JP2002019633A - 車線追従走行制御装置 - Google Patents

車線追従走行制御装置

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JP2002019633A
JP2002019633A JP2000205489A JP2000205489A JP2002019633A JP 2002019633 A JP2002019633 A JP 2002019633A JP 2000205489 A JP2000205489 A JP 2000205489A JP 2000205489 A JP2000205489 A JP 2000205489A JP 2002019633 A JP2002019633 A JP 2002019633A
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寛 川添
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車線に追従して走行する自動操舵を行う場合
に、運転手による操舵介入を許容しながら操舵初期に自
動操舵トルクを確保する。 【解決手段】 自動操舵トルクを発生する自動操舵用モ
ータに供給するモータ供給電流iM を制限する電流制限
値iL を、道路曲率ρが設定曲率ρS 以下であるときに
直進走行状態であると判断して、比較的小さい値の直進
走行又は保舵時に対応する電流制限値iLUに設定する
が、道路曲率ρが設定曲率ρS を越えたときに操舵開始
状態と判断して操舵時間タイマをセットすると共に、通
常制限値iLUに対して大きい値の初期制限値iLSを電流
制限値として設定し、この状態を操舵時間タイマがタイ
ムアップするまで継続し、タイムアップしたときに電流
制限値iL を通常制限値iLUに復帰させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行車線を検出
し、これに追従して走行する車線追従走行制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の車線追従走行制御装置としては、
例えば特開平7−104850号公報に記載されたもの
が知られている。この従来例では、ビデオ・カメラ等で
道路上の車線マークを検出し、信号プロセッサで車線マ
ークに対する車両の側方位置を推定し、さらに車両の向
きを検出し、これらに基づいて操舵角要求を演算し、こ
の操舵角要求と操舵角検出値との偏差に制御ゲインを乗
算してからリミッタで制限され、さらに旋回率制限され
て操舵機構に結合された電動モータに供給することによ
り、電動モータで制御トルクを発生する一方、運転者か
らの操舵トルクを補助するかあるいはこれに対抗するト
ルク入力を操舵機構に与え、運転者が印加した操舵トル
クが予め定めたトルク閾値を越えるときに電動モータに
よるトルク入力を打ち消すようにした車両用運転者補助
システムが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にあっては、車線追従走行制御を行う場合に、操舵
制御制御中でも運転者が容易に介入操舵可能とするよう
に車線追従走行制御中の操舵トルクを比較的低い値に制
限せざるを得ず、この制限を行うために、実際には電動
モータでの発生トルクの最大値を電動モータに供給する
供給電流を制限することより実現している。
【0004】このように、電動モータに供給する供給電
流を制限すると、制御操舵性能上(旋回可能横加速度)
の必要電流が制限されることになり、コーナーの曲率が
小さい場合に車線追従の性能目標である可能旋回横加速
度の旋回を達成することが難しくなるという未解決の課
題がある。また、ステアリング機構に車線追従走行制御
の操舵力発生機構とは別個の車速感応型のパワーステア
リングを連結し、このパワーステアリングで発生する操
舵補助トルクをアクチュエータに供給する電流で制限す
るように構成した場合には、パワーステアリングで発生
する操舵補助トルクが車速によって変化するため、ステ
アリング機構のトータルの操舵トルクが変化することに
なり、車線追従走行制御で発生する操舵トルクがコーナ
ーの曲率と対応しなくなるという未解決の課題がある。
【0005】そこで、本発明は、上記従来例の未解決の
課題に着目してなされたものであり、運転者の介入操舵
に影響を与えることなく車線追従制御特性を向上させる
ことができる車線追従走行制御装置を提供することを目
的としている。また、本発明は、車速感応型のパワース
テアリングを備えている場合に、このパワーステアリン
グで発生する補助操舵トルクの変化を考慮して正確な車
線追従制御特性を得ることができる車線追従走行制御装
置を提供することを他の目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る車線追従走行制御装置は、走行車線
を検出して当該走行車線に沿って車両を走行させる車線
追従走行制御装置において、車両の操舵角を検出する操
舵角検出手段と、走行車線情報を検出する走行車線情報
検出手段と、供給電流に応じた操舵トルクを発生させる
操舵トルク発生手段と、少なくとも前記走行車線情報検
出手段で検出した走行車線情報及び前記操舵角検出手段
で検出した操舵角とに基づいて前記操舵トルク発生手段
で走行車線に追従する操舵トルクを発生させる供給電流
を出力する操舵トルク制御手段と、該操舵トルク制御手
段から前記操舵トルク発生手段に供給する供給電流を制
