JP2006297378A - 塗布膜製品の製造方法 - Google Patents

塗布膜製品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006297378A
JP2006297378A JP2006064736A JP2006064736A JP2006297378A JP 2006297378 A JP2006297378 A JP 2006297378A JP 2006064736 A JP2006064736 A JP 2006064736A JP 2006064736 A JP2006064736 A JP 2006064736A JP 2006297378 A JP2006297378 A JP 2006297378A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
drying
solid content
content concentration
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2006064736A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuto Naruse
康人 成瀬
Kenji Hayashi
賢二 林
Manabu Hashigaya
学 橋ケ谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2006064736A priority Critical patent/JP2006297378A/ja
Priority to EP06005783A priority patent/EP1705005A1/en
Priority to US11/384,494 priority patent/US7537805B2/en
Publication of JP2006297378A publication Critical patent/JP2006297378A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C1/00Forme preparation
    • B41C1/10Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme
    • B41C1/1008Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme by removal or destruction of lithographic material on the lithographic support, e.g. by laser or spark ablation; by the use of materials rendered soluble or insoluble by heat exposure, e.g. by heat produced from a light to heat transforming system; by on-the-press exposure or on-the-press development, e.g. by the fountain of photolithographic materials
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C1/00Forme preparation
    • B41C1/10Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme
    • B41C1/1008Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme by removal or destruction of lithographic material on the lithographic support, e.g. by laser or spark ablation; by the use of materials rendered soluble or insoluble by heat exposure, e.g. by heat produced from a light to heat transforming system; by on-the-press exposure or on-the-press development, e.g. by the fountain of photolithographic materials
