JP2010151249A - ストラット用軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】シール部材の磨耗や、接触抵抗を低減させ耐久性を向上させるストラット用軸受を提供する。
【解決手段】車両のストラット式サスペンション装置でのスラスト軸受であって、上ケース17に保持される環状の上側軌道輪24と、コイルスプリング側に接続され、ストラット軸回りの回転が許容され、下ケース19に保持される環状の下側軌道輪25と、転動体配置空間26に介装される複数の転動体とを備え、上ケース17と下ケース19とが対向して形成され、転動体配置空間26と連通して軸受外部に開放する内側ケース隙間45及び外側ケース隙間46を有し、シールリップ部は、上ケース17又は下ケース19の部材表面に、これと反対側に開口形成される潤滑部材埋設溝内に埋設される固体潤滑部材を有し、対向側の下ケース19側又は上ケース17側には、シール部材が設けられ、該シール部材のリップ部の先端を固体潤滑部材に接触させたことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、ストラット式サスペンション装置に使用されるストラット用軸受に関する。
車輪と車体とをつなぐストラット式サスペンション装置は、車体側との取り付け部が設けられて、ストラット軸の上端に固定されるストラットインシュレータと、コイルスプリングの上端側を支持するスプリングアッパーシートとの間にストラット用の軸受が介装される構成となっている(特許文献1)。
特開2005−291232号公報
この特許文献1におけるストラット用軸受は、車輪が跳ね上げた路面上の水や泥水等の異物にさらされ易いため、軸受を構成する第1レースと第2レースの間に位置する玉側への異物の浸入を防止するためにシール部が設けられている。このシール部は、ゴム状弾性材からなるシールリップを、鋼材をプレス加工したレースの表面に接触させたものである。このためレースの表面の状態(錆びや表面粗さ)によっては、シールリップの磨耗が早くなる可能性を有しており、かかる磨耗による密封性を低下させないための提案が望まれている。
本発明の課題は、シール部材の接触箇所における磨耗や、接触抵抗を低減させるようにして、耐久性を向上させるストラット用軸受を提供するものである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明のストラット用軸受は、車両のストラット式サスペンション装置に使用されるスラスト軸受であって、ストラット軸の上端部に固定される上ケースに保持される環状の上側軌道輪と、前記ストラット軸の外側に配置されたコイルスプリング側に接続され、前記ストラット軸回りの回転が許容される形でアキシャル方向の下側から弾性的に支持される下ケースに保持される環状の下側軌道輪と、前記上側及び下側軌道輪の間の転動体配置空間に介装される複数の転動体と、を備え、前記上側及び下側軌道輪のラジアル方向の内側及び外側であって、前記上ケースと前記下ケースとが対向して形成されるべき、前記転動体配置空間と連通して軸受外部に開放する内側ケース隙間及び外側ケース隙間を有し、これら各ケース隙間には、シールリップ部が設けられ、該シールリップ部は、前記上ケース又は下ケースの部材表面に、これと反対側の下ケース側又は上ケース側に開口形成される潤滑部材埋設溝内に埋設される固体潤滑部材を有し、該固体潤滑部材の対向側の前記下ケース側又は前記上ケース側には、シール部材が設けられ、該シール部材のリップ部の先端を前記固体潤滑部材に接触させたことを特徴とする。
上記構成とすることにより、固体潤滑部材にシールリップ部のリップ部を接触させているため、固体潤滑部材は、プレス加工したレースとは異なり、その表面は滑り易く(摩擦係数が低い)、錆びは発生しないので安定した表面状態が保たれるため、この固体潤滑部材と接触するリップ部の磨耗や、接触抵抗を低減させることができる。これによって密封性を低下させることなく、耐久性を向上させるストラット用軸受が提供できる。
上記課題を解決するために、本発明のストラット用軸受において、前記内側ケース隙間は、前記アキシャル方向の上側での前記転動体配置空間の位置よりも低位に、その開放口を位置させており、該開放口と前記転動体配置空間との間における前記アキシャル方向での中間位置に前記シールリップ部を設けたことを特徴とすることにより、開放口よりもアキシャル方向の上方にシールリップ部が位置するため、開放口から浸入した異物の勢いを低減できるため、シールリップ部に加わる負荷が低減され、シール機能に与える影響は小さく密封性を良好に維持できる。
