JP2006312954A - トルクリミッター - Google Patents

トルクリミッター Download PDF

Info

Publication number
JP2006312954A
JP2006312954A JP2005135064A JP2005135064A JP2006312954A JP 2006312954 A JP2006312954 A JP 2006312954A JP 2005135064 A JP2005135064 A JP 2005135064A JP 2005135064 A JP2005135064 A JP 2005135064A JP 2006312954 A JP2006312954 A JP 2006312954A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semi
magnetic body
hard magnetic
housing
torque
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005135064A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichiro Akiba
潤一郎 秋場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOK Bearing Co Ltd
Original Assignee
TOK Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOK Bearing Co Ltd filed Critical TOK Bearing Co Ltd
Priority to JP2005135064A priority Critical patent/JP2006312954A/ja
Priority to CNB200610001288XA priority patent/CN100480546C/zh
Publication of JP2006312954A publication Critical patent/JP2006312954A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Dynamo-Electric Clutches, Dynamo-Electric Brakes (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Abstract

【課題】 手間のかかる圧入作業を不要にして、半硬質磁性体を確実に固定できるとともに、製造コストを低減できるトルクリミッターを提供することである。
【解決手段】 第1トルク伝達部材1と、この第1トルク伝達部材1に相対回転可能に挿入した第2トルク伝達部材3とを備え、第1、第2トルク伝達部材の少なくともいずれか一方は非磁性体で構成し、上記非磁性体で構成した一方のトルク伝達部材1には、半硬質磁性体2を固定し、他方のトルク伝達部材3には、上記半硬質磁性体2に対向する永久磁石4を設けたトルクリミッターにおいて、上記半硬質磁性体2を上記一方のトルク伝達部材1に固定する一対の挟持手段1a,1cを設け、これら一対の挟持手段1a,1cを介して上記半硬質磁性体2の軸方向両端を止めてなる点を特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、磁力を利用して、所定値以上のトルクが作用したときにのみ、相対回転するようにするトルクリミッターに関する。
磁力を利用したトルクリミッターとして、例えば、内側回転体を外側回転体内に相対回転可能に組み込むとともに、内側回転体の外周あるいは、外側回転体の内周のいずれか一方に、永久磁石を固定し、いずれか他方に筒状の半硬質磁性体を固定しているものがある。このような、トルクリミッターは、上記半硬質磁性体と永久磁石とが対向配置され、上記永久磁石が上記半硬質磁性体を磁化し、その磁気ヒステリシスループの面積に比例する回転力を伝達するようにしている(特許文献1)。
特開2004−308767号公報
上記半硬質磁性体は、一方の回転体に圧入することによって固定されるようにしていた。この半硬質磁性体は、圧延された素材を筒状に加工し、必要長さに切断して形成しているので、一方の回転体に対して相対回転しないように、回り止め用の凸部や、凹部、切り欠きなどを形成することは難しい。加工が難しいだけでなく、上記半硬質磁性体の異形状化は、磁気回路に影響し、トルクが不安定になることがある。そのため、圧入という固定方法をとっていたが、トルクリミッターは一般的に長尺であるため、圧入作業は、時間と手間のかかる作業で、製造コストアップの原因となっていた。
また、上記半硬質磁性体を固定する側の回転体は、例えば、樹脂などの非磁性体で形成する必要がある。なぜなら、磁性体に上記半硬質磁性体を固定した場合には、対向する永久磁石による磁束が上記磁性体に流れてしまい、半硬質磁性体によるヒステリシストルクが低下してしまうからである。そこで、上記回転体と半硬質磁性体とは、異なる材質であり、線膨張係数にも差がある。このように、異なる材質の回転体と半硬質磁性体とを圧入した場合には、使用中の温度変化によってこれらが膨張もしくは収縮し、上記回転体と半硬質磁性体との線膨張係数の差によって、両者間に隙間が生じ、がたつきが発生したり、いずれかが破壊してしまったりするという問題があった。
