JP2006324639A - 研磨スラリーおよびウエハ再生方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコンウエハを研磨できるだけでなく、ウエハ上に形成された種々の非金属膜を同じように効率よく研磨・除去することができ、しかも研磨時におけるウエハの金属汚染、特にCu汚染を効果的に防止できる研磨スラリー、ならびに、使用済みテストウエハを効率的に再生処理できるウエハ再生方法を提供すること。
【解決手段】本発明の研磨スラリーは、結晶子サイズ10〜1,000nm、平均粒子径30〜2,000nmの単斜晶酸化ジルコニウムを1〜20質量%含有し、さらに、分子内にカルボキシ基を3個以上有するカルボン酸と、水酸化第4級アルキルアンモニウムとを含有し、pH9〜12を有する。また、本発明のウエハ再生方法は、この研磨スラリーを用いて、使用済みテストウエハを研磨して、ウエハ上に形成された被膜およびウエハ表面の変質層を除去する工程と、ウエハの少なくとも片面を鏡面研磨する工程と、ウエハを洗浄する工程とを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、研磨スラリーおよびウエハ再生方法に関し、さらに詳しくは、シリコンウエハの研磨およびウエハ上に形成された被膜の研磨・除去に適した化学機械研磨用スラリーおよびそれを用いたウエハ再生方法に関する。
化学機械研磨は、砥粒の機械的作用に加えて、砥粒とウエハとの間または研磨スラリーに含有される化学成分とウエハとの間の化学反応を利用して進行する研磨である。化学機械研磨は、硬脆性材料を研磨できること、加工変質層を実質的に形成することなく研磨できること、平滑な鏡面が得られること、加工効率が高いことなどの特徴を有する。このような特徴を有する化学機械研磨にとって、研磨用スラリーは重要な要素である。
化学機械研磨が適用されている代表的な例は、シリコンベアウエハの研磨である。シリコンウエハの研磨には、アルカリ水溶液中にコロイダルシリカを分散させたスラリーが用いられている。アルカリ性コロイダルシリカが用いられる理由は、ウエハ表面を無擾乱鏡面に仕上げることができるからである(例えば、特許文献1および2を参照)。アルカリ性コロイダルシリカは、シリコンウエハの研磨だけでなく、ウエハ上に形成されたポリシリコン膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜などの非金属膜の研磨・除去にも応用されている。
シリコンウエハの研磨において、金属汚染の防止は重要である。例えば、Cuが混入したスラリーでシリコンウエハを研磨した場合、Cuはウエハ表面に吸着されるだけでなく、ウエハ内部にも侵入することが明らかにされたからである(非特許文献1を参照)。そこで、シリコンウエハの金属汚染、特にCu、Fe、Ni、Crなどの遷移金属による汚染を効果的に防止する研磨スラリーとして、コロイダルシリカやヒュームドシリカなどの酸化ケイ素と、アルカリ金属の無機塩、アンモニウム塩、環状アミンおよびエチレンジアミンからなる群から選択されるいずれかと、分子内にカルボキシ基を4〜8個有するカルボン酸とを含有する研磨用組成物が提案されている(特許文献3および4を参照)。
よく知られているように、シリコンウエハの研磨だけでなく、ウエハ上に形成された非金属膜を研磨・除去する場合も、アルカリ性の条件下が好ましい。それゆえ、pH調整剤を添加して研磨スラリーをアルカリ性にすることが行われる。pH調整剤としては、従来、NaOH、KOHなどの水酸化アルカリやNaCO、KCOなどの炭酸アルカリが用いられていた。しかし、これらのpH調整剤は、金属イオンを含むので、金属汚染を防止することが必要な半導体デバイス製造過程における研磨には、不適であると考えられるようになった。そこで、金属を含まないpH調整剤として、アルカノールアミン、エチレンジアミンなどの有機アミン化合物やアンモニアが用いられるようになった。有機アミン化合物やアンモニアは、それ自体は金属イオンを含まないので、ウエハが金属で汚染される危険性を回避することができると考えられる。
ところが、これらの化合物でpHを調整した研磨スラリーにCuが混入した場合、やはり研磨によってウエハ内部にCuが侵入することが明らかにされた。この現象に対しては、Cuが有機アミン化合物やアンモニアと平面4配位錯体を形成し、その錯体がウエハ表面に吸着することで、Cuがウエハ内部に取り込まれるという機構が提案されている(非特許文献1を参照)。それゆえ、有機アミン化合物やアンモニアをpH調整剤として用いても、ウエハの金属汚染を防止することは困難である。
化学機械研磨が適用されたもう一つの例は、半導体デバイス製造過程において多層配線を平坦化するために採用されているCMP(Chemical Mechanical Polishing)である。CMPでは、特定の被膜を他の被膜に比べて効率的に研磨することが重要であり、膜除去の選択性を高める方向で研磨スラリーが開発されている。例えば、Al配線を平坦化する場合には、絶縁層となるシリコン酸化膜を実質的に除去しないように、酸化アルミニウム砥粒に過酸化水素水や硝酸鉄などの酸化剤を添加した酸性スラリーが用いられる。他方、シリコン酸化膜などの絶縁膜を研磨する場合、ヒュームドシリカに水酸化アルカリやアンモニアを加えたアルカリ性スラリーが用いられる。
さらに、使用済みテストウエハを再生する際にも、ウエハ上に形成された被膜を除去するために、化学機械研磨が単独で、あるいは化学エッチングと組み合わせて用いられる。ここで、「使用済みテストウエハ」とは、半導体デバイス製造過程が充分に満足し得るものであるかどうかを確認するために使用されたウエハを意味し、例えば、被膜の厚さを測定するために表面上に数層の被膜を形成したウエハや、半導体デバイス製造過程で不良品として抜き出されたウエハなどが挙げられる。
ウエハ再生処理にラッピングやグラインディングなどの機械的な除去作用を応用した膜除去法を用いると、膜除去後のウエハ表面に大きい凹凸を有する加工変質層が形成される。そのため、化学エッチングによる加工変質層の除去が必要になると共に、後工程である鏡面研磨工程での負荷が増大する。
これに対し、使用済みテストウエハの再生処理における被膜の研磨・除去に化学機械研磨を応用すると、ラッピングやグラインディングなどの機械的な膜除去法と異なり、ウエハ自体に加工変質層を実質的に形成しないので、膜除去後の鏡面研磨工程での負荷を低減できる利点がある。また、再生処理時の板厚減少量も小さくできるので、ウエハの再生可能な回数を増加させることができる。
