JP2006288700A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 始動入賞口と大入賞口とを一体となるように形成すると共に、装飾性及び遊技性を高め得るように構成した遊技機を提供する。
【解決手段】 パチンコ機に、遊技盤の遊技領域に配置され、始動チャッカー16及びアタッカー17が一体的に形成されたフィギュア50と、所定の条件の成立を契機としてアタッカー開閉片53a,53bを有したアタッカー17を作動させる作動制御手段と、を備え、装飾性及び遊技性を高め得るように構成させる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関し、詳しくは転動落下する遊技球を受け入れる入賞口側の形状に変化を与え、遊技者の興趣を一層高め得るように改善した遊技機に関する。
一般に、遊技機、例えばパチンコ機として、球受け皿に滞留している遊技球が、発射ハンドルの操作に応じて遊技盤上に打ち出された後、遊技盤面上の障害釘や風車等に導かれつつ盤面を流下して、各種入賞口に入球し、或いは入球せずに遊技盤下部のアウト口に流入するように構成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなパチンコ機では、一般入賞口に入球した際にそれに対応した個数の遊技球が払い出され、また始動チャッカーに入球した際にはこれに基づいて大当たり抽選が行われると共に所定数の遊技球が払い出され、当該抽選の結果に応じて、遊技盤の中央部分に設けられた液晶等の図柄表示装置の画面上で所定の演出表示が行われる。大当たりの発生時には、アタッカーと呼ばれる大入賞口が開放し、入球に対応して多量の遊技球が払い出される状態となる。
上述のような従来のパチンコ機において、遊技領域の中央部分にセンター飾りを備え、このセンター飾りの側部にワープ導入口を備え、このワープ導入口から入球した遊技球を始動チャッカー側に導くように転動させる遊技球ステージを備えたものが存在する(例えば、特許文献2参照)。
近年、上記のような遊技球ステージを有するパチンコ機にあって、当該ステージにおける所定の位置に球導入口を形成しておき、ワープ導入口から入球した遊技球の一部が上記球導入口への対応位置に偶然的に転動して該球導入口に落下した際、当該遊技球を略100%の確率で始動チャッカーに入球し得るように案内する構成を備えたものも存在する(例えば、特許文献3参照)。
特開2003−236210号公報 特開2001−327672号公報 特開2000−51448号公報
ところで、上記特許文献3に記載されるような遊技機では、遊技盤上に打ち出された遊技球が、センター飾りを介して或いはセンター飾りを介さずに始動チャッカーへと入賞し、この入賞を契機とした大当たり抽選に当選した際には、通常は閉塞状態にあるアタッカーが、所定時間の経過又は所定個数のアタッカーへの入賞が所定ラウンド数だけ繰り返される間、開放状態となる。
一般に、この始動チャッカーには、左右幅方向に両開きになる可動開閉片が設けられており、スルーチャッカーへの入球(通過)を契機として所定回数だけ開閉されることによって、始動チャッカーに対して遊技球を呼び込み易くしている。また、アタッカーは、左右幅方向が長い矩形形状をした可動開閉片からなっており、この可動開閉片が遊技球領域に向かって手前側に倒れるように開放することにより、落下してくる遊技球が可動開閉片に当接してアタッカー内部へと導入されるように形成されている。
しかしながら、上記した始動チャッカー及びアタッカーには、夫々可動開閉片が設けられ、適時に所定の開閉動作が実行されることで動的な動作はするものの、その形状は一般的に共通で似通ったものとなりがちであった。そのため、必然的にその動作内容も略画一的なものとなり、特に遊技者の注意を引くものとはならず、遊技機の遊技性や装飾性を高める要素にはなっていない虞があった。
また、一般的に、始動チャッカーとアタッカーとは別体に形成されて遊技領域内に配置されるため、設計、製造及び組付けの各工程において夫々に作業が発生することはやむを得ないこととして考えられていた。
そこで本発明は、始動入賞口と大入賞口とを一体となるように形成すると共に、装飾性及び遊技性を高め得るように構成し、もって上述した課題を解決した遊技機を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る本発明は(例えば図1ないし図5参照)、大当たり抽選の契機となる入賞が行われる始動入賞口(16)と、前記大当たり抽選に当選した際に開閉動作して遊技球を入賞させる大入賞口(17)とを備える遊技機(1)において、
