JP2005138540A - インクジェット記録材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の目的は、インク吸収速度に優れ、かつ滲み耐性及び製造適性(塗布故障耐性)が改良されたインクジェット記録材料を提供することである。
【解決手段】 支持体上に2種以上のカチオン性ポリマーを含有するインク受容層を有し、該2種以上のカチオン性ポリマーにおける無機性/有機性比(I/O値)の最大値と最小値との差が、0.9以上であることを特徴とするインクジェット記録材料。
【選択図】 なし
【解決手段】 支持体上に2種以上のカチオン性ポリマーを含有するインク受容層を有し、該2種以上のカチオン性ポリマーにおける無機性/有機性比(I/O値)の最大値と最小値との差が、0.9以上であることを特徴とするインクジェット記録材料。
【選択図】 なし
Description
本発明は、インク吸収速度に優れ、かつ滲み耐性及び製造適性(塗布故障耐性)が改良されたインクジェット記録材料に関する。
インクジェット記録方法は、インクの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて紙などのインクジェット記録材料に付着させ、画像や文字などの記録を行うものであるが、比較的高速、低騒音、多色化が容易である等の利点を有しおり、現在では各種プリンター、ファクシミリ、コンピューター端末等、様々な分野で急速に普及している。
特に、インクジェット記録材料は、急速にその画質向上が図られ、写真画質に迫りつつある。特に、写真画質に匹敵する画質をインクジェット記録で達成するため、インクジェット記録材料(以下、単に記録材料ともいう)の面からもその改良が進んでおり、高平滑性の支持体上に微粒子と親水性ポリマーからなる微小な空隙層を設けた空隙型の記録材料は、高い光沢を有し、鮮やかな発色を示し、インク吸収性及び乾燥性に優れていることから、最も写真画質に近いものの一つになりつつある。
一方、インクジェット記録材料においては、インクを定着させる目的でカチオン性ポリマーが用いられてきた。従来、インク受容層中には、主には1種類のカチオン性ポリマーが用いられることが多かった。しかしながら、インク吸収速度と滲み耐性等の諸性能を同時に満足させることは難しかった。
上記課題に対し、滲み耐性を改良する技術として、カチオン性ポリマーを架橋する架橋剤を添加する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、カチオン性ポリマーを架橋することにより、水性塗布液が粘度上昇を起こし、インクジェット記録材料の塗布等が困難であったり、塗布乾燥後の皮膜にひび割れが生じるなどの問題点を抱えていた。また、架橋剤の種類によっては、例え滲み耐性が改良されたとしても、ひび割れ耐性やインク吸収性などの他の性能が劣化するという問題点があった。
また、インク吸収速度を改良する技術として、エマルジョン(樹脂微粒子)などを添加する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。この方法では、インク定着剤(例えば、カチオン性ポリマー)との組み合わせによって、滲みを生じる等の問題点があった。また、エマルジョンの種類によっては、インク吸収性が改良されても、ひび割れ耐性や滲み耐性などの他の性能が落ちるという問題点があった。
上記課題に対し、2種以上のポリマーを用いたインクジェット記録材料が提案されている。
例えば、カチオン性ポリマーを2種以上用いた例としては、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド(無機性/有機性比(I/O値)約2.33)とアクリルアミド・ジアリルアミン共重合体(I/O値約2.25〜2.63)を併用して、高精彩画像が得られ、かつ画像保存性を改良した方法が開示されている(例えば、特許文献3参照。)が、これらの2種のカチオン性ポリマーは、I/O値が近く、その結果、高いインク吸収速度と滲み耐性の両立を果たすことはできまかった。
また、無機性/有機性比(I/O値)に着目した技術として、無機性/有機性比(I/O値)が0.5以上である含硫黄化合物と、特定の構造を有する有機媒染剤とを含有し、光沢性、インク吸収性、経時での滲み耐性、画像耐性等に優れたインクジェット記録材料が開示されている(例えば、特許文献4参照。)。しかしながら、この方法では、含硫黄化合物のI/O値を規定した発明であり、カチオン性ポリマーのI/O値、更に2種のカチオン性ポリマーのI/O値については、一切の言及がなされてはいない。また、分子中に4級アンモニウム塩基を有し、かつ無機性/有機性比(I/O値)が1.0以下である少なくとも水および有機溶媒のいずれかに可溶な重合体を含み、高温高湿環境下の滲み耐性、ひび割れ耐性、インク吸収性が改良されたインクジェット記録材料が開示されている(例えば、特許文献5参照。)が、カチオン性ポリマーとしては1種類のみの使用であり、I/O値の差が特定の範囲にある2種のカチオン性ポリマーを併用する方法に関しては、一切の言及や示唆はなされてはいない。
特開2002−172849号公報
特開2003−145919号公報
特開2000−71601号公報
特開2003−11498号公報
特開2002−52810号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、インク吸収速度に優れ、かつ滲み耐性及び製造適性(塗布故障耐性)が改良されたインクジェット記録材料を提供することである。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
(請求項1)
支持体上に2種以上のカチオン性ポリマーを含有するインク受容層を有し、該2種以上のカチオン性ポリマーにおける無機性/有機性比(I/O値)の最大値と最小値との差が、0.9以上であることを特徴とするインクジェット記録材料。
(請求項2)
前記無機性/有機性比(I/O値)の最大値と最小値との差が、4.5以上、11.3以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録材料。
(請求項3)
前記2種以上のカチオン性ポリマーのうち、最小値の無機性/有機性比(I/O値)を有するカチオン性ポリマーの比率が、70〜90質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録材料。
(請求項4)
前記最小値の無機性/有機性比(I/O値)を有するカチオン性ポリマーが、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するポリマーであることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録材料。
(請求項1)
支持体上に2種以上のカチオン性ポリマーを含有するインク受容層を有し、該2種以上のカチオン性ポリマーにおける無機性/有機性比(I/O値)の最大値と最小値との差が、0.9以上であることを特徴とするインクジェット記録材料。
(請求項2)
前記無機性/有機性比(I/O値)の最大値と最小値との差が、4.5以上、11.3以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録材料。
(請求項3)
前記2種以上のカチオン性ポリマーのうち、最小値の無機性/有機性比(I/O値)を有するカチオン性ポリマーの比率が、70〜90質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録材料。
(請求項4)
前記最小値の無機性/有機性比(I/O値)を有するカチオン性ポリマーが、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するポリマーであることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録材料。
〔式中、Rは水素原子またはアルキル基を表し、R1、R2、R3は各々アルキル基またはベンジル基を表し、Jは単なる結合手または2価の有機基を表す。X-はアニオン基を表す。〕
(請求項5)
前記インク受容層が、無機微粒子と親水性バインダーを含有する多孔質インク受容層であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録材料。
(請求項6)
前記インク受容層が、前記2種以上のカチオン性ポリマーと無機微粒子とを分散した分散物と、親水性バインダーからなる多孔質インク受容層であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録材料。
(請求項5)
前記インク受容層が、無機微粒子と親水性バインダーを含有する多孔質インク受容層であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録材料。
(請求項6)
前記インク受容層が、前記2種以上のカチオン性ポリマーと無機微粒子とを分散した分散物と、親水性バインダーからなる多孔質インク受容層であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録材料。
本発明によれば、インク吸収速度に優れ、かつ滲み耐性及び製造適性(塗布故障耐性)が改良されたインクジェット記録材料を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、支持体上に2種以上のカチオン性ポリマーを含有するインク受容層を有し、該2種以上のカチオン性ポリマーにおける無機性/有機性比(I/O値)の最大値と最小値との差が、0.9以上であるインクジェット記録材料により、インク吸収速度に優れ、かつ滲み耐性及び製造適性(塗布故障耐性)が改良されたインクジェット記録材料を実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
