JP5177007B2 - 電動モータ及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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本発明は、コイルが巻装された円筒状のステータを、夫々ロータを回転自在に支持するベアリングを内装したフランジ及びブラケットで挟持した構成を有するモータ本体を円筒状筐体の内部に保持した電動モータ及びこれを使用した電動パワーステアリング装置に関する。
例えば、電動パワーステアリング装置の操舵補助力を発生する駆動源として用いられる電動モータにおいては、運転者の操舵に応じてその何倍もの力で操舵補助しながらも好適な操舵フィーリングを得るためには、高い制御性が要求される。
このような電動モータとして、一般的には薄厚の珪素鋼板を積層して形成されたステータコアにインシュレータを設け、このインシュレータの外側からコイルを巻装した後、ステータコアを円筒状ケースに圧入や焼きバメ等で固定するようにしている。この場合には、圧入や焼きバメによって積層されたステータコアが歪むことでロストルクが悪化し、結果としてステアリングホイールの戻りが悪くなると共に、コイルに通電した際に発生する電磁加振力がステータコアからケースに伝達され、作動音を悪化させるという問題がある。
そこで、従来、インナロータ型ブラシレスモータで、ハウジングに支持された円筒形状のヨークと、ハウジングとヨークとの間で回転可能に支持されたロータと、ロータの外周側に配置されたステータとを備え、ステータを環状のコアとコアに巻装されたコイルとコアの両端面を挟持するインシュレータとで構成し、コアの外径をヨークの内径よりも小さくし、コアの外周面に形成した環状溝に弾性部材を嵌合することにより、コアとヨークとの間に隙間を形成して両者を非接触状態に保持するようにしたインナロータ型ブラシレスモータが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、上記のような用途に用いられる電動モータについては、小型化及び高出力化が要求されることから、このような要求を満たすためには、磁束密度の大きい磁石を採用する必要がある。しかし、磁束密度の大きい磁石を採用した場合、磁路の断面積を十分に大きくしないと、磁路において磁気飽和が発生してしまうことになる。そこで、特許文献2には、ヨーク等の磁路構成部品における磁路となる部分の肉厚を部分的に増大し、磁路における磁束密度を低減する技術が開示されて。
特開2007−189812号公報 特開2007−174861号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来例にあっては、ステータコアに形成した環状溝に弾性部材を嵌合することにより、ステータコアとヨークとの間に隙間を形成するようにしているので、ステータコアとヨークとの間の固定力確保が難しいと共に、組み立てにも手間がかかる上、製造コストも嵩むという未解決の課題がある。
また特許文献2に記載された技術のように、磁路構成部品を部分的に肉厚かして磁路の断面積を増大させる場合、磁路構成部品の形状が複雑になることから、その製造工程が複雑になり、製造コストが不可避的に増加してしまう。
本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、ステータコアの歪みを抑制し、且つステータコアの電磁加振力の伝達を抑制しながら、組み立てを簡易化し、さらに製造コストを増加することなく、ステータコアにおける磁路となる部分の断面積を拡大することで、低コスト化及び高出力化が可能な電動モータ及びこれを使用した電動パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係る電動モータは、コイルが巻装された円筒状のステータを、夫々ロータを回転自在に支持するベアリングを内装したフランジ及びブラケットで挟持した構成を有するモータ本体を、前記ロータの回転力を伝達する被回転力伝達部材のハウジングに一体に形成された一端に開口部を有する円筒状筐体に、当該開口部側から装着保持し、前記モータ本体のフランジ及びブラケットの外周面に環状溝が形成され、該環状溝に前記円筒状筐体の内周面に接触する接触部材が前記ステータの外周面と前記円筒状筐体の内周面との間に間隙を形成するように挿入され、前記ステータの外径を前記フランジの外径及び前記ブラケットの外径に対して大径としたことを特徴とする。
また、請求項2に係る電動モータは、請求項1の発明において、前記円筒状筐体の内周面に嵌挿溝を形成し、該嵌挿溝に止め輪を嵌挿し、該環状溝により前記円筒状筐体に装着保持された前記モータ本体の軸線方向の変位を拘束することを特徴とする。
また、請求項3に係る電動モータは、請求項1の発明において、前記円筒状筐体に径方向へ貫通するねじ穴を穿設し、該ねじ穴に止めねじを前記円筒状筐体の外周側から捩じ込み、該止めねじの先端部を前記ステータの外周面に圧接させて、前記モータ本体の前記円筒状筐体に対する移動を拘束することを特徴とする。
また、請求項4に係る電動モータは、請求項1の発明において、前記円筒状筐体及び前記モータ本体の一方に凹状又凸状の係合部を設けると共に、前記円筒状筐体及び前記モータ本体の他方に前記係合部に対応する被係合部を設け、前記モータ本体が前記円筒状筐体に装着された状態で、前記係合部を前記被被係合部に係合させて、前記モータ本体の前記円筒状筐体に対する相対回転を拘束することを特徴とする。
