JP2006229210A - 窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】窒化物半導体層を用いた半導体レーザ素子において、より高出力あるいは長寿命な特性を有する半導体レーザ素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】n型GaNもしくはn型AlGaNからなる第1クラッド層103と、AlGaInN多重量子井戸からなり、第1クラッド層103上に形成された活性層105と、活性層105上に形成され、p型もしくはアンドープのGaNもしくはAlGaNからなる第2クラッド層106と、第2クラッド層106上に形成され、p型GaNもしくはp型AlGaNからなる第3クラッド層107とを有する共振器を備え、共振器は、共振器端部にイオン注入部104を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、青色から紫外域の光を出力する窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法に関し、特に高出力動作、長時間動作に優れた窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法に関する。
従来から通信用レーザ素子やCDやDVD用の読み出し・書き込み素子として、AlGaAs系赤外レーザ素子やInGaP系赤色レーザ素子などのIII−V族化合物半導体レーザ素子が広く用いられている。近年、AlxGayIn(1-x-y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦1−x−y≦1)で表される窒化物半導体を用いた、波長の短い青色や紫外のレーザ素子が実現され、次世代DVD(Blu−Ray Disc)などの高密度光ディスクの書き込み及び読み出し光源として実用化されつつある。現在、数十mWの青色レーザ素子が市販されているが、青色レーザ素子には、今後、記録速度の向上にむけてさらなる高出力化が求められている。
実用化されている青色レーザ素子について、図15を用いて説明する。図15は非特許文献1に開示されている青色窒化物半導体レーザ素子の構造を示す断面図である。基板901は、サファイア基板上にELOG(Epitaxially Lateral OverGrowth)と呼ばれる横方向成長技術を利用してMOCVD成長した厚さ100μmのGaNにより構成される。基板901上には、n型GaN層902と、0.1μm厚のn−In0.1Ga0.9N層、240周期のAl0.14Ga0.86N(25Å)/n−GaN(25Å)変調ドープ超格子層、及び0.1μm厚のn−GaN層からなるn型クラッド層903と、In0.02Ga0.98N/In0.15Ga0.85NのMQW(Multi Quantum Well)からなる活性層904と、0.1μm厚のp−GaN層、及び120周期のAl0.14Ga0.86N(25Å)/p−GaN(25Å)変調ドープ超格子層からなるp型クラッド層905と、p電極906と、n電極907と、SiO2からなる誘電体絶縁膜908とが形成されている。この窒化物半導体レーザ素子ではp型クラッド層905をリッジ型の導波路構造とし、SiO2誘電体絶縁膜908をストライプ状に形成することで電流狭窄と光の閉じ込めを行い、レーザ発振を実現している。この窒化物半導体レーザ素子は閾値電流70mAにおいて5mWの出力で約10,000時間の寿命を有すると開示されている。
高出力レーザ素子を実現するために、赤外レーザ素子や赤色レーザ素子においては、COD(Catastrophic Optical Damage)と呼ばれる、共振器の共振方向における端面(共振器端面)の劣化の抑制が非常に重要であることが知られている。CODにより、共振器端面近傍の領域(共振器端部)において表面順位や非発光再結合の増加による発熱により結晶欠陥が増殖し、さらに結晶欠陥が増殖することにより非発光再結合が増加して結晶欠陥の増殖が促進されるという正帰還がかかる。結果として共振器端面の温度が異常に上昇し共振器端面の破壊を起こしてレーザ素子が破壊される。従って、レーザ素子の高出力動作を実現するためには、高い光出力でも共振器端面の破壊を起こさないようにする工夫が必要である。これまでにCODを抑制し、レーザ素子の高出力動作を可能とする構造として、不純物の拡散や、イオン注入などを用いて、共振器端部の活性層を無秩序化して発光波長に対して透明の部分にしたり、高抵抗化により電流非注入の部分にしたりすることで共振器端面での発熱を抑える窓構造が実用化されている。
従来のイオン注入を用いて窓構造が形成された赤外レーザ素子について図16を用いて説明する。図16は特許文献1に記載されている窓構造赤外レーザ素子の構造を示す断面図である。このレーザ素子は、n電極1001と、n型GaAs基板1002と、n型AlGaAsクラッド層1003と、AlAs/GaAs超格子からなる活性層1005と、p型AlGaAsクラッド層1006と、n型GaAsからなる電流ブロック層1007と、p電極1008とにより構成される。また、共振器端部にイオン注入により活性層1005を無秩序化した無秩序部1004を備える。無秩序部1004は不純物の拡散による無秩序化により形成されることもある。このような構造をとることにより、共振器端部の無秩序部1004のバンドギャップは活性層1005のそれよりも大きくなり、無秩序部1004は活性層1005からの光に対して透明になり、共振器端部での光吸収がなくなるので、共振器端部の発熱を抑制することができる。その結果、CODや共振器端面の劣化を抑制することができ、高出力・長寿命の信頼性の高いレーザ素子が実現できる。このような窓構造を備えた半導体レーザ素子は、赤色レーザ素子や赤外レーザ素子では様々な構造が提案されており、例えば、特許文献2に開示されているような構造も提案されている。
Shuji Nakamura et al.,"High−Power,Long−Lifetime InGaN/GaN/AlGaN−Based Laser Diodes Grown on Pure GaN Substrates",Japanese Journal of Applied Physics,Vol.37,pp.309−312(1998) 特公平6−48742号公報 特開平11−26866号公報
しかしながら、窒化物半導体レーザ素子における窓構造は、現在までほとんど提案されていない。さらに、窒化物半導体においては、不純物拡散やイオン注入といった技術が確立していないため、窓構造を形成するための量子井戸構造の無秩序化や高抵抗化といった効果がほとんど確認されていない。一般に、窒化物半導体は他の化合物半導体より熱的に安定であるため、不純物の拡散といったプロセスはほとんど実用化されていない。
窒化物半導体の場合、p型層にはMgをドープした層を用いるのが一般的であるが、この層は結晶成長後に750〜800℃の熱処理によりp型不純物としてのMgを活性化してはじめてp型層として機能することが知られている。活性化温度が低すぎると、十分な正孔濃度が得られず、活性化温度が高すぎると表面からNの脱離が起きてしまう。Nの脱離が起きた場合、Nの空孔がドナー的に機能するため、n型層については問題が生じないが、p型層についてはp型層として機能しなくなる。
量子井戸構造の無秩序化には高温での熱処理を必要とするが、AlGaAs系のレーザ素子においてはイオン注入後の熱処理や不純物拡散の熱処理の温度は500〜700℃程度で十分であるが、窒化物半導体の場合、熱的により安定なため800〜1300℃の熱処理が必要となる。このような温度での熱処理を行うと前述のように、p型層において表面からNの脱離が起きてしまうため、特性の劣化を招くという問題がある。半導体レーザ素子にはpn接合が必須であるため、p型層の劣化はレーザ素子の特性に直結する問題である。
そこで、本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、高出力・長寿命な、青色から紫外域の光を出力する窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決し上記目的を達成するために、本発明の窒化物半導体レーザ素子は、窒化物半導体から構成される共振器を備え、前記共振器は、共振方向の端部において変質部を有することを特徴としている。
このように、本発明の窒化物半導体レーザ素子では共振器端部にイオン注入された変質部を備える。これにより、高出力、長寿命である窒化物半導体レーザ素子を実現できる。
ここで、前記共振器は、n型クラッド層と、前記n型クラッド層上に形成された活性層と、前記活性層上に形成されたp型クラッド層とを有し、前記変質部は、前記活性層の上方に位置し、前記p型クラッド層に形成されてもよい。また、前記変質部は、前記p型クラッド層の高抵抗化された部分であってもよい。
この構成によれば、共振器端部に電流非注入領域が形成され、高出力動作時の共振器端面の劣化などを抑制できるという効果がある。
ここで、窒化物半導体レーザ素子はリッジストライプ型の導波路を有してもよい。
この構成によれば、リッジストライプ型の導波路を有する窒化物半導体レーザ素子を実現することができるという効果がある。
ここで、前記共振器は、さらに、前記活性層上に形成されたストライプ状の開口部を有する電流ブロック層を有し、前記変質部は、前記開口部内のp型クラッド層の高抵抗化された部分であってもよい。
この構成によれば、内部埋込型のストライプ状の導波路を備えた窒化物半導体レーザ素子を実現することができるという効果がある。
ここで、前記共振器は、n型クラッド層と、前記n型クラッド層上に形成された活性層と、前記活性層上に形成されたp型クラッド層とを有し、前記変質部は、前記p型クラッド層の下方に位置し、前記活性層に形成されてもよい。また、前記変質部は、前記活性層の無秩序化された部分であってもよい。