    • B41C1/1016Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme by removal or destruction of lithographic material on the lithographic support, e.g. by laser or spark ablation; by the use of materials rendered soluble or insoluble by heat exposure, e.g. by heat produced from a light to heat transforming system; by on-the-press exposure or on-the-press development, e.g. by the fountain of photolithographic materials characterised by structural details, e.g. protective layers, backcoat layers or several imaging layers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C2201/00Location, type or constituents of the non-imaging layers in lithographic printing formes
    • B41C2201/02Cover layers; Protective layers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C2210/00Preparation or type or constituents of the imaging layers, in relation to lithographic printing forme preparation
    • B41C2210/24Preparation or type or constituents of the imaging layers, in relation to lithographic printing forme preparation characterised by a macromolecular compound or binder obtained by reactions involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. acrylics, vinyl polymers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

【課題】ウエブ表面の凹凸に倣うように塗布膜を形成することができるので、塗布膜の膜厚み分布を小さくすることができる。
【解決手段】塗布と乾燥により製造される塗布膜製品を製造するための塗布液は、 (A)前記乾燥工程での塗布膜の乾燥により前記塗布液中の固形分濃度が15質量%以上に増加した以降の乾燥過程において、又は塗布時での塗布液中の固形分濃度が15質量%以上のときには乾燥開始以降の乾燥過程において、(B)前記塗布液の剪断粘度が剪断速度103 sec-1以下で5mPas以上になること、(C)前記固形分濃度の増加割合に対する前記剪断粘度の増加割合の増加係数である1次微分係数を、平均粘度で割った値が0.15以上であること、(D)前記増加係数の前記固形分濃度に対する更なる増加係数である2次微分係数が正であること、の4つの液物性を満足するように設計される。
【選択図】 図3

Description

本発明は塗布膜製品の製造方法に係り、特に塗布膜製品が、粗面化処理によって微細凹凸が形成されたウエブに感光層用塗布液を少なくとも塗布・乾燥して製造される平版印刷版であり、該塗布膜製品を製造する際に、平版印刷版の感度に影響を及ぼし易い塗布膜の厚み分布を抑制するための技術に関する。
平版印刷版の製造ラインでは、ウエブ(長尺状のアルミニウム支持体)を長手方向に搬送させながら、粗面化処理(砂目立て処理)されたウエブ面に感光層等の塗布膜を形成して、この塗布膜を乾燥することにより平版印刷版を製造している。
ところで、平版印刷版、特に重層型のCTP版(コンピューター・ツー・プレート)では、1g/m2 以下の薄膜な塗布層で膜厚分布が不均一になると、平版印刷版の感度が不均一になるという問題がある。この問題は、粗面化処理されることによるウエブ面の凹凸に起因して膜厚分布が生じる場合でも無視できない感度差が生じ、刷版性能に大きな影響を及ぼす。このことを詳しく説明すると、図5に示すように、アルミニウム支持体1の上に下層2と上層3との2層を形成した場合、上層2の厚みはアルミニウム支持体1の凸部1Aに対応する上層部分3Aでは膜厚d1 が0.14μm程度であるのに対し、凹部1Bに対応する上層部分3Bでは膜厚d2 が1.0μm程度になってしまう。この結果、膜厚が薄くなり過ぎた上層部分3Aでは耐刷性が不良になり、膜厚が厚く成り過ぎた上層部分3Bでは現像処理で除去しきれないことに起因してポツ残膜不良が発生する。このように不良部分が発生することにより、製品歩留りが低減するという欠点がある。また、膜厚が不均一になることから、適正な膜厚以上に塗布量を多く設定せざるを得ないという問題もあり、それだけ塗布液費用のコストアップにもなる。