上記課題を解決するために、本発明のストラット用軸受において、前記内側ケース隙間は、前記転動体配置空間からラジアル方向の内側に延びる第1のラジアル内側経路と、該第1のラジアル内側経路からアキシャル方向の下側に延びるアキシャル内側経路と、該アキシャル内側経路からラジアル方向の内側に延びる第2のラジアル内側経路からなる内側屈曲経路を有し、該内側屈曲経路の前記アキシャル内側経路に、前記シールリップ部を設けたことを特徴とすることにより、上記効果に加え、転動体配置空間までの異物の浸入経路が屈曲形態であるため、開放口から浸入した異物の勢いをさらに低減でき、しかもシールリップ部はアキシャル方向に設けられるため、異物の溜り場となり難く、シール機能の維持には何ら影響はなく耐久性を維持するうえで有益となる。
上記課題を解決するために、本発明のストラット用軸受において、前記上ケース及び前記下ケースは樹脂製であり、前記固体潤滑部材は、樹脂ポリマーを含む固体潤滑剤からなり、該固体潤滑剤は前記上ケース及び前記下ケースの樹脂よりも低融点であることを特徴とすることにより、固体潤滑部材を潤滑部材埋設溝内に埋設する加工も容易にできる。また、樹脂ポリマーは超高分子ポリエチレン樹脂とすることができ、また、潤滑部材埋設溝は、アリ溝状に形成したり、また、固体潤滑部材は、自身の頂面を潤滑部材埋設溝の周囲の部材表面と段差を有する状態で埋設させたり、また、固体潤滑部材は、自身の頂面を潤滑部材埋設溝の周囲の部材表面と面一状態で埋設させることができる。
以下、本発明の実施の形態につき図面に示す実施例を参照して説明する。図1は、ストラット式サスペンション装置の概略構造を示す図である。図1において、ストラット式サスペンション装置1は、支持メンバー2に装着されて車体の一部を支持するストラット軸3と、該ストラット軸3に組み込まれ、タイヤ側からの振動や衝撃を吸収するコイルスプリング4と、車体に固定されるスタビライザーサポート(車体側支持部)5とを備えている。
このストラット式サスペンション装置1は、その下側が車体側の支持メンバー2に取り付けられ、車体全体を車軸等に対して浮上支持する役割を有する。そして、この支持メンバー2の周りには、車軸6と、該車軸6に固定され車輪を装着するハブ7と、該ハブ7に固定されるブレーキディスク8と、該ブレーキディスク8に油圧により圧接させるパッドを内部に設けたキャリパボディ9とが配置されている。
また、ストラット式サスペンション装置1の上部の内部構造は、図2に示すように、ストラット軸3と、ストラット軸3の外側周りに配置されるコイルスプリング4と、該コイルスプリング4の上部のばね座10を保持する環状のコイルばねシート11と、ストラット軸3の上端部に嵌合されるストラット用軸受としてのスラスト軸受12と、該スラスト軸受12の上部で、該スラスト軸受12を固定するナット13と、これらスラスト軸受12を囲むように保持するスタビライザーサポート5等を含んで構成されている。なお、スタビライザーサポート5は、弾性材14と該弾性材14の周りを覆う外筒部15とで構成される。
上記スラスト軸受12は、スタビライザーサポート5とコイルばねシート11との間に配置される。スタビライザーサポート5は、ストラット軸3に固定され、下面16がスラスト軸受12の上ケース17上に載置される。コイルばねシート11は、外周部11Aの下面でコイルスプリング3のばね座10の上端部で支持される円環板状の支持体であり、内周部18の上面でスラスト軸受12の下ケース19をアキシャル方向の下側から弾性的に支持するようになっている。
上ケース17及び下ケース19には、ストラット軸3の上部が貫通する貫通孔20、21が形成される。該貫通孔20、21の各内周面22、23に、貫通されるストラット軸3が嵌合され、ストラット軸3の外周面に内周面22、23が接して配置されている。そして、ストラット軸回りの回転が許容される形で下ケース19が設けられており、上ケース17は、ストラット軸3に固定されて一体として、下ケース19に対して相対回転する。
スラスト軸受12の断面図を図3に示す。図3において、スラスト軸受12の上ケース17と下ケース19には、それぞれ環状の上側軌道輪24と下側軌道輪25が設けられる。この上側軌道輪24と下側軌道輪25と間には、転動体配置空間26が形成されている。この転動体配置空間26内には、鋼球からなる複数個の転動体である玉27が配置されている。この玉27は上ケース17と下ケース19の環状の上側軌道輪24、下側軌道輪25によって転動自在に支持されている。なお、転動体である玉27に代えて円柱状のコロを使用することも可能である。
上ケース17と下ケース19は、それぞれ合成樹脂により形成され、鋼材からなるプレス加工された上側軌道輪24、下側軌道輪25をマウント成形により一体化したものである。合成樹脂は、例えば、強化ポリアミド樹脂である。また、これら玉27を円周方向等配位置に保持する保持器28を備えている。
