JP2005105748A - 建築板とその防汚処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、建築板の表面全体に防汚処理を施すことにあたり、防汚層の形成状態を仕上がり外観から容易に判別することにある。
【解決手段】超親水性微粒子と蛍光染料とを含有する防汚処理剤を建築板表面に塗布して防汚層を形成し、該防汚層に紫外線を照射して防汚層中に含まれる蛍光染料から放射される蛍光を検出することにより防汚層の形成状態を検知する。建築板(1)表面には平面形状を有する溝状凹部を設け、この部分を対象に蛍光検知を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば外壁材等の建築板表面に付着した汚れを除去する機能のある防汚層を形成する際、製造段階において容易に防汚層を検知可能とする建築板とその防汚処理方法に関するものである。
例えば外壁材等の建築板にあっては、一般に表面に塗料によって塗装が施されているが、施工後の建築板表面に付着した汚れを除去するために、セルフクリーニング機能を有する防汚層を形成する防汚処理剤が塗布される。
上記防汚処理剤としては、酸化チタン微粒子、シリカ微粒子やアルミナ微粒子等の超親水性微粒子の水性分散液が使用されている。上記防汚処理剤を上記塗装された板材表面に塗布すると、該シリカ微粒子やアルミナ微粒子によって該表面が被覆され、該表面に超親水性を有する防汚層が形成される。このような表面に汚れが付着した場合、該表面に水を接触させると超親水性の防汚層に水が吸収され、その結果汚れが浮き上がって水と共に流れ落ちる(セルフクリーニング機能)。
建築板に防汚層を形成する際、防汚層は通常建築板の外観に影響しないようナノメートルレベルの薄い透明層に形成されている。この防汚層は製造コストを考慮して必要最低限の層の厚さが確保されれば良く、防汚性能が発揮できる程度に極力少ない塗布量で薄く塗布するのが通例である。
しかしこのような薄い透明層に形成される防汚層にあっては、塗り残しが発生する恐れが多分にある。そして、もし塗り残し部分が存在すると、その部分では汚れが落ちにくくなり、建築板表面に汚れがまだらに付着し、外観的には極めて好ましくない状態となる。
そこで、塗り残し部分が存在するかどうかを検出し、塗り残し部分が存在した場合にはその部分に防汚処理剤を補修塗布する必要が生じていた。
従来、このような薄い透明層を形成した防汚層の形成状態を検出するには、蛍光染料を添加した防汚処理剤を塗布し、形成された防汚層に紫外線を照射し、該防汚層中の蛍光染料から放射される蛍光を観察することにより、塗装不良部分を見分ける方法が提供されている。(特許文献1参照)
特開2001−207083号公報
上記方法にあっては、形成される防汚層が薄い層であっても、あるいは基板がガラス板などの透明基板の場合であっても、防汚層の形成状態を正確に把握することが出来る。しかし、ブロック調模様などの凹凸模様を有する建築板、特に、凸ブロック面に自然石を模倣した砂岩調などの微細な凹凸模様や、目地溝に砂撒き目地を模倣した微細な凹凸模様を有する建築板の場合には、防汚層の形成状態を正確に判断することは困難であった。すなわち、上記建築板には薄い透明層が形成されることに加えてエンボス加工等によって上記微細な凹凸模様が付されているので、蛍光染料を添加した防汚処理剤が微細な凹凸形状に流れ落ちやすく、蛍光強度の差異が生じやすかった。また、建築板を搬送して機械的にセンサーなどを用いて蛍光を検知する場合においては、建築板の微細凹凸の影響により蛍光を検知するセンサーと建築板表面との検知高さが異なることになるので、建築板表面に被覆される防汚層を見分けるに際し、センサーの誤作動が生じやすいと云う問題があった。
したがって、このような建築板に防汚層が確実に塗装がなされたか否かを仕上がり外観から判別することは困難だった。
