JPH10212120A - 酸化チタン膜の製造方法及び酸化チタン分散液組成物 - Google Patents

酸化チタン膜の製造方法及び酸化チタン分散液組成物

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JPH10212120A
JPH10212120A JP1209597A JP1209597A JPH10212120A JP H10212120 A JPH10212120 A JP H10212120A JP 1209597 A JP1209597 A JP 1209597A JP 1209597 A JP1209597 A JP 1209597A JP H10212120 A JPH10212120 A JP H10212120A
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titanium oxide
dispersion
oxide film
film
tio2
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Takatsugu Obata
孝嗣 小幡
Reigen Kan
礼元 韓
Yuko Inoue
祐子 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きな比表面積を有し、クラックの発生が少
なく、支持体との接着性が良好な酸化チタン膜を得るこ
とができず、特に、光学材料、光電変換材料、太陽電
池、電子材料、触媒、光触媒、触媒担体、吸着剤、紫外
線吸収剤などに適した比表面の大きい多孔質の酸化チタ
ン膜を得ることが難しかった。 【解決手段】 一般式HO−(−CH2CH2O−)n
Rで示されるグライム系溶剤を含有する分散溶剤を用い
た酸化チタン分散液を支持体上に塗布、焼成することに
より、酸化チタン粒子を支持体上に固着させて、可視光
領域において透明である多孔質の酸化チタン膜を製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化チタン膜の製
造方法及び酸化チタン分散液組成物に関し、詳細には、
光学材料、光電変換材料、太陽電池、電子材料、装飾用
材料、触媒、光触媒、触媒担体、吸着剤、紫外線吸収
剤、バイオリアクター等に用いられる酸化チタン膜の製
造方法及び酸化チタン膜の製造や顔料等の用途に用いら
れる酸化チタン分散液組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化チタンは、顔料、紫外線吸収剤、セ
ラミック等に有用である。また、酸化チタン粒子を支持
体の上に固着させて形成した酸化チタン膜は、酸化チタ
ンの光半導体特性を利用して、光触媒、センサ素子、あ
るいは太陽電池等の半導体電極材料として、また、誘電
性を利用した封止材料としても有用なものである。ま
た、酸化チタン膜の光の反射率が高く、その反射色調が
美しいシルバー調であるため、熱反射ガラスや装飾材料
として、また、その多孔性を利用して触媒や光触媒、触
媒担体、吸収剤、紫外線吸収剤、バイオリアクターなど
にも利用されている。
【0003】このような酸化チタン膜を製造するには、
例えば、チタニウムイソプロポキシド等含む溶液に支持
体を浸漬し、支持体を溶液から引き上げた後、支持体を
高温に加熱して成膜する方法や、高温の支持体表面にチ
タニウムアセチルアセトナート、チタンアルコキシドな
どの有機チタン化合物を含む溶液を吹き付けて成膜する
方法などが挙げられる。
【0004】また、酸化チタンを酸性(pH<4)また
はアルカリ性(pH>9)の溶媒に分散させて、酸化チ
タンの懸濁液を支持体に塗布して、焼結して酸化チタン
粒子を支持体に固着させて、酸化チタン膜を形成する分
散塗布法も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の製造方法では、
チタン化合物を支持体上で反応させて酸化チタン膜を形
成する方法であるため、反応後の酸化チタン膜中の1次
粒子の大きさは数nmであり、焼結時に酸化チタン粒子
の体積収縮が起こり形成した酸化チタン膜にクラックが
生じやすい。クラックが生じた酸化チタン膜は、支持体
から剥がれやすく、かつ酸化チタン膜自身の特性も低下
