JP2002127310A - 水滴付着防止性及び熱線遮断性を有するガラス板 - Google Patents

水滴付着防止性及び熱線遮断性を有するガラス板

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水滴付着防止性と熱線反射性を兼備したガラ
ス板を提供することを提供する。 【解決手段】 透明なガラス基材の少なくとも片面にア
ルミ粉末及び紫外線吸収剤を含む樹脂層からなる熱線反
射性層を設け、前記ガラス基材の片面に光触媒粒子とシ
リコーン又は無定形シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有
する実質的に透明な表面層を積層する。前記表面層の表
面は水との接触角が90°以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水滴付着防止性と
熱線反射性を兼備したガラス板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より家屋の窓部にガラスが使用され
ている。しかしながらこのガラスは寒冷時や雨天に曇っ
たり、降雨や水しぶきで窓の視界がぼやけたりする。ま
た、水分が乾燥する際に水分やガラス表面の汚れが斑模
様に残る。いずれにしろ、窓の視界を悪化させる要因と
なる。
【0003】また熱線を透過するため、ガラス窓部が冷
暖房効果を低下させる要因となる。
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、水滴
付着防止性と熱線反射性を兼備したガラス板を提供する
ことを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、上記のガラス板に関する課題を解決するもので、透
明なガラス基材の少なくとも片面にアルミ粉末及び紫外
線吸収剤を含む樹脂層からなる熱線反射性層を設け、前
記ガラス基材の片面に光触媒粒子とシリコーン又は無定
形シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明
な表面層を積層し、前記表面層の表面は水との接触角が
90°以上であることを特徴とする。
【0005】光触媒が光励起し、光触媒作用によりシリ
コーン分子中の珪素原子に結合した有機基が少なくとも
部分的に水酸基に置換されて親水性を呈するようにな
り、シリコーンが外気に露出した撥水性を呈する部分
と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥水性を呈する
部分の双方が表面に微視的に分散された構造となり、光
触媒が存在することにより、光触媒の光励起に応じてシ
リコーン分子中の珪素原子に結合した有機基が少なくと
も部分的に水酸基に置換されたシリコーンは恒久的に親
水性を維持するので、上記親水性を呈する部分と撥水性
を呈する部分の双方が表面に微視的に分散された構造が
維持される。このような構造では、親水性表面と撥水性
表面が隣接するため、親水性表面になじみやすい親水性
の付着物は隣接する撥水性部分になじまない。逆に撥水
性表面になじまない疎水性の付着物も隣接する親水性部
分になじまない。そのため、親水性付着物は疎水性付着
物も表面層の表面に固着されることはなく、表面は清浄
な状態に維持される。
【0006】更に、シリコーンの代りに無定形シリカを
使用する場合においても、無定形シリカが外気に露出し
た撥水性を呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に露
出した撥水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散
された構造となり、光触媒が存在することにより、光触
媒の光励起に応じて無定形シリカは恒久的に親水性を維
持するので、上記親水性を呈する部分と撥水性を呈する
部分の双方が表面に微視的に分散された構造が維持され
る。このような構造では、親水性表面と撥水性表面が隣
接するため、親水性表面になじみやすい親水性の付着物
は隣接する撥水性部分になじまない。逆に撥水性表面に
なじまない疎水性の付着物も隣接する親水性部分になじ
まない。そのため、親水性付着物は疎水性付着物も表面
層の表面に固着されることはなく、表面は清浄な状態に
維持される。
【0007】上記のように、ガラス板の表面での水との
接触角が90°以上であり、水が非常に付着しにくく、
寒冷時や雨天の結露による曇りや、降雨や水しぶきなど
視界の喪失を有効に防止することができる。また水分が
乾燥する際に残存する汚れを軽減することが可能とな
る。またガラス表面に水を流すか又は雨が降ることでガ
ラス表面の汚れを落とすことができるので高い位置など
掃除の手が届かない場所の汚れも落とすことができる。
【0008】ガラス板上に熱線反射性層を積層すること
により保温性は良くなり、しかもガラス板を通して射し
込まれる光線のギラツキ感もなくなる。しかし、熱線反
射性層の上にほこりや汚れが付着したとき、熱線反射性
層中に含まれるアルミ粉末からの反射光がほこりや汚れ
にあたることによりそれらの存在が強調され、美観は損
なわれる。これに対して、本発明のガラス板においては
熱線反射性層の上に光触媒粒子とシリコーン又は無定形
シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な
表面層が設けられ、表面は清浄な状態に維持されるの
で、ほこりの付着により美観が損なわれることはない。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のガラス板の第1
の実施態様の断面図である。ガラス基材1の片面にアル