遊技盤(7)の遊技領域(7a)に配置され、前記始動入賞口(16)及び前記大入賞口(17)が一体的に形成された立体造形物(50)と、
所定の条件の成立を契機として前記大入賞口(17)を作動させる作動制御手段(37)と、を備えてなる、
ことを特徴とする遊技機(1)にある。
請求項2に係る本発明は(例えば図1ないし図3参照)、前記大入賞口(17)が、前記始動入賞口(16)を中心とする一側及び他側に開閉自在な一対の開閉片(53a,53b)を備え、
前記作動制御手段(37)は、前記大当たり抽選が当選した際に前記開閉片(53a,53b)を所定回数だけ開閉動作させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機(1)にある。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、遊技盤の遊技領域に配置され、始動入賞口及び大入賞口が一体的に形成された立体造形物と、所定の条件の成立を契機として大入賞口を作動させる作動制御手段と、を備えてなるので、従来において別々に製作及び配置されていた始動入賞口と大入賞口とが一体化され、2つの部材を別々に設計及び製作する手間をなくすることができると共に、遊技機の組付工程における作業性の向上をも図ることができるようになる。更に、上記したような効率化を図ることによって製造コストの低減をも期待することができる。
また、従来においては、始動入賞口及び大入賞口の2つの部材が遊技領域に別々に配設されることが一般的であったが、これらが1つのユニットとしてまとめられることによって、遊技盤の遊技領域に割り当てるべきスペースを節約することができるようになる。更に、このことによって、障害釘等の配列(ゲージ)の設計や、遊技機全体の設計の幅をも広げることができるようになる。
また、従来において別体とされてきた始動入賞口及び大入賞口が、1つのユニットとしてまとめられることによって、遊技者に対して新奇で装飾性の高い遊技機を提供することができる。そして、この一体化された始動入賞口及び大入賞口を用いて動的な演出を行うことにより、従来に無い演出を提供し、更なる装飾性の向上を図ることができる。
また、1つのユニットとしてまとめられた始動入賞口及び大入賞口が、キャラクタ等の感情移入し易い立体造形物によって形成されるので、遊技者の注目を集めることができると共に、より親近感を増加させることによって興趣の向上に寄与することができるようになる。また、それまでパチンコ機等の遊技を試みたことのない未経験者に対しても、注意を引くことができるようになるため、パチンコ機等の遊技者層の幅を広げることができるようになる。
請求項2に係る本発明によると、大入賞口が、始動入賞口を中心とする一側及び他側に開閉自在な一対の開閉片を備え、作動制御手段が、大当たり抽選が当選した際に該開閉片を所定回数だけ開閉動作させるので、大入賞口が開口する際に、該大入賞口の開閉片を開くことによって、遊技球を該開閉片に当接させたり、該開閉片から転動させたりすることによって、落下孔である大入賞口に対して遊技球を導き易くさせることができるようになる。
以下、本発明に係る遊技機の実施形態として、遊技場等に設置されるパチンコ機を図1ないし図5に沿って説明する。
なお、図1は本実施の形態におけるパチンコ機の外部構造を示す正面図、図2は本パチンコ機から遊技盤を単体で分離した状態で示す正面図、図3はフィギュア状に一体形成された始動チャッカー及びアタッカーを示す概略斜視図、図4は本パチンコ機の制御系を示すブロック図、図5は本パチンコ機による作動を説明するためのフローチャートである。なお、後述する遊技盤の遊技領域には多数の障害釘や複数の風車等が植設されているが、図1及び図2においてそれらは便宜上図示を省略している。
本パチンコ機(遊技機)1は、発射ハンドル9の操作による発射装置(図示せず)の作動で遊技球(所謂パチンコ玉)を遊技盤7の遊技領域7aに向かって打ち出しつつ遊技を行うもので、所謂確率変動等の大当たりが発生した状態でアタッカー(大入賞口)17に入球した遊技球に対応する数の遊技球を払い出すように構成されている。上記確率変動当たり(「確変当たり」とも言う」とは、抽選の結果、確変モードの大当たりが当選したとき、少なくとも当該確変モードによる遊技状態において次なる大当たりを引くまでの間、遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態を意味する。これに対し、当該特殊状態にならない大当たりとして「通常当たり」がある。
