JP2006318893A - 大型電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動車両に用いる電源装置では、安全性確保のため、電源装置から車外にガスを確実に排出するための専用のホースを備える必要があり、体積効率が非常に低かった。
【解決手段】正極、負極、前記正極と負極との間に配置された多孔質耐熱層、および非水電解液を収容する密閉電池ケース、並びに電池ケースに設けられた、所定圧で作動する安全弁を含むリチウムイオン二次電池の複数、並びに前記複数のリチウムイオン二次電池を収納する電槽を備えた大型電源装置。安全性に優れ、ガス発生が殆どないので、ガスを排出するための専用の排気ホースを備える必要が無い。したがって、体積効率が非常に高い大型電源装置を提供できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、直列に接続された複数のリチウムイオン二次電池を含む大型電源装置に関するものである。さらに詳しくは、ハイブリッド自動車、電気自動車、電動バイクのような移動体用大型電源装置、または電力負荷平準化などを目的とした家庭用電源装置やバックアップ用電源のような定置型の大型電源装置に関する。
一般にリチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が大きく、機器の小型化・軽量化が可能であることから、様々な分野への展開が進められている。なかでも移動体用の大型電源装置の分野、および定置型の大型電源装置の分野が期待されている。
移動体用の大型電源装置の分野では、内燃機関もしくは燃料電池とモータとの双方を動力としたストロングハイブリッド自動車やマイルドハイブリッド自動車、モータを動力とした電気自動車や電動バイク等があげられる。
一方、定置型の大型電源装置の分野では、停電時に備えたバックアップ用途、エレベーター駆動用途、夜間電力を充電して昼間に必要な電力を供給することにより発電所の負荷平準化(ロードレベリング)を目的とした家庭用途などがあげられる。
移動体用途の一例として、従来のハイブリッド自動車の電源装置は、単位電池の複数(組電池)が1つの電槽に収容されて構成されている。この電槽は、室内空間とは区画された別の空間部に設置されている。電槽には、各単位電池を効率的に冷却するために、室内空間と連結した冷却用配管が備えられている。また、異常時に電池から発生したガスを車外に排出するために、専用の排気ホースが備えられている。この排気ホースは、電槽内の空間部とは隔離され、各単位電池の内部と安全弁を介して連通している。従来、組電池としては、電池性能、および安全面を主たる理由として、ニッケル水素蓄電池が用いられている。
電池の性能は、環境温度の影響を大きく受ける。ハイブリッド自動車のように、高入出力を繰り返すと、発生するジュール熱により、電池温度が上昇し、電池の寿命特性に悪影響を及ぼす。したがって、電動車両用途においては、特に電槽内の冷却が不可欠である。
走行中の車両の室内空間は、通常一定の温度範囲に保たれている。したがって、室内空間の空気を電槽内に流入させることにより、効率的に電池を冷却させることが可能となる。そして、この機能を達成するために、室内空間と電槽内は冷却用空気配管により連結されている。
電池内でのガス発生により、電池の内圧が上昇すると、安全弁が作動して、ガスを電槽内へ排出する。このガスが室内空間へ流入するのを防止するため、電槽には専用の排気ホースが備えられており、この排気ホースからガスを車外に排出する。これにより、発生したガスが冷却用空気配管を通じて室内空間に流れ込むことを防ぎ、安全性を確保している(例えば、特許文献1、2参照)。
一方、さらなる高出力化のために、ニッケル水素電池に代わりリチウムイオン二次電池を搭載したハイブリッド自動車の研究開発も盛んに行われている。リチウムイオン二次電池は、その過充電時や内部短絡時に生じるガス発生に対する危険性は、ニッケル水素蓄電池に比べ大きく、民生用の電源装置においてもガス抜き穴が設けられていることが多い(例えば、特許文献3参照)。
定置型用途の開発事例としてはロードレベリング対応の家庭用大型電源装置が挙げられる。この電源の設置場所は屋外が想定され、電池の温度制御のための外気取り込みによる温度制御機構と異常時に電池から発生したガスの排出ルートとが必要となる。発生したガスを制御せずそのまま排出した場合、周辺機器への影響、家屋内への流入、住居者、周辺住民への悪影響等が考えられる。そのために発生したガスを安全な場所に、専用の排煙ルートを通してコントロールすることが必要になる。
