JP2006282957A - 架橋高分子電解質およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】〔1〕 高分子と2または3以上の官能基を有する化合物を反応させることによって得られる架橋高分子に、イオン交換基を導入することによって得られることを特徴とする架橋高分子電解質。
〔2〕 2または3以上の官能基を有する化合物が下記一般式(i−1)〜(i−5)からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする〔1〕に記載の架橋高分子電解質。
(ただし、式(i−1)〜(i−5)中、Vは官能基を表わし、Wは水素原子、置換基または官能基を表わす。各式において、複数あるVは、互いに同じであっていてもよく、異なっていてもよい。各式において、複数あるWは、互いに同じであっていてもよく、異なっていてもよい。Uは直接結合または2価の基を表わす。)
【選択図】 なし
Description
また、燃料電池に使用する燃料としては水素やメタノールが有望視されているが、メタノールを燃料とし、上記パーフルオロアルキルスルホン酸系高分子を用いた燃料電池では、パーフルオロアルキルスルホン酸系高分子のメタノール透過性が高いために、電圧や出力が低下してしまうことが大きな問題とされている。
また、近年メタノールの透過性抑制や耐水性向上の観点から放射線で架橋された高分子電解質が開示されているが(特許文献4)、放射線で架橋するためには大規模な設備を必要とすることや、膜が放射線で劣化を受けることなどが問題視されていた。
さらにアミン成分を用いてアミド化することで架橋する方法が提案されているが(特許文献5)、プロトン伝導に寄与する基の当量が低下してしまうことや、容易に加水分解を受けてしまうこと等が問題視されていた。
すなわち本発明は、〔1〕 高分子と2または3以上の官能基を有する化合物を反応させることによって得られる架橋高分子に、イオン交換基を導入することによって得られることを特徴とする架橋高分子電解質に係るものである。
〔3〕 酸触媒の存在下で反応させることによって得られる架橋高分子を用いることを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載の架橋高分子電解質、
〔4〕 2または3以上の官能基を有する化合物が下記一般式(i−1)〜(i−5)からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の架橋高分子電解質、
(ただし、式(i−1)〜(i−5)中、Vは官能基を表わし、Wは水素原子、置換基または官能基を表わす。各式において、複数あるVは、互いに同じであっていてもよく、異なっていてもよい。各式において、複数あるWは、互いに同じであっていてもよく、異なっていてもよい。Uは直接結合または2価の基を表わす。)
〔5〕 Vがそれぞれ独立にハロゲン、ヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基、ビニル基、アリル基、ハロゲン化メチル基、アルコキシメチルアミノ基、ビス(アルコキシメチル)アミノ基、ハロゲン化アシル基、イソプロペニル基、またはアリロキシ基であることを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の架橋高分子電解質、
〔6〕 Wがそれぞれ独立にハロゲン原子、水素原子、ヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基、ビニル基、アリル基、ハロゲン化メチル基、アルコキシメチルアミノ基、ビス(アルコキシメチル)アミノ基、ハロゲン化アシル基、イソプロペニル基、アリロキシ基、ヒドロシキル基、カルボン酸基、スルホン酸基、アミノ基、アミド基、ニトロ基、アルデヒド基、ニトリル基、エステル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、または置換基を有していてもよい炭素数7〜20のアラルキル基であることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の架橋高分子電解質、
〔8〕 2または3以上の官能基を有する化合物が置換基を有していても良い2,6−ビス(ヒドロキシメチル)フェノールであることを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の架橋高分子電解質、
〔9〕 イオン交換基が陽イオン交換基であることを特徴とする〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の架橋高分子電解質、
〔10〕 陽イオン交換基がスルホン酸基であることを特徴とする〔9〕記載の架橋高分子電解質、
〔11〕 濃硫酸、クロロスルホン酸、発煙硫酸から選ばれるスルホン化剤を用いてスルホン酸基を導入することを特徴とする〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の架橋高分子電解質、
