板を示す。図10(a)において、符号100は印字ヘッドの上側部分である樹脂配線基板を表し、符号102は圧力室や圧電素子等を備えた印字ヘッドの下側部分を表す。
印字ヘッドの下側部分102は、ノズル51に連通する圧力室52、振動板56、圧電体58、個別電極57が形成され、そして圧力室隔壁52a部分の上には個別電極57から引き出された電極パッド59が形成された電子部品である。
一方、樹脂配線基板100は、熱硬化性の樹脂基板101の上に、印字ヘッドの下側部分102の電極パッド59と電気的に接続するための電極104及び接合用のバンプ(半田バンプ)106が、各電極パッド59に対応する位置に形成されている。
本実施形態の樹脂配線基板100は、熱硬化性の樹脂基板101で形成されており、接合工程について詳しくは後述するが、印字ヘッドの下側部分102の電極パッド59と接合する際、加熱・加圧すると、樹脂基板101の電極104形成部分が、高さ(樹脂基板101の厚さ)方向に変形することで、樹脂基板101上に形成された電極104に高さバラツキがあっても、下側部分102の電極パッド59と確実に接合できるようになっている。
このとき、電極104形成部分の樹脂基板101の厚さ方向の変形を一層容易にするためには、電極104形成部分の周囲の樹脂基板101の厚さを薄くするようにすることが好ましい。
すなわち、図10(a)に示すように、電極104形成部分の周囲に溝110、112を形成する。また、電極104からさらに上部のフレキシブルケーブル(図示省略)等の外部配線に接続するための配線を引き出す方法として、前述したように、圧電体58が形成される平面に平行に引き出す方法と、圧電体58が形成される平面に対して略垂直な配線108(エレキ柱)として引き出す方法とがあり、図10(a)に示した例では、これらを組み合わせている。
このとき図10(a)の樹脂配線基板100の電極104形成部分の、符号Bで示す部分の平面図を図10(b)に示し、符号Cで示す部分の平面図を図10(c)に示す。
符号Bで示す電極104形成部分においては、図10(a)に示すように、電極104から引き出される配線108は、樹脂基板101を垂直に貫くように形成されている。従って、図10(b)に示すように、この電極104形成部分においては、溝110が電極104の周囲全体に形成されている。
一方、図10(c)に示すように、符号Cで示す電極104形成部分においては、電極104から引き出される配線109は、圧電体58が形成される平面に平行に引き出されるため、これを邪魔しないように、溝112は、電極104の周囲全体ではなく、この配線108形成部分をさけて、電極104の周囲の一部に形成される。
このように、本実施形態の樹脂配線基板100においては、電極104形成部分の周囲全体に溝110、あるいは周囲の一部に溝112を形成することで、電極104形成部分の周囲の全体あるいは一部に薄肉部を形成して、接合時に電極104形成部分の変形が容易になるようにしている。
樹脂配線基板100を、このような形状に形成することは、図10(a)の符号Bで示す部分のように、電極104からの引き出し配線が圧電体58が形成される平面に対して垂直の配線108である場合に特に有効である。これは、配線部は通常金属であり、接合時に加圧する際、変形(圧縮)し難いが、電極形成部に圧力がかからないように加圧することにより、配線部周囲の樹脂基板101の変形で高さ(バラツキ)を吸収でき、配線部自体には応力がかからないようにすることができるからである。
また、このような接合時における変形量を確保した上で、薄肉部を、配線引き出し部以外の電極104の周囲の一部とすることで、図10(c)に示すように、電極104からの引き出し配線109が圧電体58が形成される平面に平行な水平配線である場合にも、好適に適用可能である。
また、薄肉部を形成するための溝110,112の深さや幅などは、樹脂基板101全体で一様でなくてもよい。高さバラツキが大きくなると見込まれる電極104についてだけ、溝110,112の幅を大きくしたり、深さを深くしたりするなどして変形量が大きくなるように調整するようにしてもよい。
図11(a)に、樹脂配線基板100と下側部分102を接合する接合装置の概略を示す。接合装置120は、上側加圧板122と下側加圧板124とから成り、この間に樹脂配線基板100と下側部分102を挟んで上下から加圧する。