図1に示すように、本パチンコ機1は、筐体2と、筐体2に開閉可能に装着された前扉3とを有しており、前扉3の前面には、透明ガラス6を有するガラス枠5が開閉可能に取付けられており、透明ガラス6の奥側には遊技盤7が配置されている。前扉3における遊技盤7の左右及び上部には演出用照明装置23が配置されており、前扉3における上部左右及び下部には夫々、スピーカ(図示せず)を有する放音装置8が配置されている。また、ガラス枠5における中央部右方には、前扉3を筐体2側に施錠又は解放するための施錠装置4が配置されている。
前扉3における下部中央には皿ユニット13が設けられており、皿ユニット13における右上部には、賞球及び貸球を含む遊技球が供給される球供給口18が設けられ、皿ユニット13における左上部壁面には、球貸ボタン14a及びプリペイドカード返却ボタン14bが設けられている。皿ユニット13の中央部には、該皿ユニット13上の遊技球を発射装置付近から皿ユニット下部の球排出口(図示せず)を通して下方に排出するための第1球抜きボタン22aと、皿ユニット13上の遊技球を球供給口18付近から上記球排出口を通して下方に排出するための第2球抜きボタン22bとが配置されている。また、前扉3における皿ユニット13の右側下方には、上記球発射装置を操作して遊技球を遊技盤7に向けて打ち出すための発射ハンドル9が設けられている。更に、皿ユニット13の下部左方には、灰皿24が配置されている。
なお、図2中の符号62は、発射ハンドル9の操作で発射された遊技球を遊技盤7の遊技領域7aに導くガイドレールを示し、図1及び図2中の符号10はアウト口を示している。また、本パチンコ機1には、遊技中に遊技領域7aにて入賞することなく落下してアウト口10に入り込んだ遊技球を、パチンコ機背面側に導くアウト球通路(図示せず)が設けられている。
そして、遊技盤7の遊技領域7aには、遊技球ステージSを有するセンター飾り12が中央部分に配設されている。このセンター飾り12の中央部分には開口11が形成されており、遊技盤7には、この開口11から露出するように図柄表示装置6が設けられている。また、センター飾り12の下部左方には、大当たり抽選に寄与しない一般の入賞が行われる入賞口29が配設されており、センター飾り12の直下方には、始動入賞口としての始動チャッカー16と大入賞口としてのアタッカー17とが一体となるように形成された、本発明の特徴である立体造形物としてのフィギュアモデル(以下「フィギュア」と称する)50が配設されている。そして、このフィギュア50と遊技球ステージSとの間には、所謂命釘としての一対の障害釘70が打ち込まれている。更に、遊技領域7aには、図柄表示装置6の左上方に風車44が配設されている。
そして、遊技領域7aにおけるフィギュア50等の周囲には、遊技球ステージSから零れた遊技球や、発射されてから遊技球ステージSに関与せずに落下してくる遊技球を適宜散らし、或いは入球に導くようにするための多数の障害釘が打ち込まれている。このような本パチンコ機1では、遊技領域7aに打ち出された遊技球を始動チャッカー16等に、遊技球ステージSを介して入球させ又は遊技球ステージSを介さず直接入球させ得るように遊技が進められる。
ここで、上記フィギュア50について詳細に説明する。
すなわち、フィギュア50は、一般のパチンコ機における、始動チャッカーとして機能する始動チャッカー16と、アタッカーとして機能するアタッカー17と、が一体的に構成されている。図3に示すように、フィギュア50は、いわゆる前後(図2の奥行き方向)に扁平な壺の形状に模られており、その壷の胴体部分のうちで最も太い外周部分の左右幅は、一般のパチンコ機におけるアタッカーと略同様の幅に形成されている。
このフィギュア50の上部には筒状の壺口が設けられ、その入口には遊技球が1つ入球できる程度の内径(例えば12〜13[mm])を有した始動チャッカー開口部51aが上方に向けて開口されている。この始動チャッカー開口部51aは、壺口内部の始動チャッカー案内路51cを介して始動チャッカー入賞口51bへと連通しているが、この始動チャッカー案内路51c及び始動チャッカー入賞口51bも、始動チャッカー開口部51aと同様、遊技球が1つだけ通過可能な内径(例えば12〜13[mm])に形成されている。このように、始動チャッカー16は、始動チャッカー開口部51a、始動チャッカー入賞口51b、及び始動チャッカー案内路51cから形成されることによって、少なくとも一般のパチンコ機における始動チャッカーとしての機能を有するように構成され、後述する第1抽選手段33による大当たり抽選実行の契機となり得る入賞が行われる。なお、始動チャッカー開口部51aから進入して始動チャッカー入賞口51bに到った遊技球は、始動チャッカー16の背面側に形成された不図示の放出口から遊技盤7側の不図示の排出口に向け放出されるようになっている。