この構成によれば、活性層の一部での光吸収がなくなり、高出力動作時の共振器端面の劣化などを抑制できるという効果がある。
ここで、前記変質部は、前記活性層のエネルギーバンドギャップが大きくされた部分であってもよい。また、前記活性層がAlxbGaybIn(1-xb-yb)N(ただし、0≦xb≦1、0≦yb≦1、0≦1−xb−yb≦1)からなるバリア層と、AlxwGaywIn(1-xw-yw)N(ただし、0≦xw≦1、0≦yw≦1、0≦1−xw−yw≦1)からなるウエル層とを有し、前記活性層を構成する材料の平均組成で表されるAlxaGayaIn(1-xa-ya)N(ただし、0≦xa≦1、0≦ya≦1、0≦1−xa−ya≦1)のバンドギャップが、前記バリア層もしくは前記ウエル層におけるバンドギャップより大きくてもよい。
この構成によれば、変質部とされた活性層における光吸収を阻止できるという効果がある。
ここで、前記変質部は、H、B、C、N、Al、Si、Zn、Ga、As、Inのうち少なくとも1つを含むイオン種が注入された部分であってもよい。
この構成によれば、H、B、C、N、Znは主に高抵抗化の効果が、Siは主にn型化の効果が、Al、Ga、As、Inは主に無秩序化の効果があるので、変質部を高抵抗化もしくは無秩序化できるという効果がある。
ここで、前記活性層は、AlGaInNから構成され、前記変質部は、B、Al、Gaのいずれかを含むイオン種が注入された、前記活性層のB、AlもしくはGaの組成比が前記活性層のB、AlもしくはGaの平均組成比より大きくされた部分であってもよい。
この構成によれば、変質部のバンドギャップを更に大きくするという効果がある。
ここで、前記変質部は、B、Al、Gaのいずれかを含み、かつInを含むイオン種が注入された部分であってもよい。
この構成によれば、Inによるバンドギャップ縮小の効果が、B、Al、Gaによるバンドギャップ拡大の効果に打ち消され、Inの拡散による無秩序化の効果が最大限に発揮されうるという効果がある。
ここで、前記変質部の屈折率と、前記変質部以外の部位の屈折率が同等であってもよい。
この構成によれば、屈折率の差による導波ロスを抑制できるという効果がある。
ここで、本発明は、窒化物半導体から構成され、レーザ発振させる共振器を備える半導体レーザ素子の製造方法であって、窒化物半導体から構成される半導体層を基板上に形成する半導体層形成工程と、前記半導体層における前記共振器の共振方向の端部となる部分を変質させて変質部を形成する変質部形成工程とを含むことを特徴する窒化物半導体レーザ素子の製造方法とすることもできる。また、前記半導体層形成工程において、n型クラッド層及び活性層を基板上に順次結晶成長させ、前記変質部形成工程において、前記活性層における前記共振器の共振方向の端部となる部分に変質部を形成し、前記半導体レーザ素子の製造方法は、さらに、前記変質部を熱処理によって無秩序化させる熱処理工程と、前記無秩序化された変質部が形成された活性層上にp型クラッド層を結晶成長させるp型クラッド層形成工程と、前記p型クラッド層にストライプ状のリッジ部を形成するリッジ部形成工程とを含んでもよい。
この構成によれば、無秩序化された変質部と、リッジストライプ型の導波路とを有する窒化物半導体レーザ素子を製造することができるという効果がある。
ここで、前記熱処理工程において、前記変質部を800℃以上に加熱する熱処理を行ってもよい。また、前記熱処理工程において、前記変質部にレーザ光を照射して前記変質部を加熱してもよい。
この構成によれば、変質部形成によるダメージの回復と活性層の無秩序化とを行うことができるという効果がある。
ここで、前記半導体層形成工程において、n型クラッド層、活性層及びp型クラッド層を基板上に順次結晶成長させ、前記変質部形成工程において、前記p型クラッド層における前記共振器の共振方向の端部となる部分に変質部を形成し、前記半導体レーザ素子の製造方法は、さらに、前記変質部がリッジ部となるように、前記p型クラッド層にストライプ状のリッジ部を形成するリッジ部形成工程を含んでもよい。
この構成によれば、変質部とリッジストライプ型の導波路とを有する窒化物半導体レーザ素子を製造することができるという効果がある。
ここで、前記半導体レーザ素子の製造方法は、さらに、前記p型クラッド層のp型不純物を活性化処理させる活性化処理工程を含み、前記変質部形成工程において、前記p型不純物の活性化処理が行われたp型クラッド層に変質部を形成してもよい。また、前記変質部形成工程後に、前記基板及び前記半導体層の温度を800℃以下に保ってもよい。
この構成によれば、p型層の活性化を効果的に行い、p型層を劣化させずに窒化物半導体レーザ素子を製造できるという効果がある。
ここで、前記半導体層形成工程において、n型クラッド層、活性層及びブロック層を基板上に順次結晶成長させた後、前記ブロック層にストライプ状の開口部を形成し、前記変質部形成工程において、前記活性層における前記共振器の共振方向の端部となる部分に変質部を形成し、前記半導体レーザ素子の製造方法は、さらに、前記変質部を熱処理によって無秩序化させる熱処理工程と、前記熱処理が行われた後に、前記開口部からp型クラッド層を結晶成長させるp型クラッド層形成工程とを含んでもよい。
この構成によれば、無秩序化された変質部と、内部埋込型のストライプ状の導波路とを有する窒化物半導体レーザ素子を製造することができるという効果がある。
ここで、前記熱処理工程において、前記変質部を800℃以上に加熱する熱処理を行ってもよい。また、前記熱処理工程において、前記変質部にレーザ光を照射して前記変質部を加熱してもよい。また、前記半導体層形成工程において、n型クラッド層、活性層及びブロック層を基板上に順次結晶成長させた後、前記ブロック層にストライプ状の開口部を形成し、前記開口部からp型クラッド層を結晶成長させ、前記変質部形成工程において、前記開口部内のp型クラッド層における前記共振器の共振方向の端部となる部分に変質部を形成してもよい。
この構成によれば、変質部と、内部埋込型のストライプ状の導波路とを有する窒化物半導体レーザ素子を製造することができるという効果がある。
ここで、前記変質部形成工程において、前記基板及び半導体層を400℃以上に加熱しながら、前記変質部が形成される部分に対してイオン注入を行うことにより前記変質部を形成してもよい。
この構成によれば、イオン注入によるダメージを低減できるという効果がある。
ここで、前記変質部形成工程において、前記イオン注入が行われる部分にレーザ光を照射しながら前記イオン注入を行ってもよい。
この構成によれば、イオンを注入するサンプル表面近傍を選択的に加熱でき、イオン注入時のダメージを低減できるという効果がある。
本発明の窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法によれば、共振器端面近傍に形成された無秩序化もしくは高抵抗化された変質部により光吸収や電流注入による共振器端部の発熱を抑えることができるため、CODや共振器端面の劣化を抑制でき、その結果、高出力・長寿命の信頼性の高い窒化物半導体レーザ素子を実現できる。また複数種のイオンを同時に注入することで、無秩序化及び高抵抗化された変質部が形成された構造の窒化物半導体レーザ素子を実現でき、簡易なプロセスで高品質な窒化物半導体レーザ素子の作製が可能になる。
(第1の実施の形態)
以下、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法を図1〜4に基づいて詳細に説明する。本実施の形態ではイオン注入による窓構造と、リッジストライプ型の導波路とを有する窒化物半導体レーザ素子について説明する。なお、窓構造とは、共振器の共振方向の端部において、活性層が無秩序化され、共振する光に対して透明な部分が形成されている構造をいう。また、リッジストライプ型の導波路とは、共振方向と平行なストライプ状のリッジ部から構成される導波路をいう。
図1は本実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の斜視図であり、図2(a)は同半導体レーザ素子の共振器の共振方向(図1のC方向)からみた断面図(図1のBB’線における断面図)であり、図2(b)は同半導体レーザ素子の共振方向と垂直な方向からみた断面図(図1のAA’線における断面図)である。
本半導体レーザ素子は、Ti/Al/Ni/Auからなるn電極101と、n型GaN基板102と、n型GaNもしくはn型AlGaNからなる第1クラッド層103と、イオン注入部104と、AlGaInN多重量子井戸からなる活性層105と、p型もしくはアンドープのGaNもしくはAlGaNからなる第2クラッド層106と、p型GaNもしくはp型AlGaNからなる第3クラッド層107と、SiO2からなる誘電体絶縁膜108と、Ni/Pt/Auからなるp電極109とから構成される。なお、イオン注入部104は、本発明の変質部の一例である。
このとき、第1クラッド層103、活性層105、第2クラッド層106、第3クラッド層107及び誘電体絶縁膜108によりレーザ発振させる共振器が形成される。
本実施の形態の半導体レーザ素子は、共振器の共振方向の端面(共振器端面)D近傍の領域(共振器端部)において、第2クラッド層106、活性層105及び第1クラッド層103の一部にイオン注入とそれに続く熱アニールとにより無秩序化領域(イオン注入部104)が形成され、その後の再成長により第3クラッド層107が形成された、リッジストライプ型の導波路を備えた窒化物半導体より構成される青紫色半導体レーザ素子である。すなわち、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子は、光が共振する共振器の中間部を挟み込む共振器端部において、中間部のp型半導体層としての第3クラッド層107よりも下方に位置する半導体層を変質させた無秩序化領域(イオン注入部104)が形成された青紫色半導体レーザ素子である。
