JP3932466B2 - 半導体レーザ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体レーザに関し、詳しくはその基板および/もしくは半導体層が発振波長に対して透明である半導体レーザに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体レーザは光通信、光ディスクやレーザビームプリンタ等に広く用いられている。半導体レーザは1W以上の高光出力が実現され、高密度の熱源としてのレーザスポットを利用して、染料の昇華、レーザアブレーションを用いた画像形成、材料の加工あるいははんだ付け等に用いられるようになった。
【0003】
現在、光通信のファイバ増幅器の励起用光源や熱源としてInGaAs歪量子井戸を有する0.98μm帯の半導体レーザが用いられており、第二高調波を用いて青や緑のレーザ光を発生させるための光源としても0.9 〜1.1 μmの発振波長を得ることができるInGaAs歪量子井戸半導体レーザは重要である。しかしながら、従来のInGaAs歪量子井戸半導体レーザでは発振スペクトルが単一モードになりにくいことが分かっている。これは、nあるいはp側の主に電極面からの光反射による干渉に基づく多重共振器効果により利得スペクトルが変調されていることが原因である。
【0004】
同様に高密度光ディスク用光源として期待されているInGaN を活性層とする短波長の半導体レーザにおいても利得スペクトルに周期的変調が見られる("The Blue Laser Diode, GaN Based Light Emitters abd Lasers",Springer,Berlin 1997,Chap.13,14参照)。この原因も前述のInGaAs歪量子井戸半導体レーザと同様にnあるいはp側の主に電極面からの光反射による干渉に基づく多重共振器効果により利得スペクトルが変調されているためである。この材料系の半導体レーザは現在開発中であるため詳細な特性は明らかではないが、光ディスクや高精細のプリンタの光源として用いる場合には発振スペクトルが不安定になり、多モード発振やモードホップのため雑音を生じる可能性がある。
【0005】
そこで、上述のような半導体レーザにおいて、多重共振器効果を抑制して安定な単一スペクトルによる発振を実現することが望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般に短波長域の半導体レーザは、発振光に対して吸収媒質として働く基板やバッファ層上に半導体層が積層されて形成され、オーミック電極が形成されるキャップ層も発振光に対して吸収媒質となることが多い。このような半導体としては、例えば、GaAs基板を用いたAlGaAsレーザやInGaAlP レーザがあげられ、これらの半導体レーザにおいては、光導波構造により横モード制御を行った場合に比較的安定な単一スペクトルによる発振が得られる。一方、GaAs基板を用いたInGaAs量子井戸半導体レーザにおいては、多峰性のスペクトルによる発振となる。その様子を図10に示す。図10は、975nm 近傍で発振するファイバ増幅器励起用のGaAs基板を用いたInGaAs量子井戸半導体レーザの特性を示すものであり、同図(a)が発振閾値以下の状態での発光スペクトルを示し、同図(b)がレーザ発振をした状態における発振スペクトルを示している。図に見られるように、発振閾値以下の状態から、ファブリペロモードより長周期で変調された発光スペクトルが観察され(同図(a))、発振スペクトルもこの周期的に変調された利得スペクトルを反映して多モード発振となっている(同図(b))。この半導体レーザにおいても、限られた光出力と温度領域においては単一縦モード発振をすることもあるが、光出力や温度を変化させると縦モードが変化してそれに伴って雑音を発生する。また、グレーティング、バンドパスフィルタ、ファイバグレーティング等を用いて発振波長を安定化することもできるが、長周期構造のために安定に波長をロッキングすることが困難で、場合によっては隣接モードへモードホップしないで長周期の変調に即した数本先のモードへ発振波長が飛ぶことがあり、安定化が容易ではない。
【0007】
InGaAs量子井戸半導体レーザにおいては、基板、高品質な結晶成長を行うためのバッファ層およびオーミック電極を形成するためのキャップ層には一般にGaAsが用いられる。GaAsの禁制帯幅はInGaAsの発振波長に対して透明となるため、発振光の一部は基板表面あるいはキャップ層と接する電極面において反射し、多重干渉によりスペクトルが変調を受ける。
【0008】
