JP2006293227A - 走査型共焦点レーザ顕微鏡 - Google Patents

走査型共焦点レーザ顕微鏡 Download PDF

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Abstract

【課題】試料の配置とレーザ走査の相対的角度によって発生する可能性のある測定誤差の低減を図った走査型共焦点レーザ顕微鏡を提供する。
【解決手段】レーザ光源1と、前記レーザ光源1から出射されたレーザ光を試料0に対し照射する2次元走査手段2と、前記レーザ光源1から出射されたレーザ光を試料0に集光する対物レンズ3と、前記試料0からの反射光を受光して画像信号として出力する受光手段5と、前記受光手段5から出力された画像信号を収集して画像データを出力するデータ収集手段6と、を備える走査型共焦点レーザ顕微鏡であって、前記2次元走査手段2の走査領域を、前記試料0の測定対象の傾きに応じて制御する2次元走査制御手段4と、前記データ収集手段6が出力した画像データを、前記測定対象の傾きに応じて、前記走査領域内の画像領域開始位置をずらすように切り出して表示画像を生成する画像生成手段7と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、走査型共焦点レーザ顕微鏡に関し、更に詳しくは、走査型共焦点レーザ顕微鏡における試料に対する集束光の制御と画像回転に関する。
走査型共焦点顕微鏡は、点状光源によって観察試料(以下、試料と称する)の表面を点状に照明し、この照明された試料表面からの透過光または反射光、蛍光などを再び点状に集光してピンホール開口を有する検出器に結像させ、この検出器により結像の輝度情報を得るという共焦点作用を利用した顕微鏡である。図10は、一般的な走査型共焦点顕微鏡の概略構成である。点光源401から出射された点状光は、ハーフミラー402を通過したのち収差が補正された対物レンズ403によって試料404の表面に点状結像される。そして、この点状照明の試料404による反射光は、再び対物レンズ403を通過したのちハーフミラー402で反射されて集光する。この集光位置にはピンホール405が配置されており、このピンホール405を通過した上記反射光は光検出器406によって検出される。ここで、対物レンズ403による集光位置はピンホール405と光学的に共役な位置にあり、試料404が対物レンズ403による集光位置にある場合は試料404からの反射光がピンホール405上で集光し、ピンホール405を通過する。試料404が対物レンズ403による集光位置からずれた位置にある場合は試料404からの反射光はピンホール405上では集光しておらず、ピンホール405を通過しない。
このような点状照明をラスタ走査等により試料404の表面測定領域全体にわたって2次元走査を行い、その反射光の光検出器406による検出信号を画像表示することにより、試料404の表面の2次元画像が得られる。すなわち、対物レンズ403の集光位置のみの試料404の表面情報が得られ、試料404を光学的にスライスしたような表面情報が得られる。この2次元走査には例えばX方向にはガルバノスキャナやレゾナントスキャナ、Y方向にはガルバノスキャナが用いられている。
このような走査型共焦点顕微鏡では、上記共焦点作用により段差のある試料404の表面全てに合焦した画像を得られる走査が可能である(以下、エクステンド走査)。これは焦点位置で得られる試料404の輝度は最大輝度となることを利用したもので、ある対物レンズ403(または試料404)位置にて得られる試料404の輝度情報と対物レンズ403(または試料404)を光軸方向に微小位置ずらしたところで得られる試料404の輝度情報とを比較し、これら2枚の画像の同一画素同士で輝度の高い方の画素を残していくことで、最終的にある光軸方向範囲で得られる試料404の画像が試料404表面全体に合焦した2次元画像となる。また、上記画素比較の際、輝度が高いと判断された場合、その時の光軸方向の位置を記憶させることで最終的に試料404の高さ(凹凸)の情報が得られる。
ところで、試料上のある構造物の長さ、例えば線幅などを測定しようとする場合、測定の方向とレーザ走査の軸方向が一致していないと画像内では構造物が図11のように傾いて表示されることになる。図11では誇張して描かれているが、この状態では潜在的に1/cosθだけのエラー(誤差)が測定結果に含まれてしまっている。斜めに測定することも可能ではあるが、繰り返し性など測定データの精度に注目するような場合は不利である。これを低減するためには測定方向とレーザ走査の方向とを相対的に回転させて合わせてやる必要がある。この方法には(ア)ステージ上の試料を回転させるか、(イ)
