JP2006295016A - 半導体レーザ素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】キンク(電流−光出力特性の曲がり)の発生を抑制しながら、素子の動作電圧を低減させ、かつ、素子の寿命を長くするとともに、高出力化を図ることが可能な半導体レーザ素子を提供する。
【解決手段】この半導体レーザ素子は、活性層6と、活性層6上に形成され、リッジ部11を含む半導体層(p型光ガイド層7、p型キャップ層8、p型クラッド層9およびp型コンタクト層10)とを備えている。そして、リッジ部11は、側面11aと、側面11aとは反対側に位置する側面11bとを有するとともに、活性層6の側面は、リッジ部11の側面11aと実質的に同一線状に配置されており、リッジ部11の側面11a側の発振波長(約410nm)に対する実効屈折率は、リッジ部11の側面11b側の発振波長(約410nm)に対する実効屈折率とは異なる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体レーザ素子に関し、特に、電流通路部を含む半導体層を備えた半導体レーザ素子に関する。
従来、活性層上に、電流通路部としての凸状のリッジ部を含む半導体層が形成された半導体レーザ素子が知られている。そして、従来では、リッジ部の幅が大きくなると、レーザ発振時に水平横モードが基本モードから1次モード以上の高次モードに移りやすくなる。このように水平横モードが高次モードになると、電流−光出力特性にキンク(電流−光出力特性の曲がり)が発生するので、高出力動作時に良好なレーザ特性を得ることが困難になるという不都合がある。そこで、従来では、キンクの発生を抑制するために、レーザ発振時に水平横モードが高次モード(1次モード以上)になるのを抑制する技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、リッジ部の幅の大きさと、リッジ部の下部の活性層と、リッジ部の側面側に位置する活性層とにおける発振波長に対する実効屈折率の差とを最適値に設定することによって、水平横モードが高次モードになるのを抑制する技術が開示されている。なお、特許文献1では、リッジ部の両方の側面側にクラッド層が位置するとともに、リッジ部の一方の側面側のクラッド層の厚みとリッジ部の他方の側面側のクラッド層の厚みとを調節することによって、リッジ部の下部の活性層と、リッジ部の側面側に位置する活性層とにおける発振波長に対する実効屈折率の差を制御している。また、特許文献1では、リッジ部の一方の側面側の活性層における実効屈折率と、リッジ部の他方の側面側の活性層における実効屈折率とが同じ値になるように制御している。
特開2002−299765号公報
しかしながら、上記特許文献1のように、リッジ部の一方の側面側の活性層における実効屈折率と、リッジ部の他方の側面側の活性層における実効屈折率とが同じである場合には、水平横モードが高次モードになるのを抑制するためのリッジ部の幅の大きさの最適値が、小さくなり過ぎる場合があるという不都合がある。この場合には、リッジ部を構成する半導体層と、リッジ部上に形成される電極層との接触面積が減少するので、半導体層と電極層との間のコンタクト抵抗が高くなるという不都合が生じる。また、電流通路部となるリッジ部の幅が小さくなると、リッジ部の抵抗が高くなるという不都合も生じる。その結果、上記特許文献1では、キンク(電流−光出力特性の曲がり)の発生を抑制できたとしても、コンタクト抵抗が高くなることにより素子の動作電圧が増大するという問題点がある。さらに、電流通路部となるリッジ部の幅が小さくなることにより、活性層において電流の流れる部分も小さくなるので、発光に寄与する活性層の面積が小さくなるという不都合が生じる。これにより、半導体レーザ素子の高出力化を図るのが困難になるという問題点がある。また、発光に寄与する活性層の面積が小さくなれば、発光スポットが小さくなるので、活性層における光の密度が高くなるという不都合が生じる。これにより、活性層や共振器端面の劣化が起こりやすくなるので、素子の寿命が短くなり、かつ、半導体レーザ素子の高出力化を図るのが困難になるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、キンク(電流−光出力特性の曲がり)の発生を抑制しながら、素子の動作電圧を低減させ、かつ、素子の寿命を長くするとともに、高出力化を図ることが可能な半導体レーザ素子を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による半導体レーザ素子は、活性層と、活性層上に形成され、電流通路部を含む半導体層とを備えている。そして、活性層により生成される光は、第1の方向に出射され、第1の方向と直交し、かつ、活性層の表面に対して平行な第2の方向において、電流通路部は、第1側面と、第1側面とは反対側に位置する第2側面とを有するとともに、活性層の一方の側面は、第1側面と実質的に同一線状に配置されており、第2の方向において、活性層の電流通路部の下部に位置する領域は、第1側面側に位置する発振波長に対する第1実効屈折率を有する領域と、第2側面側に位置する発振波長に対する第2実行屈折率を有する領域とによって挟まれており、第1実効屈折率と第2実効屈折率とは異なる値を有する。
この一の局面による半導体レーザ素子では、上記のように、活性層の電流通路部の下部に位置する領域を、第1側面側に位置する発振波長に対する第1実効屈折率を有する領域と、第2側面側に位置する発振波長に対する第2実行屈折率を有する領域とによって挟むとともに、第1側面側に位置する領域の第1実効屈折率と、第2側面側に位置する領域の第2実効屈折率とが異なる値を有するように構成することによって、第1実効屈折率と第2実効屈折率とが同じ値を有する場合に比べて、高次水平横モードの発生を抑制することが可能な電流通路部の幅の上限寸法を大きくすることができる。このため、高次水平横モードの発生に起因するキンク(電流−光出力特性の曲がり)の発生を抑制しながら、電流通路部の幅を大きくすることができる。この場合、電流通路部を含む半導体層と、半導体層の電流通路部に対応する領域上に形成される電極層との接触面積を増大させることができるので、半導体層と電極層との間のコンタクト抵抗を低くすることができる。また、リッジ部の幅を大きくすることができるので、半導体層と電極層との間のコンタクト抵抗に加えて、リッジ部の抵抗も低くすることができる。これにより、キンク(電流−光出力特性の曲がり)の発生を抑制しながら、素子の動作電圧を低減させることができる。また、電流通路部となるリッジ部の幅を大きくすることができるので、活性層において電流の流れる部分も大きくすることができる。これにより、発光に寄与する活性層の面積を大きくすることができるので、半導体レーザ素子の高出力化を図ることができる。また、発光に寄与する活性層の面積を大きくすることができるので、発光スポットを大きくすることができる。これにより、活性層における光の密度が低くなることにより、活性層や共振器端面の劣化が起こりにくくなるので、素子の寿命を長くすることができるとともに、半導体レーザ素子の高出力化を図ることができる。
上記一の局面による半導体レーザ素子において、半導体層は、凸状の第1部分と、第2側面側に位置するとともに、凸状の第1部分の厚みよりも小さい厚みを有する第2部分とを含み、第1側面は、半導体層の凸状の第1部分の第2部分とは反対側に位置する側面により構成されているとともに、第2側面は、半導体層の凸状の第1部分の第2部分側に位置する側面により構成されていてもよい。このように構成すれば、活性層の側面を、半導体層の凸状の第1部分の第2部分とは反対側に位置する側面と実質的に同一線状に配置することにより、容易に、活性層の側面を、電流通路部の第1側面と実質的に同一線状に配置することができる。また、活性層の一方の側面を、電流通路部の第1側面と実質的に同一線状に配置し、かつ、活性層の他方の側面を、電流通路部の第2側面よりも外側に配置することもできる。この場合には、電流通路部の第1側面側の第1実効屈折率は、電流通路部の第2側面側とは異なり、第1側面側に配置された活性層以外の層(空気層を含む)の屈折率に基づいて決まるので、最適な屈折率を有する層を第1側面側に配置することにより、容易に、電流通路部の第1側面側の発振波長に対する第1実効屈折率と、電流通路部の第2側面側の発振波長に対する第2実効屈折率との差を大きくすることができる。
上記一の局面による半導体レーザ素子において、活性層の他方の側面は、第2側面と実質的に同一線状に配置されていてもよい。このように構成すれば、電流通路部の第1側面側の第1実効屈折率および電流通路部の第2側面側の第2実効屈折率の両方が、第1側面側および第2側面側の各々に配置された活性層以外の層(片側は、空気層であってもよい)の屈折率に基づいて決まるので、第1側面側に配置された層と、第2側面側に配置された層との屈折率の差を大きくすることにより、電流通路部の第1側面側の発振波長に対する第1実効屈折率と、電流通路部の第2側面側の発振波長に対する第2実効屈折率との差を大きくすることができる。
上記一の局面による半導体レーザ素子において、好ましくは、第1側面側に配置された第1電流ブロック層をさらに備える。このように構成すれば、第1電流ブロック層の屈折率を調整することにより、容易に、電流通路部の第1側面側の発振波長に対する第1実効屈折率と、電流通路部の第2側面側の発振波長に対する第2実効屈折率との差を大きくすることができる。
上記電流通路部の第1側面側に配置された第1電流ブロック層をさらに備えた構成において、第1電流ブロック層は、半導体からなる層を含んでいてもよい。このように構成すれば、第1電流ブロック層の構成材料である半導体の屈折率を調整することにより、より容易に、電流通路部の第1側面側の発振波長に対する第1実効屈折率と、電流通路部の第2側面側の発振波長に対する第2実効屈折率との差を大きくすることができる。
