JP2006298009A - 車両の運転支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動操舵制御による制御出力トルクを適切に制限し、また、制限された状況から通常の追従操舵状態に移行した場合であってもレスポンス良く適切な制御量が得られ、精度の良い追従操舵制御を行う。
【解決手段】追従操舵制御は、自車速が高速側の車速領域の場合には、先行車と自車両の現在位置に応じて自車両の目標ヨーレートを演算し、目標ヨーレートに基づきパワーステアリング指示電流値をPID制御にて演算する。一方、低速側の車速領域の場合には、先行車と自車両の現在位置に応じて自車両の目標ステアリング角を演算し、この目標ステアリング角に基づきパワーステアリング指示電流値をPID制御にて演算する。そして、パワーステアリング指示電流値をパワーステアリング指示電流制限値で制限し、制限した場合、パワーステアリング指示電流値の積分項の絶対値の増加を禁止させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、PID制御を基に先行車に追従した操舵トルクを発生して、自動操舵制御を行う車両の運転支援装置に関する。
近年、車載したカメラ等により前方の走行環境を検出し、この走行環境データから先行車を検出して、この先行車に対する追従走行制御や、先行車との車間距離等を一定以上に保つ車両の運転支援装置が開発され、実用化されている。こうした装置における自動追従制御としては、先行車の動きに追従して加減速制御を実行するものや、自動的に操舵を行わせるものが開発されており、様々な技術が提案されている。
例えば、特開平11−208494号公報では、操舵目標値と現在の操舵値との差分に対して行ったPID処理により得られた制御出力を演算関数として表された車両モデルを介して制御回路の入力に負帰還させることにより、実際に車両を走行させてデータを採取しなくとも、適応的にPID制御を行えるようにすると共に、積載量および車速が変化しても制御マップを用いずに有効な追従制御を行う技術が開示されている。
特開平11−208494号公報
ところで、上述のような自動操舵制御では、不必要に過大な制御出力トルクがパワーステアリング制御装置のようなステアリングアクチュエータに出力されることを防止するため、制御出力トルクに制限を設けることが一般的に行われる。しかしながら、上述の特許文献1に開示される如く、制御量の算出にPID制御を導入している場合、急カーブ等の追従制御でドライバによるステアリング入力がない場合は、制御量が制限値で制限されて目標値に達しない状況となり、PID制御における積分値が蓄積してしまう。こうして積分値が蓄積されると、本来、制御量が制限値を下回る状況となっても、それに対応する適切な値に復帰することができず、精度の良い追従制御ができなくなるという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、自動操舵制御による制御出力トルクを適切に制限し、また、制限された状況から制限のない通常の追従操舵状態に移行した場合であってもレスポンス良く適切な制御量が得られ、精度の良い追従操舵制御を行うことが可能な車両の運転支援装置を提供することを目的としている。
本発明は、少なくとも目標値と実際値との差を積分した積分項を制御量に含み、該制御量に基づき操舵制御を行う車両の運転支援装置において、上記制御量を予め設定する制限値で制限する制御量制限手段と、上記制御量制限手段で上記制御量を制限した際に上記積分項の絶対値の増加を禁止させる制限時積分項増加禁止手段とを備えたことを特徴としている。
本発明による車両の運転支援装置によれば、自動操舵制御による制御出力トルクを適切に制限し、また、制限された状況から制限のない通常の追従操舵状態に移行した場合であってもレスポンス良く適切な制御量が得られ、精度の良い追従操舵制御を行うことが可能となる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図10は本発明の実施の形態を示し、図1は車両に搭載した運転支援装置の概略構成図、図2は追従操舵制御プログラムのフローチャート、図3は図2の続きのフローチャート、図4は図2の続きのフローチャート、図5は自車両と先行車の座標位置と関係を示す説明図、図6は先行車の左側に障害物が存在する場合の補正の説明図、図7は先行車の右側に障害物が存在する場合の補正の説明図、図8は自車両に基づく制限値設定ゲインの特性図、図9は走行路の旋回半径に基づく制限値設定ゲインの特性図、図10は路面μに基づく制限値設定ゲインの特性図である。
