JP2007266574A - 半導体レーザ素子及び半導体レーザ素子の製造方法 - Google Patents

半導体レーザ素子及び半導体レーザ素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リッジ部の側面の角度を容易に調整でき、キンクの発生を抑制しながら、素子の動作電圧を低減させることが可能な半導体レーザ素子を提供する。
【解決手段】半導体レーザ素子は、活性層6と、活性層6上に形成され、ウルツ鉱型結晶構造を有するp側半導体層とを備える。活性層6の主面は、p側半導体層の(0001)面と略垂直であり、p側半導体層における電流通路部は、p側半導体層の(0001)面と略平行な結晶方位に延びる。また、電流通路部の側面となる第1側面と主面とのなす内側の角度と、第1側面と対向する第2側面と主面とのなす内側の角度とは、異なる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体レーザ素子及び半導体レーザ素子の製造方法に関する。
従来、活性層上に、電流狭窄を行うための凸状のリッジ部を有する半導体層が形成された半導体レーザ素子が知られている。そして、従来では、リッジ部の幅が大きくなると、レーザ発振時に水平横モードが基本モードから1次モード以上の高次モードに移りやすくなる。このように、水平横モードが高次モードになると、電流−光出力特性にキンク(電流−光出力特性の曲がり)が発生するので、高出力動作時に良好なレーザ特性を得ることが困難になるという不都合がある。そこで、従来では、キンクの発生を抑制するために、レーザ発振時に水平横モードが高次モード(1次モード以上)になるのを抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
上記特許文献1には、リッジ部の幅の大きさと、リッジ部の下部とリッジ部の側面側との発振波長に対する実効屈折率の差とを最適値に設定することによって、水平横モードが高次モードになるのを抑制する技術が開示されている。なお、特許文献1では、リッジ部の側面側に位置する半導体層の厚みを調節することによって、リッジ部の下部とリッジ部の側面側との発振波長に対する実効屈折率の差を制御している。また、特許文献1では、リッジ部の一方の側面側の実効屈折率と、他方の側面側の実効屈折率とが同じ値になるように制御している。
しかしながら、上記特許文献1では、水平横モードが高次モードになるのを抑制するためのリッジ部の幅の大きさの最適値が、小さくなり過ぎる場合があるという不都合がある。この場合には、リッジ部を構成する半導体層と、リッジ部上に形成される電極層との接触面積が減少するので、半導体層と電極層との間のコンタクト抵抗が高くなるという不都合が生じる。その結果、上記特許文献1では、キンクの発生を抑制できたとしても、コンタクト抵抗が高くなることにより素子の動作電圧が増大するという問題点がある。
この問題を解決するため、リッジ部の第2側面と活性層の表面とがなすリッジ部の内側の角度が、リッジ部の第1側面と活性層の表面とがなすリッジ部の内側の角度以上の大きさを有するように構成するとともに、リッジ部の第1側面側の発振波長に対する第1実効屈折率を、リッジ部の第2側面側の発振波長に対する第2実効屈折率よりも高くするように構成された半導体レーザが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
この半導体レーザ素子では、リッジ部の第1側面側の第1実効屈折率とリッジ部の第2側面側の第2実効屈折率とが同じ場合に比べて、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部の幅の上限寸法を大きくすることができる。これにより、高次水平横モードの発生に起因するキンクの発生を抑制しながら、リッジ部の幅を大きくすることができる。この場合、リッジ部を構成する半導体層と、リッジ部上に形成される電極層との接触面積を増大させることができるので、半導体層と電極層との間のコンタクト抵抗を低くすることができる。これにより、キンクの発生を抑制しながら、素子の動作電圧を低減させることができる。その結果、高出力動作時に良好なレーザ特性を得ながら、素子の動作電圧を低減させることができる。
特開2002−299765号公報 特開2006−19456号公報
しかしながら、窒化物系半導体のように加工が容易でない材料を用いた半導体レーザでは、加工が容易ではないために、リッジ部の第2側面と活性層の表面とがなすリッジ部の内側の角度が、リッジ部の第1側面と活性層の表面とがなすリッジ部の内側の角度以上の大きさを有するように構成することが容易ではないという問題点がある。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑み、リッジ部の側面の角度を容易に調整でき、キンクの発生を抑制しながら、素子の動作電圧を低減させることが可能な半導体レーザ素子及び半導体レーザ素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の特徴は、活性層と、活性層上に形成され、ウルツ鉱型結晶構造を有する半導体層とを備える半導体レーザ素子であって、(a)活性層の主面は、半導体層の(0001)面と略垂直であり、(b)半導体層における電流通路部は、半導体層の(0001)面と略平行な結晶方位に延び、(c)電流通路部の側面となる第1側面と主面とのなす内側の角度と、第1側面と対向する第2側面と主面とのなす内側の角度とは、異なる半導体レーザ素子であることを要旨とする。
第1の特徴に係る半導体レーザ素子によると、電流通路部の側面となる第1側面と主面とのなす内側の角度と、第1側面と対向する第2側面と主面とのなす内側の角度とは、異なることにより、活性層の第1側面側の発振波長に対する実効屈折率と、第2側面側の発振波長に対する実効屈折率とを互いに異なるようにすることができる。この結果、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部の幅の上限寸法を大きくすることができる。これにより、高次水平横モードの発生に起因するキンクの発生を抑制しながら、リッジ部の幅を大きくすることができる。この場合、リッジ部を構成する半導体層と、リッジ部上に形成される電極層との接触面積を増大させることができるので、半導体層と電極層との間のコンタクト抵抗を低くすることができる。これにより、キンクの発生を抑制しながら、素子の動作電圧を低減させることができる。その結果、高出力動作時に良好なレーザ特性を得ながら、素子の動作電圧を低減させることができる。このように、半導体層の(0001)面と略平行な結晶方位に延びる電流通路部を有し、活性層の主面を、半導体層の(0001)面と略垂直とするためには、一般的に、電流通路部の延びる結晶方位を[K、−H、H−K、0]方向とし、活性層の主面を(H、K、−H−K、0)面とすればよい。また、活性層の主面を(H、K、−H−K、0)面とするためには、基板の面方位を(H、K、−H−K、0)面とすればよい。
また、半導体層は、窒化物系半導体からなるとともに、第1側面はN極性面からなり、第2側面はGa極性面からなってもよい。ここで、「N極性面」には、(000−1)N面及び(000−1)N面からオフした面が含まれ、「Ga極性面」には、(0001)Ga面及び(0001)Ga面からオフした面が含まれる。
この半導体レーザ素子によると、第1側面と第2側面とが互いにN極性面、Ga極性面からなるので、異方性エッチングを用いることにより、容易に角度の異なる第1側面と第2側面とを得ることができる。
また、半導体層の(0001)面と略平行な結晶方位に延びる電流通路部を有し、活性層の主面は、半導体層の(0001)面と略垂直であることにより、第1側面と主面とのなす内側の角度と、第2側面と主面とのなす内側の角度とは異なる構造、すなわち、第1側面と第2側面は異なる面方位を有する構造を容易に作製することができる。
また、第1の特徴に係る半導体レーザ素子において、半導体層は、第1側面と第2側面とを有する凸部を備えてもよい。
この半導体レーザ素子によると、凸部の下部の活性層の発振波長に対する実効屈折率と、凸部の側面の下部の発振波長に対する実効屈折率との差を小さくすることができる。この結果、高次水平横モードの発生を抑制する効果がより大きくなる。
また、第1の特徴に係る半導体レーザ素子において、凸部の両側に続く平坦部の厚みは、凸部の両側で異なってもよい。
この半導体レーザ素子によると、凸部の両側に続く平坦部の厚みが、凸部の両側で異なっていることにより、活性層の第1側面側の発振波長に対する実効屈折率と、第2側面側の発振波長に対する実効屈折率との差を大きくすることができる。この結果、高次水平横モードの発生を抑制する効果がより大きくなる。
また、第1の特徴に係る半導体レーザ素子において、活性層の側面は、電流通路部の側面と同一面上に形成されてもよい。
この半導体レーザ素子によると、側面の発振波長に対する実効屈折率は、活性層の側面に配置された活性層以外の層(片側は、空気層であってもよい)の屈折率の影響を大きく受けるので、活性層の第1側面側の発振波長に対する実効屈折率と、第2側面側の発振波長に対する実効屈折率との差を大きくすることができる。この結果、高次水平横モードの発生を抑制する効果がより大きくなる。
また、第1の特徴に係る半導体レーザ素子において、活性層の主面は、半導体層の(11−20)面と略平行であり、半導体層の(1−100)面と平行な劈開面を共振器端面として有してもよい。この半導体レーザ素子によると、劈開により平坦な共振器面を容易に形成できるとともに、活性層へピエゾ電場が印可されることを抑制することができる。この結果、より素子の動作電圧を低減することができる。