のようにローテータプリズムを光路に挿入し、レーザの2次元走査パターンそのものに光軸中心での回転を与えて試料に照射する方法がある。
しかしながら、(ア)ステージ上で試料を回転させる場合については、顕微鏡観察下である数10〜数100μmの視野の中で対象であるものを見失わないように回転させることは非常に困難であり、操作性が著しく悪いと言える。たとえ、回転ステージを用いたとしても、測定対象部位が回転ステージの中心にいなくては弧を描いて移動するので、視野からはみ出してしまう可能性を否定できず、しかもレーザ走査の中心と回転ステージの中心が視野内の精度で一致していなければならない。
一方、(イ)レーザ走査軸を回転させるローテータプリズムを使用した場合、レーザ走査側が試料に対して回転するのでこれらの問題は回避されるが、2次元走査をしている部分にプリズムを挿入する都合上、光学系を小型化することができない。装置の小型化が強く要求される現在では積極的に採用することが難しい。この他に、レーザ走査軸を回転させる方法として2次元走査手段においてX走査とY走査の制御によりベクトルスキャンする方法がある。しかし、ベクトルスキャンが可能な走査機構としては比較的低速な走査をするガルバノスキャナ同士で構成した場合のみであり、走査の高速化のためX走査機構に共振型ガルバノスキャナを使用した構成ではX走査にY走査成分での変調をかけることができないため、スキャナの制御で直接レーザ走査軸を回転させることは不可能である。
特開平9−197279号公報
そこで、本発明の課題は、上述の問題点に鑑み、試料上の線幅測定等において、試料の配置とレーザ走査の相対的角度によって発生する可能性のある測定誤差の低減を図った走査型共焦点レーザ顕微鏡を提供することである。
上述した課題を解決するために、本発明の走査型共焦点顕微鏡ではレーザ走査領域の照射形状を、ステージ上に配置された試料の測定対象に対してX方向レーザ走査の向きが平行であるような平行四辺形にし、該走査領域から回転させたい量に応じてX走査の画像開始位置をずらしながら切り出していくことで、最終的に光軸を中心に必要量回転させて描画するようにした。または、本発明の走査型共焦点顕微鏡では、X方向レーザ走査の向きを走査軸中心に回転させることができるオフセット機能を用いてレーザ走査範囲をその光軸中心に回転できるようにし、測定対象が傾いている場合にその傾きにあわせて走査領域を光軸中心に回転するようにした。
本発明の一態様によれば、レーザ光源と、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を試料に対し照射する2次元走査手段と、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を試料に集光する対物レンズと、前記試料からの反射光を受光して画像信号として出力する受光手段と、前記受光手段から出力された画像信号を収集して画像データを出力するデータ収集手段と、を備える走査型共焦点レーザ顕微鏡であって、前記2次元走査手段の走査領域を、前記試料の測定対象の傾きに応じて制御する2次元走査制御手段と、前記データ収集手段が出力した画像データを、前記測定対象の傾きに応じて、前記走査領域内の画像領域開始位置をずらすように切り出して表示画像を生成する画像生成手段と、を備えることを特徴とする。これにより、試料上の測定対象、測定部位に対してレーザ走査の向きを平行に保つことが可能となり、測定誤差が生じるのを低減することが可能である。
本発明の一態様によれば、レーザ光源と、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を試料に対し照射する2次元走査手段と、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を試料に集光する対物レンズと、前記試料からの反射光を受光して画像信号として出力する受光手段と、前記受光手段から出力された画像信号を収集して画像データを出力するデータ収集手段と、を備える走査型共焦点レーザ顕微鏡であって、前記試料の測定対象の傾きに応じて、前記2次元走査手段の共振型の走査機構自体をその振動軸を中心に回転させる走査機構オフセット手段、を備えることを特徴とする。これにより、X方向走査のY方向走査成分での変調がX方向走査機構自体の回転として実現されるため、共振型の走査機構であっても画像回転が可能となる。
