JP2001096904A - インクジェット記録シートの製造方法 - Google Patents
インクジェット記録シートの製造方法Info
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Abstract
けること。又支持体上に擦っても傷の付きにくいインク
吸収層を設けること。 【解決手段】 微粒子と水溶性樹脂を有する塗布液の固
形分濃度(重量%)をX軸とし、塗布液の粘度を対数で
表してY軸としてプロットしたときに、低固形分濃度領
域の曲線の接線と高固形分濃度領域の曲線の接線との交
わる角度θが45度以上である塗布液を支持体上に塗設
することにより空隙を有するインク吸収層を設けること
を特徴とするインクジェット記録シートの製造方法。
Description
シートの製造方法に関し、特に優れたインク吸収特性を
有するインク吸収層を担持したインクジェット記録シー
トの製造方法に関する。
術革新に伴い、プリント品質は銀塩写真で得られるプリ
ントに匹敵しつつある。インクジェット記録で得られる
プリント品質はプリンター、インク、記録用紙の3つに
依存するが、画質面で見るならば前2者の最近の技術革
新が大きく、インクジェット記録用紙(以下、単に記録
用紙ともいう)の性能の差が最終的なプリント品質にお
いて非常に重要になってきている。
ジェット記録で得るために記録用紙の観点から種々の改
良が従来からなされてきているが、特に支持体として紙
の両面をポリエチレン等のポリオレフィン樹脂で被覆し
た支持体を用い、その上にインク吸収層を設けた記録用
紙は、プラスチックフィルムに比べて比較的低コストで
あること、その重厚感やしなやかさ、平滑性、光沢性な
どの面で、銀塩写真のプリントに近い高級感のあるプリ
ントとして最近は広く普及し始めてきている。
のように支持体自身がインク吸収性であるものと支持体
の上にインク吸収層を設けたものに大きく区分される
が、前者はインクが支持体中に直接浸透するために高い
最高濃度が得られなかったり、支持体自身がインク溶媒
を吸収して著しいシワを画像状に発生させるために高級
感のあるプリントは得られなかった。
クジェット記録用紙も多数知られているが、支持体がイ
ンク溶媒を吸収する場合には依然としてシワが発生しや
すく、又、インク吸収層に染着した染料も保存中に徐々
に支持体中に浸透する為に濃度が下がりやすいなどの欠
点がある。
ない非吸水性支持体の上にインク吸収層を設けたインク
ジェット記録用紙では上記の欠点が無く高級感のあるイ
ンクジェットプリントが得られる。
は大きく膨潤型のインク吸収層と空隙型インク吸収層が
知られている。
ルアルコール、ポリビニルピロリドン或いはポリエチレ
ンオキサイドなどの親水性ポリマーを主体として構成さ
れるものである。
得られることと、膨潤性ポリマーを使用しているため
に、ポリマーが膨潤できる範囲であれば大容量のインク
を吸収できること、低コストで製造できる利点などが挙
げられが、膨潤性ポリマーを使用しているので耐光性の
点は劣る。
いくつかの種類があるが代表的なものは、少量の親水性
ポリマーと多量の微粒子を有する層であり、微粒子同士
の間に空隙が形成されてここにインクを吸収するもので
ある。空隙型インク吸収層の特長は、インク吸収速度は
速くプリント時にムラが生じにくいこと、プリント直後
に表面が見かけ上乾いていること、耐水性とインク吸収
速度の両者が同時に満足できること等が挙げられる。
は、高濃度の印画をしても触った時に汚れを生じないよ
うにするために、空隙率が高く、厚い層を形成する必要
がある。しかし空隙率の高い層を厚く設けた場合、イン
ク吸収層を強く操ると傷が付きやすく、画像が取れてし
まうという問題があった。
少量の樹脂を含有しており、塗布液粘度の制御が難し
い。支持体に塗布された塗布液は粘度が低いと流れを生
じたり、乾燥風によって液が寄り、ムラを生じる。一方
塗布液の粘度が高いとコーターから塗布液が規定の量が
押し出されなかったり、均一に押し出されないという問
題がある。
塗布液の流れや乾燥風によるムラを同時に満足すること
は困難であり、空隙型インク吸収層における上記の問題
点の解決が要望されていた。
であり、その目的は支持体上に安定して均一なインク吸
収層を設けることである。又支持体上を擦っても傷の付
きにくいインク吸収層を設けることである。
の構成により達成される。
固形分濃度(重量%)をX軸とし、塗布液の粘度を対数
で表してY軸としてプロットしたときに、低固形分濃度
領域の曲線の接線と高固形分濃度領域の曲線の接線との
交わる角度θが45度以上である塗布液を支持体上に塗
