JP2004097541A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【目的】電断復旧した際、記憶手段に記憶された制御情報に基づいて、可変表示装置における演出表示を表示制御すると共に可動部材を駆動制御する遊技機を提供する。
【構成】可変表示装置44における演出表示に関連して動作態様が変化するように駆動制御される可動部材55と、電力供給停止後所定期間が経過するまでは、制御情報を記憶するバックアップRAMと、演出動作中に電力の供給が停止され,後に電断復旧した際、バックアップRAMに記憶された制御情報に基づいて、可変表示装置44における演出表示を表示制御する表示制御手段及び可動部材55を駆動制御する駆動制御手段と、を備えたことにより、電断復旧後、制御情報に基づいて可変表示装置44における演出表示を表示制御し、可動部材55を基準位置を一旦検出した後に所定の動作態様に駆動制御するため、可変表示装置44における表示と可動部材55の動作とがチグハグになることがない。
【選択図】 図2
【構成】可変表示装置44における演出表示に関連して動作態様が変化するように駆動制御される可動部材55と、電力供給停止後所定期間が経過するまでは、制御情報を記憶するバックアップRAMと、演出動作中に電力の供給が停止され,後に電断復旧した際、バックアップRAMに記憶された制御情報に基づいて、可変表示装置44における演出表示を表示制御する表示制御手段及び可動部材55を駆動制御する駆動制御手段と、を備えたことにより、電断復旧後、制御情報に基づいて可変表示装置44における演出表示を表示制御し、可動部材55を基準位置を一旦検出した後に所定の動作態様に駆動制御するため、可変表示装置44における表示と可動部材55の動作とがチグハグになることがない。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、識別情報の可変表示を含む演出表示を実行可能な可変表示装置を備え、該可変表示装置における識別情報の表示結果が所定の特定表示態様となったときに遊技者に有利な特定遊技状態に制御される遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ遊技機等の遊技機においては、識別情報の可変表示を行い、その表示結果が特定表示態様となった場合に大当たりとする可変表示装置を備えたものが数多く提供されているが、可変表示装置ばかりでなく、例えば、可変表示装置の可変表示に連動して動作する可動部材を有するもの(例えば、特許文献1)も提供されている。
【0003】
一方、遊技機において、停電等により一時的に電力の供給が停止された後に再び電力が供給されて(以下、電断復旧という)遊技機が再び稼動した際、その遊技機が可動部材を有するものである場合には、可動部材が所定位置となるように可動部材の動作を考慮したもの(例えば、特許文献2)が提供されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−25546号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2002−113162号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した特許文献1に記載されたものの場合、電断復旧後に可動部材が所定の位置となるように可動部材の動作を考慮したものではなく、また、上記した特許文献2に記載されたものの場合、電断復旧後に可動部材が所定の位置となるように可動部材の動作を考慮したものであるものの、可変表示を行う可変表示装置を備えたものではない。上記した特許文献2に記載された、電断復旧後に可動部材が所定の位置となるように可動部材の動作を考慮したものを、特許文献1に記載されたものに単に適用した場合には、電断復旧後の可動部材の動作と可変表示装置の表示とが連動するものでなくなり、チグハグなものとなり、遊技者に不信感を与えるという問題がある。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、電力の供給が停止された後に再び電力が供給された際、記憶手段に記憶された制御情報に基づいて、可変表示装置における演出表示を表示制御すると共に所定の動作を行なうよう可動部材を駆動制御する遊技機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明においては、識別情報の可変表示を含む演出表示を実行可能な可変表示装置を遊技領域に備え、該可変表示装置における識別情報の表示結果が所定の特定表示態様となったときに遊技者に有利な特定遊技状態に制御される遊技機において、前記遊技領域に取り付けられ且つ前記可変表示装置における演出表示に関連して動作態様が変化するように駆動制御される可動部材と、該可動部材を駆動するための電気的駆動源と、前記可動部材の動作態様を変化させるための基準位置を検出するための位置検出手段と、前記遊技機への電力の供給が停止された後所定期間が経過するまでは、前記可変表示装置及び前記可動部材を制御するための制御情報を記憶する記憶手段と、前記可変表示装置における演出表示及び前記可動部材による演出動作中に電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、前記記憶手段に記憶された制御情報に基づいて、前記可変表示装置における演出表示を表示制御する表示制御手段、及び前記可動部材を、前記基準位置を一旦検出した後に所定の動作態様に駆動制御する駆動制御手段と、を備えたことを特徴とする。このように構成することにより、遊技機の稼動中に電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、記憶手段に記憶された制御情報に基づいて表示制御手段が可変表示装置における演出表示を表示制御し、駆動制御手段が可動部材を基準位置を一旦検出した後に所定の動作態様に駆動制御するため、可変表示装置における表示と可動部材の動作とがチグハグになることがなく、遊技者に対し不信感を与えることがない。
【0008】
また、請求項2の発明においては、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、前記表示制御手段及び前記駆動制御手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記記憶手段は、前記可変表示装置における演出表示及び前記可動部材の駆動を制御する共通の前記演出制御手段に備えられていることを特徴とする。このように構成することにより、電力の供給が復旧した場合の可変表示装置における演出表示及び可動部材の駆動の制御を記憶手段も備えた共通の演出制御手段によって行うことができるため、遊技制御手段の制御負担を軽減することができ、また、それぞれの制御を行う演出制御手段が共通のものであるため、可変表示装置における演出表示と可動部材の駆動との同期がとり易くなり、正確な演出を容易に行うことができる。
【0009】
また、請求項3の発明においては、前記遊技制御手段は、電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、電源供給再開時コマンドを前記演出制御手段に向けて送信するコマンド送信手段を備え、前記演出制御手段は、前記コマンド送信手段から送信される電源供給再開時コマンドに基づいて前記可変表示装置における演出表示及び前記可動部材の駆動を制御することを特徴とする。このように構成することにより、遊技状態を把握している遊技制御手段からのコマンドに基づいて可変表示装置における演出表示及び可動部材の駆動の制御が行われるため、可変表示装置や可動部材で行われる演出以外演出等の遊技状態と同期をとることができ、電力の供給が復旧した後の遊技機の演出の効果を向上させることができる。
【0010】
更に、請求項4の発明においては、前記表示制御手段は、電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、前記記憶手段に記憶された制御情報に基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出の最終的な確定表示を前記可変表示装置において表示制御し、前記駆動制御手段は、電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、前記記憶手段に記憶された制御情報に基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出の最終的な確定位置に前記可動部材を駆動制御することを特徴とする。このように構成することにより、可変表示装置の表示及び可動部材の駆動における途中の演出が省かれて結果だけが表示されるため、それぞれの演出の同期がとり易くなってチグハグになることがなくなると共に、制御負担を軽減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。まず、図1乃至図4を参照して実施形態に係る遊技機としての弾球遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る弾球遊技機1を示す正面図であり、図2は、弾球遊技機1に設けられる遊技盤を示す正面図であり、図3は、弾球遊技機1を示す背面図であり、図4は、主基板151と各種制御基板及び電気部品との関係を示すブロック図である。弾球遊技機1は、図1及び図3に示すように、縦長な方形状に枠組み形成される外枠2と、該外枠2の一側に開閉自在に軸支され且つ弾球遊技機1の主要構成部のほぼすべてが集約して設けられる前面枠3と、該前面枠3の前面上部に開閉自在に設けられる前面開閉枠4とから構成されている。また、前面枠3に設けられる主要構成部としては、上記した前面開閉枠4、遊技盤40、上皿19、下皿27、灰皿29、操作ハンドル30、機構板100、打球発射装置87がある。また、図示の実施形態では、弾球遊技機1の側方に遊技者に遊技球を貸し出すためのカードユニット装置31が付設されている。
【0012】
前面開閉枠4には、後述する遊技盤40の遊技領域41をほぼ透視し得る円形透視窓5が開設され、該円形透視窓5の裏面から複層ガラス板が装着されている。また、前面開閉枠4の上側には、円形透視窓5の外周に沿って、装飾ランプ6が臨んでいる。この装飾ランプ6は、遊技状態に応じて点灯又は点滅されるものであり、特別の遊技状態の発生時や継続時を遊技者に報知すると共に遊技の雰囲気を盛り上げるものである。また、円形透視窓5の外周には、払い出すべく賞球が不足したこと(後述する球切れスイッチ115が作動したとき)を報知する球切れランプ9や、入賞球の発生に基づいて所定個数の賞球が払い出されたことを報知する賞球ランプ10(なお、賞球未払出分がある場合に報知する方式でもよい)が設けられ、更に、前面開閉枠4の上部左右に遊技の進行に応じた効果音を発生するスピーカ12a,12bが設けられている。なお、各ランプ6,9,10の前方は、それぞれ透光性を有する赤色、緑色等のランプカバーで被覆されるようになっている。特に、球切れランプ9の点灯を赤色発光で行い、賞球ランプ10の点灯を緑色発光で行うことにより、遊技者に対して状況を報知するようになっている。また、スピーカ12a,12bの前面には、パンチメタル11が取り付けられてスピーカ12a,12bから発生される音声を通すようになっている。また、スピーカ12a,12bの近傍(パンチメタル11の裏面側)には、それぞれ光装飾用の装飾LED37,38が前面開閉枠4に取り付けられている。
【0013】
次に、前面開閉枠4の下側に取り付けられる上皿19の構成について説明すると、上皿19は、複数の合成樹脂製部材を組合せた皿部材を固着することにより構成されている。上皿19の開放側の上方には、球抜き操作レバー21が設けられている。この球抜き操作レバー21は、左右方向に移動可能に設けられ、スプリング(図示しない)の付勢力に抗して一方向に移動させることにより、上皿19に貯留されていた球を裏面側に形成される球抜き路(図示しない)を流下させて下皿27に誘導するものである。
【0014】
上記した上皿19について、さらに詳細に説明すると、上皿19は、その上流側に形成される賞球払出口20から払い出された賞球を一旦貯留した後、発射位置に球を供給するものである。また、上皿19には、弾球遊技機1に隣接して設けられるカードユニット装置31を介して遊技球を借り受ける際に操作する操作部が設けられている。この操作部は、球貸スイッチ24と返却スイッチ25(共に図5に符号のみを記載)と表示LED(図示しない)が実装される残高表示基板23からなり、該残高表示基板23が上皿19の上面に臨むように設けられている。また、上皿19の開放側には、前面開閉枠4を前面枠3に対して施錠し且つ前面枠3を外枠2に対して施錠する施錠装置84(図3参照)を操作するためのシリンダー錠26が臨んでいる。
【0015】
また、前面枠3の下部に取り付けられる下皿27は、前記上皿19から溢れた賞球であって余剰球通路(図示しない)を介して接続樋93(図3参照)から排出される余剰の賞球を貯留するものであり、その下皿27の前面壁には、球抜き操作レバー28がスライド可能に取り付けられるようになっている。この球抜き操作レバー28を操作することにより、下皿27に貯留されていた賞球を下方に球抜きして持ち運び可能な球箱に移し替えることができる。また、下皿27の左側には、灰皿29が設けられ、右側には、操作ハンドル30が設けられている。操作ハンドル30は、図3に示す打球発射装置87の発射装置電動機(図示しない)の駆動を一時的に停止させるための単発発射スイッチ(図示しない)及び遊技者が操作ハンドル30を触れていることを検知するタッチセンサ(図示しない)を内蔵していると共に、弾発力を調節する指掛け部30a(図1参照)を備えるものである。
【0016】
一方、弾球遊技機1の背面には、図3に示すように、入賞球の発生に基づいて所定個数の賞球を払い出すための各種の機構を装備した機構板100が設けられると共に、前記操作ハンドル30に対応する裏面には、発射装置電動機及び打球槌(共に図示しない)を有する打球発射装置87が固着され、その打球発射装置87の側方には、機構板100の余剰球通路から流下してきた球を前記下皿27に誘導する接続樋93が固着されている。上記した構成のうち、打球発射装置87には、発射制御基板90が付設されており、この発射制御基板90によって打球発射装置87が駆動制御されるようになっている。
【0017】
以上で、弾球遊技機1の全体の概略構成を説明したが、以下、弾球遊技機1を構成する要素のうち、遊技盤40と、機構板100の詳細な構成について順次説明する。
【0018】
まず、主に図2を参照して遊技盤40について説明する。遊技盤40は、図2に示すように、前面枠3の裏面側に一体的に形成される遊技盤収納枠部36(図3参照)に収容固定されるべく、ほぼ正方形状の合板により形成され、その表面には、円形うず巻き状に誘導レール42が取り付けられ、該誘導レール42の内側が遊技領域41とされて発射された打球が落下するものである。遊技領域41には、図示の場合、可変表示装置44と特別入賞装置48とを備えた特別可変表示入賞球装置43、普通可変入賞球装置58等が設けられると共に、単に打球を入賞とする入賞口、打球の流下方向,速度を変化せしめる風車又は多数の障害釘が設けられ、また、遊技領域41の最下方には、いずれの入賞領域にも入賞しない打球が取り込まれるアウト口69が設けられている。
【0019】
遊技領域41の構成をその遊技動作に従ってより詳細に説明すると、遊技領域41の中央よりやや上方の左側には、通過球検出器62が設けられている。この通過球検出器62は、遊技領域41を落下する打球の通過を検出すると、その検出信号に基づいて特別可変表示入賞球装置43の上部側に設けられる左右一対のLEDからなる普通図柄表示器63を可変表示(点灯移動)して表示結果を導出する(左右いずれか一方のLEDのみを点灯表示する)。しかして、普通図柄表示器63の表示結果が予め定められた当りLEDの点灯である場合に、普通可変入賞球装置58が所定時間開放される。なお、普通図柄表示器63の可変時間は、通常確率モードのときに相対的に長く(例えば、30秒)、確率変動モードのときに相対的に短く(例えば、3〜5秒)設定されている。また、普通図柄表示器63の左右側方には、普通図柄表示器63の可変表示中に通過球検出器62を通過した打球数を記憶表示する普通図柄記憶LED64(最高4個まで記憶表示する)が設けられている。
【0020】
普通可変入賞球装置58は、遊技領域41のほぼ中央に配置される特別可変表示入賞球装置43の下方に配置され、ソレノイド39によって開閉駆動される電動チューリップタイプの可変入賞球装置である。そして、普通可変入賞球装置58には、始動球検出器60が内蔵され、開放中又は閉成中に受け入れた入賞球を検出するようになっている。しかして、打球が始動球検出器60によって検出されると可変表示装置44が可変表示を開始する。なお、普通可変入賞球装置58の開放時間は、通常確率モードのときに相対的に短く(例えば、0.5秒)、確率変動モードのときに相対的に長く(例えば、2秒)設定されている。また、普通可変入賞球装置58が開放していない場合でも打球を受け入れるようになっている。
【0021】
特別可変表示入賞球装置43は、可変表示装置44と特別入賞装置48とを備えている。可変表示装置44は、左・中・右の特別図柄を個々に可変表示する可変表示部65a〜65cを有した液晶タイプの表示器であり、該可変表示部65a〜65cの前方外周には、横長形状の窓枠部67が開設された表示部飾り部材66が設けられる。そして、可変表示装置44の変動停止時における図柄の組合せが予め定めた大当り図柄の組合せ(例えば、同一の図柄が揃った場合)である場合に、特定遊技状態となって特別入賞装置48を次に説明する所定の態様で開閉駆動するものである。ただし、大当り図柄の組合せの一部は、確率変動図柄として設定され、この確率変動図柄で特定遊技状態となったときには、その特定遊技状態終了後における前記普通図柄表示器63における当り(当りLEDの点灯)の出現確率や可変表示装置44における大当り図柄の出現確率が高くなる確率変動モードとなるように設定されている。また、特別可変表示入賞球装置43には、前述したような普通図柄表示器63及び普通図柄記憶LED64に加えて、可変表示部65a〜65cの外周部分を光装飾する飾りLED45と、可変表示装置44の可変動作中に前記始動球検出器60によって検出された球数を記憶表示する特別図柄始動記憶LED46(最高4個まで記憶表示する)と、が設けられている。
【0022】
特定遊技状態となったときに駆動制御される特別入賞装置48は、特別可変表示入賞球装置43の上部、言い換えれば可変表示装置44の上方に設けられており、大入賞口47と、ソレノイド50(図4参照)の駆動によって大入賞口47を開閉する左右一対の開閉翼片49a,49bとを備えている。大入賞口47の上端部分には、開閉翼片49a,49bの閉鎖状態で打球が大入賞口47内に入るのを防止するための侵入防止壁53が設けられている。大入賞口47内には、該大入賞口47内に入った遊技球を検出するための入賞個数検出器52(図4参照)と、遊技球の検出(V入賞検出)に伴って特定遊技状態の継続権を成立させる特定球検出器51(図4参照)とが設けられている。しかして、特定遊技状態となった場合には、一定時間(例えば、30秒)が経過するまで又はその一定時間内に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するまで開閉翼片49a,49bを開放(以下、この開放を開放サイクルという)し、その開放サイクル中に受け入れられた打球が特定球検出器51によって検出されたときに継続権が成立して、再度上記した開放サイクルが実行され、各開放サイクルにおいて継続権が成立していることを条件に最高15回の開放サイクルを繰り返すことができるようになっている。なお、特別入賞装置48(可変入賞球装置)を可変表示装置44(可変表示装置)の上方に配置した構成は、可変入賞球装置を可変表示装置の下方に配置する構成に比べて、開放時の可変入賞球装置への入賞を容易にできる。
【0023】
また、本発明に係る特定遊技状態は、上記に限らず以下に示す▲1▼〜▲5▼の制御のうちいずれか1つの制御又は組合せた制御を実行する状態であればよい。
【0024】
▲1▼ 打玉の入賞を容易にする第一の状態と、打玉が入賞できない又は入賞し難い第二の状態と、に変化可能な可変入賞球装置に対して所定時間連続的又は間欠的に第一の状態にする制御
▲2▼ 特定の入賞又は通過領域での打玉の検出を介在させ、打玉の入賞を容易にする第一の状態と、打玉が入賞できない又は入賞し難い第二の状態と、に変化可能な可変入賞球装置に対して所定時間連続的又は間欠的に第一の状態にする制御
▲3▼ 打玉の入賞に関わらず所定数の景品玉を直接排出する制御
▲4▼ 有価価値を有する記憶媒体(カードやレシート等)に対して有価数を加算する制御
