JP2007305572A - 高分子電解質膜、その製造方法および燃料電池 - Google Patents
高分子電解質膜、その製造方法および燃料電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007305572A JP2007305572A JP2007076411A JP2007076411A JP2007305572A JP 2007305572 A JP2007305572 A JP 2007305572A JP 2007076411 A JP2007076411 A JP 2007076411A JP 2007076411 A JP2007076411 A JP 2007076411A JP 2007305572 A JP2007305572 A JP 2007305572A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- polymer electrolyte
- electrolyte membrane
- carbon atoms
- cation exchange
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Landscapes
- Conductive Materials (AREA)
- Fuel Cell (AREA)
Abstract
【解決手段】[1]下記(a)および(b)の工程を有する製造方法にて得られる高分子電解質膜。
(a)カチオン交換基の塩置換率が、5%乃至95%の範囲である高分子電解質膜を製造する工程
(b)上記(a)で得られた高分子電解質膜の、カチオン交換基の塩置換率を5%未満に低減する工程
[2]上記[1]の高分子電解質膜を用いてなる燃料電池。
【選択図】なし
Description
本発明の目的は、吸水寸法安定性とプロトン伝導性を高水準で両立する高分子電解質膜を提供することにある。さらには、実用的なプロトン伝導度を発現するイオン交換容量を有する高分子電解質を用いたとしても、高度の吸水寸法安定性を有する高分子電解質膜を簡便な手段で製造する製造方法、当該製造方法により得られる高分子電解質膜、また当該高分子電解質膜を用いた固体高分子型燃料電池を提供することにある。
[1]下記(a)および(b)の工程を有する製造方法にて得られる高分子電解質膜
(a)カチオン交換基の塩置換率が、5%乃至95%の範囲である高分子電解質膜を製造する工程
(b)上記(a)で得られた高分子電解質膜の、カチオン交換基の塩置換率を5%未満に低減する工程
ここで、「塩置換率」とは、高分子電解質膜を構成する高分子電解質中のカチオン交換基の中で、水素イオン以外のカチオン(例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオン、4級アンモニウムイオン等)がイオン結合されている基の、上記カチオン交換基の総数に対する割合を示すものである。
[2]上記(a)が、5%乃至95%の範囲である高分子電解質を溶液キャスト法により製膜して高分子電解質膜を製造する工程である、上記[1]の高分子電解質膜
[3]上記(a)で得られる高分子電解質膜が、カチオン交換基がアルカリ金属イオンおよび/またはアルカリ土類金属イオンにて塩置換された高分子電解質からなる高分子電解質膜である、上記[1]〜[3]のいずれかの高分子電解質膜
[4]上記(a)で得られる高分子電解質膜が、カチオン交換基がアルカリ金属イオンを含むカチオンにて塩置換された高分子電解質からなる高分子電解質膜である、上記[1]〜[3]のいずれかの高分子電解質膜
[5]上記高分子電解質を構成する高分子電解質が、芳香族系高分子である上記[1]〜[4]のいずれかの高分子電解質膜
[6]上記高分子電解質を構成する高分子電解質が、下記一般式(1)で表される構造単位を有する、上記[1]〜[5]のいずれかの高分子電解質膜
[式中、Ar1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基および置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基から選ばれる置換基を有していてもよい2価の芳香族基を示し、該2価の芳香族基は、少なくとも1つのカチオン交換基が直接芳香環に結合している。X1は、直接結合、オキシ基、チオキシ基、カルボニル基またはスルホニル基を示す。]
[7]上記高分子電解質を構成する高分子電解質が、カチオン交換基を有するブロックと、実質的にイオン交換基を有さないブロックとからなるブロック共重合体である、上記[1]〜[6]のいずれかの高分子電解質膜
[8]上記ブロック共重合体が、下記一般式(2)で表されるカチオン交換基を有するブロックを含むブロック共重合体である、上記[7]の高分子電解質膜
[式中、dは2以上の整数を示す。Ar11は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基および置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基から選ばれる置換基を有していてもよい2価の芳香族基を示し、X11は、直接結合、オキシ基、チオキシ基、カルボニル基またはスルホニル基を示し、複数あるAr11、X11はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。当該ブロックの中で少なくとも(0.5×d)個以上のカチオン交換基を有し、全てのカチオン交換基は該2価の芳香族基にある芳香環に結合している。]