〔12〕 スルホン酸基を導入する際にハロゲン系溶媒を共存させることを特徴とする〔11〕記載の架橋高分子電解質膜、
〔13〕 前記の〔1〕〜〔12〕のいずれかに記載の架橋高分子電解質を用いることを特徴とする架橋高分子電解質膜、
〔14〕 高分子と2または3以上の官能基を有する化合物を溶媒に溶解して、得られた溶液を用いて製膜した後、得られた膜を架橋し、次に得られた膜にイオン交換基を導入してなることを特徴とする架橋高分子電解質膜、
〔16〕 前記の〔1〕〜〔12〕のいずれかに記載の架橋高分子電解質、〔13〕または〔14〕に記載の架橋高分子電解質膜、または〔15〕に記載の架橋高分子電解質膜−電極接合体の少なくとも一つを用いることを特徴とする電池、
〔17〕 前記の〔1〕〜〔12〕のいずれかに記載の架橋高分子電解質、〔13〕または〔14〕に記載の架橋高分子電解質膜、または〔15〕に記載の架橋高分子電解質膜−電極接合体の少なくとも一つを用いることを特徴とする燃料電池、
〔18〕 高分子と2または3以上の官能基を有する化合物を50℃〜300℃の範囲で加熱することを特徴とする〔1〕〜〔12〕のいずれかに記載の架橋高分子電解質の製造方法、
〔19〕 加熱する際に酸触媒を共存させることを特徴とする〔18〕記載の製造方法、
〔20〕 高分子電解質と2または3以上の官能基を有する化合物を溶媒に溶解して、得られた溶液を用いて製膜した後、得られた膜を架橋し、次に得られた膜にイオン交換基を導入することを特徴とする架橋高分子電解質膜の製造方法、
〔21〕 得られた膜を50℃〜300℃の範囲で加熱することを特徴とする〔20〕記載の架橋高分子電解質膜の製造方法、
〔22〕 加熱する際に酸触媒を共存させることを特徴とする〔21〕記載の製造方法に係るものである。
殊に未架橋の膜に比し、高いプロトン伝導性を示すとともに耐水性等にも優れるために本発明の高分子は実用面でも有利となる。
(式中、X1、X2は、それぞれ独立に−O−、−S−又は−NR−を表し、Zは−CO−、−C(S)−、−C(NR)−、置換基を有していても良いアルキレン基又は置換基を有していても良いアリーレン基を表す。(NRにおけるRは,水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を表す。)
nは、繰り返しの数を表わし、n=0〜10の整数を表わす。n個あるZは同じであっても良いし、異なっていても良い。)
で示されるオキソカーボン基等の陽イオン交換基、−NH2、−NHR、−NRR’、−NRR’R''+、−NH3 +など(R、R’、R’’は互いに独立にアルキル基、シクロアルキル基、アリール基等を表す)等の陰イオン交換基を有する高分子である。イオン交換基は、その一部または全部が対イオンとの塩を形成していても良い。
(ただし、式(i−1)〜(i−5)中、Vは官能基を表わし、Wは水素原子、置換基または官能基を表わす。複数あるVおよび/または複数あるWは同じであっていてもよく異なっていてもよい。Uは直接結合または2価の基を表わす。)
で表わされる化合物が挙げられる。
アラルキレン基としては、ベンジレン基等が挙げられ、アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等が挙げられ、アルキレンオキシ基としてはメチレンオキシ基、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基、ブチレンオキシ基等が挙げられ、アルキレンスルフィド基としてはメチレンスルフィド基、エチレンスルフィド基、プロピレンスルフィド基、ブチレンスルフィド基等が挙げられる。ここで例示した炭化水素基中の水素原子は、一部または全部がフッ素原子で置換されていてもよい。Uとして好ましくは直接結合、−O−、−S−、−CH2−である。
(式中、R1、R2は、互いに独立に水素原子、フッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はフェニル基を表す。)
これらの高分子の中では、ポリベンズオキサゾール類、ポリベンズイミダゾール類、ポリアリーレンエーテル類、ポリアリーレン類、ポリエーテルケトン類、ポリエーテルスルホン類、ポリホスファゼン類等、およびこれらの共重合体、これらの混合物等が好ましい。より好ましくはポリイミド類、ポリアリーレン類、ポリエーテルケトン類、ポリエーテルスルホン類、およびこれらの共重合体、混合物等である。より一層好ましくは、ポリアリーレン類、ポリエーテルケトン類、ポリエーテルスルホン類、およびこれらの共重合体、混合物等であり、最も好ましくはポリアリーレンエーテル類である。
これらの高分子には後述の方法で導入するイオン交換基以外に別のイオン交換基が導入されていても良いし、導入されていなくても良い。イオン交換基としては前述の基などが挙げられる。
本発明の架橋高分子電解質は、前記の2または3以上の官能基を有する化合物(以下、架橋剤と呼ぶこともある)と高分子を混合し、加熱することにより製造することが可能である。