▲5▼ 得点があることに基づいて遊技可能な弾球遊技機に対して得点を付与する制御
また、遊技領域の特別可変表示入賞球装置43の右側方には、遊技盤40に穿設された開口40aに臨むようにして配置され、電気的駆動源としてのステッピングモータ54の駆動によって回転駆動する可動部材55が設けられている。この可動部材55は、可変表示装置における演出表示に関連して動作態様が変化するように駆動制御されるものである。また、可動部材55は、ステッピングモータ54の回転軸を中心とした360度の回転全周を4分割し、それぞれの分割面に「扉」、「男忍者」、「女忍者」、「竜」の4つのキャラクタ面を設けることで構成されている。このキャラクタ面は、「男忍者」がキャラクタ面55a(図6参照),「女忍者」がキャラクタ面55b(図5参照),「竜」がキャラクタ面55c(図7及び8参照),「扉」がキャラクタ面55d(図5乃至図8参照)として構成されている(図2中には、「男忍者」のキャラクタ面55aのみを図示)。そして、可動部材55は、可変表示装置44(可変表示部65a〜65c)における表示態様がリーチ表示態様になると、これに伴ってステッピングモータ54が駆動し、扉を除く3つのキャラクタ面のうちいずれかのキャラクタ面を停止表示するようになっている。また、可動部材55は、可変表示装置4が可変表示を開始する前や、表示結果が大当りとなったときに扉のキャラクタ面を停止表示するようになっている。この可動部材55は、特別可変入賞球装置43の内部に備えられた位置検出手段としてのフォトセンサ32(図4参照)によって、いずれのキャラクタ面が停止表示されているかが検知されるようになっている。具体的には、可動部材55の「扉」のキャラクタ面55dに突設された検知部材(図示しない)がフォトセンサ32の発光を遮断することで、フォトセンサ32が「扉」のキャラクタ面55dが停止表示されていることを検出し、この「扉」のキャラクタ面55dが表示された位置から可動部材55(ステッピングモータ54)を何度回転させたかで、他のキャラクタ面55a〜55cを停止表示するようになっている。なお、「扉」のキャラクタ面55dが停止表示されている位置が可動部材55の基準位置である。
【0025】
また、可動部材55の上方から右側方に亘った部分には、打球が可動部材55に衝突するのを防止するための衝突防止壁59が設けられており、該衝突防止壁59と遊技領域41の右端部分を区画する誘導レール42との間は、特別可変表示入賞球装置43の右側に打ち込まれた打球をそのまま下方に流下する球通路61として形成されている。
【0026】
また、遊技領域41には、上記した構成以外にも、入賞球検出器56a及び装飾ランプ56bを内蔵した4つの入賞口56、サイドランプ57aを内蔵したサイドランプ飾り57等が設けられている。
【0027】
遊技盤40の遊技領域41には、上記したようにスイッチやソレノイド、あるいは飾りランプや飾りLED等の電気的部品が多数設けられるが、これらは、図4に示すように、遊技制御手段としての主基板151や電飾制御基板80に接続されるようになっている。即ち、遊技盤40に設けられる各スイッチ51,52,56a,62、及びソレノイド39,50は、主基板151に接続され、遊技盤40に設けられる各ランプ56b,57a、遊技盤40に設けられるLED45、特別図柄始動記憶LED46、普通図柄始動記憶LED64、フォトセンサ32、及びステッピングモータ(図中、モータと記載)54は、電飾制御基板80に接続されている。
【0028】
一方、遊技盤40の裏面には、図3に示すように、前記可変表示装置44の裏面が突出して設けられている。この可変表示装置44の裏面部分には、演出制御手段としての表示制御基板75が表示制御基板カバー74に被覆されて取り付けられている。表示制御基板75は、可変表示装置44の可変表示動作を主基板151からの情報信号の種類に応じて駆動制御するものである。
【0029】
また、上記した可変表示装置44裏面の周囲には、カバー体70が取り付けられ、このカバー体70に連通するようにその下部に入賞球誘導カバー体71が取り付けられている。カバー体70には、その中央に前記可変表示装置44の裏面が貫通する窓孔72が形成されると共に、情報端子基板78が取り付けられている。なお、カバー体70は、窓孔72の外周部分に穿設された取付穴153が遊技盤40の裏面にビス止めされることで取り付けられる。情報端子基板78は、弾球遊技機1の営業管理上必要な遊技情報(例えば、特定遊技状態中である旨を報知する大当り1情報、確率変動図柄で特定遊技状態となり、その特定遊技状態中及びその大当りによる確率変動中である旨を報知する大当り2情報(特定遊技状態中と確率変動中に出力され続ける信号)、確率変動図柄による特定遊技状態終了後の確率変動中である旨を報知する確率変動情報、始動球検出器をONした打球の数を報知する始動口情報、可変表示装置44の可変動作回数を報知する図柄確定回数1情報、普通図柄表示器63の可変動作回数を報知する図柄確定回数2情報、及び普通可変入賞球装置の開閉回数を報知する役物回数情報)を遊技場に設置される管理コンピュータに出力するための外部接続端子を有し、これらの情報が主基板151から与えられるようになっている。
【0030】
また、入賞球誘導カバー体71の後面側には、電飾制御基板80及び効果音制御基板82を収容する制御基板ボックス79と、が取り付けられている。電飾制御基板80は、図4に示すように、遊技盤40の遊技領域41(必ずしも遊技領域41の内部に設けられなくてもよく、遊技盤40に設けられていれば良い)に設けられる飾りランプや飾りLED、及び前面枠3や前面開閉枠4に設けられる飾りランプや飾りLED等を主基板151からの情報信号に応じて一括して駆動制御するものである。また、効果音制御基板82は、前記スピーカ12a,12bを駆動制御するものであり、主基板151からの情報信号に応じて遊技内容に対応した効果音を発生させるものである。また、効果音制御基板82には、音量を切り替える音切替スイッチ83が設けられている。
【0031】
次に、弾球遊技機1の背面に設けられる機構板100の構成について図3を参照して説明する。図3において、機構板100は、遊技球を貯留する貯留タンク105と該貯留タンク105に貯留された賞球を下流側に整列しながら誘導する球整列レール部材108及びカーブレール部材111と、カーブレール部材111からの球を誘導する球通路114と、入賞に基づく賞球を払い出す球払出装置116と、主として遊技盤40に打ち込まれた入賞球を含む打球を処理する処理機構と、が設けられる。球整列レール部材108の下流側上部には、外部との信号線が接続される外部接続端子133を有する情報端子基板132が設けられる。情報端子基板132の外部接続端子133からは、外部(例えば、管理コンピュータ)へ貯留タンク105にて球が不足している旨の球切れ情報と貸球情報と賞球情報とが出力される。
【0032】
また、カーブレール部材111の下流側には、垂直状に球通路部材が設けられる。具体的には、左右2列の球通路114から球通路部材が構成され、該2列の球通路114には、それぞれ球切れスイッチ115が通路に臨むように設けられている。この球切れスイッチ115は、図4に示すように、主基板151に接続され、球切れスイッチ115が球を検出しなくなったときには、球払出装置116の作動を停止して球の払出を不能動化させるようになっている。球払出装置116は、ほぼ直方体形状をなすケースの内部に収納されて機構板主体101の前面側に着脱自在に取り付けられるようになっている。
【0033】
また、機構板100の下部後面側には、電圧の異なる複数の電源を生成する電源ユニット基板137を収容する電源ユニットボックス136と、遊技盤40に設けられる可変表示装置44や特別入賞装置48等の遊技装置の動作を制御する主基板151を収容する主基板ボックス150と、前記球払出装置116の動作を制御する払出制御基板144を収容する払出制御基板ボックス143が設けられる。電源ユニット基板(電源生成基板)137は、DC30V、DC21V、DC12V、DC5V、AC24Vの5種類の電圧を生成し、各制御基板に所定の電源を供給する。
【0034】
以上、弾球遊技機1の構成、遊技盤40の構成、及び機構板100の構成について説明してきたが、次に、配線接続される回路構成について、図4を参照して説明する。主基板151には、遊技盤40に設けられる各球検出器(スイッチ)51,52,56a,62及び始動球検出器60、また、満タンスイッチ129及び球切れスイッチ115、更に、払い出された賞球を検出する賞球カウントスイッチ120からの信号が入力されるものである。主基板151は、遊技盤40に設けられるソレノイド50を駆動制御すると共に、外部情報端子78へ遊技情報を出力し、また、表示制御基板75及び払出制御基板144と接続されて、制御信号を主基板151から各制御基板75,144への一方向通信によりそれぞれ出力するものである。この主基板151には、プログラムに従って制御動作を行うCPU151a、ワークメモリとして使用される記憶手段の一例であり、可変表示装置44及び可動部材55によって行われる演出を記憶するバックアップRAM151b、及びゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM151cが含まれている。
【0035】
また、電飾制御基板80は、表示制御基板75から入力される電飾制御信号に応じて、各種ランプ6,9,10,56b,57a及び各種LED37,38,45,46,64を表示駆動制御し、効果音制御基板82は、表示制御基板75から入力される効果音制御信号に応じてスピーカ12a,12bを駆動制御する。
【0036】
また、表示制御基板75は、主基板151から入力される表示制御信号に応じて可変表示装置(特別図柄表示器と記載)44、普通図柄表示器63の表示結果を導出するように制御すると共に、可動部材55が所定のキャラクタ面を停止表示するようにステッピングモータ54を駆動制御し、また、フォトセンサ32からの検出信号を受信する。この表示制御基板75には、プログラムに従って制御動作を行うCPU75a、ワークメモリとして使用される記憶手段の一例であり、可変表示装置44及び可動部材55によって行われる演出を記憶するバックアップRAM75b、及びゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM75cが含まれている。なお、バックアップRAM75bは、弾球遊技機1への電力の供給が停止された後所定期間(例えば、1週間)が経過するまでは、可変表示装置44及び可動部材55を制御するための制御情報を記憶するものである。
【0037】
また、払出制御基板144は、主基板151から入力される払出制御信号に応じて球払出装置116を駆動制御すると共に、発射制御基板90へ発射制御信号を出力する。また、払出制御基板144は、カードユニット装置31、残高表示基板23と接続され、貸球払出の制御を行う。発射制御基板90は、払出制御基板144からの発射制御信号に応じて打球発射装置87の制御を行う。また、情報端子基板132は、主基板151、払出制御基板144と接続され、外部へ遊技情報を出力する。なお、上記した主基板151は、遊技の制御を進行するものであり、また、表示制御基板75は、可変表示装置44を制御するための表示制御手段としてのドライバ回路と、駆動部材55を制御するための駆動制御手段としてのドライバ回路と、を備えている。また、記憶手段としてのバックアップRAM75bは、可変表示装置44における演出表示及び可動部材55の駆動を制御する共通の演出制御手段としての表示制御手段に備えられている。
【0038】
次に、特別入賞装置48で可変表示装置44及び可動部材55によって行われる演出の態様、及び演出中に電力の供給が停止して再び電力が供給された場合(以下、電断復旧という)の演出の態様について図5乃至図9を参照して説明する。図5乃至図8は、特別入賞装置48で可変表示装置44及び可動部材55によって行われる演出の一態様を示す説明図であり、図9は、始動入賞に対応して記憶される複数種類の演出パターンを示す表である。図5(A)に示すように、可変表示装置44で可変表示が行われる前の通常の状態では、可動部材55は、「扉」のキャラクタ面55dが停止表示されている。なお、可変表示部65a〜65cで図5(A)に示すように、「184」と表示すると共に、可動部材55を「扉」のキャラクタ面55dで停止表示させることが、可変表示装置44及び可動部材55の所定の動作の1つである。この状態で、普通可変入賞球装置58に球が入賞すると始動球検出器60による検知信号に基づいて可変表示装置44での可変表示及び可動部材55の駆動の指令信号が主基板151から表示制御基板75に送信される。表示制御基板75では、指令信号が受信されると、図5(B)に示すように、可変表示部65a〜65cで識別情報を可変表示させると共に、可動部材55を左回転と右回転で交互に回転駆動させるステップが実行される。
【0039】
可変表示部65a〜65cで可変表示が行なわれると共に、可動部材55が回転駆動され、所定時間が経過すると、図5(C)に示すように、可変表示部65a,65cでの可変表示を停止させるステップが実行される。このとき、図5(C)に示すように、可変表示部65a,65cにおける識別情報が「5」で揃った場合には、リーチ条件が成立し、リーチ条件が成立すると、図5(C)に示すように、可動部材55が「女忍者」のキャラクタ面55bで停止表示されるステップが実行される。可動部材55が「女忍者」のキャラクタ面55bで停止表示された後、所定時間が経過すると、図5(D)に示すように、可変表示部65bでの可変表示を停止させると共に、可変表示部65a〜65cの識別情報を上下に振動させるステップが実行される。このとき、図5(D)に示すように、可変表示部65bにおける識別情報が「9」となってハズレとなった場合には、図6(E)に示すように、可変表示部65a〜65cで識別情報を可変表示させると共に、可動部材55を一方向に回転駆動させるステップが実行される。なお、図5(C)から図6(E)に示す演出の態様が、本演出の第1ステップを構成するものである。また、可変表示部65a〜65cで図5(c)に示す「5↓5」あるいは、図5(c)に示す「595」と表示すると共に、可動部材55を「女忍者」のキャラクタ面55bで停止表示させることが、可変表示装置44及び可動部材55の所定の動作の1つである。
【0040】
図6(E)に示すように、可変表示部65a〜65cで可変表示が行なわれると共に、可動部材55が回転駆動され、所定時間が経過すると、図6(F)に示すように、可変表示部65a,65cでの可変表示を停止させるステップが実行される。このとき、図6(F)に示すように、可変表示部65a,65cにおける識別情報が「6」で揃った場合には、リーチ条件が成立し、リーチ条件が成立すると、図6(F)に示すように、可動部材55が「男忍者」のキャラクタ面55aで停止表示されるステップが実行される。可動部材55が「男忍者」のキャラクタ面55aで停止表示された後、所定時間が経過すると、図6(G)に示すように、可変表示部65bでの可変表示を停止させると共に、可変表示部65a〜65cの識別情報を上下に振動させるステップが実行される。このとき、図6(G)に示すように、可変表示部65bにおける識別情報が「8」となってハズレとなった場合には、図7(H)に示すように、可変表示部65a〜65cで識別情報を可変表示させると共に、可動部材55を一方向に回転駆動させるステップが実行される。なお、図6(F)から図7(H)に示す演出の態様が、本演出の第2ステップを構成するものである。また、可変表示部65a〜65cで図6(F)に示す「6↓6」あるいは、図6(G)に示す「686」と表示すると共に、可動部材55を「男忍者」のキャラクタ面55aで停止表示させることが、可変表示装置44及び可動部材55の所定の動作の1つである。
【0041】
図7(H)に示すように、可変表示部65a〜65cで可変表示が行なわれると共に、可動部材55が回転駆動され、所定時間が経過すると、図7(I)に示すように、可変表示部65a,65cでの可変表示を停止させるステップが実行される。このとき、図7(I)に示すように、可変表示部65a,65cにおける識別情報が「7」で揃った場合には、リーチ条件が成立し、リーチ条件が成立すると、図7(I)に示すように、可動部材55が「竜」のキャラクタ面55cで停止表示されるステップが実行される。可動部材55が「竜」のキャラクタ面55cで停止表示された後、所定時間が経過すると、図7(J)に示すように、可変表示部65bでの可変表示を停止させると共に、可変表示部65a〜65cの識別情報を上下に振動させるステップが実行される。このとき、図7(J)に示すように、可変表示部65bにおける識別情報が「7」となって大当りとなった場合には、図8(K)に示すように、可変表示部65a〜65cの識別情報を上下に振動させた状態で、可動部材55を回転駆動させて「扉」のキャラクタ面55dで停止表示させるステップが実行される。
【0042】
可動部材55において「扉」のキャラクタ面55dが停止表示されると、図8(L)に示すように、可変表示装置44に「再抽選」の文字を表示すると共に、可動部材55を一方向に回転駆動させるステップが実行される。「再抽選」の文字が表示されると共に可動部材55が回転駆動されると、引き続き可変表示部65a〜65c及び可動部材55によって、図7(H)から図7(I)に示す態様と同様の演出が再抽選として行われるステップが実行される。再抽選が行われ、可変表示部65a〜65cの表示結果が図8(M)に示すように、「777」の大当りとなった場合には、可動部材55が「竜」のキャラクタ面55cで停止表示されるステップが実行される。そして、大当りとなって「竜」のキャラクタ面55cが停止表示されると、可変表示装置44では可変表示部65a〜65cに「777」の識別情報が表示されると共にその上方に「大当り」の文字が表示され、可動部材55では「扉」のキャラクタ面55dが停止表示される、最終的な確定表示がなされる。なお、図7(I)から図7(N)に示す演出の態様が、本演出の第3ステップを構成するものである。また、可変表示部65a〜65cで図7(N)に示すように、「大当り」及び「777」と表示すると共に、可動部材55を「扉」のキャラクタ面55dで停止表示させることが、可変表示装置44及び可動部材55の所定の動作の1つである。
【0043】
特別入賞装置48では、可変表示装置44及び可動部材55によって行われる演出の一例として、上記のような演出が行われるようになっており、この一連の演出パターンが表示制御基板75のバックアップRAM75b(記憶手段)に記憶されている。また、演出の途中で停電等により遊技機1への電力の供給が停止された後に再び電力が供給されて(以下、電断復旧という)遊技機が再び稼動した際には、本実施形態の場合、主基板151のCPU151a(コマンド送信手段)から電源供給再開時コマンドが表示制御基板75に送信されるようになっている。電源供給再開時コマンドを受信した表示制御基板75では、表示制御基板75のCPU75a(制御手段)によって、表示制御基板75のバックアップRAM75b(記憶手段)に記憶された演出パターン(制御情報)に基づいて、可変表示装置44における演出表示を表示制御すると共に所定の動作を行なうよう可動部材55を駆動制御するようになっている。
【0044】
具体的には、可変表示装置44及び可動部材55によって上記した演出が行われており、例えば、図6(F)に示す演出が実行されている途中(第2ステップの途中)で遊技機1への電力の供給が停止されて電断復旧した際、本実施形態の場合では、表示制御基板75のCPU75aによって、表示制御基板75のバックアップRAM75bに記憶された演出パターンに基づく最終的な確定表示が可変表示装置44において表示制御されると共に、表示制御基板75のバックアップRAM75bに記憶された演出パターンに基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出の最終的な確定位置に可動部材55が駆動制御される。即ち、保留記憶の消化に基づいて演出が実行されていた途中で電力の供給が停止されて電断復旧した際、可変表示装置44及び可動部材55が、図8(N)で示すように、その保留記憶の消化に基づいて実行されていた演出における最終的な確定表示(可変表示装置44で大当りとなると共に、可動部材55が「扉」のキャラクタ面55dで停止表示される(所定の動作))となる。
【0045】
なお、可変表示装置44で行われる可変表示及び可動部材55の演出パターンは、上記したものに限らず、複数の様々なパターン(図9において、可変表示では変動パターン1〜4、可動部材55の演出では、可動演出パターンA〜Dで示す)が考えられ、また、その組み合わせも任意の組み合わせとすることができる。
【0046】
