JP2006316264A - 高屈折材料形成用組成物およびその硬化体、ならびに高屈折材料形成用組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る高屈折材料形成用組成物は、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化インジウム、酸化ハフニウム、酸化スズ、酸化ニオブおよびこれらの複合体からなる群から選択される少なくとも1種の金属酸化物の微粒子(A)を100重量部、シロキサン系縮合物(B)を完全加水分解縮合物換算で10〜400重量部、およびキレート化剤(C)を1〜100重量部含有する組成物であり、該組成物を硬化して形成された硬化体の25℃における波長633nmの光の屈折率が1.55〜3.00であり、該組成物を硬化して形成された厚さ10μmの硬化膜の波長500〜700nmの光透過率が90%以上である。
【選択図】なし
Description
下記平均組成式(1)
R1 aR2 bSiOc(OR3)d (1)
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、または置換もしくは無置換の1価の炭化水素基であり、R3はアルキル基であり、R1、R2およびR3がそれぞれ複数存在する場合には互いに同じであっても異なっていてもよく、aおよびbはそれぞれ独立に0以上1未満かつa+bは0を超えて2未満、cは0を超えて2未満、dは0を超えて4未満、かつa+b+c×2+d=4である)
で表され、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が1,000〜100,000の範囲にあるアルコキシ基含有シロキサンポリマー(b1)を完全加水分解縮合物換算で5〜200重量部、
水酸基含有ポリシロキサン(b2)を完全加水分解縮合物換算で5〜200重量部、および
キレート化剤(C)を1〜100重量部
含有することが好ましい。
下記平均組成式(1)
R1 aR2 bSiOc(OR3)d (1)
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、または置換もしくは無置換の1価の炭化水素基であり、R3はアルキル基であり、R1、R2およびR3がそれぞれ複数存在する場合には互いに同じであっても異なっていてもよく、aおよびbはそれぞれ独立に0以上1未満かつa+bは0を超えて2未満、cは0を超えて2未満、dは0を超えて4未満、かつa+b+c×2+d=4である)
で表され、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が1,000〜100,000の範囲にあるアルコキシ基含有シロキサンポリマー(b1)と水酸基含有ポリシロキサン(b2)とのシロキサン系縮合物(B)、あるいは該シロキサン系縮合物(B)と該アルコキシ基含有シロキサンポリマー(b1)および/または水酸基含有ポリシロキサン(b2)との混合物を、アルコキシ基含有シロキサンポリマー(b1)と水酸基含有ポリシロキサン(b2)との完全加水分解縮合物換算で10〜400重量部、および
キレート化剤(C)を1〜100重量部
含有することが好ましい。
で表される1種または2種以上の水酸基含有ポリシロキサンからなり、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が500〜100,000であることが好ましい。
R6COCH2COR7 (3)
(式中、R6は炭素数1〜6個の1価の炭化水素基を表し、R7は炭素数1〜6個の1価の炭化水素基または炭素数1〜16個の1価のアルコキシ基を表す)
で表されるβ−ジケトンおよびβ−ケトエステルからなる群から選択される少なくとも1種のキレート化剤であることがより好ましい。
本発明に係るLED素子は、発光素子および該発光素子を覆うように形成された封止材からなり、前記発光素子の少なくとも近傍の封止材が、上記高屈折材料形成用組成物を硬化して得られる硬化体であることを特徴とする。
該金属酸化物微粒子分散液と完全加水分解縮合物換算で5〜200重量部の水酸基含有ポリシロキサン(b2)とを混合する工程と
を有することを特徴とする。
酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化インジウム、酸化ハフニウム、酸化スズ、酸化ニオブおよびこれらの複合体からなる群から選択される少なくとも1種の金属酸化物の微粒子(A)を100重量部、前記シロキサン系縮合物(B)あるいは該シロキサン系縮合物(B)と前記アルコキシ基含有シロキサンポリマーおよび/または水酸基含有ポリシロキサン(b2)との混合物を、アルコキシ基含有シロキサンポリマーと水酸基含有ポリシロキサン(b2)との完全加水分解縮合物換算で10〜400重量部、およびキレート化剤(C)1〜100重量部を有機溶媒中で混合して、該金属酸化物微粒子(A)を有機溶媒中に分散させる工程と
を有することが好ましい。
R6COCH2COR7 (3)
(式中、R6は炭素数1〜6個の1価の炭化水素基を表し、R7は炭素数1〜6個の1価の炭化水素基または炭素数1〜16個の1価のアルコキシ基を表す)
