JP2006335822A - ガス精製装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 バイオマスガス中のタールと硫黄化合物を効率的に除去することができるガス精製装置を得る。
【解決手段】 熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、前記ガス化ガスを通過させてタールを除去するタール除去剤を充填してなるタール除去剤層を有するタール除去装置5,7と、該タール除去装置5,7の下流側に配置されて前記ガス化ガスを通過させてHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤を充填してなる硫黄化合物除去剤層を有する硫黄化合物除去装置9とを備えてなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、バイオマス、化石燃料または廃棄物を熱化学的にガス化して得られるガスを精製するガス精製装置に関する。
バイオマスとは、生物由来の有機資源をいい、例えば森林資源、海洋生物資源(魚介類、海藻)、農産物、畜産物そのもの、あるいはこれらを利用した後の有機性廃棄物(木屑、間伐材、籾殻、パーム空果房、パーム油残渣、建設発生木材等)をいう。
また、本明細書においてバイオマスという場合には、上記バイオマス単体のみならず、バイオマスと一般廃棄物、産業廃棄物、汚泥、石炭、RDF・RPF等の固体燃料、灯油・重油等の液体燃料との混合物をも含むものとする。また、バイオマスを熱化学的にガス化したガスと天然ガス等のガス燃料との混合ガスにも適用するものとする。
化石燃料としては、石炭、石油、オイルシェール、オイルサンド等がある。また、廃棄物としては一般廃棄物、産業廃棄物、汚泥等がある。
近年バイオマス資源をエネルギーや工業原材料等に変換するバイオマス変換技術の開発が進んでいる。
なかでもバイオマスの熱化学的なガス化に関する開発が進んでおり、バイオマスガスをガス燃料として用いて、ガスエンジン、ガスタービン、ボイラ・スチームタービンによる発電や、燃料電池に導入する発電に関する研究開発も行われている。
本発明ではバイオマスの熱化学的なガス化、すなわちバイオマスの熱分解反応や部分酸化反応等によるガス化によって得られるガスをバイオマスガスと呼ぶ。
バイオマスガスを利用する場合にまず問題になるのは、バイオマスガスにはタールが多量に含まれているため、これを取り除かないと、ガス利用装置にタールが付着して装置の機能低下や目詰まり等の原因となることである。したがって、バイオマスガスからタールを除去することは、バイオマスガスを利用するための前提となる重要な技術である。
しかしながら、バイオマスガスからタールを除去する技術については国内においてはほとんど提案されておらず、海外においてもその例は少ない。
発明者の調査したところによると、外国における例として、木質バイオマスをガス化して、ガスエンジンに供給して発電するものにおいて、ガス中のタールをクリーニングするものがある。ここに示された例は、ガス化炉で生成されたバイオマスガスを2段のサイクロンに導入して粒径の大きいダストを除去した後、湿式スクラバーで洗浄してさらにダストとタールを除去するとともに温度を下げて湿式電気集塵器にてさらにタールを除去するという湿式除去装置である(非特許文献1参照)。
また、バイオマスガスにはタールの他にHSやCOS(硫化カルボニル)等の硫黄化合物が含まれていることも多く、これを取り除かないと、下記のような問題が生じる。
バイオマスガスをそのまま燃焼する場合には、硫黄化合物が硫黄酸化物として煙突から大気に排出されて酸性雨等の環境破壊源となり、また装置の腐食の問題が発生する。
また、燃料電池発電においても、電極での発電効率の低下および装置耐久性の低下の問題が生じる。
さらに、バイオマスガスからジメチルエーテルやメタノール等の液体燃料を合成する場合にも、合成触媒の被毒が生じる。
このように、バイオマスガスに含まれる硫黄化合物が種々の問題源となることから、バイオマスガスから硫黄化合物を除去することもタール除去と同様にバイオマスガスを利用するための前提となる重要な技術である。
しかしながら、バイオマスガスから硫黄化合物を除去する技術についてもタールの場合と同様にほとんど提案されていない。
もっとも、バイオマスガスではないが、石炭や重質油から得られるガス化ガスを精製する技術として以下のようなものが提案されている。
硫黄化合物の除去方法として、HS(硫化水素)についてはアミン類の水溶液を用いて湿式スクラバーで除去する。そして、アミン類の水溶液では除去できないCOSは、COS転換触媒を用いて下式に示す加水分解反応を行って、アミン類の水溶液で除去できるHSの形に変換し除去する。(特許文献1参照)
COS+HO→HS+CO
Gas engine operation on fuel gas from CFBbiomass gasifer,L.P.L.M.Rabou,Contributions ECN biomass to the "12thEuropean conference and Technology exhibition on biomass for energy,industryand climate protection",Amsterdam,2002,p12 特開2004−75712号公報(段落「0004」参照)
上記の非特許文献1や特許文献1に記載されたものはバイオマスガスに含まれるタール及び硫黄化合物の両方を効率的に除去できるものではなく、バイオマスガスに含まれるタール及び硫黄化合物の両方を除去してバイオマスガスをエネルギーとして利用可能にするようなガス精製装置が存在しておらず、現状の技術ではバイオマスガスの有効利用ができないという問題がある。
また、例えば非特許文献1に示されたもののように、ガス化炉で生成されたバイオマスガスを湿式スクラバーで洗浄してダストやタールを除去することにすると、タールを含んだ洗浄排水の処理が必要となり、この廃水処理の負荷が大きくガス精製設備全体が大規模となり、この結果、設備費用、設置面積、設備の維持管理等の面から設備コストや運転コストが嵩むという問題もある。
さらに、上記の方法では、タールの除去については一定の効果はあると思われるが、バイオマスガス成分のうちのガス燃料になる混合ガス成分や、液体燃料合成に有用な混合ガス成分をも除去してしまうという問題もある。
また、バイオマスガスを湿式スクラバーで洗浄して硫黄化合物を除去する場合、硫黄化合物を含んだ洗浄排水の処理が必要となり、設備費用、設置面積、設備の維持管理等の面から設備コストや運転コストが嵩むという問題がある。
また、特許文献1に示されたもののように、COSをHSに転換して、HSを洗浄除去するようにすると、転換反応装置が必要となり、上記の洗浄排水の処理の問題に加えて転換反応装置に関する設備コストが嵩むという問題がある。
さらに、上記の方法では、バイオマスガス成分のうちのガス燃料になる混合ガス成分や、液体燃料合成に有用な混合ガス成分をも除去してしまうという問題もある。
なお、バイオマスガスの利用方法の一つであるバイオマスを一旦ガス化し、液体燃料を合成する、いわゆるガス化−液体燃料合成システムにおいては、熱の有効利用のために、バイオマスのガス化で生成したガスをそのままガス燃料又は液体燃料合成に使用できるように運転及び維持が容易で効果的に硫黄化合物を除去できる装置が望まれるが、上記のような従来のものではこの要望に応えられるものではない。
上記のようなタールや硫黄化合物の除去における問題はバイオマスガス以外の化石燃料または廃棄物を熱化学的にガス化して得られるガスについても同様である。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、第1の目的はバイオマス、化石燃料または廃棄物を熱化学的にガス化して得られるガス中のタールと硫黄化合物を効率的に除去することができるガス精製装置を得ることにある。
また、第2の目的は上記のガス化で生成された有用な混合ガス成分を減少させることなくガス化ガス中のタールと硫黄化合物を除去できるガス精製装置を得ることにある。
(1)本発明に係るガス精製装置は、熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、前記ガス化ガスを通過させてタールを除去するタール除去剤を充填してなるタール除去剤層を有するタール除去装置と、該タール除去装置の下流側に配置されて前記ガス化ガスを通過させてHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤を充填してなる硫黄化合物除去剤層を有する硫黄化合物除去装置とを備え、前記タール除去装置は、前記タール除去剤層を移動させて前記タール除去剤層を更新する移動層式タール除去装置と、該移動層式タール除去装置の下流側に配置されて前記タール除去剤層が固定されてなる固定層式タール除去装置と備えてなり、前記硫黄化合物除去装置は、硫黄化合物除去剤層が固定されてなる固定層式硫黄化合物除去装置からなることを特徴とするものである。
