JP2006322507A - スラスト軸受 - Google Patents

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勝敬 津村
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Abstract

【課題】ケース間隙間から転動体側へ泥水等の浸入を防ぐスラスト軸受を提供する。
【解決手段】上ケース3と下ケース4は、それぞれに形成された環状の軌道輪5,6が転動体である玉2を支持するとともに、上ケース3と下ケース4との間にケース間隙70a,70bが形成されている。転動体配置空間17よりラジアル方向内側の内側ケース間隙間70aは、第1内側隙間部21、第2内側隙間部22、及び第3内側隙間部23とを含んでクランク構造として形成されている。そして第1隙間部21には、ラビリンスシール部25が形成されている。また転動体配置空間17よりラジアル方向外側の外側ケース間隙間70bは、第1外側隙間部31、第2外側隙間部32、第3外側隙間部33、出口隙間部43とを含んでクランク構造として形成されている。そして第3隙間部33には、ラビリンスシール部35が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両のストラット式サスペンション装置で用いられるスラスト軸受に関する。
車両のストラット式サスペンション装置においてスラスト玉軸受が用いられている。スラスト玉軸受は、ストラットと車体との間にあって操舵時のストラット軸の揺動運動に追従しながら、両側の車輪を保持する役割を持っている。
図7に車両のサスペンション形式の一つであるストラット式サスペンションの例を示す。図7に示すように、ストラット式サスペンションは、支持メンバー81に装着されて車体の一部を支持するストラット軸83と、そのストラット軸83に組み込まれタイヤ側からの振動や衝撃を吸収するコイルスプリング82と、車体の上部に固定されるスタビライザーサポート84等を含んで構成されている。
このストラット式サスペンションは、その下側が車体側の支持メンバー81に取り付けられ、車体全体を車軸等に対して浮上支持する役割を有する。そして、この支持メンバー81周りには、車軸89とその車軸89に固定され車輪を装着するハブ90と、そのハブ90に固定されるブレーキディスク91と、そのブレーキディスク91に油圧により圧接させるパッドを内部に設けたキャリパボディ92等が配置されている。
図7のP部の内部を示す図8を用いて、従来のスラスト玉軸受101を説明する。スラスト玉軸受101は、上ケース103と、上ケース103に第1軌道輪105と、下ケース104と、下ケース104に第2軌道輪106が形成されている。また第1軌道輪105と第2軌道輪106との間に転動自在に配置された複数個の玉102と、これら玉102を円周方向等配位置に保持する保持器109とを備えている。
このようなスラスト玉軸受101は、2つの環状をなした軌道輪105,106の間に複数の玉102が介装され、第1軌道輪105を支持する上ケース103と、第2軌道輪106を支持する下ケース104との間にケース間隙間108が形成されている。
そして、このケース間隙間から転動体へ泥水等が浸入するという問題があった。これを防ぐために接触タイプのシールを施すことも考えられるが、摺動部の摩耗が発生し、耐久性に問題がある。また摺動トルクにより、ハンドル操作性に戻りが悪くなる等の悪影響が発生する。
本発明の課題は、ケース間隙間から転動体側へ泥水等の浸入を防ぐ、ストラット式サスペンションに利用されるスラスト軸受を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明のスラスト軸受は、コイルばねシートとストラット軸の上端部とで支持され、該ストラット軸に軌道輪の一方が固定されるスラスト軸受であって、
複数の転動体をアキシャル方向から各々支持するとともに転動体の上側軌道面を形成する第1軌道輪及び下側軌道面を形成する第2軌道輪と、該第1軌道輪及び第2軌道輪に対しそれぞれアキシャル方向においてそれぞれの軌道面とは反対側に結合された第1ケースと第2ケースとを備え、