で表されるβ−ジケトンおよびβ−ケトエステルからなる群から選択される少なくとも1種のキレート化剤であることがより好ましい。
(A)金属酸化物微粒子
本発明では、硬化体に高屈折性を付与するために高屈折性の微粒子を使用する。このような微粒子は、25℃における波長633nmの光の屈折率が好ましくは1.55以上、より好ましくは1.60以上、特に好ましくは1.70以上の微粒子であれば特に制限されないが、たとえば、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化インジウム、酸化ハフニウム、酸化スズ、酸化ニオブおよびこれらの複合体などの金属酸化物微粒子(以下、「金属酸化物微粒子(A)」という)が挙げられる。また、上記酸化チ
タンは、TiO2構造を有すれば特に限定されず、たとえばアナターゼ型、ルチル型、ブ
ルッカイト型が挙げられる。これらの金属酸化物微粒子(A)は、1種単独で、または2種以上を混合して使用してもよい。これらの金属酸化物微粒子のうち、ZrO2が好まし
い。
本発明に用いられるシロキサン系縮合物(B)は、本発明の目的を達成できるものであれば特に限定されないが、たとえば、アルコキシ基含有シロキサンポリマーと水酸基含有ポリシロキサンとの縮合物が挙げられる。
本発明に用いられるアルコキシ基含有シロキサンポリマーは、本発明の目的を達成できるものであれば特に限定されないが、たとえば、
下記平均組成式(1)
R1 aR2 bSiOc(OR3)d (1)
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、または置換もしくは無置換の1価の炭化水素基であり、R3はアルキル基であり、R1、R2およびR3がそれぞれ複数存在する場合には互いに同じであっても異なっていてもよく、aおよびbはそれぞれ独立に0以上1未満かつa+bは0を超えて2未満、cは0を超えて2未満、dは0を超えて4未満、かつa+b+c×2+d=4である)
で表され、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が1,000〜100,000の範囲にあるアルコキシ基含有シロキサンポリマー(b1)が挙げられる。
置換アルキル基が挙げられる。上記置換アルキル基の置換基としては、ハロゲン、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基、グリシジル基、グリシドキシ基、ウレイド基などが挙げられる。
ソプロピル基、ブチル基などが挙げられる。これらのアルキル基のうち、メチル基、エチル基が好ましい。
上記多官能のアルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシランなどのテトラアルコキシシラン類;
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ペンチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘプチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシランなどのトリアルコキシシラン類;
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−i−プロピルジメトキシシラン、ジ−i−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ペンチルジメトキシシラン、ジ−n−ペンチルジエトキシシラン、ジ−n−ヘキシルジメトキシシラン、ジ−n−ヘキシルジエトキシシラン、ジ−n−ヘプチルジメトキシシラン、ジ−n−ヘプチルジエトキシシラン、ジ−n−オクチルジメトキシシラン、ジ−n−オクチルジエトキシシラン、ジ−n−シクロヘキシルジメトキシシラン、ジ−n−シクロヘキシルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどのジアルコキシシラン類が挙げられる。これらのアルコキシシラン類は1種単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
X40−9225(以上、商品名)、GE東芝シリコーン社製のXR31−B1410、XR31−B0270、XR31−B2733(以上、商品名)などの市販のオルガノシロキサンポリマーを用いることもできる。
本発明に用いられる水酸基含有ポリシロキサン(b2)は、本発明の目的を達成できるものであれば特に限定されないが、たとえば、
下記式(2)
で表される1種または2種以上の水酸基含有ポリシロキサンからなる。
この水酸基含有ポリシロキサンは、たとえば、ジアルコキシシランまたはジクロロシランを加水分解・縮合させることによって製造できる。
カメチルシクロヘキサシロキサン等が挙げられる。