例えば、n型GaN基板102上には、n型AlxGa1-xN(ただし、0≦x≦1)からなる第1クラッド層103と、In1-xbGaxbN(ただし、0≦xb≦1)バリア層及びIn1-xwGaxwN(ただし、0≦xw≦1)ウエル層からなるInGaN多重量子井戸活性層105と、p型もしくはアンドープのGaNもしくはAlxGa1-xNからなる第2クラッド層106と、p型AlxGa1-xNからなる第3クラッド層107とが順次形成される。第3クラッド層107はストライプ状のリッジ部(図1におけるE部)を有し、第3クラッド層107のリッジ部の側面と非リッジ部上面にはSiO2からなる誘電体絶縁膜108が形成される。リッジ部の上面にはNi/Pt/Auからなるオーミック電極がp電極109として形成され、n型GaN基板102の裏面にはTi/Al/Ni/Auからなるオーミック電極がn電極101として形成される。さらに、共振器端部において、第1クラッド層103の一部、活性層105及び第2クラッド層106にイオン注入部104が設けられる。n型層である第1クラッド層103にはSiが、p型層である第2クラッド層106(p型である場合)及び第3クラッド層107にはMgがそれぞれ不純物としてドーピングされる。イオン注入部104はAlが1×1015cm-2の不純物濃度で注入されて形成される。イオン注入部104は、イオン注入に続く1000℃での熱アニール処理が施されて形成され、イオン注入部104では活性層105が無秩序化され、活性層105の青紫色発光(約405nm)を吸収しない程度にバンドギャップが大きくなっている。
以上のように本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子によれば、共振器端部において、活性層105が無秩序化され、活性層105のバンドギャップが大きくなったイオン注入部104が形成されている。この結果、共振器端部での光吸収がなくなり、高出力動作時のCODや共振器端面の劣化などを抑制することができるので、高出力・長寿命のレーザ素子を実現できる。
なお、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子においては、イオン注入部104を形成するために注入されるイオン種はAlであったが、H、B、C、N、Si、Zn、Ga、As、Inといった他のイオン種でも構わない。また、イオン種の注入量は1×1014cm-2〜1×1016cm-2の範囲であることが望ましい。
例えば、H、B、C、N、Znといったイオン種を注入イオンとすると、イオン注入部104は活性層105、第1クラッド層103及び第2クラッド層106の高抵抗な部分となり、活性層105の発光に対する透明化の効果とともに高抵抗化の効果、つまり共振器端部を電流非注入領域とすることによる効果も期待できるので、さらにレーザ素子の高出力化・長寿命化が期待できる。また、Siを注入イオン種とした場合は、イオン注入部104はn型化するため、イオン注入部104の周辺がすべてp型であれば、p−n−p接合が形成されるので、上記と同様の共振器端部を電流非注入領域とすることによる効果が期待できる。さらに、注入イオン種がB、Al、Ga、InといったIII族イオンである場合は、活性層105を形成する元素との無秩序化によりイオン注入部104のIII族元素の組成比を活性層105のIII族元素の平均組成比よりも大きくなるように制御でき、窓構造のチューニングが可能となる。III族イオン注入による波長のチューニングを行う場合には1×1016cm-2以上の高い注入量が好ましい。このような高い注入量によりイオン注入部104のIII族組成比を変化させることが可能になる。
また、イオン注入部104を形成するために注入されるイオン種は2種以上でも構わない。例えば、Al等のIII族元素とInの同時注入や、Al等のIII族元素とZnの同時注入などを行うことで、より特性の良い窓構造を実現できる。具体的には、AlとInを同時に注入した場合、Inの方がAlよりも質量が大きく、GaN中での拡散係数も大きいため、活性層105の無秩序化には適しているが、Inは活性層105のバンドギャップを小さくする方に働くため、Inと同量程度のAlを同時に注入することで、Inの効果を補償し、活性層105のバンドギャップを大きくすることができる。すなわち、光吸収が無いイオン注入部104を形成することができる。また、Al、Znを同時に注入した場合には、Alにはバンドギャップ増大の効果が、Znには高抵抗化の効果がそれぞれ期待でき、透明化と高抵抗化の効果を両方備えた窓構造を実現できる。
また、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子によれば、半導体層へのイオン注入により窓構造を形成する。よって、イオン注入部104と非注入部の屈折率差がほとんどないため、レーザ素子内部の活性層105、リッジストライプ型の導波路、及び誘電体絶縁膜108による光の閉じ込め構造と共振器端部のイオン注入部104における光の閉じ込め構造がほぼ同一になり、安定したレーザ発振を実現できる。
図1、2に示すような構造の窒化物半導体レーザ素子を作製するためには、例えば、図3に示す製造方法が考えられる。図3は本発明の第1の実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の製造方法を示す断面図である。図3において、図1、2と同一の構成要素には同一の符号を付し説明を省略する。
まず、例えば、転位密度が106cm-3台のn型GaN基板102の(0001)面上に、有機金属気相成長法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition: MOCVD法)等の結晶成長法により、n型GaN緩衝層(不図示)と、n型GaNもしくはn型AlGaNからなる第1クラッド層103と、InGaN多重量子井戸活性層105と、p型もしくはアンドープのGaNもしくはAlGaNからなる第2クラッド層106とを順次形成する(図3(a))。活性層105からは電流注入により、405nmの青紫色発光が生じる。
次に、第2クラッド層106上に、共振器端部のみに開口部を有するSiO2マスク110を形成し、例えばAlイオンを用いて活性層105及び第1クラッド層103の一部まで到達する加速電圧でイオン注入を行い、第1クラッド層103及び活性層105における共振器端部となる部分にイオン注入部104を形成する(図3(b))。イオン注入量は例えば1×1015cm-2である。その後、イオン注入部104を800℃以上の熱処理、例えば1000℃に加熱する熱アニールを行い、イオン注入部104のダメージを回復するとともに、イオン注入部104の注入イオンを拡散させ共振器端部の活性層105を無秩序化する。
次に、p型AlGaNからなる第3クラッド層107をMOCVD法等の結晶成長法により第2クラッド層106上に再成長させる。その後、第2クラッド層106(p型である場合)及び第3クラッド層107に対し、N2雰囲気中で例えば750℃、30分のアニールを施し、第2クラッド層106(p型である場合)、第3クラッド層107のp型不純物を活性化させる(図3(c))。
次に、p型不純物の活性化処理の後、第3クラッド層107上にストライプ状の開口部を有するフォトレジスト(不図示)を形成する。このフォトレジストをマスクとして例えばCl2ガスを用いたICP(Inductive Coupled Plasma)エッチングと呼ばれるドライエッチングにより第3クラッド層107にストライプ状のリッジ部を形成する(図3(d))。
次に、第3クラッド層107上にSiO2からなる誘電体絶縁膜108を形成し、フォトリソグラフィによるパターンニングとウェットエッチングにより、第3クラッド層107のリッジ部上方にのみに開口部を形成する。その後、リッジ部上方の開口部にNi/Pt/Au電極を、例えばEB(Electron Beam)蒸着とリフトオフにより形成する。ここではp型層へのコンタクト抵抗低減のためにN2雰囲気中で600℃のシンタを行い、オーミック電極(p電極109)を形成する。
次に、n型GaN基板102を裏面より厚さ約150μm程度まで研磨し、さらにn型GaN基板102の裏面にTi/Al/Ni/Au電極を例えばEB蒸着とリフトオフにより形成する。ここでは、n型層へのコンタクト抵抗低減のためにN2雰囲気中で600℃のシンタを行い、オーミック電極(n電極101)を形成する。以上により図1、2に示すような構造の窒化物半導体レーザ素子が形成される(図3(e))。
以上のように、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子の製造方法によれば、イオン注入及び熱アニールによる窓構造の形成を行った後にp型層(第3クラッド層107)を再成長により形成する。よって、p型層(第3クラッド層107)を800℃以上の高温にさらすことなく、窓構造を備えた窒化物半導体レーザ素子を製造でき、高出力・長寿命の青紫色窒化物半導体レーザ素子を実現できる。
なお、上述の窒化物半導体レーザ素子の製造方法においては、イオン注入部104を形成するために注入されるイオン種としてAlを例示したが、H、B、C、N、Si、Zn、Ga、As、Inといった他のイオン種でも構わない。また複数種のイオン種を同時に注入しても構わない。イオン種の注入量は1×1014cm-2〜1×1016cm-2の範囲であることが望ましく、Al、Ga、InといったIII族イオンを注入する場合は1×1016cm-2以上の注入量が好ましい。