設することにより空隙を有するインク吸収層を設けるこ
とを特徴とするインクジェット記録シートの製造方法。
40℃における粘度η(40℃)に対する同塗布液の1
5℃における粘度η(15℃)の比が1.0以上20未
満である塗布液を支持体上に塗設することにより空隙を
有するインク吸収層を設けることを特徴とするインクジ
ェット記録シートの製造方法。
有し、固形分濃度(重量%)をX軸とし、塗布液の粘度
を対数で表してY軸としてプロットしたときに、低固形
分濃度領域の曲線の接線と高固形分濃度領域の曲線の接
線との交わる角度が45度以上であることを特徴とする
上記2記載のインクジェット記録シートの製造方法。
濃度領域の曲線の接線と高固形分濃度領域の曲線の接線
との交点よりも1〜10重量%低濃度であることを特徴
とする上記1又は3記載のインクジェット記録シートの
製造方法。
形分濃度領域の曲線の接線との交点が、固形分濃度が1
7〜25重量%の間に存在することを特徴とする上記
1、3又は4記載のインクジェット記録シートの製造方
法。
風を送って冷却を行うに当たり、塗布直後の乾燥風を1
5℃以下とすることを特徴とする上記1〜5の何れか1
項記載のインクジェット記録シートの製造方法。
した風量の平均より少ないことを特徴とする上記6記載
のインクジェット記録シートの製造方法。
対する微粒子の重量比が2.0以上であることを特徴と
する上記1〜7の何れか1項記載のインクジェット記録
シートの製造方法。
て、少なくとも1以上の塗布液と共に同時押し出し、重
層することを特徴とする上記1〜8の何れか1項記載の
インクジェット記録シートの製造方法。
5%のポリビニルアルコールであることを特徴とする上
記1〜9の何れか1項記載のインクジェット記録シート
の製造方法。
が2100〜3800であることを特徴とする上記10
記載のインクジェット記録シートの製造方法。
含有することを特徴とする上記1〜11の何れか1項記
載のインクジェット記録シートの製造方法。
上に下記のa)又はb)の塗布液から形成される空隙を
有するインク吸収層を有する。
固形分濃度(重量%)をX軸とし、塗布液の粘度を対数
で表してY軸としてプロットしたときに、低固形分濃度
領域の曲線の接線と高固形分濃度領域の曲線の接線との
交わる角度θが45度以上である。
40℃における粘度η(40℃)に対する同塗布液の1
5℃における粘度η(15℃)の比が1.0以上20未
満である。
として構成され、空隙層を有する多孔質皮膜状である。
げられるが好ましくは無機微粒子であり、例えば、軽質
炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化
亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウ
ム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、
シリカ、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミ
ナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミ
ニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等
の白色無機顔料等を挙げることが出来る。
又、2次凝集粒子を形成した状態で使用することもでき
る。
出来る観点より、シリカ又は擬ベーマイトが好ましく、
特に平均粒径が100nm以下の気相法により合成され
たシリカ、コロイダルシリカ及び擬ベーマイトが好まし
い。更には、平均粒径が100nm以下の気相法により
合成されたシリカが、本発明の効果をより奏する点で好
ましい。
いはインク吸収層の断面や表面を電子顕微鏡で観察し、
100個の任意の粒子の粒径を求めてその単純平均値
(個数平均)として求められる。ここで個々の粒径はそ
の投影面積に等しい円を仮定した時の直径で表したもの
である。
水性樹脂の何れも用いることが出来るが好ましくは水溶
性樹脂である。水溶性樹脂としては従来公知の、例えば
ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシ
ド、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコールが用い
られるがポリビニルアルコールが特に好ましい。
ルコールには、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる
通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変