かかる問題を解決するために、本出願人は、乾燥工程において、ウエブの走行方向に対して直角に設置したエアノズルから塗布膜面にエアーを吹きつけて塗布膜を急速乾燥することにより、アルミニウム支持体の凹凸に倣うように塗布膜を形成することを提案した(特許文献1)。しかし、特許文献1の場合には、高圧エアーを塗布膜面に対して直角に吹き付けるので、乾燥工程前半のように残留溶媒量が多く塗布膜が流動し易い状態では、塗布膜面の面質が悪化してしまうという問題がある。
そこで、本出願人は、特願2003−324462では、乾燥工程において、塗布膜面と平行な方向に乾燥風を送風することで、面質を悪化させないように塗布膜を急速乾燥し、これによりアルミニウム支持体の凹凸に倣うように塗布膜を形成することを提案中である。
特開平7−89255号公報
しかしながら、特許文献1及び特願2003−324462は、何れも乾燥工程における熱風の吹き出し方法等のように乾燥条件を変えることで急速乾燥して乾燥時の塗布液のレベリング作用を抑制し、これによりアルミニウム支持体の凹凸に倣うように塗布膜を形成するものであるが、塗布液の種類による組成の違いや塗布・乾燥ラインのライン速度等の条件に応じて乾燥制御が難しいという問題がある。また、既設の乾燥設備の場合には、熱風を吹き出すエアノズル等の改造が必要になり、コストアップになる。
また、支持体の凹凸に倣うように塗布膜を形成することで塗布膜の膜厚分布を小さくする技術は、何も平版印刷版に限ったことではなく、塗布膜製品一般にも適用できる技術である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ウエブ表面の凹凸に倣うように塗布膜を形成することができるので、塗布膜の膜厚み分布を小さくすることができ、例えば平版印刷版に適用した場合には、感度に影響を及ぼし易い塗布膜の厚み分布を抑制することができる塗布膜製品の製造方法を提供することを目的とする。
平版印刷版の例で説明すると、塗布液をウエブに塗布した直後は、粗面化処理されたウエブ表面の凹凸に倣って塗布膜が形成される傾向にある。しかし、塗布膜の厚みはウエブ表面の凹凸(通常、0.2〜0.4μm程度)に比べて顕著に大きいため、乾燥工程で塗布液の表面張力等により塗布液のレベリング作用が生じる。これにより、ウエブ表面の凸部に対応する塗布膜部分の膜厚が小さくなり、凹部に対応する塗布膜部分の膜厚が大きくなるので、塗布膜に膜厚分布が生じ、平版印刷版の感度を低下させる。
そこで、本発明者は、塗布工程での塗布に支障がなく且つ乾燥工程でレベリング作用の生じにくい液物性を有する塗布液を設計することで、粗面化処理されたウエブ表面の凹凸に倣うように塗布膜を形成することができないか鋭意研究した。その結果、乾燥工程で乾燥されて増加する塗布液中の固形分濃度と低剪断速度(剪断速度103 sec-1以下)条件下での剪断粘度との関係、更には塗布液の固形分濃度の増加割合に対する剪断粘度の増加割合の増加係数(1次微分係数)を平均粘度で割った値が0.15以上であること、その増加係数を更に微分した1次微分係数が正の値をとることの、3つの液物性条件を満足する塗布液を使用することで目的を達成できるとの知見を得た。本発明は、かかる知見に基づいて成されたものである。
本発明の請求項1は、前記目的を達成するために、表面に微細凹凸を有する帯状のウエブを連続走行させながら、前記ウエブ表面に塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布工程と、前記塗布膜を乾燥する乾燥工程とを備えた塗布膜製品の製造方法において、前記塗布液は、(A)前記乾燥工程での塗布膜の乾燥により前記塗布液中の固形分濃度が15質量%以上に増加した以降の乾燥過程において、又は塗布時における塗布液中の固形分濃度が15質量%以上であるときには乾燥開始以降の乾燥過程において、(B)前記塗布液の剪断粘度が剪断速度103 sec-1以下で5mPas以上になること、(C)前記固形分濃度の増加割合に対する前記剪断粘度の増加割合の増加係数である1次微分係数を、平均粘度で割った値が0.15以上であること、(D)前記増加係数の前記固形分濃度に対する更なる増加係数である2次微分係数が正であること、の液物性を満足することを特徴とする。
乾燥工程での塗布膜のレベリング作用の起こり易さは、塗布液の粘度に反比例し、塗布液中の固形分濃度が増加する割合に対して剪断粘度の増加する割合が大きいほど、乾燥初期(レベリング作用が生じる前)の段階で塗布液の粘度を急激に増加することができ、レベリング作用を抑制することができる。
従って、本発明の請求項1の(A)、(B)、(C)、(D)の全て液物性を満足する塗布液を、表面が粗面化処理された帯状のウエブに塗布した塗布膜を乾燥工程で乾燥すれば、レベリング作用を抑制することができるので、ウエブ表面の凹凸に倣うように塗布膜を形成することができる。これにより、塗布膜の膜厚分布を小さくすることができる。従って、平版印刷版に本発明を適用すれば、感度を向上させることができる。