すなわち、カチオン性ポリマーの無機性/有機性比(I/O値)に着目し、無機性/有機性比(I/O値)が低いカチオン性ポリマーと無機性/有機性比(I/O値)が高いカチオン性ポリマーを併用することにより、良好な滲み耐性、製造適性(塗布故障耐性)と、優れたインク吸収速度とが両立できることが判明した。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明のインクジェット記録材料では、インク受容層に2種以上ののカチオン性ポリマーを用い、これらカチオン性ポリマーの無機性/有機性比(I/O値)の最大値と最小値との差が、0.9以上離れていることを特徴とする。
更に、インク吸収速度、滲み耐性及びひび割れ耐性の各特性を高いレベルで両立するために、I/O値の差が4.5以上、11.3以下であることが好ましく、また、I/O値の小さいカチオン性ポリマーを70〜90質量%用いることが好ましく、また、I/O値の小さいカチオン性ポリマーが、前記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するカチオン性ポリマーであることが好ましく、また、2種のカチオンポリマーと無機微粒子を分散した分散物と親水性バインダーからなる水性塗布液を塗布してなるインク受容層を有することが好ましい。
本発明の記録材料において、I/O値が離れた2種のカチオン性ポリマーを併用することにより、インク吸収性、滲み耐性及びひび割れ耐性が同時に解決できる理由について、その詳細に関しては未だ明確にはなっていまいが、以下のように推測している。
本発明者らが、様々なカチオン性ポリマーについて検討を重ねた結果、カチオン性ポリマーのI/O値が、インク吸収性、滲み耐性及びひび割れ耐性に対し依存性を有していることが判明した。すなわち、I/O値の高いカチオン性ポリマーを用いた記録材料はインク吸収性が良い傾向にあり、I/O値の低いカチオン性ポリマーを用いた記録材料は滲み耐性が良い傾向にあることが明らかになった。しかし、I/O値の高いカチオン性ポリマーを用いた記録材料では滲み耐性が劣化する傾向にあり、I/O値の低いカチオン性ポリマーを用いた記録材料ではインク吸収速度が低下する傾向にあることが分かった。
そのため、これまでのように、一種類のみのカチオン性ポリマーを用いていた場合、インク吸収速度とにじみ耐性、さらに、ひび割れ耐性が同時に優れた特性を示すインクジェット記録材料を提供することは難しかったと推察する。
本発明では、I/O値差の離れたカチオン性ポリマーを2種以上用いてこの問題を解決した。すなわちI/O値差の離れたカチオン性ポリマーを2種以上用いれば、インク吸収性の良いカチオン性ポリマーと滲み耐性に優れたカチオン性ポリマーがバランスよく用いることができ、2種以上のカチオン性ポリマーの滲み耐性及びインク吸収速度の優れた点が高い次元で組み合わされ、優れたインク吸収性と滲み耐性、更ににひび割れ耐性を示すインクジェット記録材料が提供できるようになったと推察する。
本発明でいう2種以上のカチオン性ポリマーとは、そのポリマー構成において繰り返し単位の組成が異なるポリマー、また、繰り返し単位の組成が同一であってもポリマーを構成するモル比が異なるようなカチオン性ポリマーも含まれる。また、繰り返し単位が同一であって分子量が異なるカチオン性ポリマーも含まれる。
本発明でいうI/O値とは、化合物の極性の大小を示す指標の一つであり、「有機概念図」(甲田善生著、三共出版、1984年)等にその詳細な解説がある。この手法は官能基毎にパラメーターを設定する官能基寄与法の一つであり、各官能基毎に無機性値、有機性値が示されている。Iは無機性を、Oは有機性を表し、I/O値が大きいほど無機性が高いことを表す。
例えば、無機性を示すアンモニウム塩およびベンゼン環と、有機性を示す27個の炭素原子とから構成されている化合物においては、有機概念図に記載されているアンモニウム塩、ベンゼン環および炭素原子の値はそれぞれ400、15、20である。
なお、アンモニウム塩のカウンターイオンとしてCl原子等を用いる場合、Cl原子の値も記載されているが、この値は共有結合したCl原子の値であり、カウンターイオンであるClイオンの寄与は、アンモニウム塩の中に含まれるものとして算出した値を用いる。
以下に、算出例を示す。
〔I/O値の算出例〕
無機性:400(アンモニウム塩)+15(ベンゼン環)=415
有機性:20(炭素原子)×27=540
無機性/有機性比=415/540=0.77
本発明においては、解離性基などpHによってI/O値の変化する官能基を有するカチオン性ポリマーのI/O値は、使用するpHにおけるI/O値をいう。したがって、所望のI/O値となるようにあらかじめpHを調整して、カチオン性ポリマーを使用することが好ましい形態である。
無機性:400(アンモニウム塩)+15(ベンゼン環)=415
有機性:20(炭素原子)×27=540
無機性/有機性比=415/540=0.77
本発明においては、解離性基などpHによってI/O値の変化する官能基を有するカチオン性ポリマーのI/O値は、使用するpHにおけるI/O値をいう。したがって、所望のI/O値となるようにあらかじめpHを調整して、カチオン性ポリマーを使用することが好ましい形態である。
次いで、本発明に係るカチオン性ポリマーについて説明する。
本発明に係るカチオン性ポリマーとしては、本発明で規定する2種以上のカチオン性ポリマーにおける無機性/有機性比(I/O値)の最大値と最小値との差が0.9以上であれば、特に制限なく用いることができ、例えば、ポリマー主鎖または側鎖に第1〜3級アミン、第4級アンモニウム塩基または第4級ホスホニウム塩基などを有するポリマーであり、インクジェット記録材料で公知の化合物から適宜選択、組み合わせて用いることができる。なお、製造の容易性から、実質的に水溶性であるものが好ましい。
本発明で用いることのできるカチオン性ポリマーの例としては、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ジシアンジアミドポリアルキレンポリアミン縮合物、ポリアルキレンポリアミンジシアンジアミドアンモニウム塩縮合物、ジシアンジアミドホルマリン縮合物、エピクロルヒドリン・ジアルキルアミン付加重合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド・SO2共重合物、ポリビニルイミダゾール、ビニルピロリドン・ビニルイミダゾール共重合物、ポリビニルピリジン、ポリアミジン、キトサン、カチオン化澱粉、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド重合物、(2−メタクロイルオキシエチル)トリメチルアンモニウムクロライド重合物、ジメチルアミノエチルメタクリレート重合物等が挙げられ、これらのカチオン性ポリマーの中から2種以上選択して用いることができる。
または、化学工業時報平成10年8月15、25日に述べられるカチオン性ポリマー、三洋化成工業株式会社発行「高分子薬剤入門」に述べられる高分子染料固着剤が例として挙げられる。
本発明に係るカチオン性ポリマーにおいて、最小値の無機性/有機性比(I/O値)を有するカチオン性ポリマーが、前記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するカチオン性ポリマーであることが好ましい。
前記一般式(1)において、Rで表されるアルキル基としては、メチル基が好ましい。R1、R2及びR3で表されるアルキル基は、好ましくはメチル基、エチル基、またはベンジル基である。Jで表される2価の有機基としては、好ましくは−CON(R′)−を表す。R′は水素原子またはアルキル基を表す。
Xで表されるアニオン基は、例えば、ハロゲンイオン、酢酸イオン、メチル硫酸イオン、p−トルエンスルホン酸塩などを挙げることができる。
好ましいカチオン性ポリマーは、前記一般式(1)で表される繰り返し単位からなるホモポリマーであってもよく、他の共重合可能な単量体との共重合であってもよい。共重合可能な繰り返し単位としては、前記一般式(1)以外のカチオン性単量体および、カチオン性基を有しない単量体を挙げることができる。
カチオン性基を有する単量体としては、例えば、下記の繰り返し単位を挙げることができる。
カチオン性基を有しない共重合可能な繰り返し単位としては、例えば、エチレン、スチレン、ブタジエン、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、オクチルアクリレート、ヒドロキシルエチルメタクリレート、アクリルアミド、酢酸ビニル、ビニルメチルエーテル、塩化ビニル、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、アクリルニトリルなどを挙げることができる。
本発明に係るカチオン性ポリマーの少なくとも1種が、前記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する場合、前記一般式(1)で表される繰り返し単位は、好ましくは20モル%以上、特に好ましくは40〜100モル%である。
本発明に係る一般式(1)で表される繰り返し単位を有するカチオン性ポリマーの具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
カチオン性ポリマーの重量平均分子量としては、2000〜50万の範囲であることが好ましく、更に好ましくは3000〜10万の範囲である。
次いで、本発明のインクジェット記録材料の各構成要素について説明する。
本発明のインクジェット記録材料を構成するインク受容層は、無機微粒子と親水性バインダーを含有する多孔質インク受容層であることが好ましい。
はじめに、本発明に係るインク受容層を構成する無機微粒子について説明する。
無機微粒子としては、従来インクジェット記録材料で公知の各種の固体微粒子を用いることができる。
無機微粒子の例としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料等を挙げることができる。
上記無機微粒子は、一次粒子のままでバインダー中に均一に分散された状態で用いられることも、また、二次凝集粒子を形成してバインダー中に分散された状態で添加されてもよいが、高インク吸収性を達成するという観点においては後者がより好ましい。