限する電流制限手段とを備え、前記電流制限手段は、操
舵開始時に所定期間だけ電流制限値を通常制限値より大
きい値の初期制限値に設定するように構成されているこ
とを特徴としている。
【0007】この請求項1に係る発明では、車両が直進
走行状態からコーナーを走行する状態となるときに、電
流制限手段で旋回開始時に所定時間だけ電流制限値を通
常制限値より大きい値の初期制限値に設定し、この初期
制限値に従って操舵トルク制御手段から出力される操舵
トルク発生手段に対する供給電流を制限することによ
り、操舵トルク発生手段に対する供給電流を増加させ
て、車線追従制御に必要な操舵トルクを確保する。
【0008】また、請求項2に係る車線追従走行制御装
置は、請求項1に係る発明において、前記電流制限手段
は、走行車線検出手段で検出した道路曲率が設定値を越
えたときに操舵開始時として判断するように構成されて
いることを特徴としている。この請求項2に係る発明で
は、走行車線検出手段で検出した走行車線を規定する道
路曲率が設定値を越えたときに操舵開始時として判断す
るので、道路曲率が大きい場合には、さほど大きな操舵
トルクを必要としないことから操舵トルク発生手段に供
給する供給電流を通常制限値によって小さい値に制限
し、道路曲率が所定値を越えて小さくなると、初期制限
値によって大きな値に制限することにより、車線追従制
御特性を向上させ、車線追従制御で大きな操舵トルクを
必要とする場合のみ初期制限値を設定することができ
る。
【0009】さらに、請求項3に係る車線追従走行制御
装置は、請求項1に係る発明において、前記電流制限手
段は、操舵速度を検出する操舵速度検出手段を有し、該
操舵速度検出手段の操舵速度が設定速度を越えたときに
操舵開始時として判断するように構成されていることを
特徴としている。この請求項3に係る発明では、操舵速
度が設定速度以下であるときには、通常制限値を設定
し、操舵速度が設定速度を越えると初期制限値を設定す
ることにより、請求項2の作用と同様にコーナーの曲率
が大きいときには操舵トルクを小さい値に制限し、曲率
が小さいときには大きな操舵トルクを確保することがで
きる。
【0010】さらにまた、請求項4に係る車線追従走行
制御装置は、請求項1乃至3の何れかに係る発明におい
て、前記電流制限手段は、前記所定期間として操舵角が
増加している操舵時間の実測値に基づいて設定された固
定操舵時間を設定したことを特徴としている。この請求
項4に係る発明では、初期旋回状態となっ初期制限値を
設定した状態で操舵時間の実測値に基づいて設定される
固定操舵時間が経過したときに通常制限値に復帰するの
で、初期制限値による大きな操舵トルク発生状態が不必
要に長く継続されることを抑制する。
【0011】なおさらに、請求項5に係る車線追従走行
制御装置は、請求項1乃至3の何れかの発明において、
前記電流制限手段は、前記所定期間として目標操舵角を
制御操舵速度で除算した操舵時間を設定することを特徴
としている。この請求項5に係る発明では、目標操舵角
を制御操舵速度で除算した操舵時間を所定期間として設
定することにより、旋回開始状態となってから保舵状態
となるまでの時間だけ初期制限値による大きな操舵トル
ク発生状態となるので、走行状態に応じて大きな操舵ト
ルクが必要な時間だけ初期制限値を維持することができ
る。
【0012】また、請求項6に係る車線追従走行制御装
置は、請求項1乃至3の何れかの発明において、前記電
流制限手段は、操舵速度を検出する操舵速度検出手段を
有し、前記所定期間を前記操舵速度検出手段で検出した
操舵速度が設定操舵速度を越えている期間として設定す
るように構成されていることを特徴としている。この請
求項6に係る発明では、初期制限値を維持する期間が操
舵速度が設定操舵速度を越えている期間に設定されるこ
とにより、実際に操舵制御状態となってから目標操舵角
近傍となるまでの間の実際に大きな操舵トルクを必要と
する期間だけ初期制限値を維持することができる。
【0013】さらに、請求項7に係る車線追従走行制御
装置は、請求項1乃至6の何れの発明において、前記電
流制限手段は、初期制限値を車速感応型パワーステアリ
ングの操舵補助トルク特性を考慮して高速側設定車速か
ら車速の減少に伴って減少補正するように構成されてい
ることを特徴としている。この請求項7に係る発明で
は、車速感応型のパワーステアリングで発生される操舵
補助トルク特性を考慮して、電流制限手段における初期
制御値を補正するので、パワーステアリングの特性に応
じて初期制限値が補正されて、車線追従走行制御の操舵
トルクを適正状態に制御することができる。
【0014】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、車両が直
進走行状態からコーナーを走行する状態となるときに、
電流制限手段で旋回開始時に所定時間だけ電流制限値を
通常制限値より大きい値の初期制限値に設定し、この初
期制限値に従って操舵トルク制御手段による操舵トルク
発生手段に対する供給電流を制限することにより、操舵
トルク制御手段に対する供給電流を増加させて、車線追
従制御に必要な操舵トルクを確保することができ、車線
追従走行制御時の旋回性能を向上させることができると
いう効果が得られる。
【0015】また、請求項2に係る発明によれば、走行
車線検出手段で検出した走行車線を規定する道路曲率が
設定値を越えたときに操舵開始時として判断するので、
道路曲率が大きい場合には、さほど大きな操舵トルクを