本発明の第1は、上記従来の課題を解決する手段として、目地状凹部によって区画された凸ブロックの複数個を配列したブロック調模様とともに、長手方向と平行に形成された溝状凹部を建築板表面に有し、さらに超親水性微粒子と蛍光染料とを含有する防汚処理剤を用いて防汚層を施した建築板であって、溝状凹部の少なくとも一本はその構成面を平面としたことを特徴とする建築板を提供するものである。
上記溝状凹部は、建築板の両端部間を貫通するように形成され、また巾方向の中間位置に長手方向に沿って形成され、また端部に形成される下実位置に長手方向に沿って形成されていることが好ましい。
建築板表面に塗装が施されている場合には、超親水性微粒子がシリカ微粒子であることが望ましい。通常、防汚層は透明な薄い層であって、上記防汚層には蛍光染料が含有されている。
また本発明の第2は、目地状凹部によって区画された凸ブロックの複数個を配列したブロック調模様、および長手方向と平行に形成された溝状凹部を有する建築板表面に、超親水性微粒子と蛍光染料とを含有する防汚処理剤を塗布して防汚層を形成したのち、溝状凹部上に設置した蛍光検知用センサーに建築板を通過させ、該防汚層に紫外線を照射して少なくとも一本の溝状凹部の構成面に形成された平面から放射される蛍光染料からの蛍光状態を検知することによって形成された防汚層の状態を検知することを特徴とする建築板の防汚処理方法について提供するものである。
第1の発明にあっては、建築板の長手方向と平行にして溝状凹部を設け、上記溝状凹部の少なくとも一本は溝状凹部の構成面が平面であるため、建築板の表面に塗布される防汚機能を有する処理剤は凹部内に流れ込みやすくなる。また、上記溝状凹部以外の部分と比較して均一な防汚層を形成することになる。また、建築板の防汚処理や防汚層の検知時において、建築板は主に長手方向に沿って搬入されて、建築板の長手方向と平行の溝状凹部を対象として検知がなされることになる。
これにより、形成される防汚層がナノメートルレベルの薄い透明層であっても、その層に蛍光染料が存在すれば、紫外線を照射した時に該蛍光染料から蛍光が放射され、該蛍光を確実に検知することが出来、また、建築板表面に凹凸模様が付されていても、該凹凸模様によって蛍光検出が干渉されることがなく、防汚層の判別が容易な建築板を呈することができる。
構成面を平面とした溝状凹部は、凸ブロック部分よりも少なくとも防汚層の厚みが厚くなるものであり、防汚層を塗布した建築板表面の場合は、この溝状凹部の存在が有効に機能するようになっている。
また、第2の発明にあっては、建築板表面に紫外線を照射すると蛍光染料は蛍光を生ずることになるので、その蛍光を捉えることで塗装の有無を検知することができる。これにより、透明な防汚層が建築板表面に確実に塗布されたか否かを判別することが容易になり、また建築板全面にわたって薄くむらなく防汚処理を施すことも出来る。
また、建築板上に塗布される防汚層の形成状態を検査すべく、建築板を蛍光検知用センサーに通過させて上記溝状凹部を対象に検知を行うことにより、建築板通過中におけるセンサーと被検査体との高さが略同一になり、また蛍光染料に紫外線が照射されたときの生ずる蛍光強度は防汚層の厚みが均一化されているので略同一となる。これにより、検知用センサーなどの機械検知の場合は、防汚層の検知に誤作動が生じることはなく、また検知位置によって発光強度に差が生じることがなく防汚層を容易に且つ確実に検知することができる。
上述した本発明の建築板とその防汚処理方法における好ましい実施形態につき説明する。
上記第1、第2の発明において、上記建築板としては、例えば量産を行う無機質建築板がある、また、無機質建築板としては例えば窯業系建築板がある。
本発明を図1に示す一実施例によって説明すれば、上記建築板(1)の全長は3030mm、働き巾は455mmであり、該建築板(1)には目地状凹部(4)によって区画された凸ブロック(2)の複数個を配列したブロック調模様を有している。