性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するア
ニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルア
ルコールも含まれる。
ニルアルコールは平均重合度が300以上のものが好ま
しく用いられ、特に平均重合度が1000〜4000の
ものが好ましく用いられ、更に好ましくは2100〜3
800であるる。
く、80〜99.5%のものが特に好まく、最も好まし
いのは85〜95%である。
は、例えば特開昭61−10483号に記載されている
ような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム基を
上記ポリビニルアルコールの主鎖又は側鎖中に有するポ
リビニルアルコールであり、カチオン性基を有するエチ
レン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体をケン化
することにより得られる。
量体としては、例えばトリメチル−(2−アクリルアミ
ド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライ
ド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメ
チルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイ
ミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N
−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、
ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、トリメチル−(3−メタクリルアミドプロピル)ア
ンモニウムクロライド、N−(1,1−ジメチル−3−
ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられ
る。
オン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して
0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%であ
る。
ば、特開平1−206088号に記載されているような
アニオン性基を有するポリビニルアルコール、特開昭6
1−237681号、及び同63−307979号に記
載されているような、ビニルアルコールと水溶性基を有
するビニル化合物との共重合体、及び特開平7−285
265号に記載されているような水溶性基を有する変性
ポリビニルアルコールが挙げられる。
しては、例えば、特開平7−9758号に記載されてい
るようなポリアルキレンオキサイド基をビニルアルコー
ルの一部に付加したポリビニルアルコール誘導体、特開
平8−25795号に記載された疎水性基を有するビニ
ル化合物とビニルアルコールとのブロック共重合体等が
挙げられる。
類違いなど2種類以上を併用することもできる。
布条件との両方を満足するために、上記の微粒子と水溶
性樹脂を有する塗布液の固形分濃度(重量%)をX軸と
し、塗布液の粘度を対数で表してY軸としてプロットし
たときに、低固形分濃度領域の曲線の接線と高固形分濃
度領域の曲線の接線との交わる角度θが45度以上であ
る塗布液を支持体上に塗設することにより、空隙を有す
るインク吸収層を設けることができる。
の接線とは固形分濃度10重量%における接線であり、
高固形分濃度領域の曲線の接線とは粘度200cPにお
ける接線であることを意味する。
り、固形分濃度の増加と共に粘度が急激に増大すること
により初期の乾燥で固形分濃度が高くなり、塗布された
液が流れにくくなる。これにより乾燥風による塗布ムラ
を防止することが可能となる。
線と高固形分濃度領域の曲線の接線との交点よりも1〜
10重量%低濃度である場合、本発明に良好な影響を及
ぼす。
により固形分濃度が高くなると粘度の上昇率も大きく、
逆に交点より低固形分濃度では乾燥により固形分濃度が
高く変化しても粘度の変化(上昇)も小さいこととな
る。
分濃度がわずかに変化することで粘度が高くなると所望
の膜厚に塗布するときに条件を設定し直すことが必要と
なり、変化率が小さければインク受容層の特徴から膜厚
が厚いため調整する厚みは厳密でなくともよいため、生
産性が上げられる。
きていると、変化率が小さく塗料のロット変化に対して