必要としないことから操舵トルク発生手段に供給する供
給電流を通常制限値によって小さい値に制限し、道路曲
率が所定値を越えて小さくなると、初期制限値によって
大きな値に制限することにより、車線追従制御特性を向
上させ、車線追従制御で大きな操舵トルクを必要とする
場合のみ初期制限値を設定することができるという効果
が得られる。
【0016】さらに、請求項3に係る発明によれば、操
舵速度検出手段で検出した操舵速度が設定速度を越えた
ときに操舵開始時として判断し、操舵トルク発生手段に
供給する供給電流を初期制限値によって大きな値に制限
し、操舵速度が所定速度以下となると、通常制限値によ
って小さな値に制限することにより、車線追従制御特性
を向上させ、車線追従制御で大きな操舵トルクを必要と
する場合のみ初期制限値を設定することができるという
効果が得られる。
【0017】さらにまた、請求項4に係る発明によれ
ば、初期旋回状態となっ初期制限値を設定した状態で操
舵時間の実測値に基づいて設定される固定操舵時間が経
過したときに通常制限値に復帰するので、初期制限値に
よる大きな操舵トルク発生状態が不必要に長く継続され
ることを抑制することができるという効果が得られる。
なおさらに、請求項5に係る発明によれば、目標操舵角
を制御操舵速度で除算した操舵時間を所定期間として設
定することにより、旋回開始状態となってから保舵状態
となるまでの時間だけ初期制限値による大きな操舵トル
ク発生状態となるので、走行状態に応じて真に大きな操
舵トルクが必要な時間だけ初期制限値を維持することが
できるという効果が得られる。
【0018】また、請求項6に係る発明によれば、初期
制限値を維持する期間が操舵速度が設定操舵速度を越え
ている期間に設定されることにより、実際に操舵制御状
態となってから目標操舵角近傍となるまでの間の実際に
大きな操舵トルクを必要とする期間だけ初期制限値を維
持することができ、初期制限値の維持状態をより確実に
設定することができるという効果が得られる。
【0019】さらに、請求項7に係る発明によれば、車
速感応型のパワーステアリングで発生される操舵補助ト
ルク特性を考慮して、電流制限手段における初期制御値
を補正するので、パワーステアリングの特性に応じて初
期制限値が補正されて、パワーステアリングの操舵補助
トルクによるセルフアライニングトルクの変化を正確に
補正して車線追従走行制御の操舵トルクを適正状態に制
御することができるとうい効果が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を伴って説明する。図1は、本発明の第1の実施形態を
示す概略構成図であり、図1(b)において、1FL,
1FRは前輪、1RL及び1RRは後輪を示し、前輪1
FL,1FRには一般的なラックアンドピニオン式の操
舵機構が配設されている。この操舵機構は、前輪1F
L,1FRの操舵軸(タイロッド)に接続されるラック
2と、これに噛合するピニオン3と、このピニオン3を
ステアリングホイール4に与えられる操舵トルクで回転
させるステアリングシャフト5とを備えている。
【0021】また、ステアリングシャフト5におけるピ
ニオン3の上部には、前輪1FL,1FRを自動操舵す
るための操舵アクチュエータを構成する自動操舵機構1
3が配設されている。この自動操舵機構13は、ステア
リングシャフト5と同軸に取付けられたドリブンギヤ1
4と、これに噛合するドライブギヤ15と、このドライ
ブギヤ15を回転駆動する自動操舵用モータ16とから
構成されている。なお、自動操舵モータ16とドライブ
ギヤ15との間にはクラッチ機構17が介装されてお
り、自動操舵制御時にのみクラッチ機構17が締結さ
れ、そうでないときにはクラッチ機構17が非締結状態
となって自動操舵モータ16の回転力がステアリングシ
ャフト5に入力されないようしている。
【0022】また、車両には種々のセンサ類が取付けら
れている。図中、21は舵角センサであって、ステアリ
ングシャフト5の回転角から操舵角θを検出してコント
ロールユニット10に出力する。また、図示しない自動
変速機の出力側に車速センサ22が取付けられ、この車
速センサ22で検出された車速検出値Vもコントロール
ユニット10に出力される。
【0023】さらに、車室内のインナーミラーステー等
の固定部には、図1(a)に示すように、CCDカメラ
等の単眼カメラ25が設置され、車両前方状況を撮像
し、撮像した画像データをカメラコントローラ26に出
力する。このカメラコントローラ26は、例えば特開平
11−102499号公報に記載されているように、単
眼カメラ25の画像データを二値化等の処理により自車
両近傍の白線を検出すると共に、所定の車両前方注視点
での道路に対する車両の相対横偏位y、車両の白線の接
線に対するヨー角Φ、走行車線前方の道路曲率ρを算出
し、これらをコントロールユニット10に出力する。
【0024】コントロールユニット10は、図示しない
マイクロコンピュータ等の離散化されたディジタルシス
テムで構成され、入力されたヨー角Φ、相対横偏位y、
道路曲率ρに基づいてコーナーを通過する際に最適な目
標操舵角θ* を算出し、操舵角センサ21で検出した実
操舵角θを目標操舵角θ* に一致させるように自動操舵
用モータ16に対する供給電流iM を算出し、この供給
電流iM を電流制限処理してからパルス幅変調してパル
ス電流に変換して自動操舵用モータ16に出力すること
により、自動操舵用モータ16をデューティ制御する。
