JP2006291355A - 非晶質炭素被膜部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた耐摩耗性と低い相手攻撃性とをもちあわせる非晶質炭素被膜部材を提供する。
【解決手段】導電性の基材と、該基材の表面の少なくとも一部に固定した非晶質炭素被膜と、からなり、前記非晶質炭素被膜は、炭素を主成分とし、基材側が最も高濃度となるように連続的に濃度が傾斜した珪素と、基材側が最も低濃度となるように連続的に濃度が傾斜した水素と、を含む傾斜組成被膜であることを特徴とする。
非晶質炭素被膜が、基材側が最も高濃度となるように連続的に濃度が傾斜した珪素を含む傾斜組成被膜であるため、基材側で高硬度となり、非晶質炭素被膜の強度を確保することができる。加えて、非晶質炭素被膜が、基材側が最も低濃度となるように連続的に濃度が傾斜した水素を含む傾斜組成被膜であるため、非晶質炭素被膜の表面側の硬度が低くなり、相手攻撃性が低減される。
【選択図】図2

Description

本発明は、耐摩耗性などの特性を付与するために基材の表面に被覆膜が形成された被覆部材に関し、特に、被覆膜が非晶質炭素被膜である非晶質炭素被膜部材に関する。
炭素は、埋設量がほぼ無限であり、かつ無害であることから資源問題および環境問題の面からも極めて優れた材料である。炭素材料は、原子間の結合形態が多様で、ダイヤモンドやダイヤモンドライクカーボン、グラファイト、フラーレン、カーボンナノチューブなど、様々な結晶構造が知られている。中でも、非晶質構造を有するダイヤモンドライクカーボン(非晶質炭素)は、耐摩耗性、固体潤滑性などの機械的特性に優れ、絶縁性、可視光/赤外光透過率、低誘電率、酸素バリア性などを合わせ持つ機能性材料として注目されており、各産業分野への応用が期待されている。
非晶質炭素は、その特性を向上させるために、これまでにも、様々な組成の非晶質炭素が研究されている。たとえば、特許文献1では、炭素を主成分とし30at%以下の珪素を含む非晶質炭素膜が開示されている。特許文献1の非晶質炭素膜は、ビッカース硬さがHv4500以上の高い硬度をもつ硬質膜で、優れた耐摩耗性を示す。
ところが、耐摩耗性に優れた硬質膜を各種装置の摺動面に用いる場合には、相手攻撃性が高くなりがちであり、相手部材を摩耗させるという問題がある。
特開平6−101047号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、優れた耐摩耗性と低い相手攻撃性とをもちあわせる非晶質炭素被膜部材を提供することを目的とする。
本発明の非晶質炭素被膜部材は、導電性の基材と、該基材の表面の少なくとも一部に固定した非晶質炭素被膜と、からなり、前記非晶質炭素被膜は、炭素を主成分とし、基材側が最も高濃度となるように連続的に濃度が傾斜した珪素と、基材側が最も低濃度となるように連続的に濃度が傾斜した水素と、を含む傾斜組成被膜であることを特徴とする。
ここで、一例として、図4に、本発明の非晶質炭素被膜部材の断面図と、珪素および水素の元素濃度の分布を示す。「連続的に傾斜した」とは、珪素の濃度であれば、膜の基材側から表面側へ行くに従って、最も高濃度から低濃度へと連続的に漸次変化していることを示す。そのため、たとえば、組成の異なる複数の層を積層させた被膜のように、段階的(不連続)に組成が変化する被膜は含まない。
本発明の非晶質炭素被膜部材は、基材側が最も高濃度となるように連続的に濃度が傾斜した珪素を含む傾斜組成被膜である非晶質炭素被膜からなるため、基材側で高硬度となり、非晶質炭素被膜の強度を確保することができる。また、本発明において、非晶質炭素被膜は、界面での珪素の濃度が高いため、基材との密着性に優れる。