もほぼ同一条件で塗料を継続できるため製造しやすく、
その結果としてロス時間も減少し生産性が高くなる。
燥等で固形分濃度が変化すると粘度の変化率が大きく塗
布条件も大きく変化させなければならない。極端な場合
には高速塗布不能となり塗布速度を低下させたり、所望
の膜厚にならなかったりする場合がある。
料では変化率が交点を越えたほどではないにしても変化
が大きくなる場合があり、あまり遠くに離れていると粘
度変化は安定だが粘度が低くなりすぎて、乾燥中に風圧
で表面を荒らされたり、厚い膜ができなくなったりす
る。
濃度領域の曲線の接線との交点が、固形分濃度が17〜
25重量%の間に存在すると本発明に良好な影響を及ぼ
す。
ィラー(この場合はシリカ粒子)表面とバインダーとの
相互作用が強い場合と弱い場合で粘度の変化率が異なっ
てくる。
大きい場合には、表面に強くバインダーが吸着されるた
め粘度の変化として交点は低濃度側になる傾向があり、
相互作用が小さい場合には塗料の安定化に要する樹脂量
が増加するため交点は高濃度側になりやすい。
〜25重量%の間)にあることが必要な理由は、以下の
通りである。即ち、塗布液を所望の膜厚とするためには
塗布コーターに合わせた粘度範囲とすることが必要にな
り、その範囲として乾燥膜厚を20μm以上と考えると
粘度として上記範囲の固形分濃度でないと一般的なコー
ターで塗布できなくなるからである。
0℃における粘度η(40℃)に対する同塗布液の15
℃における粘度η(15℃)の比が1.0以上20未満
である塗布液を支持体上に塗設することにより、空隙を
有するインク吸収層を設けることができる。
に対して15℃における粘度の比が1.0以上20未満
であるために、塗布後に塗膜を冷却させて強風を吹き付
けて乾燥することが出来ない。従って、塗布膜厚を厚く
するには該塗布液が上述したような低固形分濃度領域の
曲線の接線と高固形分濃度領域の曲線の接線との交わる
角度θが45度以上である場合に塗料特性が存在するこ
とが必要である。粘度比が20を大きく越える塗料は元
々の塗布液を濃縮することができず、持ち込み水分が多
く乾燥工程に負担をかけるため、乾燥工程の長さを長く
しなければ塗布速度を速くすることができないが、本発
明によれば塗布塗料の濃縮ができるために塗布速度を速
めることが可能となり、生産性が高くなる。好ましい粘
度比は1〜15の範囲である。
常用いられる測定機器を用いて測定出来るが、例えばB
型粘度計を使用するのが好ましい。
水性樹脂と微粒子との間に水素結合性の相互作用を持た
せることが有効な手段である。この水素結合は温度を上
げることにより分子運動により容易に切れやすくなるこ
とから、高温で低粘度、低温で高粘度になりやすい。
しては、例えば以下の方法が挙げられる。
にする 2.ポリビニルアルコール/シリカ微粒子(SiO2)
の重量比を50%以下にする 3.ポリビニルアルコールのケン化度を95%以下にす
る。
コールとシリカ微粒子を用いた場合にはほう酸又はその
塩を併用することによりこの低温増粘性が改善される。
ほう酸又はその塩としては、硼素原子を中心原子とする
酸素酸及びその塩のことを示し、具体的にはオルトほう
酸、メタほう酸、次ほう酸、四ほう酸、五ほう酸及びそ
れらの塩が含まれる。
機微粒子やポリビニルアルコールの濃度、pH等により
広範に変わり得るが、ポリビニルアルコールに対して概
ね1〜60重量%、好ましくは5〜40重量%である。
加することが出来る。中でもカチオン媒染剤は印字後の
耐水性や耐湿性を改良するために好ましい。
ミノ基及び第4級アンモニウム塩基を有するポリマー媒
染剤が用いられるが、経時での変色や耐光性の劣化が少
ないこと、染料の媒染能が充分高いことなどから、第4
級アンモニウム塩基を有するポリマー媒染剤が好まし
い。
モニウム塩基を有するモノマーの単独重合体やその他の
モノマーとの共重合体又は縮重合体として得られる。
93号、同57−87988号及び同62−26147
6号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192
号、同57−87989号、同60−72785号、同
61−146591号、特開平1−95091号及び同
3−13376号等に記載されている退色防止剤、特開
昭59−42993号、同59−52689号、同62
−280069号、同61−242871号及び特開平
4−219266号等に記載されている蛍光増白剤、消
泡剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、増粘
剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有