ウエハ再生処理では、ウエハ上に形成された被膜を除去する際に、多層配線の平坦化とは異なり、多種類の被膜をどれも同じように研磨できることが重要である。そこで、シリコンウエハを研磨できるだけでなく、ウエハ上に形成されたポリシリコン膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜などの非金属膜を同じように効率よく研磨・除去できるウエハ再生用研磨スラリーとして、例えば、特許文献5には、一次粒子径30〜1,000nm、結晶子サイズ10〜1,000nmの単斜晶酸化ジルコニウムを2〜20質量%含有し、pH9〜12を有する研磨スラリー、ならびに、一次粒子径10〜2,000nm、平均粒子径30〜5,000nmの酸化セリウムを1〜20質量%含有し、pH9〜12を有する研磨スラリーが開示されている。
最近、半導体デバイス製造過程では、Cuを配線材料として用いるようになってきたので、使用済みテストウエハにも、ウエハ上にCu膜が形成されたものが増加している。その結果、ウエハ再生処理にCu膜付ウエハが入り込む可能性が高くなりつつある。
ところが、ウエハ再生用に開発された従来の研磨スラリーは、膜除去の効率を高めることに主眼を置いていたので、Cu汚染防止に対する注意は払われていない。例えば、特許文献5に開示されている研磨スラリーは、pH調整剤として、水酸化アルカリ、炭酸アルカリ、アンモニア、有機アミン化合物などを含有している。それゆえ、Cu膜付使用済みテストウエハに対し、このような研磨スラリーを用いて、化学機械研磨による被膜の研磨・除去を行うと、膜除去後のウエハ内部にCuが侵入する可能性がある。また、膜除去工程を介して、再生されるすべてのウエハがCuで汚染される危険性も懸念される。
このように、シリコンウエハを研磨できるだけでなく、ウエハ上に形成された種々の非金属膜を同じように効率よく研磨・除去することができ、しかも研磨時におけるウエハの金属汚染、特にCu汚染を効果的に防止できる研磨スラリーは、これまで存在しなかった。
米国特許明細書第3,170,273号 米国特許明細書第3,328,141号 特開2002−226836号公報 米国特許出願公開第2002/0151252号公報 米国特許明細書第6,451,696号 ヘレン・プリッグ(Helene Prigge),ピーター・オー・ハーン(Peter O. Hahn),アントン・シュネッグ(Anton Schnegg),およびハーバート・ジェイコブ(Herbert Jacob),ジャーナル・オブ・ザ・エレクトロケミカル・ソサイエティ(J. Electrochem. Soc.),第138巻,第5号,第1385〜1389頁(1991年)
上述した状況の下、本発明が解決すべき課題は、シリコンウエハを研磨できるだけでなく、ウエハ上に形成されたポリシリコン膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜などの非金属膜を同じように効率よく研磨・除去することができ、しかも、例えば、使用済みテストウエハの再生処理に用いた場合に、研磨スラリーにCuが混入するか、あるいは研磨工程においてCu膜付ウエハが混在していても、ウエハの金属汚染、特にCu汚染を効果的に防止できる研磨スラリー、ならびに、例えば、使用済みテストウエハからCu膜付ウエハを分別する必要がないので、また、研磨工程においてCu膜付ウエハが混在していても、再生されるすべてのウエハがCuで汚染される危険性が実質的にないので、使用済みテストウエハを効率的に再生処理できるウエハ再生方法を提供することにある。
本発明者らは、種々検討の結果、上記のような研磨スラリーを得るには、砥粒、pH調整剤およびキレート剤(不純物金属捕捉剤)を適切に選択する必要があることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、結晶子サイズ10〜1,000nm、平均粒子径30〜2,000nmの単斜晶酸化ジルコニウムを1〜20質量%含有し、さらに、分子内にカルボキシ基を3個以上有するカルボン酸と、水酸化第4級アルキルアンモニウムとを含有し、pH9〜12を有することを特徴とする研磨スラリーを提供する。
さらに、本発明は、結晶子サイズ10〜1,000nm、平均粒子径30〜2,000nmの単斜晶酸化ジルコニウムを1〜20質量%含有し、さらに、分子内にカルボキシ基を3個以上有するカルボン酸と、水酸化第4級アルキルアンモニウムとを含有し、pH9〜12を有する研磨スラリーを用いて、使用済みテストウエハを研磨して、ウエハ上に形成された被膜およびウエハ表面の変質層を除去する工程と、次いで、ウエハの少なくとも片面を鏡面研磨する工程と、次いで、ウエハを洗浄する工程とを含むことを特徴とするウエハ再生方法を提供する。
本発明のウエハ再生方法は、必要に応じて、さらに、使用済みテストウエハを研磨する工程の前に、化学エッチングにより被膜の少なくとも一部を除去する工程を含み、および/または、使用済みテストウエハを研磨する工程の後であってウエハの少なくとも片面を鏡面研磨する工程の前に、ウエハを洗浄する工程を含む。
本発明の研磨スラリーおよびウエハ再生方法において、水酸化第4級アルキルアンモニウムは、好ましくは、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムおよびコリンからなる群から選択される少なくとも1種である。
本発明の研磨スラリーおよびウエハ再生方法において、分子内にカルボキシ基を3個以上有するカルボン酸は、好ましくは、クエン酸およびその塩、エチレンジアミン四酢酸およびその塩、ジエチレントリアミン五酢酸およびその塩、ならびにポリ(メタ)アクリル酸およびその塩からなる群から選択される少なくとも1種である。
本発明の研磨スラリーによれば、シリコンウエハを研磨できるだけでなく、ウエハ上に形成されたポリシリコン膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜などの非金属膜を同じように効率よく研磨・除去することができ、しかも、例えば、使用済みテストウエハの再生処理に用いた場合に、研磨スラリーにCuが混入するか、あるいは研磨工程においてCu膜付ウエハが混在していても、ウエハの金属汚染、特にCu汚染を効果的に防止することができる。また、本発明のウエハ再生方法によれば、例えば、使用済みテストウエハからCu膜付ウエハを分別する必要がないので、また、研磨工程においてCu膜付ウエハが混在していても、再生されるすべてのウエハがCuで汚染される危険性が実質的にないので、使用済みテストウエハを効率的に再生処理することができる。