また、請求項5に係る電動モータは、請求項4の発明において、前記係合部を前記モータ本体に配置された端子台により構成すると共に、前記被係合部を前記円筒状筐体の一部が切欠かれて形成された切欠部により構成し、前記モータ本体が前記円筒状筐体に装着された状態で、前記端子台を前記切欠部に嵌挿して、前記モータ本体の前記円筒状筐体に対する相対回転を拘束することを特徴とする。
また、請求項6に係る電動モータは、請求項1乃至5の何れか1つの発明において、前記ステータの外周面と前記円筒状筐体の内周面との間の間隙に、吸音性及び吸振性を有する介挿材が介挿されていることを特徴とする。
さらに、請求項7に係る電動パワーステアリング装置は、請求項1乃至6の何れか1項に記載の電動モータを、操舵補助力を発生する駆動源モータとして適用したことを特徴としている。
本発明によれば、コイルが巻装された円筒状のステータを、夫々ロータを回転自在に支持するベアリングを内装したフランジ及びブラケットで挟持した構成を有するモータ本体を、前記ロータの回転力を伝達する被回転力伝達部材のハウジングに一体に形成された一端に開口部を有する円筒状筐体に、当該開口部側から装着保持するので、電動モータのケースを省略することができ、組み立て工程を簡素化することができ、低コスト化が可能となるという効果が得られる。
加えて、ステータを覆うケースが不要となることで、その分ステータの外径を増大することができると共に、ステータの外径をフランジの外径及び前記ブラケットの外径に対して大径としたので、ステータにおける磁路となる部分の断面積を拡大し、ステータにおける磁束密度を低く抑えてロストルクの増加を抑制することができる。これにより、磁力の強いマグネットをロータに適用することができ、軸長すなわち珪素鋼板の積層厚を増加させることなく、発生するトルクを増加させることができるという効果が得られる。
しかも、フランジ及びブラケットの外周面に形成した環状溝に接触部材を介挿して、前記ステータの外周面と前記円筒状筐体の内周面との間に間隙を形成するので、ステータの歪みを抑制し、且つステータの電磁加振力が円筒状筐体に伝達されることを抑制することができる。
本発明に係る電動モータが適用された電動パワーステアリング装置を示す全体構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る電動モータを示す縦断面図である。 図2の電動モータの右側面図である。 図2の電動モータの組み立て状態を示す分解図である。 本発明の第2の実施形態に係る電動モータを示す縦断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る電動モータの変形例を示す縦断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る電動モータを示す縦断面図である。 図7の電動モータの右側面図である。 本発明の第4の実施形態に係る電動モータを示す縦断面図である。 図9の電動モータの右側面図である。 本発明の第5の実施形態に係る電動モータを示す縦断面図である。 図11の電動モータの右側面図である。 本発明の第6の実施形態に係る電動モータを示す縦断面図である。 図13の電動モータの右側面図である。 本発明の第7の実施形態に係る電動モータを示す縦断面図である。 図15の電動モータの右側面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係る電動モータが適用された電動パワーステアリング装置を示す全体構成図であって、図中、SMはステアリング機構である。このステアリング機構SMは、ステアリングホイール1に運転者から作用される操舵力が伝達される入力軸2aとこの入力軸2aに図示しないトーションバーを介して連結された出力軸2bとを有するステアリングシャフト2を備えている。このステアリングシャフト2は、ステアリングコラム3に回転自在に内装され、入力軸2aの一端がステアリングホイール1に連結され、他端は図示しないトーションバーに連結されている。
そして、出力軸2bに伝達された操舵力は、2つのヨーク4a,4bとこれらを連結する十字連結部4cとで構成されるユニバーサルジョイント4を介して中間シャフト5に伝達され、さらに、2つのヨーク6a,6bとこれらを連結する十字連結部6cとで構成されるユニバーサルジョイント6を介してピニオンシャフト7に伝達される。
このピニオンシャフト7に伝達された操舵力はステアリングギヤ機構8を介して左右のタイロッド9に伝達され、これらタイロッド9によって左右の転舵輪WL,WRを転舵させる。ここで、ステアリングギヤ機構8は、ギヤハウジング8a内に、ピニオンシャフト7に連結されたピニオン8bとこのピニオン8bに噛合するラック軸8cとを有するラックアンドピニオン形式に構成され、ピニオン8bに伝達された回転運動をラック軸8cで車幅方向の直進運動に変換して、タイロッド9に伝達する。
ステアリングシャフト2の出力軸2bには、操舵補助力を出力軸2bに伝達する操舵補助機構10が連結されている。この操舵補助機構10は、図2に示すように、出力軸2bに連結したウォーム11a、及びこのウォーム11aに噛合ったウォームホイール11b等で構成される減速ギヤ機構11と、この減速ギヤ機構11に連結された操舵補助力を発生するブラシレスモータで構成される電動モータ12とを備えている。
また、図1に示すように、減速ギヤ機構11のステアリングホイール1側に連接されたハウジング13内に操舵トルクセンサ14が配設されている。この操舵トルクセンサ14は、ステアリングホイール1に付与されて入力軸2aに伝達された操舵トルクを検出するもので、例えば、操舵トルクを入力軸2a及び出力軸2b間に介挿した図示しないトーションバーの捩れ角変位に変換し、この捩れ角変位を磁気変化や抵抗変化として検出し、それを電気信号に変換するように構成されている。