上記電流通路部の第1側面側に配置された第1電流ブロック層をさらに備えた構成において、第1電流ブロック層は、誘電体からなる層を含んでいてもよい。このように構成すれば、第1電流ブロック層の構成材料である誘電体の屈折率を調整することにより、より容易に、電流通路部の第1側面側の発振波長に対する第1実効屈折率と、電流通路部の第2側面側の発振波長に対する第2実効屈折率との差を大きくすることができる。
上記電流通路部の第1側面側に配置された第1電流ブロック層をさらに備えた構成において、好ましくは、第2側面側に配置された第2電流ブロック層をさらに備える。このように構成すれば、第2電流ブロック層の屈折率を調整することにより、容易に、電流通路部の第1側面側の発振波長に対する第1実効屈折率と、電流通路部の第2側面側の発振波長に対する第2実効屈折率との差を大きくすることができる。
上記電流通路部の第2側面側に配置された第2電流ブロック層をさらに備えた構成において、第2電流ブロック層は、半導体からなる層を含んでいてもよい。このように構成すれば、第2電流ブロック層の構成材料である半導体の屈折率を調整することにより、より容易に、電流通路部の第1側面側の発振波長に対する第1実効屈折率と、電流通路部の第2側面側の発振波長に対する第2実効屈折率との差を大きくすることができる。
上記電流通路部の第2側面側に配置された第2電流ブロック層をさらに備えた構成において、第2電流ブロック層は、誘電体からなる層を含んでいてもよい。このように構成すれば、第2電流ブロック層の構成材料である誘電体の屈折率を調整することにより、より容易に、電流通路部の第1側面側の発振波長に対する第1実効屈折率と、電流通路部の第2側面側の発振波長に対する第2実効屈折率との差を大きくすることができる。
上記電流通路部の第2側面側に配置された第2電流ブロック層をさらに備えた構成において、好ましくは、第1電流ブロック層の屈折率は、第2電流ブロック層の屈折率とは異なる値を有する。このように構成すれば、活性層の一方の側面が電流通路部の第1側面と実質的に同一線状に配置されているとともに、活性層の他方の側面が電流通路部の第2側面と実質的に同一線状に配置されている場合において、第1電流ブロック層と第2電流ブロック層との屈折率の差を大きくすることにより、容易に、電流通路部の第1側面側の発振波長に対する第1実効屈折率と、電流通路部の第2側面側の発振波長に対する第2実効屈折率との差を大きくすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の構造を示した断面図であり、図2は、図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の活性層の詳細図である。まず、図1および図2を参照して、第1実施形態によるGaN系の半導体レーザ素子の構造について説明する。なお、第1実施形態によるGaN系の半導体レーザ素子の発振波長は、約410nmである。
第1実施形態では、図1に示すように、約100μmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のキャリア濃度を有する酸素がドープされたn型GaN基板1上に、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量を有するSiがドープされたn型GaNからなるn型層2が形成されている。n型層2上には、約400nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.07Ga0.93Nからなるn型クラッド層3が形成されている。また、n型GaN基板1、n型層2およびn型クラッド層3の両方の側端面の近傍には、転位の集中している領域17が形成されている。
n型クラッド層3上の転位の集中している領域17以外の領域には、約5nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.16Ga0.84Nからなるn型キャリアブロック層4が形成されている。n型キャリアブロック層4上には、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型GaNからなるn型光ガイド層5が形成されている。
n型光ガイド層5上には、活性層6が形成されている。この活性層6は、図2に示すように、約20nmの厚みを有するアンドープIn0.02Ga0.98Nからなる4層の障壁層6aと、約3nmの厚みを有するアンドープIn0.15Ga0.85Nからなる3層の井戸層6bとが交互に積層された多重量子井戸(MQW)構造を有する。
また、図1に示すように、活性層6上には、約100nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型GaNからなるp型光ガイド層7が形成されている。p型光ガイド層7上には、約20nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.16Ga0.84Nからなるp型キャップ層8が形成されている。なお、p型光ガイド層7およびp型キャップ層8は、本発明の「半導体層」の一例である。
p型キャップ層8上には、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.07Ga0.93Nからなるp型クラッド層9が形成されている。このp型クラッド層9は、凸部9aと、凸部9aの厚みよりも小さい厚みを有する平坦部9bとを有する。また、p型クラッド層9の凸部9aの平坦部9bの上面からの突出高さは、約320nmであり、平坦部9bの厚みは、約80nmである。また、凸部9aのA方向(図1参照)の幅は、2.11μmである。なお、図1のA方向とは、活性層6により生成された光が出射される方向と直交し、かつ、活性層6の表面に対して平行な方向である。なお、p型クラッド層9は、本発明の「半導体層」の一例である。また、凸部9aは、本発明の「第1部分」の一例であり、平坦部9bは、本発明の「第2部分」の一例である。
p型クラッド層9の凸部9a上には、約10nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型In0.02Ga0.98Nからなるp型コンタクト層10が形成されている。このp型コンタクト層10とp型クラッド層9の凸部9aとによって、一方の側面11aと、一方の側面11aとは反対側に位置する他方の側面11bとを有するリッジ部11が構成されている。また、リッジ部11は、2.11μmのA方向の幅を有するストライプ状(細長状)に形成されている。この場合のリッジ部11の下部における活性層6を含む領域の実効屈折率は、約2.5008である。なお、p型コンタクト層10は、本発明の「半導体層」の一例である。また、リッジ部11は、本発明の「電流通路部」の一例である。また、側面11aおよび11bは、それぞれ、本発明の「第1側面」および「第2側面」の一例である。
ここで、第1実施形態では、側面11aのリッジ部11の外側の領域において、p型クラッド層9の平坦部9bの上面からn型クラッド層3の途中の深さ(n型クラッド層3の上面から約100nmの深さ)までが除去されることにより、n型クラッド層3の表面が露出されている。すなわち、側面11aのリッジ部11の外側の領域では、p型クラッド層9の平坦部9b、p型キャップ層8、p型光ガイド層7、活性層6、n型光ガイド層5およびn型キャリアブロック層4が除去されている。これにより、A方向のリッジ部11の側面11aにおいて、n型キャリアブロック層4、n型光ガイド層5、活性層6、p型光ガイド層7およびp型キャップ層8の側面と、リッジ部11の側面11aとが同一線状に配置されている。その一方、側面11bのリッジ部11の外側の領域では、リッジ部11の下端部から活性層6の上面までの半導体層(p型クラッド層9の平坦部9b、p型キャップ層8およびp型光ガイド層7)からなる厚みが約200nmの平坦部9bが形成されている。
また、リッジ部11を構成するp型クラッド層9の平坦部9bの上面から所定の深さまでが除去されていることにより、n型クラッド層3の表面が露出されている。また、リッジ部11を構成するp型コンタクト層10上には、下層から上層に向かって、約5nmの厚みを有するPt層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約150nmの厚みを有するAu層とからなるp側オーミック電極12が形成されている。
ここで、第1実施形態では、p側オーミック電極12の上面以外の領域上に、約250nmの厚みを有するとともに、約2.05の屈折率を有するSiN膜からなる電流ブロック層13が形成されている。すなわち、第1実施形態では、リッジ部11の側面11a側に、約2.05の屈折率を有する電流ブロック層13が配置される。この場合のリッジ部11の側面11a側の発振波長が約410nmの光に対する屈折率(第1実効屈折率)は、電流ブロック層(SiN膜)13の屈折率(約2.05)となる。なお、側面11a側に配置された電流ブロック層13は、本発明の「第1電流ブロック層」の一例である。この電流ブロック層13は、リッジ部11の側面11b側にも配置されており、側面11b側に配置された電流ブロック層13は、本発明の「第2電流ブロック層」の一例である。ここで、リッジ部11の側面11bの下端部から活性層6の上面までの厚みを約200nmとし、平坦部9b上に電流ブロック層13を配置することにより、活性層6で生成される発振波長が約410nmの光に対して、平坦部9bの下部における活性層6を含む領域の実効屈折率(第2実効屈折率)は、リッジ部11の下部の実効屈折率(約2.5008)よりも約0.005だけ低い約2.4958となる。したがって、側面11a側の実効屈折率(第1実効屈折率)は、平坦部9bの下部における活性層6を含む領域の実効屈折率(第2実効屈折率)よりも低くなる。
