JP4410335B2 - 共焦点顕微鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は共焦点顕微鏡、特に、対象物の表面の高さ又は深さの情報を測定する共焦点顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
共焦点顕微鏡は、測定の対象物に単色光(通常はレーザ光)を照射し、対象物からの反射光又は透過光を対物レンズを含む光学系を通して受光素子で受光する。通常、受光素子の手前にはピンホールが設けられ、対象物の測定面における対物レンズの焦点と、ピンホールにおける受光側の焦点とが共焦点を形成するように光学系が形成される。このような構成によれば、対物レンズの焦点と対象物との光軸方向での相対距離を変化させたときに受光量が最大になる相対距離を求めることにより、対象物の高さ(深さ)情報を得ることができる。対物レンズの焦点と対象物との光軸方向での相対距離を変化させる方法には、対象物を光軸方向に変位させる以外に、屈折率が変化するレンズを対物レンズと対象物の間に挿入することにより、対物レンズの焦点を光軸方向に変化させる方法等がある。
【0003】
また、対象物をレーザ光で走査することにより走査範囲全域にわたって対象物の高さ情報が得られる。一次元の走査によれば一次元のラインに沿って高さ情報が得られ、二次元の走査をすれば、二次元平面全域での高さ情報、すなわち対象物の三次元情報を得ることができる。レーザ光による対象物の走査は、対象物を固定してレーザ光を偏向させる方法でもよいし、レーザ光を固定して対象物を変位させる方法でもよい。
【0004】
このような共焦点顕微鏡の一例を以下に説明する。
【0005】
図4に示すように、この共焦点顕微鏡では、レーザ光源101から出たレーザ光線はコリメートレンズ102を通りガルバノミラー103によって一次元の線に沿って偏向される。このレーザ光線はビームスプリッタ104及び1/4波長板105を通過し、第1ハーフミラー106で光路を曲げられ、結像レンズ107及び第2ハーフミラー108を通過した後、対物レンズ109によって、ステージ110上に置かれた試料(対象物)111に集光する。
【0006】
試料111からの反射光は、上記の光路を逆に辿って対物レンズ109、第2ハーフミラー108、結像レンズ107を通過し、第1ハーフミラー106で光路を曲げられて1/4波長板105を再度通過する。その結果、ビームスプリッタ104で光路を曲げられ、一次元イメージセンサ112に受光される。ガルバノ駆動回路113によってガルバノミラー103が振動すると、レーザ光線は試料111の表面を直線状に一次元走査する。
【0007】
また、試料111が置かれたステージ110は、ステージ制御回路114によって光軸方向に駆動される。対物レンズ109の焦点が試料111の表面に結ばれているとき、一次元イメージセンサ112の表面に焦点が結ばれるように、共焦点光学系が形成されている。一次元イメージセンサ112の幅は十分小さいので、一次元イメージセンサ112の手前にピンホールを設けることなく共焦点光学系が形成される。つまり、対物レンズ109の焦点が試料111の表面に結ばれているとき、一次元イメージセンサ112の受光量は最大になる。
【0008】
一次元イメージセンサ112から得られた信号はセンサ駆動回路115によって処理され、A/D変換器でディジタル値に変換された後、マイクロコンピュータを用いた処理装置(図示せず)に与えられる。処理装置は、ステージ制御回路114を介して試料111を光軸方向に変位させ、一次元イメージセンサ112の受光量が最大になるときの試料表面の光軸方向の相対位置データ(高さデータ)を得る。そして、レーザ光線が試料111の表面を直線状に一次元走査したとき、一次元イメージセンサ112に集光されたレーザ光は一次元イメージセンサ112の長手方向に沿って移動する。この結果、一次元イメージセンサ112を構成する各素子ごとに、受光量の変化による高さデータが得られる。このようにして、試料111の直線に沿う表面高さの変化、つまり断面形状が得られる。
【0009】