ミ粉末及び紫外線吸収剤を含む樹脂層からなる熱線反射
性層2を介して光触媒3、撥水性フッ素樹脂4を含むシ
リコーン又は無定形シリカの塗膜からなる実質的に透明
な表面層5が積層されている。
【0010】図2は、本発明のガラス板の第2の実施態
様の断面図を示す。ガラス基材1の下側面にアルミ粉末
及び紫外線吸収剤を含む樹脂層からなる熱線反射性層2
が被着されており、上側面に光触媒3、撥水性フッ素樹
脂4を含むシリコーン又は無定形シリカの塗膜からなる
実質的に透明な表面層5が積層されている。
【0011】図3は、本発明のガラス板の第3の実施態
様の断面図を示す。ガラス基材1の両面にアルミ粉末及
び紫外線吸収剤を含む熱線反射性層2a,2bが被着さ
れ、上側の熱線反射性層2bの上に光触媒3、撥水性フ
ッ素樹脂4を含むシリコーン又は無定形の塗膜からなる
実質的に透明な表面層5が積層されている。
【0012】上記の第1乃至第3の実施態様において、
ガラス基材1として、ソーダ石灰ガラス、強化ガラス、
アクリルガラス、ポリカーボネート樹脂板、ポリメチル
メタアクリレート樹脂板などを使用することができる。
また、ガラス基材1と熱線反射層2の間に密着性向上の
ためシリカやシリコーン等からなる透明な中間層を設け
てもよい。
【0013】次に熱線反射性層2として、ガラス基材1
の片面もしくは両面に、熱硬化型アクリル樹脂に紫外線
吸収剤と厚みが0.05〜2.0μm で平均直径が5〜
50m の麟片状のアルミ箔粉末を添加分散した熱線反射
紫外吸収能を持つ塗料を1〜10μm になるように塗布
して乾燥塗膜を形成してなるものをを適用することがで
きる。この熱線反射性層は表面層のプライマーとして形
成してもよいし、或いはガラス基材の反対面にコート層
として形成してもよい。またガラス基材の反対面には熱
線反射性層を含むフィルムを貼り合わせてもよい。
【0014】前記熱硬化型アクリル樹脂塗料は、メチル
メタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘ
キシルメタクリレートなどのアルキルメタクリレート
類、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチル
アクリレートなどのアルキルアクリレート類、グリシジ
ルメタクリレート、アクリルアミド、アクリルニトリ
ル、酢酸ビニル、エチルビニルエーテル、ブチルビニル
エーテル、ヘキシルビニルエーテルなどのビニルエーテ
ル類、スチレン、エチレングリコールジメタクリレート
で例示されるビニル単量体の少なくとも1種と、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエト
キシ)シラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、N −β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエ
トキシシランなどのシランカップリング剤の少なくとも
1種とから誘導されるものであって、このシランカップ
リング剤を2〜50重量%含有することが必要である。
【0015】そして、熱硬化型アクリル樹脂は、上記単
量体及びシランカップリング剤を含有する溶液にジクミ
ルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどのパ
ーオキサイド類またはアゾビスイソブチロニトリルなど
のアゾ化合物から選択されるラジカル重合用触媒を加え
加熱下に反応させることにより容易に得ることができ
る。
【0016】上記熱硬化型アクリル樹脂塗料用の溶剤と
しては、ジアセトンアルコール、プロピレンビグリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチル
エーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、
イソブチルアルコール、イソブチルアルコール、イソプ
ロピルアルコール、n−ブチルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、キシレン、トルエンなどがあげられる。
【0017】紫外線紫外線吸収剤としては、ベンゾフェ
ノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクレート系、
トリアジン系或いはサリシレート系などがあげられる。
特に好ましくは、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤であ
り、具体的には、2ヒドロキシ− 4−n−オクトキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノン、2,2’−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,
2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾ
フェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジエト
キシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,
4’−ジプロポキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒド
ロキシ−4,4’−ジブトキシベンゾフェノン、2,
2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ−4’−エトキシベ
ンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ
−4’−ブトキシフェノン、2,4−ジヒドロキシベン
ゾフェノン等があげられる。
【0018】尚、第1及び第2の実施態様におけるよう
に光線反射性層を層表面が裸出するように積層する場合
には、耐候性及び耐擦傷性を改善するために、オルガノ
トリアルコキシシラン、コロイダルシリカ及び溶媒から
なるコロイダルシリカ含有オルガノシロキサン塗料を塗
布し、加熱硬化して保護膜を形成するのが望ましい。
【0019】次に、光触媒として、結晶の伝導帯と価電
子帯との間のエネルギーギャップよりも大きなエネルギ
ー(即ち短い波長)の光(励起光)を照射したときに価
電子帯の電子の励起(光励起)が生じて、伝導電子と正
孔を生成し得る物質をいい、例えば、アナターゼ型酸化
チタン、ルチル型酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化
第二鉄、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン。チタ
ン酸ストロンチウム等の酸化物が好適に利用できる。
【0020】シリコーンには、平均式 Rp SiO(4-p)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種又は2種以上からなる
官能基、又は一価の有機基と水酸基から選ばれた2種以
上からなる官能基であり、pは0<p<2を満足する数
である)で表される樹脂を適用できる。
【0021】次に撥水性フッ素樹脂として、ポリテトラ
フルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、
ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレ
ン−ヘキサフルオロプロピレンコポリマー等を適用し得
る。
【0022】光触媒粒子とシリコーンまたは無定形シリ
カと撥水性フッ素樹脂を含む実質的に透明な表面層にお
いて、表面層が水との接触角を90°以上にするには、
表面層における光触媒とフッ素樹脂または無定形シリカ
の合計量に対するフッ素樹脂の配合比を50重量%以
上、より好ましくは60重量%以上配合するようにする
とよい。
【0023】次に表面層の膜厚は、0.4μm 以下にす
るのが好ましい。膜厚を0.4μm以下にすることによ
り光の乱反射による白濁を防止することができ、表面層
は実質的に透明となる。0.2μm 以下にすると一層好
ましい。光の干渉による表面層の発色を防止することが
できる。また、表面層が薄ければ薄いほどその透明度は
向上する。更に、膜厚を薄くすれば、表面層の耐摩耗性
は向上する。
【0024】上記の表面層は少なくとも片面に熱線反射
性層を設けた透明なガラス基材の片面に、光触媒粒子、
撥水性フッ素樹脂の他にシリコーンの前駆体を必要条件
とし、その他に水、エタノール、プロパノール等の溶媒
や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレイン酸等のシリコー
ンの前駆体の加水分解を促進する触媒や、トリブチルア
ミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化合物類、アルミニ
ウムトリイソプロポキシド、テトライソプロピルチタネ
ートなどの酸性化合物類等のシリコーン前駆体を硬化さ
せる触媒や、シランカップリング剤等のコーティング液
の分散性を向上させる界面活性剤などを添加してなるコ
ーティング組成物を、スプレーコーティング法、デイッ
プコーティング法、フローコーティング法、スピンコー
ティング法、ロールコーティング法、刷毛塗り、スポン
ジ塗り等の方法により塗布し、熱処理、室温放置、紫外
線照射等のより重合硬化させることにより形成すること
ができる。
【0025】(実施例1)(熱線反射性層形成用プライ
マー塗料の調整)ジムロート型コンデンサー付き500
mlセパラブルフラスコにγ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン40部、メチルメタクリレート40
部、エチルアクリトレート5部、酢酸ビニル5部、グリ
シジルメタクリレート10部、エチレングリコールジメ
タクリレート0.2部及び重合触媒としてアゾビスイソ
ブチルニトリルを0.5部並びに溶剤としてジアセトン
アルコール20部、エチレングリコールモノメチルエー
テル80部を仕込み窒素気流下にて80〜90℃で5時
間攪拌した。得られた熱硬化型アクリル樹脂溶液の粘度
は38500cst、またこの共重合体中のアルコキシ
シリル基含有量は40重量%であった。次に、得られた
樹脂溶液を不揮発分10%になる様、ジアセトンアルコ
ールとエチレングリコールモノメチルエーテルの比率を
20/80とした混合溶剤にて調整した。この調整して
得られたプライマー塗料の粘度は20〜40cstであ
った。
【0026】上記のようにして得たプライマー塗料に、
紫外線吸収剤として2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ンを熱硬化型アクリル塗料中の固形分100重量部に対
して13重量部添加して溶解し、ノンリーフィングタイ
プのアルミペースト(シルバーライン社製、商品名:S
S−6246AR、平均厚さ0.2μm 、平均直径1
6.0μm 、色相シルバー、アルミ粉末量64重量%)
を塗料中の固形分量に対し、50重量部添加分散したコ
ーティング液をソーダ石灰ガラス板に乾燥塗膜5μm に
なるようにフロー方法を用いて塗布し、約120℃にて
約30分間硬化させて熱線反射性層を形成した。
【0027】次いで前記熱線反射性層上に、光触媒粒子
とシリコーンと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に