また、図3(b)で示すイオン注入時にn型GaN基板102及び半導体層を400℃以上に加熱してもよい。これによって、n型GaN基板102の格子エネルギーが大きくなり、イオン注入時の結晶ダメージを軽減でき、窓構造の透過特性を向上させることができる。
このとき、イオン注入時に、YAGの3倍波レーザ(波長355nm)やKrFレーザ(波長248nm)などのイオン注入部104が形成される部分のバンドギャップより大きいエネルギーを持つレーザをイオン注入部104が形成される部分に照射してもよい。これによって、イオン注入部104が形成される部分のみを選択的に加熱することができ、イオン注入時の結晶ダメージを軽減し、窓構造の透過特性を向上させることができる。
また、図3(b)で示すイオン注入後の熱処理時に、図4に示すようにYAGの3倍波レーザ(波長355nm)やKrFレーザ(波長248nm)などのレーザ111をイオン注入部104が形成される部分に照射し、800℃以上に加熱してもよい。これによって、イオン注入部104が形成される部分のみを選択的に加熱することができる。
(第2の実施の形態)
以下、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法を図5〜7に基づいて詳細に説明する。本実施の形態ではイオン注入による高抵抗・電流非注入領域を備えた、リッジストライプ型の導波路を有する窒化物半導体レーザ素子について説明する。
図5は本実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の斜視図であり、図6(a)は同半導体レーザ素子の共振器の共振方向(図5のC方向)からみた断面図(図5のBB’線における断面図)であり、図6(b)は同半導体レーザ素子の共振方向と垂直な方向からみた断面図(図5のAA’線における断面図)である。図5、6において、図1、2と同一の構成要素には同一の符号を付し説明を省略する。
本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子は、n電極101と、n型GaN基板102と、第1クラッド層103と、イオン注入部204と、活性層105と、p型GaNもしくはp型AlGaNからなる第3クラッド層201と、誘電体絶縁膜108と、p電極109とから構成される。なお、イオン注入部204は、本発明の変質部の一例である。
このとき、第1クラッド層103、活性層105、第3クラッド層201及び誘電体絶縁膜108によりレーザ発振させる共振器が形成される。
本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子は、共振器端面D近傍の領域(共振器端部)において、第3クラッド層201の一部にイオン注入により高抵抗領域(イオン注入部204)が形成された、リッジストライプ型の導波路を備えた窒化物半導体より構成される青紫色半導体レーザ素子である。すなわち、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子は、光が共振する共振器の中間部を挟み込む共振器端部において、中間部の活性層105よりも上方に位置する半導体層を変質させた電流非注入領域が形成された青紫色半導体レーザ素子である。
例えば、n型GaN基板102上には、n型AlxGa1-xN(ただし、0≦x≦1)からなる第1クラッド層103と、In1-xbGaxbN(ただし、0≦xb≦1)バリア層及びIn1-xwGaxwN(ただし、0≦xw≦1)ウエル層からなるInGaN多重量子井戸活性層105と、p型AlxGa1-xNからなる第3クラッド層201とが順次形成される。第3クラッド層201はストライプ状のリッジ部(図5におけるE部)を有し、第3クラッド層201のリッジ部の側面と非リッジ部上面にはSiO2からなる誘電体絶縁膜108が形成されている。リッジ部の上面にはNi/Pt/Auからなるオーミック電極がp電極109として形成され、n型GaN基板102の裏面にはTi/Al/Ni/Auからなるオーミック電極がn電極101として形成される。
さらに、共振器端部において、第3クラッド層201の一部にイオン注入部204が設けられる。n型層である第1クラッド層103にはSiが、p型層である第3クラッド層201にはMgがそれぞれ不純物としてドーピングされる。イオン注入部204にはZnが1×1015cm-2の不純物濃度で注入される。イオン注入部204は第3クラッド層201のみに形成されており、活性層105には形成されていない。またイオン注入部204では第3クラッド層201がイオン注入によって、例えば比抵抗108Ωcm以上に高抵抗化され、イオン注入部204は共振器端部での電流注入をブロックする電流注入ブロック層として機能している。
以上のように本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子によれば、イオン注入部204は共振器端部での電流注入をブロックする電流注入ブロック層として機能する。よって、共振器端部での発熱が抑えられ、高出力動作時のCODや共振器端面の劣化などを抑制することができるので、高出力・長寿命のレーザ素子が実現できる。
また、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子によれば、半導体層へのイオン注入により電流非注入領域を形成する。よって、イオン注入部204とイオン非注入部の屈折率差がほとんどないため、共振器端部での導波路構造を乱すことなく、電流非注入領域を形成できるので、安定した単一横モード動作を実現できる。
なお、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子においては、イオン注入部204を形成するために注入されるイオン種はZnであったが、イオン注入によって第3クラッド層201を高抵抗化できればこれに限られず、H、B、C、N、Al、Si、Ga、As、Inといった他のイオン種でも構わない。本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子では、注入後の高温(>800℃)での熱アニールを行わないため、注入イオン種としては、その他のプロセスにおける比較的低温(〜600℃)の熱処理によって抵抗が低下しないものであればZnに限られない。例えば、Siを注入イオン種とした場合は、イオン注入部204はn型化し、イオン注入部204の周辺がすべてp型であるので、p−n−p接合が形成され、上記と同様の共振器端部を電流非注入領域とすることによる効果が期待できる。イオン種の注入量は1×1014cm-2〜1×1016cm-2の範囲であることが望ましい。また、イオン注入部204に注入されるイオン種は2種以上でも構わない。
図5、6に示すような窒化物半導体レーザ素子を作製するためには、例えば、図7に示す製造方法が考えられる。図7は本発明の第2の実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の製造方法を示す断面図である。図7において、図5、6と同一の構成要素には同一の符号を付し説明を省略する。
まず、例えば、転位密度が106cm-3台のn型GaN基板102の(0001)面上に、MOCVD法等の結晶成長法により、n型GaN緩衝層(不図示)、n型GaNもしくはn型AlGaNからなる第1クラッド層103と、InGaN多重量子井戸活性層105と、p型GaNもしくはp型AlGaNからなる第3クラッド層201とを順次形成する(図7(a))。活性層105からは電流注入により、405nmの青紫色発光が生じる。その後、第3クラッド層201に対し、N2雰囲気中で例えば750℃、30分のアニールを施し、第3クラッド層201のp型不純物を活性化させる。
次に、第3クラッド層201上に、共振器端部のみに開口部を有するSiO2マスク110を形成し、例えばZnイオンを用いて活性層105に到達しない程度の加速電圧で第3クラッド層201にイオン注入を行い、第3クラッド層201における共振器端部となる部分にイオン注入部204を形成する(図7(b))。イオン注入量は例えば1×1015cm-2である。
次に、イオン注入部204がリッジ部となるように、第3クラッド層201にストライプ状のリッジ部を形成する。すなわち、第3クラッド層201上にストライプ状の開口部を有するフォトレジスト(不図示)を形成する。このフォトレジストをマスクとして例えばCl2ガスを用いたICPドライエッチングにより第3クラッド層201にストライプ状のリッジ部を形成する(図7(c))。
次に、第3クラッド層201上にSiO2からなる誘電体絶縁膜108を形成し、フォトリソグラフィによるパターンニングとウェットエッチングにより、第3クラッド層201のリッジ部上方.にのみに開口部を形成する。その後、リッジ部上方の開口部にNi/Pt/Au電極を、例えばEB蒸着とリフトオフにより形成する。ここではp型層へのコンタクト抵抗低減のためにN2雰囲気中で600℃のシンタを行い、オーミック電極(p電極109)を形成する。
次に、n型GaN基板102を裏面より厚さ約150μm程度まで研磨し、さらにn型GaN基板102の裏面にTi/Al/Ni/Au電極を例えばEB蒸着とリフトオフにより形成する。ここでは、n型層へのコンタクト抵抗低減のためにN2雰囲気中で600℃のシンタを行い、オーミック電極(n電極101)を形成する。以上により、図5、6に示すような構造の窒化物半導体レーザ素子が形成される(図7(d))。
以上のように、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子の製造方法によれば、活性層105に到達しないイオン注入による高抵抗化で電流非注入領域を形成する。よって、注入ダメージの回復のための高温熱アニールを施すことなく、共振器端部に電流非注入領域を有する構造の窒化物半導体レーザ素子を製造でき、高出力・長寿命の青紫色窒化物半導体レーザ素子を実現できる。
