JP2006326907A - 液体搬送部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来の界面活性剤を練り込んだ材料より製造された液体搬送部材では、初期には所望の液体搬送特性が得られるものの、連続使用や液体と接触し続ける用途では、特に極性の高い液体の搬送特性の低下が観察された。使用環境下においても、特に極性の高い液体に対して高い搬送特性を維持する、改良された液体搬送部材を提供する。
【解決手段】 表面に所定のパターンの複数の溝を有する基材と、前記溝の表面上に配置された複数の光触媒粒子とを備えた液体搬送部材。
【選択図】なし

Description

本発明は、液体の流れ方向を制御して搬送する、液体搬送部材に関する。
液体搬送部材は、血液、体液、尿、アルコール、水、インク等の様々な液体の搬送に有用であり、外科手術や歯科治療、検体試験用等の医療用のほか、食品用トレー、おむつ、インクジェットプリンターのヘッド等にこの液体搬送部材を用いることが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
この液体搬送部材は、その延在方向に液体を自発的に搬送することのできる複数の溝が設けられており、この溝に沿って液体が毛管作用によってある部位から別の部位に搬送される。従来の液体搬送部材では、主としてポリエチレンに界面活性剤を練りこんだ材料が用いられている。ポリエチレンは、耐薬品性、耐水性に優れ、安価であり、可撓性であり加工性も高く、液体搬送部材の基材として有用である。また、界面活性剤は、ポリエチレンフィルムの表面において、特に極性の高い液体を搬送するために表面エネルギーを高める作用がある。
特表2002−535039号公報 特表2002−518103号公報
液体搬送部材の主要な要求特性は、初期の高い液体搬送能力、並びに使用もしくは保管の環境下での搬送能力の維持である。これに対して、従来の界面活性剤を練りこんだ材料より製造された液体搬送部材では、初期には所望の液体搬送特性が得られるものの、連続使用や液体と接触し続ける用途では、特に極性の高い液体の搬送特性の低下が観察された。この理由は、界面活性剤が単に練りこまれたのみであり、ポリエチレン基材と強固な結合(例えば共有結合)を形成しているわけではなく、連続使用や液体と接触し続ける用途では、液体中に界面活性剤が徐々に移行するためであると考えられる。
また、この液体搬送部材の保管時もしくは使用時に汚れが付着する場合も、上記のような極性の高い液体に対する長期の使用は期待できない。それは、このような汚れにより、液体搬送部材の表面の親水性が低下し、液体搬送能力が低下するからである。このような汚れは、流水やスポンジ等による機械的及び/又は化学的な洗浄によりある程度除去可能であるかもしれないが、そのような洗浄により、基材表面からの界面活性剤の移行が促進され、親水性が大きく低下してしまう。
さらに、汚れが比較的小さなサイズで溝に入り込んでいる場合、又は汚れの粘性が高い場合、上記の機械的及び/又は化学的な洗浄のみでは除去することが困難である。その結果、比較的短時間で液体搬送部材に汚れが蓄積してその液体搬送能力が失われてしまう。
特許文献1では、この問題に対して、界面活性剤の量をふやす方法及び多官能のアルコキシ基を有する界面活性剤を使用して湿気により硬化させて固定する方法が開示されている。しかしながら、前者の方法は本質的な解決方法ではなく、後者の方法は湿気硬化ではそのコントロールが困難であり、反応終了を確認する手法が限られている。
本発明は、初期のみならず、使用環境下においても、特に極性の高い液体に対して高い搬送特性を長期にわたって維持する、液体搬送部材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明によれば、表面に所定のパターンで形成された複数の溝を有する基材と、前記溝の表面上に配置された複数の光触媒粒子とを備えた液体搬送部材が提供される。
本発明の液体搬送部材は、基材の表面に設けられた所定のパターンで形成された複数の溝の表面に複数の光触媒粒子が配置されているため、高い親水性を持ち、長期の使用においても汚れを防ぐため高い液体搬送能力を維持することができる。