また、本発明に係るインク受容層においては、前述の2種以上のカチオン性ポリマーと無機微粒子とを分散した分散物を用いて多孔質インク受容層を形成することが好ましい。
上記方法に用いる分散装置としては、従来公知の分散装置を用いることができ、例えば、ロールミルタイプ、ニーダータイプ、高圧ホモジナイザー、湿式メディア型粉砕機(サンドミル、ボールミル)、連続式高速撹拌型分散機、超音波分散機等が挙げられる。
上記無機微粒子の形状は本発明では特に制約を受けず、球状、棒状、針状、平板状、数珠状の物であってもよい。
無機微粒子は、その平均粒径が200nm以下のものが高インク吸収性及び高光沢を達成した記録材料を得るという観点において好ましい。
平均粒径が200nm以下であれば、記録材料の高光沢性を達成することができ、また、表面での乱反射による最高濃度の低下を防いで鮮明な画像を得ることができる。
上記において無機微粒子の平均粒径は、粒子そのものあるいは空隙層の断面や表面を電子顕微鏡で観察し、多数個の任意の粒子の粒径を求めてその単純平均値(個数平均)として求められる。ここで個々の粒径はその投影面積に等しい円を仮定した時の直径で表したものである。
本発明に係る無機微粒子としては、無機微粒子と少量の有機物(低分子化合物でも、高分子化合物でもよい)とからなる複合粒子でも、実質的には無機微粒子と見なす。この場合も乾燥被膜中に観察される最高次粒子の粒径をもってしてその無機微粒子の粒径とする。
上記無機微粒子と少量の有機物との複合粒子における有機物/無機微粒子の質量比は概ね1/100〜1/4である。
本発明に係る無機微粒子としては、低コストであることや高い反射濃度が得られる観点から低屈折率の微粒子であることが好ましく、シリカ、アルミナまたはアルミナ水和物であることが好ましく、中でも気相法で合成されたシリカ、コロイダルシリカ、気相法で合成されたアルミナ、コロイダルアルミナまたは擬ベーマイトがより好ましい。
また、カチオン表面処理された気相法シリカまたはコロイダルシリカ、カチオン表面処理されたアルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト等も用いることができる。
インク吸収層に用いられる無機微粒子の添加量は、要求されるインク吸収容量、空隙層の空隙率、無機微粒子の種類、親水性バインダーの種類に大きく依存するが、一般には記録材料1m2当たり、通常3〜30g、好ましくは5〜25gである。インク吸収層に用いられる無機微粒子と親水性バインダーの比率は質量比で通常2:1〜20:1であり、特に3:1〜10:1であることが好ましい。
無機微粒子の添加量に従いインク吸収容量も増加するが、カールやひび割れ等が悪化しやすいため、空隙率のコントロールにより容量を増加させる方法が好ましい。好ましい空隙率は40〜75%である。空隙率は選択する無機微粒子、バインダーの種類によって、あるいはそれらの混合比によって、またはその他の添加剤の量によって調節することができる。
ここでいう空隙率とは、空隙層の体積における空隙の総体積の比率であり、その層の構成物の総体積と層の厚さから計算で求められる。また空隙の総体積は、ブリストー測定による飽和転移量、吸水量測定等によって簡易に求められる。
次に、本発明のインクジェット記録材料に用いられる親水性バインダーについて説明する。
親水性とは単に水に可溶である場合の他に、メタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、酢酸エチル等の水混和性の有機溶媒と水との混合溶媒に可溶であることを言う。この場合、水混和性の有機溶媒の量は溶媒全量に対して通常50質量%以下である。
また、親水性バインダーとは、上記溶媒に室温で通常1質量%以上溶解するものを言い、より好ましくは3質量%以上溶解するものである。
本発明で用いる親水性バインダーとしては、例えばポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、カゼイン、澱粉、寒天、カラギーナン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリスチレンスルホン酸、セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デキストラン、デキストリン、プルラン、水溶性ポリビニルブチラール等の親水性ポリマーが挙げられる。これらの親水性ポリマーは2種以上併用することも可能である。
本発明で好ましく用いられる親水性ポリマーは、ポリビニルアルコールである。このポリビニルアルコールには、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するアニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールも含まれる。
酢酸ビニルを加水分解して得られるポリビニルアルコールは平均重合度が1000以上のものであることが好ましく、1500〜8000であることが更に好ましい。特に好ましいのは平均重合度3000〜8000の高重合度ポリビニルアルコールを用いることである。またケン化度は70〜100であることが好ましく、80〜100%であることが更に好ましく、90〜100%のいわゆる完全ケン化ポリビニルアルコールを用いることが特に好ましい。本発明において最も好ましい形態の一つは、平均重合度4000以上でかつケン化度90〜100%の高重合度完全ケン化ポリビニルアルコールを用いることである。
カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開昭61−10483号に記載されているような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム基を上記ポリビニルアルコールの主鎖または側鎖中に有するポリビニルアルコールであり、カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体をケン化することにより得られる。
カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えばトリメチル−(2−アクリルアミド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメチルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチル−(2−メタクリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド、N−(1,1−ジメチル−3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられる。
カチオン変性ポリビニルアルコールのカチオン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%である。
アニオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開平1−206088号に記載されているようなアニオン性基を有するポリビニルアルコール、特開昭61−237681号及び同63−307979号に記載されているようなビニルアルコールと水溶性基を有するビニル化合物との共重合体及び特開平7−285265号の記載されているような水溶性基を有する変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
また、ノニオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開平7−9758号に記載されているようなポリアルキレンオキサイド基をビニルアルコールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導体、特開平8−25795号に記載されているような疎水性基を有するビニル化合物とビニルアルコールとのブロック共重合体等が挙げられる。
更に、変性ポリビニルアルコールとして、シリル基で変性したポリビニルアルコールも本発明ではポリビニルアルコールに含まれる。
また、ポリビニルアルコールは重合度、ケン化度や変性等の種類違いのものを2種類以上併用してもよい。
また、ポリビニルアルコールと共に、ゼラチン、ポリエチレンオキサイドまたはポリビニルピロリドンを併用することもできるが、これらの親水性ポリマーはポリビニルアルコールに対して好ましくは0〜50質量%、特に好ましくは0〜20質量%の範囲で用いることができる。
また、本発明のインクジェット記録材料は画像の耐水性や、耐湿性を改良するため、多価金属イオンを含有させることができる。多価金属イオンは2価以上の金属イオンであれば特に限定されるものではないが、好ましい多価金属イオンとしては、アルミニウムイオン、ジルコニウムイオン、チタニウムイオン等が挙げられる。
これらの多価金属イオンは、水溶性または非水溶性の塩の形態でインク受容層に含有させることができる。アルミニウムイオンを含む塩の具体例としては、フッ化アルミニウム、ヘキサフルオロアルミン酸(例えば、カリウム塩)、塩化アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム(例えば、ポリ塩化アルミニウム)、テトラクロロアルミン酸塩(例えば、ナトリウム塩)、臭化アルミニウム、テトラブロモアルミン酸塩(例えば、カリウム塩)、ヨウ化アルミニウム、アルミン酸塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩)、塩素酸アルミニウム、過塩素酸アルミニウム、チオシアン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩基性硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム(ミョウバン)、硫酸アンモニウムアルミニウム(アンモニウムミョウバン)、硫酸ナトリウムアルミニウム、リン酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、リン酸水素アルミニウム、炭酸アルミニウム、ポリ硫酸珪酸アルミニウム、ギ酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、蓚酸アルミニウム、アルミニウムイソプロピレート、アルミニウムブチレート、エチルアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセトネート)等を挙げることができる。