また、上記始動チャッカー16の左右下方に位置し、フィギュア50胴体の左右の肩部には、後述するアタッカー開閉ソレノイド40によって一度引き起こされるようにしてから左右側に開閉するアタッカー開閉片(開閉片)53a,53bが設けられている。このアタッカー開閉片53a,53bが開いた後には、遊技球が夫々2〜3個並んで入球可能な程度の面積を有するアタッカー開口部54a,54bが開口している。これらアタッカー開口部54a,54bから進入した遊技球は、アタッカー17の背面側に形成された不図示の放出口から遊技盤7側の不図示の排出口に向け放出されるようになっている。
このように、アタッカー17は、アタッカー開閉片53a,53b及びアタッカー開口部54a,54bから形成されることによって、少なくとも一般のパチンコ機におけるアタッカーとしての機能を有するように構成されている。そして、このアタッカー17は、第1抽選手段33の抽選による大当たり発生時に開放され、遊技盤7の遊技領域7aに打ち出されて転動落下する遊技球を入賞させる。アタッカー17は、大当たり発生中、1回の開放で10個の入球を完了した時点で閉じ、当該開閉動作を15回繰り返すように構成される。なお、これらの入球数並びに開閉動作の回数は、10個や15回に限定されることはなく、必要に応じて適宜設定され得るものである。
次に、本実施形態におけるパチンコ機1の制御系を図4に沿って説明する。すなわち、本制御系は、主基板41と、この主基板41に接続されたサブ基板42とを備えている。主基板41は、本パチンコ機1の動作全体を統括的に管理するものであり、当該パチンコ機1の動作全体を管理するシステムプログラム及び遊技用の実行プログラムが予め記憶された半導体メモリ等からなる記憶部(図示せず)と、これらのプログラムを実行する不図示のマイクロプロセッサ(MPU)とを備えている。
主基板41は、入賞判定手段31、入賞信号出力手段32、第1抽選手段33、第2抽選手段34、遊技制御手段35、保留手段36、作動制御手段37、作動判定手段38、及び作動決定手段39を備えている。また主基板41には、アタッカー開閉ソレノイド40が接続されている。
入賞判定手段31は、発射ハンドル9の操作で作動する発射装置(図示せず)によって遊技領域7aに打ち出された遊技球が始動チャッカー16、入賞口29、アタッカー17の何れかに入賞したとき、当該入賞があった旨を判定する。
入賞信号出力手段32は、入賞判定手段31によって入賞が判定されたとき、対応する始動チャッカー16、入賞口29、アタッカー17に入賞した旨の入賞信号を出力する。
第1抽選手段33は、入賞信号出力手段32からの入賞信号の入力時、最大保留球数(例えば4個)未満での入賞を契機として、次なる大当たりを当選させるまで遊技者に有利な付加価値を付与し得る特殊状態となる確率変動当たり、及び上記特殊状態とならない通常当たりのうちの何れか一方に当選するように、不図示の抽選用メモリから当たり当選乱数値を取得して、大当たり抽選を実行する。
第2抽選手段34は、第1抽選手段33での大当たり抽選で確変当たりに当選した場合、不図示の演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、確変当たりに対応する「111」、「333」や「777」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、その旨の変動パターンコマンドを出力する。なお、上記「大当たり有効ライン」は、大当たりを得るため図柄が一列に並ぶべき位置(ライン)を意味する。第2抽選手段34はまた、第1抽選手段33での大当たり抽選で通常当たりが当選した場合、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、通常当たりに対応する「222」、「444」や「888」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、この変動パターンコマンドを出力する。第2抽選手段34はまた、第1抽選手段33での大当たり抽選で外れた場合、演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、外れに対応する「252」、「464」や「838」等の図柄が大当たり有効ライン上で最終的に揃う旨の変動パターンを決定し、この変動パターンコマンドを出力する。