【0025】次に、上記実施形態の動作をコントロール
ユニット10で実行する操舵制御処理手順を表す図2及
び電流制限値演算処理手順を表す図3のフローチャート
を伴って説明する。この操舵制御処理は、メインプログ
ラムとして実行され、先ず、ステップS1で、操舵角セ
ンサ21で検出した実操舵角θ、車速センサ18で検出
した車速検出値V、及びカメラコントローラ26で検出
したヨー角Φ、横偏位量y及び道路曲率ρを読込んでか
らステップS2に移行する。
【0026】このステップS2では、ヨー角Φ、横偏位
量y及び道路曲率ρをもとに下記(1)式の演算を行っ
て目標操舵角θ* を算出する。 θ* =Ka・Φ+Kb・y+Kc・ρ …………(1) ここで、Ka,Kb,Kcは、車速に応じて変動する制
御ゲインであり、目標操舵角θ* は右方向の操舵時に正
値、左方向の操舵時には負値となる。
【0027】次いで、ステップS3に移行して、下記
(2)式に従った演算を行って、実操舵角θを目標操舵
角θ* に一致させるPID制御を行って自動操舵用モー
タ16に対するモータ供給電流iM を算出し、これをモ
ータ供給電流記憶領域に更新記憶する。 iM =Kvi(Kp+Ki/s+Kd・s)(θ* −θ) …………(2) ここで、Kviは電圧値を電流値に変換するための制御
ゲイン、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲイン、Kdは
微分ゲインである。
【0028】この(2)式でモータ供給電流iM を算出
する理由は、図4に示すように、減算器31で、目標操
舵角θ* から実操舵角θを減算して両者の偏差Δθを算
出し、これを演算器32に供給して、PID制御演算を
行って目標モータ制御電圧V * を算出し、この目標モー
タ制御電圧V* を電圧電流変換器33に供給して、目標
モータ制御電圧V* に制御ゲインKviを乗算してモー
タ供給電流iM を算出し、これを自動操舵用モータ16
に供給するフィードバック制御系を構成した場合を考
え、これと等価な演算を行うようにしたものである。
【0029】次いで、ステップS4に移行して、算出し
た供給電流iM が電流制限値記憶領域に記憶されている
電流制限値iL を越えているか否かを判定し、iM ≦i
L であるときには直接ステップS6に移行し、iM >i
L であるときにはステップS5に移行して、電流制限値
L を供給電流iM として設定し、これを前記モータ供
給電流記憶領域に更新記憶してからステップS6に移行
する。
【0030】このステップS6では、供給電流記憶領域
に記憶されている供給電流iM をパルス幅変調したパル
ス電流を操舵補助モータ13に操舵方向に応じた向きと
なるように出力してから前記ステップS1に戻る。ま
た、電流制限値演算処理は、図3に示すように、ステッ
プS11でカメラコントローラ26で算出した道路曲率
ρを読込み,次いでステップS12に移行して、道路曲
率ρが予め設定した設定曲率ρS を越えているか否かを
判定することにより、操舵を開始した初期操舵状態であ
るか否かを判定し、ρ≦ρS であるときには、略直線走
行状態であると判断してステップS13に移行して、走
行状態フラグFRを直進走行状態を表す“0”にリセッ
トしてからステップS14に移行し、図5に示す直進走
行や保舵状態で使用する比較的小さい値の通常制限値i
LUを電流制限値iL として設定し、これを電流制限値記
憶領域に更新記憶してから処理を終了してステップS1
1に戻る。
【0031】一方、ステップS12の判定結果が、ρ≧
ρS であるときには、旋回状態であると判断してステッ
プS15に移行し、走行状態フラグFRが“0”にリセ
ットされているか否かを判定し、これが“1”にセット
されているときには旋回状態を継続しているものと判断
して直接ステップS18に移行し、走行状態フラグFR
が“0”にリセットされているときには前回の走行状態
が直進走行状態であり、旋回開始状態であると判断して
ステップS16に移行し、予め種々のコーナーでの操舵
角が増加している操舵時間の実測値に基づいて算出され
た固定操舵時間t1に設定された操舵時間タイマをセッ
トし、次いでステップS17に移行して、走行状態フラ
グFRを旋回状態を表す“1”にセットしてからステッ
プS18に移行する。
【0032】ステップS18では、操舵時間タイマがタ
イムアップしたか否かを判定し、これがタイムアップし
ていないときにはステップS19に移行して、前述した
通常制限値iLUに比較して後述する操舵系のオーバーオ
ールフリックションとアクチュエータフリクションとの
和でなるフリックショントルクTFRに相当する電流値i
TFの例えば2倍程度を加算した初期制限値iLSに設定し
てから前記ステップS12に戻り、操舵時間タイマがタ
イムアップしたときには保舵状態又は直進状態に復帰す
るものと判断して前記ステップS14に移行する。
【0033】したがって、今、車両が直進路の中央部を
直進走行しているものとすると、この状態では、道路曲
率検出装置19で検出した道路曲率ρが設定曲率ρS
り小さくなるため、図3の電流制限値演算処理におい
て、ステップS12からステップS13に移行すること
により、走行状態フラグFRが“0”にリセットされ、
次いでステップS14に移行して、図5に示すように、
時点t0 で比較的小さい値の通常制限値iLUが電流制限
値iL として設定される。
【0034】一方、図2の操舵制御処理では、道路曲率
ρが非常に小さい値であると共に、車両の車線中央を直
