JP5293420B2 - 密封装置 - Google Patents

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Description

本発明は、密封装置に関し、特に、軌道面を有する軌道部材が複数の筒部材のみからなる転がり軸受、車輪用転がり軸受、ウォータポンプ、または、転がり軸受を使用したモータ等に使用すれば好適な密封装置に関する。
従来、密封装置としては、特開平9−292032号公報(特許文献1)に記載されているものがある。この密封装置は、シール部材および断面L字状の金属製のスリンガを備え、上記シール部材は、断面略L字状の金属製の芯金部と、その芯金部に固着された弾性部とを有する。
上記芯金部は、固定部と、径方向延在部とを有し、径方向延在部は、固定部の内周面の軸方向の一端部から径方向の内方に広がっている。一方、上記スリンガは、固定部と、フランジ部とを有する。上記フランジ部は、固定部の外周面の軸方向の他端部から径方向の外方に広がっている。上記芯金部の径方向延在部は、スリンガのフランジ部よりも軸方向の内方に位置している。上記スリンガのフランジ部の径方向の外方の端面(外周面)は、芯金部の固定部の内周面に間隔をおいて位置している。
上記弾性部は、第1アキシアルリップおよび第2アキシアルリップを有し、上記第1および第2アキシアルリップの夫々は、スリンガのフランジ部に摺接している。上記第1アキシアルリップは、第2アキシアルリップよりも芯金部の固定部側に位置している。
特開平9−292032号公報(第2図)
本発明者は、上記従来の密封装置において、次の課題が存在することを見出した。すなわち、上記従来の密封装置において、第1アキシアルリップよりもスリンガの固定部側に位置する第2アキシアルリップは、上記第1アキシアルリップと、上記スリンガと、上記芯金部材とで周囲の大部分を囲まれることになるから、スリンガに対する第2アキシアルリップの摺動に基づいて発生した摩擦熱が、発散しにくくて、第2アキシアルリップの近傍に籠もり易い。そして、第2アキシアルリップの温度が高温になって、そのことに起因して、第2アキシアルリップのスリンガに対する緊迫力が大きくなって、トルクが増大すると共に、第2アキシアルリップの摩耗の度合が速まることを見出した。
そこで、この発明の課題は、トルクが小さく、かつ、長期にわたって優れた密封性能を発揮する密封装置を提供することにある。
この課題を解決するために、この発明の密封装置は、
芯金部材と、この芯金部材に固着された弾性部材とを有し、上記芯金部材は、筒状の固定部と、この固定部の内周面の軸方向の一端部から径方向に延在する径方向延在部とを有するシール部材と、
上記固定部に上記径方向に対向する筒状の固定部と、この固定部の外周面の軸方向の他端部から径方向に延在するフランジ部とを有するスリンガと、
連結部と
を備え、
上記シール部材の弾性部材は、
上記芯金部材の上記径方向延在部に固着された基部と、
上記基部から延在して、上記スリンガの上記フランジ部に摺接する弾性を有する第1アキシアルリップと、
上記基部から延在すると共に、上記第1アキシアルリップより径方向の上記スリンガの上記固定部側に位置する第2アキシアルリップと
を有し、
上記連結部は、上記第1アキシアルリップと、上記第2アキシアルリップとを連結し、
上記第2アキシアルリップは、上記第1アキシアルリップと上記フランジ部との接触に起因する上記第1アキシアルリップの変形に基づいて発生する上記連結部からの上記第1アキシアルリップ側への力によって変形しており、
上記スリンガに対する上記第2アキシアルリップの接触面圧は、上記第1アキシアルリップの摩耗の程度に応じて変動し、
上記第2アキシアルリップの接触面圧は、上記第1アキシアルリップが非摩耗状態である場合において最小であることを特徴としている。
尚、上記第2アキシアルリップの緊迫力は、上記第1アキシアルリップが非摩耗状態である場合において零であっても良い。
また、上記連結部は、上記弾性部材の一部であっても良いし、上記弾性部材とは別部材であっても良い。
本発明によれば、第1アキシアルリップが非摩耗状態において、第2アキシアルリップは、連結部から受ける力で、第1アキシアルリップの方に引き付けられて、スリンガに対する接触面圧が最小であるから、第1アキシアルリップの摩耗があまり進んでいない密封装置の使用の初期状態において、第2アキシアルリップに基づくトルクを小さくできて、トルクを低減できる。