遊技制御手段35は、予め設定された演出データや第2抽選手段34での抽選結果に応じて、図柄表示装置6に表示すべき演出内容に関する信号を、制御コマンドと共にサブ基板42の表示制御手段46に送信する。
保留手段36は、第2抽選手段34から出力された変動パターンコマンドを入力し、始動チャッカー16への入賞の都度に行われた抽選の結果となる保留球として順次記憶する。当該記憶状況は、図柄表示装置6に備えた保留球表示部(図示せず)に、例えば最大4個の保留球として点灯表示される。保留手段36は、例えば保留球数Hが0<H<5であるか否かを常時判定し、保留球数Hが4個表示されている間は、始動チャッカー16への入賞に拘わらず大当たり抽選は行わない。なお、保留球として点灯表示される保留球数は上記「最大4個」に限らず、例えば3個以下、又は5個以上として適宜設定することも可能である。
そして保留手段36は、保留(記憶)している変動パターンコマンドを順次表示制御手段46に送信し、この送信した変動パターンコマンドに基づく演出表示が終了するまでは次の変動パターンコマンドを送信しないようにするための図柄変動禁止フラグを立てる(オンする)と共に、当該オンした図柄変動禁止フラグを解除する時間を計測するための図柄変動タイマ(図示せず)をセットし、変動パターンコマンドの送信に応じて保留球数を1デクリメントする。また保留手段36は、保留球の消費に応じて保留球数HがH<4となった場合、第1抽選手段33で行われる始動チャッカー16への入賞に応答した大当たり抽選の結果を保留球として記憶し、保留球数を1インクリメントする。
作動制御手段37は、作動決定手段39の作動開始決定の旨の信号に基づき、アタッカー開閉ソレノイド40に駆動信号を送って該ソレノイド40を作動させ、第1抽選手段33での抽選による大当たり発生時にアタッカー17を動作及び開放させて所定数入賞が終了する(又は所定時間が経過する)毎に閉塞する動作を所定回数(所定ラウンド)だけ繰り返すように制御する。
作動判定手段38は、アタッカー開閉ソレノイド40を作動させるための条件を満たすか否かを判定する。つまり、アタッカー開閉ソレノイド40にあって、アタッカー17の開放の「条件を満たす」時とは、所謂リーチ(所謂スーパーリーチ、ノーマルリーチを含む)の状態から3つの同じ図柄が大当たり有効ライン上で揃って大当たりが発生した場合であり、アタッカー17の閉塞の「条件を満たす」時とは、大当たり発生時における全ての入賞を完了した場合である。
作動決定手段39は、作動判定手段38からの判定信号を受けて、アタッカー開閉ソレノイド40の作動開始をそれぞれに決定する。
アタッカー開閉ソレノイド40は、作動制御手段37から送信された駆動信号に応答してプランジャ(図示せず)を進退動作させて、アタッカー17を開閉動作させる。
一方、サブ基板42は、演出制御手段43及び表示制御手段46を有しており、サブ基板42には、放音装置8、演出用照明装置23及び図柄表示装置6が接続されている。
演出制御手段43は、主基板41中の上記マイクロプロセッサから供給される信号に従って、放音装置8、演出用照明装置23を適時駆動して、遊技者の聴覚及び視覚に訴える演出表示を行う。
表示制御手段46は、遊技制御手段35から送信された演出内容に関する信号に従って図柄表示装置6を適時駆動し、大当たり抽選の結果等を遊技者の視覚に訴えるように演出表示する。
放音装置8、演出用照明装置23及び図柄表示装置6は、上述したように各制御に応答して音、光、及び画像表示等により、通常時の演出や大当たり時における特別な演出等を行う。
次に、本パチンコ機1による作用について、図5のフローチャートを併せて参照しつつ説明する。
この状態において、本パチンコ機1に対面して着座した遊技者が発射ハンドル9を握り、適宜の角度に回動操作すると(ステップS1)、発射装置(図示せず)の作動によって遊技球が所定の時間間隔で遊技領域7aに向けて連続的に発射される。すると、遊技盤7の遊技領域7aに打ち出された多数の遊技球の中には、センター飾り12を介して、もしくはセンター飾り12を介さずに、フィギュア50近傍に転動落下してくるものが出てくる。
当初、フィギュア50のアタッカー開閉片53a,53bは閉じた状態にあるため、フィギュア50では、その上部に位置する始動チャッカー開口部51aのみが開口した状態となっている。この始動チャッカー開口部51aに対し、転動落下してきた遊技球があった場合には、その遊技球は始動チャッカー開口部51aから入球し、始動チャッカー案内路51cを介して始動チャッカー入賞口51bへと入賞することとなる。