このとき、樹脂配線基板100と下側部分102は、図11(b)に示すように、樹脂配線基板100の電極104上に形成された半田バンプ・ボールと下側部分102の電極パッド59とを対向させて接合装置120に装填する。
また、上側加圧板122、下側加圧板124には、それぞれヒータ126が設置されており、加圧時に、樹脂配線基板100を加熱して樹脂を柔らかくして変形し易くする。
図12に樹脂配線基板100と下側部分102の接合の様子を示す。
接合時には、樹脂配線基板100と下側部分102を、電極104上に形成された半田バンプ106と電極パッド59とが対向するように位置合わせをして、図11(a)の接合装置120に装填して、上下から加熱・加圧する。
後述するように、電極形成部(の背面)には加圧しないようにして、樹脂配線基板100と下側部分102の上下から加熱・加圧すると、図12に矢印で示すように、各電極形成部の樹脂基板101がそれぞれ独立に変形して樹脂基板101の背面側に凸部101aを生じさせて高さバラツキを吸収する。
このように、樹脂基板101の電極形成部の変形が加圧方向と同じ方向であるため、接合部に横方向の応力がかからず、樹脂配線基板100の電極104と下側部分102の電極パッド59を確実に接合することができる。
なお、ここで示した例では、樹脂配線基板100の電極104形成部に高さバラツキがある場合について説明したが、印字ヘッドの下側部分102の電極パッド59の高さバラツキや樹脂配線基板100の反りなどに起因する電極高さや電極間隔のバラツキも、本実施形態の樹脂配線基板100により吸収することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る樹脂配線基板とその接合方法について説明する。
図13に、本発明の第2実施形態に係る樹脂配線基板を示す。
図13において、符号200は印字ヘッドの上側部分である樹脂配線基板を表し、符号202は圧力室や圧電素子等を備えた印字ヘッドの下側部分を表す。
印字ヘッドの下側部分202には、ノズル251に連通する圧力室252、振動板256、圧電体258、個別電極257が形成され、そして圧力室隔壁252a部分の上には個別電極257から引き出された電極パッド259が形成されている。
一方、樹脂配線基板200は、熱硬化性の樹脂基板201の上に、印字ヘッドの下側部分202の電極パッド259と電気的に接続するための電極204及び接合用のバンプ(半田バンプ)206が、各電極パッド259に対応する位置に形成されている。本実施形態の樹脂配線基板200も前述した第1実施形態の樹脂配線基板100と同様に、熱硬化性の樹脂基板201で形成されている。
なお、図13は、樹脂配線基板200と下側部分202の接合時の状態を示し、樹脂配線基板200の上に上側加圧板122が表示されている。
図13に示すように、本実施形態の樹脂配線基板200においては、各電極204からの引き出し配線208は全て垂直配線で構成されており、圧電体258が形成される平面に対して略垂直に立ち上がり柱状に形成されている。そして、樹脂配線基板200の電極204が形成された面の反対側の面は、配線208が形成される部分は凹部201a、それ以外の部分は凸部201bとなるように凸凹に形成されている。
これにより、上側加圧板122の加圧面122aが平板状であったとしても、電極204形成部の背面には加圧しないようにすることができる。このように、接合時に電極204形成部の背面には、直接の加圧力が作用しないようにすることで、加圧位置と電極204形成部の背面位置との間の樹脂基板201を、各電極204毎に独立に変形させることができる。従って、加圧・加熱状態では、各電極204毎にバネが設置されているのと同じ効果を得ることができ、電極接合部の高さバラツキを吸収することができる。
また、前述した第1実施形態と同様に、本実施形態においても、樹脂基板201の変形が高さ方向であるため、電極接合部に横方向の応力が発生しないため、確実に接合が行われ、接合部の信頼性が高い。
なお、図13においては、説明のために樹脂配線基板200の電極204が形成される面とは反対側の面の凸凹を大きく表示しているが、実際の凸凹の大きさは、電極高さのバラツキを吸収できる分だけあればよい。例えば、樹脂配線基板の場合の例としては、樹脂配線基板の厚み1mmに対して、10〜50μm程度であれば十分である。
