JP2006273559A - 搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 画像形成装置において、画像形成のために記録用紙Pを所定量ずつ繰り返し搬送する際には、搬送終了後も、LFモータ54には停止時保持電流Iを流し、しかも、この停止時保持電流Iは、記録用紙Pの搬送後に生じる停止位置の制御誤差をフィードバックすることにより、常時最適値となるよう更新する。また、LFモータ54のコギング等により搬送ローラ50に周期的トルク変動が生じた際の停止位置誤差を防止するため、周期変動位相中心値Dをレジスタ87に格納しておき、画像形成時には、LFモータ54への通電制御を終了時の周期変動の位相Dcと周期変動位相中心値Dとの位相差Cddを求め、この位相差Cddが小さいほど遅れるように通電制御終了位置を補正する。
【選択図】 図4
Description
つまり、図13(a)に示すように、モータのコギング等によって、搬送ローラに周期的トルク変動が発生すると、搬送ローラの回転速度も周期的に低下するが、こうしたトルク変動が最大となる中心位置付近では、モータOFF位置(換言すればモータOFF位置での周期的トルク変動の位相)がトルク変動の中心位置よりも手前にある場合(図13(b)に示す領域A)には、搬送ローラがトルク変動の影響を受けて、モータOFF位置からの戻り量が増加し、逆に、モータOFF位置がトルク変動の中心位置を越えている場合(図13(b)に示す領域B)には、搬送ローラはトルク変動の中心位置まで戻され、その位置で停止する。
モータにより回転駆動され、搬送対象物を所定方向へ搬送する搬送ローラと、
前記搬送ローラの基準回転位置からの回転量を検出する回転量検出手段と、
外部から前記搬送対象物の目標停止位置までの搬送指令が入力されると、前記回転量検出手段にて検出される回転量に基づき前記搬送対象物の搬送位置を監視しつつ前記モータへの通電制御を行うことにより、前記搬送対象物が前記目標停止位置よりも手前の制御終了位置に到達するまで前記搬送ローラを回転駆動し、前記搬送対象物が前記制御終了位置に到達すると、前記モータへの通電制御を終了して、前記搬送ローラを前記目標停止位置で停止させる搬送制御手段と、
を備えた搬送装置であって、
前記搬送制御手段が前記モータへの通電制御を終了してから次に通電制御を開始するまで、前記モータに、前記搬送ローラを停止させるための保持電流を流す保持電流通電手段と、
この保持電流通電手段が前記モータに保持電流を流しているときに、前記回転量検出手段により検出された回転量から前記搬送対象物の停止位置を検出し、この停止位置と前記目標停止位置との偏差に基づき、この偏差が小さくなるように、前記保持電流通電手段が次回に前記モータへ流す保持電流を設定する保持電流更新手段と、
を備えたことを特徴とする。
前記モータを含む前記搬送ローラの駆動系で生じる周期的トルク変動の周期が前記搬送ローラの回転量に関連づけて記憶されると共に、前記周期的トルク変動の最大点の位相が、前記搬送ローラの基準回転位置からの回転量として記憶された周期変動特性記憶手段と、
外部から前記搬送指令が入力されると、前記周期変動特性記憶手段に記憶された周期的トルク変動の周期及び位相と、前記回転量検出手段にて検出された回転量とに基づき、前記搬送指令に基づき設定される制御終了位置における周期的トルク変動の位相を求め、この位相と前記周期的トルク変動の最大点での位相との位相差を算出する位相差算出手段と、
この位相差算出手段にて算出された位相差に基づき、この位相差が小さいほど前記目標搬送位置が大きくなるよう、前記制御終了位置を補正する制御位置補正手段と、
を設けるようにするとよい。
図1は、実施形態の多機能装置(MFD:Multi Function Device)1の斜視図であり、図2は、その側断面図である。
同図に示すように、記録部7は、上向き開放の箱状に形成されたメインフレーム21と、その左右一対の側板21aによって支持され左右方向(主走査方向)に延びる横長の板状の第1ガイド部材22及び第2ガイド部材23との間に設けられており、下面からインクを吐出することで記録用紙Pに画像を記録するインクジェット式の記録ヘッド4(図2参照)と、この記録ヘッド4が搭載されたキャリッジ5とを備えている。
すなわち、本実施形態では、給紙ローラ6b、搬送ローラ50及び排紙ローラ28は、LFモータ54からの回転駆動力が伝達されることにより、一斉に回転するが、給紙ローラ6bが給紙カセット3から記録用紙Pを給紙する方向に回転している状態では、搬送ローラ50及び排紙ローラ28を、記録用紙Pを排紙側へ搬送する方向(以下「搬送回転方向」という。)とは逆方向に回転させることによって、給紙カセット3から給紙された記録用紙Pの先端が搬送ローラ50及びニップローラ51に当接してその斜行を矯正し、その後、LFモータ54の回転方向を切り換えることにより、搬送ローラ50及び排紙ローラ28を搬送回転方向へ回転させて、記録用紙Pを記録部7から排紙部10へと搬送するようにされているのである。
用紙搬送制御装置70は、CPU100からの指令を受けてLFモータ54を駆動制御するためのものであり、LFモータ54の回転速度や回転方向等を制御するためのPWM信号を生成して、LF駆動回路56に出力することにより、LF駆動回路56を介してLFモータ54を駆動させる。
周期変動位相演算装置110は、本実施形態の多機能装置1に電源が投入された直後に1回だけ起動されて、この周期変動位相演算処理を実行する。そして、この周期変動位相演算処理では、まずS110(Sはステップを表す)にて、CPU100がレジスタ88に設定した周期変動周期長「B」を読み込む。なお、この周期変動周期長「B」は、エッジ検出部91から出力されるエッジ検出信号の数にて規定されている。