なお、この干渉の影響はストライプ幅の広い横多モードレーザにおいて更に顕著であり、本発明者らは50μm幅の酸化膜ストライプ構造の利得導波型の横多モードレーザにおいても基板等が発振波長に対して不透明の場合と透明の場合との間に著しい違いを見いだした。すなわち、GaAs基板が不透明となる800nm 近傍で発振する素子では図11のように単峰性の発振スペクトルが得られるが、GaAs基板が透明となる1070nm近傍で発振する素子では図12のように多峰性の発振スペクトルとなることを見いだした。また、GaAs基板を用いてInGaAs活性層半導体レーザを作製し、0.94〜1.07μm帯の領域のレーザにおいてはスペクトルが単峰にならないことを確認した。このような多峰性の発振スペクトルをファイバ増幅器や固体レーザの励起に使う場合、励起される媒質の吸収帯域に対してスペクトル幅が広くなるため励起効率の低下や異なる波長間のスイッチングによる分配雑音の発生等の問題が生じる。また、熱源として印刷等の画像形成に用いる場合にも強度変動による画質低下を引き起こす。
【0009】
同様に、InGaN を活性層とする短波長の半導体レーザにおいてもバッファ層となるGaN やAlGaN 層、キャップ層となるGaN 層は発振波長に対して透明であり、また、基板となるサファイアやスピネルも発振波長に対して透明である。そのため、半導体レーザのスペクトルは多重共振器効果により変調を受ける。市販のInGaN 青色LEDにおいても同様の効果により、樹脂を除去して端面(LEDチップ端面)からの発光スペクトルを観察すると干渉によるスペクトルの変調が確認でき、材質が透明であると干渉効果が著しいことが確認できた。LEDは発振器ではないので不安定性につながらないが、半導体レーザの場合発振モードが不安定となるため雑音の増加につながる。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、基板等が発振波長に対して透明である半導体レーザであって、多重共振器効果を抑制して安定な単一スペクトルによる発振をすることができる半導体レーザを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の半導体レーザは、基板上に第一クラッド層を含む第一半導体層、活性層、第二クラッド層を含む第二半導体層がこの順に積層されてなり、前記基板もしくは前第一半導体層に第一電極が形成され、前記第二半導体層の上面に第二電極が形成されてなる端面発光型の半導体レーザであって、
前記第二半導体層が、発振波長の光に対して透明であり、
前記第二半導体層の上面の、発振部に対応する領域に凹凸形状が形成されていることを特徴とするものである。
【0012】
本発明の第二の半導体レーザは、基板上に第一クラッド層を含む第一半導体層、活性層、第二クラッド層を含む第二半導体層がこの順に積層されてなり、前記基板の下面に第一電極が形成され、前記第二半導体層の上面に第二電極が形成されてなる端面発光型の半導体レーザであって、
前記第一半導体層および前記基板が、発振波長の光に対して透明であり、
前記基板の下面の、発振部に対応する領域に凹凸形状が形成されていることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の第三の半導体レーザは、基板上に第一クラッド層を含む第一半導体層、活性層、第二クラッド層を含む第二半導体層がこの順に積層されてなり、前記基板の下面に第一電極が形成され、前記第二半導体層の上面に第二電極が形成されてなる端面発光型の半導体レーザであって、
前記第一半導体層と前記基板、および前記第二半導体層が、それぞれ発振波長の光に対して透明であり、
前記第二半導体層の上面および前記基板の下面のうち、少なくともいずれかの面の、発振部に対応する領域に凹凸形状が形成されていることを特徴とするものである。
【0014】
なお、前記基板がGaAs基板であり、前記活性層がInGaAsからなるものであってもよい。または、前記活性層がInGaN からなるものであってもよい。
【0015】
上記において、第一クラッド層および第二クラッド層は互いに異なる導電性を有するもので、例えば第一クラッド層がp型であれば、第二クラッド層はn型であり、逆に第一クラッド層がn型であれば、第二クラッド層はp型である。
【0016】
また、第一半導体層および第二半導体層はそれぞれクラッド層のみからなるものであってもよいし、クラッド層以外の複数の半導体層からなるものであってもよい。
【0017】
ここで、前記「発振部」とは、半導体レーザにおけるレーザ発振を行う部をいい、例えばストライプ型の半導体レーザにおいては、活性層の電流注入される部分がこれに相当する。また、「発振部に対応する領域」とは、後述の凹凸形状が形成されていない場合に発振部からの光と電極面からの反射光を透過させ、光の多重干渉の影響を発振部に及ぼす領域をいう。
【0018】
