JP4760090B2 - 搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータにより回転駆動される搬送ローラを備え、この搬送ローラにより搬送対象物を所定の搬送位置まで搬送する搬送装置、及び、この搬送装置を被記録媒体搬送用の搬送手段として備えた画像形成装置に関する。
従来より、例えば、シリアル型インクジェットプリンタにおいては、モータにより回転駆動される搬送ローラを介して記録用紙を画像形成位置まで搬送した後、停止させる動作と、この画像形成位置において、記録用紙の搬送方向と直交する主走査方向に記録ヘッドを移動させつつ、記録データに基づいて記録ヘッドから記録用紙にインクを吐出する動作とを繰り返すことにより、記録用紙上に画像を形成するように構成されている。
このような画像形成位置では、記録ヘッドの一走査毎に記録用紙を搬送して停止させる必要があるが、その搬送後の記録用紙の停止位置が目標停止位置からずれると、白いスジや色の濃いスジが発生して、鮮明な画像を形成できなくなる。
従って、インクジェットプリンタでは、通常、記録ヘッドの一走査毎に、エンコーダを介して搬送ローラによる記録用紙の搬送位置を監視しつつ、図11(a)に実線で示すように搬送ローラを制御している。
つまり、従来では、モータを一旦加速した後、徐々に減速させることにより、目標停止位置の近傍では搬送ローラの回転を十分に小さな速度まで落とし、記録用紙の搬送位置が目標停止位置よりも所定量αだけ手前のモータOFF位置に達すると、モータへの通電を遮断して、搬送ローラを惰性で進ませてから停止させる、といった手順で搬送ローラを駆動制御することにより、搬送ローラを所望の目標停止位置で停止させるようにしている。
しかしながら、この方法では、モータOFF位置での搬送速度が所定速度に制御されていれば、その後の惰性による搬送量も一定になるため、搬送ローラを目標停止位置で停止させることができるものの、モータやモータから搬送ローラまでの動力伝達系(つまり搬送ローラの駆動系)でトルク変動が生じ、図11(a)に点線で示すように、モータOFF位置での搬送速度が低下していると、モータへの通電遮断後に惰性で搬送される量が小さくなって、搬送ローラが目標停止位置の手前で停止してしまうことになる。
具体的には、搬送ローラを駆動するモータには、通常、直流モータが使用されるが、直流モータは、その構造上の理由により、駆動電流や駆動電圧が一定であっても、モータ軸が一回転する間のトルクが均一ではなく、いわゆるコギング周期という周期的なトルク変動を生じることから、結果として、搬送ローラの回転が、その周期的トルク変動の影響を受けて変動することがある(図11(b)参照)。
そして、こうした周期的トルク変動が、モータOFF位置近傍で生じると、モータへの通電を遮断してから搬送ローラの回転が停止するまでの回転量αが少なくなり、搬送ローラを目標停止位置で停止させることができなくなってしまう。
一方、こうした問題を防止するために、記録用紙を搬送する際に制御可能な搬送ローラの最小搬送量が、モータのコギング周期の整数倍となり、モータへの通電を遮断してから搬送ローラが停止する迄の回転量αが常に一定量となるように、モータから搬送ローラに動力を伝達するギヤ比を設定する、といったことが提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
特開2002−128313号公報
しかしながら、上記提案の技術では、モータから搬送ローラに至る動力伝達系を構成しているギヤやベルトの寸法精度や搬送ローラのローラ径のバラツキ等の影響を受けることなく、記録用紙の搬送量を制御できるようにするために、モータの回転量と搬送ローラによる記録用紙の搬送量との関係を表す制御パラメータを微調整する、といったことができず、動力伝達系の構成部品や搬送ローラ等に極めて寸法精度の高い高価なものを使用しなければならないといった問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、モータから搬送ローラまでの動力伝達系の構成部品の寸法を固定することなく、搬送ローラの駆動系で生じる周期的トルク変動の影響を避けて搬送対象物を所望位置まで確実に搬送できる搬送装置、及び、この搬送装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、モータにより回転駆動され、搬送対象物を所定方向へ搬送する搬送ローラと、前記搬送ローラの基準回転位置からの回転量を検出する回転量検出手段と、外部から前記搬送対象物の目標搬送位置までの搬送指令が入力されると、前記回転量検出手段にて検出される回転量に基づき前記搬送対象物の搬送位置を監視しつつ前記モータへの通電制御を行うことにより、前記搬送対象物が前記目標搬送位置よりも所定搬送量だけ手前の通電遮断位置に到達するまで前記搬送ローラを回転駆動し、前記搬送対象物が前記通電遮断位置に到達すると、前記モータへの