さらに、上記半硬質磁性体を圧入する回転体などの部材も、圧入による圧力に耐えるために、肉厚を厚くしなければならなかった。そのため、全体的に小型化できないという問題もあった。
この発明の目的は、手間のかかる圧入作業を不要にして、半硬質磁性体を確実に固定できるとともに、製造コストを低減できるトルクリミッターを提供することである。
第1の発明は、第1トルク伝達部材と、この第1トルク伝達部材に相対回転可能に挿入した第2トルク伝達部材とを備え、第1、第2トルク伝達部材の少なくともいずれか一方は非磁性体で構成し、上記非磁性体で構成した一方のトルク伝達部材には、半硬質磁性体を固定し、他方のトルク伝達部材には、上記半硬質磁性体に対向する永久磁石を設けたトルクリミッターにおいて、上記半硬質磁性体を上記一方のトルク伝達部材に固定する一対の挟持手段を設け、これら一対の挟持手段を介して上記半硬質磁性体の軸方向両端を止めてなる点に特徴を有する。
第2の発明は、第1の発明を前提とし、上記一対の挟持手段のうち、少なくとも一方の挟持手段をかしめ構造にした点に特徴を有する。
第3の発明は、第1または第2の発明を前提とし、上記半硬質磁性体の両端側に一対の軸受を設けるとともに、上記一対に挟持部材の挟持力を、上記軸受を介して半硬質磁性体に作用させる構成にした点に特徴を有する。
第4の発明は、第1または第2の発明を前提とし、上記半硬質磁性体の内周もしくは外周に一対の軸受を設けるとともに、一対の挟持手段で半硬質磁性体を直接挟持する一方、これら挟持手段の挟持力が上記軸受に作用しない構成にした点に特徴を有する。
第5の発明は、上記第4の発明を前提とし、上記挟持手段の挟持面に対向する側における軸受の端面間距離を、上記半硬質磁性体の軸方向長さより短くした点に特徴を有する。
第1〜第5の発明によれば、磁力を利用したトルクリミッターにおいて、半硬質磁性体をその両端を挟持することによって保持するようにしたので、手間のかかる圧入作業が不要になり、製造コストを抑えることが可能になった。
また、線膨張係数の差によって、半硬質磁性体が脱落したり、半硬質磁性体を固定した部材を破壊してしまったりすることがなくなる。
第2の発明によれば、半硬質磁性体を固定するトルク伝達部材の端部を利用して、半硬質磁性体を挟持することができるので、トルク伝達部材とは別体の止め部材が必要ない。つまり、部品点数を少なくできるとともに、組み立て工数も少なくできて、製造コストを低減することができる。
第3の発明によれば、半硬質磁性体の両端に軸受を設けることによって、半硬質磁性体の軸方向長さを、上記軸受の軸方向長さ分だけ、短くすることができる。
そのため、高価な半硬質磁性体の使用量を少なくでき、その分、コストを下げることができる。
第4、第5の発明によれば、半硬質磁性体に対する挟持力が軸受に作用しないので、挟持力によって軸受が傾くことがない。つまり、軸受の中心がずれる心配がない。
図1〜図3に示す第1実施形態のトルクリミッターは、この発明の第1トルク伝達部材であるハウジング1に、半硬質磁性体2を固定し、第2トルク伝達部材であるシャフト3に永久磁石4を固定している。
上記シャフト3は、図2に示す筒状の部材で、筒本体3aの外周に環状溝3bと、一対の回り止め凸部3c,3cとを備えている。
上記永久磁石4も筒状で、内径を、上記シャフト3の外形より僅かに大きい寸法にしている。また、この永久磁石4の一方の端部には、筒本体3aに設けた周り止め凸部3c,3cにかみ合う、一対の切り欠き4a,4aを形成している。なお、上記回り止め凸部3cおよび切り欠き4a,4aの数は、2個に限らず、1個でも、3個以上でもかまわない。
そして、シャフト3の環状溝3bにOリング5をはめてから、永久磁石4にシャフト3を挿入し、上記回り止め凸部3c,3cを永久磁石4の切り欠き4a,4aに嵌めて、永久磁石4をシャフト3に固定するようにしている。
なお、上記Oリング5として、その断面直径を環状溝3bの深さよりも大きなものを用いるようにしている。これにより、永久磁石4をシャフト3の外周に嵌めたときに、Oリング5の弾性力が永久磁石4へ作用して、永久磁石4が筒本体3aから抜けないようにすることができる。
このようにして永久磁石4を固定したシャフト3が、この発明の第2トルク伝達部材であり、同時に、他方のトルク伝達部材に相当する。
一方、ハウジング1は、非磁性体材料であるアルミ製の筒部材で、一方の端部にドーナツ状の底面1aを備え、この底面1aには、図3に示すように一対の切り欠き1b,1bを形成している。また、上記底面1a側には、軸受6を設けるが、軸受6には、上記切り欠き1b,1bに対応する凸部6a,6aを設けている。これらの凸部6a,6aが、上記切り欠き1b,1bとかみ合うとともに、ハウジング1の底面1aから突出することによって、軸受6とハウジング1とが一体化し、上記凸部6a,6aが、ハウジング1と一体回転するトルク伝達軸となる。