図4の共焦点顕微鏡は、白色光源116、コリメータレンズ117、CCDカメラ118を含む観察用光学系をも備えている。この観察用光学系は、上記の共焦点光学系と対物レンズ109を共有し、光軸が一致している。白色光源116から出た白色光は、コリメータレンズ117を通り、第2ハーフミラー108で光路を曲げられ、対物レンズ109によって試料111に集光する。試料111で反射した白色光は、対物レンズ109、第2ハーフミラー108、結像レンズ107、第1ハーフミラー106を通過してCCDカメラ118内のCCD素子に結像する。
【0010】
CCDカメラ118で撮像された試料111の表面のカラー画像は、モニタ画面に表示される。そして、上述の共焦点光学系によって測定された試料111の直線に沿う表面高さの変化、すなわち断面形状が表面のカラー画像に重畳表示される。この表示例を図5に示す。
【0011】
図5において、120は、モニタ画面に表示された、例えば半導体集積回路のベアチップの表面パターンを簡素化して描いたものである。モニタ画面の中央の横線121は、レーザ光線が試料111の表面を一次元走査する直線である。つまり、この横線に沿って試料111の表面高さが測定される。その結果得られた断面形状が輪郭線122として表示される。
【0012】
上述のように、この共焦点顕微鏡は、一次元のラインに沿って試料の表面高さを測定する。二次元の走査をして二次元走査の全域での高さ情報を得る場合に比べて、装置の機械的及び電気的構造が簡素になり、コスト低減を図ることができる利点を有する。試料によっては、一次元のラインに沿う高さ又は深さの変化が分かれば十分である測定も多い。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の共焦点顕微鏡は、図5に示したように、高さ情報が得られる一次元のラインがモニタ画面の中央部横線に固定されている。これは、共焦点光学系から得られる高さ情報とCCDカメラによるカラー画像との対応をとるための合理的な構成として、共焦点光学系と観察用光学系とで対物レンズを共用し、光軸を一致させているからである。
【0014】
したがって、例えば、図5に示された試料の表面画像中の領域123を通るライン124に沿う高さ情報を得ようとすれば、モニタ画面を見ながら領域123が画面中央部に来るように、ステージ110上で試料111を動かす必要がある。しかし、この試料111の表面画像は拡大画像であるから、上記の位置決めは容易ではなく、かなり骨の折れる作業である。
【0015】
一方、試料の表面を二次元走査をして二次元走査の全域で高さ情報を得る共焦点顕微鏡の場合は、コンピュータ処理によって任意のラインに沿う表面形状(断面の輪郭)を得ることが可能である。しかし、この場合は、二次元走査の全域で高さ情報を得た後に、所望のラインに沿う高さ情報を抽出するので、測定時間が長くかかる欠点を有している。
【0016】
そこで本発明は、任意の測定ラインに沿う高さ情報の変化を得ることができ、しかも測定に要する時間が短い共焦点顕微鏡を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明による共焦点顕微鏡は、対象物に光を照射する光源と前記対象物からの反射光又は透過光を対物レンズを含む光学系を通して受光する第1受光素子とを含む共焦点光学系と、前記対象物を前記光で走査するための走査機構と、前記対象物を前記対物レンズを含む光学系を通して撮像してカラー画像を得る第2受光素子を含む非共焦点光学系と、前記対物レンズの焦点と前記対象物との光軸方向での相対距離を変化させる変位機構と、前記カラー画像を表示する表示装置と、所望の測定ラインを指定する測定ライン指定手段と、前記走査機構により前記光で所定の走査平面範囲内を走査させ、該走査平面範囲内の複数の点に関して、前記対物レンズの焦点と前記対象物との光軸方向での相対距離を前記変位機構により変化させながら、前記第1受光素子の受光量が最大になるときの輝度信号から各点でピントの合った被写界深度の深い画像を得て前記第2受光素子から得られる前記カラー画像と該被写界深度の深い画像とを組み合わせて被写界深度の深いカラー画像を生成し、