本発明では、金属酸化物微粒子(A)をより均一に分散させるために、必要に応じて、3官能のアルコキシ基含有シロキサンオリゴマー(b3)を使用することができる。この3官能シロキサンオリゴマー(b3)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が300以上1,000未満、好ましくは500〜800の範囲にある。上記範囲の重量平均分子量を有する3官能シロキサンオリゴマー(b3)を使用すると、金属酸化物微粒子(A)の分散性の安定化が図れ、クラックの発生がなく、光透過性に優れた厚さが10μm以上の硬化体(膜)を得ることができる。
上記多官能のアルコキシシランとしては、シロキサンポリマー(b1)で例示したテトラアルコキシシラン類、トリアルコキシシラン類、ジアルコキシシラン類などと同様のものが挙げられる。これらの多官能アルコキシシランは1種単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明に用いられるキレート化剤(C)は、たとえば、β−ジケトン、ケトエステル、ジカルボン酸およびその誘導体、ヒドロキシカルボン酸およびその誘導体、ケトアルコール、ジヒドロキシ化合物、オキシアルデヒド化合物、ならびにアミン化合物およびその誘導体などが挙げられる。このようなキレート化剤(C)は、配位力が強く、上記金属酸化物微粒子(A)の表面に配位して微粒子の溶媒濡れ性を向上させることができる。キレート化剤が配位した金属酸化物微粒子の凝集体は、機械的に容易に破砕され、シロキサン系縮合物を用いてより安定に分散させることができる。
R6COCH2COR7 (3)
で表される化合物が挙げられる。
R7における炭素数1〜6個の1価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基などが挙げられる。また、炭素数1〜16個の1価のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ラウリルオキシ基、ステアリルオキシ基などが挙げられる。
サン−2,4−ジオン、ヘプタン−2,4−ジオン、ヘプタン−3,5−ジオン、オクタン−2,4−ジオン、ノナン−2,4−ジオン、5−メチルヘキサン−2,4−ジオンなどが挙げられ、β−ケトエステルの具体例としては、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸−n−プロピル、アセト酢酸−i−プロピル、アセト酢酸−n−ブチル、アセト酢酸−sec−ブチル、アセト酢酸−tert−ブチルなどが挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、リンゴ酸、酒石酸などが挙げられ、ヒドロキシカルボン酸の誘導体としては、乳酸メチル、乳酸エチル、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、サリチル酸フェニル、リンゴ酸メチル、リンゴ酸エチル、酒石酸メチル、酒石酸エチルなどのヒドロキシカルボン酸エステル;乳酸アンモニウム塩などのヒドロキシカルボン酸塩等が挙げられる。
アミン化合物およびその誘導体としては、エチレンジアミン、2,2−ビピリジン、1,10−フェナントロリン、ジエチレントリアミンなどのポリアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチル−モノエタノールアミン、N−エチル−モノエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミンなどのアミノアルコール;アミノ酢酸、イミノ酢酸、エチレンジアミン四酢酸などのカルボキシル基含有アミン化合物;メチロールメラミン、メチロール尿素、メチロールアクリルアミドなどのエノール性水酸基含有窒素化合物;ジチゾン;メチオニン;ジメチルグリオキシムなどが挙げられる。
これらのキレート化剤(C)のうち、アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチルが好ましい。
本発明では、必要に応じてチタンアルコキシドの縮合物(D)を併用することができる。チタンアルコキシドの縮合物(D)は、たとえば、下記式(4)
R8 mTi(OR9)4-m (4)
(式中、R8は炭素数1〜8個の有機基を表し、複数個存在する場合には同じであっても
異なっていてもよく、R9は炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のアシル基お
よびフェニル基からなる群から選択される有機基を表し、複数個存在する場合には同じであっても異なっていてもよく、R8およびR9は同じであっても異なっていてもよく、mは0〜3の整数である)
で表されるチタンアルコレートの縮合物が挙げられる。
、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基などのアルキル基;
ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ベンゾイル基、
トリオイル基、カプロイル基などのアシル基;