また、本発明によれば、上記使用の初期状態において、第2アキシアルリップの上記接触面圧が、小さくて、第2アキシアルリップと上記スリンガとの接触に起因する摩擦熱の発生が抑制されるから、第2アキシアルリップの周りが取り囲まれていたとしても、第2アキシアルリップの昇温が抑制されて、第2アキシアルリップの摩耗が抑制される。
また、本発明によれば、上記第1アキシアルリップの摩耗状態が進んだ状態で、第2アキシアルリップが、第1アキシアルリップに引き付けられる力が低下して、第2アキシアルリップの上記緊迫力が、大きくなるから、上記第1アキシアルリップの摩耗状態が進んだとしても、第2アキシアルリップの密封能力が高くなる。したがって、密封性能が長期に亘って優れたものになる。
また、一実施形態では、
上記第1アキシアルリップは、上記基部から軸方向の上記フランジ部側かつ径方向の上記芯金部材の固定部側に延在し、
上記第2アキシアルリップの先端部は、軸方向の上記フランジ部側かつ径方向の上記芯金部材の固定部側に延在している。
上記実施形態によれば、第1アキシアルリップが、軸方向の上記フランジ部側かつ径方向の上記芯金部材の固定部側に延在し、かつ、第2アキシアルリップの先端部が、上記フランジ部側かつ径方向の上記芯金部材の固定部側に延在しているから、第1アキシアルリップと第2アキシアルリップとを連結部で連結することにより、組み込み時において、第2アキシアルリップを効率的に第1アキシアルリップの方に引き上げることができる。
本発明の密封装置によれば、第1アキシアルリップの非摩耗状態において、スリンガに対する第2アキシアルリップの接触面圧が、最小であるから、第1アキシアルリップの摩耗があまり進んでいない密封装置の使用の初期状態において、第2アキシアルリップに基づくトルクを小さくできて、トルクを低減できる。
また、本発明の密封装置によれば、上記使用の初期状態において、第2アキシアルリップの上記接触面圧が小さくて、第2アキシアルリップと上記スリンガとの接触に起因する摩擦熱の発生が抑制されるから、第2アキシアルリップの周りが取り囲まれていたとしても、第2アキシアルリップの昇温が抑制されて、第2アキシアルリップの摩耗が抑制される。
また、本発明によれば、上記第1アキシアルリップの摩耗状態が進んだ状態において、第2アキシアルリップが第1アキシアルリップに引き付けられる力が低下して、フランジ部に対する第2アキシアルリップの接触面圧が、大きくなる。したがって、上記第1アキシアルリップの摩耗状態が進んだとしても、第2アキシアルリップの密封能力が高くなって、密封性能が長期に亘って優れたものになる。
以下、この発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の車輪用転がり軸受の軸方向の断面図である。
この車輪用転がり軸受は、内軸2、外輪3、内輪4、複数の第1の玉5、複数の第2の玉6、本発明の一実施形態の第1密封装置8、および、本発明の一実施形態の第2密封装置9を備える。
上記内軸2は、軸方向の一端部に、ブレーキディスク11を取り付けるための径方向に広がる円板状のブレーキディスク取付用フランジ10を有する。このブレーキディスク取付用フランジ10の略中心を中心とする同心円上には、複数のボルト貫通穴が形成されている。上記ブレーキディスク取付用フランジ10に、ブレーキディスク11を当接させ、さらに、ブレーキディスク11にホイール部材13を当接させた状態で、ホイール部材13のブレーキディスク11側とは反対側の端面と、ブレーキディスク取付用フランジ10との間を、複数のボルト15で固定している。
上記内軸2の軸方向の他端部には、内輪4が外嵌されて固定されている。上記内軸2における、内輪4と、ブレーキディスク取付用フランジ10との間には、アンギュラ型の軌道溝16が形成されている。また、上記内輪4の外周面には、アンギュラ型の軌道溝17が形成されている。
上記外輪3は、内軸2におけるブレーキディスク取付用フランジ10よりも内輪4存在側に、内軸2に径方向に対向するように、配置されている。上記外輪3は、軸方向のブレーキディスク取付用フランジ10側とは反対側に、径方向に広がる円板状の車体側取付用フランジ14を有する。この円板状の車体側取付用フランジ14には、車体側取付用フランジ14を車体側(ナックル)に取り付けるボルトを挿入するためのボルト貫通穴が複数形成されている。上記外輪3は、外輪3の内周面に軸方向に離間配置されたアンギュラ型の第1軌道溝26およびアンギュラ型の第2軌道溝27を有している。上記第1軌道溝26は、第2軌道溝27よりも軸方向のブレーキディスク取付用フランジ10側に位置している。