≪研磨スラリー≫
本発明の研磨スラリーは、砥粒として、結晶子サイズ10〜1,000nm、平均粒子径30〜2,000nmの単斜晶酸化ジルコニウムを1〜20質量%含有し、さらに、キレート剤として、分子内にカルボキシ基を3個以上有するカルボン酸と、pH調整剤として、水酸化第4級アルキルアンモニウムとを含有する。それゆえ、シリコンウエハを研磨できるだけでなく、ウエハ上に形成されたポリシリコン膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜などの非金属膜を同じように効率よく研磨・除去することができ、しかも、例えば、使用済みテストウエハの再生処理に用いた場合に、研磨スラリーにCuが混入するか、あるいは研磨工程においてCu膜付ウエハが混在していても、ウエハのCu汚染を効果的に防止することができる。
以下に、本発明の研磨スラリーに含有される重要な3つの成分、すなわち砥粒、pH調整剤およびキレート剤について詳しく説明する。なお、本発明の研磨スラリーは、本発明の効果を損なわない限り、例えば、分散剤、緩衝剤、粘度調整剤など、広く一般の研磨スラリーに添加される従来公知の添加剤を含有していてもよい。
<砥粒>
本発明の研磨スラリーに含有される砥粒には、単斜晶酸化ジルコニウムを用いる。
酸化ジルコニウムは、およそ1,000℃を境に低温型の単斜晶系と高温型の正方晶系との間で可逆的な転移を起こすことが知られている。この相転移は、微量不純物の影響を受け易く、転移温度が変化する。酸化カルシウム、酸化マグネシウムあるいは希土類酸化物を数%含む場合、相転移を起こさなくなり、正方晶が安定構造になることが知られている。このように微量の不純物の添加により正方晶が安定構造となった酸化ジルコニウムは、安定化ジルコニアと呼ばれる。
酸化ジルコニウムは、ガラスなどの研磨材として知られているが、酸化ジルコニウムの結晶系と結晶子サイズが研磨特性に与える影響を調べた結果、ウエハ上に形成された種々の非金属膜を除去する目的には、特に、結晶子サイズ10〜1,000nm、平均粒子径30〜2,000nm、好ましくは30〜1,000nmの単斜晶酸化ジルコニウムが適していることがわかった。結晶子サイズが10nm以上の単斜晶酸化ジルコニウムを得るには、平均粒子径として最低30nm程度が必要である。平均粒子径が2,000nmを超えると、研磨面に傷を生じさせるので、化学機械研磨用の砥粒には適さない。
ここで、結晶子とは、単結晶とみなせる最大の集まりをいい、一個の粒子は、複数の結晶子から構成されている。結晶子サイズが小さくなると、一個の粒子を構成する結晶子の数が増加する。平均粒子径とは、結晶子から構成される粒子の平均的な粒径(一次粒子径)を意味する。なお、結晶子サイズは、粉末X線回折を用いたSherrerの方法よって求める。平均粒子径は、レーザー回折散乱法によって求める。
単斜晶酸化ジルコニウムは、天然のバッデリ石を粉砕、分級したものでもよく、また、オキシ塩化ジルコニウムやオキシ硝酸ジルコニウムなどのジルコニウム塩の水溶液をpH調整した後、高温雰囲気中に噴霧して合成したものでもよい。あるいは、ジルコニウム塩の水溶液からpH調整により水酸化ジルコニウムの沈殿を生成させ、それを空気雰囲気中で焼成して得た酸化ジルコニウムを粉砕、分級したものでもよい。水酸化ジルコニウムを焼成して酸化ジルコニウムを合成する場合、単斜晶酸化ジルコニウムの結晶子サイズは、焼成温度が高いほど大きくなる。焼成温度としては、800℃以上、好ましくは1,000以上が必要である。三方晶系への転移点が1,900℃であるので、原理的には、この温度が焼成温度の上限となるが、むしろ経済的、操業技術的な理由から、これより低い温度に設定される。
なお、コロイダルシリカなどの水性金属酸化物ゾルの合成法として一般に知られている、金属塩の水溶液を適切なpHと温度の下で脱水重合させる方法で調製された、いわゆる水性ジルコニアゾルは、結晶性が低いので、本発明の研磨スラリーには適さない。
砥粒は、研磨スラリー中に、1〜20質量%、好ましくは2〜10質量%の割合で配合される。砥粒の配合量が1質量%未満であると、研磨速度が著しく低下することがある。砥粒の配合量が20質量%を超えると、砥粒の凝集が起こりやすく、研磨面に傷を生じさせることがある。
<pH調整剤>
本発明の研磨スラリーは、pH調整剤を用いて、pH9〜12に調整される。pHがこの範囲内であれば、研磨を効率的に行えるだけでなく、砥粒の単斜晶酸化ジルコニウムを再凝集させることなく、安定に分散させることができる。なお、さらに安定な分散を実現するために、界面活性剤や表面修飾剤などを用いることも有効である。
また、研磨スラリーのpH調整剤として、水酸化第4級アルキルアンモニウムを用いれば、それ自体が金属イオンを含まず、かつCuと平面4配位錯体を形成しないので、研磨時におけるウエハの金属汚染、特にCu汚染を防止することができる。
しかも、砥粒の単斜晶酸化ジルコニウムとpH調整剤の水酸化第4級アルキルアンモニウムとを組み合わせた場合、下記の実験2に示すように、シリコンウエハ、ポリシリコン膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜などの非金属膜を同じように効率よく研磨・除去でき、また、例えば、研磨スラリーにCuが混入するか、あるいは研磨工程においてCu膜付ウエハが混在していても、ウエハのCu汚染を防止することができる。
pH調整剤として用いられる水酸化第4級アルキルアンモニウムとしては、具体的には、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、コリン、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリエチルアンモニウムなどが挙げられる。これらの水酸化第4級アルキルアンモニウムは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの水酸化第4級アルキルアンモニウムのうち、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムおよびコリンが好適である。
pH調整剤の添加量は、研磨スラリーのpHが9〜12の範囲内になるように調整すればよく、特に限定されるものではない。