ビニル基、アリル基、シクロヘキシル基、フェニル基、エポキシ基、グリシジル基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アミド基、フルオロアセトアミド基、イソシアネート基などが挙げられる。
しい。式(4)中にR8が複数個存在する場合には、それぞれ同じであっても異なってい
てもよい。
−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基などが挙げられる。
本発明に係る高屈折材料形成用組成物は、上記アルコキシ基含有シロキサンポリマーおよびキレート化剤(C)、ならびに必要に応じて3官能のアルコキシ基含有シロキサンオリゴマー(b3)またはチタンアルコキシドの縮合物(D)の共存下で、金属酸化物微粒子(A)を有機溶媒中に分散させ、この金属酸化物微粒子分散液と水酸基含有ポリシロキサン(b2)とを混合することによって製造することができる(第一の製造方法)。上記のようにして金属酸化物微粒子(A)を有機溶媒中に分散させることにより、金属酸化物微粒子(A)は均一に分散され、均一かつ光透過性に優れた硬化体(膜)を形成することができる。
〜100重量部、好ましくは1〜70重量部、より好ましくは2〜50重量部の範囲で使用することが好ましい。このようにして製造された上記高屈折材料形成用組成物は各成分を上記範囲で含有する。このような高屈折材料形成用組成物を使用することによって、均一かつ光透過性に優れた硬化体(膜)を形成することができる。
また、上記脱アルコール反応を行う際、この反応を促進する触媒を使用することが好ましい。脱アルコール反応に用いられる触媒としては、酸性化合物、アルカリ性化合物、塩
化合物、アミン化合物、有機金属化合物および/またはその部分加水分解物(以下、有機金属化合物および/またはその部分加水分解物をまとめて、「有機金属化合物類」という)が挙げられる。
上記アルカリ性化合物として、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられ、これらのうち水酸化ナトリウムが好ましい。
上記アミン化合物として、たとえば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ピペリジン、ピペラジン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、エタノールアミン、トリエチルアミン、3−アミノプロピル・トリメトキシシラン、3−アミノプロピル・トリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)−アミノプロピル・トリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)−アミノプロピル・トリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)−アミノプロピル・メチル・ジメトキシシラン、3−アニリノプロピル・トリメトキシシラン、アルキルアミン塩類、水酸化テトラメチルアンモニウム等の四級アンモニウム塩類が挙げられる。また、エポキシ樹脂の硬化剤として用いられる各種変性アミンなどを用いることもできる。これらのうち、3−アミノプロピル・トリメトキシシラン、3−アミノプロピル・トリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)−アミノプロピル・トリメトキシシランが好ましい。
M(OR10)r(R11COCHCOR12)s (5)
(式中、Mは、ジルコニウム、チタン、アルミニウムおよびナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種の金属原子を表し、R10およびR11は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基などの炭素数1〜6個の1価の炭化水素基を表し、R12は、前記炭素数1〜6個の1価の炭化水素基、または、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ラウリルオキシ基、ステアリルオキシ基などの炭素数1〜16個のアルコキシル基を表し、rおよびsは、それぞれ独立に0〜4の整数であって、(r+s)=(Mの原子価)の関係を満たす)
で表される化合物(以下、「有機金属化合物(5)」という)、
1つのスズ原子に炭素数1〜10個のアルキル基が1〜2個結合した4価のスズの有機金属化合物(以下、「有機スズ化合物」という)、あるいは、
これらの部分加水分解物などが挙げられる。
有機金属化合物(5)として、たとえば、テトラ−n−ブトキシジルコニウム、トリ−n−ブトキシ・エチルアセトアセテートジルコニウム、ジ−n−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、n−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(n−プロピルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(アセチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(エチルアセトアセテート)ジルコニウムなどの有機ジルコニウム化合物;