本発明によれば、走査型共焦点レーザ顕微鏡において、試料上の測定対象、測定部位に対して、レーザ走査の向きを平行に保つことが可能となり、cosθ成分の測定誤差が生じるのを低減することが可能である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
まず、図1に本発明の走査型共焦点レーザ顕微鏡の二つの原理構成を示す。
図1(a)は、第1の原理構成を示している。まず、レーザ光源1から出射されたレーザ光が、2次元走査手段2、対物レンズ3を介して試料0に照射される。この際、2次元走査制御手段4が2次元走査手段2の走査領域を、試料0上の測定対象の傾きに応じて制御する。そして、試料0からの反射光は対物レンズ3、2次元走査手段2を介して、受光手段5で受光され、光信号を電気信号に変換して出力する。出力された信号は、データ収集手段6にて画像データとして出力され、該画像データは画像生成手段7にて、試料0上の測定対象の傾きに応じて、走査領域内の画像領域開始位置をずらすように切り出され、表示画像が生成される。
図1(b)は、第2の原理構成を示している。図1(a)と同様に、まず、レーザ光源1から出射されたレーザ光が、2次元走査手段2、対物レンズ3を介して試料0に照射される。この際、走査機構オフセット手段8が2次元走査手段3の共振型の走査機構自体を、試料0上の測定対象の傾きに応じて、その振動軸を中心に回転させる。そして、試料0からの反射光は対物レンズ3、2次元走査手段2を介して、受光手段5で受光され、光信号を電気信号に変換して出力する。出力された信号は、データ収集手段6にて画像データとして出力される。
以下、上記原理構成それぞれの実施例を第1の実施例、第2の実施例として順に詳細に説明する。
図2に本発明の走査型共焦点レーザ顕微鏡の第1実施例の構成を示す。図2において、100が顕微鏡本体で、この顕微鏡本体100には次のものが設けられている。まず、レーザ光源10は、試料0の表面を走査するスポット光(集束光)としてのレーザ光を発生させるものである。そして、このレーザ光源10の光路上にはミラー11が配置されており、レーザ光源10からのレーザ光を2次元走査機構12に導く。2次元走査機構12は、ミラー11を介して得たレーザ光源10からのレーザ光を、2次元走査駆動制御回路13の制御のもとで、スポット光としてXY方向に2次元走査する。2次元走査機構12を介して2次元走査されたスポット光は、対物レンズ14を介してステージ16上に載置された試料0に照射される。この場合、対物レンズ14は、レボルバ15に取り付けられている。このレボルバ15は倍率の異なる複数の対物レンズ14を保持したもので、これら対物レンズ14のうち所望の倍率を持つものを顕微鏡の観察光路中に位置設定可能にするとともに、焦点移動機構23の指示により対物レンズ14を光軸方向に焦点移動できるようになっている。焦点移動機構23は、レボルバ15に接続され、コンピュータ21の指示によりレボルバ15の移動を制御できるようにしているものである。
一方、試料0からの反射光は、対物レンズ14を通り2次元走査機構12に戻り、この2次元走査機構12からハーフミラー17へと戻される。このハーフミラー17は、2次元走査機構12に対するレーザ光源10の出射光路上に設けられ、2次元走査機構12を介して得られる試料0からの反射光を検出系に導くための半透明鏡である。そして、ハーフミラー17を介して得た試料0からの反射光は、レンズ18を透過し、ピンホール板19のピンホールを介して光検出器20で受光される。レンズ18は、試料0からの反射光を集光するものであり、ピンホール板19は所要の径のピンホールを有し、光検出器20の受光面の前面、レンズ18の焦点位置に配置されている。また、光検出器20は、ピンホール板19のピンホールを介して得られる光をその光量対応の電気信号に変換する光検出素子からなっている。光検出器20で光電変換された信号は、2次元走査駆動制御回路13からのタイミング信号と共にコンピュータに送られ、コンピュータ21において画像化されモニタ22に、試料0の表面情報として表示される。
コンピュータ21には、2次元走査駆動制御回路13にどのように走査するかを指示する2次元走査指示部30、光検出器20から出力された信号を画像データとして出力するデータ収集部32と、該データ収集部32から出力された画像データを、2次元走査指示部30が2次元走査駆動制御回路13に指示した走査領域の情報に基づいて、画像処理して表示画像を生成する画像生成部33と、前述の焦点移動機構23に、レボルバ15の移動を指示する焦点移動指示部31などが備えられており、適宜、顕微鏡本体に指示を送ったり、顕微鏡からの出力信号を受け取り、該信号の処理をしたりする。