図7に示すように、駆動制御部76は、まず、S300にて、停止位置補正部98にて補正された目標停止位置(具体的には、LFモータ54を現在の停止位置からどれだけ回転させるかを位置カウント部92のカウント数で表す搬送カウント数Cf)を読み込み、続くS310にて、位置カウント部92の現在の位置カウント値Cに、搬送カウント数Cfを加えることにより、LFモータ54(換言すれば搬送ローラ50)を停止させる目標停止位置カウント値Ctを算出する。
この結果、停止時保持電流Iは、画像形成時に駆動制御部76がLFモータ54を駆動したときの停止位置がCPU100から指令される目標停止位置となるように、フィードバック制御されることになり、その電流値は、画像形成時にLFモータ54(延いては搬送ローラ50)を目標停止位置で停止させて、記録ヘッド4による記録用紙Pへの画像形成位置を目標位置に制御するのに最適な電流値に更新されることになる。
図9に示す如く、この停止位置補正処理では、まずS410にて、レジスタ84から、LFモータ54の目標停止位置を表す搬送カウント数Cfを読み込み、続くS420にて、位置カウント部92の現在の位置カウント値Cと、搬送カウント数Cfと、レジスタ82に設定された停止制動距離αとから、駆動制御部76が図7のモータ駆動制御処理を実行することによりLFモータ54の通電制御を終了する通電制御終了位置カウント値Cc(=C+Cf−α)を算出する。
なお、上式において、modは、括弧内の前者の値(ここではCc)を、後者の値(ここではB)で割った余りを求めることを表す。
この結果、位相差Cddは、周期変動位相中心値Dを基準(位相差0)とする前後1/2周期の範囲内の値として求められる。
次に、図11は、周期変動位相中心値更新部94で実行される周期変動位相中心値更新処理を表すフローチャートである。
そして、続くS530では、S510及びS520にて設定された演算値N及びMと、周期変動周期長「B」とをパラメータとする次式(4)を用いて、位置カウント部92のリセット後の周期変動位相中心値Dを算出し、続くS540にて、その算出結果をレジスタ87に書き込むことにより、周期変動位相中心値Dを更新する。
この結果、位置カウント部92がリセットされてその位置カウント値Cが初期値(0)に戻されたとしても、レジスタ87内の周期変動位相中心値Dは、常に、位置カウント部92の位置カウント値Cに対応した値となり、周期変動の位相を常に監視できるようになる。
例えば、上記実施形態では、インクジェット方式の記録部7を有する多機能装置におけるLFモータ54の駆動制御に本発明を適用した場合について説明したが、本発明は、モータにより搬送ローラを回転駆動することにより、搬送対象物を所定量ずつ順次搬送させる搬送装置であれば、どのようなものにでも適用することができる。
Claims (4)
- モータにより回転駆動され、搬送対象物を所定方向へ搬送する搬送ローラと、
前記搬送ローラの基準回転位置からの回転量を検出する回転量検出手段と、
外部から前記搬送対象物の目標停止位置までの搬送指令が入力されると、前記回転量検出手段にて検出される回転量に基づき前記搬送対象物の搬送位置を監視しつつ前記モータへの通電制御を行うことにより、前記搬送対象物が前記目標停止位置よりも手前の制御終了位置に到達するまで前記搬送ローラを回転駆動し、前記搬送対象物が前記制御終了位置に到達すると、前記モータへの通電制御を終了して、前記搬送ローラを前記目標停止位置で停止させる搬送制御手段と、
を備えた搬送装置であって、
前記搬送制御手段が前記モータへの通電制御を終了してから次に通電制御を開始するまで、前記モータに、前記搬送ローラを停止させるための保持電流を流す保持電流通電手段と、
この保持電流通電手段が前記モータに保持電流を流しているときに、前記回転量検出手段により検出された回転量から前記搬送対象物の停止位置を検出し、この停止位置と前記目標停止位置との偏差に基づき、この偏差が小さくなるように、前記保持電流通電手段が次回に前記モータへ流す保持電流を設定する保持電流更新手段と、
を備えたことを特徴とする搬送装置。 - 前記モータを含む前記搬送ローラの駆動系で生じる周期的トルク変動の周期が前記搬送ローラの回転量に関連づけて記憶されると共に、前記周期的トルク変動の最大点の位相が、前記搬送ローラの基準回転位置からの回転量として記憶された周期変動特性記憶手段と、
外部から前記搬送指令が入力されると、前記周期変動特性記憶手段に記憶された周期的トルク変動の周期及び位相と、前記回転量検出手段にて検出された回転量とに基づき、前記搬送指令に基づき設定される制御終了位置における周期的トルク変動の位相を求め、この位相と前記周期的トルク変動の最大点での位相との位相差を算出する位相差算出手段と、
この位相差算出手段にて算出された位相差に基づき、この位相差が小さいほど前記目標搬送位置が大きくなるよう、前記制御終了位置を補正する制御位置補正手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。 - 当該搬送装置の起動時に、前記モータを介して前記搬送ローラを回転駆動することにより、前記周期的トルク変動が最大となる前記搬送ローラの回転位置を検出し、その検出した最大トルク変動回転位置と前記周期的トルク変動の周期とから、現在の搬送ローラの停止位置を基準回転位置とする最大トルク変動回転位置の位相を求め、その位相を前記周期変動特性記憶手段に格納する周期変動位相検出手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の搬送装置。
- 画像形成の対象となる被記録媒体を画像形成位置まで搬送する搬送手段と、この搬送手段にて画像形成位置まで搬送された被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、を備えた画像形成装置であって、
前記搬送手段として、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の搬送装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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