[9]上記ブロック共重合体が、下記一般式(3a)および/または(3b)で表されるカチオン交換基を有するブロックを含むブロック共重合体である、上記[7]の高分子電解質膜
[式中、p、qはそれぞれ独立に1または2であり、dは上記と同義である。X12は、直接結合、オキシ基、チオキシ基、カルボニル基またはスルホニル基を表し、複数あるX12はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R1は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数6〜20のアリールオキシ基を表し、J1はカチオン交換基を表し、複数あるR1、J1はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
[10]上記カチオン交換基がスルホン酸基である、上記[1]〜[9]のいずれかの高分子電解質膜
[11]上記ブロック共重合体が、イオン交換基を実質的に有さないブロックとして下記一般式(5)で表されるブロックを含むブロック共重合体である、上記[7]〜[10]のいずれかの高分子電解質膜
[式中、eは2以上の整数を表す。Ar22は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数6〜20のアリールオキシ基を置換基として有していてもよい2価の芳香族基を示し、X22は、直接結合、オキシ基、チオキシ基、カルボニル基またはスルホニル基を示し、複数あるAr22、X22はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
[12]上記ブロック共重合体が、イオン交換基を実質的に有さないブロックとして下記一般式(6)でブロックを含むブロック共重合体である、上記[7]〜[10]のいずれかの高分子電解質膜
[式中、a、b、cは互いに独立に0か1を表し、nは正の整数を表す。Ar2、Ar3、Ar4、Ar5は互いに独立に2価の芳香族基を表し、ここでこれらの2価の芳香族基は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数6〜20のアリールオキシ基で置換されていてもよい。X、X’は、互いに独立に直接結合または2価の基を表す。Y、Y’は、互いに独立にオキシ基またはチオキシ基を表す。Ar2、Ar3、Ar4、Ar5、X,X’、Y、Y’が複数ある場合は、それらは同一でも異なっていてもよい。]
[13]上記いずれかに記載の高分子電解質膜を用いる、膜―電極接合体
[14]上記[13]の膜−電極接合体を用いてなる燃料電池
[15]下記(a)および(b)の工程を有する、高分子電解質膜の製造方法。
(a)カチオン交換基の塩置換率が、5%乃至95%の範囲である高分子電解質膜を製造する工程
(b)上記(a)で得られた高分子電解質膜の、カチオン交換基の塩置換率を5%未満に低減する工程
ここで、上記高分子電解質膜を構成する高分子電解質としては、カチオン交換基をプロトン伝導性基として有するものであり、かかる高分子電解質の代表例としては、例えば、
(A)主鎖が脂肪族炭化水素からなる炭化水素系高分子にカチオン交換基を導入した高分子電解質
(B)主鎖が芳香環を有する高分子にカチオン交換基を導入した高分子電解質
(C)主鎖が、脂肪族炭化水素とシロキサン基、フォスファゼン基などの無機の単位構造からなる重合体に、カチオン交換基を導入した高分子電解質
(D)上記(A)〜(C)のカチオン交換基導入前の高分子を構成する繰り返し単位から選ばれるいずれか2種以上の繰り返し単位からなる共重合体に、カチオン交換基を導入した高分子電解質
等が挙げられ、これらはいずれも用いることができる。
これらの芳香族系高分子電解質のカチオン交換基は、高分子の主鎖を構成している芳香族環に直接置換していても、主鎖を構成している芳香族環に連結基を介して結合していても、または、それらの組み合わせであってもよい。
[式中、Ar1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基および置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基から選ばれる置換基を有していてもよい2価の芳香族基を示し、該2価の芳香族基は、少なくとも1つのカチオン交換基が直接芳香環に結合している。X1は、直接結合、オキシ基、チオキシ基、カルボニル基またはスルホニル基を示す。]
また、該2価の芳香族基は、上記のカチオン交換基以外に、置換基を有していてもよく、該置換基としては、前記のようなアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基が挙げられる。
このようなブロック共重合体の具体的な例としては、特開2001−250567号公報に記載のスルホン化された芳香族ポリマーブロックを有するブロック共重合体、特開2003−31232号公報、特開2004−359925号公報、特開2005−232439号公報、特開2003−113136号公報等の特許文献に記載の、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホンを主鎖構造とし、スルホン酸基を有するブロックを有するブロック共重合体を挙げることができる。
まず、カチオン交換基を有するブロックとしては、上記一般式(1)で表される構造単位が複数連結されている構造を含むブロックであると好ましく、すなわち、該ブロックにおいて構造単位1つ当たりのカチオン交換基数で表して、0.5個以上有するものが好ましい。