さらに、ハウジング1の他端には、別の軸受7を設けているが、この軸受7と、上記軸受6との間に筒状の半硬質磁性体2を設けている。そして、ハウジング1の他端をかしめて、かしめ部1cを形成し、このかしめ部1cと上記底面1aとの間で、両軸受6,7を介して半硬質磁性体2を挟持するようにしている。
このトルクリミッターの組み立ては、次のように行う。
ハウジング1の他端のかしめ部1cを形成する前に、ハウジング1内に、軸受6を挿入し、次に、筒状の半硬質磁性体2を挿入する。その後、上記永久磁石4を固定したシャフト3を挿入し、軸受7をシャフト3の外周に嵌めてから、ハウジング1の他端をかしめる。
このようにして、半硬質磁性体2を固定したハウジング1が、この発明の第1トルク伝達部材であり、同時に一方のトルク伝達部材となる。
そして、上記ハウジング1またはシャフト3に、設定値を超える回転トルクが入力されたときには、両者が相対回転することになりトルクは伝達されないが、設定値以下の回転トルクが入力された場合には、両者が一体回転しトルクが伝達されることになる。
例えば、ハウジング1と一体回転する凸部6aに、設定値以下のトルクを入力されれば、ハウジング1の端から突出している筒本体3aがトルク出力軸となる。
この第1実施形態では、ハウジング1の上記かしめ部1cと底面1aとによってこの発明の挟持手段を構成している。そして、この挟持手段によって、半硬質磁性体2の軸方向両端を保持し、上記半硬質磁性体2をハウジング1側に固定するようにしている。つまり、半硬質磁性体2の円筒外側面をハウジング1の内周に固定する圧入方法を用いないため、圧入による様々な問題を回避できる。
すなわち、ハウジング1内に圧入する作業が不要なため組み立ての作業性がよくなる。
また、ハウジング1と、半硬質磁性体2との熱膨張率の差によって、半硬質磁性体2が、ハウジング1に対して相対回転してしまったり、ハウジング1が壊れてしまったりすることがない。
また、圧入による固定ではないので、半硬質磁性体2の外周寸法および、ハウジング1の内周寸法を、それほど厳密に管理する必要がない。その分、製造コストを下げることもできる。
図5に示す第2実施形態は、第1トルク伝達部材であるハウジング8の形状が、上記第1実施形態のハウジング1と少し異なるが、第2トルク伝達部材であるシャフト3は、上記第1実施形態のものと同じである。また、ハウジング8が、半硬質磁性体2を保持した一方のトルク伝達部材であり、シャフト3が、永久磁石4を保持した他方のトルク伝達部材である点も、上記第1実施形態と同じである。そして、第1実施形態と、同じ構成要素は、この第2実施形態でも同じ符号を用いて説明し、詳細な説明は省略する。
図5に示す第2実施形態のトルクリミッターでは、筒状のハウジング8の一端側の底面8aに、トルク伝達軸となる一対の凸部8bを一体的に形成している。そのため、底面8a側には、ハウジング8の他端側に設ける軸受7と同様の軸受9を設けるようにしている。
そして、上記ハウジング8の他端をかしめて、かしめ部8cを形成し、このかしめ部8cと底面8aとの挟持力によって、半硬質磁性体2をハウジング8に固定している。その結果、第2実施形態も、第1実施形態と同様の効果を得られる。
なお、第2実施形態では、ハウジング8が、第1実施形態のハウジング1よりも複雑な形状となるが、軸受9を、軸受7と共通部品にできるうえ、軸受9は、軸受6(図1参照)のように、凸部6aをハウジング1の切り欠き1bに合わせる必要がないので、位置を調整せずに組み込めるというメリットがある。
図6に示す第3実施形態は、半硬質磁性体2を挟持するための挟持手段の構成が、上記第1、第2実施形態と異なるが、その他の構成は、第1実施形態と同じである。
筒状のハウジング10の一端側には、ドーナツ状の底面10aを備え、この底面10aには切り欠き10bを形成している。また、ハウジング10の他端側内周には、雌ねじ10cを形成している。
そして、このハウジング10には、上記第1実施形態と同様にして、軸受6、半硬質磁性体2、シャフト3などを組み込んでから、上記雌ねじ10cにかみ合う雄ねじ11aを有するドーナツ状のねじ部材11を締め付けることによって、半硬質磁性体2に挟持力を作用させる。
つまり、この第3実施形態では、ハウジング10の底面10aと、ねじ部材11とによってこの発明の挟持手段を構成している。
その結果、他の実施形態と同じ効果が得られる。
このように、ねじ部材11を用いて挟持手段を構成する方法では、かしめによる方法と比べて、部品点数が多くなるが、かしめを行う方法に比べて、挟持力を調整しやすいというメリットがある。
図7に示す第4実施形態は、ハウジング1の内周に設ける半硬質磁性体14の軸方向長さを長くして、他の実施形態と同じシャフト3の外周に設けた軸受12、13を、上記半硬質磁性体14の内周側に設けている。
そのため、軸受12および13の外径を、図1の軸受6および7よりも小さくしている。なお、軸受12の凸部12a,12aを、ハウジング1の切り欠き1b,1bから突出させることによって、軸受12をハウジング1と一体化している。
そして、ハウジング1の端部をかしめることにより、半硬質磁性体14の両端に、直接挟持力を作用させている。つまり、この第4実施形態の挟持手段は、ハウジングの底面1aとかしめ部1cとによって構成されているが、挟持手段による挟持力が、直接半硬質磁性体14に作用し、軸受12,13には作用しないようにしている点が、図1の第1実施形態と異なる。このように、軸受12,13に挟持力が作用しないようにするために、挟持面である上記底面1aとかしめ部1cの内側面に対向する軸受12,13の端面間距離L1を、上記半硬質磁性体14の軸方向長さより短くしている。