また、第1の特徴に係る半導体レーザ素子において、基板は、六方晶構造を有する半導体からなり、活性層は、基板の(11−20)面上に形成されてもよい。ここで、「(11−20)面」には、オフ基板も含まれる。このような半導体基板を用いることにより、本発明に係る半導体レーザ素子を容易に形成することができる。
本発明の第2の特徴は、活性層と、活性層上に形成され、ウルツ鉱型結晶構造を有する半導体層とを備える半導体レーザ素子の製造方法であって、(a)半導体層の(0001)面と略垂直の主面を有する活性層上に、半導体層を形成する工程と、(b)半導体層に、半導体層の(0001)面と略平行な結晶方位に延びる電流通路部を形成する工程とを備え、(c)電流通路部を形成する工程は、当該電流通路部の側面となる第1側面と、該第1側面と対向する第2側面とを、異方性エッチングにより互いに異なる面方位に形成する工程を含む半導体レーザ素子の製造方法であることを要旨とする。
第2の特徴に係る半導体レーザ素子の製造方法によると、電流通路部の側面の角度を左右非対称になるよう容易に調整でき、キンクの発生を抑制しながら、素子の動作電圧を低減させることが可能な半導体レーザ素子を製造することができる。
このように、電流通路部の側面となる第1側面と、第1側面と対向する第2側面とを互いに異なる面方位に形成するためには、等方性エッチングにより、まず電流通路部の側面となる第1側面と、第1側面と対向する第2側面とを形成した後、アルカリ水溶液などの異方性エッチャントにより、第1側面及び第2側面をエッチングしてもよい。この場合、ウェットエッチングで第1側面及び第2側面をエッチングすることで、両側面の表面の結晶欠陥を低減する効果も期待できる。
本発明によると、リッジ部の側面の角度を容易に調整でき、キンクの発生を抑制しながら、素子の動作電圧を低減させることが可能な半導体レーザ素子及び半導体レーザ素子の製造方法を提供することができる。
次に、図面を用いて、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の構造を示した断面図であり、図2は、図1に示した第1実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の活性層の詳細図である。まず、図1および図2を参照して、第1実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の構造について説明する。第1実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の発振波長は、約410nmである。
第1実施形態では、図1に示すように、約100μmの厚さを有するとともに、約5×1018cm-3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型GaN(11−20)面オフ基板1上に、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm-3のドーピング量を有するSiがドープされたn型GaNからなるn型層2が形成されている。n型GaN(11−20)面オフ基板1は(11−20)面から[000−1]方向に0.3°オフされている。また、n型GaN(11−20)面オフ基板1には、[1−100]方向に延びる深さ約0.5μm、幅約20μmの溝が形成されている。この溝は、半導体レーザ素子の両端部に位置する。n型層2上には、約400nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm-3のドーピング量および約5×1018cm-3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.07Ga0.93Nからなるn型クラッド層3が形成されている。
n型クラッド層3上には、約5nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm-3のドーピング量および約5×1018cm-3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.16Ga0.84Nからなるn型キャリアブロック層4が形成されている。n型キャリアブロック層4上には、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm-3のドーピング量および約5×1018cm-3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型GaNからなるn型光ガイド層5が形成されている。
n型光ガイド層5上には、活性層6が形成されている。この活性層6は、図2に示すように、約20nmの厚みを有するアンドープIn0.02Ga0.98Nからなる4層の障壁層6aと、約3nmの厚みを有するアンドープIn0.15Ga0.85Nからなる3層の井戸層6bとが交互に積層された多重量子井戸(MQW)構造を有する。
また、図1に示すように、活性層6上には、約100nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm-3のドーピング量および約5×1017cm-3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型GaNからなるp型光ガイド層7が形成されている。p型光ガイド層7上には、約20nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm-3のドーピング量および約5×1017cm-3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.16Ga0.84Nからなるp型キャップ層8が形成されている。
p型キャップ層8上には、凸部と、凸部の両側に続く平坦部とを有するとともに、約4×1019cm-3のドーピング量および約5×1017cm-3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.07Ga0.93Nからなるp型クラッド層9が形成されている。
このp型クラッド層9の平坦部の厚みは、凸部の両側で異なり、図1に示す断面において、凸部の左側で約10nm、凸部の右側で約80nmである。また、p型クラッド層9の上面から平坦部の下面までの高さは、約320nmであり、凸部の幅は、1.75μmである。
p型クラッド層9の凸部上には、約10nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm-3のドーピング量および約5×1017cm-3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型In0.02Ga0.98Nからなるp型コンタクト層10が形成されている。
このp型コンタクト層10とp型クラッド層9の凸部とによって、一方の側面11aと、一方の側面11aと対向する他方の側面11bとを有するリッジ部11が構成されている。また、リッジ部11は、下部において1.75μmの幅を有し、[1−100]方向に延びる形状で形成されている。なお、p型光ガイド層7、p型キャップ層8、p型クラッド層9およびp型コンタクト層10からなるp型半導体層は、本発明の「半導体層」の一例である。また、側面11aおよび11bは、それぞれ、本発明の「第1側面」および「第2側面」の一例である。また、リッジ部11は、本発明の「電流通路部」の一例である。
また、電流通路部の側面となる側面11aと活性層6の主面とのなす内側の角度と、側面11bと活性層6の主面とのなす内側の角度とは、異なる。ここで、第1実施形態では、側面11aは、(000−1)N面から25〜30°傾斜した面方位を有している。一方、側面11bは、(0001)Ga面から5°以内で傾斜した面方位を有している。ここで、側面11aの活性層6の主面に対する傾斜角度を、側面11bの活性層6の主面に対する傾斜角度より小さくすることで、側面11a付近の下部の活性層6の実効屈折率を、側面11b付近の下部の活性層6の実効屈折率より小さくすることができる。
また、リッジ部11を構成するp型コンタクト層10上には、下層から上層に向かって、約5nmの厚みを有するPt層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約150nmの厚みを有するAu層とからなるp側オーミック電極12が形成されている。p側オーミック電極12の上面以外の領域上には、約250nmの厚みを有するSiO2膜(絶縁膜)からなる電流狭窄層13が形成されている。電流狭窄層13上の所定領域には、p側オーミック電極12の上面に接触するように、下層から上層に向かって、約100nmの厚みを有するTi層と、約100nmの厚みを有するPd層と、約3μmの厚みを有するAu層とからなるp側パッド電極14が形成されている。
また、n型GaN基板1の裏面上には、n側電極16が形成されている。このn側電極16は、n型GaN基板1の裏面側から順に、約10nmの厚みを有するAl層と、約20nmの厚みを有するPt層と、約300nmの厚みを有するAu層とからなる。
また、リッジ部の両端部には、{1−100}面の劈開面からなる共振器面が形成されている。レーザ光の出射面側の共振器面上には、反射率5%の誘電体多層膜が形成され、反対側の共振器面上には、反射率95%の誘電体多層膜が形成されている。
次に、リッジ部の一方の側面側と他方の側面側とで実効屈折率が異なる場合において、発振波長が410nmの光に対して、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部の幅の寸法を調べた結果について説明する。なお、比較例として、リッジ部の一方の側面側と他方の側面側とで実効屈折率が同じ場合において、発振波長が410nmの光に対して、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部の幅の寸法も調べた。