特開2001−110377号公報 特開2004−039582号公報 実開平05−065054号公報
上記従来の移動体用途である電動車両用電源装置における排気機構は、ガス発生などの異常時の安全性確保のために、電池から発生したガスが電源装置から冷却用空気配管を通じて室内空間に流れ込むことを防止し、車外に確実にガスを排出するための専用の排気ホースを備えたものであり、体積効率が非常に低いものであった。
定置型の家庭用大型電源装置においても、上述したように、発生したガスを制御せずそのまま排出した場合、周辺機器への影響、家屋内への流入、住居者、周辺住民への悪影響等が考えられる。したがって、発生したガスを、専用の排煙ルートを通して、タンクのような安全な場所に導き、そこに貯めることが必要となり、リチウムイオン電池本来の体積効率を十分に活かせなくなる。
また、リチウムイオン二次電池の過充電時や内部短絡時に生じるガス発生に対する危険性は、ニッケル水素蓄電池に比べ大きいため、多数の電池を直列接続して用いる大型電源装置に対して、民生用の単純なガス抜き穴を設ける程度の対策では、発生したガスを十分にコントロールできるものではなく、商品化を望めるものではなかった。
実際にリチウムイオン二次電池を用いた電源装置を例えば電動車両に搭載するには、ニッケル水素蓄電池を用いた場合に比べて排気能力の高い、したがってスペースを必要とする、専用の排気ホースを備える必要が生じており、体積効率がさらに低くなるものであった。
本発明の大型電源装置は、正極、負極、前記正極と負極との間に配置された多孔質耐熱層、および非水電解液を収容する密閉電池ケース、並びに前記電池ケースに設けられた、所定圧で作動する安全弁を含むリチウムイオン二次電池の複数、並びに
前記複数のリチウムイオン二次電池を収納する電槽
を備えている。
前記電槽は、排気口を備えることが好ましい。
前記排気口は、前記電槽内の圧力を、前記安全弁が動作する圧力より小さく保持するに十分な開口面積を有することが好ましい。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記多孔質耐熱層は、無機酸化物フィラーを含む少なくとも1つの多孔質耐熱層を備える。
本発明の他の好ましい実施の形態においては、前記少なくとも1つの多孔質耐熱層は、熱変形温度200℃以上の耐熱樹脂を含む。
本発明の他の好ましい実施の形態においては、さらに、前記正極と負極との間に配置された、シャットダウン層を含み、前記シャットダウン層は、熱可塑性樹脂の多孔質フィルムからなり、シャットダウン温度が80〜180℃である。
本発明のさらに他の好ましい実施の形態においては、前記電槽が、さらに、冷却用空気の入口および出口、並びに、前記入口および出口に連通して、前記リチウムイオン二次電池を冷却するための冷却用空気の流通する空間部を有する。
本発明のリチウムイオン二次電池は、正極と負極との間に多孔質耐熱層を設けているので、ガス排出がほとんどなく、安全性を非常に高くすることができる。これにより、例えば電動車両用電源装置において、万が一発煙して車内に漏れても、若干の異臭を感じる程度でしかないため、専用の排気ホースを備える必要がなくなり、体積効率が非常に高くなると共に大幅なコストダウンを図ることができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明し、発明の理解に供する。以下に示す実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明がこれらの実施形態に限定されるものではない。
図1は本発明に係る電源装置を車体に搭載した例を示している。図2はリチウムイオン二次電池を示す。
この電源装置10は、リチウムイオン二次電池12の複数を直列接続した組電池11、およびこれを収容する樹脂製電槽13から構成される。リチウムイオン二次電池12は、図2に示すように、金属、例えばステンレス鋼製の角形の電池ケース14、および電池ケース14の開口部を封口する金属、例えばステンレス鋼製の封口板15により、発電要素が密封されている。封口板15には、これと絶縁されて正極端子16および負極端子17が設けられている。隣接する電池12同士は、正極端子と負極端子が接続金具により直列に接続されている。封口板は、電池ケースの開口部に抵抗溶接により接合される。封口板15には、電池内の圧力が所定値に上昇すると動作して開弁する安全弁が設けられている。安全弁は、リチウムイオン二次電池に使用されるものとして既に知られているものを使用することができる。