加えて、非晶質炭素被膜が、基材側が最も低濃度となるように連続的に濃度が傾斜した水素を含む傾斜組成被膜であるため、非晶質炭素被膜の表面側の硬度が低くなり、相手攻撃性が低減される。
すなわち、本発明の非晶質炭素被膜部材は、高い耐摩耗性と低い相手攻撃性とをもちあわせる非晶質炭素被膜部材である。
本発明の非晶質炭素被膜部材は、導電性の基材と、その基材の表面の少なくとも一部に固定した非晶質炭素被膜と、からなる。基材は、導電性をもつ導電性材料からなれば特に限定はなく、絶縁体の表面に導電性のコーティングを施した基材であってもよい。また、基材の形状にも特に限定はない。そして、本発明において、非晶質炭素被膜は、炭素を主成分とし、基材側が最も高濃度となるように連続的に濃度が傾斜した珪素と、基材側が最も低濃度となるように連続的に濃度が傾斜した水素と、を含む傾斜組成被膜である。
非晶質炭素被膜は、基材側が最も高濃度となるように連続的に濃度が傾斜した珪素を含む傾斜組成被膜である。珪素の組成が多い基材側は、sp結合を多く含むため、非晶質炭素被膜の表面側よりも硬度が高い。そのため、耐摩耗性に優れ、膜の強度を保持することができる。一方、非晶質炭素被膜の表面側では、珪素が低濃度であるため、硬度が低く柔軟な膜となる。
非晶質炭素被膜は、3〜20at%の珪素を含む傾斜組成被膜であるのが好ましい。珪素が3at%以上であれば、高硬度で耐摩耗性に優れた非晶質炭素被膜となる。また、珪素が20at%以下であれば、非晶質炭素膜の強度を損なうことなく、柔軟な表面部をもつ非晶質炭素被膜となる。
珪素を含む非晶質炭素は、金属基材の表面に非晶質炭素膜として成膜された場合に、優れた密着性を示す。すなわち、非晶質炭素被膜が基材側で最も高Si濃度であることは、基材との密着性の点においても優れている。非晶質炭素被膜は、基材の表面から1μmまでの内側部、さらには、1μm未満の内側部に含まれる珪素の濃度が5〜30at%であるのが好ましく、珪素の濃度がこの範囲であれば、非晶質炭素被膜と基材との密着性がさらに良好となる。この場合の非晶質炭素被膜の膜厚は、1〜20μmであるのが望ましい。
また、非晶質炭素被膜は、その表面から1μmまでの表面部、さらには、1μm未満の表面部に含まれる珪素の濃度が1〜15at%であるのが好ましい。珪素の濃度がこの範囲にあれば、表面部の柔軟性を損なうことがない。この場合の非晶質炭素被膜の膜厚は、1〜20μmであるのが望ましい。
さらに、非晶質炭素被膜は、基材側が最も低濃度となるように連続的に傾斜した水素を含む傾斜組成被膜でもある。すなわち、水素は、非晶質炭素被膜の表面側に高濃度で含まれる。水素の組成が多い非晶質炭素被膜の表面側は、有機成分であるC−H結合を多く含むため、基材側よりも軟質な非晶質炭素である。そのため、被膜を固定した面を摺動面とする場合には、相手材の損傷(相手攻撃性)を低減することができる。具体的には、非晶質炭素被膜の表面硬さは、ビッカース硬さでHv800〜2500であるのが好ましい。
非晶質炭素被膜は、1〜50at%の水素を含む傾斜組成被膜であるのが好ましい。水素が1at%以上であれば、非晶質炭素の柔軟性が損なわれることなく相手攻撃性が低い非晶質炭素被膜となる。また、水素が50at%以下であれば、非晶質炭素被膜を良好に成膜することができる。なお、水素の量が多すぎると、非晶質炭素膜の成膜が困難となるので好ましくない。
非晶質炭素被膜は、基材の表面から1μmまでの内側部、さらには、1μm未満の内側部に含まれる水素の濃度が0.5〜40at%であるのが好ましく、非晶質炭素被膜の強度を損なうことがない。さらに好ましい水素の濃度は、1〜40at%である。また、非晶質炭素被膜の表面から1μmまでの表面部、さらには、1μm未満の表面部に含まれる水素の濃度が3〜55at%であるのが好ましく、非晶質炭素被膜の表面の相手攻撃性を良好に低減することができる。さらに好ましい水素の濃度は、3〜50at%である。いずれの場合も、非晶質炭素被膜の膜厚は、1〜20μmであるのが望ましい。