図1において、符号1は自動車等の車両(自車両)で、この車両1には、運転支援装置の一例としてのクルーズコントロールシステム(ACC(Adaptive Cruise Control)システム)2が搭載されている。
このACCシステム2は、ステレオカメラ3、ステレオ画像認識装置4、制御ユニット5等を有して主要に構成されている。そして、このACCシステム2では、基本的に、先行車が存在しない定速走行制御状態のときにはドライバが設定した車速を保持した状態で走行し、先行車が存在する場合には、追従加減速制御と追従操舵制御の自動追従制御を実行するものである。
また、自車両1には、自車速V0を検出する車速センサ6、ハンドル角θHを検出するハンドル角センサ7、及び、ヨーレートγrを検出するヨーレートセンサ8が設けられており、自車速V0はステレオ画像認識装置4と制御ユニット5に入力され、ハンドル角θHとヨーレートγrは制御ユニット5に入力される。
更に、自車両1には、路面μ推定値μを推定する路面摩擦係数推定装置9が設けられており、推定された路面μ推定値μは、制御ユニット5に出力される。この路面摩擦係数推定装置9は、路面μ推定値μを、例えば、本出願人が、特開平8−2274号公報で提案した推定方法で演算するものである。この路面μ推定方法は、舵角、車速、実ヨーレートにより車両の横運動の運動方程式に基づき前後輪のコーナリングパワを非線形域に拡張して推定し、高μ路(μ=1.0)での前後輪の等価コーナリングパワに対する推定した前後輪のコーナリングパワの比から路面μを推定する。尚、路面μの推定方法は、もちろん他の方法、例えば本出願人の特開2000−71968号公報や、特開2002−139417号公報等で開示する方法等で求めても良く、また、各車輪に生じたすべり率から各車輪毎に求めても良い。
また、制御ユニット5には図示しないブレーキスイッチからのブレーキペダルのON−OFF信号等が入力される。
更に、ステアリングコラムの側部等に設けられた定速走行操作レバーに連結される複数のスイッチ類で構成された定速走行スイッチ10からの各種スイッチによる信号が制御ユニット5に入力される。この定速走行スイッチ10は、定速走行時の目標車速を設定する車速セットスイッチ、主に目標車速を下降側へ変更設定するコーストスイッチ、主に目標車速を上昇側へ変更設定するリジュームスイッチ等で構成されている。更に、この定速走行操作レバーの近傍には、定速走行制御及び自動追従制御のON/OFFを行うメインスイッチ(図示せず)が配設されている。
ステレオカメラ3は、ステレオ光学系として例えば電荷結合素子(CCD)等の個体撮像素子を用いた1組の(左右の)CCDカメラで構成される。これら左右のCCDカメラは、それぞれ車室内の天井前方に一定の間隔をもって取り付けられ、車外の対象を異なる視点からステレオ撮像し、画像データをステレオ画像認識装置4に出力する。
ステレオ画像認識装置4は、ステレオカメラ3からの画像データ、車速センサ6からの自車速V0が入力され、ステレオカメラ3からの画像データに基づき自車両1前方の立体物データと白線データの前方情報を検出し、自車両1の進行路(自車進行路)を推定する。そして、自車両1前方の先行車を抽出して、先行車位置(例えば、図5に示すように、自車両1を原点とするX−Z座標系上の座標位置)、先行車距離(車間距離)、先行車速((車間距離の変化量)+(自車速))、先行車加速度(先行車速の微分値)、先行車以外の静止物位置、白線座標、白線認識距離、自車進行路座標等の各データを制御ユニット5に出力する。
ここで、ステレオ画像認識装置4における、ステレオカメラ3からの画像データの処理は、例えば以下のように行われる。まず、ステレオカメラ3のCCDカメラで撮像した自車両1の進行方向の環境の1組のステレオ画像対に対し、対応する位置のずれ量から三角測量の原理によって距離情報を求める処理を行って、三次元の距離分布を表す距離画像を生成する。そして、このデータを基に、周知のグルーピング処理や、予め記憶しておいた三次元的な道路形状データ、立体物データ等と比較し、白線データ、道路に沿って存在するガードレール、縁石等の側壁データ、車両等の立体物データを抽出する。