なお、上述の窒化物半導体レーザ素子の製造方法においては、イオン注入部204を形成するために注入されるイオン種としてZnを例示したが、H、B、C、N、Al、Si、Ga、As、Inといった他のイオン種でも構わない。イオン種の注入量は1×1014cm-2〜1×1016cm-2の範囲であることが望ましい。
また、図7(b)で示すイオン注入時にn型GaN基板102及び半導体層を400℃以上に加熱してもよい。これによって、n型GaN基板102の格子エネルギーが大きくなり、イオン注入時の結晶ダメージを軽減できる。
このとき、イオン注入時に、YAGの3倍波レーザ(波長355nm)やKrFレーザ(波長248nm)などのイオン注入部204が形成される部分のバンドギャップより大きいエネルギーを持つレーザをイオン注入部204が形成される部分に照射してもよい。これによって、イオン注入部204が形成される部分のみを選択的に加熱することができ、イオン注入時の結晶ダメージを軽減できる。
(第3の実施の形態)
以下、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法を図8〜11に基づいて詳細に説明する。本実施の形態ではイオン注入による窓構造を備えた、内部埋込型のストライプ状の導波路を有する窒化物半導体レーザ素子について説明する。なお、内部埋込型のストライプ状の導波路とは、半導体層の内部に埋め込まれた共振方向と平行なストライプ状の導波路をいう。
図8は本実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の斜視図であり、図9(a)は同半導体レーザ素子の共振器の共振方向(図8のC方向)からみた断面図(図8のBB’線における断面図)であり、図9(b)は共振方向と垂直な方向からみた断面図(図8のAA’線における断面図)である。図8、9において、図1、2と同一の構成要素には同一の符号を付し説明を省略する。
本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子は、n電極101と、n型GaN基板102と、第1クラッド層103と、イオン注入部304と、活性層105と、第2クラッド層106と、p型GaNもしくはp型AlGaNからなる第3クラッド層307と、n型もしくはアンドープのAlGaNからなる電流ブロック層301と、p電極109とから構成される。なお、イオン注入部304は、本発明の変質部の一例である。
このとき、第1クラッド層103、活性層105、第2クラッド層106、第3クラッド層307及び電流ブロック層301によりレーザ発振させる共振器が形成される。
本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子は、共振器端面D近傍の領域(共振器端部)において、電流ブロック層301と第2クラッド層106と活性層105と第1クラッド層103の一部にイオン注入とそれに続く熱アニールとにより無秩序化領域(イオン注入部304)が形成され、その後の再成長により第3クラッド層307が形成された、内部埋込型のストライプ状の導波路を備えた窒化物半導体より構成される青紫色半導体レーザ素子である。すなわち、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子は、光が共振する共振器の中間部を挟み込む共振器端部において、中間部のp型半導体層としての第3クラッド層307よりも下方に位置する半導体層を変質させた無秩序化領域(イオン注入部304)が形成された青紫色半導体レーザ素子である。
例えば、n型GaN基板102上には、n型AlxGa1-xN(ただし、0≦x≦1)からなる第1クラッド層103と、In1-xbGaxbN(ただし、0≦xb≦1)バリア層及びIn1-xwGaxwN(ただし、0≦xw≦1)ウエル層からなるInGaN多重量子井戸活性層105と、p型もしくはアンドープのGaNもしくはAlxGa1-xNからなる第2クラッド層106と、n型もしくはアンドープのAlyGa1-yN(ただし、0≦y≦1)からなる電流ブロック層301と、p型AlxGa1-xNからなる第3クラッド層307とが順次形成される。電流ブロック層301はストライプ状の開口部(図8におけるE部)を有し、第3クラッド層307の上面にはNi/Pt/Auからなるオーミック電極がp電極109として形成され、n型GaN基板102の裏面にはTi/Al/Ni/Auからなるオーミック電極がn電極101として形成される。さらに、共振器端部において、第1クラッド層103の一部、活性層105、第2クラッド層106及び電流ブロック層301の一部にイオン注入部304が設けられる。n型層である第1クラッド層103、及び電流ブロック層301(n型である場合)にはSiが、p型層である第2クラッド層106(p型である場合)、及び第3クラッド層307にはMgがそれぞれ不純物としてドーピングされる。イオン注入部304はAlが1×1015cm-2の不純物濃度で注入されて形成される。
イオン注入部304は、イオン注入に続く1000℃での熱アニール処理が施されて形成され、イオン注入部304では活性層105が無秩序化され、活性層105の青紫色発光(約405nm)を吸収しない程度にバンドギャップが大きくなっている。
以上のように本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子によれば、共振器端部において、活性層105が無秩序化され、活性層105のバンドギャップが大きくなったイオン注入部304が形成されている。この結果、共振器端部での光吸収がなくなり、高出力動作時のCODや端面劣化などを抑制することができるので、高出力・長寿命のレーザ素子が実現できる。
なお、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子においては、イオン注入部304を形成するために注入されるイオン種はAlであったが、H、B、C、N、Si、Zn、Ga、As、Inといった他のイオン種でも構わない。また、イオン種の注入量は1×1014cm-2〜1×1016cm-2の範囲であることが望ましい。
例えば、H、B、C、N、Znといったイオン種を注入イオンとすると、イオン注入部304は活性層105、第1クラッド層103及び第2クラッド層106の高抵抗な部分となり、活性層105の発光に対する透明化の効果とともに高抵抗化の効果、つまり共振器端部を電流非注入領域とすることによる効果も期待できるので、さらにレーザ素子の高出力化・長寿命化が期待できる。また、Siを注入イオン種とした場合は、イオン注入部304はn型化するため、イオン注入部304の周辺がすべてp型であれば、p−n−p接合が形成されるので、上記と同様の共振器端部を電流非注入領域とすることによる効果が期待できる。さらに、注入イオン種がB、Al、Ga、InといったIII族イオンである場合は、活性層105を形成する元素との無秩序化によりイオン注入部304のIII族元素の組成比を活性層105のIII族元素の平均組成比よりも大きくなるように制御でき、窓構造のチューニングが可能となる。III族イオン注入による波長のチューニングを行う場合には1×1016cm-2以上の高い注入量が好ましい。このような高い注入量によりイオン注入部304のIII族組成比を変化させることが可能になる。
また、イオン注入部304を形成するために注入されるイオン種は2種以上でも構わない。例えば、Al等のIII族元素とInの同時注入や、Al等のIII族元素とZnの同時注入などを行うことで、より特性の良い窓構造を実現できる。具体的には、AlとInを同時に注入した場合、Inの方がAlよりも質量が大きく、GaN中での拡散係数も大きいため、活性層105の無秩序化には適しているが、Inは活性層105のバンドギャップを小さくする方に働くため、Inと同量程度のAlを同時に注入することで、Inの効果を補償し、活性層105のバンドギャップを大きくすることができる。すなわち、光吸収が無いイオン注入部304を形成することができる。また、Al、Znを同時に注入した場合には、Alにはバンドギャップ増大の効果が、Znには高抵抗化の効果がそれぞれ期待でき、透明化と高抵抗化の効果を両方備えた窓構造を実現できる。
また、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子によれば、半導体層へのイオン注入により窓構造を形成する。よって、イオン注入部304と非注入部の屈折率差がほとんどないため、レーザ素子内部の活性層105、ストライプ状の導波路、及び電流ブロック層301による光の閉じ込め構造と共振器端部のイオン注入部304における光の閉じ込め構造がほぼ同一になり、安定したレーザ発振が実現できる。
図8、9に示すような構造の窒化物半導体レーザ素子を作製するためには、例えば、図10に示す製造方法が考えられる。図10は第3の実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の製造方法を示す断面図である。図10において、図8、9と同一の構成要素には同一の符号を付し説明を省略する。
まず、例えば、転位密度が106cm-3台のn型GaN基板102の(0001)面上に、MOCVD法等の結晶成長法により、n型GaN緩衝層(不図示)と、n型GaNもしくはn型AlGaNからなる第1クラッド層103と、InGaN多重量子井戸活性層105と、p型もしくはアンドープのGaNもしくはAlGaNからなる第2クラッド層106と、n型もしくはアンドープのAlGaNからなる電流ブロック層301とを順次形成する(図10(a))。活性層105からは電流注入により、405nmの青紫色発光が生じる。
次に、電流ブロック層301上に、ストライプ状の開口部を有するフォトレジスト(不図示)を形成する。このフォトレジストをマスクとして例えばCl2ガスを用いたICPドライエッチングにより電流ブロック層301にストライプ状の開口部を形成する。