ちなみに、半導体デバイス製造過程で用いられるCMP工程では、非金属膜の研磨に、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、酸化セリウムなどが用いられているが、これらの砥粒を水酸化第4級アルキルアンモニウムと組み合わせて用いた場合、シリコンウエハ、ポリシリコン膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜などの非金属膜を同じように効率よく研磨することが困難である。例えば、コロイダルシリカと水酸化テトラメチルアンモニウムを組み合わせた場合、シリコンウエハやポリシリコン膜は効率的に研磨できるが、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜の研磨速度は著しく低下する。また、酸化セリウムと水酸化テトラメチルアンモニウムを組み合わせた場合、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜は効率的に研磨できるが、シリコンウエハやポリシリコン膜の研磨速度は低下する。
<キレート剤>
pH調整剤として、水酸化第4級アルキルアンモニウム、砥粒として、結晶子サイズ10〜1,000nm、平均粒子径30〜2,000nmの単斜晶酸化ジルコニウムを含有する研磨スラリーは、スラリー自体に金属イオンが含まれず、また、Cu汚染を促進する有機アミン化合物やアンモニアを含有しないので、研磨後のシリコンウエハが金属で汚染される危険性が非常に少ない。
しかし、このような組成の研磨スラリーを用いても、例えば、スラリーにppmレベルのCuが混入するか、あるいは研磨工程においてCu膜付ウエハが混在すると、ウエハのCu汚染を防止することが困難である。このような条件下でもCu汚染を効果的に防止するためには、さらに、スラリー中に混入したCuイオンと反応し、ウエハ中に実質的に侵入しないような不活性な形態に変えるキレート剤が必要である。
本発明者らは、pH9〜12の範囲内で、Cuイオンと安定な錯体を形成するキレート剤の中から、研磨時にウエハへのCu侵入を防止する効果が大きいキレート剤として、分子内にカルボキシ基を3個以上有するカルボン酸が適していることを見出した。それゆえ、本発明の研磨スラリーには、キレート剤として、分子内にカルボキシ基を3個以上有するカルボン酸が配合される。
キレート剤として用いられる分子内にカルボキシ基を3個以上有するカルボン酸としては、具体的には、例えば、クエン酸、イソクエン酸、アコニット酸、エチレンジアミン三酢酸(EGTA)、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、1,3−プロパンジアミン四酢酸(PDTA)、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸(DPTA−OH)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、ポリ(メタ)アクリル酸(質量平均分子量は、特に限定されるものではないが、好ましくは1,000〜500,000、より好ましくは2,000〜400,000、さらに好ましくは3,000〜300,000)、これらのカルボン酸の塩などが挙げられる。これらのカルボン酸は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらのカルボン酸のうち、クエン酸およびその塩、エチレンジアミン四酢酸およびその塩、ジエチレントリアミン五酢酸およびその塩、ならびにポリ(メタ)アクリル酸およびその塩が好適である。
キレート剤の配合量は、混入が想定されるCu濃度に依存するので、特に限定されるものではないが、キレート剤の配合量が少なすぎると、Cu汚染を防止する効果が薄れることがある。それゆえ、キレート剤の配合量は、好ましくは0.001%以上、より好ましくは0.005%以上である。また、キレート剤の配合量は、その上限が特に限定されるものではないが、キレート剤を必要以上に配合すると、pH調整剤の必要量も増加し、研磨スラリーの製造コストが上昇することがある。
このようなキレート剤が研磨時にウエハへのCu侵入を防止するのに適している理由は、正確なところは不明であるが、例えば、以下のように考えられる。研磨スラリーに混入したCuは2価の陽イオンであり、カルボキシ基はpH9〜12の条件下では解離して陰イオンになっている。Cuイオン1個と2個のカルボキシ基が結合して、安定な錯体を形成するので、カルボキシ基を3個以上有するキレート剤の場合、錯体を形成しても、余分のカルボキシ基が陰イオンとなっており、錯体全体が負の電荷を帯びることになる。他方、pH9〜12の条件下では、シリコンウエハは、表面電位が負になることが知られており、錯体と静電的に反発する。その結果、Cu汚染を防止できるものと思われる。
これに対して、有機アミン化合物も2価のCuイオンと安定な錯体を形成するが、Cuイオン1個に対してアミノ基の窒素原子4個が平面4配位で結合した錯体を形成する。錯体全体は2価の陽イオンとなるので、表面電位が負であるシリコンウエハとの間に静電的な引力が作用する。その結果、有機アミン化合物やアンモニアとCuが共存すると、ウエハのCu汚染が促進されることになる。
なお、ウエハの金属汚染を防止する機構が上記のとおりであるとすると、一般的に、分子内に多数のカルボキシ基を有するカルボン酸は、1価の金属イオンを除く多くの金属イオンと安定な錯体を形成するので、キレート剤として、分子内にカルボキシ基を3個以上有するカルボン酸を用いれば、Cu以外に、2価の陽イオンとなるMg、Ca、Ni、Znなどの金属による汚染を防止することができ、また、分子内にカルボキシ基を4個以上するカルボン酸を用いれば、2価の陽イオンとなる金属に加えて、3価の陽イオンとなるAl、Cr、Feなどの金属による汚染を防止できると考えられる。
<研磨スラリーの製造>