そして、操舵トルクセンサ14から出力される操舵トルク検出値は、例えばマイクロコンピュータで構成されるコントローラ(図示せず)に入力され、操舵トルク検出値及び車速に基づいて最適な操舵補助力を電動モータ12で発生するように電動モータ12を駆動制御する。
電動モータ12は、図2に示すように、減速ギヤ機構11のウォーム11aと一体に設けられたウォーム軸20を回転自在に支持するベアリング21を保持したウォームハウジング22の一端に、ウォーム軸20の中心軸を中心とし端部を開放した円筒状のモータケースを構成する筐体23が一体に形成されている。このウォームハウジング22は例えばアルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金をダイキャスト成型して構成されている。
ここで、ウォームハウジング22には、筐体23側にベアリング21を収容するベアリング収容部24が形成され、このベアリング収容部24と筐体23との間に筐体23の内径より小さい内径のインロー穴部25が形成されている。
そして、筐体23内にモータ本体30が収容されている。このモータ本体30は、ステータ31と、このステータ31のウォームハウジング側に配設されたフランジ32と、ステータ31の筐体23の開放端側に配設されたエンドブラケット33とで構成されている。
ステータ31は、珪素鋼板を多数枚軸方向に積層したステータコア31aと、このステータコア31aの軸方向の両端に挿入されたインシュレータ31bと、このインシュレータ31b上に巻装された3相コイル31cとで構成されている。ここで、フランジ32及びエンドブラケット33は、その外径が筐体23の内径より1〜20mm程度小さく形成されており、フランジ32の外径とエンドブラケット33の外径とは等しいものになっている。一方、ステータコア31aは、その外径が筐体23の内径より僅かに小さく形成されており、フランジ32の外径及びエンドブラケット33の外径に対して大径とされている。
また、フランジ32は、中心開口32aを有する円板部32bと、この円板部32bの外周縁から後方に突出する短尺円筒部32cと、円板部32bの中心開口32aを形成する内周縁に形成された回転軸40を回転自在に支持するフロントベアリング41を圧入又はカシメ保持するベアリング収容部32dと、ウォームハウジング22のインロー穴部25にインロー結合すあるインロー凸部32eとで構成されている。
短尺円筒部32cには、外周面に環状溝32fが全周に亘って形成され、この環状溝32fに接触リング92がその外周端を短尺円筒部32cの外周面から突出させて介挿されている。この接触リング92は、後述するようにモータ本体30を筐体23内に収容したときに、筐体23の内周面に接触してステータコア31aの外周面と筐体23の内周面との間に所定の隙間tを生じるように保持する。
エンドブラケット33もインロー凸部32eが省略されていることを除いてはフランジ32とステータ31を挟んで略対称形状に構成され、中心開口33aを有する円板部33bと、この円板部33bの外周縁から後方に突出する短尺円筒部33cと、円板部33bの中心開口33aを形成する内周縁に形成された回転軸40を回転自在に支持するリアベアリング42を圧入又はカシメ保持するベアリング収容部33dとで構成されている。
短尺円筒部33cには、外周面に環状溝33eが全周に亘って形成され、この環状溝33eに接触リング93がその外周端を短尺円筒部32cの外周面から突出させて介挿されている。この接触リング93は、後述するようにモータ本体30を筐体23内に収容したときに、筐体23の内周面に接触して、接触リング92と共にステータコア31aの外周面と筐体23の内周面との間に所定の隙間tを生じるように保持する。
ここで、接触リング93は、ばね鋼、炭素鋼、制振鋼、ステンレス鋼等の金属材料を素材として形成されており、その断面が略矩形に形成されている。また接触リング92は、環状溝32f及び環状溝33eへの挿入を容易にするために、周方向に沿った一部が切欠かれた切欠部(図示省略)が形成されており、所謂Cリングの形状を有している。
そして、ステータ31をフランジ32及びエンドブラケット33で挟んだ状態で、図3に示すように、軸方向に延長する4本の長ねじ35によってフランジ32及びエンドブラケット33でステータ31を挟持するように締付け固定されている。
また、回転軸40には、ステータ31のステータコア31aの内周面に所定の隙間を介して対向するロータ43が圧入され、一端に減速ギヤ機構11のウォーム軸20の端部に形成されたセレーション穴部20aとセレーション結合するセレーション雄部44が形成されて、他端に回転軸40の回転角を検出するレゾルバ等の回転角センサ50がエンドブラケット33に固定されて配設されている。
また、エンドブラケット33の後端面には、ステータ31の3相コイル31cに接続されたパワーハーネス53を外部に導出する端子台51が配設され、この端子台51の取付ブラケット52が前述した長ねじ35によってエンドブラケット33に固定されている。
次に、上記第1の実施形態に係る電動モータ12の組立方法及び動作を説明する。
まず、図4に示すように、ステータコア31aにインシュレータ31bを挿通してからインシュレータ31bの外側に3相コイル31cを巻装してステータ31を形成する。このステータ31内に回転軸40に固定されたロータ43を配設してから回転軸40の前後両端にフランジ32及びエンドブラケット33をそれらに保持されたフロントベアリング41及びリアベアリング42の内輪を圧入することにより、フランジ32及びエンドブラケット33をステータ31のステータコア31aの前後端面に当接させる。