次に、電流ブロック層301上に、共振器端部となる部分のみに開口部を有するSiO2マスク110を形成し、例えばAlイオンを用いて電流ブロック層301の開口部において、活性層105及び第1クラッド層103の一部まで到達する加速電圧でイオン注入を行い、第1クラッド層103及び活性層105における共振器端部となる部分にイオン注入部304を形成する。イオン注入量は例えば1×1015cm-2である。その後、イオン注入部304を800℃以上の熱処理、例えば1000℃加熱する熱アニールを行い、イオン注入部304のダメージを回復するとともに、イオン注入部304の注入イオンを拡散させ共振器端部の活性層105を無秩序化する(図10(b)、(c))。
次に、p型AlGaNからなる第3クラッド層307をMOCVD法等の結晶成長法により電流ブロック層301の開口部から再成長させる。その後、第2クラッド層106(p型である場合)及び第3クラッド層307に対し、N2雰囲気中で例えば750℃、30分のアニールを施し、第2クラッド層106(p型である場合)、第3クラッド層307のp型不純物を活性化させる(図10(d))。
次に、p型不純物の活性化処理の後、第3クラッド層307上にNi/Pt/Au電極を、例えばEB蒸着とリフトオフにより形成する。ここではp型層へのコンタクト抵抗低減のためにN2雰囲気中で600℃のシンタを行い、オーミック電極(p電極109)を形成する。
次に、n型GaN基板102を裏面より厚さ約150μm程度まで研磨し、さらにn型GaN基板102の裏面にTi/Al/Ni/Au電極を例えばEB蒸着とリフトオフにより形成する。ここでは、n型層へのコンタクト抵抗低減のためにN2雰囲気中で600℃のシンタを行い、オーミック電極(n電極101)を形成する。以上により図8、9に示すような構造の窒化物半導体レーザ素子が形成される(図10(e))。
以上のように、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子の製造方法によれば、イオン注入及び熱アニールによる窓構造の形成を行った後にp型層(第3クラッド層307)を再成長により形成する。よって、p型層(第3クラッド層307)を800℃以上の高温にさらすことなく、窓構造を備えた構造の窒化物半導体レーザ素子を製造でき、高出力・長寿命の青紫色窒化物半導体レーザ素子を実現できる。
なお、上述の窒化物半導体レーザ素子の製造方法においては、イオン注入部304を形成するために注入されるイオン種としてAlを例示したが、H、B、C、N、Si、Zn、Ga、As、Inといった他のイオン種でも構わない。また複数種のイオン種を同時に注入しても構わない。イオン種の注入量は1×1014cm-2〜1×1016cm-2の範囲であることが望ましく、Al、Ga、InといったIII族イオンを注入する場合は1×1016cm-2以上の注入量が好ましい。
また、図10(b)、(c)で示すイオン注入時にn型GaN基板102及び半導体層を400℃以上に加熱してもよい。これによって、n型GaN基板102の格子エネルギーが大きくなり、イオン注入時の結晶ダメージを軽減でき、窓構造の透過特性を向上させることができる。
このとき、イオン注入時に、YAGの3倍波レーザ(波長355nm)やKrFレーザ(波長248nm)などのイオン注入部304が形成される部分のバンドギャップより大きいエネルギーを持つレーザをイオン注入部304が形成される部分に照射してもよい。これによって、イオン注入部304が形成される部分のみを選択的に加熱することができ、イオン注入時の結晶ダメージを軽減し、窓構造の透過特性を向上させることができる。
また、図10(b)、(c)で示すイオン注入後の熱処理時に、図11に示すようにYAGの3倍波レーザ(波長355nm)やKrFレーザ(波長248nm)などのレーザ111をイオン注入部304が形成される部分に照射し、800℃以上に加熱してもよい。これによって、イオン注入部304のみを選択的に加熱することができる。
(第4の実施の形態)
以下、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法を図12〜14に基づいて詳細に説明する。本実施の形態ではイオン注入による高抵抗・電流非注入領域を備えた、内部埋込型のストライプ状の導波路を有する窒化物半導体レーザ素子について説明する。
図12は本実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の斜視図であり、図13(a)は同半導体レーザ素子の共振器の共振方向(図12のC方向)からみた断面図(図12のBB’線における断面図)であり、図13(b)は同半導体レーザ素子の共振方向と垂直な方向からみた断面図(図12のAA’線における断面図)である。図12、13において、図8、9と同一の構成要素には同一の符号を付し説明を省略する。
本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子は、n電極101と、n型GaN基板102と、第1クラッド層103と、イオン注入部404と、活性層105と、第2クラッド層106と、第3クラッド層307と、電流ブロック層301と、p電極109とから構成される。なお、イオン注入部404は、本発明の変質部の一例である。
このとき、第1クラッド層103、活性層105、第2クラッド層106、第3クラッド層307及び電流ブロック層301によりレーザ発振させる共振器が形成される。
本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子は、共振器端面D近傍の領域(共振器端部)において、第3クラッド層307と電流ブロック層301の一部または全体へのイオン注入により高抵抗・電流非注入領域(イオン注入部404)が形成された、内部埋込型のストライプ状の導波路を備えた窒化物半導体から構成される青紫色半導体レーザ素子である。すなわち、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子は、光が共振する共振器の中間部を挟み込む共振器端部において、中間部の活性層105よりも上方に位置する半導体層を変質させた高抵抗・電流非注入領域(イオン注入部404)が形成された青紫色半導体レーザ素子である。
例えば、n型GaN基板102上には、n型AlxGa1-xN(ただし、0≦x≦1)からなる第1クラッド層103と、In1-xbGaxbN(ただし、0≦xb≦1)バリア層及びIn1-xwGaxwN(ただし、0≦xw≦1)ウエル層からなるInGaN多重量子井戸活性層105と、p型もしくはアンドープのGaNもしくはAlxGa1-xNからなる第2クラッド層106と、n型もしくはアンドープのAlyGa1-yN(ただし、0≦y≦1)からなる電流ブロック層301と、p型AlxGa1-xNからなる第3クラッド層307とが順次形成されている。電流ブロック層301はストライプ状の開口部(図12におけるE部)を有し、第3クラッド層307の上面にはNi/Pt/Auからなるオーミック電極がp電極109として形成され、n型GaN基板102の裏面にはTi/Al/Ni/Auからなるオーミック電極がn電極101として形成される。イオン注入部404は、電流ブロック層301の開口部内の第3クラッド層307に形成される。
さらに、共振器端部において、第3クラッド307と電流ブロック層301の一部または全体にイオン注入部404が設けられる。n型層である第1クラッド層103、及び電流ブロック層301(n型である場合)にはSiが、p型層である第2クラッド層106(p型である場合)、及び第3クラッド層307にはMgがそれぞれ不純物としてドーピングされる。イオン注入部404はZnが1×1015cm-2の不純物濃度で注入されて形成される。イオン注入部404では、第3クラッド307がイオン注入によって、例えば比抵抗108Ωcm以上に高抵抗化され、イオン注入部404は共振器端部での電流注入をブロックする電流注入ブロック層として機能している。
以上のように本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子によれば、イオン注入部404は共振器端部での電流注入をブロックする電流注入ブロック層として機能する。よって、共振器端部での発熱が抑えられ、高出力動作時のCODや端面劣化などを抑制することができるので、高出力・長寿命のレーザ素子が実現できる。
また、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子によれば、半導体層へのイオン注入により電流非注入領域を形成する。よって、イオン注入部404とイオン非注入部との屈折率差がほとんどないため、共振器端部での導波路構造を乱すことなく、電流非注入領域を形成できるので、安定した単一横モード動作を実現できる。
なお、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子においては、イオン注入部404を形成するために注入されるイオン種はZnであったが、イオン注入によって第3クラッド層307を高抵抗化できればこれに限られず、H、B、C、N、Al、Si、Ga、As、Inといった他のイオン種でも構わない。本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子では、注入後の高温(>800℃)での熱アニールを行わないため、注入イオン種としては、その他のプロセスにおける比較的低温(〜600℃)の熱処理によって抵抗が低下しないものであればZnに限られない。例えば、Siを注入イオン種とした場合は、イオン注入部404はn型化し、イオン注入部404の周辺がすべてp型であるので、p−n−p接合が形成され、上記と同様の共振器端部を電流非注入領域とすることによる効果が期待できる。イオン種の注入量は1×1014cm-2〜1×1016cm-2の範囲であることが望ましい。また、イオン注入部404に注入されるイオン種は2種以上でも構わない。