してしまう。しかも、従来技術の方法では、特に光電変
換材料、太陽電池、触媒、光触媒、吸着剤等に適するよ
うな膜厚が厚く、比表面積が大きい多孔質の酸化チタン
膜は得られ難い。
【0006】また、分散塗布法では、酸、アルカリを使
用するため、作業環境の悪化や、酸、アルカリの漏れな
どの危険性の問題がある。また、成膜後においても酸化
チタン膜中に微量の酸、アルカリが残存し、満足できる
酸化チタン膜が得られ難い。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、安価な市販
の酸化チタン粉末を用い、支持体との接着性が強く、電
気的、光学的特性などにも優れた酸化チタン膜を得るた
めの鋭意研究を行った結果、一種類以上のグライム系溶
剤を含有する分散溶剤を用いることが有効であることを
見いだし、本発明に至った。
【0008】すなわち、下記一般式(I)で示されるグ
ライム系溶剤を含有する酸化チタン分散液を支持体上に
塗布、焼成することを特徴とする。
【0009】 HO−(−CH2CH2O−)n−R (I) (ここで、Rは置換基を有しても良いアルキル基あるい
はアリール基のいずれかを表し、nは1〜10であ
る。) また、前記酸化チタン分散液に分散助剤を添加すること
を特徴とし、特に、分散助剤としてポリマー系分散助剤
を用いることが望ましい。
【0010】また、前記酸化チタン粒子の平均粒径が1
0〜80nmであることが好ましい。
【0011】また、焼成する時の条件は、200℃〜8
00℃の焼成温度であることが望ましい。
【0012】また、以下の一般式(I)で示されるグラ
イム系溶剤に酸化チタン粒子を分散させたことを特徴と
する酸化チタン分散液組成物を提供する。
【0013】 HO−(−CH2CH2O−)n−R (I) (ここで、Rは置換基を有しても良いアルキル基あるい
はアリール基のいずれかを表し、nは1〜10であ
る。)
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に関わる一般式(I)に示
されるグライム系分散溶剤において、 HO−(−CH2CH2O−)n−R (I) Rは置換基を有しても良いアルキル基あるいはアリール
基のいずれかを表し、nは1〜10であり、例えば、 HOCH2CH2OEt HOCH2CH2OPh HOCH2CH2OCF3 HOCH2CH2OCH2CH2OMe HOCH2CH2OCH2CH2OEt HOCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OMe などがあげられるが、これによって本発明のグライム系
分散溶剤が限定されるものではない。ここで、Meはメ
チル基、Etはエチル基、Phはフェニル基を表す。
【0015】また、分散性、接着性、粘度を調整するた
めにエチレングリコール、エタノール、水あるいは下記
一般式(II)のエーテル系溶剤などの溶剤を混合して用
いても良い。
【0016】 R1O−(−CH2CH2O−)n−R2 (II) (式中、R1、R2は置換基を有しても良いアルキル基あ
るいはアリール基のいずれかを表し、nは1〜10であ
る。) 本発明として、まず酸化チタン粒子を前記グライム系分
散溶剤に分散させる。このときの分散液中の酸化チタン
濃度は10〜1200g/lの範囲が好ましい。特に好
ましくは、50〜500g/lである。酸化チタンの濃
度が10g/lより低いと得られる酸化チタン膜の厚み
を厚くするのが困難となるため好ましくない。また、1
200g/lより高いと粘度が高くなり支持体に均一に
塗布できなくなる。酸化チタン粒子を作製する場合の粉
砕機としては、サンドミル、ボールミル、ヘンシェルミ
キサー、ペイントシェイカーなどの湿式粉砕器が好まし
い。支持体との接着性をよくするため、本発明に用いる
酸化チタン粒子の粒径は10nm〜80nm、好ましく
は15〜60nmとした。
【0017】また、分散助剤を用いる場合、無機分散助
剤としては、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ケイ皮酸ナ
トリウムなどがあげられる。有機低分子分散助剤として
は、p−ヒドロキシ安息香酸、アセチルアセトン、エチ
レングリコール、エチレンジアミン、エタノールアミ