立体物データでは、立体物までの距離と、この距離の時間的変化(自車両1に対する相対速度)が求められ、特に自車進行路上にあるもっとも近い車両で、自車両1と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行するものが先行車として抽出される。尚、先行車の中で速度が略0km/hである車両は、停止した先行車として認識される。また、立体物情報、及び、先行車情報は、後面の左端点と右端点の位置情報が記憶され、更に、この後面の左端点と右端点との略中央が立体物又は先行車の重心位置として記憶される。
制御ユニット5は、ドライバの操作入力によって設定される走行速度を維持するよう定速走行制御を行う定速走行制御の機能、及び、自動追従制御(追従加減速制御、及び、追従操舵制御)の機能を実現するもので、ドライバが図示しないメインスイッチをONし、定速走行操作レバーにより、希望する車速をセットすると、定速走行スイッチ10からの信号が制御ユニット5に入力される。そして、車速センサ6で検出した車速が、ドライバのセットした設定車速に収束するように、スロットル弁制御装置11に信号出力してスロットル弁12の開度をフィードバック制御し、自車両1を自動的に定速状態で走行させ、或いは、自動ブレーキ制御装置13に減速信号を出力して自動ブレーキを作動させる。
また、制御ユニット5は、定速走行制御を行っている際に、ステレオ画像認識装置4にて先行車を認識した場合には、後述する自動追従制御へ自動的に切り換えられる。尚、定速走行制御の機能、及び、自動追従制御の機能は、ドライバがブレーキを踏んだ場合や、自車速が予め設定しておいた上限値を超える場合、ドライバが急ハンドルを行った場合、或いは、メインスイッチがOFFされた場合には、解除されるようになっている。
車両の走行制御が追従走行制御へ移行すると、例えば、目標車間時間を自車速に基づいて演算設定し、先行車との車間距離と先行車速と自車速と目標車間時間とに基づき目標加速度を演算して、スロットル弁制御装置11に信号出力して、スロットル弁12の開度をフィードバック制御し、或いは、自動ブレーキ制御装置13に減速信号を出力して自動ブレーキを作動させ、追従走行(追従停止、追従発進も含む)させる(追従加減速制御)。
また、車両の走行制御が追従走行制御へ移行し、先行車が旋回や進行方向の変更を行った場合、後述の図2〜図4に示すフローチャートに従って、電動パワーステアリング制御装置14に対するパワーステアリング指示電流値icを演算し、出力して追従操舵制御を実行する。
この追従操舵制御は、自車速V0がV1(例えば35km/h)未満の領域で実行され、この車速領域内においての高速側の車速領域(予め設定する第1の車速領域)の場合には、先行車の現在位置と自車両1の現在位置に応じて自車両1の目標とするヨーレート(目標ヨーレート)γtを演算し、この目標ヨーレートγtに基づき先行車に追従する操舵制御量としてのパワーステアリング指示電流値icを演算する。一方、この車速領域内においての低速側の車速領域(予め設定する第2の車速領域)の場合には、先行車の現在位置と自車両1の現在位置に応じて自車両1の目標とするステアリング角(目標ステアリング角)Stを演算し、この目標ステアリング角Stに基づき先行車に追従する操舵制御量としてのパワーステアリング指示電流値icを演算する。そして、このパワーステアリング指示電流値icを予め設定するパワーステアリング指示電流制限値ilimで制限し、パワーステアリング指示電流値icをパワーステアリング指示電流制限値ilimで制限した場合には、パワーステアリング指示電流値icを演算する際に用いるPID制御における積分項の絶対値の増加を禁止させる。こうして、パワーステアリング指示電流制限値ilimで制限しつつ演算されたパワーステアリング指示電流値icを電動パワーステアリング制御装置13に出力する。尚、高速側の車速領域と低速側の車速領域との間にはヒステリシスが設けられている。また、車線が検出されている場合には、車線に基づく自動操舵制御(車線に沿ったパワーステアリング指示電流値icの設定)が優先されるように構成されている。更に、先行車近傍に障害物が検出されている場合には、上述の目標ヨーレートγt及び目標ステアリング角Stは、この障害物を回避する値に設定される。このように、制御ユニット5は、制御量制限手段、及び、制限時積分項増加禁止手段の機能を有して構成されている。