図12、13に示すような窒化物半導体レーザ素子を作製するためには、例えば、図14に示す製造方法が考えられる。図14は本発明の第4の実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の製造方法を示す断面図である。図14において、図12、13と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
まず、例えば、転位密度が106cm-3台のn型GaN基板102の(0001)面上に、MOCVD法等の結晶成長法により、n型GaN緩衝層(不図示)と、n型GaNもしくはn型AlGaNからなる第1クラッド層103と、InGaN多重量子井戸活性層105と、p型もしくはアンドープのGaNもしくはAlGaNからなる第2クラッド層106と、n型もしくはアンドープのAlGaNからなる電流ブロック層301とを順次形成する(図14(a))。活性層105からは電流注入により、405nmの青紫色発光が生じる。
次に、電流ブロック層301上に、ストライプ状の開口部を有するフォトレジスト(不図示)を形成する。このフォトレジストをマスクとして例えばCl2ガスを用いたICPドライエッチングにより電流ブロック層301にストライプ状の開口部を形成する(図14(b))。
次に、p型AlGaNからなる第3クラッド層307をMOCVD法等の結晶成長法により電流ブロック層301の開口部から再成長させる。その後、第2クラッド層106(p型である場合)及び第3クラッド層307に対し、N2雰囲気中で例えば750℃、30分のアニールを施し、第2クラッド層106(p型である場合)及び第3クラッド層307のp型不純物を活性化させる(図14(c))。
次に、p型不純物の活性化処理の後、第3クラッド層307上に、共振器端部となる部分のみに開口部を有するSiO2マスク110を形成し、例えばZnイオンを用いて第3クラッド層307及び電流ブロック層301の一部または全体まで到達する加速電圧でイオン注入を行い、開口部内の第3クラッド層307及び電流ブロック層301における共振器端部となる部分にイオン注入部404を形成する(図14(d))。イオン注入量は例えば1×1015cm-2である。
次に、第3クラッド層307上にNi/Pt/Au電極を、例えばEB蒸着とリフトオフにより形成する。ここではp型層へのコンタクト抵抗低減のためにN2雰囲気中で600℃のシンタを行い、オーミック電極(p電極109)を形成する。
次に、n型GaN基板102を裏面より厚さ約150μm程度まで研磨し、さらにn型GaN基板102の裏面にTi/Al/Ni/Au電極を例えばEB蒸着とリフトオフにより形成する。ここでは、n型層へのコンタクト抵抗低減のためにN2雰囲気中で600℃のシンタを行い、オーミック電極(n電極101)を形成する。以上により、図12、13に示すような構造の窒化物半導体レーザ素子が形成される(図14(e))。
以上のように、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子の製造方法によれば、活性層105に到達しないイオン注入による高抵抗化で電流非注入領域を形成する。よって、注入ダメージの回復のための高温熱アニールを施すことなく、共振器端部に電流非注入領域を有する構造の窒化物半導体レーザ素子を製造でき、高出力・長寿命の青紫色窒化物半導体レーザ素子を実現できる。
なお、上述の窒化物半導体レーザ素子の製造方法においては、イオン注入部404を形成するために注入されるイオン種としてZnを例示したが、H、B、C、N、Al、Si、Ga、As、Inといった他のイオン種でも構わない。イオン種の注入量は1×1014cm-2〜1×1016cm-2の範囲であることが望ましい。
また、図14(d)で示すイオン注入時にn型GaN基板102及び半導体層を400℃以上に加熱してもよい。これによって、n型GaN基板102の格子エネルギーが大きくなり、イオン注入時の結晶ダメージを軽減できる。
このとき、イオン注入時に、YAGの3倍波レーザ(波長355nm)やKrFレーザ(波長248nm)などのイオン注入部404が形成される部分のバンドギャップより大きいエネルギーを持つレーザをイオン注入部404が形成される部分に照射してもよい。これによって、イオン注入部404が形成される部分のみを選択的に加熱することができ、イオン注入時の結晶ダメージを軽減できる。
以上、本発明の窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態の限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲内で当業者が思いつく各種変形を施したものも本発明の範囲内に含まれる。
例えば、上記実施の形態においては、405nmの青紫色レーザ素子について示したが、活性層をAlxbGaybIn(1-xb-yb)N(ただし、0≦xb≦1、0≦yb≦1、0≦1−xb−yb≦1)からなるバリア層と、AlxwGaywIn(1-xw-yw)N(ただし、0≦xw≦1、0≦yw≦1、0≦1−xw−yw≦1)からなるウエル層とを有する多重量子井戸とすることで、360nmで発光する紫外レーザ素子を実現する場合にも、同様の方法で窓構造を形成でき、高出力・長寿命の紫外半導体レーザ素子を実現できる。
また、上記実施の形態に示した窒化物半導体レーザ素子では全てn型GaN基板が用いられ、基板裏面にn電極が形成されるとしたが、サファイア基板などの絶縁性基板が用いられ、図15の従来例に示したようなn電極が基板表面に形成されても構わない。また、基板は導電性、絶縁性どちらでも良く、GaN、サファイア、SiC、ZnO、Si、GaAs、InP、LiGaO2、LiAlO2あるいはこれらの混晶からなる基板であっても良い。また、基板の面方位もいかなるものでも良く、代表面からオフアングルのついた基板であっても良い。また、基板はストライプ状の導波路が形成される部分の転位密度が106cm-2台以下となっていることが望ましい。また、基板上に形成される半導体層の構造は所望のレーザ特性が実現できる限りいかなる多層構造を含んでも構わない。また、基板上に半導体層を形成するために用いられる結晶成長方法はMOCVD法でなく、分子線エピタキシー(Molecular Beam Epitaxy:MBE)法やハイドライド気相成長(Hydride Vapor Phase Epitaxy:HVPE)法でも良い。
本発明にかかる窒化物半導体レーザ素子は、次世代DVD(Blu−Ray Disc)などの高密度光ディスクの書き込み及び読み出し光源として使用できる、高出力・長寿命の青色半導体レーザ素子として有用である。
第1の実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の斜視図である。 (a)同実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の断面図(図1のBB’線における断面図)である。(b)同実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の断面図(図1のAA’線における断面図)である。 同実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の製造方法を示す断面図である。 同実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の製造方法を示す断面図である。 第2の実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の斜視図である。 (a)同実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の断面図(図5のBB’線における断面図)である。(b)同実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の断面図(図5のAA’線における断面図)である。 同実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の製造方法を示す断面図である。 第3の実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の斜視図である。 (a)同実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の断面図(図8のBB’線における断面図)である。(b)同実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の断面図(図8のAA’線における断面図)である。 同実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の製造方法を示す断面図である。 同実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の製造方法を示す断面図である。 第4の実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の斜視図である。 (a)同実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の断面図(図12のBB’線における断面図)である。(b)同実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の断面図(図12のAA’線における断面図)である。 同実施の形態における窒化物半導体レーザ素子の製造方法を示す断面図である。 非特許文献1に開示されている従来の青色窒化物半導体レーザ素子の構造を示す断面図である。 特許文献1に記載されている従来の窓構造赤外レーザ素子の構造を示す断面図である。