また、電流ブロック層13上の所定領域には、p側オーミック電極12の上面に接触するように、下層から上層に向かって、約100nmの厚みを有するTi層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約3μmの厚みを有するAu層とからなるp側パッド電極14が形成されている。
また、n型GaN基板1の裏面の転位の集中している領域17上には、約250nmの厚みを有するSiN膜からなる絶縁膜15が形成されている。また、n型GaN基板1の裏面上には、絶縁膜15を覆うように、n側電極16が形成されている。このn側電極16は、n型GaN基板1の裏面側から順に、約10nmの厚みを有するAl層と、約20nmの厚みを有するPt層と、約300nmの厚みを有するAu層とからなる。
図3は、図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の水平方向の近視野像(ニアフィールドパターン)である。なお、図3の横軸には、素子の水平方向の位置がとられており、縦軸には、光強度がとられている。また、図3の横軸において、−1.055μm〜1.055μmの間がリッジ部11の幅であり、X=0μm(図3中の破線)の位置がリッジ部11の中心である。また、X<−1.055μmの範囲がリッジ部11の側面11b側(実効屈折率が高い側)であり、X>1.055μmの範囲がリッジ部11の側面11a側(実効屈折率が低い側)である。図3を参照して、第1実施形態による半導体レーザ素子の光強度のピークは、リッジ部11の側面11b側(実効屈折率が高い側)に位置している。また、X>1.055μmの光強度は、X<−1.055μmの光強度と比較して弱くなっており、実効屈折率が低い側での光閉じ込めの度合いが強いことが分かる。すなわち、活性層6で生成される発振波長が約410nmの光に対して、実効屈折率の高いリッジ部11の側面11b側の光閉じ込め度合いは、実効屈折率の低いリッジ部11の側面11aの光閉じ込め度合いよりも弱くなる。
次に、第1実施形態による半導体レーザ素子の構成において、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部の幅の寸法を調べた結果について説明する。また、比較例として、リッジ部の一方の側面側と他方の側面側とで実効屈折率が同じ場合において、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部の幅の寸法も調べた。
図4は、第1実施形態による半導体レーザ素子の構成において、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部の幅の寸法を示したグラフである。図5は、リッジ部の一方の側面側と他方の側面側とで実効屈折率が同じ場合(比較例)において、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部の幅の寸法を示したグラフである。この比較例による半導体レーザ素子は、第1実施形態の半導体レーザ素子の構成において、リッジ部の両側に活性層を有し、かつ、活性層上に同じ厚みの平坦部を有する実質的に左右対称の構造を有する。また、図4および図5中の領域F1、F2、F3およびF4は、それぞれ、カットオフ領域、0次モードのみ存在する領域、1次モードまで存在する領域および2次モードまで存在する領域である。また、図5中の領域F5およびF6は、3次モードまで存在する領域および4次モードまで存在する領域である。ここで、高次モードとは、1次以上のモードである。また、図4および図5の横軸には、リッジ部の下端の幅の寸法がとられており、縦軸には、リッジ部の下部とリッジ部の側面側との実効屈折率の差がとられている。ただし、図4のリッジ部の側面側とは、実効屈折率が高い側である。
まず、図4に示すように、第1実施形態による半導体レーザ素子では、リッジ部11の下部と、リッジ部11の側面11b側(実効屈折率の高い側)との実効屈折率の差が約0.005であり、リッジ部11の幅が2.11μmであるので、0次モードのみの水平横モード(F2領域)が存在することが判明した(図4中の○)。また、第1実施形態による半導体レーザ素子の構成では、リッジ部11の幅が2.11μm以下であれば、0次モードのみの水平横モード(F2領域)が存在することも判明した。
その一方、図5に示すように、比較例による半導体レーザ素子において、リッジ部の下部とリッジ部の側面側との実効屈折率の差が約0.005であり、リッジ部の幅が2.11μmであれば、1次モード(F3領域)までの水平横モードが存在することが判明した(図5中の△)。
次に、第1実施形態による半導体レーザ素子のビームの水平広がり角を調べたところ、ビームの水平広がり角は、約9.1°であった。その一方、リッジ部の一方の側面側の実効屈折率と他方の側面側の実効屈折率とが同じであり、かつ、リッジ部の幅が2.11μmである半導体レーザ素子(比較例)のビームの水平広がり角を調べたところ、ビームの水平広がり角は、約7.5°であった。これにより、第1実施形態では、高次水平横モードの発生を抑制しながら、ビームの水平広がり角を大きくすることができる。
第1実施形態では、上記のように、リッジ部11の側面11bに平坦部9bを設けるとともに、リッジ部11の側面11aにおいて、活性層6の側面をリッジ部11の側面11aと同一線状に配置し、かつ、リッジ部11の側面11a側に誘電体の電流ブロック層13を配置することによって、平坦部9bの下部における活性層6を含む領域の実効屈折率と、側面11a側の実効屈折率との差を大きくすることができる。これにより、リッジ部11の側面11a側の実効屈折率とリッジ部11の側面11b側の実効屈折率とが同じ場合に比べて、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部11の幅の上限寸法を大きくすることができる。このため、高次水平横モードの発生に起因するキンク(電流−光出力特性の曲がり)の発生を抑制しながら、リッジ部11の幅を大きくすることができる。この場合、リッジ部11を構成するp型コンタクト層10と、リッジ部11上に形成されるp側オーミック電極12との接触面積を増大させることができるので、p型コンタクト層10とp側オーミック電極12との間のコンタクト抵抗を低くすることができる。また、リッジ部11の幅を大きくすることができるので、p型コンタクト層10とp側オーミック電極12との間のコンタクト抵抗に加えて、リッジ部11の抵抗も低くすることができる。これにより、キンク(電流−光出力特性の曲がり)の発生を抑制しながら、素子の動作電圧を低減させることができる。その結果、高出力動作時に良好なレーザ特性を得ながら、素子の動作電圧を低減させることができる。
また、電流通路部となるリッジ部11の幅を大きくすることができるので、活性層6において電流の流れる部分も大きくすることができる。これにより、発光に寄与する活性層6の面積を大きくすることができるので、半導体レーザ素子の高出力化を図ることができる。また、発光に寄与する活性層6の面積を大きくすることができるので、発光スポットを大きくすることができる。これにより、活性層6における光の密度が低くなることにより、活性層6や共振器端面の劣化が起こりにくくなるので、素子の寿命を長くすることができるとともに、半導体レーザ素子の高出力化を図ることができる。
図6〜図18は、図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。次に、図1、図2および図6〜図18を参照して、第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスについて説明する。
まず、図6に示すように、有機金属気相エピタキシー(MOVPE)法を用いて、両方の側端面近傍に転位の集中している領域17を有するn型GaN基板1上に、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量を有するSiがドープされたn型GaNからなるn型層2を成長させる。この後、n型層2上に、約400nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.07Ga0.93Nからなるn型クラッド層3を成長させる。
続いて、n型クラッド層3上に、約5nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.16Ga0.84Nからなるn型キャリアブロック層4を成長させる。この後、n型キャリアブロック層4上に、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm−3のドーピング量および約5×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型GaNからなるn型光ガイド層5を成長させる。次に、n型光ガイド層5上に、活性層6を成長させる。具体的には、図2に示したように、n型光ガイド層5(図6参照)上に、約20nmの厚みを有するアンドープIn0.02Ga0.98Nからなる4層の障壁層6aと、約3nmの厚みを有するアンドープIn0.15Ga0.85Nからなる3層の井戸層6bとを交互に成長させる。これにより、MQW構造を有する活性層6が形成される。
次に、図6に示すように、活性層6上に、約100nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型GaNからなるp型光ガイド層7を成長させる。この後、p型光ガイド層7上に、約20nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.16Ga0.84Nからなるp型キャップ層8を成長させる。続いて、p型キャップ層8上に、約400nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.07Ga0.93Nからなるp型クラッド層9を成長させる。この後、p型クラッド層9上に、約10nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm−3のドーピング量および約5×1017cm−3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型In0.02Ga0.98Nからなるp型コンタクト層10を成長させる。