[式中、dは2以上の整数を示す。Ar11は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基および置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基から選ばれる置換基を有していてもよい2価の芳香族基を示し、X11は、直接結合、オキシ基、チオキシ基、カルボニル基またはスルホニル基を示し、複数あるAr11、X11はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。当該ブロックの中で少なくとも(0.5×d)個以上のカチオン交換基を有し、全てのカチオン交換基は該2価の芳香族基にある芳香環に結合している。]
[式中、p、qはそれぞれ独立に1または2であり、dは上記と同義である。X12は、直接結合、オキシ基、チオキシ基、カルボニル基またはスルホニル基を表し、複数あるX12はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R1は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数6〜20のアリールオキシ基を表し、J1はカチオン交換基を表し、複数あるR1、J1はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
上記のようなイオン交換基を有するブロックを有すると、高水準のプロトン伝導性と吸水寸法安定性に加え、膜強度がより向上するため好ましい。
また、R1は上記のとおり水素原子または置換基を表すが、とりわけ好ましくは水素原子であり、実質的に一般式(3a)で示されるフェニレン基、一般式(3b)で示されるナフチレン基が、カチオン交換基以外の置換基を有さないものが好ましい。
ここで、「イオン交換基を実質的に有さない」ブロックとは、当該ブロックを構成する構造単位1個当たり、イオン交換基が0.1個以下であるブロックを意味し、0.05個以下であるとさらに好ましく、0個(すなわち、イオン交換基が皆無)であると特に好ましい。
当該ブロックの中でも、とりわけ好ましくは、下記一般式(5)で表されるブロックである。
[式中、eは2以上の整数を表す。Ar22は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数6〜20のアリールオキシ基を置換基として有していてもよい2価の芳香族基を示し、X22は、直接結合、オキシ基、チオキシ基、カルボニル基またはスルホニル基を示し、複数あるAr22、X22はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
ここで、一般式(5)の芳香族基Ar22の置換基であるアルキル基、アルコキシ基、アリール基およびアリールオキシ基の具体的な例示は、上記一般式(1)と同等である。
また、eは当該ブロックの重合度を表す整数である。eは5以上であると好ましく、5〜1000の範囲が好ましく、さらに好ましくは10〜1000であり、特に好ましくは20〜500である。eの値が5以上であると、燃料電池用の高分子電解質として、膜強度に優れるものが得られるため好ましい。一方、eの値が1000以下であれば、該ブロックの製造がより容易であるので好ましい。
[式中、a、b、cは互いに独立に0か1を表し、nは正の整数を表す。Ar2、Ar3、Ar4、Ar5は互いに独立に2価の芳香族基を表し、ここでこれらの2価の芳香族基は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数6〜20のアリールオキシ基で置換されていてもよい。X、X’は、互いに独立に直接結合または2価の基を表す。Y、Y’は、互いに独立にオキシ基またはチオキシ基を表す。Ar2、Ar3、Ar4、Ar5、X、X’、Y、Y’が複数ある場合は、それらは同一でも異なっていてもよい。]
ここで、nは当該ブロックに係る重合度を表す正の整数である。nは5以上の整数であると好ましく、5〜1000の範囲が好ましく、さらに好ましくは10〜1000であり、特に好ましくは20〜500である。nの値が5以上であると、燃料電池用の高分子電解質として、膜強度に優れるものが得られるため好ましい。一方、nの値が1000以下であれば、該ブロックの製造がより容易であるので好ましい。
該数平均分子量が1000以上であると、実用的な膜強度を有する高分子電解質膜が得られるため好ましく、1000000以下であると、溶媒に対する溶解性が良好となり、上記の好適な製膜法である溶液キャスト法にて容易に膜化できるため、好ましい。また、数平均分子量が上記の範囲であると、該溶液キャスト法にて使用する高分子電解質溶液に係る溶液粘度も、操作上、実用的な範囲のものが得られることから好ましい。
高分子電解質の塩置換率を5%乃至95%にするには、予め使用する高分子電解質のカチオン交換基の総数を求めておき、その総数に対して5〜95当量%の塩置換剤を接触させる。つまり、該高分子電解質のカチオン交換基の5〜95%を、塩置換剤から供給される水素イオン以外のカチオンでイオン交換させることで達成しうる。本発明者が検討したところ、塩置換率を前記の範囲に制御することで、高水準のプロトン伝導性と吸水寸法安定性を有するプロトン伝導膜が得られることを見出した。すなわち、上記(a)において塩置換率が5%を下回ると、吸水寸法安定性が著しく低下し、一方、塩置換率が95%を超えるとプロトン伝導性が著しく低下し、いずれの場合も好ましくない。