電槽13内には、各電池12を冷却するための冷却用空気を流通させるための空間部が設けてあり、その空間部の一端は、車室内に開口する空気の入口20を有する管21と連通している。前記の空間部の他端は、車室に開口する空気の出口22を有する管23に連通している。管21には、ファン(図示しない)が設けてあり、そのファンは電源装置が電力を供給しているときは、作動して、車室内の空気を電槽13内へ送り、電池12を冷却する。電池を冷却し、温度が上昇した空気は管23を経て車室内へ戻される。電槽13の上部には、排気口19が設けてある。この排気口は、主に、前記のファンが停止しているときに、いずれかの電池12の安全弁が作動してガスを電槽内へ排出した際に、そのガスを電槽13の外へ排出する。したがって、排気口19の開口面積は、そのような発生ガスにより電槽内の他の電池の安全弁を作動させるような高圧となるのを防止するに十分な大きさを有する。しかし、後述するように、本発明の電池は、ガス発生が殆どないので、排気口19は、あまり大きくする必要はない。
ここに示した例は、車両に搭載する例であり、頻繁に高入出力を繰り返すので、冷却用空気を電槽内へ導入するようにした。しかし、入出力の繰り返しが頻繁に繰り返されない用途においては、管21および23は不要であり、排気口19を有していれば、万一いずれかの電池でガス発生が生じても他の電池の安全弁が動作するようなことはない。
本発明に用いるリチウムイオン二次電池の発電要素は、正極、負極、および非水電解液であり、さらに、正極と負極との間には、多孔質耐熱層が配置される。
多孔質耐熱層は、直接電池構成要素上へ形成する方法、またはあらかじめフィルムとして形成した後に、電池構成要素として組み込む方法をとることができる。多孔質耐熱層を直接電池構成要素上へ形成する方法としては、正極、負極、またはセパレータの一方の表面または両面に形成させる方法がある。正極の表面、および負極の表面の両方に形成させてもよく、さらには電極とセパレータの両方に形成しても同様の効果が得られる。一方、あらかじめフィルムとして形成した後に、電池構成要素として組み込むには、正極とセパレータとの間に挿入しても、負極とセパレータとの間に挿入してもよい。
さらには、多孔質耐熱層が、セパレータの機能を有する構成、つまりセパレータとして多孔質耐熱層を用いてもよい。
多孔質耐熱層は、絶縁性フィラー、なかでも無機酸化物フィラー、および結着剤を含む多孔膜で構成するのがよい。無機酸化物フィラーは、例えばアルミナ、ゼオライト、窒化珪素、炭化珪素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、二酸化ケイ素などの無機多孔質材料など、非水電解液存在下、および電池使用時における酸化還元電位下において、電池特性に悪影響を及ぼす副反応を起こさず、化学的に安定で、高純度のものを選択するのが好ましい。
多孔質耐熱層は、耐熱性樹脂で構成しても良い。そのような樹脂、および無機酸化物フィラーの結着剤として用いる耐熱性樹脂は、熱変形温度(試験法ASTM−D648、1.82MPaでの荷重たわみ温度)200℃以上であることが好ましい。そのような樹脂は、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、アラミド、ポリフェニレンサルファイド、またはポリエーテルイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリベンゾイミダゾールなどである。
本発明に用いるリチウムイオン二次電池は、多孔質耐熱層とは別に、正極と負極との間にシャットダウン層を有することが好ましい。このシャットダウン層は、熱可塑性樹脂の多孔質フィルムからなり、実質的に無孔性の層となるシャットダウン温度が80℃〜180℃であることが好ましい。具体的には、耐有機溶剤性および疎水性から、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの単独または組み合わせたオレフィン系樹脂を用いることができる。
このリチウムイオン二次電池が複数個直列に接続されて、組電池を構成する。組電池は、例えば移動体用途である電動バイクであれば、およそ20セルを直列に接続すると、20×3.6V×5Ah=0.36kWh以上となる。ハイブリッド自動車用であれば、60セルを直列に接続すると、60×3.6V×5Ah=1.08kWh程度となる。大型のバスやトラック用途には、さらに直列・並列を組み合わせることで容易に対応できる。定置型用途である家庭用電源においても直列・並列を組み合わせることで対応は可能であり、おおよそ20kWh程度の電源装置になると考えられる。