上記のガス精製装置においては、タール除去のため上流に移動層式タール除去装置を配置し、下流側に固定層式タール除去装置を配置するようにしたので、従来例で示した湿式除去装置を設置した場合のような大量の洗浄水の処理が不要となり、乾式であることから設備規模も小規模小型化、低コスト化が実現される。また、上流側に移動層式タール除去装置を配置したことにより、タール除去能が低下した活性炭を更新できるので、上流側で多量のタールを除去しても目詰まりを生ずることなく円滑な運転ができる。
(2)また、熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、前記ガス化ガスを通過させてタールを除去するタール除去剤を充填してなるタール除去剤層を有するタール除去装置と、該タール除去装置の下流側に配置されて前記ガス化ガスを通過させてHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤を充填してなる硫黄化合物除去剤層を有する硫黄化合物除去装置と、前記硫黄化合物除去剤層の雰囲気温度が160〜500℃になるように温度調整する温度調整手段と、を備え、前記タール除去装置は、前記タール除去剤層を移動させて前記タール除去剤層を更新する移動層式タール除去装置と、該移動層式タール除去装置の下流側に配置された湿式タール除去装置と、を備えてなり、前記硫黄化合物除去装置は、硫黄化合物除去剤層が固定されてなる固定層式硫黄化合物除去装置からなることを特徴とするものである。
本発明においては、硫黄化合物除去剤層の雰囲気温度を160〜500℃になるように温度調整するようにしたので、HS及びCOSの分解反応が促進され、HS及び/又はCOSを効果的に除去できる。
また、本発明においては、移動層式タール除去装置の下流側に湿式タール除去装置を配置したことにより、上流側の移動層式タール除去装置によってバイオマスガス中のタールの大部分を除去し、下流側の湿式タール除去装置によってガス利用設備での利用が可能な程度までさらにタールを除去するようにしたので、従来の湿式除去装置のみを設置した場合のように大量の洗浄水の処理が不要となり、全体の設備規模が小規模小型化し、低コスト化が実現される。
なお、湿式タール除去装置として湿式スクラバー又は湿式電気集塵機を用いるのが好ましい。
(3)また、熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、前記ガス化ガス中のタールを除去する湿式タール除去装置と、該湿式タール除去装置の下流側に配置されて前記ガス化ガスを通過させてHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤を充填してなる硫黄化合物除去剤層を有する硫黄化合物除去装置と、前記硫黄化合物除去剤層の雰囲気温度が160〜500℃になるように温度調整する温度調整手段と、を備えてなり、前記硫黄化合物除去装置は、硫黄化合物除去剤層が固定されてなる固定層式硫黄化合物除去装置からなることを特徴とするものである。
(4)また、熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、
前記ガス化ガスを通過させてタールを除去するタール除去剤を充填してなるタール除去剤層を有するタール除去装置と、該タール除去装置の下流側に配置されて前記ガス化ガスを通過させてHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤を充填してなる硫黄化合物除去剤層を有する硫黄化合物除去装置とを備え、
前記タール除去装置は、前記タール除去剤層を移動させて前記タール除去剤層を更新する移動層式タール除去装置からなり、前記硫黄化合物除去装置は、硫黄化合物除去剤層が固定されてなる固定層式硫黄化合物除去装置からなることを特徴とするものである。
(5)また、熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、前記ガス化ガスを通過させてタールを除去するタール除去剤を充填してなるタール除去剤層を有するタール除去装置と、該タール除去装置の下流側に配置されて前記ガス化ガスを通過させてHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤を充填してなる硫黄化合物除去剤層を有する硫黄化合物除去装置と、を備え、
前記タール除去装置は、前記タール除去剤層が固定されてなる固定層式タール除去装置からなり、前記硫黄化合物除去装置は、硫黄化合物除去剤層が固定されてなる固定層式硫黄化合物除去装置からなることを特徴とするものである。
(6)また、熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、
前記ガス化ガスを通過させてタールを除去するタール除去剤を充填してなるタール除去剤層を有し、該タール除去剤層を移動させて該タール除去剤層を更新する移動層式タール除去装置と、
該タール除去装置の下流側に配置されて、該タール除去装置で除去されなかったタールを除去するタール除去剤層と、該タール除去剤層の下流側に配置されて前記ガス化ガスを通過させてHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤を充填してなる硫黄化合物除去剤層を有するタール・硫黄化合物除去装置とを備えてなり、
該タール・硫黄化合物除去装置における前記タール除去剤層および硫黄化合物除去剤層が固定されてなる固定層式であることを特徴とするものである。
(7)また、熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、前記ガス化ガス中のタールを除去するタール除去剤と、前記ガス化ガス中のHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤とを混合充填してなるタール除去剤・硫黄化合物除去剤混合層を有し、該タール除去剤・硫黄化合物除去剤混合層は、充填されているタール除去剤および硫黄化合物除去剤を移動させて前記タール除去剤・硫黄化合物除去剤混合層を更新する移動層式であることを特徴とするものである。
(8)また、熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、前記ガス化ガス中のタールを除去するタール除去剤と、前記ガス化ガス中のHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤とを混合充填してなるタール除去剤・硫黄化合物除去剤混合層を有し、該タール除去剤・硫黄化合物除去剤混合層が固定層式であることを特徴とするものである。
(9)また、熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、
前記ガス化ガスを通過させてタールを除去するタール除去剤を充填してなるタール除去剤層を有し、該タール除去剤層を移動させて前記タール除去剤層を更新する移動層式タール除去装置と、
前記ガス化ガス中のタールを除去するタール除去剤と、前記ガス化ガス中のHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤とを混合充填してなるタール除去剤・硫黄化合物除去剤混合層を有し、該タール除去剤・硫黄化合物除去剤混合層が固定層式であるタール・硫黄化合物除去装置と、を備えてなることを特徴とするものである。
(10)また、上記(1)〜(9)に記載のタール除去剤は炭素質材であることを特徴とするものである。
なお、本発明でいう炭素質材としては、タール除去機能を有する炭素を主として含有する物質であり、例えば、活性炭、コークス、活性コークス、石炭、木炭、グラファイト(石墨)、黒鉛、フラーレン、カーボンブラック、カーボンナノチューブ等がある。
(11)また、上記(1)〜(9)に記載のタール除去剤は活性炭であり、該活性炭の比表面積が250m/g以上、及び/又は平均細孔径が0.1nm以上であることを特徴とするものである。
(12)また、上記(1)〜(9)に記載のタール除去剤は活性炭であり、該活性炭の比表面積が250m/g以上、及び/又は平均細孔径が0.1nm以上であり、タール除去剤層の雰囲気温度が130〜500℃になるように温度調整する温度調整手段を備えたことを特徴とするものである。