本発明の液体搬送部材は、基材の表面に所定のパターンで形成された複数の溝が設けられ、この溝の表面に複数の光触媒粒子を配置してなる。基材は好ましくはポリオレフィンより構成される。ポリオレフィンは、耐薬品性及び耐水性が高く、安価であり、可撓性であり加工性に優れているため、液体搬送部材の基材として好ましい。このポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、ポリブテン、ポリメチルペンテン−1等が例示される。なかでもポリエチレンは、表面に形成された溝に十分な機械的強度が得られ、なおかつ内部架橋反応により耐熱性も付与されるため特に好ましい。このポリオレフィンには、液体搬送部材としての特性に影響を及ぼさない限り、柔軟性や接着性等を向上させるため、エチレンやプロピレン等のモノマー重合時に、カルボン酸やヒドロキシル基、アミノ基等の親水性モノマーや、アクリル酸エステル等と共重合されていてもよい。さらに、酸化防止剤や各種安定剤、加工助剤、滑剤や顔料、内部架橋を高めるための増感剤等の低分子量化合物を含んでいてもよい。これらの量は、液体搬送部材の使用環境や、この液体搬送部材のラジカルを利用した製造方法を考慮すると、最小限に留めるべきである。
また本発明の液体搬送部材の基材としては、セラミック材料も用いることができる。セラミック材料は高硬度であり、耐磨耗性、耐傷性、耐候性、耐熱性、絶縁性に優れており、さらに薬品や水による膨潤もなく、安価であるため好ましい。このセラミック材料としては特に制限はなく、例えば構造材として使用されているあらゆる天然及び人工セラミックやガラス材料を用いることができる。例えば、ソーダライムガラス、ソーダカリガラスのようなアルカリ含有ガラス、鉛ガラス、ビスマスガラスのような低軟化点ガラス、石英ガラスのような高純度シリカガラスなどのガラスをはじめ、マグネシア、カルシア、アルミナ等の単純酸化物セラミック、ムライト、コージェライト等のような多成分セラミック、窒化ケイ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素のような非酸化物系セラミックなどが挙げられる。また、結晶化ガラスのようなセラミック−ガラス複合体も挙げられる。
さらに本発明の液体搬送部材の基材としては、金属も用いることができる。この金属としては、例えば鉄、アルミニウム、アルミナ、ニッケル、チタン、銅等及びこれらの合金(例えばステンレス)が含まれる。
この基材上に所定のパターンで形成される複数の溝は、一般的な成形法、例えばエンボス加工により形成される。この溝の形状は、この溝の軸線方向に沿って液体を搬送できるのであればどのような形状であってもよい。例えば、断面がV字型、矩型、又はこれらの組み合わせであってよく、また第1の溝の中に第2の溝を含む形状であってもよい。また、この溝のパターンも、溝の延在方向に沿って液体を搬送できるのであればどのようなパターンであってもよく、例えば、一定の間隔をあけて互いに平行に延在するようなパターンであってよい。また、放射線状に延在するようなパターンであってもよい。
この溝の形状について、図面を参照して説明する。図1に示すように、一連のV字型側壁11と先端部12とにより、溝13を基材14上に形成することができる。また、図2に示すように、わずかに平坦化された先端部21の間に谷部22を広く平坦にとって溝23を形成してもよい。この溝の深さ(すなわち先端から底部までの距離)は一般に5〜3000μm、好ましくは80〜1000μmである。
図3では、先端部31の間に幅広の第1の溝32が形成され、そしてこの第1の溝32の側壁35と側壁35の間は平坦な表面ではなく、先端部31の間に複数の低い先端部33が設けられ、この低い先端部33の間に第2の溝34が形成されている。