尚、図2において、図1(a)に示した2次元走査手段2は2次元走査機構12に相当し、2次元走査制御手段4は2次元走査駆動制御回路13と2次元走査指示部30に相当し、受光手段5は光検出器20に相当し、データ収集手段6はデータ収集部32に相当し、画像生成手段7は画像生成部33に相当する。また、2次元走査機構12は、少なくとも1軸が共振型の走査機構であるものである。
図3は、第1実施例の走査型共焦点レーザ顕微鏡の重要部分をさらに詳述する図である。図において、2次元走査機構12は、X軸方向走査用として例えばレゾナントスキャナからなるXスキャナ201とY軸走査用として例えばガルバノミラーからなるYスキャナ203を有し、Xスキャナ201はXドライバ202により駆動されて2次元走査の主走査を行い、タイミング回路205へ走査のタイミング信号(X.SYNC)を送出し続けている。タイミング回路205は、Xスキャナ201の走査周期に同期して、位置信号(X.POS)、サンプリングクロック(X.CLK),水平同期信号(/HD)、画像有効信号(/DE)を出力している。一方、Yスキャナ203は、Y波形生成回路206で生成される鋸歯状波に従ってYドライバ204により駆動されて2次元走査の副走査を行う。Y波形生成回路206では、この副走査用の波形(Y.CTRL)がタイミング回路205で生成される水平同期信号(/HD)と位置信号(X.POS)を受けて生成され、また、同時に画像更新の1周期に相当する波形1周期ごとに垂直同期信号(/VD)も出力している。
レーザ光は、レーザ光源から出射され(図3には不図示)、Xスキャナ201、Yスキャナ203によって2次元走査されて対物レンズ14を通過して試料0を照明する。試料0で反射されたレーザ光は再び対物レンズ14を通過し、Xスキャナ201、Yスキャナ203によって位置の動かない光束に戻り、光検出器20に到達する。光検出器20では、試料0からの反射光が光電変換され、その光量対応の電気信号に変換される。ヘッドアンプ207は、この電気信号を所定の大きさまで増幅し、画像信号としてコンピュータ21に送出する。コンピュータ21では、サンプリング信号であるタイミング回路205からのサンプリングクロック(X.CLK)信号に同期して、A/D変換器208によって画像信号をデジタルの画像データへと変換する。また、図3には不図示であるが、その後、該画像データを画像処理して出力画像を生成し、さらにタイミング回路205からの水平同期信号(/HD),画像表示有効信号(/DE),垂直同期信号(/VD)を基にして、試料0の表面情報をモニタ22に表示する。
ここで、試料0上の測定対象が傾いている場合を例に、観察画像(モニタに出力される画像)上の測定対象が水平に表示されるようにする処理について説明する。
拡大されて見えている試料0の測定対象部位が図4に示すような中央の小さな長方形部分の幅であるとする。ステージ16上に配置される場合、2次元のレーザ走査領域に対して角度θ(図では、−θ)だけ傾いており、図4の破線で示した大きな長方形の画像領域に対して右下がりに傾いて表示されている場合を想定する。
この状態から、まずレーザ走査を試料0の測定対象部位に対して平行にし、その後得られる観察画像を水平にする。
Y波形生成回路206からは図4右側の鋸歯状波形が通常出力されるが、このときのY方向走査は破線で示す大きな長方形の領域となる。一方、Xスキャナ201は共振型であるためタイミング回路205からのX走査位置信号(X.POS)は正弦波状となっている。このX走査位置信号(X.POS)を受けたY波形生成回路206はこのY走査用の鋸歯状波をX走査位置信号(X.POS)によって変調する。すると、図4に示すような波形となり、試料0に対するレーザ走査領域は図4左側に実線で示すような右下がりの平行四辺形になる。ここで、回転角θの変化に対しては、X走査位置信号(X.POS)での変調度合(振幅)を変化させることで対応ができる。
これで試料0の測定対象の傾きとX走査の角度を合わせることができた。しかしこれによって得られる画像をそのままモニタ22に表示してしまうと、あくまで各X方向走査の左端から右端への画像データを左端をそろえて表示してしまうため、2次元走査が平行四辺形に歪んだ分、表示されている試料0の形状が反対側に(この例の場合は平行四辺形に)歪んでしまう。よって次に説明するような処理を行い、表示される試料0の形状がもとに戻るようにする。すなわち、以下の処理は、画像生成部33で行われる処理である。
図5(a)に示す網掛けの三角形の領域が無くなれば、X方向走査に対してY方向走査が直角に行われたことと等価になる(図5(b)の完成画像)。すなわち、Y方向走査位置の変化に応じて画像表示の開始位置をずらしていけばよいことになる。このとき、タイミング回路205から出力される画像表示有効信号(/DE)の開始位置は次に示す式から求めることができる。