請求項2は請求項1において、前記塗布膜製品は、前記微細凹凸が粗面化処理によって形成されたウエブに前記(A)、(B)、(C)、(D)の液物性を有する感光層用塗布液を少なくとも塗布・乾燥して製造される平版印刷版であることを特徴とする。
塗布膜製品が平版印刷版である場合に本発明は特に有効であり、平版印刷版の感度を向上させることができる。
以上説明したように本発明に係る塗布膜製品の製造方法によれば、ウエブ表面の凹凸に倣うように塗布膜を形成することができるので、塗布膜の膜厚み分布を小さくすることができる。従って、本発明を平版印刷版の製造に適用すれば、乾燥装置の改造や特別な装置を用いなくても平版印刷版の感度に影響を及ぼし易い塗布膜の厚み分布を抑制することができる。
以下添付図面に従って、本発明に係る塗布膜製品の製造方法の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明の塗布膜製品の製造方法を適用することが特に有効な平版印刷版の製造ラインの一例である。尚、本実施の形態では、平版印刷版の製造の例で説明するが、微細凹凸があるウエブに塗布膜の膜厚み分布が抑制されるように塗布する必用のある塗布膜製品の全てに適用できる。
図1に示すように、平版印刷版の製造ライン10に設けられた送出機12には、ロール状に巻回された長尺なウエブ14がセットされる。この送出機12から連続的に送り出されたウエブ14は、ブラシグレイン処理工程16、エッチング工程18、電解砂目立て工程20、及び陽極酸化処理工程22において粗面化処理が施される。粗面化処理されたウエブ14表面に、感光層塗布・乾燥工程24において感光層が形成された後、オーバーコート層塗布・乾燥工程26において感光層の上に損傷防止のためのオーバーコート層が形成される。これにより、平版印刷版の原反14Aが製造されて、原反14Aが巻取機28に一旦巻き取られる。尚、ウエブ14と感光層との間に下塗り層を形成してもよい。また、現像時におけるアルミニウムの溶出を防止するため、ウエブ14の裏面(感光層が塗布される面の反対面)にバックコート層を形成してもよい。
上記した平版印刷版の製造ライン10において、感光層の塗布・乾燥工程24及びオーバーコート層の塗布・乾燥工程26に本発明が適用される。
即ち、図2に示すように、粗面化処理が施されたウエブ14表面に、第1塗布装置30によって感光層用塗布液が塗布される。かかる感光層用塗布液は、次の4つの液物性を有するように設計されたものを使用する。
(A)乾燥工程での塗布膜の乾燥により塗布液中の固形分濃度が15質量%以上に増加した以降の乾燥過程において、又は塗布時における塗布液中の固形分濃度が15質量%以上であるときには乾燥開始以降の乾燥過程において、
(B)塗布液の剪断粘度が剪断速度103 sec-1以下で5mPas以上になること、
(C)固形分濃度の増加割合に対する剪断粘度の増加割合の増加係数である1次微分係数を平均粘度で割った値が0.15以上であること、
(D)増加係数の前記固形分濃度に対する更なる増加係数である2次微分係数が正であること、の液物性を満足する。ここで、塗布時における塗布液中の固形分濃度が15質量%以上であるときとは、塗布液中の固形分濃度を意図的に15質量%以上に調製した場合を含む。
図3は、この(A)、(B)、(C)、(D)の4つの条件を満足する本発明の感光層用塗布液の固形分濃度と剪断速度103 sec-1以下の低剪断速度条件での剪断粘度との関係の一例を示す概念図である。即ち、乾燥による感光層用塗布液中の固形分濃度又は乾燥時間を横軸にとり、感光層用塗布液の剪断粘度を縦軸にとったときに、図3の本発明における塗布液は、上記(A)及び(B)のように、感光層用塗布液中の固形分濃度が15質量%以上に増加した以降の乾燥過程において(塗布時の塗布液中の固形分濃度が15質量%以上になっている場合、即ち乾燥前の初期濃度が15質量%以上の場合には乾燥を開始した時点から)、感光層用塗布液の剪断粘度が5mPas以上に急激に増加する2次曲線として表すことができる。
剪断粘度が急激に増加する割合は、上記(C)及び(D)に示すように、2次曲線の接線の傾きを、その区間の平均粘度で割った値が0.15以上で正の値をとる条件として規定される。このような液物性を有する本発明における感光層用塗布液は、塗布工程では塗布を行うのに問題ない十分に低い剪断粘度を確保でき、且つ乾燥工程で溶媒が蒸発して固形分濃度が増加すると、塗布液のレベリング作用が生じにくい粘度まで急激に増加させることができる。更には、塗布方式によっては、塗布時の固形分濃度を15質量%以上として塗布することも可能である。
これに対し、図3の比較例のように、固形分濃度の増加割合に対して剪断粘度の増加割合が小さい液物性を有する塗布液の場合には、塗膜形状が決定される15質量%の以上の液濃度においてレベリング作用が粘度の抵抗に勝り、塗布液のレベリングが終了してしまう。