透明な表面層を下記のようにして形成した。
【0028】前記熱線反射性層の上に、アナターゼ型酸
化チタンゾル(日産化学、TA−15)と、シリカゾル
(日本合成ゴム、グラスカA液)と、メチルトリメチル
メトキシシラン(日本合成ゴム、グラスカB液)とポリ
テトロフルオロエチレン(PTFE)粒子(ダイキン工
業、ルブロンL−5)とエタノールを混合し、2〜3時
間攪拌して得たコーティング液を、スプレーコーティン
グ法にて10cm角のソーダライムガラス板上に塗布し、
200℃で15分間処理して、アナターゼ型酸化チタン
粒子33重量部、ポリテトラフルオロエチレン粒子66
重量部、シリカ6重量部、シリコーン5重量部からなる
塗膜を形成した。前記塗膜の表面に紫外線光源を用いて
0.3 mW/cm2の紫外線照度で1日照射し、光触媒粒子
とシリコーンと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に
透明な表面層を得た。この表面層の水との接触角は9
7.2°であり、ガラス板を傾けると水滴は転がりなが
ら落下した。
【0029】このガラス板はガラスの片面に熱線反射性
層を設け、前記熱線反射性層上に光触媒粒子とシリコー
ンと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な表面
層を積層し、前記表面層の表面は水との接触角は90°
以上であるので、これを窓ガラスとして使用し、熱線を
遮断し、保温性に優れ、しかもギラツキ感がなく、且つ
表面は清浄な状態に維持されるので、ほこりの付着によ
り美観が損なわれることはない透明感の高い窓を形成す
ることができた。
【0030】(実施例2)ソーダ石灰ガラス板の片面に
実施例1と同様にして熱線反射性層を形成し、更にその
上にオルガノトリアルコキシシラン、コロイダルシリカ
及び溶媒からなるコロイダルシリカ含有オルガノポリシ
ロキサン塗料を形成し加熱硬化して保護膜を形成した。
更に前記ガラス板のもう一方の面に実施例1と同様にし
て光触媒粒子とシリコーンと撥水性フッ素樹脂とを含有
する実質的に透明な表面層を形成した。
【0031】この得られたガラス板を家屋の窓ガラスと
して使用し、熱線を遮断し、保温性に優れ、しかもギラ
ツキ感がなく、且つ表面は清浄な状態に維持されるの
で、ほこりの付着により美観が損なわれることはない透
明感の高い窓を形成することができた。
【0032】(実施例3)ソーダ石灰ガラス板の両面に
実施例1と同様にして熱線反射性層及び光触媒粒子とシ
リコーンと撥水性フッ素樹脂を含有する実質的に透明な
表面層を形成した。次いで前記ガラス板のもう一方の面
に熱線反射性層を形成し、更にこの熱線反射性層の上に
オルガノトリアルコキシシラン、コロイダルシリカ及び
溶媒からなるコロイダルシリカ含有オルガノポリシロキ
サン塗料を形成し加熱硬化して保護膜を形成した。
【0033】この得られたガラス板をを窓ガラスとして
使用し、熱線を遮断し、保温性に優れ、しかもギラツキ
感がなく、且つ表面は清浄な状態に維持されるので、ほ
こりの付着により美観が損なわれることはない透明感の
高い窓を形成することができた。
【0034】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
ガラス板は、透明なガラス基材の少なくとも片面に熱線
反射性層を設け、前記ガラス基材の片面に光触媒粒子と
シリコーン又は無定形シリカと撥水性フッ素樹脂とを含
有する実質的に透明な表面層を積層し、前記表面層の表
面は水との接触角が90°以上であるものであるので、
熱線を遮断し、保温性に優れ、しかもぎらつき感がな
く、且つ表面は清浄な状態に維持されるので、ほこりの
付着により美観が損なわれることはないという利点を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラス板の第1の実施態様の断面図で
ある。
【図2】本発明のガラス板の第2の実施態様の断面図で
ある。
【図3】本発明のガラス板の第3の実施態様の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ガラス基材 2 熱線反射性層 3 光触媒 4 撥水性フッ素樹脂 5 表面層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA20C AA20H AA21H AB10B AG00A AH02H AK01B AK17C AK18 AK22 AK25 AK52C AK52H AL01 BA03 BA04 BA10B BA10C CA07 CA07B CA10C GB07 JA12C JA12H JB06C JD10 JJ02 JL06 JL07 JL08C JL08H JN01A JN01C JN06B YY00C 4G059 AA01 AB01 AB09 AB11 AB13 AC06 AC22 FA05 FA22 FA27 FA28 FA29 FB05 GA01 GA04 GA07 GA11

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明なガラス基材の少なくとも片面にア
    ルミ粉末及び紫外線吸収剤を含む樹脂層からなる熱線反
    射性層を設け、前記ガラス基材の片面に光触媒粒子とシ
    リコーン又は無定形シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有
    する実質的に透明な表面層を積層し、前記表面層の表面
    は水との接触角が90°以上であることを特徴とする水
    滴付着防止性及び熱線遮断性を有するガラス板。
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