上記のようにn型GaN基板1上に窒化物系半導体各層(2〜10)を成長させる際、n型GaN基板1の転位が伝播する。これにより、転位の集中している領域17が、p型コンタクト層10の上面にまで延びるように形成される。
この後、アンモニアと窒素(NH:N=15:85)の混合雰囲気中で、約950℃の温度条件下でアニール処理する。
次に、図7に示すように、電子ビーム蒸着法を用いて、p型コンタクト層10上に、下層から上層に向かって、約5nmの厚みを有するPt層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約150nmの厚みを有するAu層とからなるp側オーミック電極12を形成する。この後、p側オーミック電極12上に、約250nmの厚みを有するSiO膜21を形成する。
次に、図8に示すように、p側オーミック電極12およびSiO膜21をパターニングすることによって、p側オーミック電極12およびSiO膜21を、2.11μmの幅を有するストライプ状(細長状)に形成する。
次に、図9に示すように、Cl系ガスによるドライエッチング技術を用いて、SiO膜21をマスクとして、p型コンタクト層10の上面からp型クラッド層9の途中の深さ(p型クラッド層9の上面から約320nmの深さ)までをエッチングする。この際、基板温度を約200℃に保持する。これにより、p型コンタクト層10とp型クラッド層9の凸部9aとによって構成されるとともに、2.11μmの幅を有するストライプ状(細長状)のリッジ部11が形成される。また、p型クラッド層9の凸部9aの突出高さは、約320nmとなるとともに、平坦部9bの厚みは、約80nmとなる。
次に、図10に示すように、p型クラッド層9の平坦部9b上の転位の集中している領域17以外の所定領域に、SiO膜21、p側オーミック電極12およびリッジ部11を覆うように、レジスト22を形成する。この後、レジスト22をマスクとして、p型クラッド層9の平坦部9bの上面からn型キャリアブロック層4までをエッチングする。これにより、図11に示すように、p型クラッド層9、p型キャップ層8、p型光ガイド層7、活性層6、n型光ガイド層5およびn型キャリアブロック層4に形成された転位の集中している領域17が除去される。この後、レジスト22を除去する。
次に、図12に示すように、真空蒸着法を用いて、斜め上方向(n型GaN基板1の上面に対して約60°傾いた方向)からリッジ部11の側面11b側に向かってSiOを蒸着する。この場合、リッジ部11の側面11a側の領域には、リッジ部11、p側オーミック電極12およびSiO膜21により陰となる領域が存在する。そして、そのリッジ部11の側面11a側の陰となる領域には、SiOが堆積されない。このようにして、リッジ部11の側面11a側の陰となる領域以外の領域上にのみ、約250nmの厚みを有するSiO膜23を形成する。
次に、図13に示すように、Cl系ガスによるドライエッチング技術を用いて、SiO膜23をマスクとして、p型クラッド層9の平坦部9bの上面から約494nmの深さまでをエッチングすることによって、n型光ガイド層3の表面を露出させる。これにより、側面11aのリッジ部11の外側の領域において、p型クラッド層9の平坦部9b、p型キャップ層8、p型光ガイド層7、活性層6、n型光ガイド層5およびn型キャリアブロック層4が除去される。また、リッジ部11の側面11aにおいて、n型キャリアブロック層4、n型光ガイド層5、活性層6、p型光ガイド層7およびp型キャップ層8の側面と、リッジ部11の側面11aとが同一線状に配置される。この際、n型クラッド層3の上面から約494nmの深さまでが同時にエッチングされる。この後、SiO膜21および23を除去することによって、図14に示す状態にする。
次に、図15に示すように、プラズマCVD法を用いて、リッジ部11の両方の側面11aおよび11bを含む全面を覆うように、約250nmの厚みを有するとともに、約2.05の屈折率を有するSiN膜からなる電流ブロック層13を形成する。この後、電流ブロック層13上のリッジ部11に対応する領域以外の領域に、レジスト24を形成する。次に、レジスト24をマスクとして、p側オーミック電極12の上面上に位置する電流ブロック層13をエッチングすることによって、図16に示す状態にする。この後、レジスト24を除去する。
次に、図17に示すように、真空蒸着法を用いて、電流ブロック層13上の所定領域に、p側オーミック電極12の上面に接触するように、下層から上層に向かって、約100nmの厚みを有するTi層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約3μmの厚みを有するAu層とからなるp側パッド電極14を形成する。
次に、図18に示すように、プラズマCVD法を用いて、n型GaN基板1の裏面の転位の集中している領域17上に、約250nmの厚みを有するSiN膜からなる絶縁膜15を形成する。
最後に、図1に示したように、真空蒸着法を用いて、n型GaN基板1の裏面上に、絶縁膜15を覆うように、n側電極16を形成する。この際、n型GaN基板1の裏面側から順に、約10nmの厚みを有するAl層と、約20nmの厚みを有するPt層と、約300nmの厚みを有するAu層と形成する。このようにして、第1実施形態による半導体レーザ素子が形成される。
(第2実施形態)
図19は、本発明の第2実施形態による半導体レーザ素子の構造を示した断面図である。図19を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、リッジ部の一方および他方の側面上に、それぞれ、半導体からなる電流ブロック層が形成されたAlGaInP系の半導体レーザ素子について説明する。なお、第2実施形態によるAlGaInP系の半導体レーザ素子の発振波長は、約660nmである。
この第2実施形態では、図19に示すように、約100μmの厚みを有するとともに、(001)面に対して約7°傾斜したn型GaAs基板31の上面上に、約3×1018cm−3のドーピング量を有するSiがドープされたn型GaAsからなるn型層32が形成されている。なお、n型GaAs基板31は、Siがドープされているとともに、約1×1018cm−3のキャリア濃度を有する。n型層32上には、約400nmの厚みを有するとともに、約3×1017cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pからなるn型クラッド層33が形成されている。n型クラッド層33上には、約30nmの厚みを有するアンドープ(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pからなるn側光ガイド層34が形成されている。n側光ガイド層34上には、活性層35が形成されている。この活性層35は、約5nmの厚みを有するアンドープGa0.5In0.5Pからなる3層の井戸層35aと、約5nmの厚みを有するアンドープ(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pからなる2層の障壁層35bとが交互に積層されたMQW構造を有する。活性層35上には、約30nmの厚みを有するアンドープ(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pからなるp側光ガイド層36が形成されている。なお、p側光ガイド層36は、本発明の「半導体層」の一例である。
p側光ガイド層36上には、約3×1017cm−3のキャリア濃度を有するZnがドープされたp型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pからなるp型クラッド層37が形成されている。このp型クラッド層37は、凸部37aと、凸部37aの厚みよりも小さい厚みを有する平坦部37bとを有する。また、p型クラッド層37の凸部37aの平坦部37bの上面からの突出高さは、約1.35μmであり、平坦部37bの厚みは、約150nmである。また、凸部37aの下端部のA方向(図19参照)の幅は、3.74μmである。なお、図19のA方向とは、活性層35により生成された光が出射される方向と直交し、かつ、活性層35の表面に対して平行な方向である。なお、p型クラッド層37は、本発明の「半導体層」の一例である。また、凸部37aは、本発明の「第1部分」の一例であり、平坦部37bは、本発明の「第2部分」の一例である。
p型クラッド層37の凸部37a上には、約200nmの厚みを有するとともに、約2×1018cm−3のキャリア濃度を有するZnがドープされたp型Ga0.5In0.5Pからなるp型コンタクト層38が形成されている。このp型コンタクト層38とp型クラッド層37の凸部37aとによって、一方の側面39aと、一方の側面39aとは反対側に位置する他方の側面39bとを有するリッジ部39が構成されている。また、リッジ部39の側面39aおよび39bは、リッジ部39が実質的に台形状になるように、互いに異なる傾斜角度で傾斜している。また、リッジ部39は、下端部が3.74μmのA方向の幅を有するストライプ状(細長状)に形成されている。この場合のリッジ部39の下部における活性層35を含む領域の実効屈折率は、約3.258である。なお、p型コンタクト層38は、本発明の「半導体層」の一例である。また、リッジ部39は、本発明の「電流通路部」の一例である。また、側面39aおよび39bは、それぞれ、本発明の「第1側面」および「第2側面」の一例である。