進走行しているので、ヨー角Φ及び相対横偏位yも小さ
い値となり、ステップS2で算出される目標操舵角θ*
が略“0”となり、このときの操舵角センサ21で検出
した実操舵角θも略“0”となるので、ステップS3で
算出されるモータ供給電流iM も略零となる。このた
め、モータ供給電流iMが直進状態又は保舵状態に最適
な小さい値の通常制限値iLUに設定された電流制限値i
L より小さい値となるので、このモータ供給電流iM
そのままパルス幅変調されたパルス電流として自動操舵
用モータ16に供給されることにより、この自動操舵用
モータ16の駆動が停止された状態を維持し、直進走行
状態を継続する。この直進走行状態では、自動操舵用モ
ータ16が駆動されていないので、例えば運転者の意志
で車線変更する場合や前方の障害物を回避する場合に、
ステーリングホイール4を介入操舵した場合に、自動操
舵力が負荷となることがなく、軽い操舵トルクで操舵を
行って車線変更を行うことができる。
【0035】この直進走行状態から比較的道路曲率ρが
大きい右側にカーブしたコーナーを通過する状態となる
と、カメラコントローラ26から入力されるヨー角Φ、
所定前方注視点における相対横方向y及び道路曲率ρの
値が正方向に増加することになる。このため、図3の電
流制限値演算処理で道路曲率ρが設定曲率ρS を越える
状態となるまでは、ステップS12からステップS13
を経てステップS14に移行することにより、通常制限
値iLUが電流制限値iL として設定される状態が継続さ
れる。
【0036】しかしながら、時点t1 で、道路曲率ρが
設定曲率ρS を越える状態となると、ステップS12か
らステップS15に移行し、前回まで直進走行状態であ
り、走行状態フラグFRが“0”にリセットされている
ので、ステップS16に移行して、操舵時間タイマをセ
ットしてカウントを開始し、次いでステップS17に移
行して、走行状態フラグFRを“1”にセットしてから
ステップS18に移行し、操舵時間タイマがセットされ
たばかりであるので、ステップS19に移行して、図5
に示すように、電流制限値iL として通常制限値iLU
り大きな値の初期制限値iLSが設定され、これが電流制
限値記憶領域に更新記憶される。
【0037】また、図2の操舵制御処理では、所定の前
方注視点がコーナー開始部に達すると、コーナーの道路
曲率ρが徐々に大きい値となると共に、相対横偏位y及
びヨー角Φも大きくなるので、ステップS2で算出され
る目標操舵角θ* が正方向に増加することになる。この
ため、ステップS3で算出されるモータ供給電流iM
“0”から増加し、コーナーの道路曲率ρに応じた値の
モータ供給電流iM が算出される。このとき、前述した
ように図3の電流制限値演算手段で通常制限値iLUに比
較して大きな値の初期制限値iLSが電流制限値iL とし
て設定されていることにより、この電流制限値iL に達
するまでの範囲のモータ電流iM を自動操舵用モータ1
6に供給することが可能となり、旋回初期時に比較的大
きな操舵トルクを発生して、操舵機構13によって前輪
1FL及び1FRを右転舵して、車両を走行車線の中央
に道路曲率ρの接線と平行となるように自動操舵してコ
ーナーを走行することができる。
【0038】このコーナーにさしかかることによる操舵
開始時には、自動操舵で発生する操舵トルクは、セルフ
アライニングトルクTSAと操舵系のオーバーオールフリ
クション及びアクチュエータフリクションを加算したフ
リクショントルクTFRとの合成力でなる操舵必要トルク
に打ち勝つ必要があり、比較的大きな操舵トルクを必要
とすることになり、上記したように、初期制限値iLS
モータ供給電流iM の電流制限を緩和することにより、
自動操舵に必要な操舵必要トルクより大きな操舵トルク
を確保することができる。
【0039】そして、図3の処理において、ステップS
19からステップS12に戻り、コーナー走行を継続し
ているときには前回の処理時に走行状態フラグFRが
“1”にセットされているので、ステップS15から直
接ステップS18に移行し、操舵時間タイマがタイムア
ップしたか否かを判定し、操舵時間タイマがタイムアッ
プしないときには、ステップS19に移行して大きな値
の初期制限値iLSによってモータ供給電流iM が制限さ
れる状態が継続されるので、自動操舵用モータ16で大
きな操舵トルクを発生して効果的な車線追従走行制御を
行うことができる。
【0040】その後、操舵状態から保舵状態に移行し、
時点t2 で、操舵時間タイマがタイムアップすると、図
3の電流制限値演算処理において、ステップS18から
ステップS14に移行して、通常制限値iLUが電流制限
値iL として設定される状態に復帰し、これによって、
モータ供給電流iM が制限される状態に復帰することに
より、自動操舵用モータ16で発生する操舵トルクが小
さい値に制限されて、運転者の意志による操舵介入が容
易な状態に復帰する。
【0041】この保舵状態では、操舵開始時と異なり、
前述した操舵系のオーバーオールフリクション及びアク
チュエータフリクションの和で表されるフリクショント
ルクTFRが保舵力に加算されることになるため、セルフ
アライニングトルクTSAからフリックショントルクTFR
を減算した値の操舵時必要トルクより小さな保舵トルク
を発生できれば良いので、モータ供給電流iM を通常制
限値iLUで小さい値に制限しても必要な保舵トルクを確
保することができる。
【0042】一方、操舵時間タイマがタイムアップする
前に直線走行状態に復帰したときには、ステップS12