この状態で、ステータコア31aの外周面に対して、フランジ32の外周面及びエンドブラケット33の外周面がそれぞれ所定の寸法だけ内周に位置するように、例えば治具で保持しつつ、長ねじ35によってステータ31をフランジ及びエンドブラケット33で挟持するように締付け、その後、フランジ32の環状溝32fに接触リング92を装着すると共に、エンドブラケット33の環状溝33eに接触リング93を装着し、さらにエンドブラケット33の後端面に回転角センサ50を装着することによりモータ本体30を組み立てる。
このモータ本体30の組み立てが完了すると、モータ本体30をウォームハウジング22に形成した筐体23内に挿入し、回転軸40のセレーション雄部44をウォーム軸20のセレーション穴部20aにセレーション結合させると共に、フランジ32のインロー凸部32eをインロー穴部25にインロー結合し、さらにフランジ32の円板部32bを筐体23の底部23aに当接させることにより、電動モータ12が構成されると共に、操舵補助機構10が構成される。このとき、フランジ32及びエンドブラケット33に形成された環状溝32f及び33eに装着された接触リング92及び93が筐体23の内周面に接触し、ステータ31、フランジ32及びエンドブラケット33の外周面と筐体23の内周面との間に所定の隙間tが形成される。
ここで、隙間tは、好適には0.5〜10mmの範囲で適宜設定される。すなわち、接触リング92及び93が筐体23の内周面に接触した状態で、接触リング92及び93の外径は、ステータコア31aの外径よりも隙間tと同一寸法だけ実質的に大径になる。
このように、上記第1の実施形態によると、減速ギヤ機構11を構成するウォームハウジング22の一端に円筒状の筐体23を一体に形成し、この筐体23にステータ31、フランジ32及びエンドブラケット33を長ねじ35で一体化されたモータ本体30を挿通することにより電動モータ12を構成するので、電動モータ12のケースを省略することができ、この分電動モータ12の製造コストを低減することができると共に、モータ本体30を組み立ててからこのモータ本体30を筐体23に装着するだけでよいので、電動モータ12の組み立てを容易に行うことができる。
しかも、モータ本体30の外径が筐体23の内径より小さく設定されて、筐体23の内周面とモータ本体30の外周面との間に接触リング92及び接触リング93が介在するので、モータ本体30が筐体23に直接接触することがなく、ステータコア31aの歪を抑制してロストルクの悪化を抑制し、且つステータコア31aの電磁加振力が筐体23に伝達されることを抑制して作動音を抑制することができる。
さらに、ステータコア31aを覆うケースが不要となることで、その分、磁路構成部品であるステータコア31aの外径を増大することができると共に、ステータコア31aの外径をフランジ32の外径及びエンドブラケット33の外径に対して大径としたので、ステータコア31aにおける磁路となる部分の断面積を拡大し、ステータコア31aにおける磁束密度を低く抑えてロストルクの増加を抑制することができる。これにより、磁力の強いマグネットをロータ43に適用することができ、軸長すなわち珪素鋼板の積層厚を増加させることなく、電動モータ12が発生するトルクを増加させることができる。
このように、操舵補助機構10を構成することにより、例えば車両が停車しているものとし、この状態で、ステアリングホイール1を右切り(又は左切り)する所謂据え切り状態とすると、このときのステアリングホイール1に付加される操舵トルクが操舵トルクセンサ14で検出され、検出された操舵トルクを図示しないコントローラに入力することにより、このコントローラで操舵トルク及び車速に基づいて比較的大きな操舵補助指令値を算出し、このモータ電流指令値と回転角センサ50で検出されるロータ回転角に基づいて三相モータ電流を算出し、この三相モータ電流とモータ電流検出値との偏差でフィードバック制御を行うことによりモータ駆動電流を算出し、このモータ駆動電流を電動モータ12に出力することにより、電動モータ12が回転駆動される。
したがって、電動モータ12が回転駆動されることにより発生される比較的大きな操舵補助力が回転軸40を介して減速ギヤ機構11のウォーム軸20に伝達される。このため、ウォーム軸20に固定されたウォーム11a及びこれに噛合されステアリング機構SMのステアリングシャフト2の出力軸2bに装着されたウォームホイール11bを介してステアリングシャフト2の出力軸2bにステアリングホイール1の回転方向と同一方向に大きな操舵補助トルクを与えることができ、ステアリングホイール1を軽く操舵することができる。
この状態から車両を走行させると車速検出値の増加に応じて同一操舵トルクであっても算出される操舵補助指令値が小さい値となり、これに応じて電動モータ12が回転駆動されるので、この電動モータ12で発生する操舵補助力が据え切り時より小さくなり、車速に応じた最適な操舵補助力を発生することができる。このように、上記構成を有する電動モータ12を電動パワーステアリング装置に適用することにより、小型、軽量で車両搭載性の良好な電動パワーステアリング装置を提供することができる。