第1ケースと第2ケースとは、上側軌道面及び下側軌道面よりそのラジアル方向内側又は外側の少なくとも一方に突出する形でそれぞれ隙間形成突出部を形成し、それら隙間形成突出部同士が対向形成するケース間隙間にラビリンスシール部を形成したことを特徴とする。
第1ケースと第2ケースが相対回転するために隙間形成突出部によって形成されたケース間隙間にラビリンスシール部を形成することにより、軸受外空間から軸受内部に泥水や塵埃等が浸入することを防ぐことができる。
本発明のスラスト軸受におけるケース間隙間は、ラジアル方向の第1縁が第1軌道輪及び第2軌道輪が形成する転動体配置空間に連通し、第2縁が該転動体配置空間とはアキシャル方向において異なる位置にて軸受外空間に開放し、それら両縁間にてアキシャル方向に屈曲形成されてなる。
上記発明によれば、転動体配置空間に連通したケース間隙間の第1縁と、軸受外空間に連通した第2縁がアキシャル方向において異なる位置に形成されていることから、軸受外空間から軸受内部に泥水や塵埃等が浸入することを防ぐことができる。
またケース間隙間は、第1縁からラジアル方向に延びる第1隙間部と、該第1隙間部の末端から下方に屈曲してアキシャル方向に延びる第2隙間部と、該第2隙間部の末端から屈曲して転動体配置空間からラジアル方向に遠ざかる向きに延びると共に第2ケースのラジアル方向側面に至る第3隙間部とを含んで形成することができる。
上記発明によれば、ケース間隙間をクランク構造とすることにより、軸受外空間から軸受内部に泥水や塵埃等が浸入することをより効果的に防ぐことができる。すなわち第3隙間部よりも転動体配置空間に近い第1隙間部が、アキシャル方向において第3隙間部よりも上方に位置するために、軸受外空間から第3隙間部、第2隙間部を経て第1隙間部へと泥水や塵埃等が浸入しにくくなる。
さらに隙間形成突出部は、転動体配置空間よりもラジアル方向内側に延出する内側隙間形成突出部を有し、該内側隙間形成突出部において、第1ケース及び第2ケースの各内周面がストラット軸の外周面に接して配置されると共に、第3隙間部は、それら第1ケース及び第2ケースの内周面に開放して形成され、
ラジアル方向において、第1隙間部は第3隙間部よりも長く形成され、第1隙間部にラビリンスシール部が形成された構造とすることができる。
上記発明によれば、軸受外空間から離れた第1隙間部にラビリンスシール部を形成することにより、軸受外空間から内周面に開放して形成された第3隙間部を経て転動体配置空間への泥水や塵埃等の浸入をより効果的に防ぐことができる。
一方、隙間形成突出部は、転動体配置空間よりもラジアル方向外側に延出すると共に、ケース外周面を形成する外側隙間形成突出部を有し、
該外側隙間形成突出部において、第3隙間部は、第1隙間部よりもラジアル方向において長く形成され、該第3隙間部にラビリンスシール部が形成された構造とすることができる。
上記のように第3隙間部をラジアル方向において長く形成することにより、第3隙間部にラビリンスシール部を形成することができる。外側隙間突出部に形成されたケース間隙間のラビリンスシール部を形成することにより、軸受外空間から転動体配置空間への泥水や塵埃等の浸入をより効果的に防ぐことができる。
また本発明のスラスト軸受は、外側隙間形成突出部の第1ケースのラジアル方向の外周末端部に、第2ケースの外周面との間に、第3隙間部に上端が連通し下端が下向きに開放する出口隙間部を形成する外側円筒部が一体化されてなる構造とすることができる。
外側円筒部が第1ケースの外周末端部に一体化して形成されることにより、より効果的に軸受外空間からケース間隙間への泥水や塵埃等の浸入を防ぐことができる。また外側円筒部によりケース間隙間が下向きに開放する出口隙間部を形成するため、ケース間隙間へ泥水や塵埃等の浸入がされにくくなる。
さらに本発明のスラスト軸受は、ラビリンスシール部にグリースが充填される。このようにラビリンスシール部にグリースが充填されることにより、軸受外空間から転動体配置空間への泥水や塵埃等の浸入をさらに効果的に防ぐことができる。またケース間隙間にもグリースを充填してもよい。