ン、メチルアミンまたはその塩などがあげられる。一
方、分散助剤としてだけでなく結着剤としても作用でき
るポリマー系分散助剤としては、ポリエチレングリコー
ル、ポリビニルアルコール、ポリカルボン酸またはその
塩などがあげられる。これらの有機低分子及びポリマー
系分散助剤は、1種または2種以上を適宜選択して用い
ることができる。
【0018】本発明においては、有機低分子分散助剤あ
るいはポリマー系分散助剤を用いるのが好ましく、特に
ポリエチレングリコール、ポリカルボン酸またはその塩
を用いるのが好ましい。特に、ポリエチレングリコー
ル、ポリビニルアルコールなどのポリマー系分散助剤は
分散の役割を果たすだけではなく、酸化チタン粒子を分
散液中に安定する効果もある。これを使用する場合は、
より透明性のよい膜を得ることできた。さらに、予備乾
燥の条件を厳密に制御しなくても、成膜した酸化チタン
膜にクラックが発生しなかった。
【0019】これらの分散助剤は、酸化チタン粒子の分
散液を支持体に塗布する前に適宜に加えて分散液中に存
在させることができ、この添加量は、酸化チタン粒子に
対して分散助剤の有効成分が0.1〜80wt%、好ま
しくは0.3〜50wt%、特に好ましくは0.5〜3
0wt%である。本発明において製造された酸化チタン
分散液は分散助剤を含まずとも分散安定性に優れている
が、上記の分散助剤を添加することにより分散安定性が
長期間優れたまま保持された。つまり、上記の分散助剤
を用いた場合は、常温で、3ヶ月放置してから酸化チタ
ン膜を形成しても、透明、均一な膜を得ることができ
た。
【0020】次に、得られた酸化チタン分散液を、ディ
ップコーティング法、スプレーコーティング法、スピナ
ーコーティング法、ブレードコーティング法、ローラー
コーティング法、ワイヤーバーコーティング法、リバー
スロールコーティング法などの既知の方法で少なくとも
1回以上支持体上に塗布し、必要に応じて室温〜200
℃、常圧あるいは減圧下で予備乾燥後、200〜800
℃で焼成し酸化チタン粒子を支持体上に固着せしめる。
本発明の酸化チタン膜を形成せしめる支持体は、使用目
的、用途に応じて材質、形状、大きさなどを適宜に選択
することができる。材質としては、例えば、ガラス、金
属、セラミックなどが挙げられ、形状、大きさとして
は、例えば、1枚の厚板、小さな断片、ビーズのような
球状体などが挙げられる。
【0021】また、前記の予備乾燥は室温〜200℃、
常圧あるいは減圧下あるいは乾燥気流下で、特に好まし
くは室温〜200℃、乾燥気流下で行うのが好ましい。
焼成温度は、200℃〜800℃、好ましくは300〜
600℃の温度で行う。焼成温度が200℃より低いと
支持体との接着性が悪くなるため好ましくない。上限は
使用する用途により一概には決められないが 800℃
より高いと焼成後の酸化チタン粒子の結晶成長が大きく
なったり、酸化チタン膜の比表面積が小さくなるため好
ましくない。以上のようにして、本発明の酸化チタン膜
が得られる。
【0022】また、本発明の酸化チタン膜は上記のよう
に、酸化チタンの濃度や分散させる酸化チタン粒子の粒
子径、焼成温度などの条件を適宜設定することにより、
酸化チタン膜の膜厚、透明度、比表面積で表せる多孔度
などを任意に変えることができる。酸化チタン粒子の結
晶系を適宜選択したり、焼成条件などを適宜設定するこ
とにより、アナタース型、ルチル型のいずれの酸化チタ
ン膜にすることができる。さらには両者の結晶系が任意
の割合で混合した酸化チタン膜とすることもできる。
【0023】( 実施の形態1)市販の酸化チタン粒子
(テイカ株式会社製、商品名AMT−600、アナター
ス型結晶、平均粒径30nm)4.0gとジエチレング
リコールモノメチルエーテル20mlをガラスビーズを
使用しペイントシェイカーで6時間分散させ、酸化チタ
ン分散液とした。ついで、この酸化チタン分散液をドク
ターブレードを用いてガラス板に塗布し、100℃で3
0分予備乾燥した後、500℃で40分間焼成し、透明
な酸化チタン膜を得た。この酸化チタン膜の膜厚を触針
式膜厚計で測定したところ膜厚は8μmであり、比表面
積を窒素ガス吸着法で測定したところ、支持体1c
2、膜厚1μmあたりの比表面積が40〜50cm2
あった。
【0024】また、この酸化チタン膜はガラス板(支持