符号の説明
101、907、1001 n電極
102 n型GaN基板
103 第1クラッド層
104、204、304、404 イオン注入部
105、904、1005 活性層
106 第2クラッド層
107、201、307 第3クラッド層
108、908 誘電体絶縁膜
109、906、1008 p電極
110 SiO2マスク
111 レーザ
301、1007 電流ブロック層
901、1002 基板
902 n型GaN層
903 n型クラッド層
905 p型クラッド層
1003 n型AlGaAsクラッド層
1004 無秩序部
1006 p型AlGaAsクラッド層

Claims (23)

  1. 窒化物半導体から構成され、レーザ発振させる共振器を備え、
    前記共振器は、共振方向の端部において変質部を有する
    ことを特徴とする窒化物半導体レーザ素子。
  2. 前記共振器は、n型クラッド層と、前記n型クラッド層上に形成された活性層と、前記活性層上に形成されたp型クラッド層とを有し、
    前記変質部は、前記活性層の上方に位置し、前記p型クラッド層に形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  3. 前記変質部は、前記p型クラッド層の高抵抗化された部分である
    ことを特徴とする請求項2に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  4. 前記共振器は、さらに、前記活性層上に形成されたストライプ状の開口部を有する電流ブロック層を有し、
    前記変質部は、前記開口部内のp型クラッド層の高抵抗化された部分である
    ことを特徴とする請求項3に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  5. 前記共振器は、n型クラッド層と、前記n型クラッド層上に形成された活性層と、前記活性層上に形成されたp型クラッド層とを有し、
    前記変質部は、前記p型クラッド層の下方に位置し、前記活性層に形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  6. 前記変質部は、前記活性層の無秩序化された部分である
    ことを特徴とする請求項5に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  7. 前記変質部は、前記活性層のエネルギーバンドギャップが大きくされた部分である
    ことを特徴とする請求項6に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  8. 前記活性層は、AlGaInNから構成され、
    前記変質部は、B、Al、Gaのいずれかを含むイオン種が注入された、前記活性層のB、AlもしくはGaの組成比が前記活性層のB、AlもしくはGaの平均組成比より大きくされた部分である
    ことを特徴とする請求項7に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  9. 前記変質部は、B、Al、Gaのいずれかを含み、かつInを含むイオン種が注入された部分である
    ことを特徴とする請求項8に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  10. 前記変質部は、H、B、C、N、Al、Si、Zn、Ga、As、Inのうち少なくとも1つを含むイオン種が注入された部分である
    ことを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  11. 窒化物半導体から構成され、レーザ発振させる共振器を備える半導体レーザ素子の製造方法であって、
    窒化物半導体から構成される半導体層を基板上に形成する半導体層形成工程と、
    前記半導体層における前記共振器の共振方向の端部となる部分を変質させて変質部を形成する変質部形成工程とを含む
    ことを特徴する窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
  12. 前記半導体層形成工程において、n型クラッド層及び活性層を基板上に順次結晶成長させ、
    前記変質部形成工程において、前記活性層における前記共振器の共振方向の端部となる部分に変質部を形成し、
    前記半導体レーザ素子の製造方法は、さらに、
    前記変質部を熱処理によって無秩序化させる熱処理工程と、
    前記無秩序化された変質部が形成された活性層上にp型クラッド層を結晶成長させるp型クラッド層形成工程と、
    前記p型クラッド層にストライプ状のリッジ部を形成するリッジ部形成工程とを含む
    ことを特徴とする請求項11に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
  13. 前記熱処理工程において、前記変質部を800℃以上に加熱する熱処理を行う
    ことを特徴とする請求項12に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
  14. 前記熱処理工程において、前記変質部にレーザ光を照射して前記変質部を加熱する
    ことを特徴とする請求項13に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
  15. 前記半導体層形成工程において、n型クラッド層、活性層及びp型クラッド層を基板上に順次結晶成長させ、
    前記変質部形成工程において、前記p型クラッド層における前記共振器の共振方向の端部となる部分に変質部を形成し、
    前記半導体レーザ素子の製造方法は、さらに、
    前記変質部がリッジ部となるように、前記p型クラッド層にストライプ状のリッジ部を形成するリッジ部形成工程を含む
    ことを特徴とする請求項11に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
  16. 前記半導体レーザ素子の製造方法は、さらに、
    前記p型クラッド層のp型不純物を活性化処理させる活性化処理工程を含み、
    前記変質部形成工程において、前記p型不純物の活性化処理が行われたp型クラッド層に変質部を形成する
    ことを特徴とする請求項15に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
  17. 前記半導体層形成工程において、n型クラッド層、活性層及びブロック層を基板上に順次結晶成長させた後、前記ブロック層にストライプ状の開口部を形成し、
    前記変質部形成工程において、前記活性層における前記共振器の共振方向の端部となる部分に変質部を形成し、
    前記半導体レーザ素子の製造方法は、さらに、
    前記変質部を熱処理によって無秩序化させる熱処理工程と、
    前記熱処理が行われた後に、前記開口部からp型クラッド層を結晶成長させるp型クラッド層形成工程とを含む
    ことを特徴とする請求項11に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
  18. 前記熱処理工程において、前記変質部を800℃以上に加熱する熱処理を行う
    ことを特徴とする請求項17に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
  19. 前記熱処理工程において、前記変質部にレーザ光を照射して前記変質部を加熱する
    ことを特徴とする請求項18に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
  20. 前記半導体層形成工程において、n型クラッド層、活性層及びブロック層を基板上に順次結晶成長させた後、前記ブロック層にストライプ状の開口部を形成し、前記開口部からp型クラッド層を結晶成長させ、
    前記変質部形成工程において、前記開口部内のp型クラッド層における前記共振器の共振方向の端部となる部分に変質部を形成する
    ことを特徴とする請求項11に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
  21. 前記半導体レーザ素子の製造方法は、さらに、
    前記p型クラッド層のp型不純物を活性化処理させる活性化処理工程を含み、
    前記変質部形成工程において、前記p型不純物の活性化処理が行われたp型クラッド層に変質部を形成する
    ことを特徴とする請求項20に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
  22. 前記変質部形成工程において、前記基板及び半導体層を400℃以上に加熱しながら、前記変質部が形成される部分に対してイオン注入を行うことにより前記変質部を形成する
    ことを特徴とする請求項11に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
  23. 前記変質部形成工程において、前記イオン注入が行われる部分にレーザ光を照射しながら前記イオン注入を行う
    ことを特徴とする請求項22に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
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