除去剤として活性炭を用い、活性炭の比表面積が250m/g以上で、及び/又は平均細孔径が0.1nm以上であるように設定し、さらに除去剤層の雰囲気温度を160〜500℃になるようにしたので、バイオマスガス中に含まれるタールのみが活性炭により除去されて効果的に精製される。
なお、除去剤層の雰囲気温度の調整は、除去剤層に導入するバイオマスガスの温度を調整すること、又は除去剤層を外部あるいは内部から加熱したり冷却したりすることによって行う。
(13)上記(1)〜(12)に記載の硫黄化合物除去剤は炭素質材であることを特徴とするものである。
なお、本発明でいう炭素質材としては、硫黄化合物除去機能を有する炭素を主として含有する物質であり、例えば、活性炭、コークス、活性コークス、石炭、木炭、グラファイト(石墨)、黒鉛、フラーレン、カーボンブラック、カーボンナノチューブ等がある。
(14)上記(1)〜(12)に記載の硫黄化合物除去剤は活性炭であることを特徴とするものである。
(15)また、上記(1)〜(12)に記載の硫黄化合物除去剤は活性炭であり、硫黄化合物除去剤層の雰囲気温度が160〜500℃になるように温度調整する温度調整手段を備えたことを特徴とするものである。
(16)また、上記(1)〜(12)に記載の硫黄化合物除去剤は元素周期表の1A族、1B族、2A族、2B族、6族および8族の元素のうちの少なくとも一つ含む炭素質材であることを特徴とするものである。
本発明の硫黄化合物除去剤は、元素周期表の1A族、1B族、2A族、2B族、6族および8族の元素のうちの少なくとも一つを含む原料を炭化処理して製造したものであり、例えばバイオマスを熱化学的にガス化した残渣(バイオマスチャー)や褐炭等低質石炭を乾留ガス化した残渣(褐炭チャー)がある。
チャーとは、熱分解、ガス化、乾留、炭化して残留した炭素物質をいう。チャーをそのまま使用したもの、及び賦活処理して活性化したものを含む。なお、賦活処理するとさらに硫黄除去性能が向上する。
(17)上記(1)〜(12)に記載の硫黄化合物除去剤は元素周期表の1A族、1B族、2A族、2B族、6族および8族の元素のうちの少なくとも一つ含む炭素質材であり、硫黄化合物除去剤層の雰囲気温度が160〜500℃になるように温度調整する温度調整手段を備えたことを特徴とするものである。
(18)また、上記(1)〜(12)に記載の硫黄化合物除去剤は元素周期表の1A族、1B族、2A族、2B族、6族および8族の元素のうちの少なくとも一つを担持した炭素質材であることを特徴とするものである。
なお、炭素質材としては炭素を主として含有する物質であり、例えば、活性炭、コークス、活性コークス、石炭、木炭、グラファイト(石墨)、黒鉛、フラーレン、カーボンブラック、カーボンナノチューブ等がある。
(19)上記(1)〜(12)に記載の硫黄化合物除去剤は元素周期表の1A族、1B族、2A族、2B族、6族および8族の元素のうちの少なくとも一つを担持した炭素質材であり、硫黄化合物除去剤層の雰囲気温度が160〜500℃になるように温度調整する温度調整手段を備えたことを特徴とするものである。
上記(16)〜(19)の発明においては、炭素質除去剤は、元素周期表の1A族、1B族、2A族、2B族、6族および8族の元素のうちの少なくとも一つを含む炭素質材、又は前記元素の少なくとも一つを担持した炭素質材を用いたことにより、HS及び/又はCOSの分解反応が促進され、HS及び/又はCOSを効果的に除去できる。
本発明においては、上流側にタール除去装置を配置し、該タール除去装置の下流側に硫黄化合物除去装置を配置したことにより、バイオマスガスに含まれるタールと硫黄化合物を効率的に除去でき、バイオマスガスをエネルギーとして有効に利用できるガスとして精製できる。
[実施の形態1]
図1は本発明の一実施の形態に係るガス精製装置の全体を説明する説明図である。本実施の形態に係るガス精製装置は、図1に示すように、ガス化炉1によって生成されたバイオマスガスの温度を所定の温度範囲になるように減温調整する温度調整装置2と、バイオマスガスに含まれるダストを除去する除塵装置3と、該除塵装置3の下流側に設けられてバイオマスガス中のタールを除去する移動層式タール除去装置5と、該移動層式タール除去装置5のさらに下流側に設けられてバイオマスガス中のタールをさらに除去する固定層式タール除去装置7と、固定層式タール除去装置7の下流側に設けられてバイオマスガス中の硫黄化合物を除去する硫黄化合物除去装置9と、を備えている。移動層式タール除去装置5および固定層式タール除去装置7でタールが除去され、硫黄化合物除去装置9で硫黄化合物が除去されたバイオマスガスは必要に応じて冷却器10で適切な温度に調整されてガス利用設備11に供給される。
以下、各構成をさらに詳細に説明する。
<ガス化炉>
ガス化炉としてはその形式を限定するものではなく種々のものを利用でき、例えば、固定層、流動層、循環流動層、回転炉、移動層、噴流床、間接加熱ガス化炉及びこれらを組合せたもの等がある。バイオマスに水蒸気、空気、酸素等を供給しながら加熱し、熱分解や部分酸化等の熱化学反応によって水素、CO、炭化水素等のガスを発生させる。
<温度調整装置>
温度調整装置2は例えば減温塔、熱交換器、水冷壁又は空冷壁を有する冷却室等からなり、下流側の移動層式タール除去装置5、固定層式タール除去装置7及び硫黄化合物除去装置9に導入されるバイオマスガスの温度を所定の温度になるように調整する。
ここにいう所定の温度とは、バイオマスガスによって移動層式タール除去装置内及び固定層式タール除去装置内に導入されたバイオマスガスによって除去剤層の雰囲気温度がタール除去に好適となる温度であり、かつ硫黄化合物除去装置9内に導入されたバイオマスガスによって硫黄化合物除去装置内の除去剤層の雰囲気温度が硫黄化合物除去に好適になるような温度である。
タール除去に好適な除去剤層の雰囲気温度とは、160℃〜500℃であり、より好ましくは200℃〜400℃であり、さらにより好ましくは300℃である。除去剤層の雰囲気温度範囲を160℃〜500℃とするのは、除去剤層の雰囲気温度が160℃より低いとタールが凝縮して装置内に付着しトラブルが発生する可能性が高く、他方500℃より高いと活性炭の熱分解が発生するからである。また、除去剤層を維持する強度が不足してガスの流通を阻害することがある。また、除去剤層の雰囲気温度範囲をより好ましくは200℃〜400℃とし、さらにより好ましくは300℃とするのは、この温度範囲において活性炭のタール除去能が十分に高く、またバイオマスガスの有用ガス成分への影響がないからである。
また、硫黄化合物除去に好適な除去剤層の雰囲気温度のための所定の温度とは、160℃〜500℃である。
除去剤層の雰囲気温度範囲を160℃〜500℃とするのは、除去剤層の雰囲気温度が160℃より低いと、硫黄化合物除去装置9において、COS+HO→HS+CO、の転化反応や、HS、COSの分解反応での速度が著しく低下し、硫黄化合物除去効率が低下するからである。また、HSによる腐食が生ずるからである。
他方、除去剤層の雰囲気温度が500℃より高いと、炭素質除去剤の熱分解が発生するからである。また、炭素質除去剤層を維持する強度が不足して、ガスの流通を阻害することがある。
なお、除去剤層の雰囲気温度は、300℃〜450℃がより好ましく、さらには約450℃が硫黄化合物の分解反応が活発に起こり、最も好ましい。この温度範囲において活性炭の硫黄化合物除去能が十分に高く、またバイオマスガスの有用ガス成分への影響がないからである。また、精製ガスの顕熱を利用して、液体燃料合成効率を向上できる。
なお、温度調整装置2における上記の温度制御は、移動層式タール除去装置5、固定層式タール除去装置7及び硫黄化合物除去装置9に該装置内の除去剤層雰囲気温度を検出する温度検出装置を設置して、これによって検出される温度に基づいて行うようにすればよい。
なお、ガス化炉に水冷壁や熱回収ボイラ等、バイオマスガスの温度を所定の温度になるように減温して調整する装置が設けられている場合や、発生するバイオマスガスの温度を所定の温度になるようにガス化操業する場合には、温度調整装置はかならずしも必要ではない。
<除塵装置>
除塵装置3はバイオマスガス中のダストを除去するものであり、具体的にはサイクロン、フィルタ、移動層型の除塵装置等がある。
なお、除塵装置3の下流側に設置する移動層式タール除去装置5には除塵能力が備わっているので、ガス中のダストはこの移動層式タール除去装置5によって除塵することができる。したがって、移動層式タール除去装置5の上流に除塵装置3を別途設けることは必須ではない。しかし、除塵装置3を別途設けることで、移動層式タール除去装置5のダストによる目詰を防止でき、ダストによる目詰まりに起因するタール除去効率の低下を防止できるという効果が得られる。