前記表示装置に被写界深度の深いカラー画像を表示させることができ、断面形状測定モードでは、前記測定ライン指定手段で所望の測定ラインを指定するために前記第2受光素子からの前記カラー画像を前記表示装置に表示させ、前記走査機構により前記光で前記測定ライン指定手段で指定された測定ラインを走査させ、該測定ラインに沿う複数の点に関して、前記対物レンズの焦点と前記対象物との光軸方向での相対距離を前記変位機構により変化させながら、各点における前記第1受光素子の受光量が最大になるときの前記相対距離を前記対象物の表面の高さ情報として求め、前記対象物の表面高さの変化を前記測定ラインに沿って求める、前記表示装置に求めた前記対象物の表面高さの前記測定ラインに沿う変化を表示させる処理装置とを備えている。
【0018】
上記のような構成によれば、測定ライン指定手段で指定された所望の測定ラインに沿って対象物の表面高さ情報が求められる。つまり、対象物の表面高さの変化がその測定ラインに沿って求められる。したがって、二次元走査の全域で高さ情報を得る測定に比べて、測定時間が大幅に短縮される。しかも、例えばモニタ画面を見ながら対象物を動かして高さ変化を測定したい個所を画面中央に合わせるといった操作は不要である。測定ライン指定手段によって、モニタ画面の任意の場所に測定ラインを指定することができる。
【0019】
具体的な構成として、好ましくは、表示装置が対象物の表面映像を表示し、測定ライン指定手段は、表面映像に測定ラインを重畳表示させ、測定ラインを移動自在とすることにより、表示装置に表示された表面映像の範囲内の任意の測定ラインを指定する。例えばカーソル移動用キー、又は、マウスのようなポインティングデバイスを用いて、測定ラインを移動する。このようにして、簡単で自然な操作によって、測定ラインを画面上の任意の位置に指定することができる。測定ラインを指定する他の方法として、例えば測定ラインのX座標又はY座標(もしくは両方)をキーボード等から数値入力する方法も考えられる。
【0020】
上記の走査機構が光源からの光線を第1の方向に偏向させる第1偏向機構(例えば水平偏向装置)と第2の方向に偏向させる第2偏向機構(例えば垂直偏向装置)とを含む2次元走査機構である場合、第2の偏向機構による走査を任意の位置で停止する部分偏向停止手段を更に備え、部分偏向停止手段が、測定ライン指定手段で指定された測定ラインの情報に従って第2の偏向機構による走査を指定位置で停止することにより、第1の偏向機構のみによる測定ラインに沿う1次元走査が実行される構成が好ましい。このようにして、二次元平面での高さ情報、すなわち三次元情報を得る共焦点顕微鏡にあっても、簡単な構成を付加することによって、任意の測定ラインに沿う対象物の表面高さの変化を短時間で測定することができるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1に、本発明に係る共焦点顕微鏡の概略構成を示す。本発明の共焦点顕微鏡は、共焦点光学系1と、非共焦点光学系2とを備えている。
【0023】
まず、共焦点光学系1について説明する。共焦点光学系1は、試料wに単色光(好ましくはレーザ光)を照射するための光源10、第1コリメートレンズ11、偏光ビームスプリッタ12、1/4波長板13、水平偏向装置14a、垂直偏向装置14b、第1リレーレンズ15、第2リレーレンズ16、対物レンズ17、結像レンズ18、ピンホール板PH、第1受光素子19等を含んでいる。
【0024】
光源10には、例えば赤色レーザ光を発するHe−Neレーザが用いられる。レーザ駆動回路44によって駆動される光源10から出たレーザ光は、第1コリメートレンズ11を通り、偏光ビームスプリッタ12で光路を曲げられ、1/4波長板13を通過する。この後、水平偏向装置14a及び垂直偏向装置14bによって水平(横)方向及び垂直(縦)方向に偏向された後、第1リレーレンズ15及び第2リレーレンズ16を通過し、対物レンズ17によって試料ステージ30上に置かれた試料wの表面に集光される。
【0025】
