JP2004053922A - 走査画像の補正方法、そのプログラム、及びレーザ走査型顕微鏡 - Google Patents
走査画像の補正方法、そのプログラム、及びレーザ走査型顕微鏡 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】予め、ズーム光学装置2のズーム倍率毎に、光ビームのビーム径が変化させられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれ量を、その走査画像の位置ずれが相殺されるような、XYスキャナ3の中心角の移動量に変換し、それを対ズーム補正データとして記憶媒体11bの対ズーム補正データテーブルに登録しておく。実際に標本画像取得処理においては、ズーム光学装置2に設定されているズーム倍率に応じた対ズーム補正データを対ズーム補正データテーブルから読み出し、その対ズーム補正データに基づいてXYスキャナ3の中心角を制御する。これにより、上記課題を解決する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、走査機構により標本面を光ビームで二次元走査し、標本面からの光を光電変換手段により電気信号に変換して画像データを形成する走査型レーザ顕微鏡に適用される技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、標本面を光ビームで二次元的に走査し、標本からの蛍光、透過光、又は反射光を光電変換して電気信号に変換し、変換した電気信号に基づいて画像データを形成する走査型レーザ顕微鏡が知られている。
【0003】
この走査型レーザ顕微鏡には、一般的に、瞳径が各々異なる複数の対物レンズが搭載されている。従って、対物レンズが切り替えられた際には、その切り替えられた対物レンズの瞳径に応じて光ビームのビーム径を変化させる必要がある。また、同一の対物レンズを使用して焦点深度の深い標本像を取得する場合には、その対物レンズの瞳径よりも小さいビーム径の光ビームを作り出す必要がある。
【0004】
そのような事情から、このような走査型レーザ顕微鏡においては、対物レンズに入射させる光ビームのビーム径を変化させるビーム径変換光学装置が用いられている。
例えば、特開平10−528216号公報や特開昭60−56117号公報には、ビーム径変換光学装置の一種であるズーム光学装置を用いて、対物レンズに入射させる光ビームのビーム径を変化させる技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このビーム径変換光学装置を用いて光ビームのビーム径を変化させた場合、光ビームの光軸に角度ずれが生じて標本面に照射する光ビームの位置がずれてしまい、結果として走査画像がずれてしまうという問題があった。
【0006】
例えば、光ビームのビーム径を変化させるために、前述の公報に記載されているズーム光学装置を動作させてズーム倍率を変化させると、光ビームの光軸に角度ずれが生じ、結果として図10に示したような走査画像のずれが生じてしまうことになった。尚、同図においては、ズーム倍率変更前(ズーム光学系動作前)の走査画像を実線で示し、ズーム倍率変更後(ズーム光学系動作後)の走査画像を点線で示している。
【0007】
特に、近年においては、超高倍率での忠実な像再現が望まれていることから、このような光ビームの光軸ずれに起因する走査画像の位置ずれを無視できない状況にある。
本発明の課題は、上記実情に鑑み、光ビームの光軸ずれに起因する走査画像の位置ずれを補正する、走査画像の補正方法及びそのプログラムを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の態様は、光ビームを標本上に集光する対物レンズと、前記標本上において前記光ビームを二次元走査するための走査機構と、前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径を変化させるための、前記走査機構とレーザ光源との間に配置されたビーム径変換光学装置とを備えたレーザ走査型顕微鏡により取得される走査画像の補正方法であって、前記ビーム径変換光学装置の動作により前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径が変化させられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれ量に基づいて前記走査機構を制御する、レーザ走査型顕微鏡により取得される走査画像の補正方法である。
【0009】
上記の方法によれば、光ビームのビーム径が変化させられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを補正することができる。
本発明の第二の態様は、光ビームを標本上に集光する対物レンズと、前記標本上において前記光ビームを二次元走査するための走査機構と、前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径を変化させるための、前記走査機構とレーザ光源との間に配置されたビーム径変換光学装置とを備えたレーザ走査型顕微鏡により取得される走査画像の補正方法であって、前記ビーム径変換光学装置の動作により前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径が変化させられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを相殺するような前記走査機構の制御データを生成して記憶し、記憶された前記制御データに基づいて前記走査機構を制御する、レーザ走査型顕微鏡により取得される走査画像の補正方法である。
【0010】
上記の方法によれば、光ビームのビーム径が変化させられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを補正することができる。