また、図13に示すように、樹脂配線基板200の電極204が形成された面の反対側の面は、配線208が形成される部分は凹部201a、それ以外の部分は凸部201bとなるように凸凹に形成するだけでなく、電極204形成部分すなわち配線208の周囲(全周)に溝210を形成して、この部分の樹脂基板201を薄肉部とすることで樹脂基板201の変形をさらに容易とし、より大きな効果を得ることができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る樹脂配線基板とその接合方法について説明する。
図14(a)に、本発明の第3実施形態に係る樹脂配線基板を示す。
図14(a)において、符号300は印字ヘッドの上側部分である樹脂配線基板を表し、符号302は圧力室や圧電素子等を備えた印字ヘッドの下側部分を表す。
印字ヘッドの下側部分302には、ノズル351に連通する圧力室352、振動板356、圧電体358、個別電極357が形成され、そして圧力室隔壁352a部分の上には個別電極357から引き出された電極パッド359が形成されている。
一方、樹脂配線基板300は、熱硬化性の樹脂基板301の上に、印字ヘッドの下側部分302の電極パッド359と電気的に接続するための電極304及び接合用のバンプ(半田バンプ)306が、各電極パッド359に対応する位置に形成されている。本実施形態の樹脂配線基板300も前述した第1実施形態の樹脂配線基板100と同様に、熱硬化性の樹脂基板301で形成されている。
図14(a)に示すように、本実施形態の樹脂配線基板300においても、各電極304からの引き出し配線308は全て垂直配線で構成されており、圧電体358が形成される平面に対して略垂直に立ち上がり柱状に形成されている。そして、垂直の引き出し配線308を含む柱状部分308aのみを残してその周囲は完全に樹脂基板301が除去された空間310となっている。
本実施形態は、樹脂配線基板300自体の圧縮接合時の加圧による、配線308の柱状部分308aの垂直方向の圧縮変形により、電極304の高さ(柱状部分308aの柱高さ)バラツキを吸収しようとするものである。すなわち、柱状部分308aをある程度以上細く、あるいは柔らかくすることによって、接合時の加圧でこの柱状部分308aを変形させることで電極304を均一に接合させるものである。
そこで、本実施形態の樹脂配線基板300は、接合部を柱構造(柱状部分308a)とし、その構造を以下のように設定する。
すなわち、図14(a)に示すように、柱状部分308aの断面積をA[m]、接合温度Tcにおける縦弾性係数をE[Pa]とし、柱状部分308aの平均高さをL[m]、高さバラツキの最大をd[m]とする。また、図14(b)に示すように、接合時の加圧圧力を1つの柱状部分308aにつき、F[N]とする。
柱状部分308aの断面積Aが、次の条件式(1)を満たすように柱状部分308aを形成する。
A < F×L/E×d ・・・・・・(1)
例えば、各構成要素の寸法を次のように設定した場合を考える。すなわち、柱状部分308aの平均高さ(柱の長さ、高さ)をL=500[μm]、柱の外径をr1=200[μm]、内径(導電部の太さ)をr2=100[μm]、柱肉厚を50[μm]とする。
このとき、柱状部分308aの樹脂部分の面積Aは、A=π×(r1 − r2)=23.6×10−9[m]となる。
また、樹脂基板301を形成するエポキシ樹脂の縦弾性係数(ヤング率)Eは、ガラス転移点温度Tg=150℃程度に対して、温度TがT<Tgを満たすとき、E=1〜10[GPa]、また温度TがT>Tgを満たすときは、E=0.05〜1[GPa]であるとする。
このとき、接合条件として、接合温度を250℃、1本の柱状部分308aにかかる接合圧力FをF=1[N/pin]とすると、応力P=F/Aは、P=F/A=1[N]/23.6×10−9[m]=42.4[MPa]となる。また、接合時における樹脂の縦弾性係数をE=0.1[GPa]とすると、上の式(1)より、柱部の高さバラツキの最大値dは、d<(F×L)/(A×E)=(P×L)/Eとなり、これに上記値を代入して計算すると、d<21.2[μm]となる。
これより、上記のように樹脂配線基板300を設定すると、接合時に20μm程度の高さバラツキを吸収することが可能である。