させることもできる。
は、公知のいかなるものも使用することが出来、例え
ば、ポリエステル系フィルム、ジアセテート系フィル
ム、トリアセテート系フィルム、アクリル系フィルム、
ポリカーボネート系フィルム、ポリ塩化ビニル系フィル
ム、ポリイミド系フィルム、セロハン、セルロイド等の
材料からなる透明フィルム、或いは基紙の少なくとも一
方に白色顔料等を添加したポリオレフィン樹脂被覆層を
有する樹脂被覆紙(いわゆるRCペーパー)、ポリエチ
レンテレフタレートに酸化チタンや硫酸バリウムなどの
白色顔料を添加してなるいわゆるホワイトペット等の半
透明もしくは不透明支持体が用いられる。
たパルプによる紙や紙の上に撥水性塗料を塗布・乾燥さ
せた紙も使用できるし、撥水性ではなく親水性もしくは
水溶性有機溶剤との親和性を有する塗布層でも充分効果
がある。
るに当たっては、支持体表面と塗布層との間の接着強度
を大きくする等の目的で、支持体にコロナ放電処理や下
引処理等を行うことが好ましい。更に、本発明の記録シ
ートは必ずしも無色である必要はなく着色された支持体
を用いてもよい。
透明ポリエステルフィルム、不透明ポリエステルフィル
ム、不透明ポリオレフィン樹脂フィルム及び原紙支持体
の両面をポリエチレンでラミネートした紙支持体であ
る。
トした紙支持体であり、以下に説明する。
主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロ
ピレンなどの合成パルプ或いはナイロンやポリエステル
などの合成繊維を用いて抄紙される。木材パルプとして
はLBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、
NDP、LUKP、NUKPの何れも用いることが出来
るが短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、N
DP、LDPをより多く用いることが好ましい。但し、
LBSP及び又はLDPの比率は10重量%以上、70
重量%以下が好ましい。
(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いら
れ、又、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも
有用である。
ダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化
チタンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白
剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散
剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加する
ことが出来る。
規定で200〜500mlが好ましく、又、叩解後の繊
維長がJIS−P−8207に規定される24メッシュ
残分重量%と42メッシュ残分の重量%との和が30〜
70%が好ましい。尚、4メッシュ残分の重量%は20
重量%以下であることが好ましい。
特に50〜200gが好ましい。原紙の厚さは40〜2
50μmが好ましい。
理して高平滑性を与えることも出来る。原紙密度は0.
7〜1.2g/m2(JIS−P−8118)が一般的
である。更に原紙剛度はJIS−P−8143に規定さ
れる条件で20〜200gが好ましい。
く、表面サイズ剤としては前記原紙中添加できるサイズ
と同様のサイズ剤を使用できる。
された熱水抽出法ににより測定された場合、5〜9であ
ることが好ましい。
は、主として低密度のポリエチレン(LDPE)及び/
又は高密度のポリエチレン(HDPE)であるが他のL
LDPE(リニアローデンシティポリエチレン)やポリ
プロピレン等も一部使用することが出来る。
画紙で広く行われているようにルチル又はアナターゼ型
の酸化チタンをポリエチレン中に添加し、不透明度及び
白色度を改良したものが好ましい。酸化チタン含有量は
ポリエチレンに対して概ね3〜20重量%、好ましくは
4〜13重量%である。
ことも、又、ポリエチレンを原紙表面上に溶融押し出し
てコーティングする際にいわゆる型付け処理を行って通
常の写真印画紙で得られるようなマット面や絹目面を形
成した物も本発明で使用できる。
塗布組成物の膜厚やバック層を設けた後で低湿及び高湿
下でのカールを最適化するように選択されるが、塗布組
成物を塗布する側のポリエチレン層が20〜40μm、
バック層側が10〜30μmの範囲である。