このように形成された溝において、第1の溝の最大幅32は、一般に3000μm未満、好ましくは1500μm未満である。また、第1の溝の深さは、一般に30〜3000μm、好ましくは80〜1000μmである。また、第2の溝の深さは、第1の溝の深さの5〜50%であることが好ましい。溝の形状は、図1〜3に示す形状以外の形状であってもよく、また、溝の幅をこの溝の延在方向に沿って変化させてもよい。さらに、溝の側壁を溝の延在方向に直線状ではなく、曲線状にしてもよい。
本発明の液体搬送部材は、上記の溝の表面に複数の光触媒粒子が配置され、表面が親水性にされている。この「親水性」とは、接触角が90°未満、好ましくはほぼ0°であることを意味する。光触媒粒子としては、二酸化チタン(アナターゼ型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタン、ルチル型酸化チタン)、酸化錫、酸化亜鉛、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化第二鉄、及びチタン酸ストロンチウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上の混合物が例示される。この光触媒粒子の粒径は数nm〜数μmであることが好ましい。
基材上の溝の表面に光触媒粒子を固定するには、スプレーコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、スパッタリング等の方法により、光触媒粒子を水や溶剤等に分散させた溶液を溝の表面にコートし、基材がセラミック製の場合には焼き付け等によってコート層として固定する。基材が金属製である場合は、この金属の表面に光触媒をコーティングしたり、蒸着したり、又は溶射することにより光触媒を固定することができる。金属がチタンの場合は、さらにチタンを焼成してその表面を酸化させてもよい。酸化チタンからなる光触媒の被膜をその表面に形成できるからである。あるいは光触媒粒子を、基材を構成する材料と混練し、所定の形状に成形することによって固定することができる。コート層として光触媒粒子を固定する場合、光触媒粒子層の厚みは、毛管現象を意図して基材上に設けられた微細構造を変化させない程度であることが好ましく、好適な厚みは溝の形状によって異なるが、例えば、通常は0.01μm〜5μm、好適には0.05μm〜1μmである。
基材が有機材料製の場合、基材自身の光触媒による劣化を防ぎ、基材と光触媒粒子との密着性を向上させるため、接着層を介在させて光触媒粒子と基材を接着するか、又は光触媒粒子を表面加工して基材中に混入させることが好ましい。例えば、光触媒粒子の表面をセラミックス等で部分的に被覆して表面処理するか、又は基材と光触媒層との間に無機物層を介在させて基材と光触媒粒子との直接接触を防ぐことが好ましい。
光触媒は太陽光や室内光からの紫外線を吸収することによって超親水と酸化分解力という優れた2種類の現象が起こることが知られている。この超親水効果によって、溝表面に水滴が付着しても膜となって広がるため、曇り止めや汚れ付着防止に効果があり、また酸化分解力によって、有機物の汚れの除去や脱臭、抗菌効果が付与できる。
上記のように、液体搬送部材の溝の表面に光触媒粒子を配置することにより、この光触媒による超親水化により、特に極性の高い液体を短時間で搬送することにおいて効果が顕著である。本件において、液体搬送能力とは、液体が溝を伝って、ある一定の距離まで搬送される時間のことを意味するが、液体搬送能力と表面の親水性は非常に密接に関連しており、親水性が高いほど液体搬送能力が高くなる。上記のように、溝の表面に光触媒粒子を配置することにより、接触角はほぼ0°となり、液体搬送能力の改善が期待できる。
また光触媒の酸化分解力により、溝の表面に付着したもしくは溝の奥に入り込んだ汚れを分解することができる。その結果、基材の表面を常に清潔な状態に保ち、親水性の状態を維持し、使用環境下において高い液体搬送能力を維持することができる。さらに、酸化分解力に伴う抗菌効果により、高湿環境下における長期間の使用においてもカビ等の発生を防ぐことができる。