からステップS13に移行して、走行状態フラグFRが
“0”にリセットされるので、例えはスラローム走行す
る場合のように左右の操舵を繰り返す場合には、道路曲
率ρが小さくなった時点で走行状態フラグFRが“0”
にリセットされることにより、右又は左操舵状態から左
又は右操舵状態に切り換わる際に、操舵時間タイマが起
動されて、所定時間t1の計時状態となり、旋回開始後
所定期間だけ初期制限値iLSが電流制限値iL として設
定されることになり、旋回初期時に大きな操舵トルクを
確保して車線追従性能を向上させることができ、その後
は通常制限値iLUに復帰させることにより、運転者の意
志による操舵介入を容易とすることができる。
【0043】なお、上記第1の実施形態においては、道
路曲率ρが設定曲率ρS を越えたときに操舵開始状態と
判定する場合について説明したが、これに限定されるも
のではなく、図6に示すように、図3におけるステップ
S12に代えて、操舵角センサ21で検出した実操舵角
θを微分して操舵角速度θ′(=dθ/dt)を算出す
るステップS21と、このステップS21で算出した操
舵角速度θ′が設定速度θ′S を越えたか否かを判定す
るステップS22を設け、このステップS22の判定結
果がθ′≦θ′S であるときに前記ステップS13に移
行し、θ′>θ′S であるときに前記ステップS15に
移行するように構成し、操舵角速度θ′が設定速度θ′
S 以下であるときには直線走行状態と判断し、設定速度
θ′S を越えたときに操舵開始状態であると判断するよ
うにしてもよい。
【0044】また、上記第1の実施形態においては、初
期制限値iLSを維持する期間を操舵時間タイマがタイム
アップするまでの固定値t1に設定する場合について説
明したが、これに限定されるものではなく、図7に示す
ように、図3におけるステップS15とステップS16
との間に前記ステップS2の操舵制御処理で算出される
目標操舵角θ* から実操舵角θを減算した値の絶対値で
なる操舵角偏差Δθを算出するステップS31及び算出
した操舵角偏差Δθを予め設定された制御操舵速度θ′
C で除算して操舵時間t1を算出し、算出した操舵時間
t1をソフトウェアタイマで構成される操舵時間タイマ
に設定するステップS32を挿入することにより、旋回
開始時の操舵角偏差Δθに応じた操舵時間t1を設定す
ることにより、より正確な初期制限値継続期間を設定す
ることができる。ここで、操舵角偏差Δθに基づいて操
舵時間t1を設定したが、前回が直進走行状態であり、
実操舵角θが略“0”であるので、目標操舵角θ* をそ
のまま使用して、これを制御操舵速度で除算して操舵時
間t1を算出するようにしてもよい。
【0045】さらには、図8に示すように、図6におけ
るステップS15〜ステップS18の処理を省略し、ス
テップS22の判定結果がθ′>θ′S であるときに直
接ステップS19に移行するようにして、操舵速度θ′
が設定速度θ′S を越えている期間即ち操舵の切り増し
を行っている期間だけ初期制限値iLSを電流制限値i L
として設定するようにしてもよく、この場合には、保舵
状態又は直進状態に近くなって操舵速度θ′が設定速度
θ′S 以下となったときに通常制限値iLUに復帰するこ
とになり、自動操舵状況により正確に対応した初期制限
値iLSの設定を行うことができる。
【0046】次に、本発明の第2の実施形態を図9及び
図10について説明する。この第2の実施形態は、操舵
機構13が車速感応型のパワーステアリングを備えてい
る場合に、このパワーステアリングで発生する操舵補助
トルクの変化に影響されることなく自動操舵を行うよう
にしたものである。すなわち、第2の実施形態では、図
9に示すように、ラック2と並列にパワーステアリング
50が配設されている。このパワーステアリング50
は、両ロッド型の流体シリンダ51を有し、この流体シ
リンダ51におけるピストンロッド52の両端がラック
2に連結されていると共に、ピストン53で画成された
流体シリンダ51の流体室54L及び54Rがパワース
テアリングバルブ55を介して油圧ポンプ56及び油タ
ンク57に連結されている。
【0047】ここで、パワーステアリングバルブ55
は、ステアリングシャフト5におけるドリブンギヤ14
よりピニオン3側に介装されたトーションバーの周りに
形成されており、ステアリングシャフト5に小さな左
(又は右)操舵トルクが入力されたときに可変オリフィ
ス61L(又は61R)及び62L(又は62R)が閉
じきり、大きな操舵トルクが入力されたときに可変オリ
フィス63L,63Rが閉じきるように設定されている
と共に、可変オリフィス62L及び63Lの接続点と可
変オリフィス62R及び63Rの接続点との間に車速V
が高くなるに従って開く電磁ソレノイドバルブ64が配
設された構成を有する。ここで、電磁ソレノイドバルブ
64には、図10に示すような車速に応じた通電電流i
V が供給され、低車速域では高い値iMAX の通電電流i
V が供給されて全閉状態となり、この状態から車速Vが
第1の設定車速V1 を越えて増加すると、車速Vの増加
に応じて通電電流iV が減少し、車速Vが第2の設定車
速V2 以上となると最小通電電流iMIN となって略全開
状態となる。
【0048】したがって、車両が停車時や低車速で走行
している場合には、電磁ソレノイドバルブ64が閉状態
となり、この状態で、非操舵時には各オリフィス61F
〜63Rが全開状態であるので、流体シリンダ50には
