JP2006116951A - 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents
液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006116951A JP2006116951A JP2005270724A JP2005270724A JP2006116951A JP 2006116951 A JP2006116951 A JP 2006116951A JP 2005270724 A JP2005270724 A JP 2005270724A JP 2005270724 A JP2005270724 A JP 2005270724A JP 2006116951 A JP2006116951 A JP 2006116951A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wiring member
- pressure chamber
- ink
- piezoelectric element
- droplet discharge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
【課題】振動板を挟んで圧力室とは反対側に配置された共通液室の中を、振動板に対して略垂直方向に圧電素子用の駆動用配線を含んだ配線部材を配設する場合、振動板の変形を防止する。
【解決手段】記録媒体に対して液滴を吐出するノズル51が第1の面側に形成されると共に、液体を供給する供給口53が前記第1の面と対向する第2の面によって形成された複数の圧力室52と、前記第2の面の前記圧力室と反対側に設けられ、前記圧力室を変形させる圧電素子58と、前記第2の面の前記圧電素子側に設けられ、前記供給口を介して前記圧力室に液体を供給する共通液室55と、前記共通液室内に、前記圧電素子用の電極から前記第2の面に対して略垂直方向に立ち上がるように形成された配線部材90と、を備え、前記配線部材は、前記複数の圧力室の隔壁部分に相当する位置に配置されている。
【選択図】図7
【解決手段】記録媒体に対して液滴を吐出するノズル51が第1の面側に形成されると共に、液体を供給する供給口53が前記第1の面と対向する第2の面によって形成された複数の圧力室52と、前記第2の面の前記圧力室と反対側に設けられ、前記圧力室を変形させる圧電素子58と、前記第2の面の前記圧電素子側に設けられ、前記供給口を介して前記圧力室に液体を供給する共通液室55と、前記共通液室内に、前記圧電素子用の電極から前記第2の面に対して略垂直方向に立ち上がるように形成された配線部材90と、を備え、前記配線部材は、前記複数の圧力室の隔壁部分に相当する位置に配置されている。
【選択図】図7
Description
本発明は液滴吐出ヘッド及び画像形成装置に係り、特に、液滴吐出ヘッドに備えられる圧電素子の駆動用配線の配設技術に関する。
インクジェット方式の画像形成装置は、多数のノズルをマトリクス状に配列させた印字ヘッドを備え、各ノズルから記録媒体に対してインク滴を吐出し、記録媒体上に画像を形成する。
従来の印字ヘッドでは、図18に示すように、圧力室52の天面を形成する振動板56を境にして、圧力室52と同一側に配置された共通液室55から圧力室52に対してインクが供給される。そして振動板56上の圧電素子58に対して画像データに応じた電気信号が送られると、圧電素子58の駆動により振動板56が変形する。これにより圧力室52の容積は減少し、インク滴がノズル51から吐出され、記録媒体に着弾し、記録媒体上でドットを形成する。このようなドットを組み合わせることにより、記録媒体上に1つの画像が形成される。
ところで、近年、画像形成装置の高画質化が望まれている。高画質化を実現するためには、印字ヘッドのノズルを高密度に配列して1画像あたりの画素数を多くする必要がある。そこで従来より、ノズルを高密度化するための様々な技術が提案されている(例えば、特許文献1乃至特許文献5等参照)。
特許文献1には、圧力室の天面を構成する振動板上に圧電素子を配置し、振動板に対して圧電素子側にリザーバ(共通液室)を設け、振動板上にインク供給用の穴を設けた印字ヘッドが開示されている。
特許文献2には、圧力室の天面を構成する振動板上に圧電体(圧電素子)を配置し、さらに、その上方に隔壁を介してインク供給タンク(共通液室)を設けた印字ヘッドが開示されている。
特許文献3には、圧力発生室(圧力室)のノズル側と反対の面側に配設される圧電素子と同じ側にリザーバ(共通液室)を形成した印字ヘッドが開示されている。
特許文献4には、圧力室のノズル側と同じ面側に圧電アクチュエータ(圧電素子)と共通インク室(共通液室)を配置し、圧力室のノズル側と反対の面側に基板(配線層)を配置した印字ヘッドが開示されている。
特許文献5には、ノズルの形成されるノズル層と、インク空洞(圧力室)を形成する空洞層との間に、圧力室にインクを供給する多孔質部材から形成されるインク供給層を配置した印字ヘッドが開示されている。同文献によれば、インク空洞の天板を構成する変位板(振動板)上に圧電要素(圧電素子)が配置され、圧電素子から振動板に対して略垂直方向に導電性接続要素(配線部材)が設けられ、その先に基板(配線層)が配置されている。
特開平9−226114号公報
特開2001−179973号公報
特開2000−127379号公報
特開2000−289201号公報
特表2003−512211号公報
ところで、図18に示した従来の印字ヘッドは、共通液室と圧力室を連通する流路は複雑に構成され、高粘度インクを使用する場合には、インク吐出後に圧力室にインクを供給するリフィル性能が良くないという問題がある。
特許文献1及び特許文献2に開示された印字ヘッドのように、圧電素子の駆動用配線は振動板上に配設されるため、駆動用配線のスペースを十分に確保することができず、ノズルを高密度に配置することは困難である。
特許文献3に開示された印字ヘッドでは、圧電素子に対する駆動用配線はワイヤボンディング若しくは成膜により形成され、共通液室上方に実装される外部配線と接続されているが、駆動用配線は共通液室の外部に構成されるため、圧電素子の駆動用配線のスペースの確保は難しく、共通液室のサイズに制約が伴うことになる。共通液室のサイズが小さくなると、各圧力室に対するインク供給が追いつかず、各ノズルを高周波で駆動を行うことが困難になる。また同文献に開示された印字ヘッドは、1つのノズル列を有する印字ヘッドの構成しか考慮されておらず、多ノズルを高密度に配置する構成に適さない。
特許文献4では、圧力室を挟むようにして配置された圧電素子と配線層の間の積層板の中を貫通するようにして、圧電素子と配線層を接続する駆動用配線(Alプラグ)が形成されている。そのため駆動用配線のスペースを十分に確保することは困難であり、ノズルの高密度化を行うことができない。
特許文献5に開示された印字ヘッドでは、インク供給層に供給されるインクを貯留する共通液室(インクマニホールド)は、配線層に対して配線部材側とは反対側に設けられており、インク供給層を介した共通液室と圧力室とを連通する流路は長くなるので、ノズルの高密度化を実現しようとする場合、共通液室から圧力室に対するインク供給が間に合わなくなる恐れがある。特に高粘度インクを使用する場合には、インク供給層が多孔質部材により構成されているため、さらにインク供給が間に合わなくなる。
このような課題に対して、本出願人が別途出願した未公開の特許出願では、振動板を挟んで圧力室とは反対側に共通液室を設け、共通液室の中を貫通するようにして圧電素子の駆動用配線を含んだ配線部材を配置した印字ヘッドを提案している。