図3は、リッジ部の一方の側面側と他方の側面側とで実効屈折率が異なる場合において、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部の幅の寸法を示したグラフである。図4は、リッジ部の一方の側面側と他方の側面側とで実効屈折率が同じ場合(比較例)において、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部の幅の寸法を示したグラフである。なお、図3は、発振波長が410nmの光に対して、リッジ部の一方の側面側の実効屈折率と他方の側面側の実効屈折率との差が0.012の場合のグラフである。また、図4は、リッジ部の一方の側面側の実効屈折率と他方の側面側の実効屈折率とが同じ場合のグラフである。また、図3および図4中の領域F1,F2,F3およびF4は、それぞれ、カットオフ領域、0次モードのみ存在する領域、1次モードまで存在する領域および2次モードまで存在する領域である。また、図4中の領域F5およびF6は、3次モードまで存在する領域および4次モードまで存在する領域である。ここで、高次モードとは、1次以上のモードである。また、図3および図4の横軸には、リッジ部の幅の寸法がとられており、縦軸には、リッジ部の下部とリッジ部の側面側との実効屈折率の差がとられている。ただし、図3のリッジ部の側面側とは、実効屈折率が高い側である。
まず、図3を参照して、リッジ部の一方の側面側の実効屈折率と他方の側面側の実効屈折率との差が0.012の場合において、リッジ部の下部と、実効屈折率の高い側のリッジ部の側面側との実効屈折率の差が0.005であれば、リッジ部の幅が1.95μm以下の場合、0次モードのみの水平横モード(F2領域)が存在することが判明した(図3中の○)。この場合、リッジ部の下部と、実効屈折率の低い側のリッジ部の側面側との実効屈折率の差は、0.017である。なお、第1実施形態において、リッジ部の一方の側面側の実効屈折率と他方の側面側の実効屈折率との差は0.012より小さく、リッジ部の幅は1.95μmより小さく設定する必要がある。
その一方、図4を参照して、リッジ部の一方の側面側の実効屈折率と他方の側面側の実効屈折率とが同じ場合(比較例)において、リッジ部の下部とリッジ部の側面側との実効屈折率の差が0.005であり、リッジ部の幅が1.95μmであれば、1次モード(F3領域)までの水平横モードが存在することが判明した(図4中の△)。この場合、0次モード(F2領域)のみの水平横モードが存在するためには、リッジ部の幅を1.64μm以下にする必要がある。また、リッジ部の下部とリッジ部の側面側との実効屈折率の差が0.017であり、リッジ部の幅が1.95μmであれば、2次モード(F4領域)までの水平横モードが存在することが判明した(図4中の□)。この場合、0次モード(F2領域)のみの水平横モードが存在するためには、リッジ部の幅を0.79μm以下にする必要がある。
次に、リッジ部の一方の側面側の実効屈折率と他方の側面側の実効屈折率との差が0.012の場合において、リッジ部の下部と、実効屈折率の高い側のリッジ部の側面側との実効屈折率の差が0.005だけ低く、かつ、リッジ部の幅が1.95μmであるGaN系半導体レーザ素子のビームの水平広がり角を調べたところ、ビームの水平広がり角は、約8.8°であった。その一方、リッジ部の一方の側面側の実効屈折率と他方の側面側の実効屈折率とが同じであるGaN系半導体レーザ素子(比較例)において、リッジ部の下部とリッジ部の側面側との実効屈折率の差が0.005の場合、ビームの水平広がり角は、約7.7°であった。これにより、高次水平横モードの発生を抑制しながら、ビームの水平広がり角を大きくすることができる。
第1実施形態では、側面11aの活性層の主面に対する傾斜角度を、側面11bの活性層の主面に対する傾斜角度より小さくすることで、側面11a付近の下部の活性層の実効屈折率を、側面11b付近の下部の活性層の実効屈折率より小さくしたので、リッジ部11の側面11a側の実効屈折率とリッジ部11の側面11b側の実効屈折率とが同じ場合に比べて、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部11の幅の上限寸法を大きくすることができる。これにより、高次水平横モードの発生に起因するキンクの発生を抑制しながら、リッジ部11の幅を大きくすることができる。この場合、リッジ部11を構成するp型コンタクト層10と、リッジ部11上に形成されるp側オーミック電極12との接触面積を増大させることができるので、p型コンタクト層10とp側オーミック電極12との間のコンタクト抵抗を低くすることができる。これにより、キンクの発生を抑制しながら、素子の動作電圧を低減させることができる。その結果、高出力動作時に良好なレーザ特性を得ながら、素子の動作電圧を低減させることができる。
また、本実施形態では、半導体レーザ素子の両側に溝を設けているので、GaN基板の格子定数よりAlGaNの格子定数が小さいために、半導体層に発生するクラックを防止することができる。特に、AlNのa軸の格子定数は、GaNのa軸の格子定数の約98%であり、AlNのc軸の格子定数は、GaNのc軸の格子定数の約96%であるので、c軸方向([0001]方向)の歪が大きいので、c軸方向にクラックが発生しやすい。本実施形態では、[1−100]方向に延びる溝を基板に形成したので、溝の部分でc軸方向の歪が緩和されるために、c軸方向に発生するクラックを抑制することができる。
ここで、溝の深さは、n型クラッド層の厚さまたはp型クラッド層の厚さより大きい深さで形成している。このように溝の深さを設定することで、クラックを防止する効果が大きくなる。溝の深さは、0.4〜50μmが好ましい。また溝の幅は、基板上に形成される層の合計の厚みより大きい幅で形成している。このように、溝の幅を設定することで、結晶成長の際に溝が埋まらないので、クラックを防止する効果が大きくなる。溝の幅は2〜300μmが好ましい。
次に、第1実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法について、図5〜図10を参照して説明する。
まず、図5に示すように、n型GaN(11−20)面オフ基板1に、[1−100]方向に延びる深さ約0.5μm、幅約40μmの溝を約400μm周期で形成する。
次に、有機金属気相エピタキシ(MOVPE)法を用いて、n型GaN基板1上に、n型層2、n型クラッド層3、n型キャリアブロック層4を1100℃で成長させる。この後、n型キャリアブロック層4上に、n型光ガイド層5、活性層6、p型光ガイド層7、p型キャップ層8を800℃で成長させる。続いて、p型キャップ層8上に、約400nmの厚みを有するp型クラッド層9を1100℃で成長させる。この後、p型クラッド層9上に、p型コンタクト層10を800℃で成長させる。
この後、窒素ガス雰囲気中で、約850℃の温度条件下でアニール処理する。
次に、電子ビーム蒸着法を用いて、p型コンタクト層10上に、p側オーミック電極12を形成する。この後、p側オーミック電極12上に、約250nmの厚みを有するSiO2膜21を形成する。さらに、図6に示すように、p側オーミック電極12およびSiO2膜21をパターニングすることによって、p側オーミック電極12およびSiO2膜21を、1.75μmの幅を有する[1−100]方向に延びる細長状に形成する。
次に、図7に示すように、Cl2系ガスによるドライエッチング技術を用いて、SiO2膜21をマスクとして、p型コンタクト層10の上面からp型クラッド層9の途中の深さ(p型クラッド層9の上面から約320nmの深さ)までをエッチングする。この際、基板温度を約200℃に保持する。これにより、p型コンタクト層10とp型クラッド層9の凸部とによって構成されるとともに、下部において約1.75μmの幅を有する細長状のリッジ部11が形成される。ここで、側面11aは(000−1)N面、側面11bは(0001)Ga面となり、活性層の主面とほぼ垂直な面方位を有する。
次に、p型クラッド層9の平坦部上に、SiO2膜21、p側オーミック電極12およびリッジ部11を覆うように、レジスト22を形成する。この後、レジスト22をマスクとして、p型クラッド層9の平坦部の上面からn型キャリアブロック層4までをエッチングする。これにより、図8に示すように、p型クラッド層9、p型キャップ層8、p型光ガイド層7、活性層6、n型光ガイド層5およびn型キャリアブロック層4が除去される。この後、レジスト22を除去する。
次に、図9に示すように、KOHなどの水溶液を用いて、リッジの側面をエッチングする。この際、側面11aは(000−1)N面を有しているのでエッチングされやすく、側面11bは化学的に安定な(0001)Ga面を有しているので、ほとんどエッチングされない。その結果、側面11aは(000−1)N面から25〜30°傾斜した面方位を有し、一方、側面11bは、(0001)Ga面から5°以内で傾斜した面方位を有することになる。なお、このときのエッチングは、供給律速に従う条件であることが好ましい。また、リッジ付近の平坦面もリッジの(000−1)N面に接する側がエッチングされやすく、この結果平坦部の厚さが、凸部の左側で約10nmとなる。ここで、p側半導体層の2つの側面を互いに異なる面方位とすることで、p側半導体層の2つの側面の傾斜角度を互いに異なるようにすることが容易に可能となる。また、p側半導体層の平坦部の厚みをリッジの左右で互いに異なるようにすることが容易になる。
次に、プラズマCVD法を用いて、リッジ部11の両方の側面11aおよび11bを含む全面を覆うように、約250nmの厚みを有するSiO2膜からなる電流狭窄層13を形成する。この後、電流狭窄層13上のリッジ部11に対応する領域以外の領域に、レジストを形成する。次に、レジストをマスクとして、p側オーミック電極12の上面上に位置する電流狭窄層13をエッチングすることによって、図10に示す状態にする。この後、レジストを除去する。