また、上記したように、可変表示装置44の可変動作中に始動球検出器60によって検出された球数が4個まで記憶される、即ち、4回の始動入賞が記憶されるが、各始動入賞に対してどのような演出パターンを行うかが始動入賞時に決定され、決定された演出パターンも、図9に示すように、各始動入賞と対応して表示制御基板75のCPU75a(制御手段)に記憶されるようになっている。なお、本実施形態においては、次の始動入賞の記憶に移行するタイミングは、今回の始動入賞の記憶に基づく演出が終了した直後か、あるいは、次回の始動入賞の記憶に基づく演出が開始する直前である。また、表示制御基板75のCPU75aに記憶された演出パターンは、各始動入賞に対応する演出が終了するか、あるいは、電断復旧によって確定表示がされるまで消去されないようになっている。
【0047】
また、上記した実施形態においては、電断復旧後に最終的な確定表示とするものを示したが、このようなものに限らず、電断復旧後、電力の供給が停止された時点から演出を始めるものや、あるいは、電断復旧後、記憶された演出パターンの最初から始めるものであってもよい。即ち、保留記憶の消化に基づいて演出が実行されていた途中で電力の供給が停止されて電断復旧した際、可変表示装置44及び可動部材55が、例えば、図5(C)で示すように、その保留記憶の消化に基づいて実行されていた演出における途中(電力供給停止時)での表示(可変表示装置44で「5↓5」と表示されると共に、可動部材55が「男忍者」のキャラクタ面55aで停止表示される(所定の動作))に戻った後に当該演出の最後まで実行されるものや、保留記憶の消化に基づいて演出が実行されていた途中で電力の供給が停止されて電断復旧した際、可変表示装置44及び可動部材55が、図5(A)で示すように、その保留記憶の消化に基づいて実行されていた演出が実行される前の表示(可変表示装置44で「184」と表示されると共に、可動部材55が「扉」のキャラクタ面55dで停止表示される(所定の動作))に戻った後に当該演出の最後まで実行されるものであってもよい。
【0048】
そこで、この3つの場合について、可変表示装置44及び可動部材55による演出中に電力の供給が停止した場合及び電断復旧した場合における表示制御基板(演出制御手段)75で行われる制御について、図10乃至図14を参照して説明する。図10は、電断復旧後に確定表示をする場合及び演出パターンの最初から始める場合において、表示制御基板75で行われる電力供給停止時制御を示すフローチャートであり、図11は、電断復旧後に電力の供給が停止された時点から演出を始める場合において、表示制御基板75で行われる電力供給停止時制御を示すフローチャートであり、図12は、電断復旧後に確定表示をする場合において、表示制御基板75で行われる電断復旧時処理を示すフローチャートであり、図13は、電断復旧後に演出パターンの最初から始める場合において、表示制御基板75で行われる電断復旧時処理を示すフローチャートであり、図14は、電断復旧後に電力の供給が停止された時点から演出を始める場合において、表示制御基板75で行われる電断復旧時処理を示すフローチャートである。
【0049】
まず、電断復旧後に確定表示をする場合、演出パターンの最初から始める場合及び電力の供給が停止された時点から演出を始める場合において表示制御基板75で行われる電力供給停止時制御について図10及び図11を参照して説明する。なお、図10のフローチャートのステップ1〜6と図11のフローチャートのステップ11〜16とでは、図10のステップ3及びステップ5をそれぞれ図11のステップ13及びステップ15とした以外は、すべて同じ内容である。
【0050】
図10及び図11において、可変表示装置44及び可動部材55で演出が行われている途中で遊技機1への電力の供給が停止された場合、ステップ1又は11で保留メモリにメモリがあるか否か、即ち、始動入賞記憶があるか否かが判別される(ステップ1又はステップ11)。ステップ1又はステップ11で保留メモリにメモリがないと判別された場合、そのまま制御を終了し、ステップ1又はステップ11で保留メモリにメモリがあると判別された場合、可変表示装置44において可変表示が実行中であるか否かが判別される(ステップ2又はステップ12)。ステップ2又はステップ12で可変表示装置44において可変表示が実行中でないと判別された場合、それぞれステップ4又はステップ14に進む。ステップ2又は12で可変表示装置44において可変表示が実行中であると判別された場合、図10では、可変表示装置44において可変表示が実行中であった旨を制御情報としてバックアップRAM75bに記憶した(ステップ3)後、ステップ4に進み、図11では、電源供給停止時点での可変表示の態様が実行中の可変表示のどの時点であったのかを制御情報としてバックアップRAM75bに記憶した(ステップ13)後、ステップ14に進む。
【0051】
ステップ4又は14では、可動部材55による演出が実行中であるか否かが判別される。ステップ4又は14で可動部材55による演出が実行中でないと判別された場合、それぞれステップ6又は16でバックアップRAM75bにバックアップがある旨をバックアップフラグにストアした後、制御を終了する。ステップ4又は14で可動部材55による演出が実行中であると判別された場合、図10では、可動部材による可動演出が実行中であった旨を制御情報としてバックアップRAM75bに記憶した(ステップ5)後、ステップ6を実行して制御を終了し、図11では、電源供給停止時点での可動演出の態様が実行中の可動演出のどの時点であったのかを制御情報としてバックアップRAM75bに記憶した(ステップ15)後、ステップ16を実行して制御を終了する。
【0052】
次に、電断復旧後に確定表示をする場合において表示制御基板75で行われる電断復旧時処理について図12を参照して説明する。図12において、バックアップフラグがONしているか否かが判別される(ステップ21)。即ち、図10のステップ6が実行された否かが判別される。ステップ21でバックアップフラグがONしていないと判別された場合、そのまま制御を終了する。ステップ21でバックアップフラグがONしていると判別された場合、可変表示の確定表示(制御情報)をセットする(ステップ22)と共に可動演出の確定表示(制御情報)をセット(ステップ23)、即ち、バックアップRAM151bに記憶していた演出パターンの最終的な確定表示をセットした後、ステップ24に進む。ステップ24では、表示制御基板75が主基板151から送信される「復旧中」コマンド、即ち、電源供給再開時コマンドを受信していたか否かが判別される。ステップ24で「復旧中」コマンドを受信していないと判別された場合、そのまま制御を終了し、ステップ24で「復旧中」コマンドを受信していると判別された場合、ステップ22及びステップ23でセットした可変表示の確定表示(制御情報)ならびに可動演出の確定表示(制御情報)が実行される(ステップ25)。即ち、可変表示装置44及び可動部材55によって、バックアップRAM151bに記憶していた演出パターン(制御情報)に基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出の最終的な確定表示が実行される。
【0053】
次に、電断復旧後に演出パターンの最初から始める場合において表示制御基板75で行われる電断復旧時処理について図13を参照して説明する。図13において、バックアップフラグがONしているか否かが判別される(ステップ31)。即ち、図10のステップ6が実行された否かが判別される。ステップ31でバックアップフラグがONしていないと判別された場合、そのまま制御を終了する。ステップ31でバックアップフラグがONしていると判別された場合、可変表示の内容(制御情報)をセットする(ステップ32)と共に可動演出の内容(制御情報)をセット(ステップ33)、即ち、バックアップRAM151bに記憶していた演出パターンの内容をセットした後、ステップ34に進む。ステップ34では、表示制御基板75が主基板151から送信される「復旧中」コマンド、即ち、電源供給再開時コマンドを受信していたか否かが判別される。ステップ34で「復旧中」コマンドを受信していないと判別された場合、そのまま制御を終了し、ステップ34で「復旧中」コマンドを受信していると判別された場合、ステップ32及びステップ33でセットした可変表示の内容(制御情報)ならびに可動演出の内容(制御情報)が実行される(ステップ35)。即ち、可変表示装置44及び可動部材55によって、バックアップRAM151bに記憶していた演出パターンに基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出を最初から実行する。
【0054】
次に、電断復旧後に電力の供給が停止された時点から演出を始める場合において表示制御基板75で行われる電断復旧時処理について図14を参照して説明する。図14において、バックアップフラグがONしているか否かが判別される(ステップ41)。即ち、図11のステップ16が実行された否かが判別される。ステップ41でバックアップフラグがONしていないと判別された場合、そのまま制御を終了する。ステップ41でバックアップフラグがONしていると判別された場合、バックアップRAM151bに記憶した電力供給停止時点の可変表示の内容(制御情報)をセットする(ステップ42)と共にバックアップRAM151bに記憶した電力供給停止時点の可動演出の内容を(制御情報)セット(ステップ43)、即ち、バックアップRAM151bに記憶していた演出パターンのうち電力の供給が停止した時点で行っていた演出の内容をセットした後、ステップ44に進む。ステップ44では、表示制御基板75が主基板151から送信される「復旧中」コマンド、即ち、電源供給再開時コマンドを受信していたか否かが判別される。ステップ44で「復旧中」コマンドを受信していないと判別された場合、そのまま制御を終了し、ステップ44で「復旧中」コマンドを受信していると判別された場合、ステップ42及びステップ43でセットした可変表示の内容(制御情報)ならびに可動演出の内容(制御情報)が実行される(ステップ45)。即ち、可変表示装置44及び可動部材55によって、バックアップRAM151bに記憶していた演出パターン(制御情報)に基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出を電力の供給が停止された時点から実行する。
【0055】
以上のように、可変表示装置44及び可動部材55による演出中に電力の供給が停止した場合及び電断復旧した場合に、表示制御基板75で行われる制御について説明したが、次に、可変表示装置44及び可動部材55による演出中に電力の供給が停止した場合及び電断復旧した場合に、主基板151で行われる制御及び主基板151で行われる遊技制御の処理について図15乃至図17を参照して説明する。図15は、主基板151におけるCPU151aが実行するメイン処理を示すフローチャートであり、図16は、電力供給停止時に主基板151で行われる処理を示すフローチャートであり、図17は、電断復帰時に主基板151で行われる処理を示すフローチャートである。
【0056】
まず、主基板151で行われるメイン処理について図15を参照して説明する。遊技機に対して電源が投入され、CPU151aが起動すると、メイン処理において、CPU151aは、まず、必要な初期設定を行う。
【0057】
初期設定処理において、CPU151aは、まず、割込禁止に設定する(ステップ61)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップ62)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップ63)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップ64)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップ65)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップ66)。
【0058】
この実施の形態で用いられるCPU151aは、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0059】
この実施の形態で用いられているCPU151aには、マスク可能な割込(INT)のモードとして以下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が発生すると、CPU151aは、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
【0060】
割込モード0:割込要求を行った内蔵デバイスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よって、CPU151aは、RST命令に対応したアドレスまたはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行する。リセット時に、CPU151aは自動的に割込モード0になる。よって、割込モード1または割込モード2に設定したい場合には、初期設定処理において、割込モード1または割込モード2に設定するための処理を行う必要がある。
【0061】
割込モード1:割込が受け付けられると、常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0062】
割込モード2:CPU151aの特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すなわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示されるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出する機能を有している。
【0063】
よって、割込モード2に設定されると、各内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易である。上述したように、この実施の形態では、初期設定処理のステップ2において、CPU151aは割込モード2に設定される。
【0064】
そして、電源断時にバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の停電発生NMI処理)が行われたか否か確認する(ステップ67)。この実施の形態では、不測の電源断が生じた場合には、バックアップRAM151b領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような保護処理が行われていた場合をバックアップありとする。バックアップなしを確認したら、CPU151aは初期化処理を実行する。
【0065】
この実施の形態では、バックアップRAM151b領域にバックアップデータがあるか否かは、電源断時にバックアップRAM151b領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
【0066】
バックアップありを確認したら、CPU151aは、バックアップRAM151b領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う。不測の電源断が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域151bのデータは保存されていたはずであるから、チェック結果は正常になる。チェック結果が正常でない場合には、内部状態を電源断時の状態に戻すことができないので、停電復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
【0067】
チェック結果が正常であれば(ステップ68)、CPU151aは、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電源断時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップ69)。そして、バックアップRAM151b領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
【0068】
初期化処理では、CPU151aは、まず、RAMクリア処理を行う(ステップ70)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、払出コマンド格納ポインタなど)に初期値を設定する初期値設定処理も行われる。さらに、サブ基板(電飾制御基板80、払出制御基板144、効果音制御基板82、表示制御基板75)を初期化するための処理を実行する(ステップ71)。サブ基板を初期化する処理とは、例えば初期設定のためのコマンドを送出する処理である。
【0069】
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU151aに設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップ72)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定処理のステップ61において割込禁止とされているので、初期化処理を終える前に割込が許可される(ステップ73)。
【0070】
この実施の形態では、CPU151aの内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定される。この実施の形態では、繰り返し周期は2msに設定される。そして、タイマ割込が発生すると、CPU151aは、例えばタイマ割込が発生したことを示すタイマ割込フラグをセットする。
【0071】
初期化処理の実行(ステップ70〜S73)が完了すると、メイン処理で、タイマ割込が発生したか否かの監視(ステップ75)の確認が行われるループ処理に移行する。なお、ループ内では、表示用乱数更新処理(ステップ74)も実行される。
【0072】
CPU151aは、ステップ75において、タイマ割込が発生したことを認識すると、ステップ76〜S85の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU151aは、まず、通過球検出き62、始動球検出器60、入賞個数検出器52、特定球検出器51、入賞球検出器56a等のスイッチの状態を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップ76)。
【0073】
次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えられている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる(エラー処理:ステップ77)。
【0074】
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を示す各カウンタを更新する処理を行う(ステップ78)。CPU151aは、さらに、停止図柄の種類を決定する乱数等の表示用乱数を更新する処理を行う(ステップ79)。なお、各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用=特別図柄決定用)
(2)ランダム2−1〜2−3:左右中のはずれ図柄決定用(3)ランダム3:大当り時の図柄の組合せを決定する(大当り図柄決定用=特別図柄判定用)
(4)ランダム4:リーチ時の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(4)の乱数以外の乱数も用いられている。ステップ78では、CPU151aは、(1)の大当り判定用乱数および(3)の大当り図柄判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数である。
【0075】
さらに、CPU151aは、特別図柄プロセス処理を行う(ステップ80)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップ81)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器44の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0076】
次いで、CPU151aは、特別図柄に関する表示制御コマンドをバックアップRAM151bの所定の領域に設定して表示制御コマンドを送出する処理を行う(表示制御コマンド制御処理:ステップ82)。
【0077】
さらに、CPU151aは、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップ83)。
【0078】
また、CPU151aは、所定の条件が成立したときにソレノイド回路(図示しない)に駆動指令を行う(ステップ84)。ソレノイド回路は、駆動指令に応じてソレノイド39,50を駆動し、普通可変入賞球装置58または開閉翼片49a,49bを開状態または閉状態とする。
【0079】