本発明の研磨スラリーは、水系研磨スラリーを製造する従来公知の方法を用いて製造することができる。例えば、水、好ましくは脱イオンした純水に、砥粒を適量混合し、必要に応じて、分散剤を適量混合し、分散処理を行う。この分散処理には、従来公知の一般的な分散装置を用いることができる。分散装置としては、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、超音波ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、回転羽根式分散機、ニーダー、ビーズミル、ボールミルなどが挙げられる。次いで、得られた水分散体にキレート剤を適量添加し、さらにpH調整剤を用いて、pHを9〜12の範囲内に調整した後、充分に混合することにより、研磨スラリーが得られる。キレート剤とpH調整剤を添加する段階は、特に限定されるものではなく、例えば、砥粒の分散処理の際に添加してもよい。キレート剤とpH調整剤を添加する順序は、特に限定されるものではないが、キレート剤を添加してからpH調整剤を添加することにより、研磨スラリーのpHを所定範囲に調整することが好ましい。
<研磨スラリーの用途>
本発明の研磨スラリーは、例えば、シリコンベアウエハの研磨、半導体デバイスの製造過程におけるシリコンウエハの研磨、シリコンウエハ上に形成されたポリシリコン膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜などの非金属膜の研磨、層間絶縁膜の平坦化などに用いることができるが、例えば、研磨工程においてCu膜付ウエハが混在していても、ウエハのCu汚染を効果的に防止できることから、使用済みテストウエハの再生処理に好適である。
≪ウエハ再生方法≫
本発明のウエハ再生方法は、上記の研磨スラリーを用いて、使用済みテストウエハを研磨して、ウエハ上に形成された被膜およびウエハ表面の変質層を除去することにより、ウエハを再生させるものである。ここで、「被膜」とは、ウエハ上に形成された金属膜および/または非金属膜を意味する。また、「変質層」とは、ウエハ表面に不純物が注入および/または拡散された部分を意味する。
本発明のウエハ再生方法は、結晶子サイズ10〜1,000nm、平均粒子径30〜2,000nmの単斜晶酸化ジルコニウムを1〜20質量%含有し、さらに、分子内にカルボキシ基を3個以上有するカルボン酸と、水酸化第4級アルキルアンモニウムとを含有し、pH9〜12を有する研磨スラリーを用いて、使用済みテストウエハを研磨して、ウエハ上に形成された被膜およびウエハ表面の変質層を除去する工程(以下「化学機械研磨工程」ということがある。)と、次いで、ウエハの少なくとも片面を鏡面研磨する工程(以下「鏡面研磨工程」ということがある。)と、次いで、ウエハを洗浄する工程(以下「最終洗浄工程」ということがある。)とを含む。それゆえ、例えば、使用済みテストウエハからCu膜付ウエハを分別する必要がないので、また、研磨工程においてCu膜付ウエハが混在していても、再生されるすべてのウエハがCuで汚染される危険性が実質的にないので、使用済みテストウエハを効率的に再生処理することができる。
本発明のウエハ再生方法は、必要に応じて、さらに、使用済みテストウエハを研磨する工程の前に、化学エッチングにより被膜の少なくとも一部を除去する工程(以下「化学エッチング工程」ということがある。)を含み、および/または、使用済みテストウエハを研磨する工程の後であってウエハの少なくとも片面を鏡面研磨する工程の前に、ウエハを洗浄する工程(以下「予備洗浄工程」ということがある。)を含む。
以下に、本発明のウエハ再生方法に含まれる重要な3つの工程、すなわち化学機械研磨工程、鏡面研磨工程および最終洗浄工程について、ならびに必要に応じて含まれていてもよい化学エッチング工程および予備洗浄工程について詳しく説明する。なお、本発明のウエハ再生方法は、これらの工程のみに限定されるものではなく、必要に応じて、従来公知の工程、例えば、洗浄、乾燥、研磨、熱処理、検査などの工程を適当な段階で適宜選択して行うことができる。
<化学機械研磨工程>
まず、本発明の研磨スラリーを用いて、使用済みテストウエハを化学機械研磨して、ウエハ上に形成された被膜およびウエハ表面の変質層を除去する。あるいは、必要に応じて、化学機械研磨の前に、下記の化学エッチングにより、ウエハ上に形成された被膜の少なくとも一部を除去した場合には、本発明の研磨スラリーを用いて、ウエハを化学機械研磨して、残留膜を除去する。ここで、「残留膜」とは、化学エッチングで除去されずにウエハ上に残留した被膜を意味する。
化学機械研磨には、片面または両面研磨機のいずれを用いてもよい。片面研磨機を用いる場合は、例えば、ウエハを片面ずつセラミックスプレートに貼り付けるか、あるいはバキュームチャックによって吸引保持し、またはテンプレートに保持し、回転するパッドに押し付けて研磨スラリーを流しながら研磨を行う。両面研磨機を用いる場合には、例えば、ウエハをキャリアに保持し、対向して回転する一対のパッド間に挟み、研磨スラリーを流しながら両面を同時に研磨する。研磨圧力は、好ましくは100g/cm以上であり、より好ましくは150g/cm以上である。研磨時間は、除去すべき被膜や変質層の厚さに応じて適宜調節すればよく、特に限定されるものではないが、一般的には、3〜30分間程度である。
<化学エッチング工程>
使用済みテストウエハには、配線材料として金属膜が形成されているものがあるので、必要に応じて、化学機械研磨工程の前に、化学エッチングにより、ウエハ上に形成された被膜の少なくとも一部、例えば、表面に現れている金属膜を除去しておいてもよい。
化学エッチングの方法としては、特に限定されるものではないが、エッチング液を用いたウェットエッチングが好適である。化学エッチングには、従来公知の一般的な化学エッチング装置を用いることができる。
化学エッチングに用いるエッチング液としては、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、リン酸系、硫酸系、フッ酸系、フッ酸・硝酸系、塩酸・硝酸系などのエッチング液が挙げられる。これらのエッチング液は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、2種以上のエッチング液を併用する場合、混合して用いても組み合わせて順次用いてもよい。
リン酸系、硫酸系、フッ酸系、塩酸・硝酸系のエッチング液は、高濃度でもシリコンを溶解することがなく、また、フッ酸・硝酸系のエッチング液は、シリコンを溶解するが、水で希釈することで、シリコン自体を実質的に溶解しない(板厚減少量1μm以下)条件下で、金属膜を効率的に除去することができる。