このような印字ヘッドでは、さらに、配線部材と圧電素子を接続する場合にかけられる荷重に対して、振動板の変形を防止するように改善することが望ましい。すなわち、接続時の荷重によって圧電素子や振動板が変形すると、所望の吐出性能が得られなくなる恐れがある。また、さらに大きな荷重がかけられた場合には、圧電素子が破壊される恐れもある。
特許文献5に開示された印字ヘッドには、振動板に対して略垂直方向に設けられた圧電素子の駆動用配線は、圧電素子の変形を防止するために弾性部材で構成されているが、配線部材の配置は考慮されておらず、接続時の荷重に対して、圧電素子や振動板が変形する可能性がある。
また印字ヘッドの完成後に、例えばハウジングに組み込むとき等にかかる応力が配線部材を通して圧電素子や振動板に加わるため、接続時と同様に、圧電素子や振動板が変形する恐れがある。さらに、配線部材に荷重をかけて接合することを必要としない製作方法、
例えばフォトプロセスによる製作方法でも、配線部材が圧力室空洞の真上に存在すると、ハウジングに組み込む時に印字ヘッドにかかる応力が、配線部材を通して圧電素子や振動板に加わるため、前述と同様の問題が生ずる恐れがある。
例えばフォトプロセスによる製作方法でも、配線部材が圧力室空洞の真上に存在すると、ハウジングに組み込む時に印字ヘッドにかかる応力が、配線部材を通して圧電素子や振動板に加わるため、前述と同様の問題が生ずる恐れがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、本出願人による特許出願を改良し、振動板を挟んで圧力室とは反対側に配置された共通液室の中を、振動板に対して略垂直方向に圧電素子用の駆動用配線を含んだ配線部材を配設する場合、振動板の変形を防止し、所望の吐出性能を得ることのできる液滴吐出ヘッド及び画像形成装置を提供する。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、記録媒体に対して液滴を吐出するノズルが第1の面側に形成されると共に、液体を供給する供給口が前記第1の面と対向する第2の面によって形成された複数の圧力室と、前記第2の面の前記圧力室と反対側に設けられ、前記圧力室を変形させる圧電素子と、前記第2の面の前記圧電素子側に設けられ、前記供給口を介して前記圧力室に液体を供給する共通液室と、前記共通液室内に、前記圧電素子用の電極から前記第2の面に対して略垂直方向に立ち上がるように形成された配線部材と、を備え、前記配線部材は、前記圧力室の隔壁部分に相当する位置に配置されていることを特徴とする液滴吐出ヘッドを提供する。
本発明によれば、配線部材は、振動板を挟んで、圧力室の隔壁部分に支持されるように配置したので、配線部材を通してかけられる荷重に対して、振動板の変形を防止することができる。これにより圧電素子の変形が防止され、所望の吐出性能を得ることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の液滴吐出ヘッドであって、前記配線部材は、前記複数の圧力室の隔壁の前記第2の面に接触する面内に、前記配線部材の前記第2の面側の面の中心が含まれるように、前記配線部材が配置されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の液滴吐出ヘッドであって、前記配線部材は、前記複数の圧力室の隔壁の前記第2の面に接触する面内に、前記配線部材の前記第2の面側の面全体が含まれるように配置されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の液滴吐出ヘッドであって、前記配線部材は、前記複数の圧力室の隔壁の最小肉厚部の前記第2の面への投影面内に、前記配線部材の前記第2の面側の面の中心が含まれるように配置されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の液滴吐出ヘッドであって、前記配線部材は、前記複数の圧力室の隔壁の最小肉厚部の前記第2の面への投影面内に、前記配線部材の前記第2の面側の面全体が含まれるように配置されていることを特徴とする。
請求項2乃至請求項5は、請求項1の「圧力室の隔壁部分に相当する位置」に対応する態様であり、それぞれの態様において、配線部材を通してかけられる荷重に対して、振動板の変形を防止することができる。
特に、請求項5の態様は、圧力室の隔壁の最小肉厚部を基準とし、その第2の面への投影面内に、配線部材の第2の面側の面全体が含まれるように配置されているので、請求項2乃至請求項4の態様に比べ、より確実に振動板の変形を防止することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドであって、前記配線部材のヤング率は、前記複数の圧力室の隔壁のヤング率以下であることを特徴とする。
請求項6の態様によれば、配線部材の接続時に、圧力室が変形するのを防止することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドであって、前記配線部材は、前記供給口から所定の距離を離して配置されていることを特徴とする。
請求項7の態様によれば、配線部材と前記圧電素子用の電極を接着する際に生ずる余剰接着剤による供給口の目詰まりを防止することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の液滴吐出ヘッドであって、前記所定の距離は、20μm以上であることを特徴とする。
また前記目的を達成するために、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドを備えた画像形成装置を提供する。
本発明によれば、配線部材は、振動板を挟んで、圧力室の隔壁部分に支持されるように配置したので、配線部材を通してかけられる荷重に対して、振動板の変形を防止することができる。これにより圧電素子の変形が防止され、所望の吐出性能を得ることができる。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
図1は、本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の一実施形態の概略を示す全体構成図である。図1に示すように、このインクジェット記録装置10は、インクの色毎に設けられた複数の印字ヘッド12K、12C、12M、12Yを有する印字部12と、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
図1は、本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の一実施形態の概略を示す全体構成図である。図1に示すように、このインクジェット記録装置10は、インクの色毎に設けられた複数の印字ヘッド12K、12C、12M、12Yを有する印字部12と、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置されている。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコードあるいは無線タグ等の情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読