このように、挟持力によって半硬質磁性体14をハウジング1に固定するようにしたため、圧入によって生じる問題を回避できる点は、他の実施形態と同じである。
さらに、この実施形態では、半硬質磁性体14を固定するための挟持力が軸受12,13に作用しない構成なので、かしめによって軸受12,13の軸を傾ける方向の力が作用する心配がない。ハウジング1のかしめによって、軸受に、傾いた方向の力が作用した場合には、軸受の中心がずれてしまうので、ハウジング1とシャフト3との相対回転がスムーズにできなくなってしまうことが起こるが、図7に示すように、挟持力が軸受に作用しない構成にすれば、そのような心配もない。
図8に示す第5実施形態は、上記第2実施形態と同様のハウジング8に、シャフト3を組み込んだトルクリミッターである。つまり、ハウジング8が、図7に示す第4実施形態と異なるが、その他は第4実施形態と同様に、半硬質磁性体14を、ハウジング8をかしめることによって挟持し、その際に、挟持力が軸受13,13に作用しないようにしている。なお、他の実施形態と同じ構成要素には、他の実施形態と同じ符号を用いている。
すなわち、ケーシング8内に固定する半硬質磁性体14の内周側に、一対の軸受13,13を配置し、ケーシング8の底面8aとかしめ部8cとによって、上記半硬質磁性体14を挟持している。しかも、上記半硬質磁性体14に作用させる挟持力が、軸受13,13に作用しない構成にしている。言い換えれば、軸受13,13の、挟持面に対向する端面間距離、すなわち、軸受13,13の外側端面間距離L2を、半硬質磁性体14の軸方向長さより短くしている。
このような構成により、上記第4実施形態と同様の効果が得られる。
なお、上記第1〜第3実施形態のように、軸受を介して挟持力を作用させるようにした場合には、挟持力によって、軸受の中心がずれてしまう心配があるが、第4、第5実施形態のものと比べて、トルクリミッターの軸方向長さに対して、半硬質磁性体の長さを軸受の軸方向長さ分だけ短くすることができる。半硬質磁性体は、高価な材料なので、その分量を少なくできれば、製造コストを抑えることができる。
また、上記第1〜第5実施形態では、第1トルク伝達部材であるハウジングに半硬質磁性体を固定し、第2トルク伝達部材であるシャフトに永久磁石を固定する例を説明したが、上記半硬質磁性体と永久磁石の配置は反対でもかまわない。この反対の例として、第2トルク伝達部材に上記半硬質磁性体を固定する第6、第7実施形態を、以下に説明する。
図9に示す第6実施形態は、筒状のハウジング15に筒状の永久磁石16を固定し、シャフト17に筒状の半硬質磁性体18を固定したものである。
上記ハウジング15の両端には、拡径部15a,15bを形成し、この拡径部15a,15bには、それぞれ軸受19,20を圧入するようにしている。ただし、上記軸受19,20を圧入するのは、ハウジング15内部に、永久磁石16および半硬質磁性体18を固定したシャフト17を組み込んでからである。
また、上記拡径部15a,15bには、それぞれ、環状の抜け止め凹部15c,15dを形成する一方、軸受19,20の外周には、環状の抜け止め凸部19a,20aを形成して、圧入した軸受19,20が抜けないようにしている。
さらに、上記拡径部15bに軸受20を圧入することによって形成される環状凹部を環状溝15eとして、そこにOリング25を嵌める。そして、Oリング25の弾性力を永久磁石16に作用させて、永久磁石16をハウジング15に固定している。
一方、シャフト17の外周には、階段状に外径を変化させて、大径部17a、中径部17b、小径部17cを形成している。そして、中径部17bの軸方向長さを半硬質磁性体18の軸方向長さよりも少し長くするとともに、中径部17bの外径を半硬質磁性体18の内径よりも僅かに小さくする。
そして、上記半硬質磁性体18内に、小径部17c側からシャフト17を挿入し、半硬質磁性体18の一端を、シャフト17の大径部17aと中径部17bとの境界の段部17dに突き当てた状態で、上記小径部17c側の中径部17b端をかしめてかしめ部17eを形成する。このかしめ部17eと上記段部17dとによって半硬質磁性体18の両端を挟持して、シャフト17に固定する。つまり、この第6実施形態では、シャフト17が、この発明の第2伝達部材であり、同時に一方のトルク伝達部材である。そして、このシャフト17を非磁性体で構成している。
このようにして半硬質磁性体18を固定したシャフト17を、ハウジング15内に組み込んだら、上記したようにハウジング15の両端に、軸受19,20を圧入する。
なお、上記軸受19には、凸部19b,19bを備え、これをトルクの入力軸または出力軸として利用する。
この第6実施形態においても、半硬質磁性体18の軸方向両端を、かしめ部17eと段部17dとによって挟持することにより、半硬質磁性体18をシャフト17に固定している。従って、このトルクリミッターも、半硬質磁性体18を圧入によって固定するために生じる問題を回避できる。