また、建築板の長手方向と平行に設けた溝状凹部(3)の少なくとも一本は、溝状凹部(3)の構成面を平面形状としており、本例の場合にはV字状の凹部に形成されており、上記V字状凹部を構成する傾斜面はいずれも平面状とされている。また、建築板表面には、平面を構成面とした溝状凹部(3)以外に、目地状凹部(4)と目地状凹部(4)によって区画された凸ブロック(2)とが配されており、これら表面には砂岩やモルタル目地を模倣した微細凹凸模様が形成されている。凸ブロックを区画する目地状凹部(4)は縦、横、斜めの何れの方向に向いていてもよい。
また、上記建築板には、無機系塗膜または有機系塗膜により塗装されており、更にその上には防汚性能を発揮するために防汚処理剤による薄い透明な防汚層(9)が形成されている。
また、上記第1の発明において、建築板の両端部間を貫通するように連続的な同一形状の溝状凹部を形成していることが好ましい。(請求項2)
また、巾方向の中央位置に長手方向に沿うようにして溝状凹部を形成していることが好ましい。(請求項3)
また、建築板の端部に形成される下実位置に長手方向に沿って溝状凹部を形成していることが好ましい。(請求項4)
これらの場合には、建築板表面に塗布される防汚層を検知する際には、主に建築板は検知装置に長手方向に沿って搬入されて溝状凹部を対象にして検知されるので、長手方向に連続する溝状凹部上に設置した一台の検知器により連続的に測定することができ、一層防汚層の判別が容易な建築板が提供できる。
また、本発明の建築板表面には塗装が施されている場合には、超親水性微粒子がシリカ微粒子であることが望ましい。(請求項5)
この場合には、該建築板表面に特に有機合成樹脂塗料による塗装が施されている場合、超親水性微粒子として例えば酸化チタンのような光触媒作用のある微粒子であると、紫外線が当った場合に活性化され、塗装膜の劣化が進む恐れがある。そのような場合には、超親水性微粒子として光触媒作用のないシリカ微粒子を使用することが望ましい。
以下に図面を用いて本発明の建築板とその防汚処理方法に係る実施例につき説明する。
本発明の建築板(1)は例えば、長方形状を有しており、その意匠表面には建築板の長手方向と平行な溝状凹部(3)がV字状の凹部に形成されている。また、このV字状の凹部は、建築板の表面凹凸模様の凸ブロック(2)周面をなす傾斜面(7)で構成されており、表面は平坦状であって凹凸模様が付されていない。また、溝状凹部(3)の底部(8)からの凸ブロック(2)表面への立ち上がり角度は60°に形成されている。本例の場合、溝状凹部(3)は建築板(1)の短手方向の中間位置、つまり働き幅227.5mm位置に形成されている。
また、溝状凹部(3)や目地状凹部(4)のエンボス深さは凸ブロック(2)の最大厚み位置から通常3〜6mmの深さとしている。また、目地状凹部(4)や凸ブロック(2)の表面に形成される微細凹凸のエンボス深さは微細凹凸の凸部の最大厚み位置から1〜2mmの深さに形成されており、砂岩やモルタル目地を模倣した意匠面が形成されている。
上記建築板内に形成された溝状凹部(3)において、防汚機能を発揮する処理剤が塗布されれば、図2に示すように溝状凹部(3)は平面のため、防汚処理剤が流れ込みやすくなり、溝状凹部(3)に塗布される防汚層(9)は溝状凹部の底部に均一な層が形成される。
なお、図3に示すように、溝状凹部(3)はV字状凹部とする以外に、建築板の表面凹凸模様の凸ブロック周面をなす傾斜面(7)と、底面(10)とで構成してもよく、いわゆる箱形形状の溝状凹部としても良い。溝状凹部(3)が箱形形状の溝状凹部の場合も同様に、溝状凹部(3)上に塗布される防汚層(9)は溝状凹部の底面に均一な層が形成されている。
また、凸ブロック(2)表面や目地状凹部 (4)には微細凹凸模様が付されているので、処理剤は微細凹凸模様の凹部(11)に溜まりやすくなり微細凹凸模様の凸部(12)には極めて薄い層が形成されており、凹凸模様の影響により防汚層の厚さにバラツキがある。