後述の架橋高分子電解質膜の製造方法の説明において記載しているように、加熱する温度としては、50℃〜300℃の範囲が好ましく、加熱する際に酸触媒を共存させることが好ましい。
使用する架橋剤の量は、高分子の量との割合として通常(架橋剤の質量)/(高分子の質量)=0.0050〜0.50(g/g)、好ましくは0.010〜0.30(g/g)、さらに好ましくは0.020〜0.20(g/g)である。
架橋剤と高分子電解質を混合する方法としては、固体状態の高分子電解質と固体または液体状態の架橋剤を混合する方法を用いることも可能であるが、効率よく架橋するためには、高分子電解質と架橋剤を均一に混合できるように、それらを溶媒に溶解させて混合する方法が好ましい。
本発明の架橋高分子電解質を粉や塊状の形で製造し、使用することも可能であるが、本発明の架橋高分子電解質を燃料電池隔膜として使用する場合には、通常、膜の状態として使用される。
本発明の架橋高分子電解質膜の製造方法としては、架橋後の高分子および高分子電解質は成形することが困難であることから、未架橋の高分子と架橋剤を溶媒に溶解して、得られた溶液(混合物)を用いて製膜した後、架橋し、次に得られた膜にイオン交換基を導入する方法が好ましい。この製膜する方法は、溶液キャスト法といわれる。
また、加熱する時間としては通常10分〜10時間、好ましくは20分〜7時間、さらに好ましくは30分〜5時間である。
加熱処理時に架橋を促進するために酸触媒を共存させることも可能である。酸触媒としては一般的な酸性の化合物が広く使用できるが、好ましくはスルホン酸化合物、カルボン酸化合物、ボロン酸化合物、リン酸化合物、塩酸、硫酸、硝酸であり、さらに好ましくはスルホン酸化合物であり、特に好ましくはメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸である。
酸触媒の量としては、特に制限はないが例えば(酸触媒の質量)/(架橋剤の質量)=0.0050〜0.50(g/g)、好ましくは0.010〜0.30(g/g)、さらに好ましくは0.020〜0.20(g/g)である。
加熱処理後の膜が架橋されたか否かは、加熱処理前の膜を溶解した溶媒に溶解するか否かで判断することができる。加熱処理後の膜が溶解してしまう場合は架橋されていない、加熱処理後の膜が溶解しなくなった場合または膨潤はするが溶解しなくなった場合には架橋された、と判断することができる。(エッセンシャル高分子科学 59〜60ページ、1988年、講談社)
架橋高分子膜にイオン交換基を導入する方法としては、例えば、架橋高分子膜とイオン交換基導入剤を接触させてイオン交換基を導入する方法が挙げられる。イオン交換基導入剤として好ましくはスルホン酸基導入剤であり、さらに好ましくは濃硫酸、発煙硫酸、無水硫酸、クロロスルホン酸、亜硫酸塩が挙げられる。また、環状硫酸エステルを用いてスルホアルキル基を導入することもできる。これらのイオン交換基導入剤のなかでも、さらにより好ましくは濃硫酸、発煙硫酸、クロロスルホン酸であり、特に好ましくは濃硫酸、発煙硫酸であり、最も好ましくは濃硫酸である。
エーテル系溶媒としては、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン(以下THFと略記する)、ジオキサン、ジオキソラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどが挙げられる。
スルホン系溶媒としては、ジフェニルスルホン、スルホラン等が、アミド系溶媒としてはN,N−ジメチルアセトアミド(以下DMAcと略記する)、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド(以下DMFと略記する)、N−メチルホルムアミド、ホルムアミド、N−メチルピロリドン(以下NMPと略記する)などが挙げられる。
脂肪族炭化水素溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどが、芳香族炭化水素溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。
本発明における溶媒として、好ましくはエーテル系溶媒、ハロゲン系溶媒、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒、これらの混合物、およびこれらにさらにフッ素置換基を導入したものであり、さらに好ましくはハロゲン系溶媒、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒、これらの混合物、およびこれらにさらにフッ素置換基を導入したものであり、特に好ましくはハロゲン系溶媒である。
架橋高分子膜とイオン交換基導入剤を接触させる際の温度は、通常−50〜200℃であり、好ましくは−10〜150℃、さらに好ましくは0〜100℃である。