上記複数の第1の玉5は、内軸2の軌道溝16と外輪3の第1軌道溝26との間に、保持器18に保持された状態で、周方向に間隔をおいて配置されている。また、上記複数の第2の玉6は、内輪4の軌道溝17と外輪3の第2軌道溝27との間に、保持器19に保持された状態で、周方向に間隔をおいて配置されている。
上記第1密封装置8は、内軸2と外輪3との間における、軸方向の上記一端部側(ブレーキディスク取付用フランジ10側)の開口付近に配置されている。上記第1密封装置8は、内軸2と外輪3との間における上記一端部側の開口を密封している。一方、上記第2密封装置9は、内輪4と外輪3との間における、軸方向の上記他端部側(ブレーキディスク取付用フランジ10側とは反対側)の開口付近に配置されている。上記第2密封装置9は、内輪4と外輪3との間における上記他端部側の開口を密封している。上記第2密封装置9は、第1密封装置8と同一な構造を有している。
図2および図3は、上記第1密封装置8の構造を、詳細に説明する断面図である。詳しくは、図2は、組み付け状態、かつ、使用の初期状態での、芯金部材50、弾性部材51およびスリンガ52の位置関係を示す軸方向の断面図である。また、図3は、組み付け状態、かつ、径方向の外部に位置する第1アキシアルリップが使用によって摩耗した状態での、芯金部材50、弾性部材51およびスリンガ52の位置関係を示す断面図である。
尚、上記第2密封装置9は、第1密封装置8と同一の構造を有している。上記第2密封装置9は、図2および図3において軸方向の左右を反転させた状態で、内輪4と外輪3との間における、軸方向の上記他端部側の開口付近に配置されている。上記第2密封装置9についての説明は、第1密封装置8の説明をもって省略する。
図2に示すように、第1密封装置(以下、単に密封装置という)8は、所謂パックシールであり、芯金部材50と、弾性部材51と、スリンガ52とを有する。上記芯金部材50と弾性部材51とは、互いに固定されて一体になっている。上記芯金部材50および弾性部材51は、シール部材48を構成している。
上記芯金部材50は、環状に形成されている。上記芯金部材50は、断面L字状の形状を有している。芯金部材は、筒状の固定部60と、径方向延在部61からなる。上記固定部60は、外輪3(図1参照、図2には、図示せず)の内周面に内嵌されて固定されている。また、上記径方向延在部61は、固定部60の内周面における軸方向の上記他端部側(図2の紙面における左側)から径方向の内方に延在している。
上記スリンガ52は、環状に形成されている。上記スリンガ52は、断面L字状の形状を有している。上記スリンガ52は、筒状の固定部65と、固定部65につながるフランジ部66とを有する。上記固定部65は、内軸2の外周面に外嵌されて固定されている。尚、上記第2密封装置9においては、スリンガが固定される部材が、内輪4であることは言うまでもない。上記フランジ部66は、固定部65の外周面の軸方向の外方側(紙面における右側)の端部から径方向の外方側に延在している。上記フランジ部66は、芯金部材50の径方向延在部61よりも軸方向の外方に位置している。上記フランジ部66において径方向の内方の一部を除いた大部分は、径方向延在部61に対して隙間を介して軸方向に対向している。
上記弾性部材51は、環状に形成されている。上記弾性部材51は、固定部60の内周面全面と、固定部60の内周面につながる径方向延在部61の軸方向の外方側の端面の全面とを覆うように、芯金部材50に固着されている。上記弾性部材51は、基部53と、第1アキシアルリップ54と、第2アキシアルリップ55と、連結部84とを有する。上記弾性部材51は、具体的には、ゴム材からなる。ゴム材としては、例えば、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、アクリルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴムを、好適に用いることができる。