次に、真空蒸着法を用いて、電流狭窄層13上の所定領域に、p側オーミック電極12の上面に接触するように、p側パッド電極14を形成する。最後に、図1に示したように、真空蒸着法を用いて、n型GaN基板1の裏面上に、n側電極16を形成する。
その後、{1−100}面で劈開し、この面を共振器面とし、共振器面に誘電体多層膜を形成する。その後、幅40μmの溝の中央部で分離し、第1実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子が形成される。
このように、第1の実施の形態では、リッジ部の側面の角度を左右非対称になるよう容易に調整でき、キンクの発生を抑制しながら、素子の動作電圧を低減させることが可能な半導体レーザ素子を製造することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の発振波長は、約530nmである。
第2実施形態では、図11に示すように、約100μmの厚みを有するとともに、約5×1018cm-3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型GaN(11−20)面オフ基板1上に、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm-3のドーピング量を有するSiがドープされたn型GaNからなるn型層2が形成されている。n型GaN(11−20)面オフ基板1は、(11−20)面から[0001]方向に0.2°オフされている。n型層2上には、凸部と、凸部の両側に続く平坦部とを有するとともに、約5×1018cm-3のドーピング量および約5×1018cm-3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.01Ga0.99Nからなるn型クラッド層3が形成されている。このn型クラッド層3の平坦部の厚みは、約200nmである。また、n型クラッド層3の上面から平坦部までの高さは、約200nmであり、[1−100]方向に延びる形状で形成されている。
n型クラッド層3上には、約5nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm-3のドーピング量および約5×1018cm-3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.1Ga0.9Nからなるn型キャリアブロック層4が形成されている。n型キャリアブロック層4上には、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm-3のドーピング量および約5×1018cm-3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型In0.1Ga0.9Nからなるn型光ガイド層5が形成されている。
n型光ガイド層5上には、活性層6が形成されている。この活性層6は、図2に示す第1実施形態と組成は異なるが、同じ積層構造を有している。具体的には、約20nmの厚みを有するアンドープInGaNからなる4層の障壁層6aと、約3nmの厚みを有するアンドープInGaNからなる3層の井戸層6bとが交互に積層されたMQW構造を有する。活性層6の幅は、1.2μmである。
また、図11に示すように、活性層6上には、約100nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm-3のドーピング量および約5×1017cm-3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型In0.1Ga0.9Nからなるp型光ガイド層7が形成されている。p型光ガイド層7上には、約20nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm-3のドーピング量および約5×1017cm-3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.1Ga0.9Nからなるp型キャップ層8が形成されている。
p型キャップ層8上には、約400nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm-3のドーピング量および約5×1017cm-3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.01Ga0.99Nからなるp型クラッド層9が形成されている。p型クラッド層9はコンタクト層を兼ねている。なお、p型光ガイド層7、p型キャップ層8およびp型クラッド層9は、本発明の「半導体層」の一例である。また、p型光ガイド層7、p型キャップ層8およびp型クラッド層9の側面11aおよび11bは、それぞれ、本発明の「第1側面」および「第2側面」の一例である。
また、nクラッド層の凸部の一方の側面3aおよび活性層の一方の側面6aは、側面11aと同一面状に配置され、nクラッド層の凸部の他方の側面3bおよび活性層の他方の側面6bは、側面11bと同一面状に配置されている(図14参照。)。
ここで、第2実施形態では、側面3aと側面6aと側面11aは、(000−1)N面から25〜30°傾斜した面方位を有している。一方、側面3bと側面6bと側面11bは、(0001)Ga面から5°以内で傾斜した面方位を有している。ここで、側面6aと側面11aの活性層の主面に対する傾斜角度を、側面6bと側面11bの活性層6の主面に対する傾斜角度より小さくすることで、活性層6の一方の側面付近の実効屈折率を、活性層6の他方の側面の実効屈折率より小さくすることができる。
また、p型クラッド層9上には、第1実施形態と同じ構造のp側オーミック電極12が形成されている。側面3aの近傍のn型クラッド層3の平坦部と側面3aと側面6aと側面11a上には、約250nmの厚みを有するSiO2膜からなる電流狭窄層13aが形成されている。側面3bの近傍のn型クラッド層3の平坦部と側面3bと側面6bと側面11b上には、約250nmの厚みを有するNb25膜(絶縁膜)からなる電流狭窄層13bが形成されている。電流狭窄層13aと13b上の所定領域には、p側オーミック電極12の上面に接触するように、第1実施形態と同じ構造のp側パッド電極14が形成されている。
また、n型GaN基板1の裏面上には、第1実施形態と同じ構造のn側電極16が形成されている。
また、リッジの両端部には、{1−100}面の劈開面からなる共振器面が形成され、その上には誘電体多層膜が形成されている。
第2実施形態では、側面6aと側面11aの活性層の主面に対する傾斜角度を、側面6bと側面11bの活性層の主面に対する傾斜角度より小さくすることで、側面6a付近の活性層の実効屈折率を、側面6b付近の活性層の実効屈折率より小さくしたので、側面6a側の実効屈折率と側面6b側の実効屈折率とが同じ場合に比べて、高次水平横モードの発生を抑制することが可能な活性層の幅の上限寸法を大きくすることができる。これにより、高次水平横モードの発生に起因するキンクの発生を抑制しながら、活性層の幅を大きくすることができる。この場合、p型クラッド層9と、p側オーミック電極12との接触面積を増大させることができるので、p型クラッド層9とp側オーミック電極12との間のコンタクト抵抗を低くすることができる。これにより、キンクの発生を抑制しながら、素子の動作電圧を低減させることができる。その結果、高出力動作時に良好なレーザ特性を得ながら、素子の動作電圧を低減させることができる。
次に、第2実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法について、図12〜16を参照して説明する。
まず、図12に示すように、MOVPE法を用いて、n型GaN基板1上に、n型層2、n型クラッド層3、n型キャリアブロック層4を1100℃で成長させる。この後、n型キャリアブロック層4上に、n型光ガイド層5、活性層6、p型光ガイド層7、p型キャップ層8を800℃で成長させる。続いて、p型キャップ層8上に、約400nmの厚みを有するp型クラッド層9を950℃で成長させる。
この後、窒素ガス雰囲気中で、約850℃の温度条件下でアニール処理する。
次に、電子ビーム蒸着法を用いて、p型クラッド層9上に、p側オーミック電極12を形成する。この後、p側オーミック電極12上に、約250nmの厚みを有するSiO2膜21を形成する。次に、p側オーミック電極12およびSiO2膜21をパターニングすることによって、p側オーミック電極12およびSiO2膜21を、1.3μmの幅を有する[1−100]方向に延びる細長状に形成する。
次に、図13に示すように、Cl2系ガスによるドライエッチング技術を用いて、SiO2膜21をマスクとして、p型クラッド層9の上面からn型クラッド層3の途中の深さ(n型クラッド層3の上面から約200nmの深さ)までをエッチングする。この際、基板温度を約200℃に保持する。これにより、n型クラッド層3の凸部とその上層によって構成されるとともに、約1.3μmの幅を有する細長状のリッジ部が形成される。ここで、側面3aと側面6aと側面11aは(000−1)N面、側面3bと側面6と側面11bは(0001)Ga面となり、活性層の主面とほぼ垂直な面方位を有する。
次に、図14に示すように、NaOHなどの水溶液を用いて、リッジの側面をエッチングする。この際、側面3aと側面6aと側面11aは(000−1)N面を有しているのでエッチングされやすく、側面3bと側面6bと側面11bは化学的に安定な(0001)Ga面を有しているので、ほとんどエッチングされない。その結果、側面11aは、(000−1)N面から25〜30°傾斜した面方位を有し、一方、側面11bは、(0001)Ga面から5°以内で傾斜した面方位を有することになる。この結果、活性層6の幅は、約1.2μmとなる。ここで、活性層およびp型半導体層の2つの側面を互いに異なる面方位とすることで、活性層およびp型半導体層の2つの側面の傾斜角度を互いに異なるようにすることが容易に可能となる。