冷却用空気の入口20より、室内空間の空気を取り入れ、組電池11が冷却される。組電池11を収納する電槽13には、必要に応じて各種センサー、制御装置等を組み込むことができる。電槽13の材質は、金属、樹脂、ラミネートのいずれでも良く、また金属層と樹脂層を併せ持つような材質でも良い。
一般的にリチウムイオン二次電池のガス発生が起きるのは、内部短絡時と過充電時である。このうち、過充電については電池電圧の監視による制御等を1つもしくはいくつか組み合わせることによって、解決し得る問題である。また、例えばハイブリッド電動車両においては、SOC80%未満で使用されるので、比較的過充電の問題は生じにくい。一方、内部短絡については、制御装置では対応しきれず、従来は単電池での対応に加え、発生ガスを逃がす排気ホース等を設けて対応していた。
しかしながら、本発明のリチウムイオン二次電池からなる組電池11によると、内部短絡が生じて発熱しても多孔質耐熱層(高耐熱多孔膜)により短絡拡大を抑制できるので、熱暴走せず、ほとんどガスを発生しない。従って、専用の排気ホースを設ける必要がなく、排気孔19を必要に応じて設ける程度で良い。排気孔19を設ける際には、体積効率を考え、パック内の圧力が単電池の安全弁の開弁圧以下に抑制できるような開口面積とすれば良い。異常時のガス発生によりパック内の圧力が単電池の安全弁の開弁圧を超えると、ガス発生した単電池以外の電池の弁が内側に開弁し、漏液が起こるため好ましくない。
以下に、本発明の実施例を説明する。
実施例1
正極活物質には組成式LiNi0.7Co0.2Al0.12で表されるリチウムニッケル複合酸化物を用いた。NiSO4水溶液に、所定比率で硫酸コバルトおよび硫酸アルミニウムを加えて溶解した。この水溶液を撹拌しながら水酸化ナトリウムの水溶液をゆっくりと滴下し、中和することによって、CoおよびAlを含む水酸化ニッケルNi0.7Co0.2Al0.1(OH)2の沈殿物を生成させた。この沈殿物をろ過、水洗し、80℃で乾燥した。得られた水酸化ニッケルは平均粒径10μmであった。
前記の水酸化ニッケルを大気中900℃で10時間の熱処理を行い、酸化ニッケルNi0.7Co0.2Al0.1Oを得た。得られた酸化物は、粉末X線回折により単一相の酸化ニッケルであることが確認された。
次に、Ni、Co、およびAlの原子数の和とLiの原子数とが等量になるように、前記酸化ニッケルに水酸化リチウム1水和物を加えた。この混合物を、乾燥空気中800℃で10時間の熱処理を行うことにより、目的とするLiNi0.7Co0.2Al0.12を得た。得られたリチウムニッケル複合酸化物は、粉末X線回折により単一相の六方晶の層状構造であること、およびCoおよびAlを含む固溶体であることが確認された。
前記のリチウムニッケル複合酸化物を粉砕し、分級処理して正極活物質粉末とした。平均粒径9.5μm、BET法による比表面積は0.5m2/gであった。この正極活物質粉末に、導電材のアセチレンブラック、および結着剤のポリフッ化ビニリデン(PVdF)(呉羽化学工業株式会社製、KFポリマー♯1320)を、固形分の重量比で、90:5:6の割合で混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドン(以下NMPで表す)を加えて混練し、正極合剤ペーストを作製した。この合剤ペーストを、厚み15μmのアルミ箔正極集電体の両面に、長辺側の一端部に、連続して6mm幅のアルミ箔露出部ができるように、塗布し、乾燥した後、圧延し、スリット加工を施した。こうして、厚み0.078mm、幅118mm(合剤層の幅112mm)、長さ3090mmの正極板を作製した。
負極板は次のようにして作製した。
まず、活物質の人造黒鉛、結着剤のSBRの水性ディスパージョン、および増粘剤のカルボキシメチルセルロース(CMC)を、固形分の重量比96:3:1の割合で混合し、さらに水を前記固形分重量と同じ量だけ加えて混練し、負極合剤ペーストを作製した。このペーストを厚み10μmの銅箔の両面に、長辺側の一端部に、連続して10mm幅の銅箔露出部ができるように、塗布し、乾燥した後、圧延し、スリット加工を施した。こうして、厚み0.077mm、幅127mm(合剤層の幅117mm)、長さ3306mmの負極板を作製した。
以上の正極板および負極板を、残存水分の除去を目的として、それぞれ大気雰囲気下、乾燥炉において、100℃で10時間、次いで、80℃で10時間乾燥させた。