図14(b)に、樹脂配線基板300と下側部分302との接合時の様子を示す。ここで、樹脂配線基板300の柱状部分308aの寸法を上のように設定するとともに、接合圧力F、接合時温度Tcを上記のように設定すれば、柱高さバラツキdが20μm以下であれば、そのバラツキを吸収して、各電極304と電極パッド359を確実に接合することができる。
一般に、電気接合のプロセスにおいては、180℃〜300℃の接合点の加熱と、1端子当たり0.1〜3[N/pin]の加圧が併用されるが、本実施形態においては、熱硬化性の樹脂を使用しており、これはガラス転移点温度Tg以上の温度においては縦弾性係数がガラス転移点Tg以下の温度の場合の1/10〜1/100になり変形し易くなる。ガラス転移点温度Tgは、樹脂の種類によって変わるが本実施形態で用いているエポキシ樹脂の場合、一般的に100℃〜200℃の範囲である。
なお、図14(b)は、図9に対して説明し易いように変えた図に相当する。
次に、本発明の第4実施形態に係る樹脂配線基板とその接合方法について説明する。
図15に、本発明の第4実施形態に係る樹脂配線基板を示す。
図15において、符号400は印字ヘッドの上側部分である樹脂配線基板を表し、符号402は圧力室や圧電素子等を備えた印字ヘッドの下側部分を表す。
印字ヘッドの下側部分402には、ノズル451に連通する圧力室452、振動板456、圧電体458、個別電極457が形成され、そして圧力室隔壁452a部分の上には個別電極457から引き出された電極パッド459が形成されている。
一方、樹脂配線基板400は、熱硬化性の樹脂基板401の上に、印字ヘッドの下側部分402の電極パッド459と電気的に接続するための電極404及び接合用のバンプ(半田バンプ)406が、各電極パッド459に対応する位置に形成されている。本実施形態の樹脂配線基板400も前述した第1実施形態の樹脂配線基板100と同様に、熱硬化性の樹脂基板401で形成されている。
なお、図15は、樹脂配線基板400と下側部分402の接合時の状態を示し、樹脂配線基板400の上に上側加圧板422が表示されている。
図15に示すように、本実施形態の樹脂配線基板400においては、各電極404からの引き出し配線408は全て垂直配線で構成されており、圧電体458が形成される平面に対して略垂直に立ち上がり、柱状に形成されている。また、柱状の配線408の周囲は図14に示した第3実施形態と同様に、圧力室452にインクを供給するための共通液室455となっている。またさらに、柱状の配線408の上部においてその周囲の樹脂基板401には溝410が形成され、配線408の周囲は薄肉部となっている。
また、本実施形態における接合方法で用いられる上側加圧板422には、図15に示すように、凸部422aと凹部422bが形成されている。これにより、接合時に加圧する際、電極形成部の背面に凹部422bが対応して、電極404が形成されていない部分の背面に凸部422aが接触して押し圧するようにすることができる。
これにより、電極形成部の背面には直接の加圧力が作用しないようにすることができる。その結果、各電極404から引き出された垂直の配線408毎に柱状部分408aの樹脂基板401が個別に独立して変形し、高さバラツキを吸収して確実な接合を行うことができ、接合の信頼性を確保することができる。
以上、本発明の樹脂配線基板及びその接合方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
本発明に係る樹脂配線基板を用いたインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置の一実施形態の概略を示す全体構成図である。 図1に示したインクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図である。 印字ヘッドの構造例を示す平面透視図である。 図3の4−4線に沿った断面図である。 本実施形態のインクジェット記録装置におけるインク供給系の構成を示した概要図である。 本実施形態のインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図である。 本実施形態の印字ヘッドの一部を拡大して示す斜視透視図である。 圧力室の一部を拡大して示す平面透視図である。 図8中の9−9線に沿った断面図である。 (a)は本発明の第1実施形態に係る樹脂配線基板を示す断面図であり、(b)、(c)はその電極形成部の周辺を示す平面図である。 (a)は接合装置を示す概略構成図であり、(b)は本接合装置で接合する樹脂配線基板と印字ヘッドの下側部分を示す説明図である。 第1実施形態の樹脂配線基板の接合の様子を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る樹脂配線基板及びその接合の様子を示す断面図である。 (a)、(b)は本発明の第3実施形態に係る樹脂配線基板及びその接合の様子を示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る樹脂配線基板及びその接合の様子を示す断面図である。