圧力が供給されず、操舵補助トルクの発生が停止される
が、例えばステアリングホイール4を右操舵したときに
は、その操舵トルクに応じて可変オリフィス61R〜6
3Rが閉じるため、油圧ポンプ56から供給される圧力
流体は、可変オリフィス61L,63R及び62Rを通
じて油タンク57に供給されることになり、可変オリフ
ィス62R及び63Rの閉じ量に応じた大きな流体圧が
流体室54に供給されることにより、ピストンロッド5
1が左動してラック2を左動させ大きな右操舵補助トル
クを発生させて、運転者が軽い操舵を行うことができ
る。
【0049】一方、高速走行での右操舵時には、電磁ソ
レノイドバルブ64が全開状態となるので、操舵時に作
動流体が可変オリフィス62Rをバイパスすることにな
り、可変オリフィス63Rで発生する小さい流体圧が流
体室54に供給されることにより、ピストンロッド51
が左動してラック2を左動させる小さな操舵補助トルク
を発生させて重目の操舵力となる。
【0050】このように、パワーステアリング50で発
生する操舵補助トルクが、車速Vが高くなるにつれて小
さくなるように設定されていることから、電流制限値演
算処理が図11に示すように、第1の実施形態における
図3の処理にステップS18とステップS19との間に
車速Vをもとに、図12に示す制御ゲイン算出用制御マ
ップを参照して制御ゲインKG を算出するステップS4
1と、算出した制御ゲインKG をパワーステアリングの
操舵補助トルクが最小であるときの最大初期制限値i
LSMAX に乗算して初期制限値iLSを算出するステップS
42とが介挿され、このステップS42で算出された初
期制限値iLSがステップS19で電流制限値iL として
設定されることを除いては図3の処理と同様の処理を行
い、図3との対応処理には同一ステップ番号を付し、そ
の詳細説明はこれを省略する。
【0051】ここで、図12の制御ゲイン算出用制御マ
ップは、車速Vが第1の設定車速V 1 に達するまでの間
は、制御ゲインKG が“1”より十分に小さい値の最小
値K GMINに設定され、車速Vが第1の設定車速V1 を越
えて増加すると、その増加に応じて制御ゲインKG も増
加し、車速Vが第2の設定車速V2 以上となると制御ゲ
インKG が“1”に固定されるように設定されている。
【0052】この第2の実施形態によると、車両が停止
しているか又は第1の設定車速V1未満で走行している
状態は、制御ゲインKG が最小値KGMINに設定されるこ
とにより、自動操舵用モータ16で発生される自動操舵
トルクによってステアリングシャフト5が回動すると、
これに応じてパワーステアリングバルブ55の可変オリ
フィス61L〜63L(又は61R〜63R)が閉じら
れる方向に作動されることにより、パワーステアリング
50で図10に示す最大値iMAX の通電電流i V が電磁
ソレノイドバルブ64に供給されることにより、自動操
舵トルクに応じた操舵補助トルクが流体シリンダ51で
発生され、これがラック2に伝達されるので、自動操舵
トルクと操舵補助トルクとの和で表される操舵トルクが
操舵機構13に伝達されて、旋回開始時に前述した第1
の実施形態におけると同様の操舵トルクを発生すること
ができる。
【0053】そして、車速Vが増加することにより、パ
ワーステアリング50で発生される操舵補助トルクが減
少することにより、この分制御ゲインKG が増加して、
自動操舵トルクの制限が緩和されるので、操舵補助トル
クと自動操舵トルクとの和は第1の実施形態で発生する
自動操舵トルクと一致することになり、さらに車速Vが
第2の設定車速V2 以上となると制御ゲインKG
“1”となり、パワーステアリング50で発生される操
舵補助トルクが最小となる分を自動操舵トルクが最大と
なって補い、両者の和が第1の実施形態におけると同様
の操舵トルクを発生することができる。
【0054】したがって、車速によってパワーステアリ
ング50で発生される操舵補助トルクの変化に応じて初
期電流制限値iL を変化させることができ、車速にかか
わらず、自動操舵時における旋回開始時に発生する操舵
トルクを略一定値に制御することができる。なお、上記
第2の実施形態においても、前述した第1の実施形態と
同様に、操舵時間t1を目標操舵角θ* と操舵角θとの
操舵角偏差Δθを制御操舵速度θ′ C で除算して算出す
る操舵時間t1としたり、操舵速度θ′が設定速度θ′
S を越えている期間のみ初期制限値iL を設定するよう
にしたり、操舵開始状態を操舵速度θ′で判断するよう
にしてもよい。
【0055】また、上記第2の実施形態においては、流
体圧を使用したパワーステアリング50を適用した場合
について説明したが、これに限定されるものではなく、
電動モータを使用した車速感応型の電動パワーステアリ
ングを適用するようにしてもよい。さらに、上記第1及
び第2の実施形態においては、目標操舵角θ* をヨー角
Φ、相対横偏位y及び道路曲率ρに基づいて算出する場
合について説明したが、これに限定されるものではな
く、相対横偏位yと道路曲率ρとに基づいて目標操舵角
θ* を算出するようにしてもよく、さらには車速Vと道
路曲率ρとに基づいて下記(3)式に従って目標操舵角
θ* を算出するようにしてもよい。
【0056】 θ* =(a+b)・ρ+(m ・ ρ・ V2(b・ Cr-a・ Cf))/((a+b)Cf ・ Cr) ……(3) 但し、aは前輪軸と車両重心点との平面視における距
離、bは後輪軸と車両重心点との平面視における距離、
mは車両質量、Cfは前左右二輪のコーナリングスティ