次に、前記負極板の両面に、次のようにして多孔質耐熱層を形成した。まず、α−アルミナ粒子と結着剤とを重量比97:3の割合で混合し、これに分散媒のN−メチル−2−ピロリドン(以下NMPで表す)を加え、混練して多孔質耐熱層用ペーストを作製した。結着剤には、ポリエーテルサルフォンからなる主結着剤と、ポリビニルピロリドンからなる副結着剤とを重量比2:1の割合で用いた。このペーストを負極板の両面に塗布し、乾燥した。得られた多孔質耐熱層の厚みは、片面で25μmであった。
前記の多孔質耐熱層を形成した負極板を上記正極板とともに捲回して、横断面が略長方形の電極群を作製した。この電極群の正極集電体の露出部に正極集電端子をレーザー溶接し、負極集電体の露出部には負極集電端子を抵抗溶接した。この電極群を角形の金属製電池ケースに挿入した。電池ケースの開口部に溶接により接合される金属製封口板には、相互に絶縁された正極端子および負極端子が取り付けられている。また、封口板には、電池内圧が所定値に上昇すると、動作する安全弁が備えられている。この安全弁は、金属薄膜で構成されている。
次に、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とエチルメチルカーボネート(DMC)とを重量比20:40:40の割合で混合した混合溶媒にLiPF6を1モル/リットル溶解させて電解液を調製した。この電解液を、前記封口板に設けられている注液口から電池ケース内に注入し後、注液口を封止し、公称容量5Ahのリチウムイオン二次電池を作製した。電池の排気弁の開弁圧は6.5kgf/cm2とした。この電池を60セル直列に接続した組電池を、排気口を設けない樹脂製電槽に挿入し、電力容量1.08kWhの電池パックを作製した。電槽内壁と組電池との間の、ガスが充填される空間体積は1070cm3であった。
実施例2
負極板の両面に形成する多孔質耐熱層の厚みを5μmとし、正極板と負極板との間に、シャットダウン層として、厚さ20μmのポリエチレン・ポリプロピレン複合フィルム(セルガード(株)製2300(シャットダウン温度:120℃))を挿入したこと以外は、実施例1と同様にして電池パックを作製した。
実施例3
負極板の両面の代わりに、正極板の両面に、厚み25μmの多孔質耐熱層を設けたこと以外、実施例1と同様にして電池パックを作製した。
実施例4
正極板の両面に厚み5μmの多孔質耐熱層を設け、正極板と負極板との間に、シャットダウン層として、厚さ20μmのポリエチレン・ポリプロピレン複合フィルム(セルガード(株)製2300(シャットダウン温度:120℃))を挿入したこと以外は、実施例1と同様にして電池パックを作製した。
実施例5
正極板および負極板のそれぞれ両面に厚み2.5μmの多孔質耐熱層を設け、正極と負極との間に、シャットダウン層として、厚さ20μmのポリエチレン・ポリプロピレン複合フィルム(セルガード(株)製2300(シャットダウン温度:120℃))を挿入したこと以外、実施例1と同様にして電池パックを作製した。
実施例6
負極板の表面に多孔質耐熱層を設けず、実施例2で用いた厚さ20μmのポリエチレン・ポリプロピレン複合フィルムの表面に、多孔質耐熱層用ペーストを塗布して厚さ5μmの多孔質耐熱層を設けたこと以外は、実施例2と同様にして電池パックを作製した。
実施例7
本実施例では、多孔質耐熱層にアラミド樹脂を用いた。アラミド樹脂(東レ・デュポン(株)製KEVLAR(3mmカット・ファイバー、試験法ASTM−D648(1.82MPa)での荷重たわみ温度(熱変形温度):>320℃を超える))を、NMPに80℃で均一に溶解させ、更に、その溶液に塩化リチウム粉末(関東化学(株)製)を加え、十分に攪拌して溶解させた。アラミド樹脂と塩化リチウム粉末とNMPとの重量比を20:1:80とした。60℃に加熱された20μmのポリエチレン・ポリプロピレン複合フィルム(セルガード(株)製2300(シャットダウン温度:120℃))に、前記アラミドと塩化リチウムを含むNMP溶液をバーコーターにて、ギャップ100μm厚で塗布し、110℃の乾燥炉中で3時間乾燥処理をした。こうして前記複合フィルム上に、塩化リチウムを含む白色のアラミド樹脂膜を得た。これを60℃の蒸留水の湯浴に2時間浸漬することにより、前記アラミド樹脂膜中に含まれている固体塩化リチウムを溶解除去した。次に、純水で洗浄した。こうして複合フィルムとアラミド樹脂膜からなる厚さ25μmの多孔質フィルムを得た。この多孔質フィルムを正極板と負極板との間に挿入したこと以外は、比較例1と同様にして電池パックを作製した。
実施例8