以下図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。図1は、ストラット式サスペンション用のスラスト玉軸受1の断面図を示す。スラスト玉軸受1は、図1に示すように、第1ケースである上ケース3と第2ケースである下ケース4を含んで構成されている。上ケース3及び下ケース4には、それぞれ環状の上側軌道輪5と下側軌道輪6が形成され、鋼球からなる複数個の転動体である玉2の上方と下方を、それぞれ上ケース3と下ケース4の環状の上側軌道輪5、下側軌道輪6が支持している。上ケース3と下ケース4は、それぞれ合成樹脂により形成され、鋼材からなる上側軌道輪5、下側軌道輪6をマウント成形により一体化したものである。合成樹脂は、例えば、ポリアミド樹脂、具体的にはナイロン66である。また、これら玉を円周方向等配位置に保持する保持器9を備えている。
上側軌道輪5は、上ケース3に形成された上側第1ストッパー部11によってラジアル方向内側への移動が規制され、さらに上側第2ストッパー部12によってラジアル方向外側への移動が規制されている。
下側軌道輪6は、下ケース4に形成された下側第1ストッパー部13によってラジアル方向外側への移動が規制され、さらに下側第2ストッパー部14によってラジアル方向内側への移動が規制されている。
スラスト玉軸受1には、上側軌道輪5及び下側軌道輪6によって転動体配置空間17が形成されている。上ケース3は、転動体配置空間17から、ラジアル方向内側に突出する形で内側隙間形成突出部3aが形成されており、内側隙間形成突出部3aの内周面7は、ストラット軸83の上端部に嵌合される。
また上ケース3は、ラジアル方向外側に突出する形で外側隙間形成突出部3bが形成されている。外側隙間形成突出部3bのラジアル方向の外周末端部41には、下向きに外側円筒部42が一体化されてなる。外側円筒部42は、軸受外空間からの泥水や塵埃等の浸入を防ぐ機能を有する。
下ケース4は、転動体配置空間17から、ラジアル方向内側に突出する形で内側隙間形成突出部4aが形成されており、内側隙間形成突出部4aの内周面8は、ストラット軸83の上端部に嵌合される。なお、内周面8は、第2ケースのラジアル方向側面に該当する。
また下ケース4は、ラジアル方向外側に突出する形で外側隙間形成突出部4bが形成されている。外側隙間形成突出部4bの外周面45は、上ケース3の外周末端部41に下向きに一体形成された外側円筒部42との間に出口隙間部43を形成する。なお、外周面45は、第2ケースのラジアル方向側面に該当する。
上ケース3と下ケース4は、それぞれに形成された環状の軌道輪5,6が転動体である玉2を支持するとともに、摺動抵抗、回転トルクを低減するために、上ケース3と下ケース4との間にケース間隙間70a,70bが形成され、上ケース3と下ケース4とは、非接触状態とされている。ケース間隙間70a,70bとは、長さdが0.01mm以上3mm以下である。すなわち上ケース3と下ケース4とは対向配置されて、ケース間隙間70a,70bが形成されており、このケース間隙間70a,70bによって上ケース3と下ケース4とは、玉2を介して相対回転可能となっている。
転動体配置空間17よりもラジアル方向内側の内側隙間形成突出部3a,4aによって形成された内側ケース間隙間70aについて説明する。内側ケース間隙間70aは、転動体配置空間17からラジアル方向内側に延びる第1内側隙間部21と、第1内側隙間部21の末端から下方に屈曲してアキシャル方向に延びる第2内側隙間部22と、第2内側隙間部22の末端から屈曲して転動体配置空間17からラジアル方向に遠ざかる向きに延びると共に内周面7,8に至る第3内側隙間部23とを含んで形成されている。
すなわち第1内側隙間部21と第3内側隙間部23とが、アキシャル方向において異なる位置に形成され、第3内側隙間部23は、第1内側隙間部21よりもアキシャル方向において下方に位置する。このように第1内側隙間部21、第2内側隙間部22、第3内側隙間部23によってクランク構造が形成されることにより、軸受外空間から転動体配置空間17への泥水や塵埃等の浸入を防ぐことができる。
さらにラジアル方向において、第1内側隙間部21は第3内側隙間部23よりも長く、平坦部として形成され、第1内側隙間部21に内側ラビリンスシール部25が形成されている。内側ラビリンスシール部25は、ケース間隙間70aの軸受外空間に開放された縁よりも転動体配置空間17側の縁に近い領域に形成されている。