本発明の第三の態様は、光ビームを標本上に集光する対物レンズと、前記標本上において前記光ビームを二次元走査するための走査機構と、前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径を変化させるための、前記走査機構とレーザ光源との間に配置されたビーム径変換光学装置と、共焦点効果をもたらすピンホールと、を備えたレーザ走査型顕微鏡により取得される走査画像の補正方法であって、前記ビーム径変換光学装置の動作により前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径が変化させられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを相殺するような前記走査機構の制御データを生成して記憶し、記憶された前記制御データに基づいて前記走査機構を制御した際に、該制御に応じて、最も共焦点効果が得られる位置へ前記ピンホールを移動させるような前記ピンホールの移動量データを生成して記憶し、記憶された前記制御データに基づいて前記走査機構を制御すると共に、該制御に応じて、記憶された前記移動量データに基づいて前記ピンホールを移動制御する、レーザ走査型顕微鏡により取得される走査画像の補正方法である。
【0011】
上記の方法によれば、光ビームのビーム径が変化させられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを補正することができると共に、ピンホールの位置を制御することで、共焦点効果を最適な状態に保つことができる。
本発明の第四の態様は、光ビームを標本上に集光する対物レンズと前記標本上において前記光ビームを二次元走査するための走査機構を備えたレーザ走査型顕微鏡により取得される走査画像の補正方法であって、前記対物レンズが切り替えられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを相殺するような前記走査機構の制御データを生成して記憶し、記憶された前記制御データに基づいて前記走査機構を制御する、レーザ走査型顕微鏡により取得される走査画像の補正方法である。
【0012】
上記の方法によれば、対物レンズが切り替えられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを補正することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
はじめに第一の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第一の実施の形態に係る走査型レーザ顕微鏡の構成例である。同図において、各構成要素間を結ぶ細線は光路を示し、各構成要素間を結ぶ太線は信号線を示している。
【0014】
レーザ光源1から照射される光ビームは、ズーム光学装置2を通り、XYスキャナ3によって偏向され、レボルバ4に装着された対物レンズ5を通り、ステージ6上の試料面を走査する。
ここで、対物レンズ5は、光ビームを標本上に集光するものである。また、ズーム光学装置2は、PC(パーソナルコンピュータ)11のCPU11aの制御の基、内部のズーム光学系を移動させてズーム倍率を変化させることにより、対物レンズ5の瞳の位置における光ビームのビーム径を変化(変換)させる装置である。尚、本実施形態では、ビーム径変換光学装置の一例として、ズーム光学装置2を適用しているが、その他公知のビーム径変換光学装置を適用するようにしても良い。また、XYスキャナ3は、CPU11aの制御の基、光ビームをXY方向に二次元的に偏向するものである。
【0015】
また、光ビームを走査することによって生じた試料面からの光(透過光、反射光、又は蛍光等)は、対物レンズ5及びXYスキャナ3を通り、光学フィルタ7によって検出すべき波長が選択され、ピンホール8を通り、光検出器9によって電気信号に変換され、A/D変換器10によってデジタルデータに変換される。A/D変換器10はPC(パーソナルコンピュータ)11のCPU11aに接続され、CPU11aはフレームメモリ12を介して表示装置13へ接続され、CPU11aにより、A/D変換器10によって変換されたデジタルデータに基づいて標本像(試料像)に応じた画像データが形成され、この画像データに応じた画像等が表示装置13へ表示される。
【0016】
また、PC11の記憶媒体11bには、光軸補正プログラムと対ズーム補正データテーブル等が格納されている。光軸補正プログラムは、CPU11aに実行させることによって、光ビームの光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを補正する処理や各種の補正データの生成処理、等といった処理を行わせるためのプログラムである。また、対ズーム補正データテーブルは、後述する対ズーム補正データ生成処理によって生成される対ズーム補正データ(スキャナ3の制御データ)が登録されるテーブルである。この対ズーム補正データは、ズーム光学装置2のズーム倍率が変化させられたときの各ズーム倍率に応じた光ビームの光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを相殺するようなデータである。
【0017】
続いて、この対ズーム補正データテーブルに登録される対ズーム補正データの生成処理について説明する。
図2は、その対ズーム補正データの生成処理の一例を示したフローチャートである。尚、本処理は、CPU11aが記憶媒体11bに格納されている光軸補正プログラムを実行することによって実現されるものである。また、本処理は、最適な対ズーム補正データが登録されるように、格子チャート等の標準サンプルがステージ上に載置されて行われる。
【0018】
同図において、まず、S201では、ズーム光学装置2のズーム倍率の単位ステップが設定される。尚、この単位ステップの設定は、例えば、ユーザの指示に応じて設定される。また、後述する第一のカウンタの値と第二のカウンタの値は0に初期化(設定)される。
【0019】
S202では、ズーム光学装置2に設定可能な最大倍率が、前ステップで設定された単位ステップで除算され、その商が第一のカウンタの値として設定される。例えば、最大倍率が10倍、単位ステップとして0.1倍が設定されたときには、第一のカウンタの値として100(=10/0.1)が設定される。
【0020】