上側軌道輪24は、上ケース17に形成された上側第1ストッパー部29によってラジアル方向内側への移動が規制され、さらに上側第2ストッパー部30によってラジアル方向外側への移動が規制されている。
下側軌道輪25は、下ケース19に形成された下側第1ストッパー部31によってラジアル方向外側への移動が規制され、さらに下側第2ストッパー部32によってラジアル方向内側への移動が規制されている。
上ケース17は、転動体配置空間26側からラジアル方向内側に突出する形で内側ケース隙間形成用の内側上部突出部33が形成されており、内側上部突出部33の端部34側によって貫通孔20を形成するように、かかる端部34は、下向きに一体形成される内側円筒部35を有している。この内側円筒部35の内周面22がストラット軸3の外周面に接する部位となる。
また、上ケース17は、転動体配置空間26側からラジアル方向外側に突出する形で外側ケース隙間形成用の外側上部突出部36が形成されている。外側上部突出部36のラジアル方向の外周末端部37は、下向きに一体形成される外側円筒部38を有している。
下ケース19は、転動体配置空間26からラジアル方向内側に突出する形で内側ケース隙間形成用の内側下部突出部39が形成されており、内側下部突出部39の端部40によって貫通孔21を形成するように、かかる端部40は、下向きに一体形成される内側下部円筒部41を有している。内側下部円筒部41の内周面23がストラット軸3の外周面に接する部位となる。
また、下ケース19は、ラジアル方向外側に突出する形で外側ケース隙間形成用の外側下部突出部42が形成されており、外側下部突出部42の外周面43は、上ケース17の下向きに一体形成された外側円筒部38との間に出口隙間部44を形成する。
上ケース17と下ケース19は、それぞれに形成された環状の上側軌道輪24、下側軌道輪25が転動体である玉26を支持するとともに、摺動抵抗、回転トルクを低減するために、上ケース17と下ケース19との間において、ラジアル方向の内側及び外側であって、上ケース17と下ケース19とが対向して、内側ケース隙間45と外側ケース隙間46が形成されている。この上ケース17と下ケース19とは、非接触状態とされている。これらケース隙間45、46の間隔dを、0.3mm以上0.7mm以下としている。すなわち上ケース17と下ケース19とは対向配置されて、内側ケース隙間45と外側ケース隙間46が形成され、この内側ケース隙間45と外側ケース隙間46によって上ケース17と下ケース19とは、玉26を介して相対回転可能となっている。
転動体配置空間26よりもラジアル方向内側の内側上部突出部33、内側下部突出部39によって形成された内側ケース隙間45について説明する。内側ケース隙間45は、転動体配置空間26からラジアル方向内側に延びる第1のラジアル内側経路47と、該第1のラジアル内側経路47の末端から連続して下方に屈曲するアキシャル方向に延びるアキシャル内側経路48と、該アキシャル内側経路48の末端から連続して屈曲する転動体配置空間26からラジアル方向に遠ざかる向きに延びると共に内周面22、23に至る第2のラジアル内側経路49とを含んで形成されている。
すなわち、第1のラジアル内側経路47と第2のラジアル内側経路49とは、アキシャル内側経路48を介して、アキシャル方向における第1のラジアル内側経路47のアキシャル方向での位置よりも低位(下方)である異なる位置に第2のラジアル内側経路49が形成される。このように第1のラジアル内側経路47、アキシャル内側経路48、第2のラジアル内側経路49によって内側屈曲経路50が形成されることにより、該内側屈曲経路50を構成する第2のラジアル内側経路49の端部を開放口49Aとなし、軸受外空間から転動体配置空間26側への異物の浸入を防ぐことができる。
さらにラジアル方向において、第2のラジアル内側経路49は第1のラジアル内側経路47よりも長く、平坦部として形成され、さらアキシャル内側経路48には、シールリップ部としての内側シール部51が設けられている。この内側シール部51は、第2のラジアル内側経路49に近い側の領域に形成されている。
図4を用いて内側シール部51について説明する。図4に示すように、内側シール部51は、上ケース17又は下ケース19の何れか一方、本例では上ケース17とし、この上ケース17の部材表面52に、これと反対側の下ケース19側に開口形成される潤滑部材埋設溝53内に埋設される固体潤滑部材54を有している。該固体潤滑部材54の対向側の下ケース19側には、シール部材55が設けられ、該シール部材55のリップ部56の先端を固体潤滑部材54に接触させている。