そして、CPU151aは、各入賞口への入賞を検出するためのスイッチ51,52,56a,60の検出出力にもとづく賞球数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップ85)。具体的には、入賞検出に応じて払出制御基板144に払出制御コマンドを出力する。払出制御基板144に搭載されている払出制御用CPU(図示しない)は、払出制御コマンドに応じて払出装置116を駆動する。
【0080】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で遊技制御処理を実行してもよい。
【0081】
また、メイン処理には遊技制御処理に移行すべきか否かを判定する処理が含まれ、CPU151aの内部タイマが定期的に発生するタイマ割込にもとづくタイマ割込処理で遊技制御処理に移行すべきか否かを判定するためのフラグがセット等がなされるので、遊技制御処理の全てが確実に実行される。つまり、遊技制御処理の全てが実行されるまでは、次回の遊技制御処理に移行すべきか否かの判定が行われないので、遊技制御処理中の全ての各処理が実行完了することは保証されている。
【0082】
以上に説明したように、この実施の形態では、CTCやPIOを内蔵するCPU151aに対して、初期設定処理で割込モード2が設定される。従って、内蔵CTCを用いた定期的なタイマ割込処理を容易に実現できる。また、タイマ割込処理をプログラム上の任意の位置に設置できる。また、内蔵PIOを用いたスイッチ検出処理等を容易に割込処理で実現できる。その結果、プログラム構成が簡略化され、プログラム開発工数が低減する等の効果を得ることができる。
【0083】
次に、可変表示装置44及び可動部材55による演出中に電力の供給が停止した場合に、主基板151で行われる電力供給停止時処理の制御について図16を参照して説明する。この実施の形態では、電源ユニット基板137からの電源断信号は、CPU151aのマスク不能割込端子に接続されている。また、全てのRAMがバックアップ電源によってバックアップされているとする。
【0084】
電力供給停止時処理において、CPU151aは、AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレジスタ)を所定のバックアップRAM151b領域に退避する(ステップ91)。また、割込フラグをパリティフラグにコピーする(ステップ92)。パリティフラグはバックアップRAM領域に形成されている。また、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタおよびスタックポインタをバックアップRAM領域に退避する(ステップ94〜S98)。
【0085】
次に、バックアップあり指定値(この例では「55H」)をバックアップフラグにストアする(ステップ99)。バックアップフラグはバックアップRAM領域151bに形成されている。次いで、パリティデータを作成する(ステップ100〜S107)。すなわち、まず、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし(ステップ100)、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする(ステップ101)。また、チェックサム算出回数をセットする(ステップ102)。
【0086】
そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する(ステップ103)。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに(ステップ104)、ポインタの値を1増やし(ステップ105)、チェックサム算出回数の値を1減算する(ステップ106)。ステップ103〜S106の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される(ステップ107)。
【0087】
チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU151aは、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転する(ステップ108)。そして、反転後のデータをチェックサムデータエリアにストアする(ステップ109)。このデータが、電源投入時にチェックされるパリティデータとなる。次いで、RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ステップ110)。以後、内蔵RAMのアクセスができなくなる。
【0088】
さらに、CPU151aは、クリアデータ(00)を適当なレジスタにセットし(ステップ111)、8ビット出力ポートの数に応じた処理数(この例では「7」)を別のレジスタにセットする(ステップ112)。また、出力ポート0のアドレスをIOポインタに設定する(ステップ113)。IOポインタとして、さらに別のレジスタが用いられる。
【0089】
そして、IOポインタが指すアドレスにクリアデータをセットするとともに(ステップ114)、IOポインタの値を1増やし(ステップ115)、処理数の値を1減算する(ステップ116)。ステップ114〜S116の処理が、処理数の値が0になるまで繰り返される。その結果、全ての出力ポート0〜6にクリアデータが設定される。この例では、「1」がオン状態であり、クリアデータである「00」が各出力ポートにセットされるので、全ての出力ポートがオフ状態になる。
【0090】
従って、遊技状態を保存するための処理(この例では、チェックサムの生成およびRAMアクセス防止)が実行された後、各出力ポートは直ちにオフ状態になる。なお、この実施の形態では、遊技制御処理において用いられるデータが格納されるRAM領域は全て電源バックアップされている。従って、その内容が正しく保存されているか否かを示すチェックサムの生成処理、およびその内容を書き換えないようにするためのRAMアクセス防止処理が、遊技状態を保存するための処理に相当する。
【0091】
遊技状態を保存するための処理が実行された後、直ちに各出力ポートがオフ状態になるので、保存される遊技状態と整合しない状況が発生することは確実に防止される。図16に示す処理が実行されるときには、遊技機に対する電源供給が停止するので、電気部品に印加される電圧が低下していく。そして、印加電圧が駆動可能電圧を下回った時点で電気部品の駆動は停止する。従って、遊技機に対する電力供給停止時には、短時間の遅れはあるものの電気部品の駆動は停止する。
【0092】
次に、可変表示装置44及び可動部材55による演出中に電力の供給が停止した後電断復旧した場合に、主基板151で行われる電断復旧時処理の制御について図17を参照して説明する。この例では、CPU151aは、バックアップRAM151bに保存されていた値を各レジスタに復元する(ステップ121)。そして、バックアップRAM151bに保存されていたデータにもとづいて停電時の遊技状態を確認して復帰させる。すなわち、バックアップRAM151bに保存されていたデータにもとづいて、ソレノイド回路を介してソレノイド39やソレノイド54を駆動し、始動入賞口48や開閉板53の開閉状態の復旧を行う(ステップ122,S123)。また、電断復旧中である旨のコマンドである電源供給再開時コマンドを、表示制御基板75に送出する(ステップ124)。
【0093】
以上のように、遊技状態復旧処理では、復元された内部状態に応じて、各種電気部品の状態復元が行われるとともに、表示制御基板75に対して、制御状態を電源断時の状態に戻すための制御コマンド(電源断時の制御状態を復旧させるための制御コマンド)が送出される。
【0094】
遊技状態を電源断時の状態に復帰させると、この実施の形態では、CPU151aは、前回の電源断時の割込許可/禁止状態を復帰させるため、バックアップRAMに保存されていたパリティフラグの値を確認する(ステップ125)。パリティフラグがオフ状態であれば、割込許可設定を行う(ステップ126)。しかし、パリティフラグがオン状態であれば、そのまま(ステップ61で設定された割込禁止状態のまま)遊技状態復旧処理を終了する。パリティフラグがオン状態であるということは、図16におけるステップ92に示されたように、前回の電源断時に割込禁止状態であったことを意味する。従って、パリティフラグがオン状態である場合には、割込許可はなされない。
【0095】
遊技状態が復旧されることによって、電源断時に図柄変動中であった場合には、主基板151のCPU151a(コマンド送信手段)から表示制御基板75に対して電源供給再開時コマンドが送信され、表示制御基板75では、このコマンドに基づいて可変表示装置44における演出表示および可動部材55の駆動を制御するものである。この可変表示装置44における演出表示および可動部材55の駆動は、表示制御基板75のバックアップRAM75bに記憶された演出パターンに基づき、電力の供給が停止された際に実行されていた演出の最終的な確定表示に制御するか、電力の供給が停止された時点から演出を始めるように制御するものか、あるいは、演出の最初から始めるように制御するか、のいずれかである。このように、電断復旧時に可変表示装置44の演出表示及び可動部材55の駆動を制御する際には、駆動制御手段(表示制御基板75のドライバ回路)によって、可動部材55が、その基準位置を一旦検出した後に所定の動作態様に駆動制御され、また、可動部材55の基準位置が検出された後に表示制御手段(表示制御基板75のドライバ回路)によって、可変表示装置44における演出表示が表示制御されるため、可変表示装置44における表示と可動部材55の動作とがチグハグになることがなく、遊技者に対し不信感を与えることがない。
【0096】
以上、実施形態にかかる弾球遊技機1について詳細に説明してきたが、本実施形態においては、識別情報の可変表示を含む演出表示を実行可能な可変表示装置44を遊技領域41に備え、該可変表示装置44における識別情報の表示結果が所定の特定表示態様となったときに遊技者に有利な特定遊技状態に制御される弾球遊技機1において、前記遊技領域41に取り付けられ且つ前記可変表示装置44における演出表示に関連して動作態様が変化するように駆動制御される可動部材55と、該可動部材55を駆動するための電気的駆動源としてのモータ54と、前記可動部材55の動作態様を変化させるための基準位置を検出するための位置検出手段としてのフォトセンサ32と、前記弾球遊技機1への電力の供給が停止された後所定期間が経過するまでは、前記可変表示装置44及び前記可動部材55を制御するための制御情報を記憶する記憶手段としてのバックアップRAM75b,151bと、前記可変表示装置44における演出表示及び前記可動部材55による演出動作中に電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、前記記憶手段としてのバックアップRAM75b,151bに記憶された制御情報に基づいて、前記可変表示装置44における演出表示を表示制御する表示制御手段としての表示制御基板75のドライバ回路、及び前記可動部材55を、前記基準位置を一旦検出した後に所定の動作態様に駆動制御する駆動制御手段としてのドライバ回路と、を備えたことにより、弾球遊技機1の稼動中に電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、記憶手段としてのバックアップRAM75b,151bに記憶された制御情報に基づいて表示制御手段としての表示制御基板75のドライバ回路が可変表示装置44における演出表示を表示制御し、駆動制御手段としての表示制御基板75のドライバ回路が可動部材55を基準位置を一旦検出した後に所定の動作態様に駆動制御するため、可変表示装置44における表示と可動部材55の動作とがチグハグになることがなく、遊技者に対し不信感を与えることがない。
【0097】
また、本実施形態においては、遊技の進行を制御する遊技制御手段としての主基板151のCPU151aと、前記表示制御手段及び前記駆動制御手段としての表示制御基板75のドライバ回路を制御する演出制御手段としての表示制御基板75のCPU75aと、を備え、前記記憶手段としてのバックアップRAM75b,151bは、前記可変表示装置44における演出表示及び前記可動部材55の駆動を制御する共通の前記演出制御手段としての表示制御基板75のCPU75aに備えられていることにより、電力の供給が復旧した場合の可変表示装置44における演出表示及び可動部材55の駆動の制御を記憶手段としてのバックアップRAM75b,151bも備えた共通の演出制御手段としての表示制御基板75のCPU75aによって行うことができるため、遊技制御手段としての主基板151のCPU151aの制御負担を軽減することができ、また、それぞれの制御を行う演出制御手段としての表示制御基板75のCPU75aが共通のものであるため、可変表示装置44における演出表示と可動部材55の駆動との同期がとり易くなり、正確な演出を容易に行うことができる。
【0098】
また、本実施形態においては、前記遊技制御手段としての主基板151のCPU151aは、電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、電源供給再開時コマンドを前記演出制御手段としての表示制御基板75のCPU75aに向けて送信するコマンド送信手段としての主基板151のCPU151aを備え、前記演出制御手段としての表示制御基板75のCPU75aは、前記コマンド送信手段としての主基板151のCPU151aから送信される電源供給再開時コマンドに基づいて前記可変表示装置44における演出表示及び前記可動部材55の駆動を制御することにより、遊技状態を把握している遊技制御手段としての主基板151のCPU151aからのコマンドに基づいて可変表示装置44における演出表示及び可動部材55の駆動の制御が行われるため、可変表示装置44や可動部材55で行われる演出以外演出等の遊技状態と同期をとることができ、電力の供給が復旧した後の弾球遊技機1の演出の効果を向上させることができる。
【0099】
更に、本実施形態においては、前記表示制御手段としての表示制御基板75のドライバ回路は、電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、前記記憶手段としてのバックアップRAM75b,151bに記憶された制御情報に基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出の最終的な確定表示を前記可変表示装置44において表示制御し、前記駆動制御手段としての表示制御基板75のドライバ回路は、電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、前記記憶手段としてのバックアップRAM75b,151bに記憶された制御情報に基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出の最終的な確定位置に前記可動部材55を駆動制御することにより、可変表示装置44の表示及び可動部材55の駆動における途中の演出が省かれて結果だけが表示されるため、それぞれの演出の同期がとり易くなってチグハグになることがなくなると共に、制御負担を軽減することができる。
【0100】
なお、上記した実施形態においては、制御情報としての演出パターンが表示制御基板75のバックアップRAM75bに記憶されるものを示したが、このようなものに限らず、主基板151のバックアップRAM151bに記憶されるものであってもよい。
【0101】
また、上記した実施形態においては、識別情報の可変表示として、可変表示装置44で表示される識別情報の可変表示であるものを示したが、このようなものに限らず、普通図柄表示器63での可変表示であってもよい。
【0102】
また、上記した実施形態においては、可変表示装置44で行われる演出表示として数字による識別情報が可変表示するものを示したが、このようなものに限らず、キャラクタ図柄等による識別情報が可変表示するものであってもよい。また、演出表示の態様として、可変表示装置44の画面が明るくなったり暗くなったりするものや、数字やキャラクタ図柄等の態様が変化するもの、例えば、数字やキャラクタ図柄が拡大,縮小したり、色彩が変化したりすることにより、演出表示を行うものであってよい。
【0103】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、請求項1の発明においては、遊技機の稼動中に電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、記憶手段に記憶された制御情報に基づいて表示制御手段が可変表示装置における演出表示を表示制御し、駆動制御手段が可動部材を基準位置を一旦検出した後に所定の動作態様に駆動制御するため、可変表示装置における表示と可動部材の動作とがチグハグになることがなく、遊技者に対し不信感を与えることがない。
【0104】
また、請求項2の発明においては、電力の供給が復旧した場合の可変表示装置における演出表示及び可動部材の駆動の制御を記憶手段も備えた共通の演出制御手段によって行うことができるため、遊技制御手段の制御負担を軽減することができ、また、それぞれの制御を行う演出制御手段が共通のものであるため、可変表示装置における演出表示と可動部材の駆動との同期がとり易くなり、正確な演出を容易に行うことができる。
【0105】
また、請求項3の発明においては、遊技状態を把握している遊技制御手段からのコマンドに基づいて可変表示装置における演出表示及び可動部材の駆動の制御が行われるため、可変表示装置や可動部材で行われる演出以外演出等の遊技状態と同期をとることができ、電力の供給が復旧した後の遊技機の演出の効果を向上させることができる。
【0106】
更に、請求項4の発明においては、可変表示装置の表示及び可動部材の駆動における途中の演出が省かれて結果だけが表示されるため、それぞれの演出の同期がとり易くなってチグハグになることがなくなると共に、制御負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る弾球遊技機を示す正面図である。
【図2】弾球遊技機に設けられる遊技盤を示す正面図である。
【図3】弾球遊技機を示す背面図である。
【図4】主基板と各種制御基板及び電気部品との関係を示すブロック図である。
【図5】特別入賞装置可変表示装置及び可動部材によって行われる演出の一態様を示す説明図である。
【図6】特別入賞装置可変表示装置及び可動部材によって行われる演出の一態様を示す説明図である。
【図7】特別入賞装置可変表示装置及び可動部材によって行われる演出の一態様を示す説明図である。
【図8】特別入賞装置可変表示装置及び可動部材によって行われる演出の一態様を示す説明図である。
【図9】始動入賞に対応して記憶される複数種類の演出パターンを示す表である。
【図10】電断復旧後に確定表示をする場合及び演出パターンの最初から始める場合において、表示制御基板で行われる電力供給停止時制御を示すフローチャートである。
【図11】電断復旧後に電力の供給が停止された時点から演出を始める場合において、表示制御基板で行われる電力供給停止時制御を示すフローチャートである。
【図12】電断復旧後に確定表示をする場合において、表示制御基板で行われる電断復旧時処理を示すフローチャートである。
【図13】電断復旧後に演出パターンの最初から始める場合において、表示制御基板で行われる電断復旧時処理を示すフローチャートである。
【図14】電断復旧後に電力の供給が停止された時点から演出を始める場合において、表示制御基板で行われる電断復旧時処理を示すフローチャートである。
【図15】主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図16】電力供給停止時に主基板で行われる処理を示すフローチャートである。
【図17】電断復帰時に主基板で行われる処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 弾球遊技機(遊技機)
32 フォトセンサ(位置検出手段)
44 可変表示装置
54 ステッピングモータ(電気的駆動源)
55 可動部材
75 表示制御基板(演出制御手段、表示制御手段、駆動制御手段)
75a CPU
75b バックアップRAM
151 主基板(遊技制御手段、コマンド送信手段)
151b バックアップRAM
【発明の属する技術分野】
本発明は、識別情報の可変表示を含む演出表示を実行可能な可変表示装置を備え、該可変表示装置における識別情報の表示結果が所定の特定表示態様となったときに遊技者に有利な特定遊技状態に制御される遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ遊技機等の遊技機においては、識別情報の可変表示を行い、その表示結果が特定表示態様となった場合に大当たりとする可変表示装置を備えたものが数多く提供されているが、可変表示装置ばかりでなく、例えば、可変表示装置の可変表示に連動して動作する可動部材を有するもの(例えば、特許文献1)も提供されている。