ここで、第2実施形態では、側面39aのリッジ部39の外側の領域において、p型クラッド層37の平坦部37bの上面からn型クラッド層33の途中の深さ(n型クラッド層33の上面から約0.5μmの深さ)までが除去されることにより、n型クラッド層33の表面が露出されている。すなわち、側面39aのリッジ部39の外側の領域では、p型クラッド層37の平坦部37b、p側光ガイド層36、活性層35およびn側光ガイド層34が除去されている。これにより、A方向のリッジ部39の側面39aにおいて、n側光ガイド層34、活性層35およびp側光ガイド層36の側面と、リッジ部39の側面39aとが同一線状に配置されている。その一方、側面39bのリッジ部39の外側の領域では、リッジ部39の下端部から活性層35の上面までの半導体層(p型クラッド層37の平坦部37bおよびp側光ガイド層36)からなる厚みが約180nmの平坦部37bが形成されている。
また、第2実施形態では、リッジ部39の側面39a側において、n型クラッド層33の露出した表面上と、n側光ガイド層34および活性層35の側面上と、リッジ部39の側面39a上とに、約8×1017cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型(Al0.8Ga0.20.5In0.5Pからなる電流ブロック層40が形成されている。この電流ブロック層40のn型クラッド層33上に位置する部分の厚みは、約700nmである。なお、側面39a側に配置された電流ブロック層40は、本発明の「第1電流ブロック層」の一例である。また、電流ブロック層40の構成材料であるn型(Al0.8Ga0.20.5In0.5Pは、発振波長が約660nmの光に対して透明な材料であるとともに、約3.220の屈折率を有する。この場合のリッジ部39の側面39a側の発振波長が約660nmの光に対する屈折率(第1実効屈折率)は、n型(Al0.8Ga0.20.5In0.5Pからなる電流ブロック層40の屈折率(約3.220)となる。また、リッジ部39の側面39b側においても、p型クラッド層37の平坦部37b上と、リッジ部39の側面39b上とに、電流ブロック層40が形成されている。なお、側面39b側に配置された電流ブロック層40は、本発明の「第2電流ブロック層」の一例である。ここで、リッジ部39の側面39bの下端部から活性層35の上面までの厚みを約180nmとし、平坦部37b上に電流ブロック層40を配置することにより、活性層35で生成される発振波長が約660nmの光に対して、平坦部37bの下部における活性層35を含む領域の実効屈折率(第2実効屈折率)は、リッジ部39の下部の実効屈折率(約3.258)よりも約0.003だけ低い約3.255となる。したがって、側面39a側の実効屈折率(第1実効屈折率)は、平坦部37bの下部における活性層35を含む領域の実効屈折率(第2実効屈折率)よりも低くなる。また、活性層35で発生する光に対して、実効屈折率の高いリッジ部39の側面39b側の光閉じ込め度合いは、屈折率の低いリッジ部39の側面39a側の光閉じ込め度合いよりも弱くなる。
また、電流ブロック層40上には、p型コンタクト層38の上面に接触するように、約3μmの厚みを有するとともに、約3×1019cm−3のキャリア濃度を有するZnがドープされたp型GaAsからなるp型コンタクト層41が形成されている。p型コンタクト層41上には、下層から上層に向かって、Cr層と、Au層とからなるとともに、約300nmの厚みを有するp側電極42が形成されている。
また、n型GaAs基板31の裏面上には、n型GaAs基板31の裏面側から順に、AuGe層と、Ni層と、Au層とからなるとともに、約300nmの厚みを有するn側電極43が形成されている。
次に、第2実施形態による半導体レーザ素子の構成において、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部の幅の上限寸法を調べたところ、リッジ部39の幅が3.74μm以下である場合には、0次モードのみの水平横モードが存在することが判明した。
また、比較例として、リッジ部の一方の側面側と他方の側面側とで実効屈折率が同じ場合において、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部の幅の寸法も調べた。この比較例による半導体レーザ素子は、第2実施形態の半導体レーザ素子の構成において、リッジ部の両側に活性層を有し、かつ、活性層上に同じ厚みの平坦部を有する。なお、比較例による半導体レーザ素子において、リッジ部の下部と、リッジ部の一方および他方の各々の側面側との実効屈折率の差は、約0.003である。その結果、比較例において、0次モードのみの水平横モードが存在するためには、リッジ部の幅を3.0μm以下にする必要があった。
次に、第2実施形態による半導体レーザ素子のビームの水平広がり角を調べたところ、ビームの水平広がり角は、約8.3°であった。その一方、リッジ部の一方の側面側の実効屈折率と他方の側面側の実効屈折率とが同じであり、かつ、リッジ部の幅が3.0μmである半導体レーザ素子(比較例)のビームの水平広がり角を調べたところ、ビームの水平広がり角は、約7.5°であった。これにより、第2実施形態では、高次水平横モードの発生を抑制しながら、ビームの水平広がり角を大きくすることができる。
第2実施形態では、上記のように、リッジ部39の側面39bに平坦部37bを設けるとともに、リッジ部39の側面39aにおいて、活性層35の側面をリッジ部39の側面39aと同一線状に配置し、かつ、リッジ部39の側面39a側に半導体の電流ブロック層40を配置することによって、平坦部37bの下部における活性層35を含む領域の実効屈折率と、側面39a側の実効屈折率との差を大きくすることができる。これにより、リッジ部39の側面39a側の実効屈折率とリッジ部39の側面39b側の実効屈折率とが同じ場合に比べて、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部39の幅の上限寸法を大きくすることができる。このため、高次水平横モードの発生に起因するキンク(電流−光出力特性の曲がり)の発生を抑制しながら、リッジ部39の幅を大きくすることができる。
図20〜図23は、図19に示した第2実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。次に、図19〜図23を参照して、第2実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスについて説明する。
まず、図20に示すように、MOVPE法を用いて、(001)面に対して約7°傾斜したn型GaAs基板31の上面上に、約3×1018cm−3のドーピング量を有するSiがドープされたn型GaAsからなるn型層32を成長させる。この後、n型層32上に、約400nmの厚みを有するとともに、約3×1017cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pからなるn型クラッド層33を成長させる。続いて、n型クラッド層33上に、約30nmの厚みを有するアンドープ(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pからなるn側光ガイド層34を成長させる。次に、n側光ガイド層34上に、活性層35を成長させる。具体的には、n側光ガイド層34上に、約5nmの厚みを有するアンドープGa0.5In0.5Pからなる3層の井戸層35aと、約5nmの厚みを有するアンドープ(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pからなる2層の障壁層35bとを交互に成長させる。これにより、MQW構造を有する活性層35が形成される。
次に、活性層35上に、約30nmの厚みを有するアンドープ(Al0.5Ga0.50.5In0.5Pからなるp側光ガイド層36を成長させる。この後、p側光ガイド層36上に、約1.5μmの厚みを有するとともに、約3×1017cm−3のキャリア濃度を有するZnがドープされたp型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pからなるp型クラッド層37を成長させる。続いて、p型クラッド層37上に、約200nmの厚みを有するとともに、約2×1018cm−3のキャリア濃度を有するZnがドープされたp型Ga0.5In0.5Pからなるp型コンタクト層38を成長させる。この後、プラズマCVD法を用いて、p型コンタクト層38上のリッジ部39(図19参照)に対応する領域に、約250nmの厚みを有するストライプ状(細長状)のSiN膜51を形成する。
次に、図21に示すように、SiN膜51をマスクとして、p型コンタクト層38の上面からp型クラッド層37の途中の深さ(p型クラッド層37の上面から約1.35μmの深さ)までをエッチングする。これにより、p型コンタクト層38とp型クラッド層37の凸部37aとによって構成されるとともに、3.74μmの下端部の幅を有するストライプ状(細長状)のリッジ部39が形成される。この際、p型クラッド層37およびp型コンタクト層38が、(001)面に対して約7°傾斜したn型GaAs基板31の上面上に形成されているので、リッジ部39の側面39aおよび39bは、リッジ部39が実質的に台形状になるように、互いに異なる傾斜角度で傾斜する。また、p型クラッド層37の凸部37aの突出高さは、約1.35μmになるとともに、平坦部37bの厚みは、約150nmとなる。この後、リッジ部39の側面39a側において、p型クラッド層37の平坦部37bの上面からn型クラッド層33の途中の深さ(n型クラッド層33の上面から約0.5μmの深さ)までをさらにエッチングすることによって、n型クラッド層33の表面を露出させる。これにより、側面39aのリッジ部39の外側の領域において、p型クラッド層37の平坦部37b、p側光ガイド層36、活性層35およびn側光ガイド層34が除去される。また、リッジ部39の側面39aにおいて、n側光ガイド層34、活性層35およびp側光ガイド層36の側面と、リッジ部39の側面39aとが同一線状に配置される。