これらの中でも、塩化アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩基性硫酸アルミニウム、塩基性硫酸珪酸アルミニウムが好ましく、塩基性塩化アルミニウム、塩基性硫酸アルミニウムが最も好ましい。
また、ジルコニウムイオンを含む塩の具体例としては、二フッ化ジルコニウム、三フッ化ジルコニウム、四フッ化ジルコニウム、ヘキサフルオロジルコニウム酸塩(例えば、カリウム塩)、ヘプタフルオロジルコニウム酸塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩やアンモニウム塩)、オクタフルオロジルコニウム酸塩(例えば、リチウム塩)、フッ化酸化ジルコニウム、二塩化ジルコニウム、三塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニウム、ヘキサクロロジルコニウム酸塩(例えば、ナトリウム塩やカリウム塩)、酸塩化ジルコニウム(塩化ジルコニル)、二臭化ジルコニウム、三臭化ジルコニウム、四臭化ジルコニウム、臭化酸化ジルコニウム、三ヨウ化ジルコニウム、四ヨウ化ジルコニウム、過酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、硫化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、p−トルエンスルホン酸ジルコニウム、硫酸ジルコニル、硫酸ジルコニルナトリウム、酸性硫酸ジルコニル三水和物、硫酸ジルコニウムカリウム、セレン酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、硝酸ジルコニル、リン酸ジルコニウム、炭酸ジルコニル、炭酸ジルコニルアンモニウム、酢酸ジルコニウム、酢酸ジルコニル、酢酸ジルコニルアンモニウム、乳酸ジルコニル、クエン酸ジルコニル、ステアリン酸ジルコニル、リン酸ジルコニル、蓚酸ジルコニウム、ジルコニウムイソプロピレート、ジルコニウムブチレート、ジルコニウムアセチルアセトネート、アセチルアセトンジルコニウムブチレート、ステアリン酸ジルコニウムブチレート、ジルコニウムアセテート、ビス(アセチルアセトナト)ジクロロジルコニウム、トリス(アセチルアセトナト)クロロジルコニウム等が挙げられる。
これらの化合物の中でも、プリント後の滲み防止効果を更に顕著に奏するという観点において、炭酸ジルコニル、炭酸ジルコニルアンモニウム、酢酸ジルコニル、硝酸ジルコニル、塩化ジルコニル、乳酸ジルコニル、クエン酸ジルコニルが好ましく、特に、炭酸ジルコニルアンモニウム、塩化ジルコニル、酢酸ジルコニルが好ましい。
これらの多価金属イオンは、単独で用いてもよいし、異なる2種以上を併用してもよい。多価金属イオンを含む化合物は、インク受容層を形成する塗布液に添加してもよいし、あるいは多孔質層を一旦塗布した後、特に多孔質層を一旦塗布乾燥した後に、インク受容層にオーバーコート法により供給してもよい。前者のように多価金属イオンを含む化合物をインク吸収層を形成する塗布液に添加する場合、水や有機溶媒あるいはこれらの混合溶媒に均一に溶解して添加する方法、あるいはサンドミル等の湿式粉砕法や乳化分散等の方法により微細な粒子に分散して添加する方法を用いることができる。インク受容層が複数の層から構成される場合には、1層のみ添加してもよく、また2層以上の層、あるいは全ての構成層の塗布液に添加することもできる。また、後者のように多孔質インク受容層を一旦形成した後、オーバーコート法で添加する場合には、多価金属イオンを含む化合物を溶媒に均一に溶解した後、インク受容層に供給するのが好ましい。
これらの多価金属イオンは、記録材料1m2当たり、概ね0.05〜20ミリモル、好ましくは0.1〜10ミリモルの範囲で用いられる。
本発明のインクジェット記録材料は、多孔質インク受容層を形成する水溶性バインダーの硬膜剤を添加することが好ましい。
本発明で用いることのできる硬化剤としては、水溶性バインダーと硬化反応を起こすものであれば特に制限はないが、ホウ酸及びその塩が好ましいが、その他にも公知のものが使用でき、一般的には水溶性バインダーと反応し得る基を有する化合物あるいは水溶性バインダーが有する異なる基同士の反応を促進するような化合物であり、水溶性バインダーの種類に応じて適宜選択して用いられる。硬化剤の具体例としては、例えば、エポキシ系硬化剤(ジグリシジルエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ジグリシジルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル等)、アルデヒド系硬化剤(ホルムアルデヒド、グリオキザール等)、活性ハロゲン系硬化剤(2,4−ジクロロ−4−ヒドロキシ−1,3,5−s−トリアジン等)、活性ビニル系化合物(1,3,5−トリスアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビスビニルスルホニルメチルエーテル等)、アルミニウム明礬等が挙げられる。
ホウ酸またはその塩とは、硼素原子を中心原子とする酸素酸及びその塩のことをいい、具体的には、オルトホウ酸、二ホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、五ホウ酸及び八ホウ酸及びそれらの塩が挙げられる。
硬化剤としてのホウ素原子を有するホウ酸及びその塩は、単独の水溶液でも、また、2種以上を混合して使用してもよい。特に好ましいのはホウ酸とホウ砂の混合水溶液である。
ホウ酸とホウ砂の水溶液は、それぞれ比較的希薄水溶液でしか添加することができないが両者を混合することで濃厚な水溶液にすることができ、塗布液を濃縮化する事ができる。また、添加する水溶液のpHを比較的自由にコントロールすることができる利点がある。
上記硬化剤の総使用量は、上記水溶性バインダー1g当たり1〜600mgが好ましい。更には、水溶性バインダー1g当たり100〜600mgが好ましい。
本発明に用いる支持体は従来インクジェット記録材料用として公知のものを適宜使用でき、吸水性支持体であってもよいが、非吸水性支持体であることが好ましい。
本発明で用いることのできる吸水性支持体としては、例えば一般の紙、布、木材等を有するシートや板等を挙げることができるが、特に紙は基材自身の吸水性に優れかつコスト的にも優れるために最も好ましい。紙支持体としては、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、CGP、RMP、TMP、CTMP、CMP、PGW等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等の木材パルプを主原料としたものが使用可能である。また、必要に応じて合成パルプ、合成繊維、無機繊維等の各種繊維状物質も原料として適宜使用することができる。
上記紙支持体中には必要に応じて、サイズ剤、顔料、紙力増強剤、定着剤等、蛍光増白剤、湿潤紙力剤、カチオン化剤等の従来公知の各種添加剤を添加することができる。
紙支持体は前記の木材パルプ等の繊維状物質と各種添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等の各種抄紙機で製造することができる。また、必要に応じて抄紙段階または抄紙機にスターチ、ポリビニルアルコール等でサイズプレス処理したり、各種コート処理したり、カレンダー処理したりすることもできる。
本発明で好ましく用いることのできる非吸水性支持体には、透明支持体または不透明支持体がある。透明支持体としてはポリエステル系樹脂、ジアセテート系樹脂、トリアテセート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、セロハン、セルロイド等の材料を有するフィルム等が挙げられ、中でもOHPとして使用されたときの輻射熱に耐える性質のものが好ましく、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。このような透明な支持体の厚さとしては、50μm〜200μmが好ましい。
また、不透明支持体としては、例えば、基紙の少なくとも一方に白色顔料等を添加したポリオレフィン樹脂被覆層を有する樹脂被覆紙(いわゆるRCペーパー)、ポリエチレンテレフタレートに硫酸バリウム等の白色顔料を添加してなるいわゆるホワイトペットが好ましい。
前記各種支持体とインク吸収層の接着強度を大きくする等の目的で、インク吸収層の塗布に先立って、支持体にコロナ放電処理や下引処理等を行うことが好ましい。更に、本発明のインクジェット記録材料は必ずしも無色である必要はなく、着色された記録シートであってもよい。
本発明のインクジェット記録材料では原紙支持体の両面をポリエチレンでラミネートした紙支持体を用いることが、記録画像が写真画質に近く、しかも低コストで高品質の画像が得られるために特に好ましい。そのようなポリエチレンでラミネートした紙支持体について以下に説明する。
紙支持体に用いられる原紙は木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレン等の合成パルプあるいはナイロンやポリエステル等の合成繊維を用いて抄紙される。木材パルプとしてはLBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることができるが短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。但し、LBSP及びまたはLDPの比率は10質量%〜70質量%が好ましい。