取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻き癖が残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラー31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(不図示)が形成されている。図1に示したとおり、ローラー31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバー34が設けられており、この吸着チャンバー34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラー31、32の少なくとも一方にモータ(不図示)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1において、時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は、図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、あるいはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラー線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラー・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラー・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面にローラーが接触するので、画像が滲み易いという問題がある。従って、本例のように、印字領域では画像面と接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹きつけ、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている(図2参照)。
図2に示すように、印字部12を構成する各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yは、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録紙16の搬送方向(紙搬送方向)に沿って上流側(図1の左側)から黒(K)、シ
アン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応した印字ヘッド12K、12C、12M、12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
アン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応した印字ヘッド12K、12C、12M、12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドがインク色毎に設けられてなる印字部12によれば、紙搬送方向(副走査方向)について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(すなわち、一回の副走査で)記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、印字ヘッドが紙搬送方向と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態には限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ等のライト系インクを吐出する印字ヘッドを追加する構成も可能である。
図1に示したように、インク貯蔵/装填部14は、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに対応する色のインクを貯蔵するタンクを有し、各タンクは図示を省略した管路を介して各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段等)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ等)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列とからなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
印字検出部24は、各色の印字ヘッド12K、12C、12M、12Yにより印字されたテストパターンを読み取り、各ヘッドの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定等で構成される。
印字検出部24の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹きつける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、
画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラー45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラー45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
このようにして生成されたプリント物は、排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える選別手段(不図示)が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に、本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成されている。
また、図示を省略したが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられている。
なおインク色毎に設けられている各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によって印字ヘッドを表すものとする。
〔インク供給系の構成〕
図3はインクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。インク供給タンク60は印字ヘッド50にインクを供給するための基タンクであり、図1で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。インク供給タンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に、不図示の補充口からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を代える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じて吐出制御を行うことが好ましい。なお、図3のインク供給タンク60は、先に記載した図1のインク貯蔵/装填部14と等価のものである。