またここで、前記「凹凸形状」とは、面に人工的に設けられた凹凸をいい、電極面で反射された光が発振部に戻って干渉を起こすのを妨げるように設けられたものであって、その具体的形状はいかなるものであってもよい。例えば、縞状に形成された溝であってもよいし、面に形成された島や穴等であってもよい。また、凹凸形状は各面の、発振部に対応する領域全体に形成されているものであってもよいし、その一部に形成されているものであってもよい。
【0019】
【発明の効果】
本発明は、反射面となる電極面に接触する半導体層もしくは基板に凹凸形状を設けたために、光の干渉を防ぎ、共振器端面のファブリペローモード以外の多重共振器効果によるスペクトルの長周期の変調を抑制することができる。この結果、横モード制御された半導体レーザにおいては単一スペクトルによる発振が実現しやすくなる。また、多重共振器効果によりもたらされた複数の離散した縦モード間でのスイッチングが低減されるため雑音を低減化することができる。また、外部光学系より波長選択性のあるグレーティング等により戻り光を返して波長ロッキングを行う際にも単峰性の利得スペクトルとなるため安定なロッキングを実現することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に図面を用いて発明の具体的な実施の形態を説明する。
【0021】
図1に本発明の第一の実施形態に係る0.98μm帯半導体レーザを模式的に示す。図2および図3はそれぞれ図1に示す半導体レーザのII−II断面図およびIII −III 断面図であり、図4は本半導体レーザの基板1の下面1a の形状を表した図である。
【0022】
本発明の半導体レーザは、一般的な導波構造の半導体レーザにおいて、導波路に対して垂直な方向に延びる凹状の溝12が形成された基板1が用いられているものである。ここでは、その溝12は導波方向に対して5μmの周期で形成されている。
【0023】
本半導体レーザの構造を作製方法と併せて説明する。
【0024】
n-GaAs基板1(Si=2×1018cm-3ドープ)上にn-GaAsバッファ層2(Si=1×1018cm-3ドープ、0.5 μm)、n-InGaAsP クラッド層3(組成対応波長670 nm、Si=1x1018cm-3ドープ、2.5 μm)、InGaAsP 光ガイド層4(アンドープ0.05μm)、InGaAs量子井戸層5(アンドープ、7nm)、InGaAsP 光ガイド層6(アンドープ0.05μm)、p-InGaP クラッド層7(Zn=1×1018cm-3ドープ、0.1 μm)、p-GaAsエッチング停止層8(Zn=1×1018cm-3ドープ、5nm)、p-InGaP クラッド層9(Zn=1×1018cm-3ドープ、1.2 μm)をこの順に減圧MOCVD法により成長させる。
【0025】
次に、プラズマCVDによりSiO2をp-InGaP クラッド層9上に製膜する。フォトリソグラフィにより、SiO2をストライプ状に残し、これをマスクとして選択エッチングを用いてp-InGaP クラッド層9をp-GaAsエッチング停止層8上部まで逆メサ型のストライプ形状(上部幅約3μm、底部幅約2μm)にエッチングする。
【0026】
再び、減圧MOCVD法によりエッチング時に用いたSiO2をマスクとしてn-InGaAlP 電流閉じ込め層10(Si=8×1017cm-3ドープ、約1μm)を選択成長させた後、マスクとして用いたストライプ状のSiO2をエッチング除去し、更に、p-GaAsキャップ層11を全面に成長させて平坦化する。その後、n-GaAs基板1の下面に研磨およびエッチングを施して該基板1を約100 μmの厚みまで薄くする。n-GaAs基板1の下面1a にフォトリソグラフィとエッチングにより導波方向Zに直交する約20μmの長さで、深さ約0.5 μmの溝12を導波方向Zに5μmの周期で縞状に形成する。なお、この溝12は、基板1の、半導体レーザにおける発振部を定めるクラッド層9のストライプ形状部領域に対応した領域に形成される。最後にp側電極13とn側電極14をそれぞれ形成する。
【0027】
本実施形態においては、バッファ層2、クラッド層3および光ガイド層4が上述の第一半導体層20に相当し、光ガイド層6、クラッド層7、エッチング停止層8、クラッド層9、電流閉じ込め層10およびキャップ層11が第二半導体層21に相当する。
【0028】
なお、活性層のInGaAsの組成としては、発振波長がGaAsに対して透明となる波長域である0.9 μm〜1.1 μmとなる値を取ることができる。
【0029】
本半導体レーザは、電極13,14間の各半導体層および基板が発振波長(0.98μm帯)に対して透明となるもの、すなわち、第一半導体層20および第二半導体層21が共に発振波長に対して透明となるものであるが、基板1に形成された溝12により光散乱を生じるため干渉効果が抑制でき、安定な単一モード発振が得られるものである。
【0030】