テトラ−i−プロポキシチタニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセテート)チタニウム、ジ−
i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトン)チタニウムなどの有機チタン化合物;
トリ−i−プロポキシアルミニウム、ジ−i−プロポキシ・エチルアセトアセテートアルミニウム、ジ−i−プロポキシ・アセチルアセトナートアルミニウム、i−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)アルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム、モノアセチルアセトナート・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウムなどの有機アルミニウム化合物;
ナトリウムメトキシドなどのナトリウムアルコキシドが挙げられる。
(C4H9)2SnO、(C8H17)2SnOなどの有機スズオキサイドや、これらの有機ス
ズオキサイドとシリケート、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フタル酸ジオクチルなどのエステル化合物との反応生成物;
などが挙げられる。
トンアルコールなどを挙げることができる。また、芳香族炭化水素類としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げられ、エーテル類としては、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどが挙げられ、ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトンなどが挙げられ、エステル類としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸プロピレン、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ノルマルプロピル、乳酸イソプロピル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチルなどが挙げられる。これらの有機溶剤は、1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。これらの有機溶媒のうち、脱アルコール反応を促進する観点から、アルコール以外の有機溶媒、たとえば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレンなどが好ましい。また、これらの有機溶媒は、予め脱水処理を施して、水分を除去した状態で使用することが好ましい。
本発明に係る硬化体は、有機溶剤を含有する上記高屈折材料形成用組成物を、基板上などに塗工し、乾燥により溶媒を除去することによりポリシロキサン縮合物を硬化させて、硬化体(膜)を形成する。このとき、硬化体の厚さを、好ましくは10μm〜1mmにすることができる。乾燥条件は、使用する乾燥機の性能等により適宜設定されるが、たとえば、乾燥温度は好ましくは70〜250℃、より好ましくは100〜230℃、乾燥時間は好ましくは0.1〜24時間、より好ましくは0.2〜3時間である。また、乾燥温度を多段で変更する多段階乾燥を実施してもよい。
000時間の加熱によっても熱劣化しない。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、この実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例および比較例中の「部」および「%」は、特記しない限り、「重量部」および「重量%」を示す。また、実施例および比較例における各種測定は、下記の方法により行なった。
ポリエチレン製容器内で常温で1ヶ月間密栓保存して、ゲル化の有無を目視により判定した。ゲル化していないものについては東京計器社製のBM型粘度計により粘度測定を行い、下記基準で評価した。
A:保存前後の粘度変化率が20%以下
B:保存前後の粘度変化率が20%超
(2)分散粒径
得られた組成物中の微粒子について、体積平均粒径および最大粒径を日機装社製のマイクロトラック超微粒子粒度分析計(UPA150)により測定した。
得られた組成物を、乾燥膜厚が10μmになるように石英ガラス上に塗布した後、100℃で1時間乾燥硬化させ、次いで200℃で1時間乾燥硬化させて硬化体を作製した。この硬化体について、波長500〜700nmの分光透過率を紫外可視分光光度計により測定し、下記基準で評価した。
A:光透過率が90%超
B:光透過率が70〜90%
C:光透過率が70%未満
(4)黄色度
得られた組成物を、乾燥膜厚が10μmになるように石英ガラス上に塗布した後、100℃で1時間乾燥硬化させ、次いで200℃で1時間乾燥硬化させて硬化体を作製した。この硬化体について、波長350〜400nmの光透過率を紫外可視分光光度計により測定して、下記基準で評価した。