また図4に示すように、溝状凹部(3)は、平面(13)を有した下実(5)がその役割を果たすようにしてもよい。つまり、建築板の意匠表面に平面部分がなく全て凹凸模様を形成した建築板の場合、建築板の接合部を形成する下実に溝状凹部(3)を形成してもよい。このとき、下実は図1または図4に示すように、建築板の意匠表面が全て凹凸模様を形成しても、必ず接合部として建築板裏面と平行にした平面が長手方向に切削成形されているので、平面部分を有する下実の上面部分に防汚処理剤が塗布されれば防汚層が均一に形成される。
本発明に使用する超親水性微粒子とは、シリカ、酸化チタン、酸化タングステン、酸化アルミニウム(アルミナ)、シリカ・アルミナ等の主として金属酸化物の望ましくは100μm以下の径を有する微粒子である。特に、好ましい超親水性微粒子としてはシリカ微粒子である。該超親水性微粒子は建築板の表面に定着被覆して、該表面に超親水性を付与し、該表面に接触した水を吸収する。
本発明に使用される蛍光染料は、紫外線を照射したときに放射される蛍光が420〜460μm程度の可視領域の波長であることが望ましい。蛍光染料はその種類を選ばないが、該蛍光染料を含有する防汚処理剤で処理された建築板を屋外に暴露した場合、略一週間以内に蛍光が消滅するような低耐候性の蛍光染料であっても良い。
本発明においては、上記超親水性微粒子の分散媒体として水にアルコールを添加することが望ましい。本発明に使用するアルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の水溶性のものが望ましい。該アルコールは本発明の防汚処理剤の表面張力を低下せしめ、更に該防汚処理剤と建築板との親和性を高めて該処理剤の濡れ性を向上せしめる。
本発明の防汚処理剤には界面活性剤を添加することが望ましい。上記界面活性剤としては、通常のアニオン性、ノニオン性、カチオン性の界面活性剤のいずれも用いられ、例えばアニオン性界面活性剤としては高級アルコールサルフェート(Na塩またはアミノ塩)、アルキルアリルスルフォン酸塩(Na塩またはアミノ塩)、アルキルナフタレンスルフォン酸塩(Na塩またはアミノ塩)、アルキルナフタレンスルフォン酸塩縮合物、アルキルフォスフェート、ジアルキルスルフォサクシネート、ロジン石鹸、脂肪酸塩(Na塩またはアミノ塩)等があり、ノニオン性界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキロールアミン、ポリオキシエチレンアルキルアマイド、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル等があり、カチオン性界面活性剤としてはオクタデシルアミンアセテート、イミダゾリン誘導体アセテート、ポリアルキレンポリアミン誘導体またはその塩、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチルアミノエチルアルキルアミノハロゲニド、アルキルピリジニウム硫酸塩、アルキルトリメチルアンモニウムハロゲニド等が例示される。また界面活性剤は二種以上混合使用されてもよい。また上記例示は本発明を限定するものではない。
該界面活性剤はアルコールと共に本発明の防汚処理剤の表面張力を低下せしめ、更にシリカ微粒子を処理剤中に良好に分散せしめ、そして下の塗膜との親和性も高める。
本発明の防汚処理剤において、通常該超親水性微粒子は1〜20質量%、蛍光染料は0.1〜5質量%、アルコールは5〜15質量%、界面活性剤は0.001〜0.5質量%配合され、残余は水とする。
上記アルコールが5質量%よりも少なく配合されている場合には、該処理剤の濡れ性が悪くなり、また15質量%を越えて含有されている場合には、溶媒の揮発性が大きくなり、塗装作業に悪影響がもたらされる。また、上記界面活性剤が0.001質量%よりも少なく添加されている場合には、界面活性剤による表面張力の低下効果や超親水性微粒子の分散効果が顕著でなくなり、また0.5質量%を越えて添加されている場合には、形成される防汚層の強度、耐水性、耐久性等に悪影響がもたらされる。かくして該処理剤の表面張力は25℃で20dyne/cm以下であることが望ましい。