次に、図22に示すように、MOCVD法を用いて、SiN膜51を選択成長マスクとして、リッジ部39の上面に対応する領域以外の領域上に、約8×1017cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされた約3.220の屈折率を有するn型(Al0.8Ga0.20.5In0.5Pからなる電流ブロック層40を成長させる。この電流ブロック層40のn型クラッド層33の露出された表面上の部分の厚みは、約700nmである。これにより、リッジ部39の側面39a側に、約3.220の屈折率を有する電流ブロック層40が配置されるとともに、リッジ部39の側面39b側にも、電流ブロック層40が配置される。この後、SiN膜51を除去する。
次に、図23に示すように、MOCVD法を用いて、電流ブロック層40上に、p型コンタクト層38の上面に接触するように、約3μmの厚みを有するとともに、約3×1019cm−3のキャリア濃度を有するZnがドープされたp型GaAsからなるp型コンタクト層41を成長させる。この後、真空蒸着法を用いて、p型コンタクト層41上に、下層から上層に向かって、Cr層と、Au層とからなるとともに、約300nmの厚みを有するp側電極42を形成する。
最後に、図19に示したように、真空蒸着法を用いて、n型GaAs基板31の裏面上に、n型GaAs基板31の裏面側から順に、AuGe層と、Ni層と、Au層とからなるとともに、約300nmの厚みを有するn側電極43を形成する。このようにして、第2実施形態による半導体レーザ素子が形成される。
(第3実施形態)
図24は、本発明の第3実施形態による半導体レーザ素子の構造を示した断面図である。図24を参照して、この第3実施形態では、上記第1および第2実施形態と異なり、活性層の一方の側面が電流通路部の一方の側面と同一線状に配置され、かつ、活性層の他方の側面が電流通路部の他方の側面と同一線状に配置されたGaInAsN系の半導体レーザ素子について説明する。この第3実施形態による半導体レーザ素子は、活性層の一方の側面側と他方の側面側とに電流ブロック層が配置された埋め込みヘテロ(BH)構造を有する。なお、第3実施形態によるGaInAsN系の半導体レーザ素子の発振波長は、約1.3μmである。
この第3実施形態では、図24に示すように、約100μmの厚みを有するとともに、約1×1018cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型GaAs基板61の(001)面上に、約100nmの厚みを有するとともに、約3×1018cm−3のドーピング量を有するSiがドープされたn型GaAsからなるn型層62が形成されている。n型層62上には、凸部63aと、凸部63a以外の平坦部63bとを有するとともに、約3×1017cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Ga0.5In0.5Pからなるn型クラッド層63が形成されている。このn型クラッド層63の凸部63aの平坦部63bの上面からの突出高さは、約100nmであり、平坦部63bの厚みは、約1.5μmである。また、凸部63aのA方向の幅は、1.84μmである。なお、A方向とは、後述する活性層65により生成された光が出射される方向と直交し、かつ、活性層65の表面に対して平行な方向である。
n型クラッド層63の凸部63a上には、約50nmの厚みを有するアンドープGaAsからなるn側光ガイド層64が形成されている。n側光ガイド層64上には、活性層65が形成されている。この活性層65は、約5nmの厚みを有するアンドープGaAsからなる3層の障壁層65aと、約5nmの厚みを有するアンドープGa0.87In0.13As0.970.03からなる2層の井戸層65bとが交互に積層されたMQW構造を有する。活性層65上には、約50nmの厚みを有するアンドープGaAsからなるp側光ガイド層66が形成されている。なお、p側光ガイド層66は、本発明の「半導体層」の一例である。そして、上記したn側光ガイド層64、活性層65およびp側光ガイド層66は、n型クラッド層63の凸部63aと同じA方向の幅(1.84μm)を有する。この場合の活性層65の中央部の実効屈折率は、約3.236である。
ここで、第3実施形態では、活性層65の一方の側面側に、約3.125の屈折率を有するAl0.3Ga0.2In0.5Pからなる電流ブロック層67が配置されているとともに、活性層65の一方の側面とは反対側に位置する他方の側面側に、約3.2の屈折率を有するGa0.5In0.5Pからなる電流ブロック層68が配置されている。電流ブロック層67の構成材料であるAl0.3Ga0.2In0.5Pおよび電流ブロック層68の構成材料であるGa0.5In0.5Pは、活性層65により生成される発振波長が約1.3μmの光のエネルギよりも大きいバンドギャップを有する。このため、電流ブロック層67および68は、発振波長が約1.3μmの光を吸収しない。なお、電流ブロック層67および68は、それぞれ、本発明の「第1電流ブロック層」および「第2電流ブロック層」の一例である。
活性層65の一方の側面側に配置された電流ブロック層67の具体的な構造としては、n型クラッド層63の平坦部63b上に、n側光ガイド層64の一方の側面と、活性層65の一方の側面の一部とに接触するように、約165nmの厚みを有するとともに、約8×1017cm−3のキャリア濃度を有するZnがドープされたp型Al0.3Ga0.2In0.5Pからなるp型電流ブロック層67aが形成されている。p型電流ブロック層67a上には、活性層65の一方の側面の一部と、p側光ガイド層66の一方の側面とに接触するように、約85nmの厚みを有するとともに、約8×1017cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.3Ga0.2In0.5Pからなるn型電流ブロック層67bが形成されている。このn型電流ブロック層67bの上面の積層方向の位置は、p側光ガイド層66の上面よりも上方に突出している。n型電流ブロック層67b上には、約75nmの厚みを有するとともに、約8×1017cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Ga0.5Ina0.5Pからなるn型電流ブロック層67cが形成されている。そして、p型電流ブロック層67aと、n型電流ブロック層67bおよび67cとによって、活性層65の一方の側面側に配置された約3.125の屈折率を有する電流ブロック層67が構成されている。
また、活性層65の他方の側面側に配置された電流ブロック層68の具体的な構造としては、n型クラッド層63の平坦部63b上に、n側光ガイド層64の他方の側面と、活性層65の他方の側面の一部とに接触するように、約165nmの厚みを有するとともに、約8×1017cm−3のキャリア濃度を有するZnがドープされたp型Ga0.5In0.5Pからなるp型電流ブロック層68aが形成されている。p型電流ブロック層68a上には、活性層65の他方の側面の一部と、p側光ガイド層66の他方の側面とに接触するように、約160nmの厚みを有するとともに、約8×1017cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Ga0.5In0.5Pからなるn型電流ブロック層68bが形成されている。このn型電流ブロック層68bの上面の積層方向の位置は、p側光ガイド層66の上面よりも上方に突出しているとともに、n型電流ブロック層67cの上面と同一線状に配置されている。そして、p型電流ブロック層68aおよびn型電流ブロック層68bによって、活性層65の他方の側面側に配置された約3.2の屈折率を有する電流ブロック層68が構成されている。また、電流ブロック層67および68と、p側光ガイド層66とによって、約100nmの深さを有する凹部69が構成されている。
また、電流ブロック層67および68の上面上には、凹部69を埋め込むとともに、p側光ガイド層66の上面に接触するように、約3×1017cm−3のキャリア濃度を有するZnがドープされたp型Ga0.5In0.5Pからなるp型クラッド層70が形成されている。このp型クラッド層70の電流ブロック層67および68の上面上に位置する部分の厚みは、約1.5μmである。そして、p型クラッド層70の凹部69に埋め込まれた部分によって、一方の側面71aと、一方の側面71aとは反対側に位置する他方の側面71bとを有するストライプ状(細長状)の電流通路部71が構成されている。なお、p型クラッド層70は、本発明の「半導体層」の一例である。また、側面71aおよび71bは、それぞれ、本発明の「第1側面」および「第2側面」の一例である。
ここで、第3実施形態では、電流通路部71は、活性層65と同じA方向の幅(1.84μm)を有する。すなわち、A方向において、n型クラッド層63の凸部63a、n側光ガイド層64、活性層65およびp側光ガイド層66の側面と、電流通路部71の側面71aとが同一線状に配置されている。また、A方向において、n型クラッド層63の凸部63a、n側光ガイド層64、活性層65およびp側光ガイド層66の側面と、電流通路部71の側面71bとが同一線状に配置されている。また、約3.125の屈折率を有するAl0.3Ga0.2In0.5Pからなる電流ブロック層67が、電流通路部71の側面71a側に配置されるとともに、約3.2の屈折率を有するGa0.5In0.5Pからなる電流ブロック層68が、電流通路部71の側面71b側に配置される。