例えば、フッ酸・硝酸系エッチング液を用いると、シリコンウエハ自体も溶解するが、その組成および濃度を調整し、例えば、49%フッ酸:69%硝酸:水=1:1:5(体積比)とすると、使用済みテストウエハを常温で10分間浸漬するだけで、AlやCuなどの金属膜だけでなく、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜などの非金属膜の一部も除去できるが、水の割合が少ない場合に比べてエッチング力が弱まるので、硬質のシリコン酸化膜やシリコン窒化膜などの非金属膜が残留することがある。硬質のシリコン酸化膜やシリコン窒化膜の例としては、高温で化学蒸着(CVD)されたシリコン酸化膜やシリコン窒化膜などが挙げられる。なお、被膜が除去された後に露出したシリコンウエハ表面も一部除去されるが、このエッチング液では、常温において10分間エッチングしても、板厚減少量は1μm以下であり、このエッチング液による基板平坦度の悪化は実用上問題にならない。
また、例えば、ペルオキソ2硫酸ナトリウムの25%水溶液:96%濃硫酸=1:1(体積比)で混合したエッチング液を100℃に加熱し、これに使用済みテストウエハを10分間浸漬してから水洗し、さらに49%フッ酸:水=1:1(体積比)のエッチング液に10分間浸漬すると、AlやCuなどの金属膜およびシリコン酸化膜をほぼ完全に除去することができる。これらのエッチング液でウエハを処理した場合、エッチングによる板厚減少量は0.05μm程度である。
さらに、例えば、37%塩酸:69%硝酸:水=1:1:2(体積比)で混合した室温のエッチング液に使用済みテストウエハを10分間浸漬すると、AlやCuなどの金属膜を除去することができる。このエッチング液でウエハを処理した場合、エッチングによる板厚減少量は0.05μm程度である。
エッチング液の組成および濃度は、上記の具体例に限定されることはなく、使用済みテストウエハにおいて、ウエハ上に形成された被膜の少なくとも一部を除去することができ、さらに板厚減少量が1μm以下である限り、他の組成および濃度のエッチング液を用いてもよい。
<予備洗浄工程>
化学機械研磨が終了したウエハは、プロセス中に形成された表面の荒れ(マイクロラフネス)を取り除くために鏡面研磨を行うが、化学機械研磨によってウエハが砥粒や金属で汚染されていることがあるので、必要に応じて、鏡面研磨工程の前に予備洗浄を行ってもよい。
予備洗浄に用いる洗浄液は、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、一般に用いられているアンモニア・過酸化水素系(「APM」と呼ばれることがある。)、フッ酸・過酸化水素系(「FPM」と呼ばれることがある。)、塩酸・過酸化水素系(「HPM」と呼ばれることがある。)、希フッ酸系(「DHF」と呼ばれることがある。)などの洗浄液が挙げられる。これらの洗浄液のうち、アンモニア・過酸化水素系の洗浄液、例えば、27%アンモニア水:30%過酸化水素水:水=1:1:5(体積比)で混合した洗浄液などや、フッ酸・過酸化水素系の洗浄液、例えば、49%フッ酸:30%過酸化水素水:水=1:1:100(体積比)で混合した洗浄液などが好適である。これらの洗浄液は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、2種以上の洗浄液を併用する場合、混合して用いても組み合わせて順次用いてもよい。
洗浄方法は、特に限定されるものではなく、具体的には、例えば、多槽バッチ式、一槽バッチ式、枚葉式などが挙げられる。洗浄効果を高めるために、例えば、超音波、噴流などを用いてもよい。洗浄温度は、洗浄液の種類に応じて適宜調節すればよく、特に限定されるものではないが、例えば、フッ酸・過酸化水素系の洗浄液を用いる場合は、室温が好ましく、アンモニア・過酸化水素系や塩酸・過酸化水素系の洗浄液を用いる場合は、40℃〜80℃が好ましい。洗浄時間が短すぎると、汚染の除去が充分に行えないことがあり、また、洗浄時間が長すぎると、ウエハ表面の平滑性が損なわれることがある。それゆえ、洗浄時間は、一般的には、3〜20分間程度である。
<鏡面研磨工程>
化学機械研磨が終了したウエハ、あるいは化学機械研磨後に、必要に応じて、予備洗浄したウエハは、上記したように、鏡面研磨を行うことにより、プロセス中に形成された表面の荒れ(マイクロラフネス)を取り除く。なお、鏡面研磨は、ウエハの少なくとも片面、好ましくは、半導体デバイス製造過程で再利用する側のウエハ面について行えばよい。
鏡面研磨に用いる研磨スラリーとしては、特に限定されるものでなはいが、具体的には、例えば、アルカリ性コロイダルシリカからなる通常のシリコンウエハ用研磨スラリーなどが挙げられる。鏡面研磨は、1回だけ行っても2回以上に分けて行ってもよく、例えば、一次研磨および仕上研磨に分けて行うことができる。
鏡面研磨には、片面または両面研磨機のいずれを用いてもよい。研磨方法は、上記の化学機械研磨と同様である。研磨圧力は、好ましくは100g/cm以上、より好ましくは150g/cm以上である。研磨時間は、好ましくは3〜30分間程度、より好ましくは5〜15分間程度である。
<最終洗浄工程>
鏡面研磨が終了したウエハは、鏡面研磨によってウエハが砥粒や金属で汚染されているので、最終洗浄を行う。最終洗浄のための技術としては、例えば、通常のRCA洗浄のほか、オゾン水洗浄、電解イオン水洗浄などが挙げられる。これらの洗浄技術は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの洗浄技術のうち、通常のRCA洗浄が好適である。
ここで、「通常のRCA洗浄」とは、RCA社が開発したシリコンウエハの洗浄技術(例えば、W. Kern and D.A. Puotinen,RCA Review,vol.31,p.187(1970)を参照)であり、具体的には、ウエハを、27%アンモニア水:30%過酸化水素水:水=1:1:5(体積比)で混合した洗浄液(「SC1」と呼ばれることがある。)で洗浄し、純水でリンスし、1%希フッ酸溶液に浸漬し、純水でリンスした後、37%塩酸:30%過酸化水素水:水=1:1:6(体積比)で混合した洗浄液(「SC2」と呼ばれることがある。)で洗浄し、純水でリンスした後、乾燥させる方法である。洗浄条件は、いずれの洗浄液についても、75〜85℃の温度で10〜20分間程度とされている。
洗浄方法は、特に限定されるものではなく、具体的には、例えば、多槽バッチ式、一槽バッチ式、枚葉式などが挙げられる。洗浄効果を高めるために、例えば、超音波、噴流などを用いてもよい。
以下、実験例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実験例により制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