非晶質炭素被膜は、膜厚が1〜20μmであるのが好ましい。1〜20μmの膜厚であれば、耐摩耗性などの機械的な耐久性や防食などの保護膜としての機能に優れる。
さらに、非晶質炭素被膜部材は、非晶質炭素の持つ特色により、絶縁性や耐食性、耐衝撃性、耐摩耗性などを有する。そのため、本発明の非晶質炭素被膜の具体的な用途としては、自動変速機に用いられる各種クラッチやブレーキの部品であるクラッチ板、工具、治具、金型、刃具、ポンプ部材、ベーン、ダイス、パンチ等が挙げられる。
上記のような傾斜組成被膜をもつ非晶質炭素被膜部材は、直流プラズマCVD法により非晶質炭素の被膜を導電性の基材に形成して得られる。
プラズマCVD法では、プラス極とマイナス極の二つの電極の間に電力を加えることによって、グロー放電が生じる。このグロー放電を利用して、電極間に導入した処理ガスを活性化して、マイナス電位側の電極に薄膜を堆積させる。すなわち、成膜炉内に配置された導電性の基材をマイナス極に結線し、基材をグロー放電させて非晶質炭素被膜を成膜することができる。
基材は、導電性をもつ導電性材料からなれば特に限定はない。導電性材料は、体積抵抗率が10Ω・cm以下であるのが望ましい。具体的には、鉄、アルミニウム、銅、チタン、マグネシウムもしくはそれらの合金などの金属材料、あるいは、導電性セラミックス等である。また、基材の形状にも特に限定はないため、各種部材に成膜が可能である。
基材は、成膜炉内に配置されかつマイナス極に結線された基材保持具に固定されるとよい。この際、基材は、マイナス極に結線された基材保持具に、基材の少なくとも一部が接触するようにして固定する必要がある。なお、基材保持具は、導電性材料からなれば、その形状に特に限定はない。そのため、基材を載置できる平板状のほか、基材の少なくとも一部を固定できる固定具を有する形状でもよい。複数の基材を成膜炉内に配置する場合には、基材が互いに対向する状態で配置するとよい。この際、基材の表面を覆うように生じるシース(マイナス極の表面から負グローまでの発光の弱い領域)の幅が隣接する2個の基材の対向面間の間隔以下となるように、処理ガス圧力およびプラズマ電源を操作すると、安定したグロー放電が形成され、良好な非晶質炭素被膜が成膜できる。
また、基材が板状であれば、複数の基材は基材保持具に厚さ方向に平行かつ積層状態で配置されるのが望ましい。基材を厚さ方向に平行かつ積層状態で配置すると、複数枚の基材を成膜炉内に配置できるため、一度の成膜処理で多数の基材に成膜が可能となる。したがって、処理コストも低減される。
また、処理ガスは、少なくとも珪素を含む有機金属含有ガスおよび少なくとも珪素を含むハロゲン化合物からなる群から選ばれるいずれか1種以上を含む原料ガスからなる、または、その原料ガスと、水素および希ガスのうちのいずれか一種以上を含む希釈ガスと、の混合ガスからなる処理ガスを用いるのが望ましい。また、原料ガスは、さらに、炭化水素ガスを含んでもよい。処理ガスは、得られる非晶質炭素膜の組成が所望の組成となるように、その種類や混合比または流量比を適宜選択すればよい。
この際、炭化水素ガスは、メタン、エチレン、アセチレン、ベンゼンおよびその他の(C)の炭化水素ガスであるのが望ましい。また、有機金属含有ガスは、テトラメチルシラン(Si(CH:TMS)およびシランであるのが望ましい。また、ハロゲン化合物は、四塩化シリコンであるのが望ましい。希釈ガスは、水素やアルゴン等であるのが望ましい。
そして、成膜開始の温度よりも成膜終了時の温度を低くすることにより、前述の連続的に濃度が傾斜した傾斜組成被膜を形成できる。これは、温度が低くなると、TMS等の有機金属含有ガスの化学反応が抑制され非晶質炭素被膜に含まれる珪素の量が少なくなるとともに、成膜中の非晶質炭素被膜から解離する水素の量が減少して膜に含まれる水素の量が増加するためと考えられる。