本実施例では、アラミド樹脂と無機酸化物フィラーからなる多孔質耐熱層を用いた。実施例7で得たアラミド樹脂と塩化リチウムを含むNMP溶液100重量部(固形分)に、微粒子アルミナを200重量部加えて攪拌した。この分散液を用いることにより、実施例7と同様にして、厚さ20μmのポリエチレン・ポリプロピレン複合フィルム(セルガード(株)製2300(シャットダウン温度:120℃))上に、アラミド樹脂とアルミナ粒子からなる膜を形成した。こうして得た、厚さ25μmの多孔質フィルムを正極板と負極板との間に挿入したこと以外は、実施例7と同様にして電池パックを作製した。
実施例9
アラミド樹脂の代わりに熱変形温度200℃以下の、トリフルオロクロルエチレンとフッ化ビニリデンの共重合体を用いたこと以外は、実施例7と同様にして電池パックを作製した。
実施例10
実施例7のアラミドおよび塩化リチウムを含むNMP溶液を用いることにより、実施例7と同様にして、厚さ15μmのポリエチレン・ポリプロピレン複合フィルム(セルガード(株)製2300)上に、アラミド樹脂膜を形成した。こうして得た厚さ20μmの多孔質フィルムを、シャットダウン層の代わりに用いた以外は、実施例2と同様にして電池パックを作製した。
実施例11
負極板の両面に多孔質耐熱層を設ける代わりに、正極板の両面に厚み5μmの多孔質耐熱層を設けたこと以外は、実施例10と同様にして電池パックを作製した。
実施例12
正極板および負極板のそれぞれ両面に厚み2.5μmの多孔質耐熱層を設けたこと以外は、実施例10と同様にして電池パックを作製した。
実施例13
正極板の長さを6180mm、負極板の長さを6612mmにし、公称容量10Ahのリチウム二次電池を60セル直列に接続して、電力容量2.16kWhの組電池を作製した。そして、電槽内においてガスが充満される空間体積は1070cm3とした。これ以外は、実施例1と同様にして電池パックを作製した。
実施例14
正極板の長さを6180mm、負極板の長さを6612mmにし、公称容量10Ahのリチウム二次電池を用いた。電槽は、ガスが充満される空間体積は1070cm3とし、開口面積が5mm2の排気孔を有するものとした。これ以外は、実施例1と同様にして電池パックを作製した。
実施例15
正極板の長さを6180mm、負極板の長さを6612mmにし、公称容量10Ahのリチウム二次電池を用いた。電槽は、ガスが充満される空間体積は1070cm3とし、開口面積が5mm2の排気孔を有するものとした。これ以外は、実施例2と同様にして電池パックを作製した。
実施例16
正極板の長さを6180mm、負極板の長さを6612mmにし、公称容量10Ahのリチウム二次電池を用いた。電槽は、ガスが充満される空間体積は1070cm3とし、開口面積が5mm2の排気孔を有するものとした。これ以外は、実施例3と同様にして電池パックを作製した。
実施例17
正極板の長さを6180mm、負極板の長さを6612mmにし、公称容量10Ahのリチウム二次電池を用いた。電槽は、ガスが充満される空間体積は1070cm3とし、開口面積が5mm2の排気孔を有するものとした。これ以外は、実施例4と同様にして電池パックを作製した。
実施例18
正極板の長さを6180mm、負極板の長さを6612mmにし、公称容量10Ahのリチウム二次電池を用いた。電槽は、ガスが充満される空間体積は1070cm3とし、開口面積が5mm2の排気孔を有するものとした。これ以外は、実施例5と同様にして電池パックを作製した。
実施例19
正極板の長さを6180mm、負極板の長さを6612mmにし、公称容量10Ahのリチウム二次電池を用いた。電槽は、ガスが充満される空間体積は1070cm3とし、開口面積が5mm2の排気孔を有するものとした。これ以外は、実施例6と同様にして電池パックを作製した。
実施例20
正極板の長さを6180mm、負極板の長さを6612mmにし、公称容量10Ahのリチウム二次電池を用いた。電槽は、ガスが充満される空間体積は1070cm3とし、開口面積が5mm2の排気孔を有するものとした。これ以外は、実施例7と同様にして電池パックを作製した。
実施例21
正極板の長さを6180mm、負極板の長さを6612mmにし、公称容量10Ahのリチウム二次電池を用いた。電槽は、ガスが充満される空間体積は1070cm3とし、開口面積が5mm2の排気孔を有するものとした。これ以外は、実施例8と同様にして電池パックを作製した。
実施例22
正極板の長さを6180mm、負極板の長さを6612mmにし、公称容量10Ahのリチウム二次電池を用いた。電槽は、ガスが充満される空間体積は1070cm3とし、開口面積が5mm2の排気孔を有するものとした。これ以外は、実施例9と同様にして電池パックを作製した。
実施例23