本例の建築板(1)は、セメント系材料からなるセメント系原板の意匠表面全体に塗料層を形成し、各種色彩により建築板の意匠を構成しており、更にその上に防汚機能を発揮する防汚処理剤が塗布され防汚機能のある防汚層を設けてなるものである。
上記セメント系原板は、セメント系原料(セメント、ケイ酸質原料等)に木質原料(木繊維、木質パルプ等)、添加剤及び水等を混合してなる混合原料を成形型内に散布し、この混合原料を固めて成形する。このとき、上記セメント系原板表面には、エンボス加工等により溝状凹部、凸ブロック、及び微細凹凸模様が混在する凹凸模様を有する意匠表面が形成される。該建築板の表面には塗装が施されていてもよい。該塗装はアクリル樹脂塗料、アクリル−シリコン樹脂塗料、アクリル−ウレタン樹脂塗料等の有機合成樹脂塗料、燐酸塩系塗料、酸化金属系塗料等の無機塗料を使用して施されているが、通常下塗り塗装、中塗り塗装、上塗り塗装の三層塗装あるいは下塗り塗装、上塗り塗装の二層塗装が適用される。これら塗装により建築板表面には各種色彩を呈し、各凸ブロックの表面形状に沿って形成されいわゆる多色塗装が施されている。
上記塗装に使用する塗料としては、アクリル樹脂水性エマルジョン塗料のような水性エマルジョン塗料を使用することが望ましい。何となれば該水性エマルジョン塗料による塗膜には界面活性剤等の親水性成分が含まれており、水性の該防汚処理剤との親和性が高い。
上記建築板の表面に上記防汚処理剤を塗布する望ましい方法としては、霧化塗装法がある。該霧化塗装法としては、例えば低圧エアスプレー法、ベル型塗装機による塗装法、静電塗装法等がある。
上記霧化塗装法にあっては、建築板表面に凹凸模様が付されている場合には該処理剤がミストとなって建築板の凹凸模様表面に付着するので、該表面に定着されやすい。
このようにして防汚層が形成されるが、該防汚層の厚みは、通常10〜100nmとすることが望ましい。この厚みの範囲において、良好な防汚効果が発揮され、かつ建築板外観に影響を及ぼさない透明層となる。
上記のように処理された建築板表面に、水銀ランプ、殺菌灯、ブラックライト等の紫外線ランプによって紫外線を照射し、該建築板表面の防汚層中の蛍光染料から蛍光を放射せしめ、目視あるいは蛍光センサーによって蛍光を検出する。そして、蛍光が検出されなかった建築板の表面部分には防汚層が形成されていないので、この部分には上記防汚処理剤を補修的に塗布する。
図5および図6に建築板表面の蛍光を検出する機構の概略図を示す。
蛍光検出に蛍光センサーを使用した場合、検知器(20)は紫外線を照射し発光される可視光を検知するセンサー(21)を有しており、そのときの検出対象は溝状凹部(3)に設定されている。
建築板(1)がコンベア(22)によって搬送され、検知器(20)の下を通過すれば、先ず検知器内の光電管(23)からの光が建築板によって遮られ、センサー(21)から紫外線が照射される。本例の場合、建築板巾方向の中間位置に設けた溝状凹部(3)の上にセンサー(21)が設置され、溝状凹部(3)内に形成されている蛍光染料を含有した均一な防汚層に紫外線が照射される。そのとき、センサー(21)が蛍光染料からの蛍光の有無を捉え、検知器(20)に接続された制御装置(24)が防汚層の有無を判断する。その際、建築板表面が蛍光しない場合や蛍光強度に極端な差が生じた場合には、警報装置(25)が感知してブザーを鳴らすと同時に回転灯(26)が点灯され、生産担当者が容易に異常を発見できる。
また、検出結果を制御装置(24)にインプットして、該制御装置(24)からの指示で、防汚処理剤の塗布を制御するようにしてもよい。なお、このとき異常が感知された建築板は自動的に不良製品のパレットヤードに送られて再度塗布装置に搬入される。