また、バイオマスの性状やガス化炉の形式によってバイオマスガス中にダストがほとんど発生しない場合には、除塵装置を設ける必要はない。
<移動層式タール除去装置>
移動層式タール除去装置5は除塵装置3の下流側に設けられてバイオマスガス中のタールを除去するものである。
移動層式タール除去装置5は、図2に示すように、筒状の本体12と、その内部に形成された除去剤層としての活性炭層13を主な構成要素としている。本体12の下側面部にはガス入口15が形成され、本体12の上側面部にはガス出口17が形成されている。また、本体12の上端部には活性炭を導入するための活性炭導入口19が設けられ、本体12の下端部にはタールを除去した活性炭を排出するための活性炭排出口21が設けられている。つまり、活性炭層13を形成する活性炭は下方のものから順次排出され新たな活性炭が上方に供給される構造になっている。つまり、活性炭層13は排出と供給によって層が順次下方に移動する移動層となっている。
活性炭層13は本体内におけるガス入口15とガス出口17の間に形成されており、この活性炭層13の直下にはガス入口15から導入されたガスを分散して活性炭層13を通過させるための分散器23が設けられている。
なお、活性炭層13を形成する活性炭はその粒径が2〜10mmの活性炭を使用することが好ましい。なぜなら、バイオマスガスに含まれるタールのうち大部分が重質タールであり、重質タールを効率的に除去するには上記の性状の活性炭が好ましいからである。
移動層式タール除去装置5はタール除去工程の上流側にあって、バイオマスガスに多量に含まれる重質タール除去を主目的としたものであり、そのために適した性状の活性炭と、目詰まり等を考慮して移動層式としているのである。
なお、重質タールとは、露点温度が比較的高く多環芳香族化合物類を主体としたものをいう。
なお、活性炭層13の活性炭はその比表面積が250m/g以上とすることが好ましい。比表面積が250m/gより小さいとバイオマスガス中のタール除去能が十分でない。また活性炭層13の活性炭はその平均細孔径が0.1nm以上とすることが好ましい。平均細孔径が0.1nmより小さいと細孔径が小さ過ぎるので、タールのような分子量の大きなものは細孔内に入ることができない。
また、温度調整装置2によってバイオマスガス温度を調整することにより活性炭層13の雰囲気温度が前述したように130℃〜500℃とすることが好ましく、200℃〜400℃がより好ましい。このような条件を満たす活性炭層13であれば、バイオマスガス中に含まれるタールのみが効果的に除去されて、タールをほとんど含まない精製されたガスを製造することができる。また、活性炭層13が上記条件を満たす場合には、バイオマスガスに含まれるHやCOや炭化水素は、活性炭層13の空隙を素通りするので、有用なガスが減少することがない。
除去剤層の雰囲気温度の調整は、上記のように除去剤層に導入するバイオマスガスの温度を調整することの他、除去剤層の周囲にジャケットを設けたり、除去剤層内部に熱交換器を設けて、除去剤層を外部あるいは内部から加熱したり冷却することによって行うこともできる。
<固定層式タール除去装置>
固定層式タール除去装置7は、移動層式タール除去装置5によって主として重質タールが除去されたバイオマスガスから、さらに軽質タールと移動層式タール除去装置5によって除去されなかった重質タールの残存分を除去してガス利用設備11での利用が支障なくできるようにするものである。固定層式タール除去装置7の例としては、図3に示すように、本体25の内部に活性炭カートリッジ27を設置した構造のものがある。活性炭カートリッジ27は、図4に示すように、その内部に活性炭が充填されて形成される活性炭層29と処理ガスの導入空間31を有しており、これら活性炭層29と導入空間31が平面視で千鳥状に配置されている。
活性炭層29は固定層であり、活性炭の充填率は移動層式タール除去装置5の充填率より高くなっている。また、活性炭層29を形成する活性炭の粒径は1〜3mmであることが好ましい。その理由は固定層式タール除去装置7では移動層式タール除去装置5で完全に除去できなかった重質タールの残存分と軽質タールを除去することを目的としており、この目的達成のためには上記性状の活性炭が好ましいのである。
なお、軽質タールとは、露点温度が比較的低くヘテロ環化合物類、芳香族化合物類を主体としたものをいう。
また、移動層式タール除去装置5で説明したようにバイオマスガス中に含まれるタールのみが効果的に除去されるようにするために、固定層式タール除去装置7においても活性炭層29はその比表面積が250m/g以上、平均細孔径が0.1nm以上で、かつ活性炭層29の雰囲気温度が130℃〜500℃とすることが好ましく、200℃〜400℃がより好ましい。
また、固定層式タール除去装置7の活性炭層29の雰囲気温度を、移動層式タール除去装置5の活性炭層13の雰囲気温度より低く調整することによって、露点温度領域の異なるタールをそれぞれの除去装置で有効に除去することができるので、好ましい。
上記のように構成された固定層式タール除去装置7においては、移動層式タール除去装置5で大部分のタールが除去されたガスは本体25のガス入口25aから本体内に導入され、活性炭カートリッジ27の導入空間31を経由して活性炭層29を通過し、残存するタールが除去され、ガス出口25bから排出される(図4参照)。
また、固定層式タール除去装置として上記のカートリッジ式の固定層式タール除去装置以外のものを用いてもよい。例えば図2に示す移動層式タール除去装置5において、活性炭層13を連続的に移動させず固定層として用いてもよい。活性炭層13を固定層として用いるには、例えば活性炭層13の下部側から上部側に向かってガスを流して、活性炭によりタールを除去し、所定の時間タール除去が行われたら、活性炭排出口21からタール除去能の低下した活性炭を排出し、排出相当分の新たな活性炭を活性炭導入口19から導入して活性炭層13を更新させるようにすればよい。
<硫黄化合物除去装置>
硫黄化合物除去装置9は、固定層式タール除去装置7の下流側に設けられてバイオマスガス中の硫黄化合物を除去するものである。
硫黄化合物除去装置9は、図5に示すように、筒状の本体33と、その内部に形成された除去剤層としての活性炭層35を主な構成要素としている。
本体33の下側面部にはガス入口37が形成され、本体33の上側面部にはガス出口39が形成されている。また、本体33の上端部には活性炭を導入するための活性炭導入口41が設けられ、本体33の下端部にはバイオマスガスから硫黄化合物を除去した活性炭を排出するための活性炭排出口43が設けられ、固定層式除去装置を構成している。
活性炭層35は本体内におけるガス入口37とガス出口39の間に形成されており、この活性炭層35の直下にはガス入口37から導入されたバイオマスガスを分散して活性炭層35を通過させるための分散器45が設けられている。
硫黄化合物除去装置9においては、活性炭層35の下部側から上部側に向かってバイオマスガスを流して、活性炭により硫黄化合物を除去する。所定の時間硫黄化合物除去が行われたら、活性炭排出口43から硫黄化合物除去能の低下した活性炭を排出し、排出相当分の新たな活性炭を活性炭導入口41から導入して活性炭層35を更新させる。
なお、本体内部に活性炭カートリッジを設置したカートリッジ式固定層式除去装置や所定の層厚を有する一層又は複数層の活性炭層を用いた固定層式除去装置であってもよい。
なお、活性炭層35の活性炭は、その比表面積が250m/g以上で、且つ平均細孔径が0.1nm以上とすることが好ましい。
また、温度調整装置2によってバイオマスガス温度を調整することにより活性炭層35の雰囲気温度が前述したように160℃〜500℃とすることが好ましく、300℃〜450℃がより好ましい。このような条件を満たす活性炭層35であれば、バイオマスガス中に含まれる硫黄化合物のみが効果的に除去されて、硫黄化合物をほとんど含まない精製されたガスを製造することができる。また、活性炭層35が上記条件を満たす場合には、バイオマスガスに含まれるHやCOや炭化水素は、活性炭層35の空隙を素通りするので、有用なガスが減少することがない。
なお、硫黄化合物除去装置9の除去剤層雰囲気温度を上流側のタール除去装置のタール除去剤層雰囲気温度よりも高温にする場合には、バーナ排ガスやガス利用設備からの排ガスと熱交換して硫黄化合物除去装置9に導入するバイオマスガスを加熱するようにすればよい。
また、硫黄化合物除去装置9は上記の固定層式除去装置に限らず、移動層式除去装置を用いてもよい。移動層式除去装置では活性炭層35を形成する活性炭が、常時下方のものから順次排出され新たな活性炭が上方に供給される構造になっている。