【0003】
一方、遊技機において、停電等により一時的に電力の供給が停止された後に再び電力が供給されて(以下、電断復旧という)遊技機が再び稼動した際、その遊技機が可動部材を有するものである場合には、可動部材が所定位置となるように可動部材の動作を考慮したもの(例えば、特許文献2)が提供されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−25546号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2002−113162号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した特許文献1に記載されたものの場合、電断復旧後に可動部材が所定の位置となるように可動部材の動作を考慮したものではなく、また、上記した特許文献2に記載されたものの場合、電断復旧後に可動部材が所定の位置となるように可動部材の動作を考慮したものであるものの、可変表示を行う可変表示装置を備えたものではない。上記した特許文献2に記載された、電断復旧後に可動部材が所定の位置となるように可動部材の動作を考慮したものを、特許文献1に記載されたものに単に適用した場合には、電断復旧後の可動部材の動作と可変表示装置の表示とが連動するものでなくなり、チグハグなものとなり、遊技者に不信感を与えるという問題がある。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、電力の供給が停止された後に再び電力が供給された際、記憶手段に記憶された制御情報に基づいて、可変表示装置における演出表示を表示制御すると共に所定の動作を行なうよう可動部材を駆動制御する遊技機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明においては、識別情報の可変表示を含む演出表示を実行可能な可変表示装置を遊技領域に備え、該可変表示装置における識別情報の表示結果が所定の特定表示態様となったときに遊技者に有利な特定遊技状態に制御される遊技機において、前記遊技領域に取り付けられ且つ前記可変表示装置における演出表示に関連して動作態様が変化するように駆動制御される可動部材と、該可動部材を駆動するための電気的駆動源と、前記可動部材の動作態様を変化させるための基準位置を検出するための位置検出手段と、前記遊技機への電力の供給が停止された後所定期間が経過するまでは、前記可変表示装置及び前記可動部材を制御するための制御情報を記憶する記憶手段と、前記可変表示装置における演出表示及び前記可動部材による演出動作中に電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、前記記憶手段に記憶された制御情報に基づいて、前記可変表示装置における演出表示を表示制御する表示制御手段、及び前記可動部材を、前記基準位置を一旦検出した後に所定の動作態様に駆動制御する駆動制御手段と、を備えたことを特徴とする。このように構成することにより、遊技機の稼動中に電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、記憶手段に記憶された制御情報に基づいて表示制御手段が可変表示装置における演出表示を表示制御し、駆動制御手段が可動部材を基準位置を一旦検出した後に所定の動作態様に駆動制御するため、可変表示装置における表示と可動部材の動作とがチグハグになることがなく、遊技者に対し不信感を与えることがない。
【0008】
また、請求項2の発明においては、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、前記表示制御手段及び前記駆動制御手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記記憶手段は、前記可変表示装置における演出表示及び前記可動部材の駆動を制御する共通の前記演出制御手段に備えられていることを特徴とする。このように構成することにより、電力の供給が復旧した場合の可変表示装置における演出表示及び可動部材の駆動の制御を記憶手段も備えた共通の演出制御手段によって行うことができるため、遊技制御手段の制御負担を軽減することができ、また、それぞれの制御を行う演出制御手段が共通のものであるため、可変表示装置における演出表示と可動部材の駆動との同期がとり易くなり、正確な演出を容易に行うことができる。
【0009】
また、請求項3の発明においては、前記遊技制御手段は、電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、電源供給再開時コマンドを前記演出制御手段に向けて送信するコマンド送信手段を備え、前記演出制御手段は、前記コマンド送信手段から送信される電源供給再開時コマンドに基づいて前記可変表示装置における演出表示及び前記可動部材の駆動を制御することを特徴とする。このように構成することにより、遊技状態を把握している遊技制御手段からのコマンドに基づいて可変表示装置における演出表示及び可動部材の駆動の制御が行われるため、可変表示装置や可動部材で行われる演出以外演出等の遊技状態と同期をとることができ、電力の供給が復旧した後の遊技機の演出の効果を向上させることができる。
【0010】
更に、請求項4の発明においては、前記表示制御手段は、電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、前記記憶手段に記憶された制御情報に基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出の最終的な確定表示を前記可変表示装置において表示制御し、前記駆動制御手段は、電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、前記記憶手段に記憶された制御情報に基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出の最終的な確定位置に前記可動部材を駆動制御することを特徴とする。このように構成することにより、可変表示装置の表示及び可動部材の駆動における途中の演出が省かれて結果だけが表示されるため、それぞれの演出の同期がとり易くなってチグハグになることがなくなると共に、制御負担を軽減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。まず、図1乃至図4を参照して実施形態に係る遊技機としての弾球遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る弾球遊技機1を示す正面図であり、図2は、弾球遊技機1に設けられる遊技盤を示す正面図であり、図3は、弾球遊技機1を示す背面図であり、図4は、主基板151と各種制御基板及び電気部品との関係を示すブロック図である。弾球遊技機1は、図1及び図3に示すように、縦長な方形状に枠組み形成される外枠2と、該外枠2の一側に開閉自在に軸支され且つ弾球遊技機1の主要構成部のほぼすべてが集約して設けられる前面枠3と、該前面枠3の前面上部に開閉自在に設けられる前面開閉枠4とから構成されている。また、前面枠3に設けられる主要構成部としては、上記した前面開閉枠4、遊技盤40、上皿19、下皿27、灰皿29、操作ハンドル30、機構板100、打球発射装置87がある。また、図示の実施形態では、弾球遊技機1の側方に遊技者に遊技球を貸し出すためのカードユニット装置31が付設されている。
【0012】
前面開閉枠4には、後述する遊技盤40の遊技領域41をほぼ透視し得る円形透視窓5が開設され、該円形透視窓5の裏面から複層ガラス板が装着されている。また、前面開閉枠4の上側には、円形透視窓5の外周に沿って、装飾ランプ6が臨んでいる。この装飾ランプ6は、遊技状態に応じて点灯又は点滅されるものであり、特別の遊技状態の発生時や継続時を遊技者に報知すると共に遊技の雰囲気を盛り上げるものである。また、円形透視窓5の外周には、払い出すべく賞球が不足したこと(後述する球切れスイッチ115が作動したとき)を報知する球切れランプ9や、入賞球の発生に基づいて所定個数の賞球が払い出されたことを報知する賞球ランプ10(なお、賞球未払出分がある場合に報知する方式でもよい)が設けられ、更に、前面開閉枠4の上部左右に遊技の進行に応じた効果音を発生するスピーカ12a,12bが設けられている。なお、各ランプ6,9,10の前方は、それぞれ透光性を有する赤色、緑色等のランプカバーで被覆されるようになっている。特に、球切れランプ9の点灯を赤色発光で行い、賞球ランプ10の点灯を緑色発光で行うことにより、遊技者に対して状況を報知するようになっている。また、スピーカ12a,12bの前面には、パンチメタル11が取り付けられてスピーカ12a,12bから発生される音声を通すようになっている。また、スピーカ12a,12bの近傍(パンチメタル11の裏面側)には、それぞれ光装飾用の装飾LED37,38が前面開閉枠4に取り付けられている。
【0013】
次に、前面開閉枠4の下側に取り付けられる上皿19の構成について説明すると、上皿19は、複数の合成樹脂製部材を組合せた皿部材を固着することにより構成されている。上皿19の開放側の上方には、球抜き操作レバー21が設けられている。この球抜き操作レバー21は、左右方向に移動可能に設けられ、スプリング(図示しない)の付勢力に抗して一方向に移動させることにより、上皿19に貯留されていた球を裏面側に形成される球抜き路(図示しない)を流下させて下皿27に誘導するものである。
【0014】
上記した上皿19について、さらに詳細に説明すると、上皿19は、その上流側に形成される賞球払出口20から払い出された賞球を一旦貯留した後、発射位置に球を供給するものである。また、上皿19には、弾球遊技機1に隣接して設けられるカードユニット装置31を介して遊技球を借り受ける際に操作する操作部が設けられている。この操作部は、球貸スイッチ24と返却スイッチ25(共に図5に符号のみを記載)と表示LED(図示しない)が実装される残高表示基板23からなり、該残高表示基板23が上皿19の上面に臨むように設けられている。また、上皿19の開放側には、前面開閉枠4を前面枠3に対して施錠し且つ前面枠3を外枠2に対して施錠する施錠装置84(図3参照)を操作するためのシリンダー錠26が臨んでいる。
【0015】
また、前面枠3の下部に取り付けられる下皿27は、前記上皿19から溢れた賞球であって余剰球通路(図示しない)を介して接続樋93(図3参照)から排出される余剰の賞球を貯留するものであり、その下皿27の前面壁には、球抜き操作レバー28がスライド可能に取り付けられるようになっている。この球抜き操作レバー28を操作することにより、下皿27に貯留されていた賞球を下方に球抜きして持ち運び可能な球箱に移し替えることができる。また、下皿27の左側には、灰皿29が設けられ、右側には、操作ハンドル30が設けられている。操作ハンドル30は、図3に示す打球発射装置87の発射装置電動機(図示しない)の駆動を一時的に停止させるための単発発射スイッチ(図示しない)及び遊技者が操作ハンドル30を触れていることを検知するタッチセンサ(図示しない)を内蔵していると共に、弾発力を調節する指掛け部30a(図1参照)を備えるものである。
【0016】
一方、弾球遊技機1の背面には、図3に示すように、入賞球の発生に基づいて所定個数の賞球を払い出すための各種の機構を装備した機構板100が設けられると共に、前記操作ハンドル30に対応する裏面には、発射装置電動機及び打球槌(共に図示しない)を有する打球発射装置87が固着され、その打球発射装置87の側方には、機構板100の余剰球通路から流下してきた球を前記下皿27に誘導する接続樋93が固着されている。上記した構成のうち、打球発射装置87には、発射制御基板90が付設されており、この発射制御基板90によって打球発射装置87が駆動制御されるようになっている。
【0017】
以上で、弾球遊技機1の全体の概略構成を説明したが、以下、弾球遊技機1を構成する要素のうち、遊技盤40と、機構板100の詳細な構成について順次説明する。
【0018】
まず、主に図2を参照して遊技盤40について説明する。遊技盤40は、図2に示すように、前面枠3の裏面側に一体的に形成される遊技盤収納枠部36(図3参照)に収容固定されるべく、ほぼ正方形状の合板により形成され、その表面には、円形うず巻き状に誘導レール42が取り付けられ、該誘導レール42の内側が遊技領域41とされて発射された打球が落下するものである。遊技領域41には、図示の場合、可変表示装置44と特別入賞装置48とを備えた特別可変表示入賞球装置43、普通可変入賞球装置58等が設けられると共に、単に打球を入賞とする入賞口、打球の流下方向,速度を変化せしめる風車又は多数の障害釘が設けられ、また、遊技領域41の最下方には、いずれの入賞領域にも入賞しない打球が取り込まれるアウト口69が設けられている。
【0019】
遊技領域41の構成をその遊技動作に従ってより詳細に説明すると、遊技領域41の中央よりやや上方の左側には、通過球検出器62が設けられている。この通過球検出器62は、遊技領域41を落下する打球の通過を検出すると、その検出信号に基づいて特別可変表示入賞球装置43の上部側に設けられる左右一対のLEDからなる普通図柄表示器63を可変表示(点灯移動)して表示結果を導出する(左右いずれか一方のLEDのみを点灯表示する)。しかして、普通図柄表示器63の表示結果が予め定められた当りLEDの点灯である場合に、普通可変入賞球装置58が所定時間開放される。なお、普通図柄表示器63の可変時間は、通常確率モードのときに相対的に長く(例えば、30秒)、確率変動モードのときに相対的に短く(例えば、3〜5秒)設定されている。また、普通図柄表示器63の左右側方には、普通図柄表示器63の可変表示中に通過球検出器62を通過した打球数を記憶表示する普通図柄記憶LED64(最高4個まで記憶表示する)が設けられている。
【0020】
普通可変入賞球装置58は、遊技領域41のほぼ中央に配置される特別可変表示入賞球装置43の下方に配置され、ソレノイド39によって開閉駆動される電動チューリップタイプの可変入賞球装置である。そして、普通可変入賞球装置58には、始動球検出器60が内蔵され、開放中又は閉成中に受け入れた入賞球を検出するようになっている。しかして、打球が始動球検出器60によって検出されると可変表示装置44が可変表示を開始する。なお、普通可変入賞球装置58の開放時間は、通常確率モードのときに相対的に短く(例えば、0.5秒)、確率変動モードのときに相対的に長く(例えば、2秒)設定されている。また、普通可変入賞球装置58が開放していない場合でも打球を受け入れるようになっている。
【0021】
特別可変表示入賞球装置43は、可変表示装置44と特別入賞装置48とを備えている。可変表示装置44は、左・中・右の特別図柄を個々に可変表示する可変表示部65a〜65cを有した液晶タイプの表示器であり、該可変表示部65a〜65cの前方外周には、横長形状の窓枠部67が開設された表示部飾り部材66が設けられる。そして、可変表示装置44の変動停止時における図柄の組合せが予め定めた大当り図柄の組合せ(例えば、同一の図柄が揃った場合)である場合に、特定遊技状態となって特別入賞装置48を次に説明する所定の態様で開閉駆動するものである。ただし、大当り図柄の組合せの一部は、確率変動図柄として設定され、この確率変動図柄で特定遊技状態となったときには、その特定遊技状態終了後における前記普通図柄表示器63における当り(当りLEDの点灯)の出現確率や可変表示装置44における大当り図柄の出現確率が高くなる確率変動モードとなるように設定されている。また、特別可変表示入賞球装置43には、前述したような普通図柄表示器63及び普通図柄記憶LED64に加えて、可変表示部65a〜65cの外周部分を光装飾する飾りLED45と、可変表示装置44の可変動作中に前記始動球検出器60によって検出された球数を記憶表示する特別図柄始動記憶LED46(最高4個まで記憶表示する)と、が設けられている。
【0022】
特定遊技状態となったときに駆動制御される特別入賞装置48は、特別可変表示入賞球装置43の上部、言い換えれば可変表示装置44の上方に設けられており、大入賞口47と、ソレノイド50(図4参照)の駆動によって大入賞口47を開閉する左右一対の開閉翼片49a,49bとを備えている。大入賞口47の上端部分には、開閉翼片49a,49bの閉鎖状態で打球が大入賞口47内に入るのを防止するための侵入防止壁53が設けられている。大入賞口47内には、該大入賞口47内に入った遊技球を検出するための入賞個数検出器52(図4参照)と、遊技球の検出(V入賞検出)に伴って特定遊技状態の継続権を成立させる特定球検出器51(図4参照)とが設けられている。しかして、特定遊技状態となった場合には、一定時間(例えば、30秒)が経過するまで又はその一定時間内に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するまで開閉翼片49a,49bを開放(以下、この開放を開放サイクルという)し、その開放サイクル中に受け入れられた打球が特定球検出器51によって検出されたときに継続権が成立して、再度上記した開放サイクルが実行され、各開放サイクルにおいて継続権が成立していることを条件に最高15回の開放サイクルを繰り返すことができるようになっている。なお、特別入賞装置48(可変入賞球装置)を可変表示装置44(可変表示装置)の上方に配置した構成は、可変入賞球装置を可変表示装置の下方に配置する構成に比べて、開放時の可変入賞球装置への入賞を容易にできる。
【0023】
また、本発明に係る特定遊技状態は、上記に限らず以下に示す▲1▼〜▲5▼の制御のうちいずれか1つの制御又は組合せた制御を実行する状態であればよい。
【0024】
▲1▼ 打玉の入賞を容易にする第一の状態と、打玉が入賞できない又は入賞し難い第二の状態と、に変化可能な可変入賞球装置に対して所定時間連続的又は間欠的に第一の状態にする制御
▲2▼ 特定の入賞又は通過領域での打玉の検出を介在させ、打玉の入賞を容易にする第一の状態と、打玉が入賞できない又は入賞し難い第二の状態と、に変化可能な可変入賞球装置に対して所定時間連続的又は間欠的に第一の状態にする制御
▲3▼ 打玉の入賞に関わらず所定数の景品玉を直接排出する制御
▲4▼ 有価価値を有する記憶媒体(カードやレシート等)に対して有価数を加算する制御
▲5▼ 得点があることに基づいて遊技可能な弾球遊技機に対して得点を付与する制御
また、遊技領域の特別可変表示入賞球装置43の右側方には、遊技盤40に穿設された開口40aに臨むようにして配置され、電気的駆動源としてのステッピングモータ54の駆動によって回転駆動する可動部材55が設けられている。この可動部材55は、可変表示装置における演出表示に関連して動作態様が変化するように駆動制御されるものである。また、可動部材55は、ステッピングモータ54の回転軸を中心とした360度の回転全周を4分割し、それぞれの分割面に「扉」、「男忍者」、「女忍者」、「竜」の4つのキャラクタ面を設けることで構成されている。このキャラクタ面は、「男忍者」がキャラクタ面55a(図6参照),「女忍者」がキャラクタ面55b(図5参照),「竜」がキャラクタ面55c(図7及び8参照),「扉」がキャラクタ面55d(図5乃至図8参照)として構成されている(図2中には、「男忍者」のキャラクタ面55aのみを図示)。そして、可動部材55は、可変表示装置44(可変表示部65a〜65c)における表示態様がリーチ表示態様になると、これに伴ってステッピングモータ54が駆動し、扉を除く3つのキャラクタ面のうちいずれかのキャラクタ面を停止表示するようになっている。また、可動部材55は、可変表示装置4が可変表示を開始する前や、表示結果が大当りとなったときに扉のキャラクタ面を停止表示するようになっている。この可動部材55は、特別可変入賞球装置43の内部に備えられた位置検出手段としてのフォトセンサ32(図4参照)によって、いずれのキャラクタ面が停止表示されているかが検知されるようになっている。具体的には、可動部材55の「扉」のキャラクタ面55dに突設された検知部材(図示しない)がフォトセンサ32の発光を遮断することで、フォトセンサ32が「扉」のキャラクタ面55dが停止表示されていることを検出し、この「扉」のキャラクタ面55dが表示された位置から可動部材55(ステッピングモータ54)を何度回転させたかで、他のキャラクタ面55a〜55cを停止表示するようになっている。なお、「扉」のキャラクタ面55dが停止表示されている位置が可動部材55の基準位置である。
【0025】
また、可動部材55の上方から右側方に亘った部分には、打球が可動部材55に衝突するのを防止するための衝突防止壁59が設けられており、該衝突防止壁59と遊技領域41の右端部分を区画する誘導レール42との間は、特別可変表示入賞球装置43の右側に打ち込まれた打球をそのまま下方に流下する球通路61として形成されている。