なお、上記第1の実施形態においては、環状溝32f及び33eに金属材料によりCリング状に形成された接触リング92及び93を挿入した場合について説明したが、接触リング92及び93の素材及び形状についてはこれに限定されるものではない。例えば、接触リング92及び93の素材としては、樹脂材料、ゴム材料、これらに気泡を分散させた発泡材料等の金属材料以外を用いても良く、また接触リング92及び93が樹脂材料やゴム材料等の弾性材料により形成される場合には、接触リング92及び93として切欠部を有さない所謂Oリングの形状を有するものを用いても良い。また接触リング92及び93の断面形状についても矩形である必要はなく、円形、楕円形、台形等の他の形状であっても良い。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る電動モータを図5に基づいて説明する。この第2の実施形態の電動モータ100では、第1の実施形態の電動モータ12と同一の部分については同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態の電動モータ100が第1の実施形態の電動モータ12と異なる点は、ステータコア31aの外周面と筐体23の内周面との間の間隙に介挿材101が介挿されていることである。介挿材101は薄肉円筒状に形成されており、吸音性及び吸振性を有する材料を素材として形成されている。具体的には、介挿材101の素材としては、例えば、樹脂材料、ゴム材料、これらに気泡を分散させた発泡材料等を好適に用いることができる。
第2の実施形態の電動モータ100よると、第1の実施形態の電動モータ12により得られる効果に加え、ステータコア31aの外周面と筐体23の内周面との間に、吸音性及び吸振性を有する介挿材101が介挿されているので、コイル31cに通電した際に発生する電磁加振力及び振動音がステータコア31aから筐体23及びウォームハウジング22側に伝達され、振動及び作動音を悪化させることを抑制できる。
また、介挿材101の素材として熱伝道性の高い材料を用いた場合には、3相コイル31cへの通電時に発生するステータ31の発熱を、筐体23を介して熱容量のウォームハウジング22側に効率的に放散できるので、筐体23内に熱がこもることも抑制できる。
図6には、第2の実施形態の変形例に係る電動モータが示されている。この変形例に係る電動モータ102では、ステータコア31aが2種類の珪素鋼板103及び珪素鋼板104により構成されている。ここで、珪素鋼板103は珪素鋼板104よりも外径が大きくなっており、内径及び厚さについては珪素鋼板103と珪素鋼板104とは同一の寸法になっている。大径の珪素鋼板103は、ステータコア31aの軸線方向の両端部をそれぞれ構成しており、小径の珪素鋼板104は、ステータコア31aの軸線方向の中間部を構成している。これにより、ステータコア31aには、軸線方向両端部に軸線方向の中間部に対して夫々外周へ延出する一対のフランジ部105が形成されると共に、軸線方向中間部に一対のフランジ部105に対して凹状となった環状凹部106が形成される。
電動モータ102では介挿材101の内周側が環状凹部106に挿入されており、介挿材101の外周面は、ステータコア31aのフランジ部105に対して外周側に位置しており、モータ本体30が筐体23に装着された状態で、筐体23の内周面に当接する。
第2の実施形態の変形例に係る電動モータ102よると、基本的には電動モータ100と同様の効果を得られることに加え、モータ本体30を筐体23に装着する際に、一対のフランジ部105により筐体23の内周面との摩擦により介挿材101が軸線方向に沿って位置ずれすることを阻止できるので、電動モータ102の組立作業が容易になる。また、環状凹部106を深く形成すれば、環状凹部106を深さの増加分だけ介挿材101の厚さを増加できるので、介挿材101の厚さを増加してウォームハウジング22側に伝達される振動及び振動音を更に効果的に低減できる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る電動モータを図7及び図8に基づいて説明する。この第3の実施形態の電動モータ110では、第1の実施形態の電動モータ12と同一の部分については同一符号を付して説明を省略する。
第3の実施形態の電動モータ110が第1の実施形態の電動モータ12と異なる点は、筐体23の内周面における開口端寄りの部位に周方向に延在する嵌挿溝111が形成されている点、及びこの嵌挿溝111に止め輪としてスナップリング112が嵌挿されている点である。図8に示すように、スナップリング112は、周方向の一部が切欠かれることで略C字状に形成されており、両端部にそれぞれ専用の締付工具(図示省略)の係合穴113が穿設されている。
これにより、スナップリング112を嵌挿溝111に嵌挿する際には、スナップリング112における一対の係合穴113にそれぞれ締付工具を係合し、この締付工具により両端部が近づくようにスナップリング112締付けることにより、スナップリング112をその外径が筐体23の内径よりも小さくなるように弾性変形させることができる。この状態で、スナップリング112を筐体23内へ挿入して、締付工具によりスナップリング112の両端部を開いてスナップリング112を復元させると、スナップリング112の外径が拡大してスナップリング112の外周側が嵌挿溝111内へ嵌挿される。このとき、スナップリング112は、図7に示すように、その内周側をエンドブラケット33の軸線方向外側の端面に当接させ、筐体23に装着されたモータ本体30の軸線方向に沿った移動を拘束する。
第3の実施形態の電動モータ110よると、第1の実施形態の電動モータ12により得られる効果に加え、スナップリング112により筐体23に装着されたモータ本体30の軸線方向に沿った移動を拘束できるので、筐体23内でモータ本体30が軸線方向に沿って移動又は振動し、それが原因となって打音や振動が発生することを防止できる。