の特性を有していることが好ましい。
規定される強度で縦方向が2〜30kg、横方向が1〜
20kgであることが好ましい 引き裂き強度:JIS−P−8116による規定方法
で縦方向が10〜200g、横方向が20〜200gが
好ましい 圧縮弾性率≧103kgf/cm2 表面ベック平滑度:JIS−P−8119に規定され
る条件で20秒以上が光沢面としては好ましいが、いわ
ゆる型付け品ではこれ以下であっても良い 不透明度:直線光入射/拡散光透過条件の測定条件で
可視域の光線での透過率が20%以下、特に15%以下
が好ましい。
る方法について説明する。
法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティン
グ法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法或い
は米国特許第2,681,294号記載のホッパーを使
用するエクストルージョンコート法が好ましく用いられ
る。
コート法により複数の塗布液を同時に押し出し、重層し
て塗布することにより層の構成をより好ましいものにす
ることができる。例えば、支持体に近い層は水溶性樹脂
に対する微粒子の含有率を小さくするよう設定すること
で、ひび割れを改善することができる。
℃の液を使用するのが好ましく、36〜48℃の液を使
用するのが特に好ましい。
れた塗膜を冷却して乾燥させ増粘させることが好まし
い。冷却温度は概ね20℃以下になるようにするのが良
く、特に15℃以下にするのが好ましい。その理由とし
て、塗布直後に15℃以下に冷却された乾燥風を吹き付
けて塗膜の濃度を高固形分濃度としてから本格的に乾燥
することで良好な塗膜を形成できるからである。
が、固形分濃度が低いと粘度が低いために乾燥風で塗布
膜の表面が荒れてしまう場合があり、15℃以下の冷風
で初期に乾燥するのが良い。
くは15℃以下の冷却ゾーンに一定時間(好ましくは5
秒間以上)通過させることで達成できる。この冷却時点
ではあまり強い風を吹き付けないことが液ヨリを起こさ
ないことから好ましい。
形分濃度となり塗布液自体の増粘のために強い風を吹き
付けても液ヨリが生じにくくなり、その後に高温度の乾
燥風を、強く吹き付けても液ヨリの発生は抑制できる。
又、吹き付ける強い風の温度は20℃以上の風を吹き付
けることが出来るが、徐々に風の温度を上げるのが好ま
しい。
に要した風量の平均より少ないことが好ましい。その理
由として、塗布直後の塗布層は固形分濃度が低いので、
粘度も低く、風量を大きくして冷却を行うと表面の流れ
が生じてしまう恐れがある。
工程における記録シート部分の風量をシートの搬送方向
に沿って等間隔に測定した風量のデータをもとに算出す
る。
水分量が製品として巻き取られる状態の水分量になるま
でに至る間の行程をいう。即ち、乾燥終了の残存水分量
として考慮した場合、25度、相対湿度55%の環境に
おいて平衡となる水分量を保持した状態を全乾燥工程の
終了とする。
以内、5分以内にするのが特に好ましい。
存するが、概ね1分当たり10〜1000m、好ましく
は20〜500mである。
ール防止や印字直後に重ね合わせた際のくっつきやイン
ク転写を更に向上させるために種々のバック層を設ける
ことが好ましい。
側の構成や厚みによっても変わるが一般には親水性バイ
ンダーや疎水性バインダーが用いられる。バック層の厚
みは通常は0.1〜10μmの範囲である。
つき防止、筆記性改良、更にはインクジェット記録装置
内での搬送性改良のために表面を粗面化できる。この目
的で好ましく用いられるのは粒径が2〜20μmの有機
又は無機の微粒子である。
く、本発明の塗布組成物を塗布した後で設けても良い。
本発明はこれらの例に限定されるものではない。尚、実
施例中で「%」は特に断りのない限り重量%を示す。
SIL300(1次粒子径7nm)6kgをイオン交換
水22.2kgにカチオン性ポリマー(P−1)0.9
kgとn−プロパノール0.9kgを溶解した溶液を入
れた、攪拌機付の30Lの溶解容器中にゆっくり投入し
て流動したスラリーとなるまで攪拌混合した。その後、
スラリーを流動させながら超音波分散機によりスラリー
の濁度が三菱化成社製の積分球式濁度計(SEP−PT
−706D)で厚さ5mmのセルで測定して15ppm
以下となるまで分散した。この液をシリカ水分散液(A
1)とする。
2.2kgの代わりに添加量を15.3kgとし、濃厚
なスラリーを0.3φのセラミックビーズを体積充填率
で80%としたサンドグラインダー(ダイノミル)でほ
ぼ透明な液体となるまで分散した。その時の濁度は3p
pmであった。この液をシリカ水分散液(A2)とす