【0026】
また、遊技領域41には、上記した構成以外にも、入賞球検出器56a及び装飾ランプ56bを内蔵した4つの入賞口56、サイドランプ57aを内蔵したサイドランプ飾り57等が設けられている。
【0027】
遊技盤40の遊技領域41には、上記したようにスイッチやソレノイド、あるいは飾りランプや飾りLED等の電気的部品が多数設けられるが、これらは、図4に示すように、遊技制御手段としての主基板151や電飾制御基板80に接続されるようになっている。即ち、遊技盤40に設けられる各スイッチ51,52,56a,62、及びソレノイド39,50は、主基板151に接続され、遊技盤40に設けられる各ランプ56b,57a、遊技盤40に設けられるLED45、特別図柄始動記憶LED46、普通図柄始動記憶LED64、フォトセンサ32、及びステッピングモータ(図中、モータと記載)54は、電飾制御基板80に接続されている。
【0028】
一方、遊技盤40の裏面には、図3に示すように、前記可変表示装置44の裏面が突出して設けられている。この可変表示装置44の裏面部分には、演出制御手段としての表示制御基板75が表示制御基板カバー74に被覆されて取り付けられている。表示制御基板75は、可変表示装置44の可変表示動作を主基板151からの情報信号の種類に応じて駆動制御するものである。
【0029】
また、上記した可変表示装置44裏面の周囲には、カバー体70が取り付けられ、このカバー体70に連通するようにその下部に入賞球誘導カバー体71が取り付けられている。カバー体70には、その中央に前記可変表示装置44の裏面が貫通する窓孔72が形成されると共に、情報端子基板78が取り付けられている。なお、カバー体70は、窓孔72の外周部分に穿設された取付穴153が遊技盤40の裏面にビス止めされることで取り付けられる。情報端子基板78は、弾球遊技機1の営業管理上必要な遊技情報(例えば、特定遊技状態中である旨を報知する大当り1情報、確率変動図柄で特定遊技状態となり、その特定遊技状態中及びその大当りによる確率変動中である旨を報知する大当り2情報(特定遊技状態中と確率変動中に出力され続ける信号)、確率変動図柄による特定遊技状態終了後の確率変動中である旨を報知する確率変動情報、始動球検出器をONした打球の数を報知する始動口情報、可変表示装置44の可変動作回数を報知する図柄確定回数1情報、普通図柄表示器63の可変動作回数を報知する図柄確定回数2情報、及び普通可変入賞球装置の開閉回数を報知する役物回数情報)を遊技場に設置される管理コンピュータに出力するための外部接続端子を有し、これらの情報が主基板151から与えられるようになっている。
【0030】
また、入賞球誘導カバー体71の後面側には、電飾制御基板80及び効果音制御基板82を収容する制御基板ボックス79と、が取り付けられている。電飾制御基板80は、図4に示すように、遊技盤40の遊技領域41(必ずしも遊技領域41の内部に設けられなくてもよく、遊技盤40に設けられていれば良い)に設けられる飾りランプや飾りLED、及び前面枠3や前面開閉枠4に設けられる飾りランプや飾りLED等を主基板151からの情報信号に応じて一括して駆動制御するものである。また、効果音制御基板82は、前記スピーカ12a,12bを駆動制御するものであり、主基板151からの情報信号に応じて遊技内容に対応した効果音を発生させるものである。また、効果音制御基板82には、音量を切り替える音切替スイッチ83が設けられている。
【0031】
次に、弾球遊技機1の背面に設けられる機構板100の構成について図3を参照して説明する。図3において、機構板100は、遊技球を貯留する貯留タンク105と該貯留タンク105に貯留された賞球を下流側に整列しながら誘導する球整列レール部材108及びカーブレール部材111と、カーブレール部材111からの球を誘導する球通路114と、入賞に基づく賞球を払い出す球払出装置116と、主として遊技盤40に打ち込まれた入賞球を含む打球を処理する処理機構と、が設けられる。球整列レール部材108の下流側上部には、外部との信号線が接続される外部接続端子133を有する情報端子基板132が設けられる。情報端子基板132の外部接続端子133からは、外部(例えば、管理コンピュータ)へ貯留タンク105にて球が不足している旨の球切れ情報と貸球情報と賞球情報とが出力される。
【0032】
また、カーブレール部材111の下流側には、垂直状に球通路部材が設けられる。具体的には、左右2列の球通路114から球通路部材が構成され、該2列の球通路114には、それぞれ球切れスイッチ115が通路に臨むように設けられている。この球切れスイッチ115は、図4に示すように、主基板151に接続され、球切れスイッチ115が球を検出しなくなったときには、球払出装置116の作動を停止して球の払出を不能動化させるようになっている。球払出装置116は、ほぼ直方体形状をなすケースの内部に収納されて機構板主体101の前面側に着脱自在に取り付けられるようになっている。
【0033】
また、機構板100の下部後面側には、電圧の異なる複数の電源を生成する電源ユニット基板137を収容する電源ユニットボックス136と、遊技盤40に設けられる可変表示装置44や特別入賞装置48等の遊技装置の動作を制御する主基板151を収容する主基板ボックス150と、前記球払出装置116の動作を制御する払出制御基板144を収容する払出制御基板ボックス143が設けられる。電源ユニット基板(電源生成基板)137は、DC30V、DC21V、DC12V、DC5V、AC24Vの5種類の電圧を生成し、各制御基板に所定の電源を供給する。
【0034】
以上、弾球遊技機1の構成、遊技盤40の構成、及び機構板100の構成について説明してきたが、次に、配線接続される回路構成について、図4を参照して説明する。主基板151には、遊技盤40に設けられる各球検出器(スイッチ)51,52,56a,62及び始動球検出器60、また、満タンスイッチ129及び球切れスイッチ115、更に、払い出された賞球を検出する賞球カウントスイッチ120からの信号が入力されるものである。主基板151は、遊技盤40に設けられるソレノイド50を駆動制御すると共に、外部情報端子78へ遊技情報を出力し、また、表示制御基板75及び払出制御基板144と接続されて、制御信号を主基板151から各制御基板75,144への一方向通信によりそれぞれ出力するものである。この主基板151には、プログラムに従って制御動作を行うCPU151a、ワークメモリとして使用される記憶手段の一例であり、可変表示装置44及び可動部材55によって行われる演出を記憶するバックアップRAM151b、及びゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM151cが含まれている。
【0035】
また、電飾制御基板80は、表示制御基板75から入力される電飾制御信号に応じて、各種ランプ6,9,10,56b,57a及び各種LED37,38,45,46,64を表示駆動制御し、効果音制御基板82は、表示制御基板75から入力される効果音制御信号に応じてスピーカ12a,12bを駆動制御する。
【0036】
また、表示制御基板75は、主基板151から入力される表示制御信号に応じて可変表示装置(特別図柄表示器と記載)44、普通図柄表示器63の表示結果を導出するように制御すると共に、可動部材55が所定のキャラクタ面を停止表示するようにステッピングモータ54を駆動制御し、また、フォトセンサ32からの検出信号を受信する。この表示制御基板75には、プログラムに従って制御動作を行うCPU75a、ワークメモリとして使用される記憶手段の一例であり、可変表示装置44及び可動部材55によって行われる演出を記憶するバックアップRAM75b、及びゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM75cが含まれている。なお、バックアップRAM75bは、弾球遊技機1への電力の供給が停止された後所定期間(例えば、1週間)が経過するまでは、可変表示装置44及び可動部材55を制御するための制御情報を記憶するものである。
【0037】
また、払出制御基板144は、主基板151から入力される払出制御信号に応じて球払出装置116を駆動制御すると共に、発射制御基板90へ発射制御信号を出力する。また、払出制御基板144は、カードユニット装置31、残高表示基板23と接続され、貸球払出の制御を行う。発射制御基板90は、払出制御基板144からの発射制御信号に応じて打球発射装置87の制御を行う。また、情報端子基板132は、主基板151、払出制御基板144と接続され、外部へ遊技情報を出力する。なお、上記した主基板151は、遊技の制御を進行するものであり、また、表示制御基板75は、可変表示装置44を制御するための表示制御手段としてのドライバ回路と、駆動部材55を制御するための駆動制御手段としてのドライバ回路と、を備えている。また、記憶手段としてのバックアップRAM75bは、可変表示装置44における演出表示及び可動部材55の駆動を制御する共通の演出制御手段としての表示制御手段に備えられている。
【0038】
次に、特別入賞装置48で可変表示装置44及び可動部材55によって行われる演出の態様、及び演出中に電力の供給が停止して再び電力が供給された場合(以下、電断復旧という)の演出の態様について図5乃至図9を参照して説明する。図5乃至図8は、特別入賞装置48で可変表示装置44及び可動部材55によって行われる演出の一態様を示す説明図であり、図9は、始動入賞に対応して記憶される複数種類の演出パターンを示す表である。図5(A)に示すように、可変表示装置44で可変表示が行われる前の通常の状態では、可動部材55は、「扉」のキャラクタ面55dが停止表示されている。なお、可変表示部65a〜65cで図5(A)に示すように、「184」と表示すると共に、可動部材55を「扉」のキャラクタ面55dで停止表示させることが、可変表示装置44及び可動部材55の所定の動作の1つである。この状態で、普通可変入賞球装置58に球が入賞すると始動球検出器60による検知信号に基づいて可変表示装置44での可変表示及び可動部材55の駆動の指令信号が主基板151から表示制御基板75に送信される。表示制御基板75では、指令信号が受信されると、図5(B)に示すように、可変表示部65a〜65cで識別情報を可変表示させると共に、可動部材55を左回転と右回転で交互に回転駆動させるステップが実行される。
【0039】
可変表示部65a〜65cで可変表示が行なわれると共に、可動部材55が回転駆動され、所定時間が経過すると、図5(C)に示すように、可変表示部65a,65cでの可変表示を停止させるステップが実行される。このとき、図5(C)に示すように、可変表示部65a,65cにおける識別情報が「5」で揃った場合には、リーチ条件が成立し、リーチ条件が成立すると、図5(C)に示すように、可動部材55が「女忍者」のキャラクタ面55bで停止表示されるステップが実行される。可動部材55が「女忍者」のキャラクタ面55bで停止表示された後、所定時間が経過すると、図5(D)に示すように、可変表示部65bでの可変表示を停止させると共に、可変表示部65a〜65cの識別情報を上下に振動させるステップが実行される。このとき、図5(D)に示すように、可変表示部65bにおける識別情報が「9」となってハズレとなった場合には、図6(E)に示すように、可変表示部65a〜65cで識別情報を可変表示させると共に、可動部材55を一方向に回転駆動させるステップが実行される。なお、図5(C)から図6(E)に示す演出の態様が、本演出の第1ステップを構成するものである。また、可変表示部65a〜65cで図5(c)に示す「5↓5」あるいは、図5(c)に示す「595」と表示すると共に、可動部材55を「女忍者」のキャラクタ面55bで停止表示させることが、可変表示装置44及び可動部材55の所定の動作の1つである。
【0040】
図6(E)に示すように、可変表示部65a〜65cで可変表示が行なわれると共に、可動部材55が回転駆動され、所定時間が経過すると、図6(F)に示すように、可変表示部65a,65cでの可変表示を停止させるステップが実行される。このとき、図6(F)に示すように、可変表示部65a,65cにおける識別情報が「6」で揃った場合には、リーチ条件が成立し、リーチ条件が成立すると、図6(F)に示すように、可動部材55が「男忍者」のキャラクタ面55aで停止表示されるステップが実行される。可動部材55が「男忍者」のキャラクタ面55aで停止表示された後、所定時間が経過すると、図6(G)に示すように、可変表示部65bでの可変表示を停止させると共に、可変表示部65a〜65cの識別情報を上下に振動させるステップが実行される。このとき、図6(G)に示すように、可変表示部65bにおける識別情報が「8」となってハズレとなった場合には、図7(H)に示すように、可変表示部65a〜65cで識別情報を可変表示させると共に、可動部材55を一方向に回転駆動させるステップが実行される。なお、図6(F)から図7(H)に示す演出の態様が、本演出の第2ステップを構成するものである。また、可変表示部65a〜65cで図6(F)に示す「6↓6」あるいは、図6(G)に示す「686」と表示すると共に、可動部材55を「男忍者」のキャラクタ面55aで停止表示させることが、可変表示装置44及び可動部材55の所定の動作の1つである。
【0041】
図7(H)に示すように、可変表示部65a〜65cで可変表示が行なわれると共に、可動部材55が回転駆動され、所定時間が経過すると、図7(I)に示すように、可変表示部65a,65cでの可変表示を停止させるステップが実行される。このとき、図7(I)に示すように、可変表示部65a,65cにおける識別情報が「7」で揃った場合には、リーチ条件が成立し、リーチ条件が成立すると、図7(I)に示すように、可動部材55が「竜」のキャラクタ面55cで停止表示されるステップが実行される。可動部材55が「竜」のキャラクタ面55cで停止表示された後、所定時間が経過すると、図7(J)に示すように、可変表示部65bでの可変表示を停止させると共に、可変表示部65a〜65cの識別情報を上下に振動させるステップが実行される。このとき、図7(J)に示すように、可変表示部65bにおける識別情報が「7」となって大当りとなった場合には、図8(K)に示すように、可変表示部65a〜65cの識別情報を上下に振動させた状態で、可動部材55を回転駆動させて「扉」のキャラクタ面55dで停止表示させるステップが実行される。
【0042】
可動部材55において「扉」のキャラクタ面55dが停止表示されると、図8(L)に示すように、可変表示装置44に「再抽選」の文字を表示すると共に、可動部材55を一方向に回転駆動させるステップが実行される。「再抽選」の文字が表示されると共に可動部材55が回転駆動されると、引き続き可変表示部65a〜65c及び可動部材55によって、図7(H)から図7(I)に示す態様と同様の演出が再抽選として行われるステップが実行される。再抽選が行われ、可変表示部65a〜65cの表示結果が図8(M)に示すように、「777」の大当りとなった場合には、可動部材55が「竜」のキャラクタ面55cで停止表示されるステップが実行される。そして、大当りとなって「竜」のキャラクタ面55cが停止表示されると、可変表示装置44では可変表示部65a〜65cに「777」の識別情報が表示されると共にその上方に「大当り」の文字が表示され、可動部材55では「扉」のキャラクタ面55dが停止表示される、最終的な確定表示がなされる。なお、図7(I)から図7(N)に示す演出の態様が、本演出の第3ステップを構成するものである。また、可変表示部65a〜65cで図7(N)に示すように、「大当り」及び「777」と表示すると共に、可動部材55を「扉」のキャラクタ面55dで停止表示させることが、可変表示装置44及び可動部材55の所定の動作の1つである。
【0043】
特別入賞装置48では、可変表示装置44及び可動部材55によって行われる演出の一例として、上記のような演出が行われるようになっており、この一連の演出パターンが表示制御基板75のバックアップRAM75b(記憶手段)に記憶されている。また、演出の途中で停電等により遊技機1への電力の供給が停止された後に再び電力が供給されて(以下、電断復旧という)遊技機が再び稼動した際には、本実施形態の場合、主基板151のCPU151a(コマンド送信手段)から電源供給再開時コマンドが表示制御基板75に送信されるようになっている。電源供給再開時コマンドを受信した表示制御基板75では、表示制御基板75のCPU75a(制御手段)によって、表示制御基板75のバックアップRAM75b(記憶手段)に記憶された演出パターン(制御情報)に基づいて、可変表示装置44における演出表示を表示制御すると共に所定の動作を行なうよう可動部材55を駆動制御するようになっている。
【0044】
具体的には、可変表示装置44及び可動部材55によって上記した演出が行われており、例えば、図6(F)に示す演出が実行されている途中(第2ステップの途中)で遊技機1への電力の供給が停止されて電断復旧した際、本実施形態の場合では、表示制御基板75のCPU75aによって、表示制御基板75のバックアップRAM75bに記憶された演出パターンに基づく最終的な確定表示が可変表示装置44において表示制御されると共に、表示制御基板75のバックアップRAM75bに記憶された演出パターンに基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出の最終的な確定位置に可動部材55が駆動制御される。即ち、保留記憶の消化に基づいて演出が実行されていた途中で電力の供給が停止されて電断復旧した際、可変表示装置44及び可動部材55が、図8(N)で示すように、その保留記憶の消化に基づいて実行されていた演出における最終的な確定表示(可変表示装置44で大当りとなると共に、可動部材55が「扉」のキャラクタ面55dで停止表示される(所定の動作))となる。
【0045】
なお、可変表示装置44で行われる可変表示及び可動部材55の演出パターンは、上記したものに限らず、複数の様々なパターン(図9において、可変表示では変動パターン1〜4、可動部材55の演出では、可動演出パターンA〜Dで示す)が考えられ、また、その組み合わせも任意の組み合わせとすることができる。
【0046】
また、上記したように、可変表示装置44の可変動作中に始動球検出器60によって検出された球数が4個まで記憶される、即ち、4回の始動入賞が記憶されるが、各始動入賞に対してどのような演出パターンを行うかが始動入賞時に決定され、決定された演出パターンも、図9に示すように、各始動入賞と対応して表示制御基板75のCPU75a(制御手段)に記憶されるようになっている。なお、本実施形態においては、次の始動入賞の記憶に移行するタイミングは、今回の始動入賞の記憶に基づく演出が終了した直後か、あるいは、次回の始動入賞の記憶に基づく演出が開始する直前である。また、表示制御基板75のCPU75aに記憶された演出パターンは、各始動入賞に対応する演出が終了するか、あるいは、電断復旧によって確定表示がされるまで消去されないようになっている。
【0047】
また、上記した実施形態においては、電断復旧後に最終的な確定表示とするものを示したが、このようなものに限らず、電断復旧後、電力の供給が停止された時点から演出を始めるものや、あるいは、電断復旧後、記憶された演出パターンの最初から始めるものであってもよい。即ち、保留記憶の消化に基づいて演出が実行されていた途中で電力の供給が停止されて電断復旧した際、可変表示装置44及び可動部材55が、例えば、図5(C)で示すように、その保留記憶の消化に基づいて実行されていた演出における途中(電力供給停止時)での表示(可変表示装置44で「5↓5」と表示されると共に、可動部材55が「男忍者」のキャラクタ面55aで停止表示される(所定の動作))に戻った後に当該演出の最後まで実行されるものや、保留記憶の消化に基づいて演出が実行されていた途中で電力の供給が停止されて電断復旧した際、可変表示装置44及び可動部材55が、図5(A)で示すように、その保留記憶の消化に基づいて実行されていた演出が実行される前の表示(可変表示装置44で「184」と表示されると共に、可動部材55が「扉」のキャラクタ面55dで停止表示される(所定の動作))に戻った後に当該演出の最後まで実行されるものであってもよい。
【0048】
そこで、この3つの場合について、可変表示装置44及び可動部材55による演出中に電力の供給が停止した場合及び電断復旧した場合における表示制御基板(演出制御手段)75で行われる制御について、図10乃至図14を参照して説明する。図10は、電断復旧後に確定表示をする場合及び演出パターンの最初から始める場合において、表示制御基板75で行われる電力供給停止時制御を示すフローチャートであり、図11は、電断復旧後に電力の供給が停止された時点から演出を始める場合において、表示制御基板75で行われる電力供給停止時制御を示すフローチャートであり、図12は、電断復旧後に確定表示をする場合において、表示制御基板75で行われる電断復旧時処理を示すフローチャートであり、図13は、電断復旧後に演出パターンの最初から始める場合において、表示制御基板75で行われる電断復旧時処理を示すフローチャートであり、図14は、電断復旧後に電力の供給が停止された時点から演出を始める場合において、表示制御基板75で行われる電断復旧時処理を示すフローチャートである。