S203では、ズーム光学装置2のズーム光学系が移動されて、ズーム倍率が基準ズーム倍率に設定される。尚、本例では、本ステップにおいて、基準ズーム倍率としてズーム倍率が最小倍率(1倍)に設定されるものとするが、最大倍率に設定されるものであっても良い。
【0021】
S204では、標準サンプルの走査が行われ、取得された画像が基準画像として登録される。
S205では、前ステップにおいて登録された基準画像の中心(例えば基準画像のXY座標)が基準中心として登録される。
【0022】
S206では、ズーム光学装置2のズーム光学系が移動されて、前述のS201にて設定された単位ステップに従って、ズーム倍率が1単位ステップ上げられる。但し、S203において基準ズーム倍率として最大倍率が設定されていた場合には、1単位ステップ下げられることになる。
【0023】
S207では、標準サンプルの走査が行われ、走査画像が取得される。
S208では、前ステップで取得された走査画像の中心(例えば走査画像のXY座標)と、前述のS205にて登録された基準画像の基準中心とが比較され、基準画像に対する、走査画像のX方向(水平方向)のずれ量及びY方向(垂直方向)のずれ量が取得される。
【0024】
S209では、前ステップにて取得されたX方向及びY方向のずれ量が、前述の基本画像と走査画像のずれが相殺されるような、XYスキャナ3における、Xスキャナ(水平方向のガルバノメータスキャナ)の中心角の移動量及びYスキャナ(垂直方向のガルバノメータスキャナ)の中心角の移動量に変換され、それぞれズーム光学装置2の当該倍率における水平方向及び垂直方向のズーム補正データとして、対ズーム補正データテーブルに登録される。これにより、対ズーム補正データが生成され、それが対ズーム補正データテーブルに登録される。
【0025】
S210では、第二のカウンタの値がインクリメントされる。
S211では、第一のカウンタの値と第二のカウンタの値が等しいか否かが判定され、その判定結果がYesの場合には本処理が終了し、Noの場合にはS206へ処理が戻り、第一のカウンタの値と第二のカウンタの値が等しくなるまで前述の処理が繰り返される。
【0026】
以上、本処理が実行されることにより、ズーム光学装置2の各ズーム倍率に対応する対ズーム補正データが生成され、それらが対ズーム補正データテーブルに登録される。
尚、上述の処理では、ズーム光学装置2に設定可能な全ズーム倍率範囲における、単位ステップ毎の対ズーム補正データが生成されるものであったが、実際の測定に用いるズーム倍率範囲を考慮して、そのズーム倍率範囲のみにおける、単位ステップ毎の対ズーム補正データが生成されるようにしても良い。但し、その場合には、S202において、カウンタ1の値が、そのズーム倍率範囲に対応した値に設定され、S205から処理が移行された直後におけるS206において、そのズーム倍率範囲における最小倍率(若しくは最大倍率)に対応したズーム倍率に設定される。
【0027】
また、このような場合、そのズーム倍率範囲として、低倍率範囲に対応する対ズーム補正データを登録させる場合には、基準ズーム倍率として最大倍率を設定し、又は高倍率範囲に対応する対ズーム補正データを登録させる場合には、基準ズーム倍率として最小倍率を設定するようにすれば、基準画像に対する走査画像のずれが大きくなり、より精度の高い対ズーム補正データを得ることができる。
【0028】
次に、実際の標本画像取得処理において、上述の対ズーム補正データテーブルが用いて行われる、光ビームの光軸のずれに起因する走査画像の位置ずれを補正する処理について説明する。
この走査画像の位置ずれを補正する処理は、実際の標本画像の取得処理において、レーザ光源1から照射された光ビームのビーム径を対物レンズ5の瞳径に対応させるため、或いは任意のビーム径に変化させるために、ズーム光学装置2の動作により、そのズーム倍率が変更(設定)される毎に行われる処理である。但し、本処理は、対ズーム補正データテーブルに登録された対ズーム補正データが生成されたときに使用された対物レンズ5が使用されて処理が行われるものとする。
【0029】
図3は、その走査画像の位置ずれを補正する処理の一例を示したフローチャートである。尚、本処理は、CPU11aが記憶媒体11bに格納されている光軸補正プログラムを読み出し実行することによって実現されるものである。
同図において、まず、S301では、ズーム光学装置2に設定されているズーム倍率が取得される。
【0030】
S302では、前ステップにて取得されたズーム倍率に対応する水平方向の対ズーム補正データが、対ズーム補正データテーブルから取得される。
S303では、前述のS301のステップにおいて取得されたズーム倍率に対応する垂直方向の対ズーム補正データが、対ズーム補正データテーブルから取得される。
【0031】
尚、S302及びS303の処理において、対ズーム補正データテーブルに、対応する対ズーム補正データが登録されていない場合には、登録されている対ズーム補正データから補間により求めるようにしても良い。例えば、登録されている対ズーム補正データであって、S301で取得されたズーム倍率の前後となるズーム倍率に対応する対ズーム補正データの平均値等により求めるようにして良い。
【0032】
S304では、前述のS302にて取得された水平方向の対ズーム補正データに応じて、XYスキャナ3の水平方向のガルバノメータスキャナの中心角が移動される。
S305では、前述のS303にて取得された垂直方向の対ズーム補正データに応じて、XYスキャナ3の垂直方向のガルバノメータスキャナの中心角が移動され、本処理が終了する。
【0033】
以上、本処理が実行されることにより、ズーム光学装置2のズーム光学系が移動されてズーム倍率が変更(設定)されると、変更されたズーム倍率に対応する対ズーム補正データに応じて、光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれ量が相殺されるように、XYスキャナ3の中心角が移動(調整)される。
【0034】
これにより、ズーム光学装置2の動作により光ビームのビーム径が変化されたときに生じる、光ビームの光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを無くすことが可能になる。