水平偏向装置(第1の偏向機構)14a及び垂直偏向装置(第2の偏向機構)14bは、それぞれガルバノミラーで構成され、レーザ光を水平及び垂直方向に偏向させることにより、試料wの表面をレーザ光で走査する。説明の便宜上、水平方向をX方向、垂直方向をY方向ということにする。試料ステージ30は、ステージ制御回路40によりZ方向(光軸方向)に駆動される。つまり、試料ステージ30及びステージ制御回路40は、対物レンズ17の焦点と試料(対象物)wとの光軸方向での相対距離を変化させる変位機構を構成している。なお、試料ステージ30は、手動操作によってX方向及びY方向に変位可能である。
【0026】
試料wで反射されたレーザ光は、上記の光路を逆に辿る。すなわち、対物レンズ17、第2リレーレンズ16及び第1リレーレンズ15を通り、水平偏向装置14a及び垂直偏向装置14b(ガルバノミラー)を介して1/4波長板13を再び通る。この結果、レーザ光は偏光ビームスプリッタ12を透過し、結像レンズ18によって集光される。集光されたレーザ光は、結像レンズ18の焦点位置に配置されたピンホール板PHのピンホールを通過して第1受光素子19に入射する。第1受光素子19は、例えばフォトマルチプライヤ又はフォトダイオードで構成され、受光量を電気信号に変換する。受光量に相当する電気信号は、出力アンプ及びゲイン制御回路(図示せず)を介して第1A/Dコンバータ41に与えられ、ディジタル値に変換される。
【0027】
上記のような構成の共焦点光学系1により、試料wの高さ(深さ)情報を得ることができる。以下に、その原理を簡単に説明する。
【0028】
上述のように、試料ステージ30がステージ制御回路40によってZ方向(光軸方向)に駆動されると、対物レンズ17の焦点と試料wとの光軸方向での相対距離が変化する。そして、対物レンズ17の焦点が試料wの表面(被測定面)に結ばれたときに、試料wの表面で反射されたレーザ光は上記の光路を経て結像レンズ18で集光され、ほとんどすべてのレーザ光がピンホール板PHのピンホールを通過する。したがって、このときに、第1受光素子19の受光量が最大になる。逆に、対物レンズ17の焦点が試料wの表面(被測定面)からずれている状態では、結像レンズ18によっての集光されたレーザ光はピンホール板PHからずれた位置に焦点を結ぶので、一部のレーザ光しかピンホールを通過することができない。その結果、第1受光素子19の受光量は著しく低下する。
【0029】
したがって、試料wの表面の任意の点について、試料ステージ30をZ方向(光軸方向)に駆動しながら第1受光素子19の受光量を検出すれば、その受光量が最大になるときの試料ステージ30のZ方向位置(対物レンズ17の焦点と試料wとの光軸方向での相対距離)を高さ情報として一義的に求めることができる。
【0030】
実際には、試料ステージ30を1ステップ移動するたびに水平偏向装置14a及び垂直偏向装置14bによって試料wの表面を走査して第1受光素子19の受光量を得る。試料ステージ30を測定範囲の下端から上端までZ方向に移動させたとき、走査範囲内の複数の点(画素)について、図2に示すようにZ方向位置に応じて変化する受光量データが得られる。この受光量データに基づいて、最大受光量とそのときのZ方向位置が各点(画素)ごとに得られる。したがって、試料wの表面高さのXY平面での分布が得られる。この処理は、マイクロコンピュータを用いた処理装置46によって実行される。
【0031】
得られた表面高さの分布は、例えば高さデータを輝度データに変換することにより、明るさの分布として表示装置47のモニタ画面に表示される。あるいは、後述するように、指定した測定ラインに沿う表面高さの変化を断面形状として画面に表示することもできる。
【0032】
また、走査範囲内の複数の点について得られた受光量を輝度データとする輝度信号から、試料wの表面画像(白黒画像)が得られる。各点(画素)における最大受光量を輝度データとして輝度信号を生成すれば、被写界深度の深い画像、すなわち、表面高さの異なる各点でピントの合った画像が得られる。また、任意の注目画素で最大受光量が得られた高さ(Z方向での位置)に固定した場合は、他の画素の受光量は著しく小さくなるので、その注目画素の周辺のみが明るく、注目画素から離れるにしたがって急激に輝度が低下する画像が得られる。