図2に内側ラビリンスシール部25の拡大断面図(図1のA部)を示す。ラビリンスシール部25は、下ケース4にアキシャル方向上向きに形成された第1突出部26、上ケース3にアキシャル方向下向きに形成された第2突出部27、下ケース4にアキシャル方向上向きに形成された第3突出部28、第1突出部26とケース間隙間形成するように形成された第1凹部26s、第2突出部27とケース間隙間形成するように形成された第2凹部27s、第3突出部28とケース間隙間形成するように形成された第3凹部28sによって構成されている。すなわち内側ラビリンスシール部25は、上ケース3と下ケース4の一方のケースの対向面から筒状に突出形成された突出部と、他方のケースの対向面から、突出部とケース隙間を形成するように形成された凹部とを含んで形成されている。
このように第1内側隙間部21に内側ラビリンスシール部25を形成することにより、第1内側隙間部21、第2内側隙間部22、第3内側隙間部23によって構成されるクランク構造により防ぐことのできなかった泥水や塵埃等の浸入を効果的に防ぐことができる。つまりラビリンス構造の折れ曲がった長い経路を通り抜けなければならないので、泥水や塵埃等の内部への浸入を防止することができる。この内側ラビリンスシール部25にグリース75を充填することにより、さらに効果的に泥水や塵埃等の浸入を防ぐことができる。グリース75としては、シリコーン系グリース、フッ素系グリースを使用するとよい。これらのグリース75は、防水効果に優れている。
以上のように、クランク構造のケース間隙間70aを形成し、そのケース間隙間70aにラビリンスシール部25を設け、さらにラビリンスシール部25にグリース75を充填することにより、ストラット軸83に沿って下方から吹き上げる塵埃や水分を含んだ空気等の内部への浸入を確実に防止することができる。
次に、転動体配置空間17よりもラジアル方向外側の外側隙間形成突出部3b,4bによって形成された外側ケース間隙間70bについて説明する。外側ケース間隙間70bは、転動体配置空間17からラジアル方向外側に延びる第1外側隙間部31と、第1外側隙間部31の末端から下方に屈曲してアキシャル方向に延びる第2外側隙間部32と、第2外側隙間部32の末端から屈曲して転動体配置空間17からラジアル方向に遠ざかる向きに延びる第3外側隙間部33とを含んで形成されている。さらに外側隙間形成突出部4bの外周面45と、上ケース3の外周末端部41に下向きに一体形成された外側円筒部42とによって、第3外側隙間部33の末端から下向きに軸受外空間に開放された出口隙間部43が形成されている。
すなわち第1外側隙間部31と第3外側隙間部33とが、アキシャル方向において異なる位置に形成され、第3外側隙間部33は、第1外側隙間部31よりもアキシャル方向において下方に位置する。さらに第3外側隙間部33の外周端は、外側円筒部42に覆われて、外周端から下向きに出口隙間部43が形成されており、このようなクランク構造が形成されることにより、軸受外空間から転動体配置空間17への泥水や塵埃等の浸入を防ぐことができる。外側円筒部42により、ケース間隙間70bに水等が浸入しにくくなるとともに、出口隙間部43が下向きに形成されているため、水等の浸入をより防ぐ効果が得られる。
図3に外側ラビリンスシール部35の拡大断面図(図1のB部)を示す。ラジアル方向において、第3外側隙間部33は第1外側隙間部31よりも長く、平坦部として形成され、第3外側隙間部33に外側ラビリンスシール部35が形成されている。ラビリンスシール部35は、下ケース4にアキシャル方向上向きに形成された第1突出部36、上ケース3にアキシャル方向下向きに形成された第2突出部37、下ケース4にアキシャル方向上向きに形成された第3突出部38、第1突出部36とケース間隙間形成するように形成された第1凹部36s、第2突出部37とケース間隙間形成するように形成された第2凹部37s、第3突出部38とケース間隙間形成するように形成された第3凹部38sによって構成されている。すなわち外側ラビリンスシール部35は、上ケース3と下ケース4の一方のケースの対向面から筒状に突出形成された突出部と、他方のケースの対向面から、突出部とケース隙間を形成するように形成された凹部とを含んで形成されている。