ここで、「塩置換剤」とは、通常カチオン交換基が遊離酸の基である場合、そのイオン結合している水素イオンと、イオン交換しうるカチオンを供給できる化合物である。
通常、該カチオンは、水素イオン以外の、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオンまたは4級アンモニウムイオンであり、それらの水酸化物、炭酸塩、酢酸塩、フッ化塩、塩化塩または臭化塩等が塩置換剤として使用できるが、水酸化物が特に好ましい。塩置換剤として、水素イオン以外のカチオンの水酸化物を用いると、上記イオン交換で副生するのが水であることから、上記特許文献4のように酸を副生する製造方法と比して、耐酸性設備を必要としないという利点がある。
続いて、求められたカチオン交換基当量に対して、塩置換剤のカチオンが5〜95当量%となるように、塩置換剤と高分子電解質を接触させる。
通常、予め大過剰の酸にて処理され、カチオン交換基のほとんどを遊離酸の基とした高分子電解質を、水、有機溶剤あるいは水/有機溶媒混合溶媒に溶解または分散させ、その溶解液または分散液に塩置換剤を投入することで、該高分子電解質のカチオン交換基をイオン交換させることができる。
また、この方法は、塩置換剤を予め、水または有機溶剤に溶解または分散させた後、その塩置換剤溶液に上記高分子電解質を投入することによっても、達成することができる。
このように、水または有機溶剤を、イオン交換反応に係る反応媒体として使用することで、該イオン交換反応を容易に行うことが可能であるが、使用する高分子電解質、塩置換剤の少なくともどちらかが、使用する反応媒体(水、有機溶剤あるいは水/有機溶媒混合溶媒)に可溶であると、該イオン交換反応が円滑に進行するため、好ましい。
また、高分子電解質の製造終了後に、塩置換率が95%を越える高分子電解質が得られる場合は、当該高分子電解質の酸処理を調節することにより、塩置換率5%乃至95%の高分子電解質を得ることもできる。なお、適用した高分子電解質にあるカチオン基のイオン交換能が低い場合(例えば、カチオン交換基がホスホン酸基である場合)、水素イオン以外のカチオンの塩化物等を塩置換剤に用いると、塩置換剤の使用当量数に対して、所望の塩置換率の高分子電解質が得にくいことがある。この場合は、所望の塩置換率が得られる塩置換剤使用量から徐々に使用量を上げていって得られる高分子電解質の塩置換率を求め、所望の塩置換率が得られる多価カチオン塩置換剤当量数を求める予備実験を行えばよいが、高分子電解質のカチオン交換基が好適なスルホン酸基である場合、または塩置換剤として好適な水酸化物を用いる場合は、使用した塩置換剤の当量数から容易に、所望の塩置換率を有する高分子電解質が得られる。
該溶液キャスト法とは、上記のようにして得られた塩置換率5%乃至95%の高分子電解質を適当な溶媒に溶解した高分子電解質溶液を調整し、該高分子電解質溶液を支持基材上に流延塗布し、溶媒を除去して製膜する方法である。
溶液キャスト法に用いる溶媒は、上記高分子電解質を溶解可能であり、その後に除去し得るものであるならば特に制限はなく、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルなどが好適に用いられる。これらは単独で用いることもできるが、必要に応じて2種以上の溶媒を混合して用いることもできる。中でも、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシドがポリマーの溶解性が高く好ましい。
支持基材上に製膜した高分子電解質膜は、そのまま後の(b)に供することもできるが、通常、該支持基材から剥離して用いる。
アルカリ土類金属イオンを供給する塩置換剤としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、臭化マグネシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素ストロンチウム、臭化マグネシウム、臭化カルシウム、臭化ストロンチウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化ストロンチウム等が挙げられ、水酸化物である水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウムが好ましい。
塩置換率が上記の範囲であると、より高水準の吸水寸法安定性とプロトン伝導度を両立することが可能となる。
また、高分子電解質を製造する際、あるいは高分子電解質を製膜加工する際に、当該高分子電解質を架橋せしめることにより、架橋膜を得ることもできる。
ここで、(b)に示す工程によって得られる高分子電解質膜の塩置換率は、3%以下であると好ましく、1%以下であると、さらに好ましい。とりわけ好ましくは、塩置換率が0%、すなわち実質的に全てのカチオン交換基を遊離酸の基に変換することが好ましい。
また、高分子電解質膜を酸水溶液に浸漬する方法やスプレー噴霧する方法において、塩置換率5%乃至95%の高分子電解質膜が上記支持基材上に定着したものを酸水溶液に浸漬あるいはスプレー噴霧し、塩置換率を5%未満にしてから、該支持基材から剥離する方法でもよい。
さらに、使用する酸水溶液量としては、使用する高分子電解質膜のカチオン交換基当量に対して大過剰になるようにすると、得られる高分子電解質膜の塩置換率をより低減化できるので好ましい。これは、通常高分子電解質膜のカチオン交換基におけるカチオン選択比が、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンに対して、水素イオンの方が低いため、大過剰の水素イオンによりイオン交換平衡をずらす必要があるためである。