次に、図15に示すように、プラズマCVD法を用いて、側面3a側方のn型クラッド層3の平坦部と側面3aと側面6aと側面11aを覆うように、約250nmの厚みを有するSiO2膜からなる電流狭窄層13aを形成する。次に、n型クラッド層3の平坦部と側面3aと側面6aと側面11aおよび側面3b側方のクラッド層3の平坦部と側面3bと側面6bと側面11bを含む全面を覆うように、約250nmの厚みを有するNb25膜からなる電流狭窄層13bを形成する。この後、電流狭窄層13aと13b上のリッジ部11に対応する領域以外の領域に、レジスト24を形成する。次に、レジスト24をマスクとして、p側オーミック電極12の上面上に位置する電流狭窄層13をエッチングすることによって、図16に示す状態にする。この後、レジスト24を除去する。
次に、真空蒸着法を用いて、電流狭窄層13上の所定領域に、p側オーミック電極12の上面に接触するように、p側パッド電極14を形成する。最後に、図11に示したように、真空蒸着法を用いて、n型GaN基板1の裏面上に、n側電極16を形成する。
その後、{1−100}面で劈開し、この面を共振器面とする。このようにして、第2実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子が形成される。
このように、第2の実施の形態では、リッジ部の側面の角度を容易に左右非対称になるよう調整でき、キンクの発生を抑制しながら、素子の動作電圧を低減させることが可能な半導体レーザ素子を製造することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の発振波長は、約410nmである。
図17は、本発明の第3実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の構造を示した断面図である。図18は、図17に垂直な断面を示す。
第3実施形態では、図17に示すように、約100μmの厚みを有するとともに、約5×1018cm-3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型GaN(1−100)面オフ基板1上に、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm-3のドーピング量を有するSiがドープされたn型GaNからなるn型層2が形成されている。n型GaN(1−100)面オフ基板1は、(1−100)面から[000−1]方向に0.5°オフされている。n型層2上には、約400nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm-3のドーピング量および約5×1018cm-3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.07Ga0.93Nからなるn型クラッド層3が形成されている。
n型クラッド層3上には、約5nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm-3のドーピング量および約5×1018cm-3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.16Ga0.84Nからなるn型キャリアブロック層4が形成されている。n型キャリアブロック層4上には、約100nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm-3のドーピング量および約5×1018cm-3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型GaNからなるn型光ガイド層5が形成されている。
n型光ガイド層5上には、活性層6が形成されている。この活性層6は、図2に示す第1実施形態と同じ積層構造を有している。
また、図17に示すように、活性層6上には、約100nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm-3のドーピング量および約5×1017cm-3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型GaNからなるp型光ガイド層7が形成されている。p型光ガイド層7上には、約20nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm-3のドーピング量および約5×1017cm-3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.16Ga0.84Nからなるp型キャップ層8が形成されている。
p型キャップ層8上には、凸部と、凸部の両側に続く平坦部とを有するとともに、約4×1019cm-3のドーピング量および約5×1017cm-3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型Al0.07Ga0.93Nからなるp型クラッド層9が形成されている。このp型クラッド層9の平坦部の厚みは、約80nmである。また、p型クラッド層9の上面から平坦部までの高さは、約320nmであり、凸部の幅は、1.75μmである。p型クラッド層9の凸部上には、約10nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm-3のドーピング量および約5×1017cm-3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型GaNからなるp型コンタクト層10が形成されている。このp型コンタクト層10とp型クラッド層9の凸部とによって、一方の側面11aと、一方の側面11aと対向する他方の側面11bとを有するリッジ部11が構成されている。また、リッジ部11は、下部において1.75μmの幅を有し、[11−20]方向に延びる形状で形成されている。なお、p型光ガイド層7、p型キャップ層8、p型クラッド層9およびp型コンタクト層10は、本発明の「半導体層」の一例である。また、側面11aおよび11bは、それぞれ、本発明の「第1側面」および「第2側面」の一例である。
ここで、第3実施形態では、側面11aは、(000−1)N面から25〜30°傾斜した面方位を有している。一方、側面11bは、(0001)Ga面から5°以内で傾斜した面方位を有している。また、側面11aと11bの外側には、リッジ部11の下端部から活性層6の上面までの半導体層(p型クラッド層9の平坦部、p型キャップ層8およびp型光ガイド層7)からなる厚みが約200nmの第1平坦部が形成される。ここで、側面11aの活性層6の主面に対する傾斜角度を、側面11bの活性層6の主面に対する傾斜角度より小さくすることで、側面11a付近の下部の活性層の実効屈折率を、側面11b付近の下部の活性層の実効屈折率より小さくすることができる。
また、リッジ部11を構成するp型コンタクト層10上には、第1実施形態と同じ構造のp側オーミック電極12が形成されている。p側オーミック電極12の上面以外の領域上には、約250nmの厚みを有するSiO2膜からなる電流狭窄層13が形成されている。電流狭窄層13上の所定領域には、p側オーミック電極12の上面に接触するように、第1実施形態と同じ構造のp側パッド電極14が形成されている。
また、n型GaN基板1の裏面上には、第1実施形態と同じ構造のn側電極16が形成されている。
また、図18に示すように、リッジの両端部には、{11−20}面からなる共振器面が形成され、その上には誘電体多層膜が形成されている。
第3実施形態では、側面11aの活性層6の主面に対する傾斜角度を、側面11bの活性層6の主面に対する傾斜角度より小さくすることで、側面11a付近の下部の活性層6の実効屈折率を、側面11b付近の下部の活性層の実効屈折率より小さくしたので、リッジ部11の側面11a側の実効屈折率とリッジ部11の側面11b側の実効屈折率とが同じ場合に比べて、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部11の幅の上限寸法を大きくすることができる。これにより、高次水平横モードの発生に起因するキンクの発生を抑制しながら、リッジ部11の幅を大きくすることができる。この場合、リッジ部11を構成するp型コンタクト層10と、リッジ部11上に形成されるp側オーミック電極12との接触面積を増大させることができるので、p型コンタクト層10とp側オーミック電極12との間のコンタクト抵抗を低くすることができる。これにより、キンクの発生を抑制しながら、素子の動作電圧を低減させることができる。その結果、高出力動作時に良好なレーザ特性を得ながら、素子の動作電圧を低減させることができる。
次に、第3実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造について、図19〜図20を参照して説明する。
まず、MOVPE法を用いて、n型GaN基板1上に、n型層2、n型クラッド層3、n型キャリアブロック層4を1100℃で成長させる。この後、n型キャリアブロック層4上に、n型光ガイド層5、活性層6、p型光ガイド層7、p型キャップ層8を800℃で成長させる。続いて、p型キャップ層8上に、約400nmの厚みを有するp型クラッド層9およびp型コンタクト層10を1100℃で成長させる。この後、窒素ガス雰囲気中で、約850℃の温度条件下でアニール処理する。