<ガス利用設備>
ガス利用設備はタールの除去されたバイオマスガスをガス燃料として利用する設備であり、例えばガスエンジン、ガスタービン、ボイラ、工業炉に用いるバーナ燃焼器又は燃料電池等が挙げられる。
固定層式タール除去装置7の後流に精製されたバイオマスガスを冷却する冷却器8を必要に応じ設けて、ガス利用設備に適した温度に調整する。
以上のように構成された本実施の形態においては、ガス化炉1において発生したバイオマスガスが温度調節装置2によって所定の温度に減温される。このときの温度は移動層式タール除去装置5及び固定層式タール除去装置7内の除去剤層雰囲気温度が200℃〜400℃になるようにするのが好ましい。温度調節装置2によって所定の温度に減温されたバイオマスガスは除塵装置3によってダストが除去される。除塵装置3によってダストが除去されたバイオマスガスはガス入口15から移動層式タール除去装置5に導入される。移動層式タール除去装置5に導入されたバイオマスガスは分散器23によって分散されて活性炭層13を通過する。このとき、活性炭層13の活性炭は比表面積が250m/g以上で、且つ平均細孔径が0.1nm以上に設定され、さらには除去剤層雰囲気温度が約300℃に調整されることで、バイオマスガス中に含まれるタールのみが活性炭層13に除去されて効果的に精製される。
移動層式タール除去装置5においては、活性炭層13の下部側から上部側に向かってガスが流れるので、下部側の活性炭から順にタールを除去していく。そこで、活性炭排出口21からタール除去能の低下した活性炭を排出し、排出相当分の新たな活性炭を活性炭導入口19から導入して活性炭層13を順次下方へ移動させる。このようにすることで、活性炭層13は常に所定の層厚みを保持しながら移動層を形成し、しかもタール除去能を減じることがない。
このように、上流側に移動層式タール除去装置5を設置したことにより、バイオマスガス中の重質タールを、除去層に目詰まりを生ずることなく効果的に除去できる。
移動層式タール除去装置5によってタールがほとんど除去されたバイオマスガスは、固定層式タール除去装置7に導入されて軽質タールと移動層式タール除去装置5で完全に除去できなかった重質タールの残存分の除去がなされる。
移動層式タール除去装置5と固定層式タール除去装置7によってタールが除去されたバイオマスガスはガス入口15から硫黄化合物除去装置9に導入される。硫黄化合物除去装置9に導入されたバイオマスガスは分散器45によって分散されて活性炭層35を通過する。
このとき、バイオマスガス中に含まれるHS及びCOSの硫黄化合物は、活性炭に吸着及び分解されて捕捉される。
とくに、活性炭層35の雰囲気温度を160℃以上に設定していることから、HS及びCOSの下式に示す転化反応と分解反応が促進され、分解された硫黄が活性炭層13に捕捉される。
COS+HO→HS+CO
S→H+S
COS→CO+S
特に、このときの温度は硫黄化合物除去装置9内の除去剤層雰囲気温度が約450℃になるようにするのが最も好ましい。除去剤層雰囲気温度が約450℃に調整されることで、HS及びCOSの分解反応が最も促進され、バイオマスガス中に含まれる硫黄化合物のみが活性炭層13にて除去されて効果的に精製される。
なお、除去剤層雰囲気温度を約450℃にする場合のように上流側のタール除去剤層の温度(この例では約400℃)よりも高温にする場合には、硫黄化合物除去装置9の上流側にバイオマスガスをバーナ排ガスやガス利用設備からの排ガスと熱交換して加熱する加熱器を設けて加熱するようにすればよい。
なお、硫黄化合物除去装置9においては、活性炭層35の下部側から上部側に向かってガスが流れるので、下部側の活性炭から順に硫黄化合物の除去に供される。そして、活性炭排出口43を開放したときには、吸着及び分解捕捉に供した下部側の活性炭から順に排出されることになり効率的である。
移動層式タール除去装置5と固定層式タール除去装置7によってタール除去が行われた後、硫黄化合物除去装置9によって硫黄化合物が除去されたバイオマスガスは、必要に応じて冷却器10で温度調整されガス利用設備11に導入されてガス利用設備11でガス燃料等として利用される。
以上のように、本実施の形態においては、バイオマスガスの精製に際して、上流に移動層式タール除去装置5を配置し、下流側に固定層式タール除去装置7を配置する構成を採用したので、従来のように湿式除去装置でタール除去した場合のような大量の洗浄水の処理が不要となり、乾式であることから設備規模も小規模小型化、低コスト化が実現される。
また、上流側に移動層式タール除去装置5を配置したことにより、タール除去能が低下した活性炭を更新できるので、上流側の多量のタールの除去においても目詰まりを生ずることなく円滑な運転ができる。
また、移動層式タール除去装置5の活性炭層13を形成する活性炭をその粒径が2〜10mmのものを使用し、固定層式タール除去装置7の活性炭層29を形成する活性炭をその粒径が1〜3mmのものを使用するようにしたので、上流側の移動層式タール除去装置5では重質タールが効果的に除去され、下流側の固定層式タール除去装置7では軽質タールと重質タールの残存分が効果的に除去され、全体として効率的なタール除去ができる。
このように、タール性状に適した除去装置の組み合わせをしたことにより、それぞれ単独では重質タールと軽質タール両方を除去するには設備が大きくなってしまうのを、小規模、コンパクトな装置で実現できる。
また、活性炭層の活性炭の比表面積が250m/g以上で、平均細孔径が0.1nm以上で、且つ活性炭層の雰囲気温度が約300℃になるように調整したので、バイオマスガス中に含まれるタールのみが活性炭層で除去されて効果的に精製される。
また、以上のように、本実施の形態においては、硫黄化合物の除去装置として活性炭層35からなる乾式の硫黄化合物除去装置9を採用したので、従来例で示した湿式の除去装置を用いた場合のような洗浄水の処理が不要となり設備規模も小規模小型化、低コスト化が実現される。
また、除去剤層雰囲気温度が160℃〜500℃になるように調整できるようにしたので、バイオマスガス中に含まれる硫黄化合物の分解反応が促進され、硫黄化合物のみが活性炭層35で除去されて効果的に精製される。
なお、上記の実施の形態では熱化学的にガス化したガス化ガスとしてバイオマスガスについて記述したが、化石燃料や廃棄物をガス化したガス化ガスに対しても同様の効果が得られる。
また、上記の実施の形態においては、移動層式タール除去装置5の例として、図2に示したように、活性炭を一層状態で充填したものを示した。しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば図6に示すように本体11内に、網またはルーバーによって側面を仕切られた筒状の空間に活性炭を充填した移動層を2層設け、上流側移動層13aと下流側移動層13bとするようなものでもよい。図6においては、図2に示した移動層式タール除去装置5と同一又は相当する部分に同一の符号を付している。ガス入口15から導入されたバイオマスガスは上流側移動層13aを透過し、さらに下流側移動層13bを透過してガス出口17から排出される。このような2層構造にした場合には、上流側移動層13aは除塵を主体として、活性炭の切り出し速度を速くして活性炭の更新を円滑に行い、下流側移動層13bはタール除去を主体として、活性炭の切り出し速度を遅くするのが好ましい。また、このように2層構造にした場合には、上流側移動層13aはもっぱら除塵機能に特化させて、充填剤として砂やスラグ粒子やセラミック粒子などを用いるようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては固定層式タール除去装置7を一つのラインに1台設けた例を示したが、図7に示すように、一つのラインに複数台の固定層式タール除去装置7を設け、一つの固定層式タール除去装置7のタール除去能が低下したら他の固定層式タール除去装置7にガス流れを切り替えて使用するようにしてもよい。このようにすることで、固定式タール除去装置7の活性炭の交換時においても処理を中断することがなくなる。
また、図7に示すように、固定層式タール除去装置7内における活性炭層7aの周囲に加熱器7bを設け、加熱器7bに精製ガスの一部を導入してこれを燃料ガスとしてバーナで燃焼させ、不活性ガス雰囲気又は減圧下で活性炭層7aを加熱してタールを脱着させ、これをガス化炉1に導きガス化させて有用ガスとして用いるようにしてもよい。このようにすれば、活性炭の交換が不要になるか、あるいはその頻度が減り、さらに脱着したタールを有効利用できる。