A:光透過率が90%超
B:光透過率が70〜90%
C:光透過率が70%未満
(5)屈折率
得られた組成物を、乾燥膜厚が50μmになるようにテフロン(登録商標)シート上に塗布した後、100℃で1時間乾燥硬化させ、次いで200℃で1時間乾燥硬化させて硬化体を作製した。この硬化体について、25℃における波長633nmの光の屈折率をプリズムカプラー(メトリコン社製)で測定した。
得られた組成物を、乾燥膜厚が10μmになるように石英ガラス上に塗布した後、100℃で1時間乾燥硬化させ、次いで200℃で1時間乾燥硬化させて硬化体を作製した。この硬化体に、紫外線LED素子の発光波長に近似させるために波長350nm以下の光
をカットしたスポットUV照射装置(ウシオ電機社製:SP−V)を使用して照度5000mW/cm2の紫外線を200時間照射した。紫外線照射後の硬化体の外観を目視で観
察し、下記基準で評価した。
A:変化なし(着色なし、クラック発生なし)
B:わずかに変色
C:黄色化した
(7)GPC測定
シロキサンの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより下記条件で測定したポリスチレン換算値として示した。
装置:HLC−8120C(東ソー社製)
カラム:TSK−gel MultiporeHXL−M(東ソー社製)
溶離液:THF、流量0.5mL/min、負荷量5.0%、100μL
あった。
この組成物を上記方法に従って評価したところ、保存安定性はA、体積平均粒径は35nm、最大粒径は70nm、透明性はA、黄色度はA、屈折率は1.58、耐光性はAであった。
水素添加ビスフェノールAグリシジルエーテル(ジャパンエポキシレジン社製、エピコートYX8000)100部、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(MH700)90部を十分に攪拌混合した後、100℃で1時間乾燥硬化させ、次いで150℃で1時間乾燥硬化させた。得られた硬化体を上記方法に従って評価したところ、透明性はA、黄色度はB、耐光性Cであった。
キレート化剤(C)を使用しなかった以外は実施例1と同様にして、ビーズミルにより、1500rpm、1時間分散させたが、分散不良のためジルコニアビーズと分離できなかった。
Claims (12)
- 酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化インジウム、酸化ハフニウム、酸化スズ、酸化ニオブおよびこれらの複合体からなる群から選択される少なくとも1種の金属酸化物の微粒子(A)を100重量部、シロキサン系縮合物(B)を完全加水分解縮合物換算で10〜400重量部、およびキレート化剤(C)を1〜100重量部含有する組成物であり、
該組成物を硬化して形成された硬化体の25℃における波長633nmの光の屈折率が1.55〜3.00であり、
該組成物を硬化して形成された厚さ10μmの硬化膜の波長500〜700nmの光透過率が90%以上であることを特徴とする高屈折材料形成用組成物。 - 酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化インジウム、酸化ハフニウム、酸化スズ、酸化ニオブおよびこれらの複合体からなる群から選択される少なくとも1種の金属酸化物の微粒子(A)を100重量部、
下記平均組成式(1)
R1 aR2 bSiOc(OR3)d (1)
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、または置換もしくは無置換の1価の炭化水素基であり、R3はアルキル基であり、R1、R2およびR3がそれぞれ複数存在する場合には互いに同じであっても異なっていてもよく、aおよびbはそれぞれ独立に0以上1未満かつa+bは0を超えて2未満、cは0を超えて2未満、dは0を超えて4未満、かつa+b+c×2+d=4である)
で表され、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が1,000〜100,000の範囲にあるアルコキシ基含有シロキサンポリマー(b1)を完全加水分解縮合物換算で5〜200重量部、
水酸基含有ポリシロキサン(b2)を完全加水分解縮合物換算で5〜200重量部、および
キレート化剤(C)を1〜100重量部
含有することを特徴とする高屈折材料形成用組成物。 - 酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化インジウム、酸化ハフニウム、酸化スズ、酸化ニオブおよびこれらの複合体からなる群から選択される少なくとも1種の金属酸化物の微粒子(A)を100重量部、
下記平均組成式(1)
R1 aR2 bSiOc(OR3)d (1)