なお、上記実施形態においては、凹凸形状として基板に周期的な溝が形成されたものについて説明したが、縞状の溝以外の種々の形状を取ることができる。図5に種々の凹凸形状の断面形状を示す。同図(a)に示す上述の溝の他、同図(b)〜(d)に示すような様々の形状をとることができる。作製方法としては通常のマスクを用いたフォトリソグラフィだけでなく、干渉露光を用いてもよい。上記実施の形態のように、縞状の場合は光の進行方向(導波方向)Zとなるリッジ長さ方向に垂直に作製するのが最も効果的であるが、方向にはよらず効果が得られる。また図6は、図2のA方向から基板下面を見た場合の凹凸形状の他の例を示す。図示するように、溝のように一方向に延びる凹凸ではなく、島や穴等のように部分的な盛り上がりや凹みを形成してもよい。
【0031】
凹凸は発振を生じるストライプに対応する領域を含む任意の位置に形成すればよいが、接合側をヒートシンクにろう付けする際には、ワイヤボンドを行う必要があるので、あまり広くとらないほうが実用的である。なお、上述のように、基板下面に凹凸形状を設けたことにより、発振波長の光がn側電極で反射することにより生じていた多重干渉が低減され安定した単峰性のスペクトルを発振することができるようになる。
【0032】
上記実施の形態においては、凹凸形状の一形態としての溝12を、基板下面に形成したが、半導体層のエピタキシャル層の上面であるキャップ層の上面に形成してもよい。キャップ層側に凹凸形状を形成した場合には、p側電極で反射することにより生じていた多重干渉が低減されることとなる。
【0033】
横モード安定化のための導波構造としては上記実施の形態以外の種々の構造をとることができ、例えば、図7のようにクラッド層9が酸化防止層15を介して電流閉じ込め層10上にも広がった構造の半導体レーザや、図8のようにリッジ状のクラッド層9上のリッジ部上面を除く部分に絶縁層16が形成されているリッジストライプ構造の半導体レーザであってもよい。また、材質や層構成も上記実施の形態に限らず、AlGaAsやInGaAlP を適宜クラッド層や光ガイド層に用いることができる。また、凹凸形状である溝12を図7に示すようにエビタキシャル層の上面であるキャップ層11の上面11a の、発振部であるストライプ部に対応する領域に設けてもよい。さらに、図8の半導体レーザのように基板1の下面1a およびキャップ層11の上面11a の両方に溝12を設けてもよい。
【0034】
本発明の第二の実施形態に係る、InGaN を活性層とする0.41μm帯の半導体レーザの断面模式図を図9に示す。
【0035】
本半導体レーザの構造を作製法と併せて説明する。
【0036】
サファイアc面基板61上にMOCVD法を用いて、n-GaN 低温バッファ層62、n-GaN バッファ層63(Siドープ、5μm)、n-In0.05Ga0.95N バッファ層64(Siドープ、0.1 μm)、n-Al0.07Ga0.93N クラッド層65(Siドープ、0.1 μm)n-GaN 光ガイド層66(Siドープ、0.1 μm)、アンドープ活性層67、p-GaN 光ガイド層68(Mgドープ、0.1 μm)、p-Al0.07Ga0.93N クラッド層69(Mgドープ、0.5 μm)、p-GaN キャップ層70(Mgドープ、0.3 μm)を成長させる。活性層67は、3層のアンドープInGaN 量子井戸層(5nm)と2層のアンドープInGaN 障壁層(10nm)からなる多重量子井戸構造で、In蒸発防止層として、アンドープAlGaN 障壁層(0.02μm)で終端した構造である。
【0037】
その後窒素ガス雰囲気中で熱処理によりp型不純物を活性化する。次に干渉露光法と塩素イオンを用いたRIBE(reactive ion beam etching )によりp-GaN キャップ層70上に周期0.4 μm深さ約0.1 μmの周期的な凹凸となる溝12を形成する。更に、リッジストライプを形成するために、フォトリソグラフィと塩素イオンを用いたRIBEにより幅3.5 μm程度のリッジ部を残してキャップ層70からクラッド層69のp-GaN 光ガイド層68から0.1 μmの距離までのエピタキシャル層をエッチング除去する。また、同様にしてレーザの共振器端面をエッチングにより形成する。
【0038】
次に、SiN 膜74をプラズマCVDで全面に製膜した後、フォトリソグラフィと塩素イオンを用いたRIBEによりp側電極を形成するためにリッジ部以外のエピタキシャル層をn-GaN バッファ層63が露出するまでエッチングする。その後、フォトリソグラフィとエッチングによりリッジ部上にストライプ状の電流注入窓72を形成する。一方、サファイア基板61の下面を研磨して該基板61の厚みを約100 μmの厚みまで薄くする。
【0039】
その後、ストライプ状電流注入窓72を覆うようにしてp側電極73を形成し、バッファ層63の露出部にn側電極71をそれぞれ形成する。この際、p側電極73としてはTi/Al/Ti/Au 、n側電極71としてはNi/Au をそれぞれ真空蒸着し、窒素中アニールしてオーミック電極とする。