このようにして得られた高分子電解質膜は、後述する燃料電池用の高分子電解質膜として、プロトン伝導性および吸水寸法安定性を高水準に両立することができる。
本発明の燃料電池は、上記高分子電解質膜の両面に、触媒および集電体としての導電性物質を接合することにより製造することができる。
該触媒としては、水素または酸素との酸化還元反応を活性化できるものであれば特に制限はなく、公知のものを用いることができるが、白金の微粒子を用いることが好ましい。白金の微粒子は活性炭や黒鉛などの粒子状または繊維状のカーボンに担持されて用いることが好ましい。
集電体としての導電性物質に関しても公知の材料を用いることができるが、多孔質性のカーボン不織布またはカーボンペーパーが、原料ガスを触媒へ効率的に輸送するために好ましい。
多孔質性のカーボン不織布またはカーボンペーパーに白金微粒子または白金微粒子を担持したカーボンを接合させる方法、およびそれを高分子電解質膜と接合させる方法については、例えば、J. Electrochem. Soc.: Electrochemical Science and Technology, 1988, 135(9), 2209 に記載されている方法等の公知の方法を用いることができる。
(1)イオン交換容量(IEC)、塩置換率
滴定法により算出した。
また、後述する実施例、比較例において、塩置換剤溶液で処理した塩置換高分子電解質膜のIECと、該塩置換高分子電解質膜を酸処理して、カチオン交換基のほぼ全てを遊離酸の基に変換した高分子電解質膜のIECを、それぞれ測定し、その差分から塩置換率を求めた。
(2)吸水率
カチオン交換基のほぼ全てを遊離酸の基とした高分子電解質膜を、100℃の脱イオン水に2時間浸漬した後の高分子電解質膜の乾燥時に対する重量増加量を、乾燥時の重量に対する百分率として求めた。
新実験化学講座19 高分子化学(II)992p(日本化学会編、丸善)に記載の方法で膜抵抗を測定した。
ただし、使用したセルはカーボン製であり、また白金黒付白金電極は使用せず、セルに直接インピーダンス測定装置の端子を接続した。まずセルに高分子電解質膜をセットして抵抗値を測定し、その後高分子電解質膜を除いて再度抵抗値を測定して、両者の差から膜抵抗を算出した。高分子電解質膜の両側に接触させる溶液には、1mol/Lの希硫酸を用いた。希硫酸浸漬時の膜厚と抵抗値からプロトン伝導度を算出した。
(4)面内寸法変化率の測定
高分子電解質膜を23℃、50%RH下で6時間以上乾燥させたときの面内寸法Aと80℃の熱水に漬けた時の面内寸法Bを用いて以下の式から面内寸法変化率を求めた。
面内寸法変化率=(B−A)/A
窒素雰囲気下、蒸留管を付けたフラスコに、4、4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン88.3g(352.9mmol)、炭酸カリウム53.6g(388.1mmol)、ジメチルスルホキシド693mL、トルエン139mLを加えて攪拌した。次いで、135℃まで昇温し同温度にて3時間保温することにより、系内の水分をトルエンと共に共沸除去した。放冷後、4、4’−ジフルオロジフェニルスルホン84.9g(333.9mmol)を加え、135℃まで昇温し、同温度で7時間反応させた。これを反応溶液1とする。
窒素雰囲気下、蒸留管をつけたフラスコに、ヒドロキノンスルホン酸カリウム36.0g(157.7mmol)、炭酸カリウム22.9g(165.6mmol)、ジメチルスルホキシド491ml、トルエン98mlを加えて攪拌した。放冷後、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸ジカリウム86.7g(176.6mmol)を加え、135℃まで昇温し、同温度で7時間反応させた。これを反応溶液2とする。
上記の反応溶液1と反応溶液2を、ジメチルスルホキシド30mlで希釈しながら混合し、この混合溶液を、130℃で1時間、140℃で8時間加熱した。
放冷後、反応混合物を大量の4規定塩酸水溶液へ滴下し、生成した沈殿物を濾過回収した。次いで洗液が中性になるまで水で洗浄濾過を繰り返した。
大過剰の熱水で2時間処理することを2回繰り返した後、減圧乾燥することにより高分子電解質1を得た。
得られた高分子電解質1を24重量%の濃度となるように1−メチル−2−ピロリドンに溶解し、この高分子電解質1溶液をガラス板上に流延塗付し、80℃で常圧乾燥した。次いで、1規定塩酸水溶液に2時間浸漬した後、流水で2時間洗浄することにより高分子電解質膜Aを得た。該高分子電解質膜は、実質的に全てのスルホン酸基が遊離酸の基である(塩置換率ほぼ0%)。
アルゴン雰囲気下、共沸蒸留装置を備えたフラスコに、ジメチルスルホキシド600ml、トルエン200mL、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム26.5g(106.3mmol)、末端クロロ型であるポリエーテルスルホン(住友化学製スミカエクセルPES5200P、Mn=5.4×104、Mw=1.2×105)10.0g、2,2’−ビピリジル43.8g(280.2mmol)を入れて攪拌した。その後、該フラスコを加熱バスに入れ、バス温を150℃まで昇温し、トルエンを加熱留去することで系内の水分を共沸脱水した後、60℃まで冷却した。次いで、これにビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)73.4g(266.9mmol)を加え、80℃に昇温し、同温度で5時間攪拌した。放冷後、反応液を大量の6mol/Lの塩酸に注ぐことによりポリマーを析出させ濾別。その後6規定塩酸による洗浄・ろ過操作を数回繰り返した後、濾液が中性になるまで水洗を行い、減圧乾燥することにより高分子電解質2を得た。