次に、電子ビーム蒸着法を用いて、p型コンタクト層10上に、p側オーミック電極12を形成する。この後、p側オーミック電極12上に、約250nmの厚みを有するSiO2膜21を形成する。次に、図19に示すように、p側オーミック電極12およびSiO2膜21をパターニングすることによって、p側オーミック電極12およびSiO2膜21を、1.75μmの幅を有する[11−20]方向に延びる細長状に形成する。
次に、Cl2系ガスによるドライエッチング技術を用いて、SiO2膜21をマスクとして、p型コンタクト層10の上面からp型クラッド層9の途中の深さ(p型クラッド層9の上面から約320nmの深さ)までをエッチングする。この際、基板温度を約200℃に保持する。これにより、p型コンタクト層10とp型クラッド層9の凸部とによって構成されるとともに、下部において約1.75μmの幅を有する細長状のリッジ部11が形成される。ここで、側面11aは(000−1)N面、側面11bは(0001)Ga面となり、活性層の主面とほぼ垂直な面方位を有する。p型クラッド層9の平坦部上に、SiO2膜21、p側オーミック電極12およびリッジ部11を覆うように、レジスト22を形成する。この後、レジスト22をマスクとして、p型クラッド層9の平坦部の上面からn型キャリアブロック層4までをエッチングする。これにより、図20に示すように、p型クラッド層9、p型キャップ層8、p型光ガイド層7、活性層6、n型光ガイド層5およびn型キャリアブロック層4が除去される。この後、レジスト22を除去する。
次に、図20に示すように、KOHなどの水溶液を用いて、リッジの側面をエッチングする。この際、側面11aは(000−1)N面を有しているのでエッチングされやすく、側面11bは化学的に安定な(0001)Ga面を有しているので、ほとんどエッチングされない。その結果、側面11aは、(000−1)N面から25〜30°傾斜した面方位を有し、一方、側面11bは、(0001)Ga面から5°以内で傾斜した面方位を有することになる。
次に、プラズマCVD法を用いて、リッジ部11の両方の側面11aおよび11bを含む全面を覆うように、約250nmの厚みを有するSiO2膜からなる電流狭窄層13を形成する。この後、電流狭窄層13上のリッジ部11に対応する領域以外の領域に、レジストを形成する。次に、レジストをマスクとして、p側オーミック電極12の上面上に位置する電流狭窄層13をエッチングする。この後、レジストを除去する。次に、真空蒸着法を用いて、電流狭窄層13上の所定領域に、p側オーミック電極12の上面に接触するように、p側パッド電極14を形成する。
その後、図17に示したように、真空蒸着法を用いて、n型GaN基板1の裏面上に、n側電極16を形成する。このようにして、第3実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子が形成される。
最後に、図18に示したように、反応性イオンビームエッチング法等により、{11−20}面の共振器面を形成する。
なお、第3実施形態において、n型GaN(1−100)面オフ基板1に、[11−20]方向に延びる溝を形成してもよく、溝を形成することで[0001]方向に発生するクラックを抑制することができる。
このように、第3の実施の形態では、リッジ部の側面の角度を左右非対称になるよう容易に調整でき、キンクの発生を抑制しながら、素子の動作電圧を低減させることが可能な半導体レーザ素子を製造することができる。
(第4実施形態)
次に、図21を参照して、本実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の構造について説明する。本実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の発振波長は、約270nmで、TE(水平偏光)モードある。
本実施形態では、図21に示すように、約100μmの厚さを有するとともに、約5×1018cm-3のキャリア濃度を有する窒素がドープされたn型6H−SiC(11−20)面オフ基板1は(11−20)面から[000−1]方向に0.3°オフされている。また、n型6H−SiC(11−20)面オフ基板1には、[1−100]方向に延びる深さ約0.5μm、幅約20μmの溝が形成されている。この溝は、半導体レーザ素子の両端部に位置する。n型層2上には、約400nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm-3のドーピング量および約1×1018cm-3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.45Ga0.55Nからなるn型クラッド層3が形成されている。
n型クラッド層3上には、約5nmの厚みを有するとともに、約5×1018cm-3のドーピング量および約1×1018cm-3のキャリア濃度を有するSiがドープされたn型Al0.50Ga0.50Nからなるn型キャリアブロック層4が形成されている。n型キャリアブロック層4上には、約100nmの厚みを有するAl0.40Ga0.60Nからなるn側光ガイド層115が形成されている。
n側光ガイド層115上には、活性層6が形成されている。この活性層6は、図2に示すように、約20nmの厚みを有するアンドープAl0.40Ga0.60Nからなる2層の障壁層6aと、約3nmの厚みを有するアンドープAl0.33Ga0.67Nからなる3層の井戸層6bとが交互に積層されたMQW構造を有する。
また、図21に示すように、活性層6上には、約100nmの厚みを有するAl0.40Ga0.60Nからなるp側光ガイド層117が形成されている。p側光ガイド層117上には、約20nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm-3のドーピング量を有するMgがドープされたp型Al0.50Ga0.50Nからなるp型キャリアブロック層8が形成されている。
p型キャリアブロック層8上には、凸部と、凸部の両側に続く平坦部とを有するとともに、約4×1019cm-3のドーピング量を有するMgがドープされた厚さ2nmのAl0.40Ga0.60Nと、Mgがドープされた厚さ2nmのAl0.60Ga0.40Nとからなる超格子構造のp型クラッド層9が形成されている。
このp型クラッド層9の平坦部の厚みは、凸部の両側で異なり、図1に示す断面において、凸部の左側で約10nm、凸部の右側で約80nmである。また、p型クラッド層9の上面から平坦部の下面までの高さは、約320nmであり、凸部の幅は、下面において、1.15μmである。
p型クラッド層9の凸部上には、約10nmの厚みを有するとともに、約4×1019cm-3のドーピング量および約5×1017cm-3のキャリア濃度を有するMgがドープされたp型GaNからなるp型コンタクト層10が形成されている。
このp型コンタクト層10とp型クラッド層9の凸部とによって、一方の側面11aと、一方の側面11aと対向する他方の側面11bとを有するリッジ部11が構成されている。また、リッジ部11は、[1−100]方向に延びる形状で形成されている。なお、p側光ガイド層117、p型キャップ層8、p型クラッド層9およびp型コンタクト層10からなるp型半導体層は、本発明の「半導体層」の一例である。また、側面11aおよび11bは、それぞれ、本発明の「第1側面」および「第2側面」の一例である。また、リッジ部11は、本発明の「電流通路部」の一例である。
また、電流通路部の側面となる側面11aと活性層6の主面とのなす内側の角度と、側面11bと活性層6の主面とのなす内側の角度とは異なり、上述した第1実施形態と同様である。
また、リッジ部11を構成するp型コンタクト層10上には、第1実施形態と同様のp側オーミック電極12が形成されている。p側オーミック電極12の上面以外の領域上には、約250nmの厚みを有するSiO2膜(絶縁膜)からなる電流狭窄層13が形成されている。電流狭窄層13上の所定領域には、第1実施形態と同様のp側パッド電極14が形成されている。また、n型6H−SiC(11−20)基板1の裏面上には、第1実施形態と同様のn側電極16が形成されている。
また、リッジ部11の両端部には、{1−100}面の劈開面からなる共振器面が形成されている。レーザ光の出射面側の共振器面上には、反射率5%の誘電体多層膜が形成され、反対側の共振器面上には、反射率95%の誘電体多層膜が形成されている。
次に、本実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法について説明する。
まず、n型6H−SiC(11−20)面オフ基板1に、[1−100]方向に延びる深さ約0.5μm、幅約40μmの溝を約400μm周期で形成する。
次に、MOVPE法を用いて、n型6H−SiC(11−20)基板1上に、第1実施形態と同様の条件により、n型層2、n型クラッド層3、n型キャリアブロック層4、n側光ガイド層115、活性層6、p側光ガイド層117、p型キャップ層8、p型クラッド層9、p型コンタクト層10を順次成長させる。
以降、第1実施形態と同様の処理を行って、本実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子が形成される。
本実施形態に係る活性層6では、量子井戸構造の井戸層6bを構成する材料のΔcr(価電子帯のcrystal field splittingエネルギー)は、負である。従って、本実施形態に係る量子井戸構造では、Γの対称性を有するCバンドが正孔の基底状態となる。このため、正孔の基底状態が寄与する遷移に対する振動子強度は、c軸([0001]方向)に直線偏光した光に対して大きくなる。この結果、本実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子は、TEモードで発振する。ここで、Δcrが負となるためには、井戸層6bにおけるAl組成が0.32以上であることが好ましい。