上記パルプは不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いられ、また、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも有用である。
原紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン等の白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤等を適宜添加することができる。
抄紙に使用するパルプの濾水度はCSFの規定で200〜500mlが好ましく、また、叩解後の繊維長がJIS−P−8207に規定される24メッシュ残分の質量%と42メッシュ残分の質量%との和が30〜70%が好ましい。尚、4メッシュ残分の質量%は20質量%以下であることが好ましい。
原紙の坪量は30〜250gが好ましく、特に50〜200gが好ましい。原紙の厚さは40〜250μmが好ましい。
原紙は抄紙段階または抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えることもできる。原紙密度は0.7〜1.2g/m2(JIS−P−8118)が一般的である。更に原紙剛度はJIS−P−8143に規定される条件で20〜200gが好ましい。
原紙表面には表面サイズ剤を塗布しても良く、表面サイズ剤としては前記原紙中添加できるサイズと同様のサイズ剤を使用できる。
原紙のpHはJIS−P−8113で規定された熱水抽出法により測定された場合、5〜9であることが好ましい。
原紙表面及び裏面を被覆するポリエチレンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)または高密度のポリエチレン(HDPE)であるが他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することができる。
特にインク吸収層側のポリエチレン層は写真用印画紙で広く行われているようにルチルまたはアナターゼ型の酸化チタンをポリエチレン中に添加し、不透明度及び白色度を改良したものが好ましい。酸化チタン含有量はポリエチレンに対して通常3質量%〜20質量%、好ましくは4質量%〜13質量%である。
ポリエチレン被覆紙は光沢紙として用いることも、また、ポリエチレンを原紙表面上に溶融押し出してコーティングする際にいわゆる型付け処理を行って通常の写真印画紙で得られるようなマット面や絹目面を形成したものも本発明で使用できる。
上記ポリエチレン被覆紙においては紙中の含水率を3質量%〜10質量%に保持するのが特に好ましい。
本発明のインクジェット記録媒体には、各種の添加剤を添加することができる。例えば、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類、ポリアクリルアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、またはこれらの共重合体、尿素樹脂、またはメラミン樹脂等の有機ラテックス微粒子、各種界面活性剤、特開昭57−74193号、同57−87988号及び同62−261476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−87989号、同60−72785号、同61−146591号、特開平1−95091号及び同3−13376号等に記載されている褪色防止剤、特開昭59−42993号、同59−52689号、同62−280069号、同61−242871号及び特開平4−219266号等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有させることもできる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中で「%」は、特に断りの無いかぎり質量%を、部は質量部を表す。
実施例1
《インク受容層用塗布液の調製》
(シリカ分散液D−1の調製)
予め均一に分散されている平均一次粒子径が約7nmの気相法シリカ(日本アエロジル社製、商品名:アエロジル300)を25%を含むシリカ分散液S−1(pH2.6、エタノール0.5%含有)の4.00Lを、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1 分子量4.5万)を10.4%、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(PAS−H−5L 日東紡績株式会社製)を2.6%、エタノールを3%含有する水溶液C−1の0.95Lに、室温で3000rpmで攪拌しながら添加し、次いで硼酸を2%、ホウ砂を5%含む混合水溶液A−1を0.53Lを攪拌しながら、徐々に添加した。次いで、三和工業株式会社製の高圧ホモジナイザーで、3kN/cm2の圧力で分散し、全量を純水で6.3Lに仕上げて、ほぼ透明なシリカ分散液D−1を得た。
《インク受容層用塗布液の調製》
(シリカ分散液D−1の調製)
予め均一に分散されている平均一次粒子径が約7nmの気相法シリカ(日本アエロジル社製、商品名:アエロジル300)を25%を含むシリカ分散液S−1(pH2.6、エタノール0.5%含有)の4.00Lを、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1 分子量4.5万)を10.4%、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(PAS−H−5L 日東紡績株式会社製)を2.6%、エタノールを3%含有する水溶液C−1の0.95Lに、室温で3000rpmで攪拌しながら添加し、次いで硼酸を2%、ホウ砂を5%含む混合水溶液A−1を0.53Lを攪拌しながら、徐々に添加した。次いで、三和工業株式会社製の高圧ホモジナイザーで、3kN/cm2の圧力で分散し、全量を純水で6.3Lに仕上げて、ほぼ透明なシリカ分散液D−1を得た。
(インク受容層用塗布液E−1の調製)
上記調製したシリカ分散液D−1を用いて、以下に記載の各添加剤を順次混合して、インク受容層用塗布液E−1を調製した。なお、塗布液の調製はすべて40℃で行ない、各添加量は、塗布液1L当りの量で表示した。
上記調製したシリカ分散液D−1を用いて、以下に記載の各添加剤を順次混合して、インク受容層用塗布液E−1を調製した。なお、塗布液の調製はすべて40℃で行ない、各添加量は、塗布液1L当りの量で表示した。
シリカ分散液D−1 580ml
ポリビニルアルコール(クラレ社製;PVA203)10%水溶液 10ml
ポリビニルアルコール平均重合度(3800 ケン化度88%)5%水溶液 310ml
最後に、純水で全量を1000mlに仕上げた。
ポリビニルアルコール(クラレ社製;PVA203)10%水溶液 10ml
ポリビニルアルコール平均重合度(3800 ケン化度88%)5%水溶液 310ml
最後に、純水で全量を1000mlに仕上げた。
《記録材料の作製》
〔記録材料1の作製〕
上記調製したインク受容層用塗布液E−1を、湿潤膜厚が170μmとなるよう、両面をポリエチレンで被覆した紙支持体(RC紙)上に、液温40℃でスライドホッパー型コーターを用いて塗布しした後、乾燥を行って記録材料1を作製した。
〔記録材料1の作製〕
上記調製したインク受容層用塗布液E−1を、湿潤膜厚が170μmとなるよう、両面をポリエチレンで被覆した紙支持体(RC紙)上に、液温40℃でスライドホッパー型コーターを用いて塗布しした後、乾燥を行って記録材料1を作製した。
なお、上記紙支持体(RC紙)は、幅が約18cm、長さが約200mのロール状に巻かれた下記の紙支持体を用いた。
使用した紙支持体は、含水率が8%で、坪量が170g/m2の写真用原紙表面を、アナターゼ型酸化チタンを6%含有するポリエチレンを、厚さ35μmで押し出して溶融塗布し、裏面には厚さ40μmのポリエチレンを、厚さ35μmで押し出し溶融塗布した。表面側はコロナ放電処理を施した後、ポリビニルアルコール(クラレ社製 PVA235)を用いて、紙支持体1m2当り0.05gとなるように下引層を塗布し、裏面側にはコロナ放電した後、紙支持体1m2当り、Tgが約80℃のスチレン・アクリル酸エステル系ラテックスバインダー約0.4g、帯電防止剤(カチオン性ポリマー)0.1gおよび約2μmのシリカ0.1gをマット剤として含有するバック層を塗布した。
インク受容層用塗布液E−1の塗布後の乾燥は、5℃に保った冷却ゾーンを15秒間通過させて膜面の温度を13℃にまで低下させた後、複数設けた乾燥ゾーンにて20〜40℃の温風を6〜7分間吹付けて乾燥を行った後、ロール状に巻き取って記録材料1を得た。
〔記録材料2の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたPAS−H−5Lに代えて、ポリアリルアミン(PAA−HCl−3L 日東紡績株式会社製)を用いた以外は同様にして、記録材料2を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたPAS−H−5Lに代えて、ポリアリルアミン(PAA−HCl−3L 日東紡績株式会社製)を用いた以外は同様にして、記録材料2を得た。
〔記録材料3の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたPAS−H−5Lに代えて、PAA−HCl−10L(日東紡績株式会社製)を用いた以外は同様にして、記録材料3を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたPAS−H−5Lに代えて、PAA−HCl−10L(日東紡績株式会社製)を用いた以外は同様にして、記録材料3を得た。
〔記録材料4の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたPAS−H−5Lに代えて、ポリビニルアミン(PVAm)を用いた以外は同様にして、記録材料4を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたPAS−H−5Lに代えて、ポリビニルアミン(PVAm)を用いた以外は同様にして、記録材料4を得た。
〔記録材料5の作製〕