図3はインクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。インク供給タンク60は印字ヘッド50にインクを供給するための基タンクであり、図1で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。インク供給タンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に、不図示の補充口からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を代える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じて吐出制御を行うことが好ましい。なお、図3のインク供給タンク60は、先に記載した図1のインク貯蔵/装填部14と等価のものである。
図3に示したように、インク供給タンク60と印字ヘッド50の中間には、異物や気泡を除去するためにフィルタ62が設けられている。フィルタ・メッシュサイズは、ノズル径と同等若しくはノズル径以下とすることが好ましい。図3には示さないが、印字ヘッド50の近傍又は印字ヘッド50と一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクは、ヘッドの内圧変動を防止するダンパー効果及びリフィルを改善する機能を有する。
またインクジェット記録装置10には、ノズル51の乾燥防止又はノズル近傍のインク粘度上昇を防止する手段としてのキャップ64と、ノズル面50Aの清掃手段としてのクリーニングブレード66とが設けられている。これらキャップ64及びクリーニングブレード66を含むメンテナンスユニットは、不図示の移動機構によって印字ヘッド50に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置から印字ヘッド50下方のメンテナンス位置に移動される。
キャップ64は、図示せぬ昇降機構によって印字ヘッド50に対して相対的に昇降変位される。電源OFF時や印刷待機時にキャップ64を所定の上昇位置まで上昇させ、印字ヘッド50に密着させることにより、ノズル面50Aをキャップ64で覆う。
クリーニングブレード66は、ゴムなどの弾性部材で構成されており、図示せぬブレード移動機構により印字ヘッド50のノズル面50Aに摺動可能である。ノズル面50Aに
インク滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード66をノズル面50Aに摺動させることでノズル板表面を拭き取り、ノズル面50Aを清浄する。
インク滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード66をノズル面50Aに摺動させることでノズル板表面を拭き取り、ノズル面50Aを清浄する。
印字中又は待機中において、特定のノズル51の使用頻度が低くなり、ノズル近傍のインク粘度が上昇した場合、その劣化インクを排出すべくキャップ64に向かって予備吐出が行われる。
また、印字ヘッド50内のインク(圧力室内)に気泡が混入した場合、印字ヘッド50にキャップ64を当て、吸引ポンプ67で圧力室内のインク(気泡が混入したインク)を吸引により除去し、吸引除去したインクを回収タンク68へ送液する。この吸引動作は、初期のインクの印字ヘッド50への装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも粘度上昇(固化)した劣化インクの吸い出しが行われる。
印字ヘッド50は、ある時間以上吐出しない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してノズル近傍のインクの粘度が高くなってしまい、吐出駆動用の圧電素子(図3中不図示、図7中符号58として記載)が動作してもノズル51からインクが吐出しなくなる。従って、この様な状態になる手前で(圧電素子58の動作によってインク吐出が可能な粘度の範囲内で)、インク受けに向かって圧電素子58を動作させ、粘度が上昇したノズル近傍のインクを吐出させる「予備吐出」が行われる。また、ノズル面50Aの清掃手段として設けられているクリーニングブレード66等のワイパーによってノズル面50Aの汚れを清掃した後に、このワイパー摺擦動作によってノズル51内に異物が混入するのを防止するためにも予備吐出が行われる。なお、予備吐出は、「空吐出」、「パージ」、「唾吐き」などと呼ばれる場合もある。
また、ノズル51や圧力室52に気泡が混入したり、ノズル51内のインクの粘度上昇があるレベルを超えたりすると、上記予備吐出ではインクを吐出できなくなるため、以下に述べる吸引動作を行う。
すなわち、ノズル51や圧力室52のインク内に気泡が混入した場合、或いはノズル51内のインク粘度があるレベル以上に上昇した場合には、圧電素子58を動作させてもノズル51からインクを吐出できなくなる。このような場合、印字ヘッド50のノズル面に、キャップ64を当てて圧力室52内の気泡が混入したインク又は増粘インクを吸引ポンプ67で吸引する動作が行われる。
ただし、上記の吸引動作は、圧力室52内のインク全体に対して行われるためインク消費量が大きい。従って、粘度上昇が少ない場合はなるべく予備吐出を行うことが好ましい。
〔制御系の説明〕
図4は、インクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
図4は、インクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB、IEEE1394、イーサネット、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなどの磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御する制御部である。システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒーター89を制御する制御信号を生成する。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示に従ってモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示に従って後乾燥部42等のヒーター89を駆動するドライバである。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、画像メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字制御信号(印字データ)をヘッドドライバ84に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいてヘッドドライバ84を介して印字ヘッド50のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図4において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、画像メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84はプリント制御部80から与えられる印字データに基づいて各色の印字ヘッド50の圧電素子(図4中不図示、図7中符号58として記載)を駆動する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
印字検出部24は、図1で説明したように、ラインセンサー(不図示)を含むブロックであり、記録紙16に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつきなど)を検出し、その検出結果をプリント制御部80に提供するものである。
プリント制御部80は、必要に応じて印字検出部24から得られる情報に基づいて印字ヘッド50に対する各種補正を行うようになっている。