図2に示すように、かかる液物性を有する感光層用塗布液は、ウエブ14に塗布された後、第1の乾燥ゾーン44に送られて乾燥される。
第1の乾燥ゾーン44は、主として、塗布膜を熱風で乾燥する平行流乾燥部36で構成される。平行流乾燥部36は、図4に示すように、熱風の供給口38と排気口41とが、塗布膜面側にウエブ14の走行方向に沿って交互に複数形成される。また、供給口38には逆T字状の整流板40が設けられる。この整流板40は、塗布膜面の近傍に設けられ、塗布膜面に平行な平行板40Aと、供給口38を2つの口に分割すると共に平行板40Aを支持する分割板40Bとで構成される。これにより、供給口38から塗布膜面に向けて吹き出された熱風は、平行板40Aに当たって左右に方向を変え、塗布膜面と平行な流れとなって塗布膜面を流れる。塗布膜面を流れる熱風は塗布膜面から蒸発した溶媒を伴って排気口41から直ちに排気される。尚、符号42はウエブ14を搬送支持するパスローラである。
これにより、上記(A)、(B)、(C)及び(D)の液物性を有する感光層用塗布液は、塗布膜にレベリング作用が生じる前に、レベリング作用が生じにくい粘度まで急速に増加する。従って、レベリング作用を抑制することができるので、ウエブ表面の凹凸に倣うように感光層を形成することができる。
図2に示すように、第1の乾燥ゾーン44で乾燥された感光層は、第1冷却ゾーン46及び第2冷却ゾーン48で塗布膜を強制的に冷却することでウエブ表面の凹凸に倣うように形成された感光層の層形状を固定化する。
次に、塗布膜製品の必要に応じて第2塗布装置50によって感光層用塗布液の上に、オーバーコート層用塗布液が塗布される。このオーバーコート層用塗布液も、感光層用塗布液と同様に上記(A)、(B),(C)及び(D)の液物性を有しており、第2乾燥ゾーン54を通過することで、ウエブ表面の凹凸に倣うようにオーバーコート層を形成することができる。第2乾燥ゾーン54は第1乾燥ゾーン44と同様であり、説明は省略する。
このように、感光層用塗布液とオーバーコート層用塗布液を上記(A)、(B),(C)及び(D)の液物性を有するように設計することで、従来のように、乾燥装置の改造等や特別な装置を必要とせずにウエブ表面の凹凸に倣うように塗布膜を形成することができる。これにより、塗布膜の膜厚み分布を極力小さくすることができるので、耐刷性不良やポツ残膜不良を抑制することができる。
尚、本実施の形態では、感光層とオーバーコート層の両方の塗布液が上記(A)、(B),(C)及び(D)の液物性を有するようにしたが、片方のみでも有効である。
(実施例1)
表面を硝酸で化学研磨し、更に硫酸でアルマイト処理した中心線平均粗さRaが0.48μmのアルミニウム支持体(ウエブ)に、上記(A)、(B)、(C)及び(D)の液物性を満足する表1の感光層塗布液を塗布量20cc/m2 になるように塗布した(これを実施例1の塗布液という)。
また、上記と同じ処理を施したアルミニウム支持体に、上記(A)、(B)、(C)及び(D)の液物性を満足しない感光層塗布液を塗布量20cc/m2 になるように塗布した(これを比較例1の塗布液という)。
(実施例1の塗布液組成の一例)
・m,pクレゾールノボラック樹脂(m/p比=7/3) 0.35g
・シアニン染料 0.019g
・エチルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合比=25/60/15) 0.14g
・ポリマーA(下図の化合物) 0.01g
・ポリマーB(下図の化合物) 0.01g
・メチルエチルケトン 2.716g
・1−メトキシ−2−プロパノール 1.163g
(比較例1の塗布液組成の一例)
・m,pクレゾールノボラック樹脂(m/p比=7/3) 0.35g
・シアニン染料 0.019g
・エチルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合比=45/40/15) 0.14g
・ポリマーA(下図の化合物) 0.018g
・ポリマーB(下図の化合物) 0.002g
・メチルエチルケトン 2.716g
・1−メトキシ−2−プロパノール 1.163g
Figure 2006297378
Figure 2006297378
尚、表1における剪断粘度は剪断速度5×102 sec-1での値である。
Figure 2006297378
表1から分かるように、実施例1の塗布液は、塗布液中の固形分濃度が15質量%を超えると急激に剪断粘度が上昇する。即ち、固形分濃度が20質量%で剪断粘度55mPas、固形分濃度が25質量%で剪断粘度820mPas、固形分濃度が30質量%で剪断粘度5600mPasになる。また、実施例1の塗布液は、固形分濃度の増加割合に対する剪断粘度の増加割合の増加係数である1次微分係数をその区間の平均粘度で割った値が、固形分濃度15〜20質量%の区間で0.298で0.15以上になっている。更に、1次微分係数で表された増加係数の固形分濃度に対する更なる増加係数である2次微分係数を見ると、固形分濃度の増加に伴って値が次第に大きくなり、2次微分係数が正の値をとる。