【0033】
つぎに、非共焦点光学系2について説明する。非共焦点光学系2は、試料wに白色光(カラー画像撮影用の照明光)を照射するための白色光源20、第2コリメートレンズ21、第1及び第2のハーフミラー22,23、第2受光素子としてのカラーCCD24等を含んでいる。また、非共焦点光学系2は共焦点光学系1の対物レンズ17を共用し、両光学系1,2の光軸は一致している。
【0034】
白色光源20には例えば白色ランプが用いられるが、特に専用の光源を設けず、自然光又は室内光を利用してもよい。白色光源20から出た白色光は、第2コリメートレンズ21を通り、第1ハーフミラー22で光路を曲げられ、対物レンズ17によって試料ステージ30上に置かれた試料wの表面に集光される。
【0035】
試料wで反射された白色光は、対物レンズ17、第1ハーフミラー22、第2リレーレンズ16を通過し、第2ハーフミラー23で反射されてカラーCCD24に入射して結像する。カラーCCD24は、共焦点光学系1のピンホール板PHのピンホールと共役又は共役に近い位置に設けられている。カラーCCD24で撮像されたカラー画像は、CCD駆動回路43によって読み出され、そのアナログ出力信号は第2A/Dコンバータ42に与えられ、ディジタル値に変換される。このようにして得られたカラー画像は、試料wの観察用の拡大カラー画像として表示装置47のモニタ画面に表示される。
【0036】
上述のように、本実施形態の共焦点顕微鏡は、共焦点光学系による試料の高さ(深さ)の分布の測定及び表示、共焦点画像の表示、非共焦点光学系によるカラー画像の撮像及び表示、その他種々の機能を備えている。共焦点光学系で得られた被写界深度の深い白黒画像と非共焦点光学系で得られた通常のカラー拡大画像とを組み合わせて、被写界深度の深いカラー拡大画像を生成し、表示することもできる。
【0037】
また、指定した測定ラインに沿う表面高さの変化を断面形状として画面に表示することもできる。この場合、XY平面の全域にわたって試料wをレーザ光で走査するのではなく、測定ラインに沿ってのみ走査すれば、高さデータの測定に要する時間を大幅に短縮することができる。以下、この測定モード(以下、断面形状測定モードという)について説明する。
【0038】
図3に、断面形状測定モードのフローチャートを示す。まず、ステップ#101において、Y方向の位置を決定する。本実施形態では、測定ラインはX方向に延びる直線である。したがって、Y方向の位置を指定することによって測定ラインが指定される。測定ラインを指定する具体的な操作手順は次の通りである。なお、測定ラインの指定に用いられる操作キー等を含む操作パネル48が測定ライン指定手段を構成する。
【0039】
表示装置47のモニタ画面に、上述の非共焦点光学系によるカラー画像が表示されているとする。この表示モードで、試料ステージ30を手動操作によってX方向及びY方向に移動させることにより、試料wの断面形状を測定したい箇所を含む領域をモニタ画面に表示させる。つぎに、モニタ画面に重畳表示される条件設定用ボックスを用いて、断面形状測定モードを選択すると共に、測定範囲(高さデータの最大値と最小値との差)、測定ピッチ(1ステップ当たりの高さ)等の測定条件を設定する。そして、確認ボタンを押すと、条件設定用ボックスの表示が消え、横方向の測定ラインが現れる。試料wの表面カラー画像は表示されたままである。
【0040】
操作パネル48のカーソルキー又はマウスを操作することにより、表示装置47のモニタ画面に表示された試料wの表面カラー画像の所望の箇所に測定ラインを移動させる。この操作は、図5に示した従来の共焦点顕微鏡のモニタ画面において、横線(測定ライン)121を上下方向(Y方向)に移動させることに相当する。
【0041】
本実施形態の共焦点顕微鏡では上記のようにして測定ラインのY方向位置を指定するが、他の指定方法として、Y座標を数値入力する方法も考えられる。また、測定ラインをX方向ではなくY方向に延びる直線とし、X方向の任意の位置を上記と同様にして指定する構成も考えられる。
【0042】