また、符号15は、ACCシステム2の各作動状態を表示する液晶モニタであり、例えば、車載のナビゲーションシステムと共用される。
次に、追従走行制御の追従操舵制御について、図2〜図4のフローチャートで説明する。この追従操舵制御プログラムは、ACCシステム2のメインスイッチがONされて、追従走行制御に移行すると所定時間毎に実行されるものであり、まず、ステップ(以下、「S」と略称)101で必要なパラメータの読み込みが行われる。
次いで、S102に進み、車線が検出されているか否か判定する。この判定の結果、車線が検出されている場合は、S103に進み、車線に基づく自動操舵制御を行い、プログラムを抜ける。
この車線に基づく自動操舵制御は、例えば、車線と平行に自車進行路を形成し、この自車進行路に沿った操舵がなされるように、電動パワーステアリング制御装置14に対するパワーステアリング指示電流値icを設定する。
逆に、S102の判定の結果、車線が検出されていないと判定された場合は、S104に進み、先行車が検出されているか否か判定する。S104の判定の結果、先行車が検出されていると判定された場合は、S105に進み、自車速V0と予め設定しておいた車速の閾値V1(例えば35km/h)とが比較され、自車速V0が車速の閾値V1未満の場合は、S107以降へと進む。
一方、S104で、先行車が検出されていないと判定された場合、或いは、S105で、自車速V0が車速の閾値V1以上と判定された場合は、S106に進み、現在のステアリング角を維持させ、プログラムを抜ける。
S104で、先行車が検出され、更に、S105で、自車速V0が車速の閾値V1未満と判定されて、S107に進むと、先行車の近傍に障害物が存在するか否か判定される。このS107の判定の結果、先行車の近傍に障害物が存在すると判定された場合は、S108に進み、障害物位置による先行車位置の補正を行ってS109へと進む。逆に、先行車の近傍に障害物が存在しないと判定された場合は、そのままS109へと進む。
S108の障害物位置による先行車位置の補正は、例えば、図6に示すように、先行車の左側に障害物がある場合は、障害物の右端のX座標に長さxh(例えば、2.5m)を加算した位置に追従すべき先行車の重心位置を変更する。
逆に、図7に示すように、先行車の右側に障害物がある場合は、障害物の左端のX座標から長さxh(例えば、2.5m)を減算した位置に追従すべき先行車の重心位置を変更する。
こうして、S107から直接、或いは、S108で先行車位置の補正を行ってからS109に進むと、以下の(1)式により、現在の自車両1の位置と先行車の位置を基に目標走行半径Rtを演算する。すなわち、図5に示す、自車両1を原点Oとする座標系において、先行車の重心位置の座標を(xt,zt)とすると、
Rt=(xt+zt)/(2・xt) …(1)
そして、S110に進むと、制御領域設定フラグFが「0」か否か判定される。この制御領域設定フラグFは、制御対象とする車速領域(0≦V0<V1:例えば、35km/h未満の領域)の中で、前回、高速側の領域で制御を実行した場合に「0」がセットされ、低速側の領域で制御を実行した場合に「1」がセットされるフラグである。これは、後述するように、低速側の領域と高速側の領域との間でヒステリシスを持たせて領域を可変設定するためのものである。
S110の判定の結果、制御領域設定フラグFに「0」が設定されている、すなわち、前回、高速側の領域で制御を実行した場合は、S111に進み、自車速V0がV2(例えば、20km/h)より高いか否か判定する。このS111での判定の結果、自車速V0がV2より高い場合には、再び、高速側の領域での制御を実行すべく、S112へと進み、以下の(2)式により目標ヨーレートγtを演算する。
γt=V0/Rt …(2)
S112で目標ヨーレートγtを演算した後は、S113へと進み、制御領域設定フラグFに「0」をセットし、その後、S114へと進んで、以下の(3)式により目標ヨーレートγtに基づくパワーステアリング指示電流値icを演算する。
ic=GSR・(γt−γr)+GVR・(d(γt−γr)/dt)
+GHR・∫(γt−γr)dt …(3)
ここで、GSRは比例項ゲイン、GVRは微分項ゲイン、GHRは積分項ゲインである。
次いで、S115に進み、以下の(4)式により、パワーステアリング指示電流制限値ilimを演算する。