Figure 2006293227
ここで、 Xn:nライン目においてX方向へずらす画素数
n:nライン目(1≦Yn≦Y)
Y :表示ライン数
θ:画像回転角
例えば、画像表示範囲が1024画素×768画素の領域であるとし、θだけ画像を回転させたい場合の例を図6に示す。図6(a)はθ=−10°、図6(b)はθ=−20°、図6(c)はθ=+15°の例を示している。
図6(a)の場合、(1)式より、1ライン目は134画素目以降から有効画像データとして表示する。中央の384ライン目では68画素目以降から表示し、最終の768ライン目は1画素目から表示する。これによりX方向の表示範囲、すなわち表示画像の横幅は133画素減って891画素になるが、歪みが補正された画像を得ることができる。
同様に、図6(b)の場合、1ライン目は263画素目以降から表示し、中央の384ライン目では132画素目以降から表示し、768ライン目は1画素目から表示する。図6(c)の場合、1ライン目は1画素目以降から表示し、中央の384ライン目では100画素目以降から表示し、768ライン目は199画素目以降から表示する。
尚、本実施例の説明では、/DE信号の調整はタイミング回路205が行うように説明したが、平行四辺形の画像データの中からソフトウェア処理によって表示開始位置を順次ずらしながら画像データを生成してもよい。
また、X方向の表示画素数が、画像の回転角に応じて減少してしまうが、本発明の目的を鑑みても試料0の測定方向とレーザ走査の調整角度は通常数度以下であり、数十度もの傾きを補正することは測定条件としてあまり適切ではない。最大±45°の補正を行ったとすると482画素であり、表示範囲が半分程度に減少する。よって、測定対象部位の幅が画像の半分以下程度の範囲に収まるように対物レンズ14の倍率選択やレーザ走査範囲でのズームを調整しておけば問題とはならない。1024×768画素の表示範囲に対してX方向の表示画素数が減少した分は、表示範囲の前後にダミーデータ(例えば黒レベル)を付加するようにしておけば、画像回転の前後で表示の中心位置がずれてしまうことも回避できる。
以上、本発明の第1の実施例について説明した。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。
図7に本発明の走査型共焦点レーザ顕微鏡の第2実施例の構成を示す。図7の構成は第1の実施例の構成(図2)とほぼ同様であるが、2点だけ異なる点がある。まず1点目の相違点は、走査機構オフセット制御回路24が追加されており、また図7には明示していないが、2次元走査機構12にはオフセットモータなどの走査機構自体を回転させるものが付加されている。これにより、測定対象の傾きに合わせて2次元走査機構12自体を回転させることが可能となっている。また2点目の相違点は、データ収集部32から出力された画像データがそのままモニタ22に出力される、ということである。第2実施例では、走査機構自体を測定対象に合わせて回転させ2次元走査を行うため、第1の実施例のように歪んだ画像を得ることがない。よって、図5に示したような画像処理をする必要がない。そのため、データ収集部32から出力された画像データはそのままモニタ22に出力される。
尚、図7を図1(b)に示した原理構成に照らし合わせると、2次元走査手段2は2次元走査機構12に相当し、走査機構オフセット手段8は2次元走査駆動制御回路13と走査機構オフセット制御回路24と2次元走査指示部30に相当し、受光手段5は光検出器20に相当し、データ収集手段6はデータ収集部32に相当する。
図8に、第2実施例の走査型共焦点レーザ顕微鏡の重要部分を示す。本発明の第2実施例では、Xオフセット機能が追加されている。
すなわち、Xオフセットドライバ302は、Y波形生成回路301からの指示によりXオフセットモータ303を駆動する。Xオフセットモータ303は、Xスキャナ201自体に取り付けられており、Xスキャナ201の走査軸中心にXスキャナ201を回転させることが可能なように取り付けられている。Y波形生成回路301は、第1の実施例のものとほぼ同じであるが、Xオフセット機能が付加されている。