上記記録材料4の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)に代えて、カチオン性ポリマー(P−II)を用いた以外は同様にして、記録材料5を得た。
上記記録材料4の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)に代えて、カチオン性ポリマー(P−II)を用いた以外は同様にして、記録材料5を得た。
〔記録材料6の作製〕
上記記録材料1の作製で用いたシリカ分散液D−1の調製において、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)の10.4%を、ジアリルアンモニウムクロライド・SO2共重合物(PAS−92 日東紡績株式会社製)の2.6%に変更し、更にPAS−H−5Lの添加量を2.6%から10.4%に変更した以外は同様にして、記録材料6を得た。
上記記録材料1の作製で用いたシリカ分散液D−1の調製において、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)の10.4%を、ジアリルアンモニウムクロライド・SO2共重合物(PAS−92 日東紡績株式会社製)の2.6%に変更し、更にPAS−H−5Lの添加量を2.6%から10.4%に変更した以外は同様にして、記録材料6を得た。
〔記録材料7の作製〕
上記記録材料6の作製において、ジアリルアンモニウムクロライド・SO2共重合物PAS−92(日東紡績株式会社製)を、ポリアリルアミン(PAA−HCl−3L 日東紡績株式会社製)に変更した以外は同様にして、記録材料7を得た。
上記記録材料6の作製において、ジアリルアンモニウムクロライド・SO2共重合物PAS−92(日東紡績株式会社製)を、ポリアリルアミン(PAA−HCl−3L 日東紡績株式会社製)に変更した以外は同様にして、記録材料7を得た。
〔記録材料8の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)をジアリルモノメチルアンモニウムクロライド・SO2共重合物(PAS−M−1 日東紡績株式会社製)に変更し、更にPAS−H−5Lをポリアリルアミン(PAA−HCl−3L 日東紡績株式会社製)に変更した以外は同様にして、記録材料8を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)をジアリルモノメチルアンモニウムクロライド・SO2共重合物(PAS−M−1 日東紡績株式会社製)に変更し、更にPAS−H−5Lをポリアリルアミン(PAA−HCl−3L 日東紡績株式会社製)に変更した以外は同様にして、記録材料8を得た。
〔記録材料9の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)をジアリルモノメチルアンモニウムクロライド・SO2共重合物(PAS−A−5 日東紡績株式会社製)に変更し、更にPAS−H−5Lをジアリルアンモニウムクロライド・SO2共重合物(PAS−92 日東紡績株式会社製)に変更した以外は同様にして、記録材料9を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)をジアリルモノメチルアンモニウムクロライド・SO2共重合物(PAS−A−5 日東紡績株式会社製)に変更し、更にPAS−H−5Lをジアリルアンモニウムクロライド・SO2共重合物(PAS−92 日東紡績株式会社製)に変更した以外は同様にして、記録材料9を得た。
〔記録材料10の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたPAS−H−5Lをカチオン性ポリマー(P−II)に変更した以外は同様にして、記録材料10を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたPAS−H−5Lをカチオン性ポリマー(P−II)に変更した以外は同様にして、記録材料10を得た。
〔記録材料11の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)を、カチオン性ポリマー(P−II)に変更した以外は同様にして、記録材料11を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)を、カチオン性ポリマー(P−II)に変更した以外は同様にして、記録材料11を得た。
〔記録材料12の作製〕
上記記録材料1の作製で用いたシリカ分散液D−1の調製において、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)の10.4%を、アクリルアミド・ジアリルアミン(AA・DAA)の2.6%に変更し、更にPAS−H−5Lの添加量を2.6%から10.4%に変更した以外は同様にして、記録材料12を得た。
上記記録材料1の作製で用いたシリカ分散液D−1の調製において、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)の10.4%を、アクリルアミド・ジアリルアミン(AA・DAA)の2.6%に変更し、更にPAS−H−5Lの添加量を2.6%から10.4%に変更した以外は同様にして、記録材料12を得た。
〔記録材料13の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたPAS−H−5Lを除き、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)の濃度を13%に変更した以外は同様にして、記録材料13を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたPAS−H−5Lを除き、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)の濃度を13%に変更した以外は同様にして、記録材料13を得た。
〔記録材料14の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)とPAS−H−5Lを除き、水溶液C−1にカチオン性ポリマー(P−II)を13%含有させた以外は同様にして、記録材料14を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)とPAS−H−5Lを除き、水溶液C−1にカチオン性ポリマー(P−II)を13%含有させた以外は同様にして、記録材料14を得た。
〔記録材料15の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)を除き、PAS−H−5Lの濃度を13%とした以外は同様にして、記録材料15を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)を除き、PAS−H−5Lの濃度を13%とした以外は同様にして、記録材料15を得た。
〔記録材料16の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)とPAS−H−5Lを除き、PAS−M−1(日東紡績株式会社製)を13%含有させた以外は同様にして、記録材料16を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)とPAS−H−5Lを除き、PAS−M−1(日東紡績株式会社製)を13%含有させた以外は同様にして、記録材料16を得た。
〔記録材料17の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)とPAS−H−5Lを除き、PAS−A−5(日東紡績株式会社製)を13%含有させた以外は同様にして、記録材料17を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)とPAS−H−5Lを除き、PAS−A−5(日東紡績株式会社製)を13%含有させた以外は同様にして、記録材料17を得た。
〔記録材料18の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)とPAS−H−5Lを除き、PAS−92(日東紡績株式会社製)を13%含有させた以外は同様にして、記録材料18を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)とPAS−H−5Lを除き、PAS−92(日東紡績株式会社製)を13%含有させた以外は同様にして、記録材料18を得た。
〔記録材料19の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)とPAS−H−5Lを除き、PAA−HCl−3L(日東紡績株式会社製)を13%含有させた以外は同様にして、記録材料19を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)とPAS−H−5Lを除き、PAA−HCl−3L(日東紡績株式会社製)を13%含有させた以外は同様にして、記録材料19を得た。
〔記録材料20の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)とPAS−H−5Lを除き、ポリビニルアミン(PVAm)を13%含有させた以外は同様にして、記録材料20を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いたカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)とPAS−H−5Lを除き、ポリビニルアミン(PVAm)を13%含有させた以外は同様にして、記録材料20を得た。
〔記録材料21の作製〕
上記記録材料1の作製で用いたシリカ分散液D−1の調製において、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)をポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(PAS−H−10L 日東紡績株式会社製)の2.6%に変更し、かつPAS−H−5Lの濃度を10.4%に変更した以外は同様にして、記録材料21を得た。