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、または置換もしくは無置換の1価の炭化水素基であり、R3はアルキル基であり、R1、R2およびR3がそれぞれ複数存在する場合には互いに同じであっても異なっていてもよく、aおよびbはそれぞれ独立に0以上1未満かつa+bは0を超えて2未満、cは0を超えて2未満、dは0を超えて4未満、かつa+b+c×2+d=4である)
で表され、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が1,000〜100,000の範囲にあるアルコキシ基含有シロキサンポリマー(b1)と水酸基含有ポリシロキサン(b2)とのシロキサン系縮合物(B)、あるいは該シロキサン系縮合物(B)と該アルコキシ基含有シロキサンポリマー(b1)および/または水酸基含有ポリシロキサン(b2)との混合物を、アルコキシ基含有シロキサンポリマー(b1)と水酸基含有ポリシロキサン(b2)との完全加水分解縮合物換算で10〜400重量部、および
キレート化剤(C)を1〜100重量部
含有することを特徴とする高屈折材料形成用組成物。 - 前記キレート化剤(C)が、β−ジケトン、ケトエステル、ジカルボン酸およびその誘導体、ヒドロキシカルボン酸およびその誘導体、ケトアルコール、ジヒドロキシ化合物、オキシアルデヒド化合物、ならびにアミン化合物およびその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のキレート化剤であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の高屈折材料形成用組成物。
- 前記キレート化剤(C)が、下記式(3)
R6COCH2COR7 (3)
(式中、R6は炭素数1〜6個の1価の炭化水素基を表し、R7は炭素数1〜6個の1価の炭化水素基または炭素数1〜16個の1価のアルコキシ基を表す)
で表されるβ−ジケトンおよびβ−ケトエステルからなる群から選択される少なくとも1種のキレート化剤であることを特徴とする請求項5に記載の高屈折材料形成用組成物。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の高屈折材料形成用組成物を硬化して得られ、厚さが10μm〜1mmであることを特徴とする硬化体。
- 発光素子および該発光素子を覆うように形成された封止材からなり、前記発光素子の少なくとも近傍の封止材が、請求項1〜6のいずれかに記載の高屈折材料形成用組成物を硬化して得られる硬化体であることを特徴とするLED素子。
- 酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化インジウム、酸化ハフニウム、酸化スズ、酸化ニオブおよびこれらの複合体からなる群から選択される少なくとも1種の金属酸化物の微粒子(A)100重量部を、完全加水分解縮合物換算で5〜200重量部のアルコキシ基含有シロキサンポリマーと1〜100重量部のキレート化剤(C)との共存下で、有機溶媒中に分散させる工程と、
該金属酸化物微粒子分散液と完全加水分解縮合物換算で5〜200重量部の水酸基含有ポリシロキサン(b2)とを混合する工程と
を有することを特徴とする高屈折材料形成用組成物の製造方法。 - アルコキシ基含有シロキサンポリマーと水酸基含有ポリシロキサン(b2)とを縮合させてシロキサン系縮合物(B)を調製する工程と、
酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化インジウム、酸化ハフニウム、酸化スズ、酸化ニオブおよびこれらの複合体からなる群から選択される少なくとも1種の金属酸化物の微粒子(A)を100重量部、前記シロキサン系縮合物(B)あるいは該シロキサン系縮合物(B)と前記アルコキシ基含有シロキサンポリマーおよび/または水酸基含有ポリシロキサン(b2)との混合物を、アルコキシ基含有シロキサンポリマーと水酸基含有ポリシロキサン(b2)との完全加水分解縮合物換算で10〜400重量部、およびキレート化剤(C)1〜100重量部を有機溶媒中で混合して、該金属酸化物微粒子(A)を有機溶媒中に分散させる工程と
を有することを特徴とする高屈折材料形成用組成物の製造方法。 - 前記キレート化剤(C)が、β−ジケトン、ケトエステル、ジカルボン酸およびその誘導体、ヒドロキシカルボン酸およびその誘導体、ケトアルコール、ジヒドロキシ化合物、オキシアルデヒド化合物、ならびにアミン化合物およびその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のキレート化剤であることを特徴とする請求項9または10に記載の高屈折材料形成用組成物の製造方法。
- 前記キレート化剤(C)が、下記式(3)
R6COCH2COR7 (3)
(式中、R6は炭素数1〜6個の1価の炭化水素基を表し、R7は炭素数1〜6個の1価の炭化水素基または炭素数1〜16個の1価のアルコキシ基を表す)
で表されるβ−ジケトンおよびβ−ケトエステルからなる群から選択される少なくとも1種のキレート化剤であることを特徴とする請求項11に記載の高屈折材料形成用組成物の製造方法。
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