なお、スナップリング112を軸線方向に沿って僅かに撓み変形した状態となるように、エンドブラケット33の位置に応じて嵌挿溝111の位置を設定しておけば、撓み変形したスナップリング112の復元力によりモータ本体30を常に筐体23の底部23a側へ付勢できるので、モータ本体30を筐体23の底部23aを基準とする位置(装着位置)に確実に拘束できる。
また、本実施形態に係る電動モータ110においても、第2の実施形態に係る電動モータ100と同様に、ステータコア31aの外周面と筐体23の内周面との間の間隙に介挿材101(図5又は図6参照)を介挿し、この介挿材101によりモータ本体30から筐体23側への振動等の伝達を抑制するようにしても良い。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る電動モータを図9及び図10に基づいて説明する。この第4の実施形態の電動モータ120では、第1の実施形態の電動モータ12と同一の部分については同一符号を付して説明を省略する。
第4の実施形態の電動モータ120が第1の実施形態の電動モータ12と異なる点は、筐体23における円筒部23bに径方向へ貫通するねじ穴121が穿設されている点、及びねじ穴121に止めねじ122が外周側から捩じ込まれている点である。止めねじ122は、その先端部をステータコア31aの外周面に圧接させている。これにより、ステータコア31aには止めねじ122の軸線方向に沿って押圧力が作用するので、この押圧力によりモータ本体30の筐体23に対する径方向に沿った移動が拘束されると共に、軸線方向に沿った移動も拘束される。
第4の実施形態の電動モータ120よると、第1の実施形態の電動モータ12により得られる効果に加え、止めねじ122により筐体23に装着されたモータ本体30の径方向及び軸線方向に沿った移動を拘束できるので、筐体23内でモータ本体30が径方向及び軸線方向に沿って移動又は振動し、それが原因となって打音や振動が発生することを防止できる。
なお、本実施形態に係る電動モータ120においても、第2の実施形態に係る電動モータ100と同様に、ステータコア31aの外周面と筐体23の内周面との間の間隙に介挿材101(図5又は図6参照)を介挿し、この介挿材101によりモータ本体30から筐体23側への振動等の伝達を抑制するようにしても良い。この場合には、介挿材101を介して止めねじ122をステータコア31aに圧接させるようにしても良く、また介挿材101におけるねじ穴121との対向部に挿通穴を穿設し、この貫通穴を通して止めねじ122をステータコア31aに圧接させるようにしても良い。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態に係る電動モータを図11及び図12に基づいて説明する。この第5の実施形態の電動モータ130では、第1の実施形態の電動モータ12と同一の部分については同一符号を付して説明を省略する。
第5の実施形態の電動モータ130が第1の実施形態の電動モータ12と異なる点は、筐体23の内周面と底部23aとの接合部に内周側へ突出する係合突起131が形成されている点、及びモータ本体30のフランジ32の外周面に係合突起131に対応する被係合溝132が形成されている点である。係合突起131は、側面視にて、筐体23の底部23aから軸線方向に沿って開口端側へ延出しており、また径方向(軸直角方向)に沿った断面形状が略矩形に形成されている。一方、被係合溝132は、フランジ32の軸線方向外側の端面から環状溝32fまで軸線方向に沿って延在しており、軸直角方向に沿った断面形状が係合突起131の断面形状に対応する略矩形に形成されている。ここで、係合突起131の周方向に沿った幅は被係合溝132の周方向に沿った幅よりも僅かに狭くなっており、係合突起131は軸線方向外側から被係合溝132内に嵌挿可能とされている。
第5の実施形態の電動モータ130を組み立てる際に、モータ本体30を筐体23内に挿入すると、筐体23の係合突起131がフランジ32の被係合溝132に嵌挿する。これにより、モータ本体30の筐体23に対する回転が拘束されると共に、モータ本体30が回転方向に沿って所定の位置(装着位置)に位置決めされる。
第5の実施形態の電動モータ130よると、第1の実施形態の電動モータ12により得られる効果に加え、係合突起131及び被係合溝132により筐体23に装着されたモータ本体30を回転方向に沿って所定の装着位置に確実に位置決めできると共に、モータ本体30が装着位置から回転することを防止できるので、筐体23内でモータ本体30が回転方向に沿って動又は振動し、それが原因となって打音や振動が発生することを防止できる。
なお、本実施形態に係る電動モータ130では、筐体23に凸状の係合突起131を形成すると共に、フランジ32に凹状の被係合溝132を形成したが、これとは反対に、筐体23に凹状の被係合溝132を形成すると共に、フランジ32に凸状の係合突起131を形成するようにしても良い。また、筐体23及びフランジ32の一方に複数個の係合突起131を形成すると共に、筐体23及びフランジ32の他方に複数個の被係合溝132を形成し、複数個の係合突起131を夫々複数個の被係合溝132に嵌挿するようにしても良い。
また本実施形態に係る電動モータ130においても、第2の実施形態に係る電動モータ100と同様に、ステータコア31aの外周面と筐体23の内周面との間の間隙に介挿材101(図5又は図6参照)を介挿し、この介挿材101によりモータ本体30から筐体23側への振動等の伝達を抑制するようにしても良い。
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態に係る電動モータを図13及び図14に基づいて説明する。この第6の実施形態の電動モータ140では、第1の実施形態の電動モータ12と同一の部分については同一符号を付して説明を省略する。