次に、本発明の第二の実施の形態について説明する。
【0035】
図4は、本発明の第ニの実施の形態に係る走査型レーザ顕微鏡の構成例である。同図において、図1に示した構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付している。
図4に示したように、本実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡は、図1に示した構成に加え、更にビンホール制御機構14を備えている。このピンホール制御機構14は、CPU11aの制御の基に、ピンホール8を二次元的(ピンホール面と平行な方向)に移動させるものである。また、記憶媒体11bには、更に対ピンホール補正データテーブルが格納されている。この対ピンホール補正データテーブルは、後述する対ピンホール補正データ生成処理によって生成される対ピンホール補正データ(ピンホール8の移動量データ)が登録されるテーブルである。この対ピンホール補正データは、前述の対ズーム補正データに基づいてXYスキャナ3の中心角が移動されたときに、その移動に応じてピンホール8を最適な位置(最も共焦点効果が得られる位置)へ移動させるためのデータである。
【0036】
その他の構成については、図1に示した通りである。
続いて、この対ピンホール補正データテーブルに登録される対ピンホール補正データの生成処理について説明する。
図5(a),(b) は、対ピンホール補正データの生成処理の一例を示したフローチャートである。尚、本処理は、CPU11aが記憶媒体11bに格納されている光軸補正プログラムを実行することによって実現されるものである。また、本処理は、最適な対ピンホール補正データが生成されるように、平面ミラー又は均一な蛍光を発する蛍光板等の標準サンプルがステージ上に載置されて行われる。また、本処理は、対ズーム補正データテーブルに登録された対ズーム補正データが生成されたときに使用された対物レンズが使用されて行われものとする。
【0037】
同図(a) において、まず、S501では、ズーム光学装置2のズーム倍率の単位ステップが設定される。尚、この単位ステップの設定は、例えば、ユーザの指示に応じて設定される。また、後述する第一のカウンタの値と第二のカウンタの値は0に初期化(設定)される。
【0038】
S502では、ズーム光学装置2に設定可能な最大倍率が、前ステップで設定された単位ステップで除算され、その商が第一のカウンタの値として設定される。
S503では、ズーム光学装置2のズーム光学系が移動されて、ズーム倍率が基準ズーム倍率に設定される。尚、本例では、本ステップにおいて、基準ズーム倍率としてズーム倍率が最小倍率(1倍)に設定されるものとするが、最大倍率に設定されるものであっても良い。
【0039】
S504では、標準サンプルの走査が行われ、走査画像の共焦点効果が最適となる位置(例えば、得られた走査画像の輝度値が最大となる位置等)へピンホール8が移動され、そのピンホール8の移動量が、ズーム光学装置2の当該ズーム倍率における対ピンホール補正データとして生成され、それが対ピンホール補正データテーブルへ登録される、といったピンホール位置調整処理が行われる。尚、このピンホール位置調整処理については、同図(b) を用いて後述する。
【0040】
S505では、ズーム光学装置2のズーム光学系が移動されて、前述のS501にて設定された単位ステップに従って、ズーム倍率が1単位ステップ上げられる。但し、S503において基準ズーム倍率として最大倍率が設定されていた場合には、1単位ステップ下げられることになる。
【0041】
S506では、記憶媒体11bに格納されている対ズーム補正データテーブルから、ズーム光学装置2に設定されているズーム倍率に応じた対ズーム補正データ(水平方向及び垂直方向の対ズーム補正データ)が取得される。
S507では、前ステップで取得された対ズーム補正データに応じて、XYスキャナ3の水平方向及び垂直方向のガルバノメータスキャナの中心角が移動される。
【0042】
S508では、前述のS504と同様に、ピンホール位置調整処理が行われる。
S509では、第二のカウンタの値がインクリメントされる。
S510では、第一のカウンタの値と第二のカウンタの値が等しいか否かが判定され、その判定結果がYesの場合には本処理が終了し、Noの場合にはS505へ処理が戻り、第一のカウンタの値と第二のカウンタの値が等しくなるまで前述の処理が繰り返される。
【0043】
続いて、前述のS504又はS508の処理である、ピンホール位置調整処理について説明する。
同図(b) は、そのピンホール位置調整処理の一例を示したフローチャートである。尚、本処理実行前のピンホール8の位置を基準位置とする。
【0044】
同図(b) において、S521では、標準サンプルの走査が開始される。
S522では、ピンホール8が水平方向に移動される。
S523では、取得された走査画像の輝度値が最大であるか否かが判定され、その判定結果がYesの場合にはS524へ処理が進み、Noの場合にはS522へ処理が戻る。
【0045】
このように輝度値が最大になるまでS522及びS523の処理が繰り返されることにより、共焦点効果が最大となるピンホール8の水平方向の位置が決定される。
S524では、ピンホール8の基準位置から、この共焦点効果が最大となるピンホール8の水平方向の位置までのピンホール8の移動量が、ズーム光学装置2の当該ズーム倍率における水平方向の対ピンホール補正データとして、対ピンホール補正データテーブルへ登録される。これにより、水平方向の対ピンホール補正データが生成され、それが対ピンホール補正データテーブルに登録される。
【0046】
S525では、ピンホール8が垂直方向に移動される。
S526では、取得された走査画像の輝度値が最大であるか否かが判定され、その判定結果がYesの場合にはS527へ処理が進み、Noの場合にはS525へ処理が戻る。
【0047】
このように輝度値が最大になるまでS525及びS526の処理が繰り返されることにより、共焦点効果が最大となるピンホール8の垂直方向の位置が決定される。