したがって、本発明の非晶質炭素被膜部材を製造する際には、グロー放電により基材の温度をあらかじめ高温にした後に成膜を開始し、成膜中の基材の温度を漸減させるとよい。基材の温度を低下させつつ成膜する方法としては、たとえば、プラズマ電源の印加電力を調整することが挙げられる。成膜中の基材の温度としては、成膜開始時の温度を480〜580℃とするのが好ましく、成膜終了時の温度を460〜560℃とするのが好ましい。なお、成膜中の基材の温度は、少なくとも基材の表面の温度が上記の温度範囲に達していれば十分である。また、成膜開始時と成膜終了時とで、基材の温度差が5〜30℃あれば、良好な傾斜組成被膜を形成することができる。
なお、非晶質炭素被膜は絶縁膜であるため、成膜が進み膜厚が増加するにつれて電流が流れ難くなり、その結果、印加される電力が徐々に低下して、成膜中の基材の温度も低下する。そのため、成膜条件によっては、成膜温度を意図的に変化させなくとも、所望の傾斜組成被膜を成膜することができる。具体的には、成膜開始温度を450℃以上とし、成膜速度を1.4nm/秒以下とするのが望ましく、他の成膜条件を意図的に変えることなく、好適な基材温度の低下が生じる。
なお、本発明の非晶質炭素被膜部材は、上記の実施の形態に限られるものではなく、本発明の効果を損なわない程度であれば、基材と非晶質炭素被膜との間に形成される中間層や、基材の表面に形成された粗面や窒化層などを有してもよい。
以下に、本発明の非晶質炭素被膜部材の実施例を図面を用いて説明する。はじめに、非晶質炭素被膜の成膜装置について、図3を用いて説明する。
[成膜装置]
本成膜装置は、炭素工具鋼からなる基材22の表裏面および外周面に非晶質炭素被膜を成膜する装置である。成膜炉には、円筒形の炉室をもつステンレス鋼製のチャンバー11を用い、チャンバー11は、排気通路12によりチャンバー11と連通する排気系13を有する。排気系13は、油回転ポンプ、メカニカルブースターポンプ、油拡散ポンプからなり、排気通路12に配した排気調整バルブ15を開閉することによりチャンバー11内の処理圧力を調整する。また、チャンバー11には、側面より炉外へ突出する透光窓18を設け、透光窓18を介して赤外線放射温度計(図示せず)により基材22の表面温度を測定する。
チャンバー11内には、プラズマ電源(直流電源)16のマイナス極に通電された基材固定手段20と、ガス供給手段30と、が配設される。
基材固定手段20は、プラズマ電源16のマイナス極に連結された支持台21と、支持台21上に載置された5つの基材固定具23と、からなり、それぞれの基材固定具23には基材22が固定される。なお、基材22は、厚さ3mmの炭素工具鋼からなるリング状の円板で、その内周面に内歯を有するクラッチプレートである。
板状の支持台21は、円板形状で、チャンバー11と同軸的に炉室の底部に固定される。5つの基材固定具23は炭素鋼製で、円筒状のチャンバー11と同軸的になるよう支持台21上に等間隔にリング状に配置される。
また、基材固定具23は、支持台21上で支持され垂直に延びる円筒状の固定柱(図略)と、複数の基材22を等間隔で平行かつ厚さ方向に積層状態にして固定するための複数個の治具(図略)と、からなる。基材22を基材固定具23に固定する際には、基材22の内歯を治具により挟持して固定する。こうして、1つの基材固定具23に、100枚(合計500枚)の基材22を固定した。