一方、遊技盤7の遊技領域7aに打ち出されて転動落下する多数の遊技球の中には、上記始動チャッカー16に入賞する以外にも、入賞口29に適時入賞し、或いは、これらに寄与せずに転動落下して、遊技領域7a最下部のアウト口10から遊技盤7背面側に排出されるものもある。
始動チャッカー16や入賞口29の何れかに入賞した場合には、入賞判定手段31が当該入賞を判定し、且つ入賞信号出力手段32が入賞信号を出力する(ステップS2)。この際、保留手段36は、保留球Hが0<H<5であるか否かを常時判定しており、0<H<5を満たすと判定したときには、保留している変動パターンコマンドを、遊技制御手段35を介して表示制御手段46に順次送信し、図柄変動禁止フラグをオンすると共に、図柄変動タイマをセットし、変動パターンコマンドの送信に応じて保留球数を1デクリメントする。また保留手段36は、当該保留球の消費に応じて保留球数HがH<4となった場合、第1抽選手段33で行われる始動チャッカー16への入賞に応じた大当たり抽選の結果を保留球として記憶し、保留球数を1インクリメントする
そして、大当たり抽選で当選した場合(ステップS3)、第1抽選手段33が当たりフラグをオンすると、第2抽選手段34が、演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、大当たりの種別、つまり確変当たり又は通常当たりに対応する変動パターンを決定する。
これにより、ステップS4において、図柄表示装置6に表示されるべき当たり図柄がセットされ、第2抽選手段34は、その旨の変動パターンコマンドを出力すると共に、当該変動パターンコマンドに基づく演出表示が終了するまでは次の変動パターンコマンドを送信しないようにするために図柄変動禁止フラグをオンし、当該オンした図柄変動禁止フラグを解除する時間を計測するための図柄変動タイマをセットし、変動パターンコマンドの送信に応じて保留球数を1デクリメントする。一方、大当たり抽選で外れた場合には、演出用メモリに格納された演出乱数値に基づく抽選で、変動の結果、外れに対応する図柄が最終的に揃う旨の変動パターンが決定される。これにより、図柄表示装置6に表示される外れ図柄がセットされ、第2抽選手段34は、その旨の変動パターンコマンドを出力すると共に、図柄変動禁止フラグをオンし、図柄変動タイマをセットし、変動パターンコマンドの送信に応じて保留球数を1デクリメントする。
以上のようにして、遊技制御手段35が、図柄表示装置6に表示すべき演出内容に関する信号を制御コマンドと共にサブ基板42の表示制御手段46に送信することに基づき、表示制御手段46が、図柄表示装置6を適時駆動し、大当たり抽選結果に関する内容等を、遊技者の視覚に訴えるように演出表示することとなる(ステップS5)。
そして、第1抽選手段33での大当たり当選の結果が図柄表示装置6の画面上に表れると、作動制御手段37が、作動決定手段39の作動開始決定の旨の信号に基づき、所定のタイミングでアタッカー開閉ソレノイド40に駆動信号を送り、当該ソレノイド40を作動させてフィギュア50が有するアタッカー開閉片53a,53bを開閉動作させる。
このアタッカー開閉片53a,53bが開くことによってアタッカー開口部54a,54bが開口し、遊技領域7aを転動落下してくる遊技球が該アタッカー開口部54a,54bへと入球し得るようになる。そして、アタッカー開閉片53a,53bは夫々、壺形状をなすフィギュア50胴体の肩部を切り取るように形成されているため、その開口時にはフィギュア50の左右幅方向に羽根を広げるような形状をなす。このことにより、落下してくる遊技球は、開いた状態にあるアタッカー開閉片53a,53bの内壁に当接した際に、アタッカー開口部54a,54b側へと跳ね返る或いは転動することにより、アタッカー開口部54a,54bへと入球するようになる。
上記したような、大当たり時において、アタッカー開口部54a,54bからアタッカー17内に所定数入賞が終了する(又は所定時間が経過する)毎に閉塞する動作を所定回数(所定ラウンド)だけ繰り返させる。これにより、アタッカー17に入賞した遊技球に対応する多量の遊技球が、球供給口18から皿ユニット13に払い出されることとなる(ステップS6)。
なお、以上で説明した本実施の形態においては、一般の始動チャッカーの開口部に設けられるような可動開閉片である羽根を設けないものとして説明を行ったが、始動チャッカー開口部51a近傍に、遊技球を入球させ易くするために開閉動作し得る、羽根状の部材を設ける態様としてよいことはもちろんである。これにより、一般的なパチンコ機と同様、遊技領域7aにスルーチャッカーを設け、その検知信号を取得することによって、上記羽根状の部材を適時開閉動作させるようにすることができる。