第2実施例の顕微鏡の基本的な動作は第1実施例と同様であるが、図9に示すようにX方向走査に対してのY方向走査成分での変調をXオフセットモータ303に対して行う。これによって、共振型であり走査中心にオフセットがかけられないXスキャナ201を使用していても、光学的なレーザ走査中心位置を左右にずらすことができるようになり、X方向画素数の減少を伴わずにレーザ走査範囲をその光軸中心に回転させることが可能となる。すなわち、図9左上に示す、中央の小さな長方形が測定対象である場合、第2実施例の顕微鏡の走査領域は、実線で示された、右下がりの大きな長方形となり、オフセットかけない場合の走査領域(破線で示された長方形)と面積が変わらずに走査することが可能である。
以上、本発明の走査型共焦点レーザ顕微鏡について詳細に説明したが、本発明は以上に述べたことに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々の構成または形状を取ることができることはいうまでもない。
(a)本発明の第1の原理構成を示す図である。(b)本発明の第2の原理構成を示す図である。 本発明の第1実施例の構成を示す図である。 第1実施例の構成の詳細を示す図である。 第1実施例の顕微鏡の走査を説明する図である。 表示画像の生成を説明する図である。 画像回転の例を示す図である。 本発明の第2実施例の構成を示す図である。 第2実施例の構成の詳細を示す図である。 第2実施例の顕微鏡の走査を説明する図である。 一般的な走査型共焦点顕微鏡の構成を示す図である。 測定誤差を説明する図である。
符号の説明
0 試料
1 光源
2 2次元走査手段
3 対物レンズ
4 2次元走査手段
5 受光手段
6 データ収集手段
7 画像生成手段
8 走査機構オフセット手段
10 レーザ光源
11 ミラー
12 2次元走査機構
13 2次元走査駆動制御回路
14 対物レンズ
15 レボルバ
16 ステージ
17 ハーフミラー
18 レンズ
19 ピンホール
20 光検出器
21 コンピュータ
22 モニタ
23 焦点移動機構
24 走査機構オフセット制御回路
30 2次元走査指示部
31 焦点移動指示部
32 データ収集部
33 画像生成部
100 走査型共焦点顕微鏡
201 Xスキャナ
202 Xドライバ
203 Yスキャナ
204 Yドライバ
205 タイミング回路
206 Y波形生成回路
207 ヘッドアンプ
208 A/D変換器
301 Y波形生成回路
302 Xオフセットドライバ
303 Xオフセットモータ
401 点光源
402 ハーフミラー
403 対物レンズ
404 試料
405 ピンホール
406 光検出器

Claims (4)

  1. レーザ光源と、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を試料に対し照射する2次元走査手段と、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を試料に集光する対物レンズと、前記試料からの反射光を受光して画像信号として出力する受光手段と、前記受光手段から出力された画像信号を収集して画像データを出力するデータ収集手段と、を備える走査型共焦点レーザ顕微鏡であって、
    前記2次元走査手段の走査領域を、前記試料の測定対象の傾きに応じて制御する2次元走査制御手段と、
    前記データ収集手段が出力した画像データを、前記測定対象の傾きに応じて、前記走査領域内の画像領域開始位置をずらすように切り出して表示画像を生成する画像生成手段と、
    を備えることを特徴とする走査型共焦点レーザ顕微鏡。
  2. 前記2次元走査手段は少なくとも1軸が共振型の走査機構であることを特徴とする請求項1記載の走査型共焦点レーザ顕微鏡。
  3. 前記2次元走査手段の走査領域の形状は、前記試料の測定対象の傾きに平行な平行四辺形であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の走査型共焦点レーザ顕微鏡。
  4. レーザ光源と、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を試料に対し照射する2次元走査手段と、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を試料に集光する対物レンズと、前記試料からの反射光を受光して画像信号として出力する受光手段と、前記受光手段から出力された画像信号を収集して画像データを出力するデータ収集手段と、を備える走査型共焦点レーザ顕微鏡であって、
    前記試料の測定対象の傾きに応じて、前記2次元走査手段の共振型の走査機構自体をその振動軸を中心に回転させる走査機構オフセット手段、
    を備えることを特徴とする走査型共焦点レーザ顕微鏡。

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