上記のようにして測定ラインのY方向位置が決定されると(ステップ#101)、このY方向位置データが部分偏向停止回路(図1の45)に与えられる。部分偏向停止回路45は、Y方向位置データにしたがって、垂直偏向装置14bによるレーザ光の偏向を停止し、そのY方向位置に固定する。具体的には、部分偏向停止回路45は、垂直偏向装置14bを構成するガルバノミラーに与える交流電圧の振幅をゼロにすると共に、上記のY方向位置データに対応する直流電圧を与える。これにより、垂直偏向装置14bを構成するガルバノミラーは所定の角度で停止する。
【0043】
この結果、光源10から発したレーザ光は、水平偏向装置14aによって水平方向にのみ偏向され、指定された測定ラインに沿って試料wの表面をX方向に走査する(ステップ#102)。
【0044】
マイクロコンピュータで構成された処理装置46は、測定ラインに沿う各画素の受光量をZ方向位置と対応付けてメモリに記憶する(ステップ#103)。各画素の受光量は、前述のように、第1受光素子19からの信号を第1A/Dコンバータ41でディジタル値に変換したデータである。
【0045】
つぎに、試料ステージ30を1ピッチ(1ステップ)上昇させる(ステップ#104)。なお、測定開始時に、試料ステージ30の初期位置は測定範囲の下端位置にセットされている。
【0046】
続いて、試料wの表面を指定された測定ラインに沿ってX方向に再び走査する(ステップ#105)。処理装置46は、このときに得られる各画素の新たな受光量をメモリに記憶されている各画素の光量と比較する(ステップ#106)。新たな受光量が記憶光量より大きければ、受光量及びZ方向位置の記憶データを更新する(ステップ#107)。新たな受光量が記憶光量より小さい場合は何もせずにステップ#108に進む。
【0047】
ステップ#108において、処理装置46は、試料ステージ30のZ方向位置を測定範囲の上端位置と比較する。上端位置より低ければステップ#104に戻る。こうして、試料ステージ30のZ方向位置が測定範囲の上端位置に達するまで、ステップ#104〜#108の処理を繰り返す。
【0048】
試料ステージ30のZ方向位置が測定範囲の上端位置に達すれば、測定結果を表示装置47のモニタ画面に表示して(ステップ#109)測定を終了する。メモリには、測定ラインに沿う各画素について、最大受光量とそのときのZ方向位置のデータが記憶されており、これが測定結果に相当する。各画素のZ方向位置をつなぐと測定ラインに沿う断面形状が得られ、従来技術の説明で図5に示した断面形状の輪郭線122のようにモニタ画面に表示される。
【0049】
なお、上記の実施形態の説明において、考えられる変形例についても適宜説明したが、本発明は、その他にも、種々の変形例又は形態による実施が可能である。例えば、光による試料の走査は、水平偏向及び垂直偏向による二次元走査に限らず、種々の走査方法が提案されている。例えば、シリンドリカルレンズを用いてX方向に細長い光(スリット光)を生成し、これをY方向に偏向すれば、二次元走査が可能である。この場合も、Y方向の偏向を任意の位置で停止することにより、X方向の測定ラインに沿う断面形状を短時間で得ることができる。
【0050】
また、走査のメカニズムは複雑になるが、測定ラインをX方向又はY方向の直線に限らず、斜めの直線として指定することも可能である。さらに、測定ラインを階段状の線、又は曲線として指定することも考えられる。
【0051】
また、上記の実施形態の共焦点顕微鏡は反射型の顕微鏡であるが、透過型の共焦点顕微鏡にも本発明を適用することができる。透過型の顕微鏡の場合は、試料の裏面から共焦点光学系のレーザ光及び非共焦点光学系の白色光が照射される。共焦点光学系の光源はレーザに限らず、単色光源であればよい。非共焦点光学系の光源は自然光又は室内光で代用することもできる。