正極板の長さを6180mm、負極板の長さを6612mmにし、公称容量10Ahのリチウム二次電池を用いた。電槽は、ガスが充満される空間体積は1070cm3とし、開口面積が5mm2の排気孔を有するものとした。これ以外は、実施例10と同様にして電池パックを作製した。
実施例24
正極板の長さを6180mm、負極板の長さを6612mmにし、公称容量10Ahのリチウム二次電池を用いた。電槽は、ガスが充満される空間体積は1070cm3とし、開口面積が5mm2の排気孔を有するものとした。これ以外は、実施例11と同様にして電池パックを作製した。
実施例25
正極板の長さを6180mm、負極板の長さを6612mmにし、公称容量10Ahのリチウム二次電池を用いた。電槽は、ガスが充満される空間体積は1070cm3とし、開口面積が5mm2の排気孔を有するものとした。これ以外は、実施例12と同様にして電池パックを作製した。
比較例1
多孔質耐熱層を設けていないこと以外は実施例1と同様にして電池パックを作製した。
比較例2
排気孔の開口面積が5mm2である電槽に挿入すること以外は、比較例1と同様にして電池パックを作製した。
比較例3
排気孔の開口面積が30mm2である電槽に挿入すること以外は、比較例1と同様にして電池パックを作製した。
次に、上記の電池パックについて評価した。
電池パック内の1個の電池が短絡したことを想定した試験として、釘刺し試験を行った。まず、単電池の釘刺し試験を行った。各電池の公称容量に対して0.2Cの電流値で上限4.2Vまで定電流充電した後、下限3.0Vまで定電流放電した。この時得られた放電容量をSOC100%とした。その後、3.0Vの放電状態からSOC80%まで定電流充電した。充電後の単電池を、圧力センサーを備えた耐圧密閉容器の中に挿入し、単電池に2.7mm径の鉄製丸釘を、25℃環境下で180mm/秒の速度で貫通させた。このときの密閉容器内の内圧を測定した。この内圧からガス発生量、およびガス発生速度を算出し、さらに発生ガスの総量と電槽内の空間体積から、電槽内の圧力を算出した。
次に、電池パックの釘刺し試験を行った。60セルを直列に接続した組電池を電槽に挿入し、組電池の最も端に位置する電池1セルに2.7mm径の鉄製丸釘を180mm/秒の速度で刺し、釘を刺した電池以外の電池の状態を観察した。変化がない場合を○、排気弁が開弁し、漏液している場合を×とした。結果を表1に示す。
Figure 2006318893
正・負極の間に多孔質耐熱層を設けない比較例1では、単電池の釘刺し試験時の最大ガス発生速度と発生ガス総量ともに非常に大きく、発生したガスが車内に流入する可能性がある。これは短絡時のジュール熱により、電池内および電槽内の温度が上昇し、セパレータの熱収縮により短絡箇所が拡大することから、さらに温度が上昇し、発生するガスが増加するためである。排気孔を設けない電槽では、電槽内圧が非常に高くなり、電池の安全弁の動作による漏液、圧力による電池の変形、各種センサー、制御装置の故障を招くおそれがある。
比較例1の電池パックの釘刺し試験では、釘を刺した電池からのガス発生により、電池パック内の圧力が上昇し、釘を刺した電池以外の単電池の安全弁が外側からの圧力により作動した結果、単電池からの漏液が発生した。
比較例2では、排気孔の開口面積が5mm2では発生ガスを十分に排出することができず、比較例1と同様の結果となった。
比較例3では、排気孔の開口面積が30mm2であることから、電池パック内の内圧は単電池の安全弁の開弁圧を超えず、漏液は確認されなかった。
しかしながら、比較例1〜3では、各実施例と比較して多量のガスが発生しているため、このガスを周囲へ悪影響を与えないように安全に排出させるための排気ホースなどを備えることを要する。
一方、正・負極の間に一層以上の多孔質耐熱層を備えた実施例1〜12の電池パックでは、いずれも、単電池の釘刺し試験時の最大ガス発生速度と発生ガス総量ともに小さく、電槽内圧の計算値は電池の排気弁開弁圧より低く抑えることができた。このように、実施例では、正・負極の間に少なくとも一層の多孔質耐熱層を備えているので、短絡時に温度上昇が生じても短絡部が拡大せず、したがってガス発生を抑制することができた。
無機酸化物フィラーを含む多孔質耐熱層を使用した実施例1〜6の結果から、次のことが明らかである。すなわち、負極、正極の一方あるいは両方、またはシャットダウン層のいずれに多孔質耐熱層を形成した場合でも効果があり、また多孔質耐熱層とシャットダウン層とを併用することでさらに効果が向上する。
実施例7、8の結果から、多孔質耐熱層に耐熱温度が320℃以上のアラミド樹脂を用いた場合も効果が確認され、アラミド樹脂にアルミナフィラーを混合することによりさらに効果は向上する。