ilim=GVL・GRL・GUL・Ilimc …(4)
ここで、Ilimcは予め実験・計算等により設定しておいたパワーステアリング指示電流基本制限値(定数)であり、GVLは基本制限値の車速補正ゲイン、GRLは基本制限値の旋回半径補正ゲイン、GULは路面μ補正ゲインであり、これら各ゲインGVL,GRL,GULは、以下のように設定される。
車速補正ゲインGVLは、例えば、図8に示すように、自車速V0が高くなるほどセルフアライニングトルクも大きくなることから、パワーステアリング指示電流制限値ilimを大きく補正すべく特性が設定されている。
また、旋回半径補正ゲインGRLは、例えば、図9に示すように、急カーブであるほど(走行半径Rtが小さいほど)、パワーステアリング指示電流制限値ilimを大きく補正すべく特性が設定されている。
更に、路面μ補正ゲインGULは、例えば、図10に示すように、路面μが低いほど操舵力が軽くなるため、パワーステアリング指示電流制限値ilimを小さく補正すべく特性が設定されている。
次に、S116に進み、パワーステアリング指示電流値icをパワーステアリング指示電流制限値ilimと比較し、パワーステアリング指示電流値icがパワーステアリング指示電流制限値ilim以下であれば、S121へと進んで、そのままパワーステアリング指示電流値icを出力してルーチンを抜ける。
逆に、パワーステアリング指示電流値icがパワーステアリング指示電流制限値ilimより大きければ、S117へと進む。
S117は、前述の(3)式の積分項の増減を判断する処理である。尚、本実施の形態では、左旋回を正の符号、右旋回を負の符号で表現すると仮定して、絶対値で判断するようにしている。すなわち、(3)式における積分項(∫(γt−γr)dt)について、前回の積分項をhγn-1、今回の積分項をhγnとして、今回の積分項の絶対値|hγn|から前回の積分項の絶対値|hγn-1|を減じた値が0よりも大きければ、積分項の絶対値の増加があるとして、S118に進み、積分項hγを前回の積分項hγn-1に保持してS120へと進む。
逆に、今回の積分項の絶対値|hγn|から前回の積分項の絶対値|hγn-1|を減じた値が0以下の場合(積分項の絶対値が増加していない場合)は、S119に進み、積分項hγを今回の積分項hγnとしてS120へと進む。
S118、或いは、S119で積分項hγの設定を行いS120に進むと、パワーステアリング指示電流値icを、S115で演算したパワーステアリング指示電流制限値ilimとして制限し、S121に進んで、この制限されたパワーステアリング指示電流値icを出力してルーチンを抜ける。
また、前述のS111での判定の結果、自車速V0がV2以下の場合には、低速側の領域での制御に移行すべく、S123へと進み、以下の(5)式により目標ステアリング角Stを演算する。
St=(Lw・Ns)/Rt …(5)
ここで、Lwはホイールベース、Nsはステアリングギア比である。
S123で目標ステアリング角Stを演算した後は、S124へと進み、制御領域設定フラグFに「1」をセットし、その後、S125へと進んで、以下の(6)式により目標ステアリング角Stに基づくパワーステアリング指示電流値icを演算する。
ic=GSS・(St−Sr)+GVS・(d(St−Sr)/dt)
+GHS・∫(St−Sr)dt …(6)
ここで、Srは実舵角(=θH/Ns)、GSSは比例項ゲイン、GVSは微分項ゲイン、GHSは積分項ゲインである。
次いで、S126に進み、前述の(4)式により、パワーステアリング指示電流制限値ilimを演算する。
次に、S127に進み、パワーステアリング指示電流値icをパワーステアリング指示電流制限値ilimと比較し、パワーステアリング指示電流値icがパワーステアリング指示電流制限値ilim以下であれば、S132へと進んで、そのままパワーステアリング指示電流値icを出力してルーチンを抜ける。
逆に、パワーステアリング指示電流値icがパワーステアリング指示電流制限値ilimより大きければ、S128へと進む。
S128は、前述の(6)式の積分項の増減を判断する処理である。尚、本実施の形態では、左旋回を正の符号、右旋回を負の符号で表現すると仮定して、絶対値で判断するようにしている。すなわち、(6)式における積分項(∫(St−Sr)dt)について、前回の積分項をhsn-1、今回の積分項をhsnとして、今回の積分項の絶対値|hsn|から前回の積分項の絶対値|hsn-1|を減じた値が0よりも大きければ、積分項の絶対値の増加があるとして、S129に進み、積分項hsを前回の積分項hsn-1に保持してS131へと進む。