上記基部53は、芯金部材50の固定部60の内周面および径方向延在部61の軸方向の外方側の端面に沿うように配置されている。上記基部53は、固定部60の内周面および径方向延在部61の外方側の端面に固着されている。上記第1アキシアルリップ54は、基部53から径方向の外輪3(図1参照)側かつ軸方向の外方側(フランジ部66側)に延在している。
上記第2アキシアルリップ55は、第1アキシアルリップ54の径方向の内軸2(図1参照)側(径方向の内方側)に、第1アキシアルリップ54に対して径方向に間隔をおいて位置している。上記第2アキシアルリップ55は、第1部分56と、第2部分57とを有する。上記第1部分56は、基部53から径方向の内軸2側かつ軸方向の外方側に延在している。また、上記第2部分57は、第1部分56の軸方向の外方側の先端につながると共に、径方向の外輪3側かつ軸方向の外方側に延在している。
上記連結部84は、複数の舌部88からなり、各舌部88は、予め定められた厚さを有する弾性材料の膜からなっている。上記複数の舌部88は、周方向に間隔をおいて配置されている。上記各舌部88は、略径方向に広がっている。図2に示すように、上記各舌部88は、第1アキシアルリップ54の内周面において径方向の内方側に位置する部分、基部53のスリンガ52側の端面において第1アキシアルリップ54と第2アキシアルリップ55との間に位置する部分、および、第2アキシアルリップ55において径方向の第1アキシアルリップ54側に位置する外周面につながっている。この実施形態では、上記各舌部88は、弾性部材51と一体に加硫成型によって形成されている。
図2に示すように、組み付け後の使用の初期状態において、第2アキシアルリップ55は、スリンガ52のフランジ部66に軸方向に間隔をおいた状態で、軸方向に対向している。上記シール部材48をスリンガ52に組み付けるにつれて、すなわち、芯金部材50の径方向延在部61と、スリンガ52のフランジ部66との間の軸方向の距離が小さくなるにつれて、第1アキシアルリップ54がスリンガ52のフランジ部66上を径方向の外方側に移動する。すると、この移動に基づいて連結部84が径方向の外方に引っ張られる。すると、第2アキシアルリップ55が、連結部84からの力によって径方向の外方側かつ軸方向の芯金部材50の径方向延在部61側に引っ張られる。上記連結部84からの上記力により、第2アキシアルリップ55がスリンガ52のフランジ部66から軸方向に離間するようになっている。
図3は、第1アキシアルリップ54がある程度以上摩耗した状態での、密封装置8の軸方向の断面図である。
上記第1アキシアルリップ54が摩耗すると、その摩耗の程度に対応して連結部84から第2アキシアルリップ55に付与される力が小さくなってくる。上記第2アキシアルリップ55は、第2アキシアルリップ55に付与される力が小さくなってくると、ある段階で、スリンガ52のフランジ部66に接触するようになっている。このようにして、上記第1アキシアルリップ54の摩耗が進んで、フランジ部66に対する第1アキシアルリップ54の接触面圧が、小さくなったとしても、その接触面圧の低下に伴う第1アキシアルリップ54の密封性能の低下を、第2アキシアルリップ55の接触面圧の増大、すなわち、第2アキシアルリップ55の密封性能の向上によって補って、密封装置8の密封性能が、経時低下しにくいようにしている。
上記実施形態の密封装置8,9によれば、第1アキシアルリップ54が非摩耗状態において、第2アキシアルリップ55は、連結部84からの力で、第1アキシアルリップ54の方に引き付けられて、スリンガ52に対する接触面圧が最小である。したがって、上記第1アキシアルリップ54の摩耗があまり進んでいない密封装置の使用の初期状態において、第2アキシアルリップ55に基づくトルクを小さくできる。
また、上記実施形態の密封装置8,9によれば、上記使用の初期状態において、第2アキシアルリップの55の接触面圧が、小さくて、第2アキシアルリップ55とスリンガ52との接触に起因する摩擦熱の発生が抑制されるから、この実施形態のように第2アキシアルリップ55の周りが他の部位に取り囲まれていたとしても、第2アキシアルリップ55の昇温が抑制されて、第2アキシアルリップ55の摩耗が抑制される。
また、上記実施形態の密封装置8,9によれば、上記第1アキシアルリップ54の摩耗状態が進んだ状態で、第2アキシアルリップ55が第1アキシアルリップ54に引き付けられる力が低下して、第2アキシアルリップ55の上記接触面圧が、大きくなるから、上記第1アキシアルリップ54の摩耗状態が進んだとしても、第2アキシアルリップ55の密封能力が高くなる。したがって、密封性能が長期に亘って優れたものになる。