S527では、ピンホール8の基準位置から、この共焦点効果が最大となるピンホール8の垂直方向の位置までのピンホール8の移動量が、ズーム光学装置2の当該ズーム倍率における垂直方向の対ピンホール補正データとして、対ピンホール補正データテーブルへ登録される。これにより、垂直方向の対ピンホール補正データが生成され、それが対ピンホール補正データテーブルに登録される。
【0048】
S528では、標準サンプルの走査が終了され、本処理が終了(リターン)する。
以上、本処理が実行されることにより、ズーム光学装置2の各ズーム倍率に対応する対ピンホール補正データが生成され、それが対ピンホール補正データテーブルに登録される。
【0049】
次に、実際の標本画像取得処理において、上述の対ズーム補正データテーブル及び対ピンホール補正データテーブルが用いて行われる、光ビームの光軸のずれに起因する走査画像の位置ずれを補正する処理について説明する。
この走査画像の位置ずれを補正する処理は、実際の標本画像の取得処理において、レーザ光源1から照射された光ビームのビーム径を対物レンズ5の瞳径に対応させるため、或いは任意のビーム径に変化させるために、ズーム光学装置2の動作により、そのズーム倍率が変更(設定)される毎に行われる処理である。但し、本処理は、対ズーム補正データテーブル及び対ピンホール補正データテーブルに登録された対ズーム補正データ及び対ピンホール補正データが生成されたときに使用された対物レンズ5が使用されて処理が行われるものとする。
【0050】
図6は、その走査画像の位置ずれを補正する処理の一例を示したフローチャートである。尚、本処理は、CPU11aが記憶媒体11bに格納されている光軸補正プログラムを読み出し実行することによって実現されるものである。
同図において、まず、S601乃至S605の処理は、前述の図3に示したS301乃至S305の処理と同様の処理が行われる。すなわち、ズーム光学装置2に設定されているズーム倍率に対応する対ズーム補正データに応じてXYスキャナ3の中心角が移動される。
【0051】
続いて、S606では、前述のS601にて取得されたズーム倍率に対応する水平方向の対ピンホール補正データが、対ピンホール補正データテーブルから取得される。
S607では、前述のS601のステップにおいて取得されたズーム倍率に対応する垂直方向の対ピンホール補正データが、対ピンホール補正データテーブルから取得される。
【0052】
S608では、前述のS606にて取得された水平方向の対ピンホール補正データに応じて、ピンホール8が水平方向へ移動される。
S609では、前述のS607にて取得された垂直方向の対ピンホール補正データに応じて、ピンホール8が垂直方向に移動され、本処理が終了する。
【0053】
以上、本処理が実行されることにより、ズーム光学装置2のズーム光学系が移動されてズーム倍率が変更(設定)されると、変更されたズーム倍率に対応する対ズーム補正データに応じて、光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれ量が相殺されるようにXYスキャナ3の中心角が移動(調整)され、また、その移動と共に、共焦点効果が最適となるような位置へピンホールが移動(調整)される。
【0054】
これにより、ズーム光学装置2の動作により光ビームのビーム径が変化させられたときに生じる、光ビームの光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを無くすことが可能になると共に、取得される走査画像において、共焦点効果を最適な状態に保つことができる。
【0055】
尚、本実施形態では、生成される全ての対ズーム補正データが対ズーム補正データテーブルに登録された後に、対ピンホール補正データが生成されるものであったが、例えば、1つの対ズーム補正データが生成されたときに、対応する1つの対ピンホール補正データが生成されるようなものであっても良い。
【0056】
次に、本発明の第三の実施の形態について説明する。
図7は、本発明の第三の実施の形態に係る走査型レーザ顕微鏡の構成例である。尚、同図において、図1に示した構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付している。
【0057】
図7に示したように、本実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡は、図1に示した構成の記憶媒体11bにおいて、対ズーム補正データテーブルの代わりに、対レンズ補正データテーブルが格納されるものである。この対レンズ補正データテーブルは、後述する対レンズ補正データ生成処理によって生成される対レンズ補正データ(XYスキャナ3の制御データ)が登録されるテーブルである。この対レンズ補正データは、レボルバ4が動作(回転)されて対物レンズ5が切り替えられたときに標本面へ照射される光ビームの光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを相殺するようなデータである。
【0058】
続いて、この対レンズ補正データテーブルに登録される対レンズ補正データの生成処理について説明する。
図8は、対レンズ補正データの生成処理の一例を示したフローチャートである。尚、本処理は、CPU11aが記憶媒体11bに格納されている光軸補正プログラムを実行することによって実現されるものである。また、本処理は、最適な対レンズ補正データが登録されるように、格子チャート等の標準サンプルがステージ上に載置されて行われる。
【0059】
同図において、まず、S801では、レボルバ4が動作されて最低倍率の対物レンズ5に切り替えられる。
S802では、標準サンプルが走査され、取得された画像が基準画像として登録される。
【0060】
S803では、前ステップにおいて登録された基準画像の中心(例えば基準画像のXY座標)が基準中心として登録される。
S804では、レボルバ4が動作されて次に高倍率の対物レンズ5に切り替えられる。
【0061】
S805では、標準サンプルが走査され、走査画像が取得される。
S806では、S803にて登録された基準中心と、前述のS805にて取得された走査画像の中心とが比較され、基準画像に対する、走査画像のX方向(水平方向)のずれ量及びY方向(垂直方向)のずれ量が取得される。