実験1
この実験では、種々の砥粒とpH調整剤の組合せについて、シリコンウエハ研磨におけるCu汚染の程度を調べた。
まず、表1に示す各種の研磨スラリーを調製した。砥粒濃度は5質量%であり、pH調整剤の添加量は、スラリーのpHが10.5になるように調整した。これらのスラリーに人為的にCuを硝酸銅の形態で2ppm添加した。なお、スラリーの残部は水である。
各々の研磨スラリーを用いて、直径200mmのp型シリコンウエハを研磨した。なお、研磨は、片面研磨機(4ヘッド、3ウエハ/ヘッド、定盤径128cm)を用い、研磨圧力230g/cm、定盤回転数35rpmで、20分間行った。研磨前後でウエハの厚さを静電容量式非接触板厚測定器で測定し、研磨量を求めた。結果を表1に示す。
次いで、研磨されたウエハを通常のRCA洗浄(SC1およびSC2)し、表面に付着した砥粒および金属を除去した後、ウエハ全体を高純度の49%フッ酸:69%硝酸=3:2(体積比)で混合した溶液に溶解させた。この溶液中のCu濃度を誘導結合プラズマ質量分析(ICP−MS)法で測定した。溶液中のCu濃度を換算してウエハ中のCu濃度を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2006324639
表1から、シリコンウエハの研磨量が大きく、かつCu汚染が少ない、砥粒とpH調整剤の組合せは、コロイダルシリカと水酸化テトラメチルアンモニウム(No.3)、単斜晶酸化ジルコニウムと水酸化テトラメチルアンモニウム(No.6)、単斜晶酸化ジルコニウムとコリン(No.7)、コロイダルジルコニアと水酸化テトラメチルアンモニウム(No.9)であることがわかる。
実験2
この実験では、表1の研磨スラリーNo.3、6、7、9について、非金属膜に対する膜除去能力を調べた。
実験には、直径200mmのp型シリコンウエハを用いた。まず、シリコンウエハ上に熱酸化法によりシリコン酸化膜を形成したウエハAと、シリコンウエハ上にポリバックシールと呼ばれる下層のシリコン窒化膜および上層のポリシリコン膜を形成したウエハBとを用意した。各被膜の厚さは、シリコン酸化膜が2μm、シリコン窒化膜が0.5μm、ポリシリコン膜が1μmであった。
表1の研磨スラリーNo.3、6、7、9を用いて、ウエハAおよびBを研磨した。なお、研磨は、スラリーに人為的にCuを添加せず、研磨時間が5分間であること以外は、実験1と同様にして行った。
次いで、研磨されたウエハの表面を肉眼で観察すると共に四探針法で表面抵抗を測定して、研磨スラリーの膜除去能力を調べた。結果を表2に示す。
Figure 2006324639
表2から、シリコンウエハの研磨量が大きく、かつCu汚染が少ない、砥粒とpH調整剤の組合せのうち、ポリシリコン膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜をすべて除去可能な組合せは、単斜晶酸化ジルコニウムと水酸化テトラメチルアンモニウム(No.6)、単斜晶酸化ジルコニウムとコリン(No.7)であることがわかる。
実験3
この実験では、単斜晶酸化ジルコニウムと水酸化テトラメチルアンモニウムを組み合わせた研磨スラリーにキレート剤を添加することにより、シリコンウエハのCu汚染をさらに低減できることを確認した。
実験方法は、人為的にCuを添加した研磨スラリーを用いて、シリコンウエハを研磨する実験方法A、Cuを添加しない研磨スラリーを用いて、Cu膜付ウエハとベアウエハを混在させた状態で研磨する実験方法Bの2種類である。
実験方法Aには、直径200mmのp型シリコンウエハを用いた。実験方法Bには、実験方法Aと同様のシリコンウエハをベアウエハとして用い、さらに同様のシリコンウエハ上にスパッタリング法により厚さ1μmのCu膜を形成したCu膜付ウエハを用意した。
まず、表1に示す研磨スラリーNo.6を調製した。砥粒濃度は5質量%であり、pH調整剤の添加量は、スラリーのpHが10.5になるように調整した。実験方法Aに用いる研磨スラリーには、人為的にCuを硝酸銅の形態で2ppm添加し、また、キレート剤を添加しないか、あるいはキレート剤として、コハク酸を0.015質量%、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ポリアクリル酸(質量平均分子量2,000)またはポリアクリル酸(質量平均分子量300,000)を0.005質量%または0.015質量%添加した。実験方法Bに用いるスラリーには、Cuを添加せず、また、キレート剤を添加しないか、あるいはキレート剤として、コハク酸を0.015質量%、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ポリアクリル酸(質量平均分子量2,000)またはポリアクリル酸(質量平均分子量300,000)を0.005質量%または0.015質量%添加した。
各々のスラリーを用いて、実験方法Aでは、シリコンウエハを研磨し、実験方法Bでは、Cu膜付ウエハとベアウエハを混在させた状態(1バッチあたりCu膜付ウエハ2枚、ベアウエハ10枚)で研磨した。なお、研磨は、片面研磨機(4ヘッド、3ウエハ/ヘッド、定盤径128cm)を用い、研磨圧力230g/cm、定盤回転数35rpmで、20分間行った。研磨前後でウエハの厚さを測定し、研磨量を求めた。結果を表3に示す。
次いで、研磨されたウエハを通常のRCA洗浄(SC1およびSC2)し、表面に付着した砥粒および金属を除去した後、ウエハ全体を高純度の49%フッ酸:69%硝酸=3:2(体積比)で混合した溶液に溶解させた。この溶液中のCu濃度を誘導結合プラズマ質量分析(ICP−MS)法で測定した。溶液中のCu濃度を換算してウエハ中のCu濃度を求めた。結果を表3に示す。
Figure 2006324639
表3から、各種カルボン酸のうち、分子内にカルボキシ基を3個以上有するカルボン酸、すなわちクエン酸、EDTA、DTPAまたはポリアクリル酸をキレート剤として添加することにより、添加しない場合と比べて、研磨時におけるウエハのCu汚染を5〜50倍以上低減できることがわかる。これに対して、分子内にカルボキシ基を2個有するカルボン酸、すなわちコハク酸をキレート剤として添加しても、研磨時におけるCu汚染防止効果が認められない。
実験4
実験1〜3から、本発明の研磨スラリーは、種々の非金属膜に対する除去能力に優れ、また、研磨工程においてCu膜付ウエハが混在していても、研磨時におけるウエハのCu汚染を防止できることが確認された。この研磨スラリーを用いた化学機械研磨による膜除去工程を含む本発明のウエハ再生方法の有効性を確認するために、以下の実験を行った。