合成例1で得られた高分子電解質膜A3.0gを、0.1mol/Lの水酸化カリウム水溶液(塩置換剤溶液)を6.7mLに加えた水溶液に2時間浸漬させた後、イオン交換水で洗浄し、一晩室温で乾燥させた。得られた電解質膜を24重量%の濃度となるようにジメチルスルホキシドに溶解後、ガラス板上にガラス板上に流延塗付し、80℃で常圧乾燥した。次いで、1mol/L塩酸水溶液に浸漬した後、イオン交換水で洗浄することにより高分子電解質膜を得た。該膜の酸処理前後のイオン交換容量、吸水率及びプロトン伝導度を測定した。得られた結果を表1に示す。
実施例1の塩置換剤溶液である0.1mol/L水酸化カリウム水溶液の添加量を、12.2mLに変更した以外は、実施例1と同様の実験を行った。得られた結果を表1に示す。
実施例1の塩置換剤溶液である0.1mol/L水酸化カリウム水溶液の添加量を、24.3mLに変更した以外は、実施例1と同様の実験を行った。得られた結果を表1に示す。
実施例1の塩置換剤溶液である0.1mol/L水酸化カリウム水溶液の添加量を、36.5mLに変更した以外は、実施例1と同様の実験を行った。得られた結果を表1に示す。
実施例1の塩置換剤溶液である0.1mol/L水酸化カリウム水溶液の添加量を、43.2mLに変更した以外は、実施例1と同様の実験を行った。得られた結果を表1に示す。
合成例1で得られた高分子電解質膜を、そのまま1mol/L塩酸水溶液に浸漬した後、イオン交換水で洗浄することにより高分子電解質膜を得た。該膜の酸処理前後のイオン交換容量、吸水率及びプロトン伝導度を測定した。得られた結果を表1に示す。
実施例1の塩置換剤溶液である0.1mol/L水酸化カリウム水溶液の添加量を、50mLに変更した以外は、実施例1と同様の実験を行った。得られた結果を表1に示す。
表1より、本発明の製造方法によれば、6.0×10-2S/cm以上のプロトン伝導度を有することに加え、著しく低い面内寸法変化率を有する、すなわち高度の吸水寸法安定性を有する高分子電解質膜が得られることが判明した。
合成例2で得られた高分子電解質2を3.0g秤取し、132mgの水酸化ナトリウム(高分子電解質2のカチオン交換基に対して0.5当量)を溶かした水溶液に一晩浸漬させた。得られた高分子電解質を5時間水洗し、乾燥させた後に、10重量%の濃度でDMSOに溶解し、高分子電解質溶液を調整した。その後、得られた高分子電解質溶液をガラス板上に流延塗布し、70℃で常圧乾燥した。次いで、1mol/L塩酸水溶液に浸漬した後、イオン交換水で洗浄することにより高分子電解質膜を得た。該膜の酸処理前後のイオン交換容量、吸水率及びプロトン伝導度を測定した。得られた結果を表2に示す。
合成例2で得られた高分子電解質2を3.0g秤取し、3gの水酸化ナトリウム(高分子電解質2のカチオン交換基に対して大過剰)を溶かした水溶液に一晩浸漬させた。得られた高分子電解質を5時間水洗し、乾燥させた後に、10重量%の濃度でDMSOに溶解し、高分子電解質溶液を調整した。その後、得られた高分子電解質溶液をガラス板上に流延塗布し、70℃で常圧乾燥した。次いで、1mol/L塩酸水溶液に浸漬した後、イオン交換水で洗浄することにより高分子電解質膜を得た。該膜の酸処理前後のイオン交換容量、吸水率及びプロトン伝導度を測定した。得られた結果を表2に示す。
Claims (15)
- 下記(a)および(b)の工程を有する製造方法にて得られる高分子電解質膜。
(a)カチオン交換基の塩置換率が、5%乃至95%の範囲である高分子電解質膜を製造する工程
(b)上記(a)で得られた高分子電解質膜の、カチオン交換基の塩置換率を5%未満に低減する工程 - 上記(a)が、5%乃至95%の範囲である高分子電解質を溶液キャスト法により製膜して高分子電解質膜を製造する工程である、請求項1に記載の高分子電解質膜。
- 上記(a)で得られる高分子電解質膜が、カチオン交換基がアルカリ金属イオンおよび/またはアルカリ土類金属イオンにて塩置換された高分子電解質からなる高分子電解質膜である、請求項1または2に記載の高分子電解質膜。
- 上記(a)で得られる高分子電解質膜が、カチオン交換基がアルカリ金属イオンを含むカチオンにて塩置換された高分子電解質からなる高分子電解質膜である、請求項1〜3のいずれかに記載の高分子電解質膜。
- 上記高分子電解質膜を構成する高分子電解質が芳香族系高分子である請求項1〜4のいずれかに記載の高分子電解質膜。
- 上記高分子電解質膜を構成する高分子電解質が、カチオン交換基を有するブロックと、実質的にイオン交換基を有さないブロックとを含むブロック共重合体である、請求項1〜5のいずれかに記載の高分子電解質膜。
- 上記ブロック共重合体が、下記一般式(2)で表されるカチオン交換基を有するブロックを含むブロック共重合体である、請求項7に記載の高分子電解質膜。