ガス供給手段30は、原料ガスと希釈ガスとの混合ガスを規定の流量比でチャンバー11に供給する。混合ガスは、マスフローコントローラ(MFC)33により流量を調整後、ガス供給バルブ34を経てガス供給管35によりチャンバー11の内部に供給される。ガス供給管35は、チャンバー11内で、中央のガスノズル31と、周囲の6本のガスノズル32とに分岐する。ガスノズル31は、チャンバー11の中心部に位置するように設置される。また、6本のガスノズル32は、リング状に配置された基材固定具23の遠心方向側に等間隔にリング状に配置される。ガスノズル31には、その先端に、複数の孔が形成されており、混合ガスが噴出する。また、ガスノズル32には、その長さ方向に等間隔で複数の孔が開いており、そこから混合ガスが供給される。
プラズマ電源16のプラス極は、チャンバー11に通電される。プラス極はアースされ、チャンバー11の内面が接地電極(陽極10)となる。すなわち、本実施例において、基材固定手段20およびそれに保持された基材22を陰極20、チャンバー11を陽極10、として成膜が行われる。
[非晶質炭素被膜部材の作製]
上記の構成をもつ成膜装置を作動させて、基材22の表面に、非晶質炭素膜を成膜した。まず、排気系13によりチャンバー11内を到達真空度が6.7×10−3Paまで排気した。つぎに、ガス供給バルブ34を開け、水素ガス1000cc/minおよび窒素ガス1000cc/minの流量をMFC33で調整し、チャンバー11内に供給した。その後、排気調整バルブ15の開度を調整し、チャンバー11内の処理ガス圧を500Paとした。
そして、プラズマ電源16により陰極20に335Vの電圧を印加した。電圧を印加すると、陰極20の周辺にグロー放電が生じ、放電電力を調整(335V,30A)し、このグロー放電により、基材22を530℃に加熱した。なお、基材の温度の測定には、上記の赤外線放射温度計を用いた。基材22が530℃に到達したら、原料ガスであるメタンとTMSを所定の流量で供給し、基材22の表面に非晶質炭素膜を成長させた。なお、混合ガスの25℃における流量は、メタン:500cc/min、TMS:100cc/min、水素ガス:300cc/minとした。
図1は、非晶質炭素被膜の成膜工程におけるグロー放電開始から成膜終了までの基材22の温度変化を示すグラフである。グロー放電の開始から6分後に基材温度が545℃となり、グロー放電開始から50分後に成膜を終了(基材温度525℃)した。基材22の温度は、成膜が進むにつれて、緩やかに低下した。こうして、50分間の放電により、基材22の表面に膜厚3μmの非晶質炭素被膜を形成し、クラッチプレートAを得た。
[評価]
クラッチプレートAに対して、グロー放電発光分光分析装置(GDS)による深さ方向(被膜の厚さ方向)の元素分析を行った。分析結果の一部(SiおよびHのみ)を図2に示す。なお、図2において、横軸は分析時間であって、被膜表面からの深さを示す。分析時間0〜185秒の部分が非晶質炭素被膜に相当し、185秒以降は、基材部分である。また、縦軸は、光強度であって、各元素の濃度を示す。
図2からわかるように、クラッチプレートAの非晶質炭素被膜は、基材側が最も高濃度となるように連続的に傾斜したSiと、基材側が最も低濃度となるように連続的に傾斜したHと、を含む傾斜組成被膜である。
なお、GDSの分析結果によれば、本実施例の非晶質炭素被膜は、Siを11at%、Hを40at%含み、基材の表面から1μmまでの内側部に含まれるSiの濃度は13at%、Hの濃度は30at%、また、被膜の表面から1μmまでの表面部に含まれるSiの濃度は10at%、Hの濃度は50at%であった。
また、クラッチプレートAのμ−v特性を評価した。μ−v特性は、クラッチプレートの回転速度(v)に対する摩擦係数(μ)の依存性を示し、μ−v特性を正勾配(すなわち、dμ/dv≧0)とすることが有効である。ここでは、相手部材としてクラッチプレートBを用い、潤滑剤の存在下、50℃にて、クラッチプレート間の面圧を0.7MPaとして(50rpm時の摩擦係数μ50)/(2rpm時の摩擦係数μ)およびμ100/μ50、μ150/μ100、μ200/μ150、μ250/μ200、を算出した。