また、上記実施形態の密封装置8,9によれば、第1アキシアルリップ54が、軸方向のフランジ部66側かつ径方向の芯金部材50の固定部60側に延在し、かつ、第2アキシアルリップ55の先端部が、軸方向のフランジ部66側かつ径方向の芯金部材50の固定部60側に延在しているから、第1アキシアルリップ54と第2アキシアルリップ55とを連結部84で連結することにより、組み込み時において、第2アキシアルリップ55を効率的に第1アキシアルリップ54の方に引き上げることができる。
尚、上記実施形態の密封装置8,9では、上記連結部84が、弾性部材51と加硫成型によって一体成形されていたが、この発明では、連結部は、弾性部材と一体に形成されなくても良い。例えば、この発明では、連結部は、第1アキシアルリップに一端が固定されると共に第2アキシアルリップに他端が固定される金属製または樹脂製の一以上の棒部材で構成されていても良い。
また、上記実施形態の密封装置8,9では、第1アキシアルリップ54の非摩耗状態で、スリンガ52のフランジ部66に対する第2アキシアルリップ55の接触面圧が零であったが、この発明では、第1アキシアルリップの非摩耗状態で、スリンガのフランジ部に対する第2アキシアルリップの接触面圧が零でなくても良い。すなわち、第1アキシアルリップの非摩耗状態において、第2アキシアルリップがスリンガのフランジ部に接触していても良い。尚、この場合、第1アキシアルリップの非摩耗状態において、スリンガのフランジ部に対する第2アキシアルリップの接触面圧が最小であることは言うまでもない。
また、上記実施形態の密封装置8,9では、図2,図3に示すように、第2アキシアルリップ55の第1部分56と第2部分57との間に位置する屈曲部90が、スリンガ52の固定部65に接触しているが、この発明では、最もスリンガの固定部側に位置するリップは、その固定部に接触していても良いし、その固定部に間隔をおいて位置していても良い。また、この発明では、弾性部材は、ラジアルリップを有していてもいなくてもどちらでも良い。
尚、上記車輪用転がり軸受では、転動体配置室の軸方向の両側の開口の近傍に、本発明の一実施形態の密封装置8,9が配置されていたが、本発明の密封装置は、車輪用転がり軸受の転動体配置室(潤滑剤封入室)の軸方向の片側の開口の近傍のみに配置されても良い。尚、転動体は、玉でなくて、ころであっても良い、また、玉ところの両方であっても良い。転動体が、ころであるとは、転動体が、円錐ころである場合、円筒ころである場合および凸面ころである場合を含むが、転動体がころである場合、転動体が円錐ころであると好ましい。
また、上記第2密封部材9は、内輪4と外輪3との間における軸方向の上記他端部側の開口付近に配設され、ブレーキディスク取付用フランジ10がない側に配設されているから、内輪4にスリンガ50を、外輪3にシール部材48を容易に取り付けることができる。
図4は、ウォータポンプの密封装置99周辺の拡大断面図である。
このウォータポンプは、ポンプ軸100と、メカニカルシール101と、ポンプハウジング102と、外輪105と、本発明の密封装置99とを有している。上記ポンプハウジング102は、ポンプハウジング102を貫通する水抜き穴107を有している。また、外輪105は、ポンプハウジング102の内周面に内嵌されて固定されている。
上記ポンプ軸100、外輪105、および、密封装置99は、ウォータポンプのウォータポンプ軸受の一部をなしている。すなわち、図示しないが、外輪105の内周面の図8に矢印aで示す側には、軸方向に間隔をおいて、密封装置99に近い方から、深溝型の軌道溝と、円筒軌道面が形成されている一方、ポンプ軸100の外周面の図8に矢印aで示す側には、軸方向に間隔をおいて、密封装置99に近い方から、深溝型の軌道溝と、円筒軌道面が形成されている。
外輪105の上記軌道溝と、ポンプ軸100の上記軌道溝との間には、保持器に保持された状態の複数の玉が、周方向に所定の間隔を隔てられて複数配置されている。また、外輪105の上記円筒軌道面と、ポンプ軸100の上記円筒軌道面との間には、保持器に保持された状態の複数の円筒ころが、周方向に所定の間隔を隔てられて複数配置されている。