[式中、dは2以上の整数を示す。Ar11は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基および置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基から選ばれる置換基を有していてもよい2価の芳香族基を示し、X11は、直接結合、オキシ基、チオキシ基、カルボニル基またはスルホニル基を示し、複数あるAr11、X11はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。当該ブロックの中で少なくとも(0.5×d)個以上のカチオン交換基を有し、全てのカチオン交換基は該2価の芳香族基にある芳香環に結合している。] - 上記ブロック共重合体が、下記一般式(3a)および/または(3b)で表されるカチオン交換基を有するブロックを含むブロック共重合体である請求項7に記載の高分子電解質膜。
[式中、p、qはそれぞれ独立に1または2であり、dは上記と同義である。X12は、直接結合、オキシ基、チオキシ基、カルボニル基またはスルホニル基を表し、複数あるX12はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R1は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数6〜20のアリールオキシ基を表し、J1はカチオン交換基を表し、複数あるR1、J1はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。] - 上記カチオン交換基がスルホン酸基である、請求項1〜9のいずれかに記載の高分子電解質膜。
- 上記ブロック共重合体が、イオン交換基を実質的に有さないブロックとして下記一般式(6)でブロックを含むブロック共重合体である、請求項7〜10のいずれかに記載の高分子電解質膜。
[式中、a、b、cは互いに独立に0か1を表し、nは正の整数を表す。Ar2、Ar3、Ar4、Ar5は互いに独立に2価の芳香族基を表し、ここでこれらの2価の芳香族基は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数6〜20のアリールオキシ基で置換されていてもよい。X、X’は、互いに独立に直接結合または2価の基を表す。Y、Y’は、互いに独立にオキシ基またはチオキシ基を表す。Ar2、Ar3、Ar4、Ar5、X,X’、Y、Y’が複数ある場合は、それらは同一でも異なっていてもよい。] - 請求項1〜11のいずれかに記載の高分子電解質膜の両面に触媒層を形成して得られる、膜―電極接合体。
- 請求項12記載の膜−電極接合体を用いてなる燃料電池。
- 下記(a)および(b)の工程を有する、高分子電解質膜の製造方法。
(a)カチオン交換基の塩置換率が、5%乃至95%の範囲である高分子電解質膜を製造する工程
(b)上記(a)で得られた高分子電解質膜の、カチオン交換基の塩置換率を5%未満に低減する工程
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007076411A JP2007305572A (ja) | 2006-04-13 | 2007-03-23 | 高分子電解質膜、その製造方法および燃料電池 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006110539 | 2006-04-13 | ||
JP2007076411A JP2007305572A (ja) | 2006-04-13 | 2007-03-23 | 高分子電解質膜、その製造方法および燃料電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007305572A true JP2007305572A (ja) | 2007-11-22 |
JP2007305572A5 JP2007305572A5 (ja) | 2008-02-07 |
Family
ID=38839304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007076411A Pending JP2007305572A (ja) | 2006-04-13 | 2007-03-23 | 高分子電解質膜、その製造方法および燃料電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007305572A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007305577A (ja) * | 2006-04-13 | 2007-11-22 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 膜−電極接合体の製造方法 |
WO2010110444A1 (ja) * | 2009-03-27 | 2010-09-30 | 国立大学法人山梨大学 | ブロック共重合体、およびその利用 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004161956A (ja) * | 2002-11-15 | 2004-06-10 | Asahi Kasei Corp | フッ素系イオン交換膜 |
JP2005171025A (ja) * | 2003-12-09 | 2005-06-30 | Jsr Corp | プロトン伝導膜の製造方法 |
JP2006049303A (ja) * | 2004-07-05 | 2006-02-16 | Toray Ind Inc | 高分子電解質膜 |
-
2007