これに対して、比較例1の塗布液は、塗布液中の固形分濃度が15質量%を超えても剪断粘度は急激に増加せずに徐々に増加する。即ち、固形分濃度が20質量%で剪断粘度8mPas、固形分濃度が25質量%で剪断粘度25mPas、固形分濃度が30質量%で剪断粘度44mPasになる。また、比較例1の塗布液は、固形分濃度の増加割合に対する剪断粘度の増加割合の増加係数である1次微分係数を、その区間の平均粘度で割った値が固形分濃度15〜20質量%の区間で0.133であり0.15未満になっている。その後、固形分濃度が増加しても増加係数は0.206までしか増加しない。更には、1次微分係数で表された増加係数の固形分濃度に対する更なる増加係数である2次微分係数を見ると、0の部分があり、正の値をとらない。
このような違いの液物性を有する実施例1と比較例1の各塗布液をウエブに塗布して塗布膜を形成した後、次の3通りの乾燥条件(A、B、C)で塗布膜を乾燥し、平版印刷版を製造した。
乾燥条件Aは、乾燥速度を十分に遅くして上記各塗布液をウエブに塗布した後、液物性の効果を見るために、28°Cの室内風で約30分かけてゆっくり乾燥した。
乾燥条件Bは、第1乾燥ゾーンで80°Cの熱風で約5分間乾燥した。
乾燥条件Cは、第1乾燥ゾーンで120°Cの熱風で約2分間乾燥した。
そして、それぞれの乾燥条件で塗布膜を乾燥して製造した平版印刷版のサンプルについて、常温になるまで室内に放置し、常温になったら塗布膜面の中心線平均粗さRa、及び平版印刷版としての耐刷性を評価した。塗布膜面の中心線平均粗さRaは、東京精密(株)製サーフコム、蝕針先端径2μmで測定した。
その結果を表2に示す。尚、アルミニウム支持体の中心線平均粗さRaは上記の通り0.48μmである。そして、塗布膜面の中心線平均粗さRaがアルミニウム支持体の中心線平均粗さに近いほど乾燥工程でのレベリング作用が抑制され、アルミニウム支持体の凹凸に倣って塗布膜が形成されていると見なした。また、耐刷性の評価は、本発明の液物性の塗布液を使用して且つ急速乾燥した乾燥条件Cの実施例1でのサンプルを100としたときに、他のサンプルが何点になるかで評価し、数値が大きい方が耐刷性に優れている。
Figure 2006297378
乾燥条件Bと乾燥条件Cにおける実施例1と比較例1とを対比すると、実施例1は比較例1よりも中心線平均粗さRa(μm)がアルミニウム支持体の中心線平均粗さRaに近く、アルミニウム支持体の凹凸に倣って塗布膜が形成されていることが分かる。このことは、耐刷性の評価結果からも裏付けられており、実施例1は比較例1に比べて耐刷性が著しく優れていた。
(実施例2)
表面を硝酸で化学研磨し、更に硫酸でアルマイト処理した中心線平均粗さRaが0.48μmのアルミニウム支持体(ウエブ)に、上記(A)、(B)、(C)及び(D)の液物性を満足する感光層塗布液を塗布量15cc/m2 になるように塗布した(これを実施例2の塗布液という)。
また、上記と同じ処理を施したアルミニウム支持体に、上記(A)、(B)、(C)及び(D)の液物性を満足しない感光層塗布液を塗布量15cc/m2 になるように塗布した(これを比較例2の塗布液という)。
(実施例2の塗布液組成の一例)
・m,pクレゾールノボラック樹脂(m/p比=7/3) 0.35g
・シアニン染料 0.019g
・エチルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合比=25/60/15) 0.14g
・ポリマーA(実施例1と同じ) 0.01g
・ポリマーB(実施例1と同じ) 0.01g
・メチルエチルケトン 1.944g
・1−メトキシ−2−プロパノール 0.833g
(比較例1の塗布液組成の一例)
・m,pクレゾールノボラック樹脂(m/p比=7/3) 0.35g
・シアニン染料 0.019g
・エチルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合比=45/40/15) 0.14g
・ポリマーA(実施例1と同じ) 0.018g
・ポリマーB(実施例1と同じ) 0.002g
・メチルエチルケトン 1.944g
・1−メトキシ−2−プロパノール 0.833g
上記の実施例2の塗布液及び比較例2の塗布液の固形分濃度は16質量%になる。このように、塗布時における塗布液中の固形分濃度が15質量%以上(本実施例では16質量%)である塗布液を用いて、アルミニウム支持体(ウエブ)に塗布して塗布膜を形成した後、実施例1と同様に3通りの乾燥条件で塗布膜を乾燥して平版印刷版を製造した。
その結果を表3に示す。
Figure 2006297378
表3の結果から分かるように、表2と略同様の結果が得られ、塗布時における塗布液中の固形分濃度を15質量%以上に高めた場合も同様の効果を得ることができた。
本発明を適用した平版印刷版の製造ラインの一例を示す構成図 感光層用塗布液とオーバーコート層用塗布液を2層塗布する塗布・乾燥ラインの説明図 本発明の液物性を満足する塗布液の乾燥工程における固形分濃度と剪断粘度のとの関係図 急速乾燥装置の平行流乾燥部を説明する説明図 表面に微細凹凸を有する帯状のウエブに塗布液を塗布したときの膜厚分布を説明する説明図