【0062】
S807では、前ステップで取得されたX方向及びY方向のずれ量が、前述の基本画像と走査画像のずれが相殺されるような、XYスキャナ3における、Xスキャナの中心角の移動量及びYスキャナの中心角の移動量に変換され、それぞれズーム光学装置2の当該倍率における水平方向及び垂直方向の対レンズ補正データとして、対レンズ補正データテーブルに登録される。これにより、対レンズ補正データが生成され、それが対レンズ補正データテーブルに登録される。
【0063】
S808では、切り替え可能な対物レンズ5の全てについての対レンズ補正データが取得されたか否かが判定され、その判定結果がYesの場合には本処理が終了し、Noの場合にはS804へ処理が進み、残りの対物レンズ5についての対レンズ補正データが取得される。
【0064】
以上、本処理が実行されることにより、切り替え可能な各対物レンズ5に対応する対レンズ補正データが生成され、それらが対レンズ補正データテーブルに登録される。
次に、実際の標本画像取得処理において、上述の対レンズ補正データテーブルが用いて行われる、光ビームの光軸のずれに起因する走査画像の位置ずれを補正する処理について説明する。
【0065】
この走査画像の位置ずれを補正する処理は、実際の標本画像の取得処理において、リボルバ4が動作(回転)されて対物レンズ5が切り替えられる毎に行われる処理である。
図9は、その走査画像の位置ずれを補正する処理の一例を示したフローチャートである。尚、本処理は、CPU11aが記憶媒体11bに格納されている光軸補正プログラムを読み出し実行することによって実現されるものである。
【0066】
同図において、まず、S901では、切り替えられた対物レンズ5の種類を取得する。尚、この対物レンズ5の種類の取得は、例えば、対物レンズ5が切り替えられる毎に、切り替えられた対物レンズ5に対応する識別IDがCPU11aに入力される、等といった構成により実現される。
【0067】
S902では、前ステップにて取得された対物レンズ5の種類に対応する、水平方向の対レンズ補正データが対レンズ補正データテーブルから取得される。
S903では、前述のS901にて取得された対物レンズ5の種類に対応する、垂直方向の対レンズ補正データが対レンズ補正データテーブルから取得される。
【0068】
S904では、前述のS902にて取得された水平方向の対レンズ補正データに応じて、XYスキャナ3の水平方向のガルバノメータスキャナの中心角が移動される。
S905では、前述のS903にて取得された垂直方向の対レンズ補正データに応じて、XYスキャナ3の垂直方向のガルバノメータスキャナの中心角が移動され、本処理が終了する。
【0069】
以上、本処理が実行されることにより、レボルバ4が動作されて対物レンズ5が切り替えられると、切り替えられた対物レンズ5の種類に対応する対レンズ補正データに応じて、光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれ量が相殺されるように、XYスキャナ3の中心角が移動(調整)される。
【0070】
これにより、対物レンズ5が切り替えられたときに生じる、光ビームの光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを無くすことが可能になる。
尚、本実施形態において、例えば、対レンズ補正データに基づいてXYスキャナ3の中心角が移動されたときに、その移動に応じてピンホール8を最適な位置(最も共焦点効果が得られる位置)へ移動させるための対ピンホール補正データを生成し、その対ピンホール補正データが登録された対ピンホール補正データテーブルを更に記憶媒体11bに格納し、実際の標本画像の取得処理では、対レンズ補正データに基づいてXYスキャナ3の中心角を制御すると共に、その制御に応じて、対ピンホール補正データに基づいてピンホール8を移動制御するようにしても良い。
【0071】
また、本実施形態において、例えば、ズーム光学装置2の動作により光ビームのビーム径が変化させられたときに生じる、光ビームの光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれをも補正するために、ズーム光学装置2の各ズーム倍率に対応する対ズーム補正データを生成し、その対ズーム補正データが登録された対ズーム補正データテーブルを更に記憶媒体11bに格納し、実際の標本画像の取得処理では、対レンズ補正データ及び対ズーム補正データに基づいてXYスキャナ3の中心角を制御するようにしても良い。
【0072】
この場合において、例えば、対レンズ補正データ及び対ズーム補正データに基づいてXYスキャナ3の中心角が移動されたときに、その移動に応じてピンホール8を最適な位置(最も共焦点効果が得られる位置)へ移動させるための対ピンホール補正データを生成し、その対ピンホール補正データが登録された対ピンホール補正データテーブルを更に記憶媒体11bに格納し、実際の標本画像の取得処理では、対レンズ補正データ及び対ズーム補正データに基づいてXYスキャナ3の中心角を制御すると共に、その制御に応じて、対ピンホール補正データに基づいてピンホール8を移動制御するようにしても良い。
【0073】
以上、本発明の走査画像の補正方法、そのプログラム、及び走査型レーザ顕微鏡について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良及び変更を行っても良いのはもちろんである。
【0074】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、光ビームのビーム径が変化させられた際に生じる光軸の角度ずれや対物レンズが切り替えられた際に生じる光軸の角度ずれ等に起因する走査画像の位置ずれを無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態に係る走査型レーザ顕微鏡の構成例である。
【図2】対ズーム補正データの生成処理の一例を示したフローチャートである。
【図3】第一の実施に形態に係る、走査画像の位置ずれを補正する処理の一例を示したフローチャートである。