固体潤滑部材54は、超高分子量ポリエチレン樹脂などの樹脂ポリマー、グリースや潤滑油、硬化剤などを含む固体潤滑材が使用される。超高分子量ポリエチレン樹脂としては、平均分子量が100万〜600万程度、特に200万以上であって、かつ上ケース17、下ケース19の材質の一例である強化ポリアミド樹脂の融点よりも低く、その融点が100〜140℃程度のものが好適に使用される。そして、潤滑部材埋設溝53内に固体潤滑材を充填し、室温〜170℃の温度で約数分〜24時間程度放置させて硬化させることによって固体潤滑部材54が潤滑部材埋設溝53内に埋設されることとなる。
この潤滑部材埋設溝53の形態としては、図4に示すように、溝底部57から立ち上がる溝内側壁58の幅を、溝開口縁59まで同一幅寸法となしたものや、図5に示すアリ溝形状のように、溝底部57から立ち上がる溝内側壁58の幅を、溝開口縁59まで漸次幅を狭めたり、図6に示すように、溝底部57から立ち上がる溝内側壁58の幅を、溝開口縁59まで漸次幅を広げるようにする形態を採用することができる。
また、潤滑部材埋設溝53内に埋設された固体潤滑部材54における該シール部材55のリップ部56の先端が接触する平坦面状の頂面60は、図4に示すように、潤滑部材埋設溝53の溝開口縁59の周囲の部材表面52と面一状態に形成することができる。また他の実施形態としては、図7に示すように、固体潤滑部材54の頂面60と潤滑部材埋設溝53の溝開口縁59の周囲の部材表面52との間に段差61を設けるように形成できる。具体的には、溝開口縁59から所定深さに頂面60が位置するように、溝底部57及び溝内側壁58に接触させるように埋設することができる。
シール部材55は、図4に示すように、固体潤滑部材54の対向側の下ケース19側に固定される基部62と、その基部62から固体潤滑部材54側へ屈曲して形成された先端部をなすリップ部56が形成されている。シール部材55のリップ部56は、基部62側が幅広に、先端側が幅狭く形成されており、先端側が弾性変形しやすく形成されている。
また、リップ部56は、外部からの外力Fによって変形し、外力が加わらない場合の異物が浸入しない状態では、リップ部56は弾性変形しないで、固体潤滑部材54との間に隙間が発生しない程度で軽く接触した状態を維持するようにしており、固体潤滑部材54とリップ部56の接触による抵抗を最小限に抑えている。また、外力Fが加わった場合でも、この外力Fに応じて固体潤滑部材54にリップ部56が圧接されるも、固体潤滑部材54から滲み出す潤滑剤の潤滑機能によって、低トルク(接触抵抗の低減)を達成することができる。また、図7に示すように、固体潤滑部材54の頂面60と潤滑部材埋設溝53の溝開口縁59の周囲の部材表面52との間に段差61を設ける場合には、リップ部56が弾性変形した際に、潤滑部材埋設溝53の溝内側壁58にリップ部56が当接することによって、過剰な変形が規制され、固体潤滑部材54との接触がなくなることが防止できる。
また、固体潤滑部材54の頂面60と潤滑部材埋設溝53の溝開口縁59の周囲の部材表面52との間に段差61を有し、潤滑部材埋設溝53の形状が図8に示すように、溝開口縁59側が幅広に形成されている場合には、シール部材55がアキシャル内側経路48中に設けられることと相まって、段差61を有する潤滑部材埋設溝53の異物はアキシャル方向下方へ排出されるため、シール機能が損なわれないので望ましい。
シール部材55は、ゴムによって形成され、例えば、ニトリルゴム(NBR)、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等で形成される。特に、ニトリルゴムは、弾性、耐摩耗性、機械的強度に優れており望ましい。
次に、図3に戻り、転動体配置空間26よりもラジアル方向外側の外側上部突出部36、外側下部突出部37によって形成された外側ケース隙間46について説明する。外側ケース隙間46は、転動体配置空間26からラジアル方向外側に延びる第1のラジアル外側経路63と、該第1のラジアル外側経路63の末端から下方に屈曲してアキシャル方向に延びるアキシャル外側経路64と、該アキシャル外側経路64の末端から屈曲して転動体配置空間26からラジアル方向に遠ざかる向きに延びる第2のラジアル外側経路65とを含んで形成されている。この第2のラジアル外側経路65のアキシャル方向の下方の末端から下向きに軸受外空間に開放された出口隙間部44が形成されている。