フネス、Crは後左右二輪のコーナリングスティフネス
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す概略構成図であ
る。
【図2】第1の実施形態における操舵制御処理手順の一
例を示すフローチャートである。
【図3】第1の実施形態における電流制限値演算処理手
順の一例を示すフローチャートである。
【図4】操舵サーボ系の一例を示すブロック線図であ
る。
【図5】第1の実施形態における電流制限値の変化状態
を示すタイムチャートである。
【図6】第1の実施形態の変形例を示すフローチャート
である。
【図7】第1の実施形態の他の変形例を示すフローチャ
ートである。
【図8】第1の実施形態のさらに他の変形例を示すフロ
ーチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態を示す概略構成図であ
る。
【図10】パワーステアリングの車速感応特性を示す特
性線図である。
【図11】第2の実施形態における電流制限値演算処理
手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】車速と制御ゲインとの関係を示す制御ゲイン
算出用制御マップを示す特性線図である。
【符号の説明】 2 ラック 3 ピニオン 4 ステアリングホイール 5 ステアリングシャフト 10 コントロールユニット 13 操舵機構 16 自動操舵用モータ 21 操舵角センサ 22 車速センサ 25 単眼カメラ 26 カメラコントローラ 50 パワーステアリング 51 流体シリンダ 55 パワーステアリングバルブ 64 電磁ソレノイドバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 5/04 B62D 5/04 // B62D 101:00 101:00 113:00 113:00 117:00 117:00 (72)発明者 島影 正康 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3D032 CC12 CC20 DA03 DA09 DA23 DA64 EA01 EB04 EC02 EC23 3D033 CA13 CA17 CA19 CA21 EB06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車線を検出して当該走行車線に沿っ
    て車両を走行させる車線追従走行制御装置において、車
    両の操舵角を検出する操舵角検出手段と、走行車線情報
    を検出する走行車線情報検出手段と、供給電流に応じた
    操舵トルクを発生させる操舵トルク発生手段と、少なく
    とも前記走行車線情報検出手段で検出した走行車線情報
    及び前記操舵角検出手段で検出した操舵角とに基づいて
    前記操舵トルク発生手段で走行車線に追従する操舵トル
    クを発生させる供給電流を出力する操舵トルク制御手段
    と、該操舵トルク制御手段から前記操舵トルク発生手段
    に供給する供給電流を制限する電流制限手段とを備え、
    前記電流制限手段は、操舵開始時に所定期間だけ電流制
    限値を通常制限値より大きい値の初期制限値に設定する
    ように構成されていることを特徴とする車線追従走行制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記電流制限手段は、走行車線検出手段
    で検出した道路曲率が設定値を越えたときに操舵開始時
    として判断するように構成されていることを特徴とする
    請求項1記載の車線追従走行制御装置。
  3. 【請求項3】 前記電流制限手段は、操舵速度を検出す
    る操舵速度検出手段を有し、該操舵速度検出手段の操舵
    速度が設定速度を越えたときに操舵開始時として判断す
    るように構成されていることを特徴とする請求項1記載
    の車線追従走行制御装置。
  4. 【請求項4】 前記電流制限手段は、前記所定期間とし
    て操舵角が増加している操舵時間の実測値に基づいて設
    定された固定操舵時間を設定したことを特徴とする請求
    項1乃至3の何れかに記載の車線追従走行制御装置。
  5. 【請求項5】 前記電流制限手段は、前記所定期間とし
    て目標操舵角を制御操舵速度で除算した操舵時間を設定
    することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の
    車線追従走行制御装置。
  6. 【請求項6】 前記電流制限手段は、操舵速度を検出す
    る操舵速度検出手段を有し、前記所定期間を前記操舵速
    度検出手段で検出した操舵速度が設定操舵速度を越えて
    いる期間として設定するように構成されていることを特
    徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の車線追従走行
    制御装置。
  7. 【請求項7】 前記電流制限手段は、初期制限値を車速
    感応型パワーステアリングの操舵補助トルク特性を考慮
    して高速側設定車速から車速の減少に伴って減少補正す
    るように構成されていることを特徴とする請求項1乃至
    6の何れかに記載の車線追従走行制御装置。
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