〔印字ヘッドの構造〕
次に、印字ヘッド50の構造について説明する。図5は、印字ヘッド50の構造例を示す平面透視図であり、図6は、図5に示した印字ヘッド50のノズル配列を示す拡大図である。また図7は、図5中A7−A7線に沿う断面図である。図8は、印字ヘッドの他の構造例を示す断面図である。
次に、印字ヘッド50の構造について説明する。図5は、印字ヘッド50の構造例を示す平面透視図であり、図6は、図5に示した印字ヘッド50のノズル配列を示す拡大図である。また図7は、図5中A7−A7線に沿う断面図である。図8は、印字ヘッドの他の構造例を示す断面図である。
記録紙面上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、印字ヘッド50におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例の印字ヘッド50は、図5に示すように
、インク滴を吐出するノズル51、ノズル51に対応する圧力室52及びインク供給口53を含む複数の圧力室ユニット54を千鳥でマトリクス状に配列させた構造を有し、これによりノズルピッチの高密度化を達成している。
、インク滴を吐出するノズル51、ノズル51に対応する圧力室52及びインク供給口53を含む複数の圧力室ユニット54を千鳥でマトリクス状に配列させた構造を有し、これによりノズルピッチの高密度化を達成している。
各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており、対角線上の両隅部にノズル51とインク供給口53が設けられている。
かかる構造を有する多数の圧力室ユニット54は図6に示す如く、主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に配列させた構造となっている。主走査方向に対してある角度θの方向に沿って圧力室ユニット54を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosθとなる。
すなわち、主走査方向については、各ノズル51が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン又は1個の帯状を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図6に示すようなマトリクス状に配置されたノズル51を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。すなわち、ノズル51-11 、51-12 、51-13 、51-14 、51-15 、51-16 を1つのブロックとし(他にはノズル51-21 、…、51-26 を1つのブロック、ノズル51-31 、…、51-36 を1つのブロック、…として)、記録紙16の搬送速度に応じてノズル51-11 、51-12 、…、51-16 を順次駆動することで記録紙16の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと用紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットからなるライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
また図7に示すように、ノズル51が形成されるノズル板(ノズルプレート;圧力室52の第1の面に相当)94、圧力室52が形成される流路プレート96、及びインク供給口53が形成される振動板56(圧力室52の第2の面に相当)は積層状に接合されており、圧力室52はインク供給口53を介して、振動板56の図7中上方に配置される共通液室55と連通している。
また圧力室52に対応するようにして、個別電極57を備えた圧電素子(圧電アクチュエータ)58が振動板56上に接合されている。振動板56はSUS材等の導電性部材により構成されており、圧電素子58に対する共通電極となっている。
圧電素子58の個別電極57に対する個別電極配線100は、略円柱状の配線部材90に内設されている。配線部材90の下面は、個別電極57に導電性を有する接着剤等により接合されており、個別電極57と個別電極配線100との電気的導通が取られている。なお共通電極(振動板)56については、振動板56の端部で接する印字ヘッド50のフレーム(不図示)が共通電極配線として機能する。
配線部材90の上面は、配線基板92に接合されている。配線基板92はヘッドドライバ84(図4参照)に接続されており、ヘッドドライバ84から送られる駆動信号は、配線部材90を介して個別電極57に供給される。
配線部材90は、振動板56に対して略垂直方向に立ち上がり、共通液室55に貯留されるインクの中を貫通する円柱のように構成される。そのため配線部材90は、エレキ柱とも呼ばれる。なお配線部材90の形状は円柱状に限定されず、例えば、略角柱状や略テーパ状であってもよい。
配線部材90や、共通液室55の壁面を構成する振動板56、圧電素子58及び配線基板92のうちインクに濡れる部分には、絶縁・保護膜(不図示)が形成されている。
図7に示した印字ヘッド50では、振動板56に対して圧力室52とは反対側に共通液室55が設けられ、さらに共通液室55の中を貫通するようにして、圧電素子58に対応する個別電極配線100を内設する配線部材90が設けられているので、ヘッドドライバ84(図4参照)等に接続する配線基板92等の電気配線用スペースを容易に確保することができる。そのため、ノズル51の高密度化に伴う電気配線の増加に対応することが可能になっている。
また共通液室55を振動板56に対して圧力室52と反対側に配置したことにより、圧力室52と同じ側に配置した場合と比べて共通液室55を大きく形成することが可能となる。また圧力室52とノズル51間のノズル流路60の長さは、圧力室52と同じ側に共通液室55を配置した場合より短くなる。さらに共通液室55から圧力室52にインクを導くための流路を真っ直ぐに構成することができ、複雑な流路が不要となる。
これらにより、高粘度インク(例えば、20cp〜50cp程度)の吐出が可能になる。またインク吐出後のリフィル動作を迅速に行えることができるので高周波駆動が可能になる。
配線部材90は、1つの圧電素子58に対応する個別電極配線100を含む構成に限定されず、複数の個別電極配線100を含むようにしてもよい。この場合、共通液室55内の配線部材90の数が減少するので、共通液室55に貯留されるインクに対する流路抵抗が低減し、インクのリフィル性能が向上する。
また配線部材90は、個別電極57を備えた圧電素子58上に配置される構成に限定されるものでない。例えば、図8に示すように、個別電極57の延設部57aに対して配線部材90を接合するような構成でもよい。この場合、延設部57aと振動板56との間に絶縁層63が設けられる。
なお上述したような印字ヘッド50の各サイズは、特に限定されるものではないが、一例を示すと、圧力室52は平面形状が300μm×300μmの正方形で、高さが150μm、振動板56及び圧電素子58はそれぞれ厚さが10μm、配線部材90は個別電極57との接合部の直径が100μm、高さが500μm等のように構成される。
次に、上記のように構成された印字ヘッド50の作用を図7を用いて説明する。
共通液室55に貯留されたインクは、インク供給口53を通って、圧力室52に供給される。ヘッドドライバ84(図4参照)が、圧電素子58に対して駆動信号を送ると、その駆動信号は配線基板92及び配線部材90を通って、個別電極57に供給される。これ