この場合、電流通路部71の側面71a側の発振波長が約1.3μmの光に対する屈折率(第1実効屈折率)は、Al0.3Ga0.2In0.5Pからなる電流ブロック層67の屈折率(約3.125)となる。また、電流通路部71の側面71b側の発振波長が約1.3μmの光に対する屈折率(第2実効屈折率)は、Ga0.5In0.5Pからなる電流ブロック層68の屈折率(約3.2)となる。したがって、電流通路部71の側面71a側の屈折率(電流ブロック層67の屈折率:約3.125)は、電流通路部71の側面71b側の屈折率(電流ブロック層68の屈折率:約3.2)よりも低くなる。また、発振波長が約1.3μmの光に対して、屈折率の高い電流通路部71の側面71b側の光閉じ込め度合いは、屈折率の低い電流通路部71の側面71a側の光閉じ込め度合いよりも弱くなる。
また、p型クラッド層70上には、約200nmの厚みを有するとともに、約2×1018cm−3のキャリア濃度を有するZnがドープされたp型コンタクト層72が形成されている。p型コンタクト層72上には、下層から上層に向かって、Cr層と、Au層とからなるとともに、約300nmの厚みを有するp側電極73が形成されている。また、n型GaAs基板61の裏面上には、n型GaAs基板61の裏面側から順に、AuGe層と、Ni層と、Au層とからなるとともに、約300nmの厚みを有するn側電極74が形成されている。
次に、第3実施形態による半導体レーザ素子の構成において、高次水平横モードの発生を抑制することが可能な電流通路部の幅の上限寸法を調べたところ、電流通路部71の幅が1.84μm以下である場合には、0次モードのみの水平横モードが存在することが判明した。
また、比較例として、電流通路部の一方の側面側と他方の側面側とで屈折率が同じ場合において、高次水平横モードの発生を抑制することが可能な電流通路部の幅の寸法も調べた。この比較例による半導体レーザ素子の構成としては、電流通路部の一方および他方の両方の側面側に、Ga0.5In0.5Pからなる電流ブロック層(屈折率:約3.2)を配置したこと以外は、第3実施形態の半導体レーザ素子の構成と同じである。その結果、比較例において、0次モードのみの水平横モードが存在するためには、電流通路部の幅を1.47μm以下にする必要があった。
次に、第3実施形態による半導体レーザ素子のビームの水平広がり角を調べたところ、ビームの水平広がり角は、約26.6°であった。その一方、電流通路部の一方の側面側の屈折率と他方の側面側の屈折率とが同じであり、かつ、電流通路部の幅が1.47μmである半導体レーザ素子(比較例)のビームの水平広がり角を調べたところ、ビームの水平広がり角は、約24.0°であった。これにより、第3実施形態では、高次水平横モードの発生を抑制しながら、ビームの水平広がり角を大きくすることができる。
第3実施形態では、上記のように、活性層65の一方の側面を電流通路部71の側面71aと同一線状に配置するとともに、活性層65の他方の側面を電流通路部71の側面71bと同一線状に配置し、かつ、電流通路部71の側面71a側と側面71b側とに、それぞれ、屈折率が互いに異なる半導体からなる電流ブロック層67および68を配置することによって、電流通路部71の側面71a側の実効屈折率と、電流通路部71の側面71b側の実効屈折率との差を大きくすることができる。これにより、電流通路部71の側面71a側の屈折率と電流通路部71の側面71b側の屈折率とが同じ場合に比べて、高次水平横モードの発生を抑制することが可能な電流通路部71の幅の上限寸法を大きくすることができる。このため、高次水平横モードの発生に起因するキンク(電流−光出力特性の曲がり)の発生を抑制しながら、電流通路部71の幅を大きくすることができる。この場合、電流通路部71を構成するp型クラッド層70の凹部69に埋め込まれた部分と、p側光ガイド層66との接触面積を増大させることができるので、p型クラッド層70とp側光ガイド層66との間のコンタクト抵抗を低くすることができる。これにより、キンク(電流−光出力特性の曲がり)の発生を抑制しながら、素子の動作電圧を低減させることができる。その結果、高出力動作時に良好なレーザ特性を得ながら、素子の動作電圧を低減させることができる。
図25〜図32は、図24に示した第3実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。次に、図24〜図32を参照して、第3実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスについて説明する。
まず、図25に示すように、MOVPE法を用いて、n型GaAs基板61の(001)面上に、約3×1018cm−3のドーピング量を有するSiがドープされたn型GaAsからなるn型層62を成長させる。この後、n型層62上に、約1.6μmの厚みを有するとともに、約3×1017cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Ga0.5In0.5Pからなるn型クラッド層63を成長させる。続いて、n型クラッド層63上に、約50nmの厚みを有するアンドープGaAsからなるn側光ガイド層64を成長させる。次に、n側光ガイド層64上に、活性層65を成長させる。具体的には、n側光ガイド層64上に、約5nmの厚みを有するアンドープGaAsからなる3層の障壁層65aと、約5nmの厚みを有するアンドープGa0.87In0.13As0.970.03からなる2層の井戸層65bとを交互に成長させる。これにより、MQW構造を有する活性層65が形成される。次に、活性層65上に、約50nmの厚みを有するアンドープGaAsからなるp側光ガイド層66を成長させる。この後、プラズマCVD法を用いて、p側光ガイド層66上の所定領域に、約250nmの厚みを有するストライプ状(細長状)のSiN膜81を形成する。このSiN膜81の幅は、1.84μmに設定する。
次に、図26に示すように、SiN膜81をマスクとして、p側光ガイド層66の上面からn型クラッド層63の途中の深さ(n型クラッド層63の上面から約100nmの深さ)までをエッチングする。これにより、n型クラッド層63に、約100nmの突出高さを有する凸部63aと、約1.5μmの厚みを有する平坦部63bとが形成される。また、n型クラッド層63の凸部63a、n側光ガイド層64、活性層65およびp側光ガイド層66の幅が、1.84μmとなる。
次に、図27に示すように、後述する電流通路部71の側面71b(図24参照)側において、プラズマCVD法を用いて、n型クラッド層63の平坦部63bの上面上と、n側光ガイド層64、活性層65およびp側光ガイド層66の側面上と、SiN膜81の上面の一部および側面上に、約500nmの厚みを有するSiO膜82を形成する。
次に、図28に示すように、後述する電流通路部71の側面71a(図24参照)側において、MOCVD法を用いて、SiO膜82およびSiN膜81を選択成長マスクとして、n型クラッド層63の平坦部63b上に、n側光ガイド層64、活性層65およびp側光ガイド層66の側面に接触するように、約3.125の屈折率を有するAl0.3Ga0.2In0.5Pからなる電流ブロック層67を形成する。
具体的には、電流通路部71の側面71a側において、n型クラッド層63の平坦部63b上に、n側光ガイド層64の側面と、活性層65の側面の一部とに接触するように、約165nmの厚みを有するとともに、約8×1017cm−3のキャリア濃度を有するZnがドープされたp型Al0.3Ga0.2In0.5Pからなるp型電流ブロック層67aを成長させる。この後、p型電流ブロック層67a上に、活性層65の側面の一部と、p側光ガイド層66とに接触するように、約85nmの厚みを有するとともに、約8×1017cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.3Ga0.2In0.5Pからなるn型電流ブロック層67bを成長させる。続いて、n型電流ブロック層67b上に、約75nmの厚みを有するとともに、約8×1017cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Ga0.5Ina0.5Pからなるn型電流ブロック層67cを成長させる。これにより、電流通路部71の側面71a側に、p型電流ブロック層67aと、n型電流ブロック層67bおよび67cとによって構成されるとともに、約3.125の屈折率を有する電流ブロック層67が配置される。この後、SiO膜82を除去する。
次に、図29に示すように、後述する電流通路部71の側面71a(図24参照)側において、プラズマCVD法を用いて、n型電流ブロック層67cの上面上と、SiN膜81の上面の一部上とに、約500nmの厚みを有するSiO膜83を形成する。
次に、図30に示すように、後述する電流通路部71の側面71b(図24参照)側において、MOCVD法を用いて、SiO膜83およびSiN膜81を選択成長マスクとして、n型クラッド層63の平坦部63b上に、n側光ガイド層64、活性層65およびp側光ガイド層66の側面に接触するように、約3.2の屈折率を有するGa0.5In0.5Pからなる電流ブロック層68を形成する。
具体的には、電流通路部71の側面71b側において、n型クラッド層63の平坦部63b上に、n側光ガイド層64の側面と、活性層65の側面の一部とに接触するように、約165nmの厚みを有するとともに、約8×1017cm−3のキャリア濃度を有するZnがドープされたp型Ga0.5In0.5Pからなるp型電流ブロック層68aを成長させる。続いて、p型電流ブロック層68a上に、活性層65の側面の一部と、p側光ガイド層66の側面とに接触するように、約160nmの厚みを有するとともに、約8×1017cm−3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Ga0.5In0.5Pからなるn型電流ブロック層68bを成長させる。これにより、電流通路部71の側面71b側に、p型電流ブロック層68aおよびn型電流ブロック層68bによって構成されるとともに、約3.2の屈折率を有する電流ブロック層68が配置される。また、電流ブロック層67および68と、p側光ガイド層66とによって、約100nmの深さを有する凹部69が構成される。この後、SiO膜83およびSiN膜81を除去する。