図10に示す第7実施形態は、筒状のハウジング21に筒状の永久磁石22を固定し、シャフト23に筒状の半硬質磁性体24を固定したものである。
つまり、ハウジング21が、この発明の第1伝達部材であり、同時に他方のトルク伝達部材である。そして、シャフト23がこの発明の第2伝達部材であり、同時に一方のトルク伝達部材である。
上記ハウジング21には、内周に、一対の抜け止め凸部21aと、Oリング25を嵌めるための環状溝21bと、軸方向両端付近にそれぞれ設ける環状の抜け止め凹部21c,21dとを形成している。
そして、永久磁石22の端部には、上記抜け止め凸部21aに対応する一対の切り欠き22a,22aを形成している。この切り欠き22a,22aを上記抜け止め凸部21a,21aに嵌めることによって、永久磁石22がハウジング21と一体回転するようにしている。また、ハウジング21に形成した環状溝21bにOリング25を嵌めて、その弾性力を永久磁石22に作用させることによって、永久磁石22をハウジング21に固定している。
なお、上記抜け止め凹部21c,21dは、ハウジング内に環状部材29および止め部材30を圧入する際に、これらの部材に形成した抜け止め凸部29a,30aとかみ合って抜け止め機能を発揮する凹部である。
一方、シャフト23は、フランジ部23aから、段階的に外径を小さくした中径部23b、小径部23cを設け、中径部23bの外径を、半硬質磁性体24の内径より僅かに小さくしている。
そして、上記半硬質磁性体24内に、小径部23c側からシャフト23を挿入し、上記中径部23bに半硬質磁性体24を被せたシャフト23を、永久磁石22を固定したハウジング21内に組み込むが、上記半硬質磁性体24の外周であって、フランジ部23a側には、軸受27を嵌めておく。
このようにして半硬質磁性体24を被せたシャフト23を、ハウジング21に挿入したら、上記半硬質磁性体24の端部に軸受28を嵌めてから、上記第6実施形態と同様にして、半硬質磁性体24を固定する。
すなわち、半硬質磁性体24の一端を、フランジ部23aと中径部23bとの境界のフランジ面23dに突き当てた状態で、中径部23b端部に環状のスペーサー26を嵌める。そして、このスペーサー26を上記半硬質磁性体24に押し当てた状態で、中径部23b端をかしめ、かしめ部23eを形成する。このかしめ部23eと上記フランジ面23dとによって半硬質磁性体24の両端を挟持して、半硬質磁性体24をシャフト23に固定する。
ただし、上記かしめ部23eによる挟持力は、スペーサー26を介して、半硬質磁性体24に作用する。
つまり、上記フランジ面23d、スペーサー26、かしめ部23eによって、この発明の挟持手段を構成している。
また、上記ハウジング21の両端には、環状部材29および止め部材30をはめ込んで固定する。
なお、上記環状部材29には、凸部29b,29bを備え、これをトルクの入力軸または出力軸として利用する。
この第7実施形態においても、半硬質磁性体24の軸方向両端を、フランジ面23dとかしめ部23eとによって挟持することにより、半硬質磁性体24をシャフト23に固定している。従って、このトルクリミッターも、半硬質磁性体24を圧入によって固定するために生じる問題を回避できる。
また、上記半硬質磁性体24の端部には、上記スペーサー26を介してかしめ部23eによる挟持力を作用させているが、軸受27,28には挟持力が作用しない構成にしている。すなわち、挟持手段の挟持面であるフランジ面23dとスペーサー26に対向する軸受端面間の距離L3を、半硬質磁性体24の軸方向長さより短くしている。
このように、軸受27,28にかしめによる挟持力が作用しないようにしたので、軸受27,28が傾く心配がない。
上記第1〜第7実施形態のトルクリミッターは、永久磁石に対向する半硬質磁性体を、一方のトルク伝達部材に固定する方法として、半硬質磁性体の軸方向両端を挟持する挟持力を利用するようにしている。これにより、圧入による問題を解決している。
なお、この発明における半硬質磁性体の挟持手段の構成や、組み立て手順などは、上記実施形態に限定されない。要するに、半硬質磁性体を非磁性材料で形成されたトルク伝達部材に、挟持力を利用して固定できればよい。
この発明の第1実施形態を示す断面図である。 第1実施形態のシャフトの正面図である。 第1実施形態のハウジングの端面図である。 第1実施形態の軸受の断面図である。 第2実施形態の断面図である。 第3実施形態の断面図である。 第4実施形態の断面図である。 第5実施形態の断面図である。 第6実施形態の断面図である。 第7実施形態の断面図である。
符号の説明
1 ハウジング
1a 底面
1c かしめ部
2 半硬質磁性体
3 シャフト
4 永久磁石
6 軸受
7 軸受
8 ハウジング
8a 底面
8c かしめ部
9 軸受
10 ハウジング
10a 底面
10c 雌ねじ
11 ねじ部材
11a 雄ねじ
12 軸受
13 軸受
14 半硬質磁性体
15 ハウジング
16 永久磁石
17 シャフト
17d 段部
17e かしめ部
18 半硬質磁性体
19 軸受
20 軸受
21 ハウジング
22 永久磁石
23 シャフト
23d フランジ面
23e かしめ部
24 半硬質磁性体
26 スペーサー
27 軸受
28 軸受
L1,L2,L3 端面間距離

