JP2006328310A - ゴム組成物、及びそれを用いたタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】 優れた強度特性を維持しつつ、耐熱性が改良されたゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いたタイヤを提供する。
【解決手段】 ビスメルカプトオキサジアゾール化合物を耐熱架橋剤として硫黄と共にゴム組成物に配合することによって、優れた強度特性を維持しつつ、耐熱性に優れたゴム組成物である。
【選択図】なし
【解決手段】 ビスメルカプトオキサジアゾール化合物を耐熱架橋剤として硫黄と共にゴム組成物に配合することによって、優れた強度特性を維持しつつ、耐熱性に優れたゴム組成物である。
【選択図】なし
Description
本発明は、優れた強度特性を維持しつつ、耐熱性が改良されたゴム組成物及びそれを用いたタイヤに関し、特に、耐熱架橋剤を含むゴム組成物に関する。
一般に、ゴム製品の製造において、原料ゴムに硫黄等の加硫剤を加え、加熱を施して、ゴム分子の間に強固な結合を作らせることにより、ゴムの物性を変化させる、いわゆる原料ゴムの加硫が行われている。この加硫方法は、架橋の調製が比較的容易であり、得られた加硫ゴムの破断強度等の強度特性が高い。しかしながら、得られた加硫ゴムは、該加硫ゴムの分子と分子を結びつけている硫黄架橋部分が、架橋部分を構成する硫黄原子数が多いほど熱的に弱いため、耐熱性に劣るという欠点を有する。
その一方で、近年、自動車用ゴム部品をはじめとして、ゴムの耐熱要求が一段と高まってきていることから、加硫ゴムの優れた強度特性を維持しながら、耐熱性を従来よりもさらに向上させる技術が求められていた。
そこで、本発明の目的は、優れた強度特性を維持しつつ、耐熱性が改良されたゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いたタイヤを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、ビスメルカプトオキサジアゾール化合物を耐熱架橋剤として硫黄と共にゴム組成物に配合することによって、優れた強度特性を維持しつつ、耐熱性に優れたゴム組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明のゴム組成物は、天然ゴムおよび合成ゴムの少なくとも1種からなるゴム成分100質量部に対して、補強性充填材20〜150質量部と、下記式(I):
(式中、Rは、飽和もしくは不飽和脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、複素環基、又は酸素、窒素及び硫黄の少なくとも1種以上含んだ官能基のいずれか1個又はこれらの2個以上の組み合わせによりなる基、又はこれらの官能基と、アルキル基及びフェニル基との組み合わせからなる官能基を表す)で表されるビスメルカプトオキサジアゾール化合物0.01〜10質量部を配合することを特徴とする。
(式中、Rは、飽和もしくは不飽和脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、複素環基、又は酸素、窒素及び硫黄の少なくとも1種以上含んだ官能基のいずれか1個又はこれらの2個以上の組み合わせによりなる基、又はこれらの官能基と、アルキル基及びフェニル基との組み合わせからなる官能基を表す)で表されるビスメルカプトオキサジアゾール化合物0.01〜10質量部を配合することを特徴とする。
本発明のゴム組成物の好適例においては、前記式(I)のRは、炭素原子数1〜12の飽和もしくは不飽和脂肪族炭化水素基、フェニレン基又はナフタレン基であることを特徴とする。
本発明のゴム組成物の他の好適例においては、前記式(I)のRは、テトラメチレン基であることを特徴とする。
本発明のゴム組成物の他の好適例においては、前記式(I)のRは、1,4−フェニレン基であることを特徴とする。
本発明のゴム組成物の他の好適例においては、前記式(I)のRは、1,3−フェニレン基であることを特徴とする。
本発明のゴム組成物の他の好適例においては、前記補強性充填材は、カーボンブラックであることを特徴とする。
また、本発明のタイヤは、上記ゴム組成物をタイヤ構成部材に適用したことを特徴とする。
本発明によれば、ゴムの強度特性に影響を与えずに耐熱性を改良することができる耐熱架橋剤としてビスメルカプトオキサジアゾール化合物が配合された耐熱性に優れたゴム組成物、及び該ゴム組成物を適用したタイヤを提供することができるという有利な効果を奏する。