体)上に強固に接着しており、これを光学顕微鏡で観察
してもクラックはほとんど認められなかった。さらに、
この酸化チタン膜の光透過性を分光光度計により確認し
たところ、800nmの波長光において90%、500
nmの波長光でも70%以上の透過性があった。また、
酸化チタン分散液は酸化チタン粒子の分散安定性に優
れ、常温下約1ヶ月以上、安定に分散していることが確
認できた。
【0025】(実施の形態2)実施の形態1において酸
化チタン粒子に対してアセチルアセトンを5wt%添加
したジエチレングリコールモノメチルエーテルを用い
て、分散を行った以外は実施の形態1と同様にして本発
明の透明な酸化チタン膜を得た。この酸化チタン膜の膜
厚は8μmであり、比表面積を窒素ガス吸着法で測定し
たところ、支持体の面積1cm2、膜厚1μmあたりの
比表面積が40〜50cm2であった。
【0026】また、この酸化チタン膜はガラス板(支持
体)上に強固に接着しており、これを光学顕微鏡で観察
してもクラックはほとんど認められなかった。さらにこ
の酸化チタン膜の光透過性を分光光度計により確認した
ところ、800nmの波長光で90%、500nmの波
長光でも70%以上の透過性があった。また、酸化チタ
ン分散液は酸化チタン粒子の分散安定性に優れ、常温下
約3ヶ月以上、安定に分散していることが確認できた。
【0027】(実施の形態3)実施の形態1において酸
化チタン粒子に対してポリエチレングリコール1000
を0.6wt%添加したジエチレングリコールモノメチ
ルエーテルを用いて、分散を行った以外は実施の形態1
と同様にして本発明の透明な酸化チタン膜を得た。この
酸化チタン膜の膜厚は8μmで、比表面積を窒素ガス吸
着法で測定したところ、支持体の面積1cm2、膜厚1
μmあたりの比表面積が40〜50cm2であった。
【0028】また、この酸化チタン膜はガラス板(支持
体)上に強固に接着しており、これを光学顕微鏡で観察
してもクラックはほとんど認められなかった。さらにこ
の酸化チタン膜の光透過性を分光光度計により確認した
ところ、800nmの波長光において90%、500n
mの波長光でも70%以上の透過性があった。また、前
記の酸化チタン分散液は酸化チタン粒子の分散安定性に
優れ、常温下約3ヶ月以上、安定に分散していることが
確認できた。
【0029】(実施の形態4)実施の形態1において分
散溶媒として2−エトキシエタノールを用いて分散を行
った以外は実施の形態1と同様にして本発明の透明な酸
化チタン膜を得た。この酸化チタン膜の膜厚は8μm
で、比表面積を窒素ガス吸着法で測定したところ、支持
体の面積1cm2、膜厚1μmあたりの比表面積が40
〜50cm2であった。
【0030】また、この酸化チタン膜はガラス板(支持
体)上に強固に接着しており、これを光学顕微鏡で観察
してもクラックはほとんど認められなかった。さらに酸
化チタン膜の光透過性を分光光度計により確認したとこ
ろ、800nmの波長光において90%、500nmの
波長光でも70%以上の透過性があった。また、酸化チ
タン分散液は酸化チタン粒子の分散安定性に優れ、約1
ヶ月以上、常温下安定に分散していることが確認でき
た。
【0031】(実施の形態5)実施の形態1においてル
チル型酸化チタン粒子(テイカ株式会社製、商品名MT
−500B、平均粒径35nm)を用いて分散を行った
以外は実施の形態1と同様にして本発明の透明な酸化チ
タン膜を得た。この酸化チタン膜の膜厚は8μmで、比
表面積を窒素ガス吸着法で測定したところ、支持体1c
2、膜厚1μmあたりの比表面積が35〜50cm2
あった。
【0032】また、この酸化チタン膜はガラス板(支持
体)上に強固に接着しており、これを光学顕微鏡で観察
してもクラックはほとんど認められなかった。さらにこ
の酸化チタン膜の光透過性を分光光度計により確認した
ところ、800nmの波長光で90%、500nmの波
長光でも70%以上の透過性があった。また、酸化チタ
ン分散液は酸化チタン粒子の分散安定性に優れ、常温下
約1ヶ月以上、安定に分散していることが確認できた。
【0033】(実施の形態6)実施の形態1において酸
化チタン粒子(堺化学工業株式会社製、商品名STA−
100、平均粒径20nm)を用いて分散を行った以外
は実施の形態1と同様にして本発明の透明な酸化チタン