【0052】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の共焦点顕微鏡によれば、モニタ画面に表示された試料の表面画像を参照しながら、所望の位置に測定ラインを指定し、この測定ラインに沿う断面形状を短時間で得ることができる。つまり、従来の一次元走査による共焦点顕微鏡のように、測定ラインがモニタ画面の中央部に固定されることなく、任意の位置を指定することができると共に、従来の二次元走査による共焦点顕微鏡のように、測定ラインに沿う断面形状を得るまでの時間が長くかかることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る共焦点顕微鏡の概略構成を示す図である。
【図2】共焦点光学系によって得られる受光量とZ方向位置との関係を例示するグラフである。
【図3】本発明の実施形態に係る共焦点顕微鏡における断面形状測定モードのフローチャートである。
【図4】従来の共焦点顕微鏡の概略構成を示す図である。
【図5】従来の共焦点顕微鏡による断面形状測定結果を例示する図である。
【符号の説明】
1 共焦点光学系
2 非共焦点光学系
10 光源
14a 水平偏向装置(第1走査機構)
14b 垂直偏向装置(第2走査機構)
19 第1受光素子
30 試料ステージ(変位機構)
40 ステージ制御回路(変位機構)
45 部分偏向停止回路
46 処理装置
47 表示装置
48 操作パネル(測定ライン指定手段)
w 試料(対象物)

Claims (3)

  1. 対象物に光を照射する光源と前記対象物からの反射光又は透過光を対物レンズを含む光学系を通して受光する第1受光素子とを含む共焦点光学系と、
    前記対象物を前記光で走査するための走査機構と、
    前記対象物を前記対物レンズを含む光学系を通して撮像してカラー画像を得る第2受光素子を含む非共焦点光学系と、
    前記対物レンズの焦点と前記対象物との光軸方向での相対距離を変化させる変位機構と、
    前記カラー画像を表示する表示装置と、
    所望の測定ラインを指定する測定ライン指定手段と
    記走査機構により前記光で所定の走査平面範囲内を走査させ、該走査平面範囲内の複数の点に関して、前記対物レンズの焦点と前記対象物との光軸方向での相対距離を前記変位機構により変化させながら、前記第1受光素子の受光量が最大になるときの輝度信号から各点でピントの合った被写界深度の深い画像を得て前記第2受光素子から得られる前記カラー画像と該被写界深度の深い画像とを組み合わせて被写界深度の深いカラー画像を生成し、前記表示装置に被写界深度の深いカラー画像を表示させることができ
    断面形状測定モードでは、前記測定ライン指定手段で所望の測定ラインを指定するために前記第2受光素子からの前記カラー画像を前記表示装置に表示させ、前記走査機構により前記光で前記測定ライン指定手段で指定された測定ラインを走査させ、該測定ラインに沿う複数の点に関して、前記対物レンズの焦点と前記対象物との光軸方向での相対距離を前記変位機構により変化させながら、各点における前記第1受光素子の受光量が最大になるときの前記相対距離を前記対象物の表面の高さ情報として求め、前記対象物の表面高さの変化を前記測定ラインに沿って求める、前記表示装置に求めた前記対象物の表面高さの前記測定ラインに沿う変化を表示させる処理装置とを備えた共焦点顕微鏡。
  2. 前記表示装置が前記対象物の表面映像を表示し、前記測定ライン指定手段は、前記表面映像に前記測定ラインを重畳表示させ、前記測定ラインを移動自在とすることにより、前記表示装置に表示された表面映像の範囲内の任意の測定ラインを指定し、指定された測定ラインに沿って前記処理装置が前記対象物の表面高さの変化を求める請求項1記載の共焦点顕微鏡。
  3. 前記走査機構は、光源からの光線を第1の方向に偏向させる第1偏向機構と第2の方向に偏向させる第2偏向機構とを含む2次元走査機構であり、前記第2の偏向機構による走査を任意の位置で停止する部分偏向停止手段を更に備え、前記部分偏向停止手段が、前記測定ライン指定手段で指定された測定ラインの情報に従って前記第2の偏向機構による走査を指定位置で停止することにより、前記第1の偏向機構のみによる前記測定ラインに沿う1次元走査が実行され、前記測定ラインに沿う前記対象物の表面高さの変化が求められる請求項1記載の共焦点顕微鏡。
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