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12…印字部、14…インク貯蔵/装填部、16…記録紙、18…給紙部、20…デカール処理部、22…吸着ベルト搬送部、24…印字検出部、26…排紙部、28…カッター、30…加熱ドラム、31、32…ローラー、33…ベルト、34…吸着チャンバー、35…ファン、36…ベルト清掃部、40…加熱ファン、42…後乾燥部、44…加熱・加圧部、45…加圧ローラー、48…カッター、50…印字ヘッド、50A…ノズル面、51…ノズル、52…圧力室、53…インク供給口、54…圧力室ユニット、55…共通液室、56…振動板(共通電極)、57…個別電極、58…圧電体、59…電極パッド、60…インクタンク、62…フィルタ、64…キャップ、66…ブレード、67…吸引ポンプ、68…回収タンク、70…通信インターフェース、72…システムコントローラ、74…画像メモリ、76…モータドライバ、78…ヒータドライバ、80…プリント制御部、82…画像バッファメモリ、84…ヘッドドライバ、86…ホストコンピュータ、88…モータ、89…ヒータ、90…駆動配線、92…フレキシブルケーブル、100,200,300,400…樹脂配線基板、101,201,301,401…樹脂基板、102,202,302,402…印字ヘッドの下側部分、104,201,304,404…電極、106,206,306,406…半田バンプ、108,208,308,408…配線、110,210,310,410…溝、120…接合装置、122‥上側加圧板、124…下側加圧板

Claims (5)

  1. 電子部品の電極と接続する電極が熱硬化性の樹脂基板上に2次元状に配列された樹脂配線基板であって、
    前記樹脂基板上に形成された前記各電極の周囲の少なくとも一部の該樹脂基板の厚みが該樹脂基板の他の部分より薄く形成されたことを特徴とする樹脂配線基板。
  2. 前記樹脂基板の電極が形成される面の反対側の面は、前記電極に対応する部分が凹部となるように、凹凸状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂配線基板。
  3. 前記樹脂基板上に形成された電極から外部への接続用に引き出された配線が、前記樹脂基板を略垂直に貫いて形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂配線基板。
  4. 電子部品の電極と接続する電極が熱硬化性の樹脂基板上に2次元状に配列された樹脂配線基板であって、
    前記樹脂基板上に形成された電極から外部への接続用に引き出された配線が前記樹脂基板を略垂直に貫いて形成され、前記配線の周囲の樹脂基板により前記配線の周囲を所定の厚みで所定の長さ覆うように形成された柱状部分が、断面積A、前記電子部品と接合する際の接合温度における前記樹脂基板の弾性係数E、該柱状部分の長さL、前記電子部品と接合する際の加圧力F、該柱状部分の長さの最大バラツキdの間に次の式、
    A < (F×L)/(E×d)
    が成り立つように設定されたことを特徴とする樹脂配線基板。
  5. 電子部品の電極と接続する電極が熱硬化性の樹脂基板上に2次元状に配列された樹脂配線基板を前記電子部品に接合する樹脂配線基板の接合方法であって、
    前記樹脂基板の電極が形成された面の反対側の面の、前記電極が形成されていない部分に対応する部分にのみ加圧力を加え、前記電極が形成された部分に対応する部分には直接加圧力を加えないようにしたことを特徴とする樹脂配線基板の接合方法。

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