上記のように、本発明の液体搬送部材は極性の高い液体に対して、初期並びに使用環境下で高い搬送能力を有するため、特に液体を連続的に搬送する用途や、あるいは不連続的でも継続的に繰り返し搬送する用途において効果的である。基材としてポリオレフィンを用いる場合、フィルムの形態にすることができる。本発明の液体搬送部材は基材としてセラミック材料を用いる場合、耐磨耗性、耐傷性、耐候性、耐熱性に優れ、浴室やキッチン周りのタイル、外壁材、看板、窓の結露防止等の建材の形態にすることができる。
また、本発明の液体搬送部材は、ヒートアイランド現象を緩和するための建材として用いることも有効である。このヒートアイランド現象とは、都市部の気温が上昇する現象であり、緑地の減少や排気ガスの増加、エネルギー消費増加に伴う廃熱の増加が原因としてあげられる。このヒートアイランド対策のために、省エネルギー対策及び緑地や水辺の保全等の対策がとられているが、ビルや工場の建物外壁表面に、貯留した雨水等を流して水膜を形成し、その水が蒸発するときに必要な潜熱により周囲の大気温の上昇を抑制し、同時にビルや工場建物の断熱をはかり、空調システムの高効率化によってエネルギー消費を抑制し、ヒートアイランド現象を緩和する試みがなされている。このようにビルや工場の建物外壁表面に雨水等で水膜を形成しようとするとき、少量の水量でかつ水滴の飛散を防ぐために、その表面は親水性であることが望ましく、雨水等を流すことにより発生が懸念される水苔や藻の外壁表面への付着を防ぐことも必要である。
本発明の液体搬送部材を建物の外壁材として用いることにより、表面に超親水性が得られ、理想的な水膜形成が可能となるとともに、光触媒反応により水苔や藻の外壁表面への付着を防ぐことができる。さらに本発明の液体搬送部材は、表面に複数の溝が形成されているため、この溝を地面に対して平行にして液体搬送部材を設置することにより、落下してきた水滴を横方向、すなわち地面に対して平行方向に広がせることが可能であり、また少量の水でも効果的に表面に広がっていくため、効率的に水膜を形成することができる。
以下に実施例により本発明を説明する。
実施例1
ポリエチレン(ペトロセン208、東ソー(株)製)を鋳型を使って125℃にて射出成形し、図4に示す形状のフィルムを製造した。なお、このフィルムの各寸法は以下の表1に示す。このフィルム全体の厚みは300〜1000μmであった。このフィルムの溝が形成された表面に光触媒スプレー(K-20、川崎重工(株)製)を塗布し、室温にて30分乾燥させた。その後、313nmウェザーメーターを用いて紫外線を24時間照射した。
実施例2
シリコーン樹脂(TSE3502、GE東芝シリコーン製)に、樹脂の0.5wt%となるように触媒(CE621、GE東芝シリコーン製)を添加し、従来のポリエチレン製液体搬送フィルムの溝が形成された面上に塗布し、室温にて半日以上おいて硬化させた後、フィルムから剥離してシリコーン型を製造した。
これとは別に、光硬化性樹脂(として、エポキシエステル3000M(共栄化学)、トリエチレングリコールメタクリレート(和光純薬)、1,3−ブタンジオール(和光純薬)を35:15:50の質量比で混合したもの)90g、開始剤(イルガキュア819、チバガイギー製)0.2g、界面活性剤(POCA(ホスフェートプロポキシルアルキルポリオール、3M製)1.8g及びネオペレックスNo.25(スルホン酸系界面活性剤、花王製)1.8g)及びガラス粉末(YFT065、旭硝子製)270gを混合し、ガラスペーストを製造した。このガラスペーストをガラス基板の端に垂らし、ゴムローラーを用いてこのガラスペースト上に上記のシリコーン型をラミネートした。このとき、ラミネート方向がシリコーン型の溝方向と平行になるように行った。その後、フィリップス社製の蛍光ランプを用いて、波長が400〜500nmの光を30秒間照射し、ガラスペーストを硬化させ、シリコーン型を取り外した。こうして製造した溝形成面を電子顕微鏡にて観察したところ、一方向に延在する微細な溝が観察された。この溝の寸法を表1に示す。
次いで溝が形成された表面に光触媒スプレー(K-20、川崎重工(株)製)を塗布し、室温にて30分乾燥させた。その後、313nmウェザーメーターを用いて紫外線を24時間照射した。
比較例1