逆に、今回の積分項の絶対値|hsn|から前回の積分項の絶対値|hsn-1|を減じた値が0以下の場合(積分項の絶対値が増加していない場合)は、S130に進み、積分項hsを今回の積分項hsnとしてS131へと進む。
S129、或いは、S130で積分項hsの設定を行いS131に進むと、パワーステアリング指示電流値icを、S126で演算したパワーステアリング指示電流制限値ilimとして制限し、S132に進んで、この制限されたパワーステアリング指示電流値icを出力してルーチンを抜ける。
一方、前述のS110の判定の結果、制御領域設定フラグFに「1」が設定されている、すなわち、前回、低速側の領域で制御を実行した場合は、S122に進み、自車速V0がV3(例えば、15km/h)より低いか否か判定する。このS122での判定の結果、自車速V0がV3より低い場合には、再び、低速側の領域での制御を実行すべく、S123へと進み、前述の(5)式により目標ステアリング角Stを演算する。
その後、S124へと進み、制御領域設定フラグFに「1」をセットし、S125へと進んで、前述の(6)式により目標ステアリング角Stに基づくパワーステアリング指示電流値icを演算し、S126に進んで、前述の(4)式により、パワーステアリング指示電流制限値ilimを演算する。
次に、S127に進み、パワーステアリング指示電流値icをパワーステアリング指示電流制限値ilimと比較し、パワーステアリング指示電流値icがパワーステアリング指示電流制限値ilim以下であれば、S132へと進んで、そのままパワーステアリング指示電流値icを出力してルーチンを抜ける。
逆に、パワーステアリング指示電流値icがパワーステアリング指示電流制限値ilimより大きければ、S128へと進む。
そして、S128において、前述の(6)式における積分項(∫(St−Sr)dt)について、前回の積分項をhsn-1、今回の積分項をhsnとして、今回の積分項の絶対値|hsn|から前回の積分項の絶対値|hsn-1|を減じた値が0よりも大きければ、積分項の絶対値の増加があるとして、S129に進み、積分項hsを前回の積分項hsn-1に保持してS131へと進む。
逆に、今回の積分項の絶対値|hsn|から前回の積分項の絶対値|hsn-1|を減じた値が0以下の場合(積分項の絶対値が増加していない場合)は、S130に進み、積分項hsを今回の積分項hsnとしてS131へと進む。
S129、或いは、S130で積分項hsの設定を行いS131に進むと、パワーステアリング指示電流値icを、S126で演算したパワーステアリング指示電流制限値ilimとして制限し、S132に進んで、この制限されたパワーステアリング指示電流値icを出力してルーチンを抜ける。
また、上述のS122での判定の結果、自車速V0がV3以上の場合には、高速側の領域での制御に移行すべく、S112へと進み、前述の(2)式により目標ヨーレートγtを演算する。
その後、S113へと進み、制御領域設定フラグFに「0」をセットし、S114へと進んで、前述の(3)式により目標ヨーレートγtに基づくパワーステアリング指示電流値icを演算する。
次いで、S115に進み、前述の(4)式により、パワーステアリング指示電流制限値ilimを演算する。
次に、S116に進み、パワーステアリング指示電流値icをパワーステアリング指示電流制限値ilimと比較し、パワーステアリング指示電流値icがパワーステアリング指示電流制限値ilim以下であれば、S121へと進んで、そのままパワーステアリング指示電流値icを出力してルーチンを抜ける。
逆に、パワーステアリング指示電流値icがパワーステアリング指示電流制限値ilimより大きければ、S117へと進む。
そして、S117において、前述の(3)式における積分項(∫(γt−γr)dt)について、前回の積分項をhγn-1、今回の積分項をhγnとして、今回の積分項の絶対値|hγn|から前回の積分項の絶対値|hγn-1|を減じた値が0よりも大きければ、積分項の絶対値の増加があるとして、S118に進み、積分項hγを前回の積分項hγn-1に保持してS120へと進む。