Claims (5)

  1. 第1トルク伝達部材と、この第1トルク伝達部材に相対回転可能に挿入した第2トルク伝達部材とを備え、第1、第2トルク伝達部材の少なくともいずれか一方は非磁性体で構成し、上記非磁性体で構成した一方のトルク伝達部材には、半硬質磁性体を固定し、他方のトルク伝達部材には、上記半硬質磁性体に対向する永久磁石を設けたトルクリミッターにおいて、上記半硬質磁性体を上記一方のトルク伝達部材に固定する一対の挟持手段を設け、これら一対の挟持手段を介して上記半硬質磁性体の軸方向両端を止めてなるトルクリミッター。
  2. 上記一対の挟持手段のうち、少なくとも一方の挟持手段をかしめ構造にした請求項1に記載のトルクリミッター。
  3. 上記半硬質磁性体の両端側に一対の軸受を設けるとともに、上記一対に挟持部材の挟持力を、上記軸受を介して半硬質磁性体に作用させる構成にした請求項1または2に記載のトルクリミッター。
  4. 上記半硬質磁性体の内周もしくは外周に一対の軸受を設けるとともに、一対の挟持手段で半硬質磁性体を直接挟持する一方、これら挟持手段の挟持力が上記軸受に作用しない構成にした請求項1または2に記載のトルクリミッター。
  5. 上記挟持手段の挟持面に対向する側における軸受の端面間距離を、上記半硬質磁性体の軸方向長さより短くした請求項4に記載のトルクリミッター。
JP2005135064A 2005-05-06 2005-05-06 トルクリミッター Withdrawn JP2006312954A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005135064A JP2006312954A (ja) 2005-05-06 2005-05-06 トルクリミッター
CNB200610001288XA CN100480546C (zh) 2005-05-06 2006-01-12 转矩限制器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005135064A JP2006312954A (ja) 2005-05-06 2005-05-06 トルクリミッター