上記実施の形態においては、タールを除去するための炭素剤として活性炭を例にあげたが、活性炭の他に、活性コークス、石炭、コークス、木炭、グラファイト、カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ、有機物由来の炭化物などが利用可能である。
また、上記の実施の形態においては、硫黄化合物除去装置9の硫黄化合物除去剤として活性炭を用いた例を示した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、HS及びCOSの分解反応を促進するために、硫黄化合物除去剤として、元素周期表の1A族、1B族、2A族、2B族、6族および8族の元素のうちの少なくとも一つを炭素質材、例えば活性炭に担持した炭素質除去剤を用いることも好ましい。1A族、1B族、2A族、2B族、6族および8族の元素のうちの少なくとも一つを担持させることによって、前記元素の触媒的な作用により、硫黄酸化物を分解させることができる。
例えば、鉄(Fe)を担持させた場合には、Feが下式の反応を促進させる。
S →H+S
COS→CO+S
また、Feが分解して生成した硫黄(S)を捕捉する作用がある。これは、金属FeがFeSとなり、酸化鉄がFe中のOがSと交換する反応等により捕捉されることと、炭素質除去剤の細孔にSとして捕捉されることによる。
上記の例では炭素質除去剤として、元素周期表の1A族、1B族、2A族、2B族、6族および8族の元素のうちの少なくとも一つを担持した炭素質除去剤を用いた例を示したが、前記元素を含む原料を炭化処理したもの、例えばバイオマスを熱化学的にガス化した残渣(バイオマスチャー)や褐炭等低質石炭を乾留ガス化した残渣(褐炭チャー)でも、上記の例と同様にHS及びCOSの分解反応を促進する作用がある。
また、硫黄化合物除去装置9の例として、上記の実施の形態においては活性炭を充填した固定層型の除去装置やカートリッジ式固定層式除去装置を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、他の固定層型や移動層型の除去装置であってもよい。
また、元素周期表の1A族、1B族、2A族、2B族、6族および8族の元素のうちの少なくとも一つを担持する炭素質材は、活性炭に限られるものではなく、活性炭の他に、活性コークス、石炭、コークス、木炭、グラファイト、カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ、有機物由来の炭化物などの炭素質材が利用可能である。
また、硫黄化合物除去剤として活性コークス、石炭、コークス、木炭、グラファイト、カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ、有機物由来の炭化物などの炭素質材が利用可能である。
また、硫黄化合物を除去するための硫黄化合物除去剤の形状は、粉状、粒状、ペレット状、板状又はハニカム形状等にしてもよいし、他の物質の担体に担持させてもよい。
[実施の形態2]
本実施の形態に係るガス精製装置は、実施の形態1における固定層式タール除去装置7に代えて湿式タール除去装置を設置したものである。そして、湿式タール除去装置を設置したことにより該湿式タール除去装置を通過することでバイオマスガスの温度が低下するので、湿式タール除去装置の下流側にバイオマスガスの温度を上昇させる加熱器を設けるようにしたものである。その他の構成は図1に示した実施の形態と同様である。
以下、本実施の形態で新たに設ける装置の詳細を説明する。
<湿式タール除去装置>
湿式タール除去装置は、移動層式タール除去装置5によってタールがほとんど除去されたバイオマスガスからさらにガス利用設備での利用が支障なくできる程度までさらにタールを除去するものである。湿式タール除去装置の例として、図8に示すような湿式電気集塵装置47が挙げられる。
湿式電気集塵装置47は、図8に示されるように、装置全体を包むケーシング51内に平板状の集塵電極53が鉛直面に沿って等間隔で多数配列され、これら集塵電極53の間に放電電極55が配置されている。集塵電極53の上部には固定金具57が設けられており、集塵電極53は前記固定金具57を介してケーシング51内に吊り下げられた状態で固定されている。
一方、放電電極55はケーシング51の上部に設けられている碍子室59内の支持碍子61により支持されており、各集塵電極53の両側に放電電極55が固定されることでケーシング51内において集塵空間63が形成される。
ケーシング51の上部には洗浄水を噴射するためのノズル65が配設され、各ノズル65から噴射された水によって集塵電極53の表面(集塵電極面)に水膜が形成される。すなわち、ノズル65から放出された水は集塵電極面に到達し、集塵電極面に水膜を形成しながら、下方に流れてホッパー67に落下し、排出装置69により外部へ排出される。
上記のように構成された湿式電気集塵装置47においてはガス入口71から、移動式タール除去装置5を通過した処理ガスが集塵空間63に導入される。図示しない電源装置から支持碍子61を介して放電電極55に負の直流高電圧が印加されると、集塵電極53(正の接地極)に向かって負イオン電流が流れ(コロナ放電)始める。処理ガスに含まれているタール及びその他のミストは負イオンにより荷電され、電極間の電界によって発生するクーロン力によって集塵電極面に吸引される。こうして、タール及びミストは水膜と共に下方に洗い流され、タール等が除去された清浄なガスがガス出口73から放出される。
なお、湿式タール除去装置は、上記の湿式電気集塵装置47の他、湿式スクラバーを用いることができる。
<加熱器>
加熱器としては、バーナ排ガスやガス利用設備からの排ガスと熱交換してバイオマスガスを加熱する加熱器を用いることができる。
以上のように構成された実施の形態2においては、移動層式タール除去装置5によってタールが大部分除去されたバイオマスガスは湿式電気集塵装置47に導入されてさらにタールの除去がなされる。
なお、湿式電気集塵装置47から排出されるタールを含んだ洗浄廃水は所定の処理がなされるが、この処理水の量は少量であり、従来のように湿式タール除去装置のみでタール除去した場合の洗浄水の処理に比較すると極めて小規模のもので足りる。
湿式電気集塵装置47によってタール除去が行われた後、バイオマスガスはガス利用設備11に導入されてガス利用設備11でガス燃料等として利用される。
以上のように、本実施の形態においては、バイオマスガスの精製に際して、上流に移動層式タール除去装置5を配置し、その下流側に湿式タール除去装置を配置する構成を採用したので、従来のように湿式タール除去装置のみを設置した場合のような大量の洗浄水の処理が不要となり、移動層式タール除去装置によりタールの大部分を除去するものであることから設備規模も小規模小型化、低コスト化が実現される。
[実施の形態3]
本実施の形態のガス精製装置は、実施の形態1においてタール除去装置として移動層式タール除去装置5および固定層式タール除去装置7といういずれも乾式のものを用いていたが、これらに代えて湿式のタール除去装置を用いたものである。湿式のタール除去装置としては例えば図8に示した湿式電気集塵装置47でもよいし、あるいは湿式スクラバーでもよい。
つまり本実施の形態のガス精製装置はタールの除去を湿式タール除去装置で行い硫黄化合物の除去を、活性炭等を充填した乾式の硫黄化合物除去装置9で行うというものである。
バイオマスガス中のタールの含有率が高い場合にこのような構成を採用することにより、湿式タール除去装置によりタールを十分に除去でき、さらに硫黄化合物を湿式除去装置により除去していた従来技術に比べて、装置を簡略にでき、効率的にタールと硫黄化合物を除去できる。
[実施の形態4]
本実施の形態のガス精製装置は、実施の形態1においてタール除去装置として移動層式タール除去装置5および固定層式タール除去装置7という2つの装置を用いていたが、これら2つの装置のうちの固定層式タール除去装置7を省略したものである。
バイオマスガス中のタールの含有率が実施の形態1〜3を適用する場合にくらべて低い場合には、このような構成を採用することにより、タール除去装置を簡略にできる。
[実施の形態5]
本実施の形態のガス精製装置は、実施の形態1においてタール除去装置として移動層式タール除去装置5および固定層式タール除去装置7という2つの装置を用いていたものから移動式タール除去装置5を除き、タール除去装置として固定層式タール除去装置7のみを用いるようにしたものである。
バイオマスガス中のタール含有率が比較的低い場合にはこのような構成を採用することにより装置がコンパクトになり、効率的にタールと硫黄化合物を除去できる。