- 2007-03-23 JP JP2007076411A patent/JP2007305572A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004161956A (ja) * | 2002-11-15 | 2004-06-10 | Asahi Kasei Corp | フッ素系イオン交換膜 |
JP2005171025A (ja) * | 2003-12-09 | 2005-06-30 | Jsr Corp | プロトン伝導膜の製造方法 |
JP2006049303A (ja) * | 2004-07-05 | 2006-02-16 | Toray Ind Inc | 高分子電解質膜 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007305577A (ja) * | 2006-04-13 | 2007-11-22 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 膜−電極接合体の製造方法 |
WO2010110444A1 (ja) * | 2009-03-27 | 2010-09-30 | 国立大学法人山梨大学 | ブロック共重合体、およびその利用 |
JP5590568B2 (ja) * | 2009-03-27 | 2014-09-17 | 国立大学法人山梨大学 | ブロック共重合体、およびその利用 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5101889B2 (ja) | 分岐スルホン化マルチブロック共重合体及びこれを用いた電解質膜 | |
JP4424129B2 (ja) | ブロック共重合体及びその用途 | |
JP5472267B2 (ja) | 含窒素芳香族化合物およびその製造方法、重合体およびプロトン伝導膜 | |
JP2012092352A (ja) | ポリベンザゾールブロックコポリマー | |
EP1873789A1 (en) | Crosslinked polymer electrolyte and method for producing same | |
WO2005037892A1 (ja) | ブロック共重合体及びその用途 | |
US20110033774A1 (en) | Polymer electrolyte composition and method for preparing the same, and fuel cell | |
JP2007517923A (ja) | 1種以上の疎水性オリゴマーを含有するイオン伝導性コポリマー | |
JP2006253002A (ja) | イオン交換膜の製造方法 | |
JP2010015980A (ja) | 高分子電解質、架橋高分子電解質、高分子電解質膜およびその用途 | |
JP4752336B2 (ja) | 熱安定性改良プロトン伝導膜および該伝導膜形成用組成物 | |
JP2005154578A (ja) | 架橋型高分子電解質およびプロトン伝導膜 | |
JP4554568B2 (ja) | 固体高分子型燃料電池用膜−電極構造体 | |
JP2007305572A (ja) | 高分子電解質膜、その製造方法および燃料電池 | |
US20100167165A1 (en) | Copolymer, polymer electrolyte, and use thereof | |
WO2007148814A1 (ja) | 縮合環含有高分子電解質およびその用途 | |
EP2009724B1 (en) | Method for producing polymer electrolyte membrane, polymer electrolyte membrane and direct methanol fuel cell | |
JP5017908B2 (ja) | 架橋高分子電解質およびその製造方法 | |
JP2008027903A (ja) | 縮合環含有高分子電解質およびその用途 | |
JP2005054170A (ja) | 共重合体およびその用途 | |
WO2006048942A1 (ja) | ニトリル型疎水性ブロックを有するスルホン化ポリマーおよび固体高分子電解質 | |
JP2009217950A (ja) | イオン伝導性高分子電解質膜およびその製造方法 | |
JP5350974B2 (ja) | 固体高分子型燃料電池用膜−電極構造体 | |
JP2007191694A (ja) | 共重合体、高分子電解質及びその用途 | |
JP4578765B2 (ja) | 改質された高分子電解質膜の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071217 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20080204 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20080516 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100126 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120914 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120925 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130205 |