【図4】第ニの実施の形態に係る走査型レーザ顕微鏡の構成例である。
【図5】(a),(b) は、対ピンホール補正データの生成処理の一例を示したフローチャートである。
【図6】第二の実施の形態に係る走査画像の位置ずれを補正する処理の一例を示したフローチャートである。
【図7】第三の実施の形態に係る走査型レーザ顕微鏡の構成例である。
【図8】対レンズ補正データの生成処理の一例を示したフローチャートである。
【図9】
第三の実施の形態に係る走査画像の位置ずれを補正する処理の一例を示したフローチャートである。
【図10】ズーム光学装置の動作前後における走査画像の位置ずれを示した図である。
【符号の説明】
1 光源
2 ズーム光学装置
3 XYスキャナ
4 リボルバ
5 対物レンズ
6 ステージ
7 光学フィルタ
8 ピンホール
9 光検出器
10 A/D変換器
11 PC(パーソナルコンピュータ)
11a CPU
11b 記憶媒体
12 フレームメモリ
13 表示装置
14 ピンホール制御装置
Claims (12)
- 光ビームを標本上に集光する対物レンズと、前記標本上において前記光ビームを二次元走査するための走査機構と、前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径を変化させるための、前記走査機構とレーザ光源との間に配置されたビーム径変換光学装置とを備えたレーザ走査型顕微鏡により取得される走査画像の補正方法であって、
前記ビーム径変換光学装置の動作により前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径が変化させられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれ量に基づいて前記走査機構を制御する、
ことを特徴とするレーザ走査型顕微鏡により取得される走査画像の補正方法。 - 光ビームを標本上に集光する対物レンズと、前記標本上において前記光ビームを二次元走査するための走査機構と、前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径を変化させるための、前記走査機構とレーザ光源との間に配置されたビーム径変換光学装置とを備えたレーザ走査型顕微鏡により取得される走査画像の補正方法であって、
前記ビーム径変換光学装置の動作により前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径が変化させられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを相殺するような前記走査機構の制御データを生成して記憶し、
記憶された前記制御データに基づいて前記走査機構を制御する、
ことを特徴とするレーザ走査型顕微鏡により取得される走査画像の補正方法。 - 光ビームを標本上に集光する対物レンズと、前記標本上において前記光ビームを二次元走査するための走査機構と、前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径を変化させるための、前記走査機構とレーザ光源との間に配置されたビーム径変換光学装置と、共焦点効果をもたらすピンホールと、を備えたレーザ走査型顕微鏡により取得される走査画像の補正方法であって、
前記ビーム径変換光学装置の動作により前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径が変化させられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを相殺するような前記走査機構の制御データを生成して記憶し、
記憶された前記制御データに基づいて前記走査機構を制御した際に、該制御に応じて、最も共焦点効果が得られる位置へ前記ピンホールを移動させるような前記ピンホールの移動量データを生成して記憶し、
記憶された前記制御データに基づいて前記走査機構を制御すると共に、該制御に応じて、記憶された前記移動量データに基づいて前記ピンホールを移動制御する、
ことを特徴とするレーザ走査型顕微鏡により取得される走査画像の補正方法。 - 光ビームを標本上に集光する対物レンズと前記標本上において前記光ビームを二次元走査するための走査機構を備えたレーザ走査型顕微鏡により取得される走査画像の補正方法であって、
前記対物レンズが切り替えられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを相殺するような前記走査機構の制御データを生成して記憶し、
記憶された前記制御データに基づいて前記走査機構を制御する、
ことを特徴とするレーザ走査型顕微鏡により取得される走査画像の補正方法。 - 光ビームを標本上に集光する対物レンズと、前記標本上において前記光ビームを二次元走査するための走査機構と、前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径を変化させるための、前記走査機構とレーザ光源との間に配置されたビーム径変換光学装置とを備えたレーザ走査型顕微鏡を制御するコンピュータに、
前記ビーム径変換光学装置の動作により前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径が変化させられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれ量に基づいて前記走査機構を制御する機能、
を実現させるための走査画像の補正プログラム。 - 光ビームを標本上に集光する対物レンズと、前記標本上において前記光ビームを二次元走査するための走査機構と、前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径を変化させるための、前記走査機構とレーザ光源との間に配置されたビーム径変換光学装置とを備えたレーザ走査型顕微鏡を制御するコンピュータに、
前記ビーム径変換光学装置の動作により前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径が変化させられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを相殺するような前記走査機構の制御データを生成して記憶する機能と、