第6の実施形態の電動モータ140が第1の実施形態の電動モータ12と異なる点は、エンドブラケット33の後端面に配設された端子台141の径方向の寸法が増加し、端子台141の外周端が円筒部23bの外周面付近まで延出している点、及び筐体23の円筒部23bにおける開口側の端面部に端子台141の形状に対応する切欠部142が形成されている点である。
端子台141は、モータ本体30の軸心を中心とする円周接線方向の断面形状が略矩形に形成されている。一方、切欠部142も前記円周接線方向の断面形状が略矩形に形成されている。ここで、端子台141は、その円周接線方向に沿った幅が切欠部142の幅よりも僅かに狭くなっており、軸線方向外側から切欠部142内に嵌挿可能とされている。
第6の実施形態の電動モータ140を組み立てる際に、モータ本体30を筐体23内に挿入すると、モータ本体30に配置された端子台141の外周部が筐体23の切欠部142に嵌挿する。これにより、モータ本体30の筐体23に対する回転が拘束されると共に、モータ本体30が回転方向に沿って所定の位置(装着位置)に位置決めされる。
第6の実施形態の電動モータ140よると、第1の実施形態の電動モータ12により得られる効果に加え、端子台141及び切欠部142により筐体23に装着されたモータ本体30を回転方向に沿って所定の装着位置に確実に位置決めできると共に、モータ本体30が装着位置から回転することを防止できるので、筐体23内でモータ本体30が回転方向に沿って動又は振動し、それが原因となって打音や振動が発生することを防止できる。このとき、電動モータ140では、新たな部品を追加することなく、端子台141及び切欠部142の形状を変更するだけで、モータ本体30を装着位置に位置決し、固定することができるので、製造コストの上昇を効果的に抑制できる。
なお、本実施形態に係る電動モータ140においても、第2の実施形態に係る電動モータ100と同様に、ステータコア31aの外周面と筐体23の内周面との間の間隙に介挿材101(図5又は図6参照)を介挿し、この介挿材101によりモータ本体30から筐体23側への振動等の伝達を抑制するようにしても良い。
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態に係る電動モータを図15及び図16に基づいて説明する。この第7の実施形態の電動モータ150では、第1の実施形態の電動モータ12と同一の部分については同一符号を付して説明を省略する。
第7の実施形態の電動モータ150が第1の実施形態の電動モータ12と異なる点は、筐体23(円筒部23b)の内周面に円周方向に所定間隔を保って複数の軸方向溝151が形成されている点、フランジ32及びエンドブラケット33の外周面にそれぞれ環状溝32f、33eに代え、円周方向に所定間隔を保って複数の軸方向溝152が形成されている点、及び環状(Oリング状)に形成された一対の接触リング153の外周面及び内周面に、夫々軸方向溝151及び軸方向溝152に夫々対応する係合凸部154及び係合凸部155が形成されている点である。ここで、一方の接触リング153はフランジ32の外周側に嵌挿され、他方の接触リング153はエンドブラケット33の外周側に嵌挿される。
一方の接触リング153は、複数の係合凸部155を夫々フランジ32における複数の軸方向溝152に挿入しつつ、軸線方向外側(モータ本体30の前端側)からフランジ32の外周側に圧入状態で嵌挿されている。このフランジ32に嵌挿された接触リング153は、複数の係合凸部154を夫々筐体23における複数の軸方向溝151に挿入しつつ、モータ本体30と共に軸線方向外側(筐体23の開口端側)から筐体23の内周側に嵌挿されている。
また、他方の接触リング153は、複数の係合凸部155を夫々エンドブラケット33における複数の軸方向溝152に挿入しつつ、軸線方向外側(モータ本体30の後端側)からエンドブラケット33の外周側に圧入状態で嵌挿とされている。このエンドブラケット33に嵌挿された接触リング153は、複数の係合凸部154を夫々筐体23における複数の軸方向溝151に挿入しつつ、モータ本体30と共に軸線方向外側(筐体23の開口端側)から筐体23の内周側に嵌挿されている。
第7の実施形態の電動モータ150を組み立てる際には、先ず、一対の接触リング153を夫々フランジ32及びエンドブラケット33の外周側に嵌挿した後、モータ本体30を一対の接触リング153と共に筐体23内に嵌挿する。このとき、接触リング153は、その係合凸部154を筐体23の軸方向溝151に挿入しつつ、モータ本体30と共に筐体23内に嵌挿される。
第7の実施形態の電動モータ150よると、第1の実施形態の電動モータ12により得られる効果に加え、筐体23に装着されたモータ本体30を回転方向に沿って所定の装着位置に確実に位置決めできると共に、モータ本体30が装着位置から回転することを防止できるので、筐体23内でモータ本体30が回転方向に沿って動又は振動し、それが原因となって打音や振動が発生することを防止できる。
なお、本実施形態に係る電動モータ150においても、第2の実施形態に係る電動モータ100と同様に、ステータコア31aの外周面と筐体23の内周面との間の間隙に介挿材101(図5又は図6参照)を介挿し、この介挿材101によりモータ本体30から筐体23側への振動等の伝達を抑制するようにしても良い。