る。
SIL200(1次粒子径12nm)4kgを硝酸でp
H2.5としたイオン交換水16kgを入れた、攪拌機
付の30Lの容器中にゆっくり投入して流動したスラリ
ーとなるまで攪拌混合した。この液をシリカ水分散液
(B)とする シリカ分散液(C)の作製 コロイダルシリカである、日産化学工業製スノーテック
ス−PS−SO(12%水分散液)をシリカ分散液
(C)とする。
012μmの気相法シリカ(日本アエロジル(株)製:
A200)の20%水溶液であるシリカ分散液(B)1
kgにカチオン性ポリマー(P)を25重量%とn−プ
ロパノール5重量%、及びエタノールを2重量%含有す
る水溶液(pH=2.5、サンノブコ(株)製消泡剤S
N381を0.5g含有)90mlを、室温で撹拌しな
がら添加した。
水溶液(各々3重量%の濃度)30mlを撹拌しながら
徐々に添加した。
イザーで500kg/cm2の圧力で分散して、ほぼ透
明なシリカ分散液B1を得た。
アドバンテック東洋(株)製のTCP−30タイプのフ
ィルターを用いて濾過を行った。
を順次混合して塗布液を調製した。添加量は塗布液1L
当たりの量で示した。
ηはそれぞれ40cPと750cPであった。PVA2
35の10%水溶液、同15%水溶液、及びPVA20
3の20%水溶液を作製して、同様に固形分濃度の異な
る塗布液を作製し、以下に示した。
形分濃度を横軸に5mmを1%としてX軸とし、縦に粘
度の常用対数をとりY軸として対数グラフを作成した。
これを図1に示した。
と高濃度域の接線の傾きの交点はおよそ固形分濃度18
%であり、接線のなす角度は60度であった。
カ水分散液(A1)及び(A2)を使用し、該シリカ2
20gに対してPVA203を0.5g、PVA235
を13.0gとなるように塗布液を作製した他は実施例
1と同様にした。尚、シリカ分散液(A1)と(A2)
の比率は1:1とした。これを実施例1と同様にして固
形分濃度の異なる塗布液を作製し、以下のように示し
た。
0℃の粘度と固形分濃度の対数グラフを示した。
と高濃度域の接線の傾きの交点はおよそ固形分濃度16
%であり、接線のなす角度θは66度であった。
2)を使用し、該シリカ220gに対してPVA203
を0.5g、PVA135を20gとなるように塗布液
を作製した他は実施例1と同様にした。尚、シリカ分散
液(A1)と(A2)の比率は1:1とした。これを実
施例1と同様にして固形分濃度の異なる塗布液を作製
し、以下のように示した。
0℃の粘度と固形分濃度の対数グラフを示した。
に、当該塗布液は何れの固形分濃度においても急激に粘
度が高くなるところがなかった。即ち、低固形分濃度領
域の曲線の接線と高固形分濃度領域の曲線の接線との交
わる角度θが45度以上となるグラフを形成しない塗布
液であって、本願の効果を奏さないものであることが分
かる。
カ水分散液(C)1kgを使用し、該シリカにPVA2
03を20gとPVA235を20gとなるように加え
て塗布液を作製した他は実施例1と同様にした。尚、P
VAの濃縮液を加えることにより固形分濃度が不足する
場合には、室温で攪拌しながら風を当てることで乾燥し
て固形分濃度を変化させた。
0℃の粘度と固形分濃度の対数グラフを示した。
に、低濃度域の接線と高濃度域の接線の傾きの交点はお
よそ固形分濃度20%であり、接線のなす角度は24度
であった。
インクジェット記録シートを製造した。これを試料1〜
4とする。
ついては、両面をポリエチレンで被覆した紙支持体(厚
み240μm)上に湿潤膜厚が200μmになるように
塗布した。乾燥は何れも7℃に保った冷却ゾーンを20
秒間通過させて膜面の温度を13℃にまで低下させたあ
と、30℃の風で60秒間、45℃の風で60秒間、5
0℃の風で60秒間で行いインクジェット記録シートを
得た。
き処理された厚さ100μmのPETフィルムとした他
は同様にして記録シートを得た。これを試料5とする。
面の荒れの発生状態を目視で判定し、以下に示す結果を
得た。
傷のような形状に見える。) 試料 表面の荒れ ひび割れ 備考 1 ○ ○ 本発明 2 ○ ○ 本発明 3 ×* × 比較例 4 ×* × 比較例 5 ○ ○ 本発明 *:スジ状のムラが発生 本発明により得られたインクジェット記録シートは、均
一な光沢を有するなど表面の荒れがなく、又塗布膜面に
ひび割れが見られないなど、表面が均一なインク吸収層
を有するという顕著に優れた効果を奏することが分か
る。
濃度を高くしたときに低濃度域で急に粘度が高くなら
ず、ある程度の高固形分濃度で急激な粘度上昇が起こる
塗布液を使うことにより塗膜表面の平滑なインクジェッ