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006312954A true JP2006312954A (ja) 2006-11-16

Family

ID=37297394

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005135064A Withdrawn JP2006312954A (ja) 2005-05-06 2005-05-06 トルクリミッター

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2006312954A (ja)
CN (1) CN100480546C (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008281112A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Yamauchi Corp トルクリミッタ
JP2012067924A (ja) * 2012-01-12 2012-04-05 Yamauchi Corp トルクリミッタ
JP2015064021A (ja) * 2013-09-24 2015-04-09 株式会社ミツバ トルクリミッタ
JP2016217381A (ja) * 2015-05-15 2016-12-22 株式会社ミツバ トルクリミッタ

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101994768B (zh) * 2010-10-11 2012-07-04 武汉科技大学 一种永磁型磁流变液极限扭矩联轴器
FR3003324B1 (fr) * 2013-03-15 2015-03-13 Nov Blm Dispositif pour la manoeuvre en translation d'une structure mobile par rapport a un support fixe

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008281112A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Yamauchi Corp トルクリミッタ
JP2012067924A (ja) * 2012-01-12 2012-04-05 Yamauchi Corp トルクリミッタ
JP2015064021A (ja) * 2013-09-24 2015-04-09 株式会社ミツバ トルクリミッタ
JP2016217381A (ja) * 2015-05-15 2016-12-22 株式会社ミツバ トルクリミッタ

Also Published As

Publication number Publication date
CN1858457A (zh) 2006-11-08
CN100480546C (zh) 2009-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006312954A (ja) トルクリミッター
JP5513902B2 (ja) トルクセンサ
JP5496822B2 (ja) 能動型制振器とその製造方法
JP4442610B2 (ja) 軸受構造
JP5298402B2 (ja) モータのエンドプレート構造
JP2006333614A (ja) 回転電機およびその製造方法
JP4582013B2 (ja) 軸受ユニット及びこの軸受ユニットを用いたモータ
JP2002130310A (ja) ユニット軸受
JP2009148115A (ja) モータ
JP2009287579A (ja) トルク伝達機構
JP5035613B2 (ja) ロータ
JP2006250283A (ja) トルクリミッター
JP2006087276A (ja) ブラシレスモータのロータ、ブラシレスモータ、及びパワーステアリング装置用モータ
WO2016104015A1 (ja) モータ
JP2007306688A (ja) モータ
JP2010288376A (ja) モータ及びモータの磁石固定用バネ
US5757097A (en) Dynamic pressure bearing device
JP2006112548A (ja) シールリング
JP2010151220A (ja) 変速機の同期装置
JP5177007B2 (ja) 電動モータ及び電動パワーステアリング装置
JP2009024712A (ja) 密封装置
JP5586662B2 (ja) 逆入力遮断機構
JP2005248985A (ja) 転がり軸受一体型一方向クラッチの固定構造
JP2007113751A (ja) モータの動力伝達構造
JP2007051727A (ja) クリープ防止構造

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080805