により圧電素子58は変形し、圧力室52の天面を構成する振動板56が変形する。そして圧力室52の体積は減少し、圧力室52内に充填されているインクが、ノズル流路60を通って、ノズル51からインク滴として吐出される。インク滴が吐出されると、共通液室55からインク供給口53を通って新しいインクが圧力室52に供給される。
により圧電素子58は変形し、圧力室52の天面を構成する振動板56が変形する。そして圧力室52の体積は減少し、圧力室52内に充填されているインクが、ノズル流路60を通って、ノズル51からインク滴として吐出される。インク滴が吐出されると、共通液室55からインク供給口53を通って新しいインクが圧力室52に供給される。
〔配線部材の配置構成〕
次に、配線部材90の配置構成について説明する。
次に、配線部材90の配置構成について説明する。
図9は、配線部材90の配置構成例を示した説明図であり、印字ヘッド50を一部拡大した平面透視図である。図10は、図9中A10−A10線に沿う要部断面図である。なお配線部材90と圧力室隔壁59との配置関係を明瞭に示すため、図9には圧電素子58及び個別電極57を図示していない。
図9及び図10に示すように、本実施形態に係る配線部材90は、圧力室52間に形成される隔壁(圧力室隔壁)59に相当する位置に配置されている。すなわち、図9に示すように、印字ヘッド50を上方から見た場合、配線部材90の圧電素子58(の個別電極57)との接触面(以下、配線部材接触面という)90aは、圧力室隔壁59の振動板56との接触面(以下、圧力室隔壁接触面という)59a内に含まれるように配置されている。なお配線部材接触面90aは、圧力室52の第2の面(振動板56)の配線部材90側の面に相当し、圧力室隔壁接触面59aは、圧力室52の第2の面(振動板56)の圧力室隔壁59側の面に相当する。
また図10に示すように、印字ヘッド50を側方から見た場合、配線部材90は、振動板56及び圧電素子58を挟んで、圧力室隔壁59に支持されるようにして、圧力室隔壁59の真上(図10中上方)に配置されている。
配線部材90は、圧電素子58(の個別電極57)上に接着剤等で接合されている。ところで、このように配線部材90を接合する際に、配線部材90に図10中矢印Aで示す方向に荷重がかけられる。そのため配線部材90の真下(図10中下方)に位置する圧電素子58及び振動板56には、図10中矢印Aで示す方向に応力がかかる。ところが、前述したように、配線部材90は、圧電素子58及び振動板56を挟んで圧力室隔壁59に支持されるように配置されているため、圧電素子58や振動板56の変形が防止される。このため吐出性能への影響はなく、所望の吐出性能を得ることができる。
また図9に示すように、配線部材接触面90aの端部90bと、インク供給口53の開口部端部53bとは、所定の水平距離Lだけ離れて配置される。特に本実施形態では、水平距離Lは20μm以上、より好ましくは30μm以上であることが望ましい。
配線部材90を圧電素子58(の個別電極57)に接着する際に、配線部材90と圧電素子58の接合部から余剰接着剤がはみ出す場合がある。そのため配線部材90がインク供給口53の近傍に接着される場合、余剰接着剤がインク供給口53に流れ込み、インク供給口53の目詰まりが生じる恐れがある。通常、余剰接着剤は、その接着面端部から外方に向かって20μm程度はみ出すので、上記の水平距離Lを20μm以上とすることによりインク供給口53の目詰まりを防止することができる。さらに、水平距離Lを30μm以上とすることにより、より確実にインク供給口53の目詰まりを防止することができる。
また本実施形態では、配線部材90のヤング率が、圧力室隔壁59のヤング率と同等若しくはそれ以下になるように構成することが望ましい。例えば、圧力室隔壁59をSUS材で構成する場合、配線部材90をSUS材、又はそれより柔らかい金属や樹脂にするこ
とが望ましい。圧力室隔壁59の変形は、印字ヘッド50の吐出性能に大きな影響を与えるため、圧力室隔壁59に比べて配線部材90が変形しやすいように構成することにより、圧力室隔壁59の変形を防止することができ、吐出性能への影響をなくすことができる。
とが望ましい。圧力室隔壁59の変形は、印字ヘッド50の吐出性能に大きな影響を与えるため、圧力室隔壁59に比べて配線部材90が変形しやすいように構成することにより、圧力室隔壁59の変形を防止することができ、吐出性能への影響をなくすことができる。
図11は、図9に示した配線部材90の配置構成の変形例を示した説明図である。図12は、図11中A12−A12線に沿う断面図である。
図11に示すように、印字ヘッド50を上方から見た場合、配線部材接触面90aの中心Pが、圧力室隔壁接触面59a内に含まれるように配置されている。また図12に示すように、印字ヘッド50を側方から見た場合、柱状の配線部材90の中心(中心軸)Pの延長線上に、圧力室隔壁59が配置されるように構成される。
かかる構成においても、図9及び図10に示した配線部材90の配置構成例と同様に、配線部材90の真下に位置する圧電素子58や振動板56の変形が防止される。
ところで圧力室52が形成される流路プレート96(図7参照)に対する加工方法によっては、圧力室隔壁59の肉厚が一定とならない場合がある。例えば、SUS材で構成される流路プレート96に対してウェットエッチングで圧力室52を形成した場合、圧力室隔壁59の肉厚には厚い部分と薄い部分が存在する。以下では、圧力室隔壁59の肉厚が一定でない場合における配線部材90の配置構成例を示す。
図13(a)〜(c)は、圧力室隔壁59の肉厚が一定でない場合における配線部材90の第1の配置構成例である。
図13(a)中上方に示した圧力室隔壁59は、縦方向の略中央部が窪むような略凹状に形成されている。図13(a)中下方は、圧力室隔壁59の平面図であり、実線で挟まれた領域は圧力室隔壁接触面59aを表し、破線で挟まれた領域は圧力室隔壁59の最薄部59cを表している。
第1の配置構成例では、配線部材接触面90aの中心Pが圧力室隔壁接触面59a内に含まれるようにして配線部材90が配置される。すなわち第1の構成例における配線部材90は、図13(a)中下方に示すように、圧力室隔壁接触面59aに含まれない中心Pを有する配線部材接触面90a-2ではなく、圧力室隔壁接触面59aに含まれる中心部Pを有する配線部材接触面90a-1のように構成される。
図13(b)中上方に示した圧力室隔壁59は、縦方向の略中央部に突起部59dが形成されている。図13(b)中下方に示した圧力室隔壁59の平面図では、実線で挟まれた領域が圧力室隔壁接触面59aを表しており、破線で挟まれた領域が突起部59dの振動板56に対する投射面59d’を表している。このような形状の圧力室隔壁59の場合の配線部材90は、図13(b)下方に示すように、圧力室隔壁接触面59aに含まれない中心部Pを有する配線部材接触面90a-2ではなく、圧力室隔壁接触面59aに含まれる中心部Pを有する配線部材接触面90a-1のように構成される。
図13(c)中上方に示した圧力室隔壁59は、振動板56側から配線部材90とは反対側に向かって広がるようなテーパ状に形成されている。図13(c)中下方に示した圧力室隔壁59の平面図では、実線で挟まれた領域が圧力室隔壁接触面59aを表しており、破線で挟まれた領域が圧力室隔壁接触面59aの対向面59eを表している。このような形状の圧力室隔壁59の場合の配線部材90は、図13(c)下方に示すように、圧力室隔壁接触面59aに含まれない中心部Pを有する配線部材接触面90a-2ではなく、圧力室隔壁接触面59aに含まれる中心部Pを有する配線部材接触面90a-1のように構成される。