すなわち、第1のラジアル外側経路63と第2のラジアル外側経路65とが、アキシャル方向において異なる位置に形成され、第2のラジアル外側経路65は、第1のラジアル外側経路63よりもアキシャル方向において下方に位置する。さらに第2のラジアル外側経路65の外周端は、外側円筒部38に覆われて、外周端から下向きに出口隙間部44が形成されており、第1のラジアル外側経路63、アキシャル外側経路64、第2のラジアル外側経路65とによって外側屈曲経路66が形成される。このような外側屈曲経路66が形成されることにより、軸受外空間から転動体配置空間26への異物の浸入を防ぐことができる。
外側屈曲経路66のアキシャル外側経路64には、外側シール部67が設けられる。この外側シール部67は、図9に示すように、内側シール部51と同様な固体潤滑部材54、シール部材55などによって構成されている。この例による他の構成部材について、上述の他の実施の形態における構成部材と同様な部材は、図中に同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更を施すことができる。
車両のストラット式サスペンション装置を示す概略斜視図。 本発明に係るストラット用軸受を示す断面図。 ストラット用軸受を示す部分断面図。 ストラット用軸受の内側シール部を示す断面図。 内側シール部の潤滑部材埋設溝の他の例を示す断面図。 内側シール部の潤滑部材埋設溝の他の例を示す断面図。 内側シール部の潤滑部材埋設溝の他の例を示す断面図。 内側シール部の潤滑部材埋設溝の他の例を示す断面図。 ストラット用軸受の外側シール部を示す断面図。 外側シール部の潤滑部材埋設溝の他の例を示す断面図。 外側シール部の潤滑部材埋設溝の他の例を示す断面図。 外側シール部の潤滑部材埋設溝の他の例を示す断面図。 外側シール部の潤滑部材埋設溝の他の例を示す断面図。
符号の説明
3 ストラット軸
4 コイルスプリング
17 上ケース
19 下ケース
24 上側軌道輪
25 下側軌道輪
26 転動体配置空間
27 転動体(玉)
45 内側ケース隙間
46 外側ケース隙間
47 第1のラジアル内側経路
48 アキシャル内側経路
49 第2のラジアル内側経路
52 部材表面
53 潤滑部材埋設溝
54 固体潤滑部材
55 シール部材
56 リップ部

Claims (4)

  1. 車両のストラット式サスペンション装置に使用されるスラスト軸受であって、
    ストラット軸の上端部に固定される上ケースに保持される環状の上側軌道輪と、
    前記ストラット軸の外側に配置されたコイルスプリング側に接続され、前記ストラット軸回りの回転が許容される形でアキシャル方向の下側から弾性的に支持される下ケースに保持される環状の下側軌道輪と、
    前記上側及び下側軌道輪の間の転動体配置空間に介装される複数の転動体と、を備え、
    前記上側及び下側軌道輪のラジアル方向の内側及び外側であって、前記上ケースと前記下ケースとが対向して形成されるべき、前記転動体配置空間と連通して軸受外部に開放する内側ケース隙間及び外側ケース隙間を有し、
    これら各ケース隙間には、シールリップ部が設けられ、該シールリップ部は、前記上ケース又は下ケースの部材表面に、これと反対側の下ケース側又は上ケース側に開口形成される潤滑部材埋設溝内に埋設される固体潤滑部材を有し、
    該固体潤滑部材の対向側の前記下ケース側又は前記上ケース側には、シール部材が設けられ、該シール部材のリップ部の先端を前記固体潤滑部材に接触させたことを特徴とするストラット用軸受。
  2. 前記内側ケース隙間は、前記アキシャル方向の上側での前記転動体配置空間の位置よりも低位に、その開放口を位置させており、該開放口と前記転動体配置空間との間における前記アキシャル方向での中間位置に前記シールリップ部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のストラット用軸受。
  3. 前記内側ケース隙間は、前記転動体配置空間からラジアル方向の内側に延びる第1のラジアル内側経路と、該第1のラジアル内側経路からアキシャル方向の下側に延びるアキシャル内側経路と、該アキシャル内側経路からラジアル方向の内側に延びる第2のラジアル内側経路からなる内側屈曲経路を有し、該内側屈曲経路の前記アキシャル内側経路に、前記シールリップ部を設けたことを特徴とする請求項2に記載のストラット用軸受。
  4. 前記上ケース及び前記下ケースは樹脂製であり、前記固体潤滑部材は、樹脂ポリマーを含む固体潤滑剤からなり、該固体潤滑剤は前記上ケース及び前記下ケースの樹脂よりも低融点であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のストラット用軸受。
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