符号の説明
10…平版印刷版の製造ライン、12…送出機、14…ウエブ、16…ブラシグレイン処理工程、18…エッチング工程、20…電解砂目立て工程、22…陽極酸化処理工程、24…感光層塗布・乾燥工程、26…オーバーコート層塗布・乾燥工程、28…巻取機、30…第1塗布装置、32…第1急速乾燥装置、34…加熱ロール、36…平行流乾燥部、38…供給口、40…整流板、42…パスローラ、44…第1乾燥ゾーン、46…第1冷却ゾーン、48…第2冷却ゾーン、50…第2塗布装置、52…第2急速乾燥装置、54…第2乾燥ゾーン

Claims (2)

  1. 表面に微細凹凸を有する帯状のウエブを連続走行させながら、前記ウエブ表面に塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布工程と、前記塗布膜を乾燥する乾燥工程とを備えた塗布膜製品の製造方法において、
    前記塗布液は、
    (A)前記乾燥工程での塗布膜の乾燥により前記塗布液中の固形分濃度が15質量%以上に増加した以降の乾燥過程において、又は塗布時における塗布液中の固形分濃度が15質量%以上であるときには乾燥開始以降の乾燥過程において、
    (B)前記塗布液の剪断粘度が剪断速度103 sec-1以下で5mPas以上になること、
    (C)前記固形分濃度の増加割合に対する前記剪断粘度の増加割合の増加係数である1次微分係数を、平均粘度で割った値が0.15以上であること、
    (D)前記増加係数の前記固形分濃度に対する更なる増加係数である2次微分係数が正であること、の液物性を満足することを特徴とする塗布膜製品の製造方法。
  2. 前記塗布膜製品は、前記微細凹凸が粗面化処理によって形成されたウエブに前記(A)、(B)、(C)、(D)の液物性を有する感光層用塗布液を少なくとも塗布・乾燥して製造される平版印刷版であることを特徴とする請求項1の塗布膜製品の製造方法。
JP2006064736A 2005-03-22 2006-03-09 塗布膜製品の製造方法 Abandoned JP2006297378A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006064736A JP2006297378A (ja) 2005-03-22 2006-03-09 塗布膜製品の製造方法
EP06005783A EP1705005A1 (en) 2005-03-22 2006-03-21 Method for producing coated article
US11/384,494 US7537805B2 (en) 2005-03-22 2006-03-21 Method for producing coated article

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005082406 2005-03-22
JP2006064736A JP2006297378A (ja) 2005-03-22 2006-03-09 塗布膜製品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006297378A true JP2006297378A (ja) 2006-11-02

Family

ID=36658775

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006064736A Abandoned JP2006297378A (ja) 2005-03-22 2006-03-09 塗布膜製品の製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7537805B2 (ja)
EP (1) EP1705005A1 (ja)
JP (1) JP2006297378A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106079914B (zh) * 2016-06-23 2017-11-17 成都新图新材料股份有限公司 基于铝板基的印刷版涂布层处理系统

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001096904A (ja) * 1999-09-29 2001-04-10 Konica Corp インクジェット記録シートの製造方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0789255A (ja) 1993-09-20 1995-04-04 Fuji Photo Film Co Ltd 感光性平版印刷版及びその製造方法
US5643992A (en) * 1995-06-02 1997-07-01 Minnesota Mining And Manufacturing Company Coating additives for water-based formulations