上記記録材料1の作製で用いたシリカ分散液D−1の調製において、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)をポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(PAS−H−10L 日東紡績株式会社製)の2.6%に変更し、かつPAS−H−5Lの濃度を10.4%に変更した以外は同様にして、記録材料21を得た。
〔記録材料22の作製〕
上記記録材料1の作製で用いたシリカ分散液D−1の調製において、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)をポリアリルアミンPAA−HC−3Lに変更し、かつPAS−H−5LをポリアリルアミンPAA−HCl−10Lに変更した以外は同様にして、記録材料22を得た。
上記記録材料1の作製で用いたシリカ分散液D−1の調製において、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)をポリアリルアミンPAA−HC−3Lに変更し、かつPAS−H−5LをポリアリルアミンPAA−HCl−10Lに変更した以外は同様にして、記録材料22を得た。
〔記録材料23の作製〕
上記記録材料13を作製において、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)の濃度を10.4%に変更し、多孔質インク受容層を設けた後、PAS−H−5L(日東紡績株式会社製)を10%含有する水溶液(O−1)を3.9g/m2となるようにオーバーコートした後、乾燥ゾーンにて20〜40℃の温風を4〜5分間吹付けて乾燥させ、ロール状に巻き取って記録材料23を得た。
上記記録材料13を作製において、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)の濃度を10.4%に変更し、多孔質インク受容層を設けた後、PAS−H−5L(日東紡績株式会社製)を10%含有する水溶液(O−1)を3.9g/m2となるようにオーバーコートした後、乾燥ゾーンにて20〜40℃の温風を4〜5分間吹付けて乾燥させ、ロール状に巻き取って記録材料23を得た。
〔記録材料24の作製〕
上記記録材料15の作製において、PAS−H−5Lの濃度を10.4%に変更し、多孔質インク受容層を設けた後、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)を10%含有する水溶液(O−2)を3.9g/m2となるようにオーバーコートした後、乾燥ゾーンにて20〜40℃の温風を4〜5分間吹付けて乾燥させ、ロール状に巻き取って記録材料24を得た。
上記記録材料15の作製において、PAS−H−5Lの濃度を10.4%に変更し、多孔質インク受容層を設けた後、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)を10%含有する水溶液(O−2)を3.9g/m2となるようにオーバーコートした後、乾燥ゾーンにて20〜40℃の温風を4〜5分間吹付けて乾燥させ、ロール状に巻き取って記録材料24を得た。
〔記録材料25の作製〕
上記記録材料13を作製において、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)の濃度を10.4%に変更し、多孔質インク受容層を設けた後、PAA−HCl−3L(日東紡績株式会社製)を10%含有する水溶液(O−3)を3.9g/m2となるようにオーバーコートした後、乾燥ゾーンにて20〜40℃の温風を4〜5分間吹付けて乾燥させ、ロール状に巻き取って記録材料25を得た。
上記記録材料13を作製において、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)の濃度を10.4%に変更し、多孔質インク受容層を設けた後、PAA−HCl−3L(日東紡績株式会社製)を10%含有する水溶液(O−3)を3.9g/m2となるようにオーバーコートした後、乾燥ゾーンにて20〜40℃の温風を4〜5分間吹付けて乾燥させ、ロール状に巻き取って記録材料25を得た。
〔記録材料26の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いた水溶液C−1液からPAS−H−5Lを除き、下記水溶液H−1を1.65g添加した以外は同様にして、記録材料26を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いた水溶液C−1液からPAS−H−5Lを除き、下記水溶液H−1を1.65g添加した以外は同様にして、記録材料26を得た。
〈水溶液H−1〉
ポリアリルアミンPAA−15(日東紡績株式会社製 I/O値1.4 15%水溶液)の100部に、30%塩酸を3.36部加え、ポリアリルアミン部分塩酸塩(I/O値約2.06)含有水溶液H−1を調製した。
ポリアリルアミンPAA−15(日東紡績株式会社製 I/O値1.4 15%水溶液)の100部に、30%塩酸を3.36部加え、ポリアリルアミン部分塩酸塩(I/O値約2.06)含有水溶液H−1を調製した。
〔記録材料27の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いた水溶液C−1液からPAS−H−5Lを除き、下記水溶液H−2を1.65g添加した以外は同様にして、記録材料27を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いた水溶液C−1液からPAS−H−5Lを除き、下記水溶液H−2を1.65g添加した以外は同様にして、記録材料27を得た。
〈水溶液H−2〉
ポリアリルアミンPAA−15(日東紡績株式会社製 I/O値1.4 15%水溶液)の100部に、30%塩酸を8.25部加え、ポリアリルアミン部分塩酸塩(I/O値約3.05)水溶液H−2を調製した。
ポリアリルアミンPAA−15(日東紡績株式会社製 I/O値1.4 15%水溶液)の100部に、30%塩酸を8.25部加え、ポリアリルアミン部分塩酸塩(I/O値約3.05)水溶液H−2を調製した。
〔記録材料28の作製〕
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いた水溶液C−1液からPAS−H−5Lを除き、下記水溶液H−3を1.65g添加した以外は同様にして、記録材料28を得た。
上記記録材料1の作製において、シリカ分散液D−1の調製に用いた水溶液C−1液からPAS−H−5Lを除き、下記水溶液H−3を1.65g添加した以外は同様にして、記録材料28を得た。
〈水溶液H−3の調製〉
ポリアリルアミンPAA−15(日東紡績株式会社製・I/O値1.4 15%水溶液)の100部に、30%塩酸を16.3部加え、ポリアリルアミン部分塩酸塩(I/O値約4.70)水溶液H−3を調製した。
ポリアリルアミンPAA−15(日東紡績株式会社製・I/O値1.4 15%水溶液)の100部に、30%塩酸を16.3部加え、ポリアリルアミン部分塩酸塩(I/O値約4.70)水溶液H−3を調製した。
以上のようにして作製した記録材料1〜28のカチオン性ポリマー構成及びI/O値差を、表1に示す。
表1に記載の各カチオン性ポリマー略称の詳細及びI/O値は、以下の通りである。
P−1:カチオン性ポリマー(例示化合物P−1) I/O値=1.80
P−II:カチオン性ポリマー(P−II) I/O値=2.09
PVAm:ポリビニルアミン I/O値=13.3
AA・DAA:アクリルアミド・ジアリルアミン I/O値=3.63
PAS−H−5L:ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(PAS−H−5L 日東紡績株式会社製) I/O値=2.93
PAS−H−10L:ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(PAS−H−10L 日東紡績株式会社製) I/O=2.93
PAA−HCl−3L:ポリアリルアミン(PAA−HCl−3L 日東紡績株式会社製) I/O値=8.00
PAA−HCl−10L:ポリアクリルアミン(日東紡績株式会社製) I/O値=8.00
PAS−92:ジアリルアンモニウムクロライド・SO2共重合物(PAS−92 日東紡績株式会社製) I/O=4.14
PAS−M−1:ジアリルモノメチルアンモニウムクロライド(PAS−M−1 日東紡績株式会社製) I/O=3.64
PAS−A−5:ジアリルモノメチルアンモニウムクロライド・SO2共重合物(PAS−A−5 日東紡績株式会社製) I/O=3.22
PAA−I:ポリアクリルアミン(PAA−15)部分塩酸塩 I/O=2.06
PAA−II:ポリアクリルアミン(PAA−15)部分塩酸塩 I/O=3.05
PAA−III:ポリアクリルアミン(PAA−15)部分塩酸塩 I/O=4.70
P−II:カチオン性ポリマー(P−II) I/O値=2.09
PVAm:ポリビニルアミン I/O値=13.3
AA・DAA:アクリルアミド・ジアリルアミン I/O値=3.63
PAS−H−5L:ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(PAS−H−5L 日東紡績株式会社製) I/O値=2.93
PAS−H−10L:ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(PAS−H−10L 日東紡績株式会社製) I/O=2.93
PAA−HCl−3L:ポリアリルアミン(PAA−HCl−3L 日東紡績株式会社製) I/O値=8.00
PAA−HCl−10L:ポリアクリルアミン(日東紡績株式会社製) I/O値=8.00
PAS−92:ジアリルアンモニウムクロライド・SO2共重合物(PAS−92 日東紡績株式会社製) I/O=4.14
PAS−M−1:ジアリルモノメチルアンモニウムクロライド(PAS−M−1 日東紡績株式会社製) I/O=3.64