ト記録シートを得ることができるという効果を奏する。
関係を示すグラフの概略図。
関係を示すグラフの概略図。
関係を示すグラフの概略図。
関係を示すグラフの概略図。
Claims (12)
- 【請求項1】 微粒子と水溶性樹脂を有する塗布液の固
形分濃度(重量%)をX軸とし、塗布液の粘度を対数で
表してY軸としてプロットしたときに、低固形分濃度領
域の曲線の接線と高固形分濃度領域の曲線の接線との交
わる角度θが45度以上である塗布液を支持体上に塗設
することにより空隙を有するインク吸収層を設けること
を特徴とするインクジェット記録シートの製造方法。 - 【請求項2】 微粒子と水溶性樹脂を有する塗布液の4
0℃における粘度η(40℃)に対する同塗布液の15
℃における粘度η(15℃)の比が1.0以上20未満
である塗布液を支持体上に塗設することにより空隙を有
するインク吸収層を設けることを特徴とするインクジェ
ット記録シートの製造方法。 - 【請求項3】 前記塗布液が、微粒子と水溶性樹脂を有
し、固形分濃度(重量%)をX軸とし、塗布液の粘度を
対数で表してY軸としてプロットしたときに、低固形分
濃度領域の曲線の接線と高固形分濃度領域の曲線の接線
との交わる角度が45度以上であることを特徴とする請
求項2記載のインクジェット記録シートの製造方法。 - 【請求項4】 前記塗布液の固形分濃度が、低固形分濃
度領域の曲線の接線と高固形分濃度領域の曲線の接線と
の交点よりも1〜10重量%低濃度であることを特徴と
する請求項1又は3記載のインクジェット記録シートの
製造方法。 - 【請求項5】 低固形分濃度領域の曲線の接線と高固形
分濃度領域の曲線の接線との交点が、固形分濃度が17
〜25重量%の間に存在することを特徴とする請求項
1、3又は4記載のインクジェット記録シートの製造方
法。 - 【請求項6】 塗布液を支持体上に塗設した後、乾燥風
を送って冷却を行うに当たり、塗布直後の乾燥風を15
℃以下とすることを特徴とする請求項1〜5の何れか1
項記載のインクジェット記録シートの製造方法。 - 【請求項7】 塗布直後の乾燥風量が全乾燥工程に要し
た風量の平均より少ないことを特徴とする請求項6記載
のインクジェット記録シートの製造方法。 - 【請求項8】 塗布液に含有されている水溶性樹脂に対
する微粒子の重量比が2.0以上であることを特徴とす
る請求項1〜7の何れか1項記載のインクジェット記録
シートの製造方法。 - 【請求項9】 塗布液を支持体上に塗設するに当たっ
て、少なくとも1以上の塗布液と共に同時押し出し、重
層することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項記載
のインクジェット記録シートの製造方法。 - 【請求項10】 前記水溶性樹脂がケン化度85〜95
%のポリビニルアルコールであることを特徴とする請求
項1〜9の何れか1項記載のインクジェット記録シート
の製造方法。 - 【請求項11】 前記ポリビニルアルコールの重合度が
2100〜3800であることを特徴とする請求項10
記載のインクジェット記録シートの製造方法。 - 【請求項12】 前記塗布液がホウ酸又はホウ酸塩を含
有することを特徴とする請求項1〜11の何れか1項記
載のインクジェット記録シートの製造方法。
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WO2003045702A1 (fr) * | 2001-11-28 | 2003-06-05 | Mitsubishi Paper Mills Limited | Feuille d'enregistrement a jet d'encre a double face |
JP2006297378A (ja) * | 2005-03-22 | 2006-11-02 | Fuji Photo Film Co Ltd | 塗布膜製品の製造方法 |
-
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- 1999-09-29 JP JP27661899A patent/JP3985396B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US7147901B2 (en) | 2001-11-28 | 2006-12-12 | Mitsubishi Paper Mills Limited | Both-sided ink jet recording sheet |
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