(第5実施形態)
次に、図22を用いて、本実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の構成について説明する。図22は、本実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の活性層6の拡大断面図である。活性層6以外の他の構成については、上述した第1実施形態と同様である。本実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の発振波長は、約410nmである。
n型光ガイド層5上には、量子ドット構造を有する活性層6が形成されている。活性層6は、図22に示すように、約20nmの厚みを有するアンドープIn0.02Ga0.98Nからなる4層の障壁層6aの間に、厚さ約3nmのアンドープIn0.10Ga0.90Nからなる障壁層6bと、一辺が約3nmの略立方体の形状のアンドープIn0.20Ga0.80Nからなる箱型の井戸層6cとを有する。図23は、障壁層6aに挟まれた、障壁層6bと箱型の井戸層6cとを含む部分の平面図である。
本実施形態に係る活性層6は、量子ドット構造を有するので、a軸あるいはc軸に直線偏光する光に対して振動子強度を大きくすることができる。即ち、本実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子は、TMモードあるいはTEモードに対する利得を大きくすることができる。
(第6実施形態)
次に、図24を用いて、本実施形態に係るGaN半導体レーザ素子の構造について説明する。図24は、本実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の構造を示した断面図である。本実施形態では、活性層6は、引っ張り歪を有する井戸層からなる量子井戸である。本実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の発振波長は、約530nmで、TM(垂直偏光)モードある。
本実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子では、図24に示すように、約50〜200μmの厚さを有するIn0.85Ga0.15NからなるInGaN(11−20)面基板1上には、Siがドープされ約1μmの厚みを有するIn0.10Ga0.90Nからなるn型クラッド層3が形成されている。また、InGaN(11−20)面基板1には、[1−100]方向に延びる深さ約0.5μm、幅約20μmの溝が形成されている。この溝は、半導体レーザ素子の両端部に位置する。n型クラッド層3上には、Siがドープされ約50nmの厚みを有するIn0.15Ga0.85Nからなるn型光ガイド層5が形成されている。n型光ガイド層5上には、MQW構造を有する活性層6が形成されている。この活性層6は、約2.5nmの厚みを有するIn0.30Ga0.70Nからなる2つの量子井戸層と、約15nmの厚みを有するIn0.17Ga0.83Nからなる3つの障壁層とが交互に積層されて構成されている。
また、活性層6上には、約50nmの厚みを有するアンドープのIn0.15Ga0.85Nからなるp側光ガイド層127が形成されている。p側光ガイド層127上には、Mgがドープされ約2.5nmの厚みを有するIn0.10Ga0.90N層と約2.5nmの厚みを有するGaN層との、60周期の超格子構造のp型クラッド層9が形成されている。
p型クラッド層9は、図24に示すように、凸部と、凸部の両側に続く平坦部とを有している。このp型クラッド層9の平坦部の厚みは、凸部の両側で異なり、図24に示す断面において、凸部の左側で約10nm、凸部の右側で約80nmである。また、p型クラッド層9の上面から平坦部の下面までの高さは、約320nmである。
p型クラッド層9の凸部上には、Mgがドープされ約0.1μmの厚みを有するp型GaNからなるp型コンタクト層10が形成されている。
このp型コンタクト層10とp型クラッド層9の凸部とによって、一方の側面11aと、一方の側面11aと対向する他方の側面11bとを有するリッジ部11が構成されている。リッジ部11は、平面的に見て、光の出射方向に延びるストライプ状(細長状)に形成されている。また、リッジ部11は、下部において2.3μmの幅を有し、[1−100]方向に延びる形状で形成されている。なお、p側光ガイド層127、p型クラッド層9およびp型コンタクト層10からなるp型半導体層は、本発明の「半導体層」の一例である。また、側面11aおよび11bは、それぞれ、本発明の「第1側面」および「第2側面」の一例である。また、リッジ部11は、本発明の「電流通路部」の一例である。
また、電流通路部の側面となる側面11aと活性層6の主面とのなす内側の角度と、側面11bと活性層6の主面とのなす内側の角度とは異なり、上述した第1実施形態と同様である。
他の構造は、第1実施形態と同様である。
次に、図25を用いて、本実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法について説明する。
まず、図25に示すように、ハライド気相成長(HVPE)法を用いて、成長用基板としてのサファイア(1−102)R面オフ基板32上に、低温バッファ層33及びGaN層34を順次成長させる。ここで、GaN層34の結晶成長面は(11−20)面であり、以下、GaN層34上に成長する窒化物系半導体層の結晶成長はすべて(11−20)面となる。
具体的には、サファイア基板32を約500℃に保持した状態で、約20nmの厚みを有するGaNからなる低温バッファ層33を成長させる。続いて、温度を約1050℃に保持した状態で、約2μmの厚みを有するGaN層34を成長させる。
次に、プラズマCVD法などを用いて、GaN層34上に、SiO膜35を形成する。その後、周知のリソグラフィー技術を用いて、直径2μmの開口部を、約10μm間隔の周期で正方格子状のパターンを形成する。これにより、サファイア基板32、低温バッファ層33、GaN層34及びSiO膜35から構成される選択成長下地36を形成する。
その後、図25に示すように、選択成長下地36を約750℃の温度に保持した状態で、GaN層34及びSiO膜35上に、約20μmの厚みを有するIn0.30Ga0.70NからなるInGaN層37を選択横方向成長させる。この際、InGaN層37の横方向の成長により、SiO膜35間に露出されたGaN層34の表面上に成長した層が互いに合体してInGaN層37の表面が平坦化される。
次に、約750℃の温度に保持した状態で、約200μmの厚みを有する、SiがドープされたIn0.85Ga0.15NからなるInGaN層(基板1)を成長させる。
次に、研磨によって、サファイア基板32からなる成長用基板、低温バッファ層33、GaN層34及びSiO膜35及びInGaN層37を除去し、InGaN層(基板1)の裏面を露出させ、これをInGaN(11−20)面基板1とする。その後、InGaN基板1の成長面を化学的機械研磨(CMP)によって、約0.5μmの厚み分だけ研磨する。さらに、InGaN基板1の成長面を、Clガスを用いたRIEエッチングにより、約0.5μmの厚み分だけ除去することによって、InGaN基板1の成長面を鏡面にする。
その後、InGaN基板1に、[1−100]方向に延びる深さ0.5μm、幅約40μmの溝を約400μm周期で形成する。
次に、MOVPE法を用いて、InGaN基板1を約750℃に保持した状態で、NH(25%)及びH(75%)の雰囲気において、InGaN基板1上に、Siがドープされ約1μmの厚みを有するIn0.10Ga0.90Nからなるn型クラッド層3を成長させる。続いて、n型クラッド層3上に、SiがドープされたIn0.15Ga0.85Nからなるn型光ガイド層5、MQW構造を有する活性層6、アンドープのIn0.15Ga0.85Nからなるp側光ガイド層127、Mgがドープされ約2.5nmの厚みを有するIn0.10Ga0.90N層と約2.5nmの厚みを有するGaN層との60周期の超格子構造のp型クラッド層9、及びMgがドープされ約0.1μmの厚みを有するp型GaNからなるp型コンタクト層10を順次成長させる。
以降、第1実施形態と同様の処理を行って、本実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子が形成される。
一般的に、(H、K、−H−K、0)面を主面とする量子井戸に対して、面内の引っ張り歪を印加すると、正孔の基底状態が寄与する遷移に対する振動子強度は、[H、K、−H−K、0]方向に直線偏光した光に対して大きくすることができる。従って、TMモードに対する利得が大きくなる。
本実施形態に係る活性層6は、In0.85Ga0.15NからなるInGaN(11−20)面基板1上に、In0.30Ga0.70Nからなる量子井戸層を有している。ここで、In0.85Ga0.15Nからなる基板より、In0.30Ga0.70Nからなる井戸層のほうが格子定数が小さいため、量子井戸層は引っ張り歪を有する。量子井戸層は引っ張り歪を有するため、本実施形態に係る量子井戸構造では、正孔の基底状態が寄与する遷移に対する振動子強度は、a軸方向に直線偏光した光に対して大きくなる。この結果、本実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子は、TMモードで発振する。
(その他の実施形態)
本発明は上記の実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、上記第1〜第3実施形態では、GaN系の半導体レーザ素子に本発明を適用する例を示したが、本発明はこれに限らずZnO系などのウルツ構造の半導体からなる半導体レーザ素子にも適用可能である。