【0049】
まず、電断復旧後に確定表示をする場合、演出パターンの最初から始める場合及び電力の供給が停止された時点から演出を始める場合において表示制御基板75で行われる電力供給停止時制御について図10及び図11を参照して説明する。なお、図10のフローチャートのステップ1〜6と図11のフローチャートのステップ11〜16とでは、図10のステップ3及びステップ5をそれぞれ図11のステップ13及びステップ15とした以外は、すべて同じ内容である。
【0050】
図10及び図11において、可変表示装置44及び可動部材55で演出が行われている途中で遊技機1への電力の供給が停止された場合、ステップ1又は11で保留メモリにメモリがあるか否か、即ち、始動入賞記憶があるか否かが判別される(ステップ1又はステップ11)。ステップ1又はステップ11で保留メモリにメモリがないと判別された場合、そのまま制御を終了し、ステップ1又はステップ11で保留メモリにメモリがあると判別された場合、可変表示装置44において可変表示が実行中であるか否かが判別される(ステップ2又はステップ12)。ステップ2又はステップ12で可変表示装置44において可変表示が実行中でないと判別された場合、それぞれステップ4又はステップ14に進む。ステップ2又は12で可変表示装置44において可変表示が実行中であると判別された場合、図10では、可変表示装置44において可変表示が実行中であった旨を制御情報としてバックアップRAM75bに記憶した(ステップ3)後、ステップ4に進み、図11では、電源供給停止時点での可変表示の態様が実行中の可変表示のどの時点であったのかを制御情報としてバックアップRAM75bに記憶した(ステップ13)後、ステップ14に進む。
【0051】
ステップ4又は14では、可動部材55による演出が実行中であるか否かが判別される。ステップ4又は14で可動部材55による演出が実行中でないと判別された場合、それぞれステップ6又は16でバックアップRAM75bにバックアップがある旨をバックアップフラグにストアした後、制御を終了する。ステップ4又は14で可動部材55による演出が実行中であると判別された場合、図10では、可動部材による可動演出が実行中であった旨を制御情報としてバックアップRAM75bに記憶した(ステップ5)後、ステップ6を実行して制御を終了し、図11では、電源供給停止時点での可動演出の態様が実行中の可動演出のどの時点であったのかを制御情報としてバックアップRAM75bに記憶した(ステップ15)後、ステップ16を実行して制御を終了する。
【0052】
次に、電断復旧後に確定表示をする場合において表示制御基板75で行われる電断復旧時処理について図12を参照して説明する。図12において、バックアップフラグがONしているか否かが判別される(ステップ21)。即ち、図10のステップ6が実行された否かが判別される。ステップ21でバックアップフラグがONしていないと判別された場合、そのまま制御を終了する。ステップ21でバックアップフラグがONしていると判別された場合、可変表示の確定表示(制御情報)をセットする(ステップ22)と共に可動演出の確定表示(制御情報)をセット(ステップ23)、即ち、バックアップRAM151bに記憶していた演出パターンの最終的な確定表示をセットした後、ステップ24に進む。ステップ24では、表示制御基板75が主基板151から送信される「復旧中」コマンド、即ち、電源供給再開時コマンドを受信していたか否かが判別される。ステップ24で「復旧中」コマンドを受信していないと判別された場合、そのまま制御を終了し、ステップ24で「復旧中」コマンドを受信していると判別された場合、ステップ22及びステップ23でセットした可変表示の確定表示(制御情報)ならびに可動演出の確定表示(制御情報)が実行される(ステップ25)。即ち、可変表示装置44及び可動部材55によって、バックアップRAM151bに記憶していた演出パターン(制御情報)に基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出の最終的な確定表示が実行される。
【0053】
次に、電断復旧後に演出パターンの最初から始める場合において表示制御基板75で行われる電断復旧時処理について図13を参照して説明する。図13において、バックアップフラグがONしているか否かが判別される(ステップ31)。即ち、図10のステップ6が実行された否かが判別される。ステップ31でバックアップフラグがONしていないと判別された場合、そのまま制御を終了する。ステップ31でバックアップフラグがONしていると判別された場合、可変表示の内容(制御情報)をセットする(ステップ32)と共に可動演出の内容(制御情報)をセット(ステップ33)、即ち、バックアップRAM151bに記憶していた演出パターンの内容をセットした後、ステップ34に進む。ステップ34では、表示制御基板75が主基板151から送信される「復旧中」コマンド、即ち、電源供給再開時コマンドを受信していたか否かが判別される。ステップ34で「復旧中」コマンドを受信していないと判別された場合、そのまま制御を終了し、ステップ34で「復旧中」コマンドを受信していると判別された場合、ステップ32及びステップ33でセットした可変表示の内容(制御情報)ならびに可動演出の内容(制御情報)が実行される(ステップ35)。即ち、可変表示装置44及び可動部材55によって、バックアップRAM151bに記憶していた演出パターンに基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出を最初から実行する。
【0054】
次に、電断復旧後に電力の供給が停止された時点から演出を始める場合において表示制御基板75で行われる電断復旧時処理について図14を参照して説明する。図14において、バックアップフラグがONしているか否かが判別される(ステップ41)。即ち、図11のステップ16が実行された否かが判別される。ステップ41でバックアップフラグがONしていないと判別された場合、そのまま制御を終了する。ステップ41でバックアップフラグがONしていると判別された場合、バックアップRAM151bに記憶した電力供給停止時点の可変表示の内容(制御情報)をセットする(ステップ42)と共にバックアップRAM151bに記憶した電力供給停止時点の可動演出の内容を(制御情報)セット(ステップ43)、即ち、バックアップRAM151bに記憶していた演出パターンのうち電力の供給が停止した時点で行っていた演出の内容をセットした後、ステップ44に進む。ステップ44では、表示制御基板75が主基板151から送信される「復旧中」コマンド、即ち、電源供給再開時コマンドを受信していたか否かが判別される。ステップ44で「復旧中」コマンドを受信していないと判別された場合、そのまま制御を終了し、ステップ44で「復旧中」コマンドを受信していると判別された場合、ステップ42及びステップ43でセットした可変表示の内容(制御情報)ならびに可動演出の内容(制御情報)が実行される(ステップ45)。即ち、可変表示装置44及び可動部材55によって、バックアップRAM151bに記憶していた演出パターン(制御情報)に基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出を電力の供給が停止された時点から実行する。
【0055】
以上のように、可変表示装置44及び可動部材55による演出中に電力の供給が停止した場合及び電断復旧した場合に、表示制御基板75で行われる制御について説明したが、次に、可変表示装置44及び可動部材55による演出中に電力の供給が停止した場合及び電断復旧した場合に、主基板151で行われる制御及び主基板151で行われる遊技制御の処理について図15乃至図17を参照して説明する。図15は、主基板151におけるCPU151aが実行するメイン処理を示すフローチャートであり、図16は、電力供給停止時に主基板151で行われる処理を示すフローチャートであり、図17は、電断復帰時に主基板151で行われる処理を示すフローチャートである。
【0056】
まず、主基板151で行われるメイン処理について図15を参照して説明する。遊技機に対して電源が投入され、CPU151aが起動すると、メイン処理において、CPU151aは、まず、必要な初期設定を行う。
【0057】
初期設定処理において、CPU151aは、まず、割込禁止に設定する(ステップ61)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップ62)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップ63)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップ64)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップ65)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップ66)。
【0058】
この実施の形態で用いられるCPU151aは、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0059】
この実施の形態で用いられているCPU151aには、マスク可能な割込(INT)のモードとして以下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が発生すると、CPU151aは、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
【0060】
割込モード0:割込要求を行った内蔵デバイスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よって、CPU151aは、RST命令に対応したアドレスまたはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行する。リセット時に、CPU151aは自動的に割込モード0になる。よって、割込モード1または割込モード2に設定したい場合には、初期設定処理において、割込モード1または割込モード2に設定するための処理を行う必要がある。
【0061】
割込モード1:割込が受け付けられると、常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0062】
割込モード2:CPU151aの特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すなわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示されるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出する機能を有している。
【0063】
よって、割込モード2に設定されると、各内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易である。上述したように、この実施の形態では、初期設定処理のステップ2において、CPU151aは割込モード2に設定される。
【0064】
そして、電源断時にバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の停電発生NMI処理)が行われたか否か確認する(ステップ67)。この実施の形態では、不測の電源断が生じた場合には、バックアップRAM151b領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような保護処理が行われていた場合をバックアップありとする。バックアップなしを確認したら、CPU151aは初期化処理を実行する。
【0065】
この実施の形態では、バックアップRAM151b領域にバックアップデータがあるか否かは、電源断時にバックアップRAM151b領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
【0066】
バックアップありを確認したら、CPU151aは、バックアップRAM151b領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う。不測の電源断が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域151bのデータは保存されていたはずであるから、チェック結果は正常になる。チェック結果が正常でない場合には、内部状態を電源断時の状態に戻すことができないので、停電復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
【0067】
チェック結果が正常であれば(ステップ68)、CPU151aは、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電源断時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップ69)。そして、バックアップRAM151b領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
【0068】
初期化処理では、CPU151aは、まず、RAMクリア処理を行う(ステップ70)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、払出コマンド格納ポインタなど)に初期値を設定する初期値設定処理も行われる。さらに、サブ基板(電飾制御基板80、払出制御基板144、効果音制御基板82、表示制御基板75)を初期化するための処理を実行する(ステップ71)。サブ基板を初期化する処理とは、例えば初期設定のためのコマンドを送出する処理である。
【0069】
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU151aに設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップ72)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定処理のステップ61において割込禁止とされているので、初期化処理を終える前に割込が許可される(ステップ73)。
【0070】
この実施の形態では、CPU151aの内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定される。この実施の形態では、繰り返し周期は2msに設定される。そして、タイマ割込が発生すると、CPU151aは、例えばタイマ割込が発生したことを示すタイマ割込フラグをセットする。
【0071】
初期化処理の実行(ステップ70〜S73)が完了すると、メイン処理で、タイマ割込が発生したか否かの監視(ステップ75)の確認が行われるループ処理に移行する。なお、ループ内では、表示用乱数更新処理(ステップ74)も実行される。
【0072】
CPU151aは、ステップ75において、タイマ割込が発生したことを認識すると、ステップ76〜S85の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU151aは、まず、通過球検出き62、始動球検出器60、入賞個数検出器52、特定球検出器51、入賞球検出器56a等のスイッチの状態を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップ76)。
【0073】
次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えられている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる(エラー処理:ステップ77)。
【0074】
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を示す各カウンタを更新する処理を行う(ステップ78)。CPU151aは、さらに、停止図柄の種類を決定する乱数等の表示用乱数を更新する処理を行う(ステップ79)。なお、各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用=特別図柄決定用)
(2)ランダム2−1〜2−3:左右中のはずれ図柄決定用(3)ランダム3:大当り時の図柄の組合せを決定する(大当り図柄決定用=特別図柄判定用)
(4)ランダム4:リーチ時の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(4)の乱数以外の乱数も用いられている。ステップ78では、CPU151aは、(1)の大当り判定用乱数および(3)の大当り図柄判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数である。
【0075】
さらに、CPU151aは、特別図柄プロセス処理を行う(ステップ80)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップ81)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器44の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0076】
次いで、CPU151aは、特別図柄に関する表示制御コマンドをバックアップRAM151bの所定の領域に設定して表示制御コマンドを送出する処理を行う(表示制御コマンド制御処理:ステップ82)。
【0077】
さらに、CPU151aは、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップ83)。
【0078】
また、CPU151aは、所定の条件が成立したときにソレノイド回路(図示しない)に駆動指令を行う(ステップ84)。ソレノイド回路は、駆動指令に応じてソレノイド39,50を駆動し、普通可変入賞球装置58または開閉翼片49a,49bを開状態または閉状態とする。
【0079】
そして、CPU151aは、各入賞口への入賞を検出するためのスイッチ51,52,56a,60の検出出力にもとづく賞球数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップ85)。具体的には、入賞検出に応じて払出制御基板144に払出制御コマンドを出力する。払出制御基板144に搭載されている払出制御用CPU(図示しない)は、払出制御コマンドに応じて払出装置116を駆動する。
【0080】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で遊技制御処理を実行してもよい。
【0081】
また、メイン処理には遊技制御処理に移行すべきか否かを判定する処理が含まれ、CPU151aの内部タイマが定期的に発生するタイマ割込にもとづくタイマ割込処理で遊技制御処理に移行すべきか否かを判定するためのフラグがセット等がなされるので、遊技制御処理の全てが確実に実行される。つまり、遊技制御処理の全てが実行されるまでは、次回の遊技制御処理に移行すべきか否かの判定が行われないので、遊技制御処理中の全ての各処理が実行完了することは保証されている。
【0082】
以上に説明したように、この実施の形態では、CTCやPIOを内蔵するCPU151aに対して、初期設定処理で割込モード2が設定される。従って、内蔵CTCを用いた定期的なタイマ割込処理を容易に実現できる。また、タイマ割込処理をプログラム上の任意の位置に設置できる。また、内蔵PIOを用いたスイッチ検出処理等を容易に割込処理で実現できる。その結果、プログラム構成が簡略化され、プログラム開発工数が低減する等の効果を得ることができる。
【0083】
次に、可変表示装置44及び可動部材55による演出中に電力の供給が停止した場合に、主基板151で行われる電力供給停止時処理の制御について図16を参照して説明する。この実施の形態では、電源ユニット基板137からの電源断信号は、CPU151aのマスク不能割込端子に接続されている。また、全てのRAMがバックアップ電源によってバックアップされているとする。
【0084】
電力供給停止時処理において、CPU151aは、AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレジスタ)を所定のバックアップRAM151b領域に退避する(ステップ91)。また、割込フラグをパリティフラグにコピーする(ステップ92)。パリティフラグはバックアップRAM領域に形成されている。また、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタおよびスタックポインタをバックアップRAM領域に退避する(ステップ94〜S98)。