PAS−A−5:ジアリルモノメチルアンモニウムクロライド・SO2共重合物(PAS−A−5 日東紡績株式会社製) I/O=3.22
PAA−I:ポリアクリルアミン(PAA−15)部分塩酸塩 I/O=2.06
PAA−II:ポリアクリルアミン(PAA−15)部分塩酸塩 I/O=3.05
PAA−III:ポリアクリルアミン(PAA−15)部分塩酸塩 I/O=4.70
《記録材料の評価》
上記作製した記録材料1〜28について、以下の各特性評価を行った。
上記作製した記録材料1〜28について、以下の各特性評価を行った。
〔インク吸収性の評価〕
各記録材料に、セイコーエプソン社製インクジェットプリンターPM980Cを用いて、純正インクにより緑のベタ画像の印字を行い、印字直後の画像部分を指でこすって画像の乱れを目視観察し、下記の基準に従ってインク吸収性を評価した。
各記録材料に、セイコーエプソン社製インクジェットプリンターPM980Cを用いて、純正インクにより緑のベタ画像の印字を行い、印字直後の画像部分を指でこすって画像の乱れを目視観察し、下記の基準に従ってインク吸収性を評価した。
◎:画像表面を指で擦っても、ほとんど画像の乱れが認められない
○:画像表面を指で擦ると、わずかに画像が擦れるが、画像の乱れはごくわずかである
△:画像表面を指で擦ると、やや画像がこすれて汚れる
×:画像表面を指で擦ると、画像がこすれて汚れる
〔滲み耐性の評価〕
各記録材料に、セイコーエプソン社製インクジェットプリンターPM980Cを用いて、純正インクにより赤のベタ画像を印字した上に、線幅が約0.3mmのブラックラインをプリントし、その画像を50℃、85%RHの環境下で3日間保存した。保存前後のブラックラインの線幅をマイクロデンシトメーターで測定(反射濃度が最大濃度の50%部分の幅を線幅とした)し、滲み率(保存後の線幅/保存前の線幅)を求め、下記の基準に従って滲み耐性を評価した。
○:画像表面を指で擦ると、わずかに画像が擦れるが、画像の乱れはごくわずかである
△:画像表面を指で擦ると、やや画像がこすれて汚れる
×:画像表面を指で擦ると、画像がこすれて汚れる
〔滲み耐性の評価〕
各記録材料に、セイコーエプソン社製インクジェットプリンターPM980Cを用いて、純正インクにより赤のベタ画像を印字した上に、線幅が約0.3mmのブラックラインをプリントし、その画像を50℃、85%RHの環境下で3日間保存した。保存前後のブラックラインの線幅をマイクロデンシトメーターで測定(反射濃度が最大濃度の50%部分の幅を線幅とした)し、滲み率(保存後の線幅/保存前の線幅)を求め、下記の基準に従って滲み耐性を評価した。
◎:滲み率が1.0以上、1.1未満
○:滲み率が1.1以上、1.3未満
△:滲み率が1.3以上、1.5未満
×:滲み率が1.51以上
〔ひび割れ耐性の評価〕
各記録材料のインク受容層塗布面を、0.1m2にわたってルーペでひび割れの発生状態を観察し、下記の基準に従ってひび割れ耐性の評価を行った。
○:滲み率が1.1以上、1.3未満
△:滲み率が1.3以上、1.5未満
×:滲み率が1.51以上
〔ひび割れ耐性の評価〕
各記録材料のインク受容層塗布面を、0.1m2にわたってルーペでひび割れの発生状態を観察し、下記の基準に従ってひび割れ耐性の評価を行った。
◎:ひび割れの発生がほとんど観察されない
○:0.5mm未満の微小なひび割れが数点観察される
△:0.5mm以上の粗大なひび割れが数点観察される
×:0.5mm以上の粗大なひび割れが全面に観察される
以上により得られた各評価結果を、表1に示す。
○:0.5mm未満の微小なひび割れが数点観察される
△:0.5mm以上の粗大なひび割れが数点観察される
×:0.5mm以上の粗大なひび割れが全面に観察される
以上により得られた各評価結果を、表1に示す。
表1の結果より明らかなように、I/O値の低いカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)、P−II単独ではインク吸収性が劣化し、また、I/O値の高いカチオン性ポリマーPAA−HCl−3L、PVAm単独では滲み耐性が悪いことが分かる。
これに対し、無機性/有機性比(I/O値)が0.9以上離れたカチオン性ポリマーを2種用いた本発明の記録材料は、インク吸収性、滲み耐性及びひび割れ耐性のいずれの特性において優れた効果を示し、各特性を同時に満足することができることが分かる。
その中でも、無機性/有機性比(I/O値)の差が4.5以上、11.3以下である記録材料は、更に高いレベルでインク吸収性、滲み耐性及びひび割れ耐性の3つの性能を両立できていることが分かる。
更に、無機性/有機性比(I/O値)の最小値を有するカチオン性ポリマーとして例示化合物P−1を用いた記録材料は、インク吸収性、滲み耐性及びひび割れ耐性ともに優れた特性を示した。
また、2種のカチオンポリマーの組み合わせとして、カチオン性ポリマー1種と無機微粒子を分散した分散物と親水性バインダーからなるインク受容層塗布液を塗布、乾燥した後、もう1種のカチオンポリマーをオーバーコート塗布した記録材料に対し、カチオン性ポリマー2種と無機微粒子を分散した分散物と親水性バインダーからなるインク球受容層塗布液を用いた記録材料の方が、より良好な結果を示すことが分かる。
実施例2
《記録材料の作製》
〔記録材料29の作製〕
実施例1に記載の記録材料2の作製で用いたシリカ分散液D−1の調製において、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)の濃度を0.7%、PAA−HCl−3Lの濃度を12.3%に変更した以外は同様にして、記録材料29を作製した。この記録材料29におけるカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)とPAA−HCl−3Lの質量比は、5:95である。
《記録材料の作製》
〔記録材料29の作製〕
実施例1に記載の記録材料2の作製で用いたシリカ分散液D−1の調製において、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)の濃度を0.7%、PAA−HCl−3Lの濃度を12.3%に変更した以外は同様にして、記録材料29を作製した。この記録材料29におけるカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)とPAA−HCl−3Lの質量比は、5:95である。
〔記録材料30〜38の作製〕
上記記録材料29の作製において、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)の濃度及びPAA−HCl−3Lの濃度の濃度を適宜変更して、表2に記載のカチオン性ポリマー(例示化合物P−1):PAA−HCl−3Lの質量比とした以外は同様にして、記録材料30〜38を作製した。
上記記録材料29の作製において、カチオン性ポリマー(例示化合物P−1)の濃度及びPAA−HCl−3Lの濃度の濃度を適宜変更して、表2に記載のカチオン性ポリマー(例示化合物P−1):PAA−HCl−3Lの質量比とした以外は同様にして、記録材料30〜38を作製した。
《記録材料の評価》
上記作製した記録材料29〜39と、実施例1で作製した記録材料2、13、19について、実施例1に記載の方法と同様にして、インク吸収性、滲み耐性、ひび割れ耐性の各評価を行い、得られた結果を表2に示す。
上記作製した記録材料29〜39と、実施例1で作製した記録材料2、13、19について、実施例1に記載の方法と同様にして、インク吸収性、滲み耐性、ひび割れ耐性の各評価を行い、得られた結果を表2に示す。
表2の結果より明らかなように、無機性/有機性比(I/O比)の最小値を有するカチオン性ポリマー(例示化合物P−1)の質量比が70〜90質量%であるとき、インク吸収性、滲み耐性、ひび割れ耐性共に、特に優れた効果を示していることが分かる。
Claims (6)
- 支持体上に2種以上のカチオン性ポリマーを含有するインク受容層を有し、該2種以上のカチオン性ポリマーにおける無機性/有機性比(I/O値)の最大値と最小値との差が、0.9以上であることを特徴とするインクジェット記録材料。
- 前記無機性/有機性比(I/O値)の最大値と最小値との差が、4.5以上、11.3以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録材料。
- 前記2種以上のカチオン性ポリマーのうち、最小値の無機性/有機性比(I/O値)を有するカチオン性ポリマーの比率が、70〜90質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録材料。
- 前記インク受容層が、無機微粒子と親水性バインダーを含有する多孔質インク受容層であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録材料。
- 前記インク受容層が、前記2種以上のカチオン性ポリマーと無機微粒子とを分散した分散物と、親水性バインダーからなる多孔質インク受容層であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録材料。
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Cited By (2)
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JP2012526887A (ja) * | 2009-05-12 | 2012-11-01 | ラボラトリオ キミコ インテルナツィオナーレ ソチエタ ペル アツィオーニ | セベラマーの製造方法 |
JP2013230670A (ja) * | 2012-04-05 | 2013-11-14 | Canon Inc | 記録媒体 |
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2003
- 2003-11-10 JP JP2003379545A patent/JP2005138540A/ja active Pending
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