以上説明した本実施の形態では、遊技盤7の遊技領域7aに配置され、始動チャッカー16及びアタッカー17が一体的に形成されたフィギュア50と、所定の条件の成立を契機としてアタッカー17を作動させる作動制御手段37と、を備えてなるので、従来において別々に製作及び配置されていた始動チャッカーとアタッカーとが一体化され、2つの部材を別々に設計及び製作する手間をなくすことができると共に、遊技機の組付工程における作業性の向上をも図ることができるようになる。更に、上記したような効率化を図ることによって製造コストの低減をも期待することができる。
また、従来においては、始動チャッカーとアタッカーとの2つの部材が遊技領域に別々に配設されることが一般的であったが、これらが1つのフィギュア50としてまとめられることによって、遊技盤7の遊技領域7aに割り当てるべきスペースを節約することができるようになる。更に、このことによって、障害釘等の配列(ゲージ)の設計や、パチンコ機全体の設計の幅をも広げることができるようになる。
また、従来において別体とされてきた始動チャッカーとアタッカーとが、1つのフィギュア50としてまとめられることによって、遊技者に対して新奇で装飾性の高いパチンコ機を提供することができる。そして、この一体化された始動チャッカー16及びアタッカー17を用いることにより、従来に無い効果を提供し、更なる装飾性の向上を図ることができる。
また、フィギュア50が、キャラクタ等の感情移入し易い立体造形物によって形成されるので、遊技者の注目を集めることができると共に、より親近感を増加させることによって興趣の向上に寄与することができるようになる。また、それまでパチンコ等の遊技を試みたことのない未経験者に対しても、注意を惹くことができるようになるため、遊技者層の幅を広げることができるようになる。
また、フィギュア50が、アタッカー17を開閉自在とさせるアタッカー開閉片53a,53bを備え、作動制御手段37が、大当たり抽選が当選した際に該開閉片を周期的に所定回数だけ開閉動作させるので、アタッカー17が開口する際に、該アタッカー17のアタッカー開閉片53aを開くことによって、遊技球を該開閉片に当接させたり、該開閉片から転動落下させたりすることによって、落下孔であるアタッカー17に対して遊技球を導き易くさせることができる。
以上、本発明をその好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明の遊技機は、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施した遊技機も、本発明の範囲に含まれる。
本実施の形態におけるパチンコ機の外部構造を示す正面図である。 本パチンコ機から遊技盤を単体で分離した状態で示す正面図である。 フィギュア状に一体形成された始動チャッカー及びアタッカーを示す概略斜視図である。 本パチンコ機の制御系を示すブロック図である。 本パチンコ機による作動を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1…遊技機(パチンコ機)
7a…遊技領域
16…始動入賞口(始動チャッカー)
17…大入賞口(アタッカー)
37…作動制御手段
50…立体造形物(フィギュアモデル、フィギュア)
53a,53b…開閉片(アタッカー開閉片)

Claims (2)

  1. 大当たり抽選の契機となる入賞が行われる始動入賞口と、前記大当たり抽選に当選した際に開閉動作して遊技球を入賞させる大入賞口とを備える遊技機において、
    遊技盤の遊技領域に配置され、前記始動入賞口及び前記大入賞口が一体的に形成された立体造形物と、
    所定の条件の成立を契機として前記大入賞口を作動させる作動制御手段と、を備えてなる、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記大入賞口は、前記始動入賞口を中心とする一側及び他側に開閉自在な一対の開閉片を備え、
    前記作動制御手段は、前記大当たり抽選が当選した際に前記開閉片を所定回数だけ開閉動作させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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