実施例9で用いた耐熱性樹脂トリフルオロクロルエチレンとフッ化ビニリデンの共重合体の熱変形温度は160℃であり、一般にセパレータに使用されているポリオレフィン系樹脂の熱変形温度の約60〜100℃と比較して高い。このため、実施例9は、比較例1よりはガス発生は抑制されており、一定の効果はあることが確認された。しかし、実施例9は、実施例7と比較すると、ガス発生量が多いことがわかる。
実施例10〜12の結果から、多孔質耐熱層として無機酸化物フィラーと耐熱性樹脂を併用し、さらにシャットダウン層を設けることにより、最もガス発生量を抑制できることがわかる。
これら実施例1〜12の電池パックの釘刺し試験の結果、電槽に排気孔を設けなくても釘を刺した電池以外の電池の安全弁に変化はなく、漏液も認められなかった。
実施例1〜12より、電力容量(Wh)が大きい実施例13〜25では、単電池の釘刺し試験時の最大ガス発生速度と発生ガス総量は、実施例1〜12よりも大きくなり、発生ガスによる電槽内圧の計算値が高くなる。実施例1〜12は、実施例13〜25より電池内に含まれる活物質量や電解液量が多く、釘刺し試験時の短絡電流によるジュール熱により揮発する電解液量が多くなったためと考えられる。
実施例13は、電槽に排気孔を設けないため、電槽内圧の計算値は6.4kg/cm2で電池の安全弁の開弁圧(6.5kg/cm2)に近い結果となった。電槽内圧が電池の安全弁の開弁圧を超えると、短絡電池以外の電池の安全弁が開弁し、漏液する可能性があるため好ましくない。
そこで、実施例14〜25では、発生ガスを排出するために電槽に開口面積が5mm2の排気孔を設けた。これら実施例14〜25の電池パックの釘刺し試験の結果、釘を刺した電池以外の電池の安全弁に変化はなく、漏液も認められなかった。このように、電力容量、電池の安全弁設計、電槽内の空間体積などの条件により、必要に応じて排気孔を設けるとよいことが分かる。
このように本発明の実施例においては、正・負極の間に少なくとも一層の多孔質耐熱層を設けているので、短絡時の最大ガス発生速度と発生ガス総量が非常に小さく、電槽に排気孔を設ける必要がない。また、排気孔が必要な場合でも、小さな開口面積の排気孔でガス排出が可能となり、体積効率が非常に高くなると共に大幅なコストダウンを図ることができる。
本発明にかかる大型電源装置は、局部的な内部短絡が生じてもガス排出がほとんどないため、安全性を非常に高くすることができる。万が一発煙しても異臭程度でしかないため、専用の排気ホースを備える必要がない。このため、体積効率が非常に高くなると共に大幅なコストダウンを図ることができる。したがって、移動体用のハイブリッド自動車、電気自動車や電動バイク等の電動車両、あるいは家庭用、バックアップ用、エレベーター用などの定置型のための大型電源装置として有用である。
本発明の一実施例に係る電源装置を車体に搭載した例を示す、要部を断面にした斜視図である。 図1の電源装置を構成するリチウムイオン二次電池の斜視図である。
符号の説明
10 電源装置
12 リチウムイオン二次電池
13 電槽
14 電池ケース
15 封口板
16 正極端子
17 負極端子
19 排気口
20 冷却用空気の入口
22 冷却用空気の出口

Claims (7)

  1. 正極、負極、前記正極と負極との間に配置された多孔質耐熱層、および非水電解液を収容する密閉電池ケース、並びに前記電池ケースに設けられた、所定圧で作動する安全弁を含むリチウムイオン二次電池の複数、並びに
    前記複数のリチウムイオン二次電池を収納する電槽
    を備えた大型電源装置。
  2. 前記電槽が排気口を備える請求項1記載の大型電源装置。
  3. 前記排気口は、前記電槽内の圧力を、前記安全弁が動作する圧力より小さく保持するに十分な開口面積を有する請求項2記載の大型電源装置。
  4. 前記多孔質耐熱層は、無機酸化物フィラーを含む少なくとも1つの多孔質耐熱層を備える請求項1記載の大型電源装置。
  5. 前記少なくとも1つの多孔質耐熱層は、熱変形温度200℃以上の耐熱樹脂を含む請求項1記載の大型電源装置。
  6. さらに、前記正極と負極との間に配置された、シャットダウン層を含み、前記シャットダウン層は、熱可塑性樹脂の多孔質フィルムからなり、シャットダウン温度が80〜180℃である請求項1記載の大型電源装置。
  7. 前記電槽が、さらに、冷却用空気の入口および出口、並びに、前記入口および出口に連通して、前記リチウムイオン二次電池を冷却するための冷却用空気の流通する空間部を有する請求項1記載の大型電源装置。
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