逆に、今回の積分項の絶対値|hγn|から前回の積分項の絶対値|hγn-1|を減じた値が0以下の場合(積分項の絶対値が増加していない場合)は、S119に進み、積分項hγを今回の積分項hγnとしてS120へと進む。
S118、或いは、S119で積分項hγの設定を行いS120に進むと、パワーステアリング指示電流値icを、S115で演算したパワーステアリング指示電流制限値ilimとして制限し、S121に進んで、この制限されたパワーステアリング指示電流値icを出力してルーチンを抜ける。
このように、本実施の形態においては、追従操舵制御は、目標ヨーレートγt、又は、目標ステアリング角Stに基づき先行車に追従するパワーステアリング指示電流値icを演算して電動パワーステアリング制御装置13に出力する構成となっており、電動パワーステアリング制御装置14に設定されるパワーステアリング指示電流値icは、予め設定するパワーステアリング指示電流制限値ilimで制限されるので、不必要に過大な制御出力トルクが発生することがなく、急カーブ等の状況においてはドライバの操舵量を主として制御を実行させることが可能になっている。そして、このパワーステアリング指示電流制限値ilimは、自車速V0、走行半径Rt、路面μに応じて可変設定されるため、走行条件に応じたきめの細かい制御が可能となっている。尚、本実施の形態では、パワーステアリング指示電流制限値ilimは、自車速V0、走行半径Rt、路面μの3つに応じて可変設定するようになっているが、何れか1つ、或いは、何れか2つに応じて可変設定するようにしても良い。
また、本実施の形態によれば、パワーステアリング指示電流値icをパワーステアリング指示電流制限値ilimで制限した場合には、パワーステアリング指示電流値icを演算する際に用いるPID制御における積分項の絶対値の増加を禁止させるようになっている。このため、パワーステアリング指示電流値icが制限された場合においても、PID制御における積分値が蓄積することがなく、制限された状況から制限のない通常の追従操舵状態に移行した場合であってもレスポンス良く適切な制御量が得られ、精度の良い追従操舵制御を行うことが可能となっている。
尚、自動追従制御の追従加減速制御は、本実施の形態に限るものではない。更に、本実施の形態では、先行車の認識をステレオカメラからの画像を基に行うようになっているが、他の技術、例えば、ミリ波レーダと単眼カメラからの情報を基に認識するものであっても良い。
車両に搭載した運転支援装置の概略構成図 追従操舵制御プログラムのフローチャート 図2の続きのフローチャート 図2の続きのフローチャート 自車両と先行車の座標位置と関係を示す説明図 先行車の左側に障害物が存在する場合の補正の説明図 先行車の右側に障害物が存在する場合の補正の説明図 自車両に基づく制限値設定ゲインの特性図 走行路の旋回半径に基づく制限値設定ゲインの特性図 路面μに基づく制限値設定ゲインの特性図
符号の説明
1 自車両
2 ACCシステム(運転支援装置)
3 ステレオカメラ
4 ステレオ画像認識装置
5 制御ユニット(制御量制限手段、制限時積分項増加禁止手段)
6 車速センサ
7 ハンドル角センサ
8 ヨーレートセンサ
9 路面摩擦係数推定装置
14 電動パワーステアリング制御装置

Claims (4)

  1. 少なくとも目標値と実際値との差を積分した積分項を制御量に含み、該制御量に基づき操舵制御を行う車両の運転支援装置において、
    上記制御量を予め設定する制限値で制限する制御量制限手段と、
    上記制御量制限手段で上記制御量を制限した際に上記積分項の絶対値の増加を禁止させる制限時積分項増加禁止手段とを備えたことを特徴とする車両の運転支援装置。
  2. 上記目標値は、先行車の現在位置と自車両の現在位置に応じて設定する自車両の目標とするヨーレートであることを特徴とする請求項1記載の車両の運転支援装置。
  3. 上記目標値は、先行車の現在位置と自車両の現在位置に応じて設定する自車両の目標とするステアリング角であることを特徴とする請求項1記載の車両の運転支援装置。
  4. 上記予め設定する制限値は、自車速と、走行路の旋回半径と、路面摩擦係数の少なくとも一つに応じて可変設定することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の車両の運転支援装置。
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