このように、上ケース3の内側面と下ケース4の内側面による対向面間によって構成される第3外側隙間部33に外側ラビリンス部35を設けることにより、塵埃等の異物の浸入を効果的に防止することができる。第3外側隙間部33に外側ラビリンスシール部35を形成し、さらに外側円筒部42を形成することにより、軸受外空間からの泥水や塵埃等の浸入を効果的に防ぐことができる。また外側ラビリンスシール部35にグリース75を充填することにより、ラビリンス構造の経路を塞いで、転動体配置空間17への水、泥水等の異物の浸入が確実に防止される。
図4にスラスト玉軸受1の平面図を示す。図4に示すように、同心円状に、すなわち環状に内側ラビリンス部25及び外側ラビリンス部35が形成されている。
図5に上記構成のスラスト玉軸受1を使用したストラット式サスペンション(図7参照)の上部の内部構造を示す。ストラット式サスペンションは、コイルスプリング82のばね座87を保持するコイルばねシート88と、ストラット軸83の上端部に嵌合されるスラスト玉軸受1と、スラスト玉軸受1の上部で該スラスト玉軸受1を固定するナット86と、これらスラスト玉軸受1を囲むように保持するスタビライザーサポート84等を含んで構成されている。なお、スタビライザーサポート84は、弾性材84aと該弾性材84aの外周周りを覆う外筒部84bとで構成される。
上記スラスト玉軸受1は、スタビライザーサポート84とコイルばねシート88との間に配置される。スタビライザーサポート84は、ストラット軸83に固定され、下面84cがスラスト玉軸受1の上ケース3上に載置される。コイルばねシート88は、外周部88aの下面でサスペンションのコイルスプリング82のばね座57の上端部で支持される円環板状の支持体であり、内周部88bの上面でスラスト玉軸受1の下ケースを支持するようになっている。
上ケース3及び下ケース4の各内周面7,8には、ストラット軸83が嵌合され、ストラット軸83の外周面に内周面7,8が接して配置されている。そして上ケース3は、ストラット軸83に固定されて一体として、下ケース4に対して相対回転する。
次に図6を用いてラビリンスシール部の変形例を説明する。この変形例は、内側ラビリンスシール部25、外側ラビリンスシール部35のいずれにも適用できる。図6(a)は、下ケース4に第1突出部61が形成され、上ケース3に第1突出部とケース間隙間70を形成するように第1凹部61sが形成された例を示す。図6(b)は、下ケース4に第1突出部61、上ケース3に第1凹部61s、さらに上ケース3に第2突出部62、下ケース4に第2凹部62sが形成された例を示す。この実施例においては、ラビリンスシール部25,35におけるケース間隙間70の両端がアキシャル方向において異なる位置に形成されている。図6(c)は、下ケース4に第1突出部61、第3突出部63、第5突出部65が形成され、上ケース3に第2突出部62、第4突出部64が形成されている。このように多数突出部を形成することにより、水、泥水等の異物の浸入がより効果的に防止される。
図6(d)は、第2突出部62と第2凹部62sとのケース間隙間70を大きく形成した例である。さらに図6(e)は、突出部61,62,63と、それぞれの突出部61,62,63に対向する凹部61s,62s,63sとのケース間隙間70を大きく形成した例である。このようにケース間隙間70を大きく形成することにより、グリース75を多く充填することができ、これにより防水効果を高めることができる。
図6(f)は、以上の実施例と異なり、第1突出部61、第三突出部63等の奇数番目の突出部を上ケース3に、偶数番目の第2突出部62を下ケース4に形成した例を示す。このように、上ケース3と下ケース4とに突出部を形成する順番を変えることもできる。
以上の上ケース3と下ケース4の対向面によって形成されるケース間隙間70をクランク構造とし、そのケース間隙間70にラビリンスシール部25,35を形成するのは、スラスト玉軸受1に限定されず、スラストころ軸受等であってもよい。また軌道輪とケースとは一体形成されていてもよい。上ケース3、下ケース4は、合成樹脂によって形成される場合に限られず、鋼材等によって形成される場合であってもよい。