記憶された前記制御データに基づいて前記走査機構を制御する機能と、
を実現させるための走査画像の補正プログラム。 - 光ビームを標本上に集光する対物レンズと、前記標本上において前記光ビームを二次元走査するための走査機構と、前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径を変化させるための、前記走査機構とレーザ光源との間に配置されたビーム径変換光学装置と、共焦点効果をもたらすピンホールと、を備えたレーザ走査型顕微鏡を制御するコンピュータに、
前記ビーム径変換光学装置の動作により前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径が変化させられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを相殺するような前記走査機構の制御データを生成して記憶する機能と、
記憶された前記制御データに基づいて前記走査機構を制御した際に、該制御に応じて、最も共焦点効果が得られる位置へ前記ピンホールを移動させるような前記ピンホールの移動量データを生成して記憶する機能と、
記憶された前記制御データに基づいて前記走査機構を制御すると共に、該制御に応じて、記憶された前記移動量データに基づいて前記ピンホールを移動制御する機能と、
を実現させるための走査画像の補正プログラム。 - 光ビームを標本上に集光する対物レンズと前記標本上において前記光ビームを二次元走査するための走査機構を備えたレーザ走査型顕微鏡を制御するコンピュータに、
前記対物レンズが切り替えられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを相殺するような前記走査機構の制御データを生成して記憶する機能と、
記憶された前記制御データに基づいて前記走査機構を制御する機能と、
を実現させるための走査画像の補正プログラム。 - 光ビームを標本上に集光する対物レンズと、前記標本上において前記光ビームを二次元走査するための走査機構と、前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径を変化させるための、前記走査機構とレーザ光源との間に配置されたビーム径変換光学装置とを備えたレーザ走査型顕微鏡であって、
前記ビーム径変換光学装置の動作により前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径が変化させられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれ量に基づいて前記走査機構を制御する手段、
を備えたことを特徴とするレーザ走査型顕微鏡。 - 光ビームを標本上に集光する対物レンズと、前記標本上において前記光ビームを二次元走査するための走査機構と、前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径を変化させるための、前記走査機構とレーザ光源との間に配置されたビーム径変換光学装置とを備えたレーザ走査型顕微鏡であって、
前記ビーム径変換光学装置の動作により前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径が変化させられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを相殺するような前記走査機構の制御データを生成する生成手段と、
該生成手段により生成された制御データが記憶される記憶手段と、
該記憶手段に記憶された前記制御データに基づいて前記走査機構を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とするレーザ走査型顕微鏡。 - 光ビームを標本上に集光する対物レンズと、前記標本上において前記光ビームを二次元走査するための走査機構と、前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径を変化させるための、前記走査機構とレーザ光源との間に配置されたビーム径変換光学装置と、共焦点効果をもたらすピンホールと、を備えたレーザ走査型顕微鏡であって、
前記ビーム径変換光学装置の動作により前記対物レンズの瞳の位置における前記光ビームのビーム径が変化させられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを相殺するような前記走査機構の制御データを生成する第一の生成手段と、
該第一の生成手段により生成された前記制御データに基づいて前記走査機構を制御した際に、該制御に応じて、最も共焦点効果が得られる位置へ前記ピンホールを移動させるような前記ピンホールの移動量データを生成する第二の生成手段と、
前記第一の生成手段により生成された前記制御データ及び前記第ニの生成手段により生成された前記移動量データが記憶される記憶手段と、
該記憶手段に記憶された前記制御データに基づいて前記走査機構を制御すると共に、該制御に応じて、前記記憶手段に記憶された前記移動量データに基づいて前記ピンホールを移動制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とするレーザ走査型顕微鏡。 - 光ビームを標本上に集光する対物レンズと前記標本上において前記光ビームを二次元走査するための走査機構を備えたレーザ走査型顕微鏡であって、
前記対物レンズが切り替えられた際に生じる光軸の角度ずれに起因する走査画像の位置ずれを相殺するような前記走査機構の制御データを生成する生成手段と、
該生成手段により生成された前記制御データが記憶される記憶手段と、
該記憶手段に記憶された前記制御データに基づいて前記走査機構を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とするレーザ走査型顕微鏡。
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