なお、以上説明した第1〜第7の実施形態においては、本発明の電動モータ100、102、110、120、130、140、150をコラム式電動パワーステアリング装置に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ステアリングギヤ機構8のピニオンシャフト7やラック軸8cに操舵補助機構を設けるピニオン式又はラック式電動パワーステアリング装置にも適用することができる。
さらに、第1〜第7の実施形態においては、本発明の電動モータ100、102、110、120、130、140、150を電動パワーステアリング装置に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電動ブレーキ装置やその他の車載機器等の任意の機器の回転駆動源として適用することができ、さらには車載機器以外の任意の機器の回転駆動現として適用することができる。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
2a 入力軸
2b 出力軸
3 ステアリングコラム
4 ユニバーサルジョイント
4a,4b ヨーク
4c 十字連結部
5 中間シャフト
6 ユニバーサルジョイント
6a,6b ヨーク
6c 十字連結部
7 ピニオンシャフト
8 ステアリングギヤ機構
8a ギヤハウジング
8b ピニオン
8c ラック軸
9 タイロッド
10 操舵補助機構
11 減速ギヤ機構
11a ウォーム
11b ウォームホイール
12 電動モータ
13 ハウジング
14 操舵トルクセンサ
20 ウォーム軸
20a セレーション穴部
21 ベアリング
22 ウォームハウジング
23 筐体
23a 底部
23b 円筒部
24 ベアリング収容部
25 インロー穴部
30 モータ本体
31 ステータ
31a ステータコア
31b インシュレータ
31c コイル
32 フランジ
32a 中心開口
32b 円板部
32c 短尺円筒部
32d ベアリング収容部
32e インロー凸部
32f 環状溝
33 エンドブラケット
33a 中心開口
33b 円板部
33c 短尺円筒部
33d ベアリング収容部
33e 環状溝
35 長ねじ
40 回転軸
41 フロントベアリング
42 リアベアリング
43 ロータ
44 セレーション雄部
50 回転角センサ
51 端子台
52 取付ブラケット
53 パワーハーネス
92、93 接触リング
100 電動モータ
101 介挿材
102 電動モータ
103 珪素鋼板
104 珪素鋼板
105 フランジ部
106 環状凹部
110 電動モータ
111 嵌挿溝
112 スナップリング
113 係合穴
120 電動モータ
121 ねじ穴
130 電動モータ
131 係合突起
132 被係合溝
140 電動モータ
141 端子台
142 切欠部
150 電動モータ
151、152 軸方向溝
153 接触リング
154、155 係合凸部
SM ステアリング機構
WL,WR 転舵輪
t 隙間

Claims (7)

  1. コイルが巻装された円筒状のステータを、夫々ロータを回転自在に支持するベアリングを内装したフランジ及びブラケットで挟持した構成を有するモータ本体を、前記ロータの回転力を伝達する被回転力伝達部材のハウジングに一体に形成された一端に開口部を有する円筒状筐体に、当該開口部側から装着保持し、
    前記モータ本体のフランジ及びブラケットの外周面に環状溝が形成され、該環状溝に前記円筒状筐体の内周面に接触する接触部材が前記ステータの外周面と前記円筒状筐体の内周面との間に間隙を形成するように挿入され、
    前記ステータの外径を前記フランジの外径及び前記ブラケットの外径に対して大径としたことを特徴とする電動モータ。
  2. 前記円筒状筐体の内周面に嵌挿溝を形成し、該嵌挿溝に止め輪を嵌挿し、該環状溝により前記円筒状筐体に装着保持された前記モータ本体の軸線方向の変位を拘束することを特徴とする請求項1記載の電動モータ。
  3. 前記円筒状筐体に径方向へ貫通するねじ穴を穿設し、該ねじ穴に止めねじを前記円筒状筐体の外周側から捩じ込み、該止めねじの先端部を前記ステータの外周面に圧接させて、前記モータ本体の前記円筒状筐体に対する移動を拘束することを特徴とする請求項1記載の電動モータ。
  4. 前記円筒状筐体及び前記モータ本体の一方に凹状又凸状の係合部を設けると共に、前記円筒状筐体及び前記モータ本体の他方に前記係合部に対応する被係合部を設け、
    前記モータ本体が前記円筒状筐体に装着された状態で、前記係合部を前記被被係合部に係合させて、前記モータ本体の前記円筒状筐体に対する相対回転を拘束することを特徴とする請求項1記載の電動モータ。
  5. 前記係合部を前記モータ本体に配置された端子台により構成すると共に、前記被係合部を前記円筒状筐体の一部が切欠かれて形成された切欠部により構成し、
    前記モータ本体が前記円筒状筐体に装着された状態で、前記端子台を前記切欠部に嵌挿して、前記モータ本体の前記円筒状筐体に対する相対回転を拘束することを特徴とする請求項4記載の電動モータ。
  6. 前記ステータの外周面と前記円筒状筐体の内周面との間の間隙に、吸音性及び吸振性を有する介挿材が介挿されていることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項記載の電動モータ。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の電動モータを、操舵補助力を発生する駆動源として適用したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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