なお、この場合固定層式タール除去装置7と硫黄化合物除去装置9のそれぞれの除去剤層を、一つの装置の中に設けるようにしてもよい。このようにすればより装置をコンパクトにできる。
[実施の形態6]
本実施の形態のガス精製装置は、実施の形態1において移動層式タール除去装置5、固定層式タール除去装置7および固定層式硫黄化合物除去装置9という3つの装置を用いていたものを、固定層式タール除去装置7と固定層式硫黄化合物除去装置9のそれぞれの除去剤層を一つの装置の中に設けてタール・硫黄化合物除去装置としたものである。
このようにすれば、装置をコンパクトにすることができる。
[実施の形態7]
本実施の形態のガス精製装置は、実施の形態1に示したタール除去剤と硫黄化合物除去剤を混合して充填したタール除去剤・硫黄化合物除去剤混合層を除去剤層として有するものである。そして、この除去剤層は図2に示した移動層式にしてもよいし、あるいは図3に示した固定層式にしてもよい。
本実施の形態のガス精製装置は、比較的バイオマスガス中のタール含有率が低い場合に好適であり、装置がコンパクトになり、効率的にタールと硫黄化合物を除去できる。
[実施の形態8]
本実施の形態のガス精製装置は、実施の形態7に示したタール除去剤・硫黄化合物除去剤混合層を除去剤層とする装置の上流側に移動層式タール除去装置を設けたものである。
このような構成とすることにより、バイオマスガス中のタール含有率が高い場合でも効率的にタールと硫黄化合物を除去できる。
なお、上記の実施の形態では、バイオマスガスのガス精製装置について述べたが、バイオマスガス以外の化石燃料または廃棄物の熱化学的なガス化、すなわち熱分解反応や部分酸化反応等によるガス化によって得られるガスのガス精製においても同様に適用できる。
上記の実施の形態1に示した移動式タール除去装置5および固定式タール除去装置7のタール除去の効果を確認する実験を行ったのでその結果を以下に示す。なお、移動層式タール除去装置5と固定層式タール除去装置7の仕様は上記実施の形態で示したもので、使用する活性炭はその比表面積が250m/g以上のものであり、また活性炭層13の雰囲気温度が移動層式タール除去装置5では330℃であり、固定層式タール除去装置7では270℃である。
移動層式タール除去装置5に導入されるバイオマスガス中のタール濃度は20g/Nm3であったが、移動層式タール除去装置5から排出されるガス中のタール濃度は2g/Nm3であり、移動層式タール除去装置5によって90%のタールを除去できた。
また、固定層式タール除去装置7に導入されたタール濃度が2g/Nm3のバイオマスガスは固定層式タール除去装置7の出口側ではタール濃度が0.01g/Nm3となり、ガスエンジン用燃料として問題のない濃度にまで除去できた。
次に、実施の形態1で示した硫黄化合物除去装置9の硫黄化合物の除去効率を確認するための実験を行った。
タールを除去したバイオマスガスにHS、COSを100ppmずつ含有させたバイオマスガスを実施の形態1で示した各種炭素質除去剤を充填した除去剤層に流通させ、除去剤層の出口ガス組成を分析して除去率を測定した。
表1は測定結果を表にまとめたものである。表1においては、各除去剤の比表面積を併せて記載している。
Figure 2006335822
表1から分かるように、活性炭、バイオマスチャー、褐炭チャー、鉄担持褐炭チャーのいずれも、HS及びCOSの除去率が100%である。このことから、活性炭、バイオマスチャー、褐炭チャー、鉄担持褐炭チャーを除去剤として、その雰囲気温度を400℃にすることで、HS及びCOSを効果的に除去でき、ガスエンジン用燃料として問題のない濃度にまで除去できることを示している。
なお、表1に示したバイオマスチャーは、木材チップを原料としたものである。また、鉄担持褐炭チャーは、Fe元素を含有する水溶液中に褐炭チャーを浸漬し、乾燥させて調製したものである。
次に、活性炭、バイオマスチャー、褐炭チャー、鉄担持褐炭チャーの通ガス時間経過による除去率の推移を確認するために、通ガス開始から1000時間経過後における各種除去剤のHS及びCOSの除去率を測定した。測定結果を表2に示す。
Figure 2006335822
表2から分かるように、活性炭は、1000時間経過後にはHS及びCOSの除去率共に低下している。これは、活性炭は主に吸着によってHS及びCOSを除去しているため、時間経過に伴って吸着力が低下したためと推定される。
これに対して、褐炭チャーは、HS及びCOSの除去率の低下が小さく、1000時間経過後のHS及びCOSの除去率が活性炭よりも高くなっている。この理由は、褐炭チャーにあっては灰分に由来するCa分が残存しており、このCa分が触媒的な働きをしてHS及びCOSの分解反応を促進したためと考えられる。つまり、分解反応を伴う場合には、主として分解されたSが除去剤の表面に捕捉されるため、その捕捉力の低下がないのである。
また、鉄担持褐炭チャーにおいては、上記のCa分に加えて担持された鉄分の触媒的な作用によって、分解反応がより促進されるので、さらに時間経過による除去率の低下を抑えることができる。
また、バイオマスチャーにあっても、褐炭チャーや鉄担持褐炭チャーには及ばないまでも活性炭よりは1000時間経過後におけるHS及びCOSの除去率が高くなっている。この理由は、バイオマスチャーの原料である木材チップに含まれるアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属がバイオマスチャーにも残存し、これらの金属がHS及びCOSの分解反応において触媒的に作用して分解反応を促進するからである。
次に、除去剤として活性炭を用いて、その雰囲気温度の除去率に対する影響を調べるための実験を行った。実験は、雰囲気温度を、140℃、160℃、200℃、300℃、400℃、450℃、と変化させたときのHS及びCOSの除去率を調べた。結果を表3に示す。
Figure 2006335822
表3から分かるように、雰囲気温度が140℃にあっては、HS及びCOSの除去率が極めて低い。この理由は、雰囲気温度が160℃より低い場合には、分解反応が期待できないからである。
これに対して、雰囲気温度を160℃以上、特に400℃以上にするとHS及びCOSの除去率が極めて高い。この理由は、雰囲気温度を160℃以上とすることで、HS及びCOSの分解反応が活発になるからである。
以上からHS及びCOSの除去に際しては、除去剤層の雰囲気温度を160℃以上にすることが好適であることが実証された。
本発明の一実施の形態に係るガス精製装置の全体構成を説明する説明図である。 図1に示したガス精製装置の一部である移動層式タール除去装置の説明図である。 図1に示したガス精製装置の一部である固定層式タール除去装置の説明図である。 図3の一部分を詳細に説明する説明図である。 図1に示したガス精製装置の一部である硫黄化合物除去装置の説明図である。 図1に示した移動層式タール除去装置の他の態様の説明図である。 図1に示したガス精製装置の他の態様の説明図である。 本発明の他の実施の形態に用いる湿式タール除去装置の説明図である。
符号の説明
1 ガス化炉
2 温度調整装置
3 除塵装置
5 移動層式タール除去装置
7 固定層式タール除去装置
9 硫黄酸化物除去装置
10 冷却器
11 ガス利用設備

Claims (19)

  1. 熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、
    前記ガス化ガスを通過させてタールを除去するタール除去剤を充填してなるタール除去剤層を有するタール除去装置と、該タール除去装置の下流側に配置されて前記ガス化ガスを通過させてHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤を充填してなる硫黄化合物除去剤層を有する硫黄化合物除去装置とを備え、
    前記タール除去装置は、前記タール除去剤層を移動させて前記タール除去剤層を更新する移動層式タール除去装置と、該移動層式タール除去装置の下流側に配置されて前記タール除去剤層が固定されてなる固定層式タール除去装置と備えてなり、
    前記硫黄化合物除去装置は、硫黄化合物除去剤層が固定されてなる固定層式硫黄化合物除去装置からなることを特徴とするガス精製装置。
  2. 熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、
    前記ガス化ガスを通過させてタールを除去するタール除去剤を充填してなるタール除去剤層を有するタール除去装置と、該タール除去装置の下流側に配置されて前記ガス化ガスを通過させてHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤を充填してなる硫黄化合物除去剤層を有する硫黄化合物除去装置と、前記硫黄化合物除去剤層の雰囲気温度が160〜500℃になるように温度調整する温度調整手段と、を備え、