以上の本発明のスラスト玉軸受1のように、上ケース3と下ケース4の対向面によって形成されるケース間隙間70をクランク構造とし、そのケース間隙間70にラビリンスシール部25,35を形成することにより、外部からの泥水や塵埃等が浸入するのを確実に防止することができる。ラビリンスシール部25,35にグリース75を充填することにより、さらに効果的に外部からの泥水や塵埃等の浸入を防止することができる。
スラスト玉軸受の一部断面図。 内側ラビリンスシール部を示す断面図。 外側ラビリンスシール部を示す断面図。 ラビリンスシール部を説明する平面図。 ストラット式サスペンションの要部断面図。 ラビリンスシール部の変形例を示す断面図。 車両のストラット式サスペンションを示す斜視図。 ストラット式サスペンションに使用される従来のスラスト玉軸受の断面図。
符号の説明
1 スラスト玉軸受
3 上ケース
3a 上ケースの内側隙間形成突出部
3b 上ケースの外側隙間形成突出部
4 下ケース
4a 下ケースの内側隙間形成突出部
4b 下ケースの外側隙間形成突出部
17 転動体配置空間
21 第1内側隙間部
22 第2内側隙間部
23 第3内側隙間部
25 内側ラビリンスシール部
31 第1外側隙間部
32 第2外側隙間部
33 第3外側隙間部
35 外側ラビリンスシール部
42 外側円筒部
43 出口隙間部
75 グリース
83 ストラット軸

Claims (7)

  1. コイルばねシートとストラット軸の上端部とで支持され、該ストラット軸に軌道輪の一方が固定されるスラスト軸受であって、
    複数の転動体をアキシャル方向から各々支持するとともに前記転動体の上側軌道面を形成する第1軌道輪及び下側軌道面を形成する第2軌道輪と、該第1軌道輪及び第2軌道輪に対しそれぞれアキシャル方向においてそれぞれの軌道面とは反対側に結合された第1ケースと第2ケースとを備え、
    前記第1ケースと前記第2ケースとは、前記上側軌道面及び前記下側軌道面よりそのラジアル方向内側又は外側の少なくとも一方に突出する形でそれぞれ隙間形成突出部を形成し、それら隙間形成突出部同士が対向形成するケース間隙間にラビリンスシール部を形成したことを特徴とするスラスト軸受。
  2. 前記ケース間隙間は、ラジアル方向の第1縁が前記第1軌道輪及び第2軌道輪が形成する転動体配置空間に連通し、第2縁が該転動体配置空間とはアキシャル方向において異なる位置にて軸受外空間に開放し、それら両縁間にてアキシャル方向に屈曲形成されてなる請求項1に記載のスラスト軸受。
  3. 前記ケース間隙間は、前記第1縁からラジアル方向に延びる第1隙間部と、該第1隙間部の末端から下方に屈曲してアキシャル方向に延びる第2隙間部と、該第2隙間部の末端から屈曲して前記転動体配置空間からラジアル方向に遠ざかる向きに延びると共に前記第2ケースのラジアル方向側面に至る第3隙間部とを含んで形成されている請求項2に記載のスラスト軸受。
  4. 前記隙間形成突出部は、前記転動体配置空間よりもラジアル方向内側に延出する内側隙間形成突出部を有し、該内側隙間形成突出部において、前記第1ケース及び前記第2ケースの各内周面が前記ストラット軸の外周面に接して配置されると共に、前記第3隙間部は、それら第1ケース及び第2ケースの内周面に開放して形成され、
    ラジアル方向において、前記第1隙間部は前記第3隙間部よりも長く形成され、前記第1隙間部に前記ラビリンスシール部が形成された請求項3に記載のスラスト軸受。
  5. 前記隙間形成突出部は、前記転動体配置空間よりもラジアル方向外側に延出すると共に、ケース外周面を形成する外側隙間形成突出部を有し、
    該外側隙間形成突出部において、前記第3隙間部は、前記第1隙間部よりもラジアル方向において長く形成され、該第3隙間部に前記ラビリンスシール部が形成された請求項3または4に記載のスラスト軸受。
  6. 前記外側隙間形成突出部の前記第1ケースのラジアル方向の外周末端部に、前記第2ケースの外周面との間に、前記第3隙間部に上端が連通し下端が下向きに開放する出口隙間部を形成する外側円筒部が一体化されてなる請求項5に記載のスラスト軸受。
  7. 前記ラビリンスシール部にグリースが充填された請求項1ないし6のいずれか1項に記載のスラスト軸受。
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