【0085】
次に、バックアップあり指定値(この例では「55H」)をバックアップフラグにストアする(ステップ99)。バックアップフラグはバックアップRAM領域151bに形成されている。次いで、パリティデータを作成する(ステップ100〜S107)。すなわち、まず、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし(ステップ100)、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする(ステップ101)。また、チェックサム算出回数をセットする(ステップ102)。
【0086】
そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する(ステップ103)。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに(ステップ104)、ポインタの値を1増やし(ステップ105)、チェックサム算出回数の値を1減算する(ステップ106)。ステップ103〜S106の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される(ステップ107)。
【0087】
チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU151aは、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転する(ステップ108)。そして、反転後のデータをチェックサムデータエリアにストアする(ステップ109)。このデータが、電源投入時にチェックされるパリティデータとなる。次いで、RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ステップ110)。以後、内蔵RAMのアクセスができなくなる。
【0088】
さらに、CPU151aは、クリアデータ(00)を適当なレジスタにセットし(ステップ111)、8ビット出力ポートの数に応じた処理数(この例では「7」)を別のレジスタにセットする(ステップ112)。また、出力ポート0のアドレスをIOポインタに設定する(ステップ113)。IOポインタとして、さらに別のレジスタが用いられる。
【0089】
そして、IOポインタが指すアドレスにクリアデータをセットするとともに(ステップ114)、IOポインタの値を1増やし(ステップ115)、処理数の値を1減算する(ステップ116)。ステップ114〜S116の処理が、処理数の値が0になるまで繰り返される。その結果、全ての出力ポート0〜6にクリアデータが設定される。この例では、「1」がオン状態であり、クリアデータである「00」が各出力ポートにセットされるので、全ての出力ポートがオフ状態になる。
【0090】
従って、遊技状態を保存するための処理(この例では、チェックサムの生成およびRAMアクセス防止)が実行された後、各出力ポートは直ちにオフ状態になる。なお、この実施の形態では、遊技制御処理において用いられるデータが格納されるRAM領域は全て電源バックアップされている。従って、その内容が正しく保存されているか否かを示すチェックサムの生成処理、およびその内容を書き換えないようにするためのRAMアクセス防止処理が、遊技状態を保存するための処理に相当する。
【0091】
遊技状態を保存するための処理が実行された後、直ちに各出力ポートがオフ状態になるので、保存される遊技状態と整合しない状況が発生することは確実に防止される。図16に示す処理が実行されるときには、遊技機に対する電源供給が停止するので、電気部品に印加される電圧が低下していく。そして、印加電圧が駆動可能電圧を下回った時点で電気部品の駆動は停止する。従って、遊技機に対する電力供給停止時には、短時間の遅れはあるものの電気部品の駆動は停止する。
【0092】
次に、可変表示装置44及び可動部材55による演出中に電力の供給が停止した後電断復旧した場合に、主基板151で行われる電断復旧時処理の制御について図17を参照して説明する。この例では、CPU151aは、バックアップRAM151bに保存されていた値を各レジスタに復元する(ステップ121)。そして、バックアップRAM151bに保存されていたデータにもとづいて停電時の遊技状態を確認して復帰させる。すなわち、バックアップRAM151bに保存されていたデータにもとづいて、ソレノイド回路を介してソレノイド39やソレノイド54を駆動し、始動入賞口48や開閉板53の開閉状態の復旧を行う(ステップ122,S123)。また、電断復旧中である旨のコマンドである電源供給再開時コマンドを、表示制御基板75に送出する(ステップ124)。
【0093】
以上のように、遊技状態復旧処理では、復元された内部状態に応じて、各種電気部品の状態復元が行われるとともに、表示制御基板75に対して、制御状態を電源断時の状態に戻すための制御コマンド(電源断時の制御状態を復旧させるための制御コマンド)が送出される。
【0094】
遊技状態を電源断時の状態に復帰させると、この実施の形態では、CPU151aは、前回の電源断時の割込許可/禁止状態を復帰させるため、バックアップRAMに保存されていたパリティフラグの値を確認する(ステップ125)。パリティフラグがオフ状態であれば、割込許可設定を行う(ステップ126)。しかし、パリティフラグがオン状態であれば、そのまま(ステップ61で設定された割込禁止状態のまま)遊技状態復旧処理を終了する。パリティフラグがオン状態であるということは、図16におけるステップ92に示されたように、前回の電源断時に割込禁止状態であったことを意味する。従って、パリティフラグがオン状態である場合には、割込許可はなされない。
【0095】
遊技状態が復旧されることによって、電源断時に図柄変動中であった場合には、主基板151のCPU151a(コマンド送信手段)から表示制御基板75に対して電源供給再開時コマンドが送信され、表示制御基板75では、このコマンドに基づいて可変表示装置44における演出表示および可動部材55の駆動を制御するものである。この可変表示装置44における演出表示および可動部材55の駆動は、表示制御基板75のバックアップRAM75bに記憶された演出パターンに基づき、電力の供給が停止された際に実行されていた演出の最終的な確定表示に制御するか、電力の供給が停止された時点から演出を始めるように制御するものか、あるいは、演出の最初から始めるように制御するか、のいずれかである。このように、電断復旧時に可変表示装置44の演出表示及び可動部材55の駆動を制御する際には、駆動制御手段(表示制御基板75のドライバ回路)によって、可動部材55が、その基準位置を一旦検出した後に所定の動作態様に駆動制御され、また、可動部材55の基準位置が検出された後に表示制御手段(表示制御基板75のドライバ回路)によって、可変表示装置44における演出表示が表示制御されるため、可変表示装置44における表示と可動部材55の動作とがチグハグになることがなく、遊技者に対し不信感を与えることがない。
【0096】
以上、実施形態にかかる弾球遊技機1について詳細に説明してきたが、本実施形態においては、識別情報の可変表示を含む演出表示を実行可能な可変表示装置44を遊技領域41に備え、該可変表示装置44における識別情報の表示結果が所定の特定表示態様となったときに遊技者に有利な特定遊技状態に制御される弾球遊技機1において、前記遊技領域41に取り付けられ且つ前記可変表示装置44における演出表示に関連して動作態様が変化するように駆動制御される可動部材55と、該可動部材55を駆動するための電気的駆動源としてのモータ54と、前記可動部材55の動作態様を変化させるための基準位置を検出するための位置検出手段としてのフォトセンサ32と、前記弾球遊技機1への電力の供給が停止された後所定期間が経過するまでは、前記可変表示装置44及び前記可動部材55を制御するための制御情報を記憶する記憶手段としてのバックアップRAM75b,151bと、前記可変表示装置44における演出表示及び前記可動部材55による演出動作中に電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、前記記憶手段としてのバックアップRAM75b,151bに記憶された制御情報に基づいて、前記可変表示装置44における演出表示を表示制御する表示制御手段としての表示制御基板75のドライバ回路、及び前記可動部材55を、前記基準位置を一旦検出した後に所定の動作態様に駆動制御する駆動制御手段としてのドライバ回路と、を備えたことにより、弾球遊技機1の稼動中に電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、記憶手段としてのバックアップRAM75b,151bに記憶された制御情報に基づいて表示制御手段としての表示制御基板75のドライバ回路が可変表示装置44における演出表示を表示制御し、駆動制御手段としての表示制御基板75のドライバ回路が可動部材55を基準位置を一旦検出した後に所定の動作態様に駆動制御するため、可変表示装置44における表示と可動部材55の動作とがチグハグになることがなく、遊技者に対し不信感を与えることがない。
【0097】
また、本実施形態においては、遊技の進行を制御する遊技制御手段としての主基板151のCPU151aと、前記表示制御手段及び前記駆動制御手段としての表示制御基板75のドライバ回路を制御する演出制御手段としての表示制御基板75のCPU75aと、を備え、前記記憶手段としてのバックアップRAM75b,151bは、前記可変表示装置44における演出表示及び前記可動部材55の駆動を制御する共通の前記演出制御手段としての表示制御基板75のCPU75aに備えられていることにより、電力の供給が復旧した場合の可変表示装置44における演出表示及び可動部材55の駆動の制御を記憶手段としてのバックアップRAM75b,151bも備えた共通の演出制御手段としての表示制御基板75のCPU75aによって行うことができるため、遊技制御手段としての主基板151のCPU151aの制御負担を軽減することができ、また、それぞれの制御を行う演出制御手段としての表示制御基板75のCPU75aが共通のものであるため、可変表示装置44における演出表示と可動部材55の駆動との同期がとり易くなり、正確な演出を容易に行うことができる。
【0098】
また、本実施形態においては、前記遊技制御手段としての主基板151のCPU151aは、電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、電源供給再開時コマンドを前記演出制御手段としての表示制御基板75のCPU75aに向けて送信するコマンド送信手段としての主基板151のCPU151aを備え、前記演出制御手段としての表示制御基板75のCPU75aは、前記コマンド送信手段としての主基板151のCPU151aから送信される電源供給再開時コマンドに基づいて前記可変表示装置44における演出表示及び前記可動部材55の駆動を制御することにより、遊技状態を把握している遊技制御手段としての主基板151のCPU151aからのコマンドに基づいて可変表示装置44における演出表示及び可動部材55の駆動の制御が行われるため、可変表示装置44や可動部材55で行われる演出以外演出等の遊技状態と同期をとることができ、電力の供給が復旧した後の弾球遊技機1の演出の効果を向上させることができる。
【0099】
更に、本実施形態においては、前記表示制御手段としての表示制御基板75のドライバ回路は、電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、前記記憶手段としてのバックアップRAM75b,151bに記憶された制御情報に基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出の最終的な確定表示を前記可変表示装置44において表示制御し、前記駆動制御手段としての表示制御基板75のドライバ回路は、電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、前記記憶手段としてのバックアップRAM75b,151bに記憶された制御情報に基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出の最終的な確定位置に前記可動部材55を駆動制御することにより、可変表示装置44の表示及び可動部材55の駆動における途中の演出が省かれて結果だけが表示されるため、それぞれの演出の同期がとり易くなってチグハグになることがなくなると共に、制御負担を軽減することができる。
【0100】
なお、上記した実施形態においては、制御情報としての演出パターンが表示制御基板75のバックアップRAM75bに記憶されるものを示したが、このようなものに限らず、主基板151のバックアップRAM151bに記憶されるものであってもよい。
【0101】
また、上記した実施形態においては、識別情報の可変表示として、可変表示装置44で表示される識別情報の可変表示であるものを示したが、このようなものに限らず、普通図柄表示器63での可変表示であってもよい。
【0102】
また、上記した実施形態においては、可変表示装置44で行われる演出表示として数字による識別情報が可変表示するものを示したが、このようなものに限らず、キャラクタ図柄等による識別情報が可変表示するものであってもよい。また、演出表示の態様として、可変表示装置44の画面が明るくなったり暗くなったりするものや、数字やキャラクタ図柄等の態様が変化するもの、例えば、数字やキャラクタ図柄が拡大,縮小したり、色彩が変化したりすることにより、演出表示を行うものであってよい。
【0103】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、請求項1の発明においては、遊技機の稼動中に電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、記憶手段に記憶された制御情報に基づいて表示制御手段が可変表示装置における演出表示を表示制御し、駆動制御手段が可動部材を基準位置を一旦検出した後に所定の動作態様に駆動制御するため、可変表示装置における表示と可動部材の動作とがチグハグになることがなく、遊技者に対し不信感を与えることがない。
【0104】
また、請求項2の発明においては、電力の供給が復旧した場合の可変表示装置における演出表示及び可動部材の駆動の制御を記憶手段も備えた共通の演出制御手段によって行うことができるため、遊技制御手段の制御負担を軽減することができ、また、それぞれの制御を行う演出制御手段が共通のものであるため、可変表示装置における演出表示と可動部材の駆動との同期がとり易くなり、正確な演出を容易に行うことができる。
【0105】
また、請求項3の発明においては、遊技状態を把握している遊技制御手段からのコマンドに基づいて可変表示装置における演出表示及び可動部材の駆動の制御が行われるため、可変表示装置や可動部材で行われる演出以外演出等の遊技状態と同期をとることができ、電力の供給が復旧した後の遊技機の演出の効果を向上させることができる。
【0106】
更に、請求項4の発明においては、可変表示装置の表示及び可動部材の駆動における途中の演出が省かれて結果だけが表示されるため、それぞれの演出の同期がとり易くなってチグハグになることがなくなると共に、制御負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る弾球遊技機を示す正面図である。
【図2】弾球遊技機に設けられる遊技盤を示す正面図である。
【図3】弾球遊技機を示す背面図である。
【図4】主基板と各種制御基板及び電気部品との関係を示すブロック図である。
【図5】特別入賞装置可変表示装置及び可動部材によって行われる演出の一態様を示す説明図である。
【図6】特別入賞装置可変表示装置及び可動部材によって行われる演出の一態様を示す説明図である。
【図7】特別入賞装置可変表示装置及び可動部材によって行われる演出の一態様を示す説明図である。
【図8】特別入賞装置可変表示装置及び可動部材によって行われる演出の一態様を示す説明図である。
【図9】始動入賞に対応して記憶される複数種類の演出パターンを示す表である。
【図10】電断復旧後に確定表示をする場合及び演出パターンの最初から始める場合において、表示制御基板で行われる電力供給停止時制御を示すフローチャートである。
【図11】電断復旧後に電力の供給が停止された時点から演出を始める場合において、表示制御基板で行われる電力供給停止時制御を示すフローチャートである。
【図12】電断復旧後に確定表示をする場合において、表示制御基板で行われる電断復旧時処理を示すフローチャートである。
【図13】電断復旧後に演出パターンの最初から始める場合において、表示制御基板で行われる電断復旧時処理を示すフローチャートである。
【図14】電断復旧後に電力の供給が停止された時点から演出を始める場合において、表示制御基板で行われる電断復旧時処理を示すフローチャートである。
【図15】主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図16】電力供給停止時に主基板で行われる処理を示すフローチャートである。
【図17】電断復帰時に主基板で行われる処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 弾球遊技機(遊技機)
32 フォトセンサ(位置検出手段)
44 可変表示装置
54 ステッピングモータ(電気的駆動源)
55 可動部材
75 表示制御基板(演出制御手段、表示制御手段、駆動制御手段)
75a CPU
75b バックアップRAM
151 主基板(遊技制御手段、コマンド送信手段)
151b バックアップRAM
Claims (4)
- 識別情報の可変表示を含む演出表示を実行可能な可変表示装置を遊技領域に備え、該可変表示装置における識別情報の表示結果が所定の特定表示態様となったときに遊技者に有利な特定遊技状態に制御される遊技機において、
前記遊技領域に取り付けられ且つ前記可変表示装置における演出表示に関連して動作態様が変化するように駆動制御される可動部材と、
該可動部材を駆動するための電気的駆動源と、
前記可動部材の動作態様を変化させるための基準位置を検出するための位置検出手段と、
前記遊技機への電力の供給が停止された後所定期間が経過するまでは、前記可変表示装置及び前記可動部材を制御するための制御情報を記憶する記憶手段と、
前記可変表示装置における演出表示及び前記可動部材による演出動作中に電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、前記記憶手段に記憶された制御情報に基づいて、前記可変表示装置における演出表示を表示制御する表示制御手段、及び前記可動部材を、前記基準位置を一旦検出した後に所定の動作態様に駆動制御する駆動制御手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。 - 遊技の進行を制御する遊技制御手段と、前記表示制御手段及び前記駆動制御手段を制御する演出制御手段と、を備え、
前記記憶手段は、前記可変表示装置における演出表示及び前記可動部材の駆動を制御する共通の前記演出制御手段に備えられていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。 - 前記遊技制御手段は、電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、電源供給再開時コマンドを前記演出制御手段に向けて送信するコマンド送信手段を備え、
前記演出制御手段は、前記コマンド送信手段から送信される電源供給再開時コマンドに基づいて前記可変表示装置における演出表示及び前記可動部材の駆動を制御することを特徴とする請求項2記載の遊技機。 - 前記表示制御手段は、電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、前記記憶手段に記憶された制御情報に基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出の最終的な確定表示を前記可変表示装置において表示制御し、
前記駆動制御手段は、電力の供給が停止され、後に再び電力の供給が開始されたとき、前記記憶手段に記憶された制御情報に基づき、電力の供給が停止された際に実行していた演出の最終的な確定位置に前記可動部材を駆動制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機。
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