以下に、本発明について詳細に説明する。本発明のゴム組成物は、天然ゴム及び合成ゴムの少なくとも1種からなるゴム成分100質量部に対して、補強性充填材20〜150質量部と下記式(I):
(式中、Rは、飽和もしくは不飽和脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、複素環基、又は酸素、窒素及び硫黄の少なくとも1種以上含んだ官能基のいずれか1個又はこれらの2個以上の組み合わせによりなる基、又はこれらの官能基と、アルキル基及びフェニル基との組み合わせからなる官能基を表す)で表されるビスメルカプトオキサジアゾール化合物0.01〜10質量部を配合することを特徴とする。本発明のゴム組成物は、上記式(I)で表されるビスメルカプトオキサジアゾール化合物が配合されているため、通常の硫黄加硫により得られた加硫ゴムよりも耐熱性に優れている。さらに、本発明のゴム組成物は、硫黄加硫により得られた加硫ゴムの優れた強度特性が維持又は向上されている。
(式中、Rは、飽和もしくは不飽和脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、複素環基、又は酸素、窒素及び硫黄の少なくとも1種以上含んだ官能基のいずれか1個又はこれらの2個以上の組み合わせによりなる基、又はこれらの官能基と、アルキル基及びフェニル基との組み合わせからなる官能基を表す)で表されるビスメルカプトオキサジアゾール化合物0.01〜10質量部を配合することを特徴とする。本発明のゴム組成物は、上記式(I)で表されるビスメルカプトオキサジアゾール化合物が配合されているため、通常の硫黄加硫により得られた加硫ゴムよりも耐熱性に優れている。さらに、本発明のゴム組成物は、硫黄加硫により得られた加硫ゴムの優れた強度特性が維持又は向上されている。
本発明のゴム組成物を構成するゴム成分としては、天然ゴム(NR)及び種々の合成ゴムを適用することができる。上記合成ゴムの具体例としては、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム等の合成ゴムが挙げられる。
本発明のゴム組成物に用いる補強性充填材としては、カーボンブラック、シリカ等が挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが好ましい。
カーボンブラックの種類としては特に制限はなく、従来ゴムの補強性充填材として慣用されているものの中から任意のものを選択して用いることができる。このカーボンブラックとしては、例えばFEF、SRF、HAF、ISAF、SAF等が挙げられる。
本発明のゴム組成物における上記補強性充填材の配合量は、上記ゴム成分100質量部に対して20〜150質量部である。補強性充填材の配合量が20質量部未満では、ゴムの補強性が劣り、150質量部を超えると、破断時伸びの低下や加工性の著しい低下の恐れがある。ここで、補強性とゴムの諸特性の両立の観点から、補強性充填材の配合量は、30〜120質量部が好ましい。
本発明のゴム組成物においては、上記式(I)で表されるビスメルカプトオキサジアゾール化合物を耐熱架橋剤として用いる。
上記式(I)のRの飽和もしくは脂肪族炭化水素基は、炭素数0〜18の直鎖状、分岐状もしくは環状のいずれかの基であってもよい。飽和脂肪族炭化水素基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、2,2−ジメチルトリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ドデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、オクタデカメチレン基等が挙げられ、不飽和脂肪族炭化水素基の具体例としては、例えば、ビニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基、ペンテニレン基、ヘキセニレン基、ヘプテニレン基、オクテニレン基、デケニレン基、テトラデケニレン基、ヘキサデケニレン基、オクタデケニレン基等が挙げられる。これらの飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基には、水酸基、メトキシ基やエトキシ基などのアルコキシル基、アミノ基、置換アミノ基、カルボキシル基、エステル基、ケトン基、アミド基、エーテル基、チオール基、チオエーテル基、スルホニル基、ジスルヒド基などの置換基がついていても良い。これらのうち、炭素原子数1〜12の飽和もしくは不飽和脂肪族炭化水素基が好ましく、特にテトラメチレン基がより好ましい。