このように配線部材接触面90aの中心Pが圧力室隔壁接触面59aに含まれるように配線部材90を配置することにより、配線部材90の中心Pの真下に位置する圧電素子58及び振動板56は圧力室隔壁接触面59aに支持されるので、振動板56の変形を防止することができる。この結果、振動板56上の圧電素子58の変形や破壊が防止されるので、所望の吐出性能を得ることが可能になる。
図14(a)〜(c)は、圧力室隔壁59の肉厚が一定でない場合における配線部材90の第2の配置構成例である。図14(a)〜(c)に示した圧力室隔壁59の構成は、それぞれ図13(a)〜(c)に示した圧力室隔壁59と同じ構成である。
第2の配置構成例では、圧力室隔壁接触面59aを基準とする点では第1の配置構成例と共通するが、配線部材接触面90aが圧力室隔壁接触面59aに完全に含まれるように配線部材90が配置される点で異なる。
すなわち第2の配置構成例における配線部材90は、図14(a)〜(c)に示すように、それぞれ圧力室隔壁接触面59aから端部がはみ出している配線部材接触面90a-2ではなく、圧力室隔壁接触面59aに完全に含まれる配線部材接触面90a-1のように構成される。
このように配線部材接触面90aが圧力室隔壁接触面59aに完全に含まれるように配線部材90を配置することにより、配線部材90の真下に位置する圧電素子58及び振動板56は圧力室隔壁接触面59a全体で支持されるので、第1の配置構成例と比べて、より確実に振動板56の変形を防止することができる。
図15(a)〜(c)は、圧力室隔壁59の肉厚が一定でない場合おける配線部材90の第3の配置構成例である。図15(a)〜(c)に示した圧力室隔壁59の構成は、それぞれ図13(a)〜(c)に示した圧力室隔壁59と同じ構成である。
第3の配置構成例では、第1及び第2の配置構成例のように圧力室隔壁接触面59aを基準とするのではなく、圧力室隔壁59の最薄部の振動板56に対する投射面を基準として、この投射面内に配線部材90の中心Pが含まれるように配線部材90が配置される。
図15(a)中上方に示すように、凹状に形成された圧力室隔壁59では、縦方向の略中央部が最薄部(圧力室隔壁最薄部)59cとなっている。図15(a)中下方において、実線で挟まれた領域は、圧力室隔壁最薄部59cの振動板56に対する投射面59c’を表している。第3の配置構成例における配線部材90は、投射面59c’に含まれない中心部Pを有する配線部材接触面90a-2ではなく、投射面59c’に含まれる中心部Pを有する配線部材接触面90a-1のように構成される。
図15(b)中上方に示すように、縦方向の略中央部に突起部59dが形成された圧力室隔壁59では、圧力室隔壁接触面59a及びその対向面59eが圧力室隔壁最薄部59cとなっている。図15(b)中下方において、実線で挟まれた領域は、圧力室隔壁最薄部59cの振動板56に対する投射面59c’を表しており、図15(a)の場合と同様に、第3の配置構成例における配線部材90は、投射面59c’に含まれない中心部Pを有する配線部材接触面90a-2ではなく、投射面59c’に含まれる中心部Pを有する配線部材接触面90a-1のように構成される。
図15(c)中上方に示すように、振動板56側から配線部材90とは反対側に向かって広がるようなテーパ状に形成された圧力室隔壁59では、圧力室隔壁接触面59aが圧力室隔壁最薄部59cとなっている。図15(c)中下方において、実線で挟まれた領域は、圧力室隔壁最薄部59cの振動板56に対する投射面59c’を表しており、図15(a)及び(b)の場合と同様に、第3の配置構成例における配線部材90は、投射面59c’に含まれない中心部Pを有する配線部材接触面90a-2ではなく、投射面59c’に含まれる中心部Pを有する配線部材接触面90a-1のように構成される。
このように圧力室隔壁接触面59aではなく、圧力室隔壁最薄部59cを基準とすることにより、圧力室隔壁59の肉厚に比較的大きな差異がある場合でも、第1の配置構成例に比べて、より確実に振動板56の変形を防止することができる。
図16(a)〜(c)は、圧力室隔壁59の肉厚が一定でない場合における配線部材90の第4の配置構成例である。図16(a)〜(c)に示した圧力室隔壁59の構成は、それぞれ図13(a)〜(c)に示した圧力室隔壁59と同じ構成である。
第4の配置構成例では、圧力室隔壁59の最薄部の振動板56に対する投射面を基準とする点では第3の配置構成例と同様であるが、この投射面内に配線部材90の中心Pだけでなく、配線部材接触面90aが完全に含まれるように配置される点で異なる。すなわち、図16(a)〜(c)に示した夫々の場合について、第4の配置構成例における配線部材90は、圧力室隔壁最薄部59cの振動板56に対する投射面59c’から端部がはみ出している配線部材接触面90a-2ではなく、圧力室隔壁最薄部59cの振動板56に対する投射面59c’内に完全に含まれる配線部材接触面90a-1のように構成される。
第4の配置構成例は、圧力室隔壁接触面59aではなく、圧力室隔壁最薄部59cを基準とし、さらに配線部材接触面90aの中心Pだけでなく、その面全体が含まれるように構成されているので、第1乃至第4の配置構成例の中で、最も確実に振動板56の変形を防止することができる。
なお、これまで説明してきた配線部材90は略円柱状に構成されるものであったが、これに限定されず、例えば、次に説明するような壁状の配線部材90でもよい。
図17は、壁状の配線部材90の構成例を示した説明図であり、印字ヘッド50を一部拡大した平面透視図である。図17中、図9と共通する部分には同一番号を付している。
図17の配線部材90は壁状に構成されており、圧力室隔壁59に対応する位置に配置されている。また、壁状の配線部材90によって共通液室55は複数の支流55Aに分けられる。配線部材90は複数の個別電極配線100を含んで構成され、各個別電極配線100は圧力室52と略同じ平面形状を有する圧電素子58の個別電極57に電気的に接続される。
なお、最も好ましい態様として、図17では壁状の配線部材90全体が圧力室隔壁59に対応する位置に配置された構成を示したが、これに限定されず、配線部材90の肉厚方向(図17の水平方向)の中心が圧力室隔壁59に対応する位置に配置される構成でもよい。
以上、本発明の液滴吐出ヘッド及び画像形成装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
10…インクジェット記録装置、50…印字ヘッド、50A…ノズル面、51…ノズル、52…圧力室、53…インク供給口、55…共通液室、56…振動板(共通電極)、57…個別電極、58…圧電素子、59…圧力室隔壁、59a…圧力室隔壁接触面、90…配線部材、90a…配線部材接触面、92…配線基板、100…個別電極配線
Claims (9)
- 記録媒体に対して液滴を吐出するノズルが第1の面側に形成されると共に、液体を供給する供給口が前記第1の面と対向する第2の面によって形成された複数の圧力室と、
前記第2の面の前記圧力室と反対側に設けられ、前記圧力室を変形させる圧電素子と、
前記第2の面の前記圧電素子側に設けられ、前記供給口を介して前記圧力室に液体を供給する共通液室と、
前記共通液室内に、前記圧電素子用の電極から前記第2の面に対して略垂直方向に立ち上がるように形成された配線部材と、を備え、
前記配線部材は、前記複数の圧力室の隔壁部分に相当する位置に配置されていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 請求項1に記載の液滴吐出ヘッドであって、