    前記タール除去装置は、前記タール除去剤層を移動させて前記タール除去剤層を更新する移動層式タール除去装置と、該移動層式タール除去装置の下流側に配置された湿式タール除去装置と、を備えてなり、
    前記硫黄化合物除去装置は、硫黄化合物除去剤層が固定されてなる固定層式硫黄化合物除去装置からなることを特徴とするガス精製装置。
  3. 熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、
    前記ガス化ガス中のタールを除去する湿式タール除去装置と、該湿式タール除去装置の下流側に配置されて前記ガス化ガスを通過させてHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤を充填してなる硫黄化合物除去剤層を有する硫黄化合物除去装置と、前記硫黄化合物除去剤層の雰囲気温度が160〜500℃になるように温度調整する温度調整手段と、を備えてなり、前記硫黄化合物除去装置は、硫黄化合物除去剤層が固定されてなる固定層式硫黄化合物除去装置からなることを特徴とするガス精製装置。
  4. 熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、
    前記ガス化ガスを通過させてタールを除去するタール除去剤を充填してなるタール除去剤層を有するタール除去装置と、該タール除去装置の下流側に配置されて前記ガス化ガスを通過させてHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤を充填してなる硫黄化合物除去剤層を有する硫黄化合物除去装置とを備え、
    前記タール除去装置は、前記タール除去剤層を移動させて前記タール除去剤層を更新する移動層式タール除去装置からなり、前記硫黄化合物除去装置は、硫黄化合物除去剤層が固定されてなる固定層式硫黄化合物除去装置からなることを特徴とするガス精製装置。
  5. 熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、
    前記ガス化ガスを通過させてタールを除去するタール除去剤を充填してなるタール除去剤層を有するタール除去装置と、該タール除去装置の下流側に配置されて前記ガス化ガスを通過させてHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤を充填してなる硫黄化合物除去剤層を有する硫黄化合物除去装置と、を備え、
    前記タール除去装置は、前記タール除去剤層が固定されてなる固定層式タール除去装置からなり、前記硫黄化合物除去装置は、硫黄化合物除去剤層が固定されてなる固定層式硫黄化合物除去装置からなることを特徴とするガス精製装置。
  6. 熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、
    前記ガス化ガスを通過させてタールを除去するタール除去剤を充填してなるタール除去剤層を有し、該タール除去剤層を移動させて該タール除去剤層を更新する移動層式タール除去装置と、
    該タール除去装置の下流側に配置されて、該タール除去装置で除去されなかったタールを除去するタール除去剤層と、該タール除去剤層の下流側に配置されて前記ガス化ガスを通過させてHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤を充填してなる硫黄化合物除去剤層を有するタール・硫黄化合物除去装置とを備えてなり、
    該タール・硫黄化合物除去装置における前記タール除去剤層および硫黄化合物除去剤層が固定されてなる固定層式であることを特徴とするガス精製装置。
  7. 熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、
    前記ガス化ガス中のタールを除去するタール除去剤と、前記ガス化ガス中のHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤とを混合充填してなるタール除去剤・硫黄化合物除去剤混合層を有し、該タール除去剤・硫黄化合物除去剤混合層は、充填されているタール除去剤および硫黄化合物除去剤を移動させて前記タール除去剤・硫黄化合物除去剤混合層を更新する移動層式であることを特徴とするガス精製装置。
  8. 熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、
    前記ガス化ガス中のタールを除去するタール除去剤と、前記ガス化ガス中のHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤とを混合充填してなるタール除去剤・硫黄化合物除去剤混合層を有し、該タール除去剤・硫黄化合物除去剤混合層が固定層式であることを特徴とするガス精製装置。
  9. 熱化学的にガス化して得られるガス化ガスを精製する装置であって、
    前記ガス化ガスを通過させてタールを除去するタール除去剤を充填してなるタール除去剤層を有し、該タール除去剤層を移動させて前記タール除去剤層を更新する移動層式タール除去装置と、
    前記ガス化ガス中のタールを除去するタール除去剤と、前記ガス化ガス中のHS及び/又はCOSを除去する硫黄化合物除去剤とを混合充填してなるタール除去剤・硫黄化合物除去剤混合層を有し、該タール除去剤・硫黄化合物除去剤混合層が固定層式であるタール・硫黄化合物除去装置と、を備えてなることを特徴とするガス精製装置。
  10. タール除去剤は、炭素質材であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のガス精製装置。
  11. タール除去剤は活性炭であり、該活性炭の比表面積が250m/g以上、及び/又は平均細孔径が0.1nm以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のガス精製装置。
  12. タール除去剤は活性炭であり、該活性炭の比表面積が250m/g以上、及び/又は平均細孔径が0.1nm以上であり、タール除去剤層の雰囲気温度が130〜500℃になるように温度調整する温度調整手段を備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のガス精製装置。
  13. 硫黄化合物除去剤は炭素質材であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のガス精製装置。
  14. 硫黄化合物除去剤は活性炭であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のガス精製装置。
  15. 硫黄化合物除去剤は活性炭であり、硫黄化合物除去剤層の雰囲気温度が160〜500℃になるように温度調整する温度調整手段を備えたことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のガス精製装置。
  16. 硫黄化合物除去剤は元素周期表の1A族、1B族、2A族、2B族、6族および8族の元素のうちの少なくとも一つ含む炭素質材であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のガス精製装置。
  17. 硫黄化合物除去剤は元素周期表の1A族、1B族、2A族、2B族、6族および8族の元素のうちの少なくとも一つ含む炭素質材であり、硫黄化合物除去剤層の雰囲気温度が160〜500℃になるように温度調整する温度調整手段を備えたことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のガス精製装置。
  18. 硫黄化合物除去剤は元素周期表の1A族、1B族、2A族、2B族、6族および8族の元素のうちの少なくとも一つを担持した炭素質材であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のガス精製装置。
  19. 硫黄化合物除去剤は元素周期表の1A族、1B族、2A族、2B族、6族および8族の元素のうちの少なくとも一つを担持した炭素質材であり、硫黄化合物除去剤層の雰囲気温度が160〜500℃になるように温度調整する温度調整手段を備えたことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のガス精製装置。
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