US6569540B1 (en) * 2000-04-14 2003-05-27 Chemical Specialties, Inc. Dimensionally stable wood composites and methods for making them
JP2002229217A (ja) * 2001-02-05 2002-08-14 Fuji Photo Film Co Ltd 平版印刷版用原版の製造方法
JP3695447B2 (ja) 2002-02-27 2005-09-14 日立電線株式会社 仮想lan接続機器
JP2005031127A (ja) 2003-07-07 2005-02-03 Mitsubishi Paper Mills Ltd 塗布方法及び平版印刷版の製造方法
CN100573318C (zh) * 2003-09-17 2009-12-23 富士胶片株式会社 光敏平版印刷版及其制备方法
JP2005115357A (ja) 2003-09-17 2005-04-28 Fuji Photo Film Co Ltd 感光性平版印刷版及びその製造方法
JP2005116357A (ja) 2003-10-08 2005-04-28 Sharp Corp イオン発生装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001096904A (ja) * 1999-09-29 2001-04-10 Konica Corp インクジェット記録シートの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP1705005A1 (en) 2006-09-27
US7537805B2 (en) 2009-05-26
US20060216423A1 (en) 2006-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1342508B1 (en) Coating apparatus and coating method
JP2006297378A (ja) 塗布膜製品の製造方法
JPH10328613A (ja) 塗布方法
EP1093933B1 (en) Method and apparatus for producing recording sheet
Bower et al. Continuous coating of discrete areas of a flexible web
JP6055718B2 (ja) 印刷した画像を平滑化し、画像の裏移りを防ぐための方法および装置
JP5300101B2 (ja) 塗布装置及び塗布方法
JP5429979B2 (ja) 塗膜を有するフィルムの製造方法、光学フィルムの製造方法
JP2008238573A (ja) 平版印刷版原版および印刷方法
JP2005115357A (ja) 感光性平版印刷版及びその製造方法
JP2009233498A (ja) ロール塗布方法およびロール塗布装置
JP2007175926A (ja) インクジェット記録用紙の製造方法及び該インクジェット記録用紙の製造方法を用いて製造されたインクジェット記録用紙
JP4837767B2 (ja) 印刷版の製造方法及び印刷版
JP5477524B2 (ja) 乾燥方法及び装置
JP2994945B2 (ja) 塗工装置
JP2005000881A (ja) 塗布方法及び装置
US6517928B1 (en) Recording material comprising matt protrusions formed by screen printing
JP4214534B2 (ja) 記録用シートの製造方法及び装置
JP2003181366A (ja) バー塗布方法
JP2005046751A (ja) 乾燥装置および乾燥方法
JP2007196098A (ja) 多層塗布方法
JP2003010750A (ja) 塗布装置および塗布物の製造方法
EP1516746A3 (en) Photosensitive planographic printing plate and method of producing the same
JPH10309512A (ja) 鋼帯の塗装方法
JP2003053241A (ja) 塗布装置および塗布方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20070130

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080815

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101111

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20110105