ポリエチレン(Tenite 18BOA、Eastman製)に対して1wt%となるように非イオン性界面活性剤(TRITON X-35、Roam & Haars製)を溶融ブレンドし、図4の形状で(寸法は表1に示す)、全体の厚みが200〜300μmとなるようにフィルムを製造した。
Figure 2006326907
液体搬送特性評価
上記液体搬送部材を、溝が形成されている面を上にして水平に置き、表面から約10mm上からスポイトで蒸留水を2mL滴下した。滴下した部位を出発点とし、溝方向に50mm及び100mmの地点に水が到達する時間を測定した(初期試験)。この結果を表2に示す。
Figure 2006326907
耐候試験
初期試験終了後、乾燥させた液体搬送部材を、再度313nmウェザーメーターを用いて紫外線を照射した。その後、初期試験と同様にして搬送試験を行い、一定期間の照射と搬送試験を繰り返した。この結果を図5に示す。
水中暴露試験
初期試験終了後、乾燥させた液体搬送部材を、イオン交換水中に浸け、17日間後に取り出し、乾燥させた後、初期試験と同様にして搬送試験を行った。この結果を図6に示す。
実施例1及び実施例2の、表面に光触媒粒子を配置した本発明の液体搬送部材は、界面活性剤を含む従来の液体搬送部材(比較例1)と比較して、初期の液体搬送特性は同等以上であり、高い搬送速度を発揮する。これは、光触媒により親水化された表面の濡れ性が高いことによる。
また、耐候試験では、比較例1では紫外線照射12日後においてほぼ表面の親水性が失われたのに対し、実施例1及び実施例2では、50日を過ぎても高い搬送性を発揮した。特にセラミック基材を用いた実施例2では、初期と同等の高い搬送能力が50日後においても維持された。
さらに水中暴露試験においても、比較例1と比べて実施例1及び実施例2では高い搬送性を維持した。これは、比較例1では界面活性剤が経時で水中に移行してしまうのに対し、実施例1及び実施例2では光触媒が表面に固定化されており、優れた耐久性を示すことによる。
本発明の液体搬送部材上の溝の形状の一態様を示す断面図である。 本発明の液体搬送部材上の溝の形状の一態様を示す断面図である。 本発明の液体搬送部材上の溝の形状の一態様を示す断面図である。 実施例において製造した液体搬送部材の形状を示す断面図である。 耐候試験の結果を示すグラフである。 水中暴露試験の結果を示すグラフである。
符号の説明
11 側壁
12 先端部
13 溝
14 基材
21 先端部
22 谷部
23 溝
31 先端部
32 第1の溝
33 先端部
34 第2の溝

Claims (11)

  1. 表面に所定のパターンで形成された複数の溝を有する基材と、
    前記溝の表面上に配置された複数の光触媒粒子
    とを備えた液体搬送部材。
  2. 前記基材がポリオレフィン製である、請求項1記載の液体搬送部材。
  3. 前記基材がセラミック材料製である、請求項1記載の液体搬送部材。
  4. 前記ポリオレフィンがポリエチレンである、請求項2記載の液体搬送部材。
  5. 前記基材が金属製である、請求項1記載の液体搬送部材。
  6. 前記溝の深さが5〜3000μmである、請求項1記載の液体搬送部材。
  7. 前記溝が、第1の溝と、この第1の溝内に形成された第2の溝を有し、この第1の溝の深さが30〜3000μmであり、第2の溝の深さが第1の溝の深さの5〜50%である、請求項1記載の液体搬送部材。
  8. 前記光触媒粒子が二酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化第二鉄、及びチタン酸ストロンチウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上の混合物である、請求項1記載の液体搬送部材。
  9. 前記溝の所定のパターンが、一定の間隔をあけて互いに平行に延在している、請求項1記載の液体搬送部材。
  10. 前記光触媒粒子が、溝の表面のコート層中に配置されて固定されている、請求項1記載の液体搬送部材。
  11. 前記光触媒粒子が、基材中に混練され固定されている、請求項1記載の液体搬送部材。
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