上記式(I)のRの芳香族炭化水素基は、単員環または多員環のいずれであってもよく、そのような芳香族炭化水素基の具体例として、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基等のフェニレン基、ナフタレン基、アントラセン基等を挙げることができる。これらの芳香族炭化水素基には、メチル基やエチル基などのアルキル基、水酸基、メトキシ基やエトキシ基などのアルコキシル基、アミノ基、置換アミノ基、カルボキシル基、エステル基、ケトン基、アミド基、エーテル基、チオール基、チオエーテル基、スルホニル基、ジスルヒド基などの置換基がついていても良い。これらのうち、フェニレン基及びナフタレン基が好ましく、特に1,3−フェニレン基及び1,4−フェニレン基がより好ましい。
上記式(I)のRの複素環基は、単員環または多員環のいずれであってもよく、そのような複素環基の具体例として、ピリジン、キノリン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、テトラゾール等のヘテロ環基等を挙げることができる。これらの芳香族炭化水素基には、メチル基やエチル基などのアルキル基、水酸基、メトキシ基やエトキシ基などのアルコキシル基、アミノ基、置換アミノ基、カルボキシル基、エステル基、ケトン基、アミド基、エーテル基、チオール基、チオエーテル基、スルホニル基、ジスルヒド基などの置換基がついていても良い。
上記式(I)のRの酸素、窒素及び硫黄の少なくとも1種以上含んだ官能基の具体例としては、アミノ基(−NH−)、置換アミノ基(−NR−)、アミド基(−CONH−)、ケトン基(−CO−)、エステル基(−COO−)、エーテル基(−O−)、チオエーテル基(−S−)、硫酸エステル基(−OSO3−)、カーボネート基(−OCOO−)、尿素基(−NHCONH−)等が挙げられる。これらの官能基は、単独又は2種以上組み合わせて用いても良い。さらに、これらの官能基の両端が直接にオキサジアゾール環と結合しても良いし、官能基の両端にアルキル基又はフェニル基を介してオキサジアゾール環と結合しても良い。
本発明のゴム組成物に配合する上記ビスメルカプトオキサジアゾール化合物の配合量は、上記ゴム成分100質量部に対して0.01〜10質量部である。ここで、ビスメルカプトオキサジアゾール化合物の配合量が0.01質量部未満では、耐熱性の改良効果が得られず、10質量部を超えると、ゴム組成物の強度特性の低下やスコーチの悪化の恐れがある。なお、破壊強度とスコーチの物性維持の観点から、ビスメルカプトオキサジアゾール化合物の配合量は、0.1〜5質量部が好ましい。
また、本発明のゴム組成物は、硫黄を加硫剤として含有する。硫黄の配合量は、0.1〜5質量部の範囲が好ましい
さらに、本発明のゴム組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、通常ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えば加硫促進剤、プロセス油、老化防止剤、オゾン劣化防止剤、シランカップリング剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸などを配合することができる。
さらに、本発明は、上述したゴム組成物をタイヤ構成部材に適用したタイヤである。前述したように、本発明のゴム組成物は耐熱性に優れているので、該ゴム組成物をトレッドに用いるのが特に好ましい。
以下に、本発明を、実施例を挙げてさらに詳しく説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
本実施例に用いる耐熱架橋剤としての種々のビスメルカプトオキサジアゾール化合物の合成につき説明する。化合物A〜Cを、下記の合成例1〜3に従って合成した。
(合成例1)
化合物A:1,4−ビス(1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−チオン−5−イル)−ベンゼン
温度計、攪拌機、コンデンサーを取り付けた四つ口フラスコ(500ミリリットル)に、テレフタル酸ジヒドラジド50.0g(0.258モル)、水酸化カリウム43.3g(0.774モル)、エタノール200ミリリットル、脱イオン水100ミリリットルを加え、10℃まで冷却した。攪拌下、二硫化炭素39.2g(0.516モル)を30分かけて徐々に滴下した。滴下終了後、加温し、環流下(内温82℃)で12時間攪拌した。減圧下にてエタノールを留去し、その残渣水溶液に36%塩酸水溶液78.5g(0.774モル)を徐々に添加した。析出した結晶を濾別し、脱イオン水300ミリリットルにて洗浄した後、減圧乾燥することで目的物(淡黄色結晶)を得た。この反応の収量は60.5g(0.256モル)であり、収率は99%であった。