直径200mmのCu膜付使用済みテストウエハを、以下に述べる方法で再生処理した。
(1)化学エッチングによるCu膜の除去
37%塩酸:69%硝酸:水=1:1:2(体積比)で混合した室温のエッチング液にCu膜付使用済みテストウエハを10分間浸漬して、表面に現れているCu膜を除去した。
(2)化学機械研磨による残留膜の除去
表3、No.21と同一組成の研磨スラリー(すなわち、酸化ジルコニウム5質量%、EDTA0.015質量%を含有し、水酸化テトラメチルアンモニウムによりpHを10.5に調整)を用いて、化学機械研磨による残留膜の除去を行った。なお、研磨は、片面研磨機(4ヘッド、3ウエハ/ヘッド、定盤径128cm)を用い、研磨圧力230g/cm、定盤回転数35rpmで、5分間行った。
(3)予備洗浄および鏡面研磨
残留膜の除去が終了したウエハを、27%アンモニア水:30%過酸化水素水:水=1:1:5(体積比)で混合した洗浄液および49%フッ酸:30%過酸化水素水:水=1:1:100で混合した洗浄液で順次洗浄した。この予備洗浄は、アンモニア・過酸化水素系の洗浄液については、60℃で10分間行い、フッ酸・過酸化水素系の洗浄液については、室温で10分間行った。次いで、通常のアルカリ性コロイダルシリカからなるシリコンウエハ用研磨スラリーを用いて、ウエハを鏡面研磨した。鏡面研磨は、一次研磨および仕上研磨に分けて行った。なお、各研磨は、片面研磨機(4ヘッド、3ウエハ/ヘッド、定盤径128cm)を用い、研磨圧力230g/cm、定盤回転数35rpmで、10分間行った。
(4)最終洗浄および表面金属分析
仕上研磨が終了したウエハを通常のRCA洗浄(SC1およびSC2)し、上記(2)の化学機械研磨のバッチ毎に1枚のウエハを抜き取り、気相分解−誘導結合プラズマ質量分析(VPD−ICP−MS)法で表面金属を分析した。分析した5枚のウエハは、Al、Ca、Cr、Cu、Fe、K、Mg、Na、Ni、Znの表面濃度が5×10atom/cm以下であり、また、大きさ0.16μm以上の光点欠陥(light point defect)が30個/面以下であり、再生ウエハとして充分な品質であることが確認できた。
このように、Cu膜付使用済みテストウエハを再生処理したにもかかわらず、再生ウエハにおけるCuの表面濃度は他の金属の表面濃度と同程度に低いことから、ウエハの金属汚染、特にCu汚染が効果的に防止されたことがわかる。さらに、ウエハ再生処理に際し、使用済みテストウエハからCu膜付ウエハを分別する必要がなく、また、研磨工程においてCu膜付ウエハが混在していても、再生されるすべてのウエハがCuで汚染される危険性が実質的にないことがわかる。
本発明は、シリコンウエハを研磨できるだけでなく、ウエハ上に形成されたポリシリコン膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜などの非金属膜を同じように効率よく研磨・除去することができ、しかも、例えば、使用済みテストウエハの再生処理に用いた場合に、研磨スラリーにCuが混入するか、あるいは研磨工程においてCu膜付ウエハが混在していても、ウエハの金属汚染、特にCu汚染を効果的に防止できる研磨スラリー、ならびに、例えば、使用済みテストウエハからCu膜付ウエハを分別する必要がないので、また、研磨工程においてCu膜付ウエハが混在していても、再生されるすべてのウエハがCuで汚染される危険性が実質的にないので、使用済みテストウエハを効率的に再生処理できるウエハ再生方法を提供することから、半導体デバイス製造分野において、多大の貢献をなすものである。

Claims (8)

  1. 結晶子サイズ10〜1,000nm、平均粒子径30〜2,000nmの単斜晶酸化ジルコニウムを1〜20質量%含有し、さらに、分子内にカルボキシ基を3個以上有するカルボン酸と、水酸化第4級アルキルアンモニウムとを含有し、pH9〜12を有することを特徴とする研磨スラリー。
  2. 水酸化第4級アルキルアンモニウムが、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムおよびコリンからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1記載の研磨スラリー。
  3. 分子内にカルボキシ基を3個以上有するカルボン酸が、クエン酸およびその塩、エチレンジアミン四酢酸およびその塩、ジエチレントリアミン五酢酸およびその塩、ならびにポリ(メタ)アクリル酸およびその塩からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1または2記載の研磨スラリー。
  4. 結晶子サイズ10〜1,000nm、平均粒子径30〜2,000nmの単斜晶酸化ジルコニウムを1〜20質量%含有し、さらに、分子内にカルボキシ基を3個以上有するカルボン酸と、水酸化第4級アルキルアンモニウムとを含有し、pH9〜12を有する研磨スラリーを用いて、使用済みテストウエハを研磨して、ウエハ上に形成された被膜およびウエハ表面の変質層を除去する工程と、次いで、ウエハの少なくとも片面を鏡面研磨する工程と、次いで、ウエハを洗浄する工程とを含むことを特徴とするウエハ再生方法。
  5. さらに、使用済みテストウエハを研磨する工程の前に、化学エッチングにより被膜の少なくとも一部を除去する工程を含む請求項4記載のウエハ再生方法。
  6. さらに、使用済みテストウエハを研磨する工程の後であってウエハの少なくとも片面を鏡面研磨する工程の前に、ウエハを洗浄する工程を含む請求項4または5記載のウエハ再生方法。
  7. 水酸化第4級アルキルアンモニウムが、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムおよびコリンからなる群から選択される少なくとも1種である請求項4〜6のいずれか1項記載のウエハ再生方法。
  8. 分子内にカルボキシ基を3個以上有するカルボン酸が、クエン酸およびその塩、エチレンジアミン四酢酸およびその塩、ジエチレントリアミン五酢酸およびその塩、ならびにポリ(メタ)アクリル酸およびその塩からなる群から選択される少なくとも1種である請求項4〜7のいずれか1項記載のウエハ再生方法。
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