膜を得た。この酸化チタン膜の膜厚は8μmで、比表面
積を窒素ガス吸着法で測定したところ、支持体の面積1
cm2、膜厚1μmあたりの比表面積が80〜100c
2であった。
【0034】また、この酸化チタン膜はガラス板(支持
体)上に強固に接着しており、これを光学顕微鏡で観察
してもクラックはほとんど認められなかった。さらにこ
の酸化チタン膜の光透過性を分光光度計により確認した
ところ、800nmの波長光で90%、500nmの波
長でも70%以上の透過性があった。また、酸化チタン
分散液は酸化チタン粒子の分散安定性に優れ、常温下約
1ヶ月以上、安定に分散していることが確認できた。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、成膜される酸化チタン
膜は、大きな比表面積を有し、クラックの発生が少な
く、支持体と接着性が良好な酸化チタン膜とすることが
できる。本発明で得られた酸化チタン膜は光学特性、光
電変換特性、触媒特性などにも優れており、光学材料、
光電変換材料、太陽電池、電子材料、装飾用材料、触
媒、光触媒、触媒担体、吸着剤、紫外線吸収剤、バイオ
リアクター等に有用である。
【0036】特に、本発明により成膜された酸化チタン
膜は可視光の透過性も良好で、多孔質であることより有
機太陽電池、例えばグレチェル型湿式有機太陽電池の基
板として有用であるだけでなく、光触媒特性にも優れて
いるので、それを利用することにより有害物質の効率よ
い除去を行う工業的用途だけでなく、一般家庭における
脱臭剤、殺菌剤としても有用である。
【0037】また、本発明の酸化チタン分散液組成物
は、分散安定性に特に優れているため酸化チタン膜の製
造や顔料などの種々の用途に用いることができる。
【0038】また、酸化チタンの分散溶媒に分散助剤を
添加することによって、さらに分散安定性が向上させる
ことができる。特に、分散助剤としてポリマー系分散助
剤を用いた場合には、酸化チタン粒子を分散液中に安定
させ、結着剤としても作用する効果もある。ポリマー系
分散助剤を用いた場合には、より透明性が良好で、クラ
ックの発生のない酸化チタン膜を成膜できた。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の一般式(I)で示されるグライム
    系溶剤に酸化チタン粒子を分散させることにより酸化チ
    タン分散液を作製し、 前記酸化チタン分散液を支持体に塗布し、次いで、焼成
    することを特徴とする酸化チタン膜の製造方法。 HO−(−CH2CH2O−)n−R (I) (ここで、Rは置換基を有しても良いアルキル基あるい
    はアリール基のいずれかを表し、nは1〜10であ
    る。)
  2. 【請求項2】 前記酸化チタン分散液に分散助剤を添加
    することを特徴とする請求項1に記載の酸化チタン膜の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記分散助剤が、ポリマー系分散助剤で
    あることを特徴とする請求項2に記載の酸化チタン膜の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記酸化チタン粒子の平均粒径が10〜
    80nmであることを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れかに記載の酸化チタン膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記焼成する時の条件は、200℃〜8
    00℃の焼成温度であることを特徴とする請求項1に記
    載の酸化チタン膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 以下の一般式(I)で示されるグライム
    系溶剤に酸化チタン粒子を分散させたことを特徴とする
    酸化チタン分散液組成物。 HO−(−CH2CH2O−)n−R (I) (ここで、Rは置換基を有しても良いアルキル基あるい
    はアリール基のいずれかを表し、nは1〜10であ
    る。)
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