前記配線部材は、前記複数の圧力室の隔壁の前記第2の面に接触する面内に、前記配線部材の前記第2の面側の面の中心が含まれるように、前記配線部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。 - 請求項1に記載の液滴吐出ヘッドであって、
前記配線部材は、前記複数の圧力室の隔壁の前記第2の面に接触する面内に、前記配線部材の前記第2の面側の面全体が含まれるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。 - 請求項1に記載の液滴吐出ヘッドであって、
前記配線部材は、前記複数の圧力室の隔壁の最小肉厚部の前記第2の面への投影面内に、前記配線部材の前記第2の面側の面の中心が含まれるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。 - 請求項1に記載の液滴吐出ヘッドであって、
前記配線部材は、前記複数の圧力室の隔壁の最小肉厚部の前記第2の面への投影面内に、前記配線部材の前記第2の面側の面全体が含まれるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。 - 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドであって、
前記配線部材のヤング率は、前記複数の圧力室の隔壁のヤング率以下であることを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドであって、
前記配線部材は、前記供給口から所定の距離を離して配置されていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 前記所定の距離は、20μm以上であることを特徴とする請求項7に記載の液滴吐出ヘッド。
- 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005270724A JP2006116951A (ja) | 2004-09-22 | 2005-09-16 | 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004275854 | 2004-09-22 | ||
JP2005270724A JP2006116951A (ja) | 2004-09-22 | 2005-09-16 | 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006116951A true JP2006116951A (ja) | 2006-05-11 |
Family
ID=36535282
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005270724A Pending JP2006116951A (ja) | 2004-09-22 | 2005-09-16 | 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006116951A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020168734A (ja) * | 2019-04-01 | 2020-10-15 | ブラザー工業株式会社 | 液体吐出ヘッド |
-
2005
- 2005-09-16 JP JP2005270724A patent/JP2006116951A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020168734A (ja) * | 2019-04-01 | 2020-10-15 | ブラザー工業株式会社 | 液体吐出ヘッド |
JP7310230B2 (ja) | 2019-04-01 | 2023-07-19 | ブラザー工業株式会社 | 液体吐出ヘッド |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4682678B2 (ja) | 液体吐出ヘッドの製造方法 | |
JP4172430B2 (ja) | 画像形成装置 | |
US7416273B2 (en) | Liquid ejection head and image forming apparatus including liquid ejection head | |
JP2005104038A (ja) | 吐出ヘッド及び液吐出装置 | |
JP4822840B2 (ja) | 液体吐出ヘッド及びその製造方法並びに画像形成装置 | |
US7270403B2 (en) | Inkjet head and inkjet recording apparatus | |
US7651198B2 (en) | Liquid droplet ejection head and image forming apparatus | |
JP4890963B2 (ja) | 液体吐出ヘッドの製造方法 | |
JP2006334975A (ja) | 液体吐出ヘッド | |
JP2006111000A (ja) | 液体吐出ヘッド及びこれを備えた画像形成装置 | |
US20050068379A1 (en) | Droplet discharge head and inkjet recording apparatus | |
JP2009231777A (ja) | 圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置並びに圧電アクチュエータの駆動方法 | |
US7614711B2 (en) | Liquid droplet ejection method and liquid droplet ejection apparatus | |
JP4964538B2 (ja) | 液体吐出ヘッド及びその製造方法 | |
JP2005349647A (ja) | インクジェット記録装置及び吐出制御方法 | |
JP2007001265A (ja) | 液体吐出ヘッド | |
US7625070B2 (en) | Liquid ejection head and image forming apparatus | |
JP4257842B2 (ja) | 液滴吐出ヘッド及びその製造方法 | |
JP2007008123A (ja) | 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 | |
JP3791532B2 (ja) | インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 | |
JP4605498B2 (ja) | 液体吐出ヘッド及び画像形成装置 | |
JP4609648B2 (ja) | 液滴吐出装置及び画像記録方法 | |
JP2006116951A (ja) | 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 | |
JP3781193B2 (ja) | 液滴吐出装置及びインクジェット記録装置 | |
JP2005125761A (ja) | 画像記録装置及び方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20070116 |