また、上記第1〜第3実施形態では、KOHまたはNaOHの水溶液を用いてリッジの側面をエッチングしたが、エッチャントはこれらに限るものではなく、例えば、アルカリエッチャントとしてRbOHやCsOHの水溶液や、KOHまたはNaOH等に過酸化水素を加えたアルカリエッチャントを用いてもよい。あるいは、王水や塩酸等の酸エッチャントを用いてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、誘電体からなる電流狭窄層を形成したが、本発明はこれに限らず、半導体からなる電流狭窄層を形成してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、活性層の主面として、(11−20)または(1−100)面からオフした面方位を用いたが、(11−20)面または(1−100)面のジャスト面を用いてもよい。また、オフの方向は、上記第1〜第3実施形態に記載される方向に限るものではなく、例えば、(11−20)面から[1−100]方向にオフした面方位でもよく、(1−100)面から[0001]方向にオフした面方位でもよく、(1−100)面から[11−20]方向にオフした面方位でもよい。また、オフ角度は上記第1〜第3実施形態に記載される角度に限るものではなく、例えば、0.05〜20°の範囲であってもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、活性層の主面として(11−20)面または(1−100)面を用いたが、(H、K、−H−K、0)面を用いてもよく、または、(H、K、−H−K、0)面から0.05〜20°の範囲でオフした面方位であってもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、成長用基板としてGaN基板を用いたが、本発明はこれに限らず、他の六方晶構造の材料からなる(H、K、−H−K、0)面基板を用いてもよい。例えば、AlN(11−20)面基板や、α−SiC(11−20)面基板を用いてもよい。この場合、導電性の基板を用いることが好ましく、特にn型基板を用いることが好ましい。また、p側電極を形成後に、p側電極側をCu−W等からなる支持基板に接合し、その後、成長用基板を除去して、露出したn型層にn側電極を形成してもよい。
また、本実施形態においては、半導体発光素子の各構成層を、MOVPE法を用いて形成したが、これに限らず、他の製法、例えばMBE法、スパッタ法、レーザーアブレーション法等の堆積手法を用いてもよい。
また、第4実施形態では、活性層6を量子井戸構造としたが、Δcrが負である材料からなる単層の活性層を用いてもよい。
また、第5実施形態では、活性層6が量子ドット構造を有することとしたが、量子細線構造を有することとしてもよい。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
第1実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の構造を示す断面図である。 図1に示したGaN系半導体レーザ素子の活性層の詳細図である。 第1実施形態に係る、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部の幅の寸法を示したグラフである。 比較例に係る、高次水平横モードの発生を抑制することが可能なリッジ部の幅の寸法を示したグラフである。 第1実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である(その1)。 第1実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である(その2)。 第1実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である(その3)。 第1実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である(その4)。 第1実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である(その5)。 第1実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である(その6)。 第2実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の構造を示す断面図である。 第2実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である(その1)。 第2実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である(その2)。 第2実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である(その3)。 第2実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である(その4)。 第2実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である(その5)。 第3実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の構造を示す断面図である。 図17に示したGaN系半導体レーザ素子に垂直な断面図である。 第3実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である(その1)。 第3実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である(その2)。 第4実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の構造を示す断面図である。 第5実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の活性層の詳細図である。 第5実施形態に係る活性層の量子ドット構造を示す平面図である。 第6実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の構造を示す断面図である。 第6実施形態に係るGaN系半導体レーザ素子の製造方法を説明するための断面図である。
符号の説明
1…基板
2…n型層
3…n型クラッド層
3a、3b…側面
4…n型キャリアブロック層
5…n型光ガイド層
6…活性層
6a…障壁層
6b…障壁層
6c…井戸層
7…p型光ガイド層
8…p型キャップ層
9…p型クラッド層
10…p型コンタクト層
11…リッジ部
11a、11b…側面
12…p側オーミック電極
13、13a、13b…電流狭窄層
14…p側パッド電極
16…n側電極
21…SiO2膜21
22、24…レジスト
32…サファイア基板
33…低温バッファ層
34…GaN層
35…SiO
36…選択成長下地
37…InGaN層
115…n側光ガイド層
117…p側光ガイド層
127…p側光ガイド層

Claims (8)

  1. 活性層と、該活性層上に形成され、ウルツ鉱型結晶構造を有する半導体層とを備える半導体レーザ素子であって、
    前記活性層の主面は、前記半導体層の(0001)面と略垂直であり、
    前記半導体層における電流通路部は、前記半導体層の(0001)面と略平行な結晶方位に延び、
    前記電流通路部の側面となる第1側面と前記主面とのなす内側の角度と、前記第1側面と対向する第2側面と前記主面とのなす内側の角度とは、異なることを特徴とする半導体レーザ素子。
  2. 前記半導体層は、窒化物系半導体からなるとともに、
    前記第1側面はN極性面からなり、
    前記第2側面はGa極性面からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  3. 前記半導体層は、前記第1側面と前記第2側面とを有する凸部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体レーザ素子。
  4. 前記凸部の両側に続く平坦部の厚みは、前記凸部の両側で異なることを特徴とする請求項3に記載の半導体レーザ素子。
  5. 前記活性層の側面は、前記電流通路部の側面と同一面上に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体レーザ素子。
  6. 前記活性層の主面は、前記半導体層の(11−20)面と略平行であり、
    前記半導体層の(1−100)面と平行な劈開面を共振器端面として有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
  7. 前記基板は、六方晶構造を有する半導体からなり、
    前記活性層は、前記基板の(11−20)面上に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
  8. 活性層と、該活性層上に形成され、ウルツ鉱型結晶構造を有する半導体層とを備える半導体レーザ素子の製造方法であって、
    前記半導体層の(0001)面と略垂直の主面を有する前記活性層上に、前記半導体層を形成する工程と、
    前記半導体層に、前記半導体層の(0001)面と略平行な結晶方位に延びる電流通路部を形成する工程とを備え、
    前記電流通路部を形成する工程は、当該電流通路部の側面となる第1側面と、該第1側面と対向する第2側面とを、異方性エッチングにより互いに異なる面方位に形成する工程を含むことを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
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