【0040】
本実施形態においては、バッファ層62,63,64、クラッド層65および光ガイド層66が上述の第一半導体層20に相当し、光ガイド層68、クラッド層69およびキャップ層70が上述の第二半導体層21に相当する。
【0041】
本半導体レーザにおいても、基板61、第一半導体層20、第二半導体層21が発振波長に対して透明であり、キャップ層70の上面に設けられた溝12により、p側の電極面からの発振波長の光の反射による干渉効果を抑制して長周期の変調のない安定な縦モードを実現する。
【0042】
上記実施形態においては基板として絶縁物のc面のサファイア基板を用いているが、サファイアの他の面(a面等)やスピネル等の異なる材料、あるいはSiC のような導電性の基板等、様々は基板を用いることが可能である。素子構造としては、上記以外の利得導波型を含む様々な構造をとることができる。なお、共振器端面の形成は上記のエッチングに限らず、劈開等他の方法でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態に係るInGaAsを活性層とする半導体レーザの斜視図
【図2】図1に示す半導体レーザのII−II断面図
【図3】図1に示す半導体レーザのIII−III断面図
【図4】図1に示す半導体レーザの基板下面に形成された凹凸形状を示す図
【図5】凹凸形状断面の例を示す説明図
【図6】凹凸形状の他の例を示す説明図
【図7】 InGaAsを活性層とする半導体レーザの断面図
【図8】 InGaAsを活性層とする半導体レーザの断面図
【図9】本発明の第二の実施形態に係るInGaN を活性層とする半導体レーザの断面図
【図10】従来の屈折率導波型単一横モード半導体レーザの(a)発振閾値以下の発光スペクトル、および(b)レーザ発振時の発振スペクトルを示すグラフ
【図11】従来の50μm幅ストライプの発振波長約800 nmの利得導波型半導体レーザの発振スペクトルを示すグラフ
【図12】従来の50μm幅ストライプの発振波長約1070nmの利得導波型半導体レーザの発振スペクトルを示すグラフ
【符号の説明】
1 n-GaAs基板
2 n-GaAsバッファ層
3 n-InGaAsP クラッド層
4 InGaAsP 光ガイド層
5 InGaAs量子井戸層
6 InGaAsP 光ガイド層
7 p-InGaP クラッド層
8 p-GaAsエッチング停止層
9 p-InGaPクラッド層
10 n-InGaAlP 電流閉じ込め層
11 p-GaAsキャップ層
12 凹凸形状
13 p側電極
14 n側電極
20 第一半導体層
21 第二半導体層

Claims (4)

  1. 基板上に第一クラッド層を含む第一半導体層、活性層、第二クラッド層を含む第二半導体層がこの順に積層されてなり、前記基板の下面に第一電極が形成され、前記第二半導体層の上面に第二電極が形成されてなる端面発光型の半導体レーザであって、
    前記基板がGaAs基板であり、前記活性層がInGaAsからなるものであり、
    前記第一半導体層および前記基板が、発振波長の光に対して透明であり、
    前記基板の下面の、発振部に対応する領域に凹凸形状が形成されていることを特徴とする半導体レーザ。
  2. 基板上に第一クラッド層を含む第一半導体層、活性層、第二クラッド層を含む第二半導体層がこの順に積層されてなり、前記基板の下面に第一電極が形成され、前記第二半導体層の上面に第二電極が形成されてなる端面発光型の半導体レーザであって、
    前記基板がGaAs基板であり、前記活性層がInGaAsからなるものであり、
    前記第一半導体層と前記基板、および前記第二の半導体層が、それぞれ発振波長の光に対して透明であり、
    前記第二半導体層の上面および前記基板の下面の、発振部に対応する領域に凹凸形状が形成されていることを特徴とする半導体レーザ。
  3. 前記第二電極がヒートシンクにろう付けされており、前記第一電極にワイヤボンドが行われており、
    前記発振領域に対応する領域のみに、前記凹凸形状が形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ。
  4. 絶縁基板上に第一クラッド層を含む第一半導体層、活性層、第二クラッド層を含む第二半導体層がこの順に積層されてなり、前記第一半導体層に第一電極が形成され、前記第二半導体層の上面に第二電極が形成されてなる端面発光型の半導体レーザであって、
    前記第一半導体層および前記基板が、発振波長の光に対して透明であり、
    前記絶縁基板の下面の、発振部に対応する領域に凹凸形状が形成されていることを特徴とする半導体レーザ。
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