融点 281℃
1H−NMR(DMSO)7.8〜8.0(m,4H)
IR 1620cm−1(CN)
化合物A:1,4−ビス(1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−チオン−5−イル)−ベンゼン
温度計、攪拌機、コンデンサーを取り付けた四つ口フラスコ(500ミリリットル)に、テレフタル酸ジヒドラジド50.0g(0.258モル)、水酸化カリウム43.3g(0.774モル)、エタノール200ミリリットル、脱イオン水100ミリリットルを加え、10℃まで冷却した。攪拌下、二硫化炭素39.2g(0.516モル)を30分かけて徐々に滴下した。滴下終了後、加温し、環流下(内温82℃)で12時間攪拌した。減圧下にてエタノールを留去し、その残渣水溶液に36%塩酸水溶液78.5g(0.774モル)を徐々に添加した。析出した結晶を濾別し、脱イオン水300ミリリットルにて洗浄した後、減圧乾燥することで目的物(淡黄色結晶)を得た。この反応の収量は60.5g(0.256モル)であり、収率は99%であった。
融点 281℃
1H−NMR(DMSO)7.8〜8.0(m,4H)
IR 1620cm−1(CN)
(合成例2)
化合物B:1,3−ビス(1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−チオン−5−イル)−ベンゼン
温度計、攪拌機、コンデンサーを取り付けた四つ口フラスコ(500ミリリットル)に、イソフタル酸ジヒドラジド50.0g(0.258モル)、水酸化カリウム43.3g(0.774モル)、エタノール200ミリリットル、脱イオン水100ミリリットルを加え、10℃まで冷却した。攪拌下、二硫化炭素39.2g(0.516モル)を30分かけて徐々に滴下した。滴下終了後、加温し、環流下(内温82℃)で12時間攪拌した。減圧下にてエタノールを留去し、その残渣水溶液に36%塩酸水溶液78.5g(0.774モル)を徐々に添加した。析出した結晶を濾別し、脱イオン水300ミリリットルにて洗浄した後、減圧乾燥することで目的物(淡黄色結晶)を得た。この反応の収量は59.5g(0.252モル)であり、収率は98%であった。
融点 250℃
1H−NMR(DMSO)7.6〜8.2(m,4H)
IR 1650cm−1(CN)
化合物B:1,3−ビス(1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−チオン−5−イル)−ベンゼン
温度計、攪拌機、コンデンサーを取り付けた四つ口フラスコ(500ミリリットル)に、イソフタル酸ジヒドラジド50.0g(0.258モル)、水酸化カリウム43.3g(0.774モル)、エタノール200ミリリットル、脱イオン水100ミリリットルを加え、10℃まで冷却した。攪拌下、二硫化炭素39.2g(0.516モル)を30分かけて徐々に滴下した。滴下終了後、加温し、環流下(内温82℃)で12時間攪拌した。減圧下にてエタノールを留去し、その残渣水溶液に36%塩酸水溶液78.5g(0.774モル)を徐々に添加した。析出した結晶を濾別し、脱イオン水300ミリリットルにて洗浄した後、減圧乾燥することで目的物(淡黄色結晶)を得た。この反応の収量は59.5g(0.252モル)であり、収率は98%であった。
融点 250℃
1H−NMR(DMSO)7.6〜8.2(m,4H)
IR 1650cm−1(CN)
(合成例3)
化合物C:1,4−ビス(1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−チオン−5−イル)−ブタン
温度計、攪拌機、コンデンサーを取り付けた四つ口フラスコ(3リットル)に、アジピン酸ジヒドラジド300g(1.72モル)、水酸化カリウム289g(5.16モル)、エタノール1200ミリリットル、脱イオン水600ミリリットルを加え、10℃まで冷却した。攪拌下、二硫化炭素288g(3.78モル)を60分かけて徐々に滴下した。滴下終了後、加温し、環流下(内温82℃)で12時間攪拌した。減圧下にてエタノールを留去し、その残渣水溶液に36%塩酸水溶液523g(5.16モル)を徐々に添加した。析出した結晶を濾別し、脱イオン水1000ミリリットルにて洗浄した後、減圧乾燥することで目的物(淡黄色結晶)を得た。