また、上記検知方法以外にも、図7に示すよう、溝状凹部(3)上に図示しない紫外線照射用のブラックライトと撮像装置(27)を設置し、溝状凹部とそこから発せられる蛍光とを撮影し、その画像を撮像装置から接続したモニター(28)に映し、その画像を制御装置(24)に保存された標準仕様の画像と照合することで、防汚層の有無を検知するようにしてもよい。その際、防汚層が発光しない場合や発光強度に極端な差が生じた画像を発見した場合には、検出結果を制御装置(24)にインプットして、該制御装置(24)からの指示で、防汚処理剤の塗布を制御するようにしてもよい。なお、このとき異常が感知された建築板は自動的に不良製品のパレットヤードに送られて再度塗布装置に搬入される。
本発明の建築板と防汚処理方法につきその効果を説明する。
建築板表面に設けた溝状凹部を形成する面が平坦状であるため、建築板の表面に塗布される防汚処理剤は溝状凹部内に流れ込みやすくなり、溝状凹部以外の部分と比較すると均一な層を形成することになる。よって、薄い透明層である防汚層を検知する際、溝状凹部上に設置した一台の検知器により連続的に測定することができる。これにより、建築板の表面に塗布形成される防汚層の検知が容易な建築板を呈することができる。
また、建築板上に塗布される防汚層の形成状態を検知するため、蛍光検知用のセンサーを溝状凹部の上に設置し、建築板をセンサーの下を通過させれば、建築板通過中にセンサーから被検査体との高さが略同一になり、また蛍光液に紫外線が照射されたときの生ずる発光強度は略同一となる。これにより、検知用センサーなどの機械検知の場合は、防汚層の検知に誤作動が生じることはなく、また発光強度差が検知位置によって異なることがなく、建築板表面の防汚処理が行われているかどうかを簡単に確認することができる。
本発明の一実施例を示す建築板の平面図 図1における溝状凹部の部分拡大断面図 図2における他の実施例を示す部分拡大断面図 本発明の他の実施例を示す建築板の幅方向の断面図 蛍光検出を示す平面図 図5の拡大断面図 他の実施例を示す蛍光検出の拡大断面図
符号の説明
1 建築板
2 凸ブロック
3 溝状凹部
4 目地状凹部
5 下実
6 上実
9 防汚層
20 検出器
21 蛍光検知用センサー

Claims (6)

  1. 目地状凹部によって区画された凸ブロックの複数個を配列したブロック調模様とともに、長手方向と平行に形成された溝状凹部を建築板表面に有し、さらに超親水性微粒子と蛍光染料とを含有する防汚処理剤を用いて防汚層を施した建築板であって、溝状凹部の少なくとも一本はその構成面を平面としたことを特徴とする建築板。
  2. 上記溝状凹部は、建築板の両端部間を貫通するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の建築板。
  3. 上記溝状凹部は、巾方向の中間位置に長手方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の建築板。
  4. 上記溝状凹部は、下実位置に長手方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項1〜3に記載の建築板。
  5. 該建築板表面には塗装が施されており、該超親水性微粒子はシリカ微粒子であることを特徴とする請求項1〜4に記載の建築板。
  6. 目地状凹部によって区画された凸ブロックの複数個を配列したブロック調模様、および長手方向と平行に形成された溝状凹部を有する建築板表面に、超親水性微粒子と蛍光染料とを含有する防汚処理剤を塗布して防汚層を形成したのち、溝状凹部上に設置した蛍光検知用センサーに建築板を通過させ、該防汚層に紫外線を照射して少なくとも一本の溝状凹部の構成面に形成された平面から放射される蛍光染料からの蛍光状態を検知することによって形成された防汚層の状態を検知することを特徴とする建築板の防汚処理方法。
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