架橋高分子膜とイオン交換基導入剤を接触させる時間は、通常5分〜100日、好ましくは1時間〜80日、さらに好ましくは1日〜50日である。
イオン交換基導入剤と接触させた後の膜は、任意の溶媒や水で洗浄してから使用しても良い。
本発明の架橋高分子電解質膜−電極接合体は、前記の高分子電解質膜と電極を用いてなることを特徴とする。
また、本発明の電池は、前記の架橋高分子電解質、架橋高分子電解質膜、架橋高分子電解質膜−電極接合体の少なくとも一つを用いることを特徴とし、特に燃料電池に好適に用いられる。
本発明の燃料電池は、燃料電池用高分子電解質フィルムの両面に、触媒および集電体としての導電性物質を接合することにより製造することができる。
該触媒としては、水素または酸素との酸化還元反応を活性化できるものであれば特に制限はなく、公知のものを用いることができるが、白金の微粒子を用いることが好ましい。白金の微粒子はしばしば活性炭や黒鉛などの粒子状または繊維状のカーボンに担持されて用いられ、好ましく用いられる。
集電体としての導電性物質に関しても公知の材料を用いることができるが、多孔質性のカーボン不織布またはカーボンペーパーが、原料ガスを触媒へ効率的に輸送するために好ましい。
多孔質性のカーボン不織布またはカーボンペーパーに白金微粒子または白金微粒子を担持したカーボンを接合させる方法、およびそれを高分子電解質フィルムと接合させる方法については、例えば、J.Electrochem.Soc.:Electrochemical Science and Technology,1988,135(9),2209に記載されている方法等の公知の方法を用いることができる。
上記において、本発明の実施の形態について説明を行なったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものである。
なお、特に断りのない限り膜の特性評価は以下の方法で行った。
(1)プロトン伝導度(σ)の測定:
幅1.0cmの短冊状膜試料の表面に白金板(幅:5.0mm)を間隔が1.0cmになるように押しあて、80℃、相対湿度90%の恒温恒湿槽中に試料を保持し、白金板間の106〜10-1Hzにおける交流インピーダンスを測定し、下記式より求めた。
σ(S/cm)=1/(R×d)
(ただし、コール・コールプロット上において、複素インピーダンスの虚数成分が0の時、複素インピーダンスの実数成分をR(Ω)とする。dは膜厚(cm)を表す。)
(2)イオン交換容量の測定:
滴定法により求めた。
(3)吸水率の測定:
充分に乾燥させた膜と、その膜を100℃の水に2時間浸漬した後の膜の重量変化から求めた。
フラスコに市販のポリ(2,6−ジフェニルフェニレンエーテル)(ジーエルサイエンス製、商品名TENAX−TA、以下PDPPEと略する)0.50gと2,6−ビスヒドロキシメチル−p−クレゾール(以下、BHMCと略する)0.10g、テトラヒドロフラン(以下THFと略する)10ml、メタンスルホン酸を50mg入れて均一溶液とした。この溶液をシャーレに注いで常温、6時間でTHFを蒸発させて均一な膜を得た。この膜を100℃で1時間、次いで150℃で3時間加熱して、THFに不溶の架橋高分子膜を得た。
次いでこの膜を濃硫酸25ml中、40℃で7日間反応させ、十分に水洗してスルホン化架橋高分子膜(A)を得た。評価結果を表1に示す。
BHMCを0.05g使用した以外は実施例1と同様に操作を行いスルホン化架橋高分子膜(B)を得た。評価結果を表2に示す。
クロロホルム20mlとクロロスルホン酸0.50gの混合溶液に実施例1で得られた膜(A)0.30gを浸漬し、40℃で100時間反応させた。反応後の膜を十分に水洗してスルホン化架橋高分子膜(C)を得た。評価結果を表1に示す。
クロロホルム2mlと濃硫酸20mlの混合溶液を使用した以外は実施例3と同様に操作を行いスルホン化架橋高分子膜(D)を得た。評価結果を表1に示す。
フラスコにPDPPE1.00gとBHMC0.10g、THF20ml、メタンスルホン酸を100mg入れて均一溶液とした。この溶液をシャーレに注いで常温、6時間かけてTHFを蒸発させて均一な膜を得た。この膜を100℃で1時間、次いで150℃で3時間加熱したところ、THFに不溶の架橋高分子膜を得た。
次いでこの膜を濃硫酸50mlとクロロホルム2mlの混合溶媒中、40℃で40日間反応させ、十分に水洗してスルホン化架橋高分子膜(E)を得た。評価結果を表1に示す。
Claims (22)
- 高分子と2または3以上の官能基を有する化合物を反応させることによって得られる架橋高分子に、イオン交換基を導入することによって得られることを特徴とする架橋高分子電解質。
- 50〜300℃の範囲の温度で反応させることによって得られる架橋高分子を用いることを特徴とする請求項1に記載の架橋高分子電解質。
- 酸触媒の存在下で反応させることによって得られる架橋高分子を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の架橋高分子電解質。