次に、図31に示すように、MOCVD法を用いて、電流ブロック層67および68の上面上に、凹部69を埋め込むとともに、p側光ガイド層66の上面に接触するように、約3×1017cm−3のキャリア濃度を有するZnがドープされたp型Ga0.5In0.5Pからなるp型クラッド層70を成長させる。この際、p型クラッド層70の電流ブロック層67および68の上面上に位置する部分の厚みが約1.5μmとなるように成長させる。そして、p型クラッド層70の凹部69に埋め込まれた部分によって、一方の側面71aと、一方の側面71aとは反対側に位置する他方の側面71bとを有するストライプ状(細長状)の電流通路部71が構成される。この後、p型クラッド層70上に、約200nmの厚みを有するとともに、約2×1018cm−3のキャリア濃度を有するZnがドープされたp型コンタクト層72を成長させる。
次に、図32に示すように、真空蒸着法を用いて、p型コンタクト層72上に、下層から上層に向かって、Cr層と、Au層とからなるとともに、約300nmの厚みを有するp側電極73を形成する。
最後に、図24に示したように、真空蒸着法を用いて、n型GaAs基板61の裏面上に、n型GaAs基板61の裏面側から順に、AuGe層と、Ni層と、Au層とからなるとともに、約300nmの厚みを有するn側電極74を形成する。このようにして、第3実施形態による半導体レーザ素子が形成される。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、GaN系、AlGaInP系またはGaInAsN系の半導体レーザ素子に本発明を適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、AlGaAs系、ZnSe系、ZnO系およびGaInAs系などのGaN系、AlGaInP系およびGaInAsN系以外の半導体レーザ素子にも適用可能である。
また、上記第1および第2実施形態では、リッジ部の一方の側面側と他方の側面側とに、それぞれ、同じ材料からなるとともに、同じ屈折率を有する電流ブロック層を配置したが、本発明はこれに限らず、リッジ部の一方の側面側と他方の側面側とに、それぞれ、異なる材料からなるとともに、異なる屈折率を有する電流ブロック層を配置してもよい。また、活性層の側面と同一線状に配置されたリッジ部の側面側に、電流ブロック層を配置しなくてもよい。この場合には、活性層の側面と同一線状に配置されたリッジ部の側面側に、空気の屈折率(1)を有する電流ブロック層が配置されているとみなすことができる。
また、上記第3実施形態では、電流通路部の一方および他方の側面側に、それぞれ、互いに異なる屈折率を有する半導体からなる電流ブロック層を配置したが、本発明はこれに限らず、電流通路部の一方の側面側に、所定の屈折率を有する半導体からなる電流ブロック層を配置するとともに、電流通路部の他方の側面側に、所定の屈折率とは異なる屈折率を有する誘電体からなる電流ブロック層を配置してもよい。また、電流通路部の一方および他方の側面側に、それぞれ、互いに異なる屈折率を有する誘電体からなる電流ブロック層を配置してもよい。この場合、誘電体からなる電流ブロック層の構成材料としては、たとえば、Nb、TiO、Ta、ZrO、HfO、SiOおよびSiNなどがある。また、電流通路部の一方の側面側に、電流ブロック層を配置するとともに、電流通路部の他方の側面側に、電流ブロック層を配置しなくてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、電流通路部の一方の側面側に、レーザ光のエネルギよりも小さいバンドギャップを有し、かつ、レーザ光を吸収する材料からなる電流ブロック層を配置するとともに、電流通路部の他方の側面側に、レーザ光のエネルギよりも大きいバンドギャップを有し、かつ、レーザ光を吸収しない材料からなる電流ブロック層を配置してもよい。
本発明の第1実施形態による半導体レーザ素子の構造を示した断面図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の活性層の詳細図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の近視野像(ニアフィールドパターン)である。 高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部の幅の寸法を示したグラフである。 高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部の幅の寸法を示したグラフである。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態による半導体レーザ素子の構造を示した断面図である。 図19に示した第2実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図19に示した第2実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図19に示した第2実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図19に示した第2実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第3実施形態による半導体レーザ素子の構造を示した断面図である。 図24に示した第3実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図24に示した第3実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図24に示した第3実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図24に示した第3実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図24に示した第3実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図24に示した第3実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図24に示した第3実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。 図24に示した第3実施形態による半導体レーザ素子の製造プロセスを説明するための断面図である。
符号の説明
6、35、65 活性層
7 p型光ガイド層(半導体層)
8 p型キャップ層(半導体層)
9、37、70 p型クラッド層(半導体層)
9a、37a 凸部(第1部分)
9b、37b 平坦部(第2部分)
10、38 p型コンタクト層(半導体層)
11、39 リッジ部(電流通路部)
11a、39a、71a 側面(第1側面)
11b、39b、71b 側面(第2側面)
13、40、67 電流ブロック層(第1電流ブロック層)
36、66 p側光ガイド層(半導体層)
13、40、68 電流ブロック層(第2電流ブロック層)
71 電流通路部

Claims (10)

  1. 活性層と、
    前記活性層上に形成され、電流通路部を含む半導体層とを備え、
    前記活性層により生成される光は、第1の方向に出射され、
    前記第1の方向と直交し、かつ、前記活性層の表面に対して平行な第2の方向において、
    前記電流通路部は、第1側面と、前記第1側面とは反対側に位置する第2側面とを有するとともに、前記活性層の一方の側面は、前記第1側面と実質的に同一線状に配置されており、
    前記第2の方向において、前記活性層の前記電流通路部の下部に位置する領域は、前記第1側面側に位置する発振波長に対する第1実効屈折率を有する領域と、前記第2側面側に位置する発振波長に対する第2実行屈折率を有する領域とによって挟まれており、前記第1実効屈折率と前記第2実効屈折率とは異なる値を有する、半導体レーザ素子。
  2. 前記半導体層は、凸状の第1部分と、前記第2側面側に位置するとともに、前記凸状の第1部分の厚みよりも小さい厚みを有する第2部分とを含み、
    前記第1側面は、前記半導体層の凸状の第1部分の前記第2部分とは反対側に位置する側面により構成されているとともに、前記第2側面は、前記半導体層の凸状の第1部分の前記第2部分側に位置する側面により構成されている、請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  3. 前記活性層の他方の側面は、前記第2側面と実質的に同一線状に配置されている、請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  4. 前記第1側面側に配置された第1電流ブロック層をさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
  5. 前記第1電流ブロック層は、半導体からなる層を含む、請求項4に記載の半導体レーザ素子。
  6. 前記第1電流ブロック層は、誘電体からなる層を含む、請求項4に記載の半導体レーザ素子。
  7. 前記第2側面側に配置された第2電流ブロック層をさらに備える、請求項4〜6のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
  8. 前記第2電流ブロック層は、半導体からなる層を含む、請求項7に記載の半導体レーザ素子。
  9. 前記第2電流ブロック層は、誘電体からなる層を含む、請求項7に記載の半導体レーザ素子。
  10. 前記第1電流ブロック層の屈折率は、前記第2電流ブロック層の屈折率とは異なる値を有する、請求項7〜9のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
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