なお、クラッチプレートBは、上記実施例と同様の基材の表面に窒化処理を行い、摺動面に窒化層を形成したものである。そして、クラッチプレートAおよびBのμ−v特性(A/Bと略記)と比較するために、ラッピング処理を施したクラッチプレートBのμ−v特性(B/Bと略記)も測定した。結果を表1(9回の試験の平均値)に示す。
Figure 2006291355
実施例のクラッチプレートAを用いたA/Bでは、μ/μが、いずれも1以上(すなわちμ−v特性が正勾配)であり、ラッピング処理が施されたB/Bよりも優れたμ−v特性を示した。すなわち、本実施例のクラッチプレートAは、相手攻撃性が低いので、ラッピング処理を行わなくても、使用中の相手部材の摩耗が低減される。そのため、低コストであると共にA/B間の油膜を良好に切って適度な固体接触が得られ、優れたμ−v特性を発揮する。
実施例のクラッチプレートに非晶質炭素被膜を成膜する際のグロー放電開始以降の基材の温度変化を示すグラフである。 GDSによる深さ方向(非晶質炭素被膜の厚さ方向)の元素分析の分析結果の一部を示すグラフである。 実施例で用いる非晶質炭素被膜の成膜装置の概略説明図である。 本発明の非晶質炭素被膜部材の断面を模式的に示すとともに、珪素および水素の濃度分布の一例をグラフに示す説明図である。
符号の説明
11:チャンバー(成膜炉)
13:排気系
16:プラズマ電源
20:基材固定手段
22:基材(クラッチプレート)
23:基材固定具
30:ガス供給手段

Claims (11)

  1. 導電性の基材と、該基材の表面の少なくとも一部に固定した非晶質炭素被膜と、からなり、
    前記非晶質炭素被膜は、炭素を主成分とし、基材側が最も高濃度となるように連続的に濃度が傾斜した珪素と、基材側が最も低濃度となるように連続的に濃度が傾斜した水素と、を含む傾斜組成被膜であることを特徴とする非晶質炭素被膜部材。
  2. 前記非晶質炭素被膜は、3〜20at%の珪素を含む請求項1記載の非晶質炭素被膜部材。
  3. 前記非晶質炭素被膜は、1〜50at%の水素を含む請求項1記載の非晶質炭素被膜部材。
  4. 前記非晶質炭素被膜は、その厚さが1〜20μmである請求項1〜3のいずれかに記載の非晶質炭素被膜部材。
  5. 前記非晶質炭素被膜は、前記基材の表面から1μm未満の内側部に含まれる珪素の濃度が5〜30at%である請求項1〜4のいずれかに記載の非晶質炭素被膜部材。
  6. 前記非晶質炭素被膜は、該非晶質炭素被膜の表面から1μm未満の表面部に含まれる珪素の濃度が1〜15at%である請求項1〜4のいずれかに記載の非晶質炭素被膜部材。
  7. 前記非晶質炭素被膜は、前記基材の表面から1μm未満の内側部に含まれる水素の濃度が0.5〜40at%である請求項1〜4のいずれかに記載の非晶質炭素被膜部材。
  8. 前記非晶質炭素被膜は、前記基材の表面から1μm未満の内側部に含まれる水素の濃度が1〜40at%である請求項1〜4のいずれかに記載の非晶質炭素被膜部材。
  9. 前記非晶質炭素被膜は、該非晶質炭素被膜の表面から1μm未満の表面部に含まれる水素の濃度が3〜55at%である請求項1〜4のいずれかに記載の非晶質炭素被膜部材。
  10. 前記非晶質炭素被膜は、該非晶質炭素被膜の表面から1μm未満の表面部に含まれる水素の濃度が3〜50at%である請求項1〜4のいずれかに記載の非晶質炭素被膜部材。
  11. 前記非晶質炭素被膜は、直流プラズマCVD法により前記基材の温度を低下させつつ成膜された堆積膜である請求項1〜10のいずれかに記載の非晶質炭素被膜部材。
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