- Vがそれぞれ独立にハロゲン、ヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基、ビニル基、アリル基、ハロゲン化メチル基、アルコキシメチルアミノ基、ビス(アルコキシメチル)アミノ基、ハロゲン化アシル基、イソプロペニル基、またはアリロキシ基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の架橋高分子電解質。
- Wがそれぞれ独立にハロゲン原子、水素原子、ヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基、ビニル基、アリル基、ハロゲン化メチル基、アルコキシメチルアミノ基、ビス(アルコキシメチル)アミノ基、ハロゲン化アシル基、イソプロペニル基、アリロキシ基、ヒドロシキル基、カルボン酸基、スルホン酸基、アミノ基、アミド基、ニトロ基、アルデヒド基、ニトリル基、エステル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、または置換基を有していてもよい炭素数7〜20のアラルキル基であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の架橋高分子電解質。
- Uがそれぞれ独立に直接結合、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−SO2−、−SO3−、フェニレン基、ビフェニリレン基、アントリレン基、ナフチレン基、炭素数7〜12のアラルキレン基、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数1〜20のアルキレンオキシ基、または炭素数1〜20のアルキレンスルフィド基であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の架橋高分子電解質。
- 2または3以上の官能基を有する化合物が置換基を有していても良い2,6−ビス(ヒドロキシメチル)フェノールであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の架橋高分子電解質。
- イオン交換基が陽イオン交換基であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の架橋高分子電解質。
- 陽イオン交換基がスルホン酸基であることを特徴とする請求項9記載の架橋高分子電解質。
- 濃硫酸、クロロスルホン酸、発煙硫酸から選ばれるスルホン化剤を用いてスルホン酸基を導入することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の架橋高分子電解質。
- スルホン酸基を導入する際にハロゲン系溶媒を共存させることを特徴とする請求項11記載の架橋高分子電解質膜。
- 請求項1〜12のいずれかに記載の架橋高分子電解質を用いることを特徴とする架橋高分子電解質膜。
- 高分子と2または3以上の官能基を有する化合物を溶媒に溶解して、得られた溶液を用いて製膜した後、得られた膜を架橋し、次に得られた膜にイオン交換基を導入してなることを特徴とする架橋高分子電解質膜。
- 請求項13または14に記載の高分子電解質膜と電極を用いてなることを特徴とする架橋高分子電解質膜−電極接合体。
- 請求項1〜12のいずれかに記載の架橋高分子電解質、請求項13または14に記載の架橋高分子電解質膜、または請求項15に記載の架橋高分子電解質膜−電極接合体の少なくとも一つを用いることを特徴とする電池。
- 請求項1〜12のいずれかに記載の架橋高分子電解質、請求項13または14に記載の架橋高分子電解質膜、または請求項15に記載の架橋高分子電解質膜−電極接合体の少なくとも一つを用いることを特徴とする燃料電池。
- 高分子と2または3以上の官能基を有する化合物を50℃〜300℃の範囲で加熱することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の架橋高分子電解質の製造方法。
- 加熱する際に酸触媒を共存させることを特徴とする請求項18記載の製造方法。
- 高分子電解質と2または3以上の官能基を有する化合物を溶媒に溶解して、得られた溶液を用いて製膜した後、得られた膜を架橋し、次に得られた膜にイオン交換基を導入することを特徴とする架橋高分子電解質膜の製造方法。
- 得られた膜を50℃〜300℃の範囲で加熱することを特徴とする請求項20記載の架橋高分子電解質膜の製造方法。
- 加熱する際に酸触媒を共存させることを特徴とする請求項21記載の製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2005
- 2005-04-05 JP JP2005108290A patent/JP2006282957A/ja not_active Ceased
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