上記密封装置99の芯金部150は、外輪105の内周面に内嵌されて固定されている一方、密封装置99のスリンガ152は、ポンプ軸100の外周面に外嵌されて固定されている。上記密封装置99は、外輪105と、ポンプ軸100との間における、メカニカルシール101側の開口を密封している。このようにして、メカニカルシール101から矢印bで示す方向に漏れだしたポンプ室の冷却水が、ウォータポンプ軸受の内部に入ることを防止している。尚、図4において、154は、第1アキシアルリップを示し、155は、第2アキシアルリップを示し、184は、連結部を示している。
上記漏れだしたポンプ室の冷却水は、ポンプハウジング102に形成された水抜き穴107を介して矢印cに示す方向に外部に確実に排出されるようになっている。尚、図8において、111は、メカニカルシール101のゴムスリーブを示し、110は、メカニカルシール101のコイルバネを示している。
図8に示すウォータポンプのように、本発明の密封装置99を、ウォータポンプに設置すると、ウォータポンプにおけるウォータポンプ軸受のトルクを低減できて、ウォータポンプを有する自動車等の燃費を低減できる。また、上記密封装置99において径方向の内方側に位置する第2アキシアルリップ155の摩耗を防止できて、密封装置99において良好な密封性能を長期に亘って維持することができる。
尚、上記実施例では、本発明の密封装置を、車輪用転がり軸受や、ウォータポンプに設定した。しかしながら、本発明の密封装置を、軌道面を有する軌道部材が外輪および内輪である転がり軸受において、上記外輪と上記内輪との間の少なくとも一方の開口を密封するように配置しても良い。また、本発明の密封装置を、モータにおける、ロータ部材とステータ部材との間に配設する転がり軸受に設置しても良く、この場合、モータの運転コストを低減することができる。
本発明の一実施形態の車輪用転がり軸受の軸方向の断面図である。 第1密封装置の構造を、詳細に説明する断面図である。 第1密封装置の構造を、詳細に説明する断面図である。 ウォータポンプの密封装置周辺の拡大断面図である。
2 内軸
3 外輪
4 内輪
5 第1の玉
6 第2の玉
8 第1密封装置
9 第2密封装置
48,148 シール部材
50,150 芯金部材
51 弾性部材
52,152 スリンガ
53 基部
54,154 第1アキシアルリップ
55,155 第2アキシアルリップ
56 第1部分
57 第2部分
60 芯金部材の固定部
61 芯金部材の径方向延在部
65 スリンガの固定部
66 スリンガのフランジ部
84,184 連結部
99 密封装置

Claims (2)

  1. 芯金部材と、この芯金部材に固着された弾性部材とを有し、上記芯金部材は、筒状の固定部と、この固定部の内周面の軸方向の一端部から径方向に延在する径方向延在部とを有するシール部材と、
    上記固定部に上記径方向に対向する筒状の固定部と、この固定部の外周面の軸方向の他端部から径方向に延在するフランジ部とを有するスリンガと、
    連結部と
    を備え、
    上記シール部材の弾性部材は、
    上記芯金部材の上記径方向延在部に固着された基部と、
    上記基部から延在して、上記スリンガの上記フランジ部に摺接する弾性を有する第1アキシアルリップと、
    上記基部から延在すると共に、上記第1アキシアルリップより径方向の上記スリンガの上記固定部側に位置する第2アキシアルリップと
    を有し、
    上記連結部は、上記第1アキシアルリップと、上記第2アキシアルリップとを連結し、
    上記第2アキシアルリップは、上記第1アキシアルリップと上記フランジ部との接触に起因する上記第1アキシアルリップの変形に基づいて発生する上記連結部からの上記第1アキシアルリップ側への力によって変形しており、
    上記スリンガに対する上記第2アキシアルリップの接触面圧は、上記第1アキシアルリップの摩耗の程度に応じて変動し、
    上記第2アキシアルリップの接触面圧は、上記第1アキシアルリップが非摩耗状態である場合において最小であることを特徴とする密封装置。
  2. 請求項1に記載の密封装置において、
    上記第1アキシアルリップは、上記基部から軸方向の上記フランジ部側かつ径方向の上記芯金部材の固定部側に延在し、
    上記第2アキシアルリップの先端部は、軸方向の上記フランジ部側かつ径方向の上記芯金部材の固定部側に延在していることを特徴とする密封装置。
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