この反応の収量は370g(1.43モル)であり、収率は83%であった。
融点 196℃
1H−NMR(DMSO)1.6〜1.8(m,4H)、2.8〜2.9(m,4H)
IR 1620cm−1(CN)
化合物C:1,4−ビス(1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−チオン−5−イル)−ブタン
温度計、攪拌機、コンデンサーを取り付けた四つ口フラスコ(3リットル)に、アジピン酸ジヒドラジド300g(1.72モル)、水酸化カリウム289g(5.16モル)、エタノール1200ミリリットル、脱イオン水600ミリリットルを加え、10℃まで冷却した。攪拌下、二硫化炭素288g(3.78モル)を60分かけて徐々に滴下した。滴下終了後、加温し、環流下(内温82℃)で12時間攪拌した。減圧下にてエタノールを留去し、その残渣水溶液に36%塩酸水溶液523g(5.16モル)を徐々に添加した。析出した結晶を濾別し、脱イオン水1000ミリリットルにて洗浄した後、減圧乾燥することで目的物(淡黄色結晶)を得た。
この反応の収量は370g(1.43モル)であり、収率は83%であった。
融点 196℃
1H−NMR(DMSO)1.6〜1.8(m,4H)、2.8〜2.9(m,4H)
IR 1620cm−1(CN)
(実施例1〜3、従来例)
合成例1〜3で得た化合物A〜Cをそれぞれ用いて表1に示す配合処方に従って、バンバリーミキサーを用いて各種ゴム組成物を調整し、得られたゴム組成物を145℃で45分の条件で加硫してサンプルを作成した。比較のため、ビスメルカプトオキサジアゾール化合物を含まないゴム組成物を上記と同じ配合処方により作成した。
合成例1〜3で得た化合物A〜Cをそれぞれ用いて表1に示す配合処方に従って、バンバリーミキサーを用いて各種ゴム組成物を調整し、得られたゴム組成物を145℃で45分の条件で加硫してサンプルを作成した。比較のため、ビスメルカプトオキサジアゾール化合物を含まないゴム組成物を上記と同じ配合処方により作成した。
これらのゴム組成物を、破断時伸びEb、破断時引張強度Tb、300%時の引張応力M300及び耐熱性について下記の方法でそれぞれ評価した。結果を表1に示す。
(1) 破断時伸びEb、破断時引張強度Tb及び300%時の引張応力M300の評価方法
JIS K6251に基づいて、各サンプルの破断時伸びEb(%)、破断時引張強度Tb(MPa)及び300%時の引張応力M300を測定し、従来例の値を100として指数表示した。なお、指数値が大きい程、各物性が良好であることを示す。
JIS K6251に基づいて、各サンプルの破断時伸びEb(%)、破断時引張強度Tb(MPa)及び300%時の引張応力M300を測定し、従来例の値を100として指数表示した。なお、指数値が大きい程、各物性が良好であることを示す。
(2) 耐熱性の評価方法
JIS K6265に記載のフレクソメーターによる定応力測定を行い、サンプル内部に亀裂が発生するまでの時間を耐熱疲労時間とし、従来例の値を100として指数表示した。なお、指数値が大きい程、耐熱性が良好であることを示す。
JIS K6265に記載のフレクソメーターによる定応力測定を行い、サンプル内部に亀裂が発生するまでの時間を耐熱疲労時間とし、従来例の値を100として指数表示した。なお、指数値が大きい程、耐熱性が良好であることを示す。
表2より、実施例1〜3のいずれにおいても従来例より耐熱性が大幅に向上した。また、実施例1〜3の破断時伸びEb、破断時引張強度Tb及び300%時の引張応力M300は、従来例と同等であるか、又は従来例より向上していた。
Claims (7)
- 前記式(I)のRは、炭素原子数1〜12の飽和もしくは不飽和脂肪族炭化水素基、フェニレン基又はナフタレン基であることを特徴とする請求項1記載のゴム組成物。
- 前記式(I)のRは、テトラメチレン基であることを特徴とする請求項1記載のゴム組成物。
- 前記式(I)のRは、1,4−フェニレン基であることを特徴とする請求項1記載のゴム組成物。
- 前記式(I)のRは、1,3−フェニレン基であることを特徴とする請求項1記載のゴム組成物。
- 前記補強性充填材は、カーボンブラックであることを特徴とする請求項1記載のゴム組成物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴム組成物をタイヤ構成部材に適用したことを特徴とするタイヤ。
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