通電を遮断して、前記搬送ローラの慣性回転により前記搬送対象物を前記目標搬送位置まで搬送させる搬送制御手段と、を備えた搬送装置であって、前記モータを含む前記搬送ローラの駆動系で生じる周期的トルク変動の周期が前記搬送ローラの回転量に関連づけて記憶されると共に、前記周期的トルク変動の最大点の位相が、前記搬送ローラの基準回転位置からの回転量として記憶された周期変動特性記憶手段と、外部から前記搬送指令が入力されると、前記周期変動特性記憶手段に記憶された周期的トルク変動の周期及び位相と、前記回転量検出手段にて検出された回転量とに基づき、前記搬送指令に基づき設定される通電遮断位置における周期的トルク変動の位相を求め、この位相と前記周期的トルク変動の最大点での位相との位相差を算出する位相差算出手段と、前記搬送指令が入力される度に、前記位相差算出手段にて算出された位相差に基づき、前記目標搬送位置に対応する前記通電遮断位置を補正するための補正量として、前記位相差が小さいほど前記通電遮断位置が前記搬送対象物の進行方向前方にずれるような補正量を求めて、当該補正量によって前記通電遮断位置を補正する制御位置補正手段と、を備えたことを特徴とする。
このように、本発明の搬送装置においては、搬送ローラの駆動系で生じる周期的トルク変動の周期、及び、その周期的トルク変動の最大点の位相を、搬送ローラの回転量に関連づけて記憶しておき、外部から搬送指令が入力された際には、その記憶された周期的トルク変動の周期及び位相と回転量検出手段にて検出された現在の回転量とに基づき、搬送指令に基づき設定される通電遮断位置における周期的トルク変動の位相を求め、この位相と周期的トルク変動の最大点での位相との位相差が小さいほど通電遮断位置が大きくなるよう(換言すれば通電遮断位置が現在位置よりも遠くなるよう)、通電遮断位置を補正する。
つまり、位相差算出手段にて算出される位相差は、図11(c)に示したモータOFF位置のトルク変動最大位置からのずれを表しており、このずれが小さいほど、搬送ローラに対する制動力が大きくなることから、本発明では、この制動力に反して搬送ローラを更に駆動できるように、搬送制御手段が制御に用いる通電遮断位置を補正するのである。
この結果、本発明によれば、従来のように、モータから搬送ローラに至る動力伝達系の構成部品の寸法を固定することなく、搬送対象物を所望位置まで確実に搬送できるようになる。そして、このように動力伝達系の構成部品の寸法を固定する必要がないため、その構成部品の寸法や搬送ローラのローラ径等にバラツキがあっても、搬送対象物の搬送位置を精度よく制御できるようにするために各種制御パラメータを微調整することが可能となり、搬送装置を安価に実現できる。
ここで、周期変動特性記憶手段に格納される周期的トルク変動の周期及びその最大点の位相は、搬送装置の工場出荷時等に、搬送ローラの回転量に関連づけて予め登録しておくようにしてもよいが、この内、特に、周期的トルク変動の最大点の位相は、搬送ローラの基準回転位置からの搬送量にて規定されることから、搬送装置への電源遮断時に回転量検出手段による検出結果が消失したり、或いは、搬送ローラが手動で回転されることにより回転量検出手段にて回転量を正確に検出できなかったときには、位相差算出手段において、通電遮断位置における周期的トルク変動の位相と周期的トルク変動の最大点での位相との位相差を正確に算出することができなくなってしまう。
このため、本発明の搬送装置には、請求項2に記載のように、当該搬送装置の起動時に、前記モータを介して前記搬送ローラを回転駆動することにより、前記周期的トルク変動が最大となる前記搬送ローラの回転位置を検出し、その検出した最大トルク変動回転位置と前記周期的トルク変動の周期とから、現在の搬送ローラの停止位置を基準回転位置とする最大トルク変動回転位置の位相を求め、その位相を前記周期変動特性記憶手段に格納する周期変動位相検出手段、を設けるようにするとよい。
つまり、このようにすれば、搬送装置の起動時に、実際にモータを介して搬送ローラを回転駆動することにより、搬送ローラに加わる周期的トルク変動を検出して、その最大点の位相を、搬送ローラの基準回転位置からの回転量として周期変動特性記憶手段に格納することができるようになり、位相差算出手段において、通電遮断位置における周期的トルク変動の位相と周期的トルク変動の最大点での位相との位相差を常に正確に算出することができるようになる。
次に、請求項3に記載の発明は、画像形成の対象となる被記録媒体を画像形成位置まで搬送する搬送手段と、この搬送手段にて画像形成位置まで搬送された被記録媒体に画像を形成する画像形成手段とを備えた画像形成装置であって、搬送手段として、請求項1又は請求項2に記載の搬送装置を備えたことを特徴とする。
従って、この画像形成装置によれば、画像形成位置に対する記憶媒体の搬送量を常に正確に制御できるようになり、搬送手段を構成しているモータやモータから搬送ローラまでの動力伝達系で周期的トルク変動が生じるような場合であっても、画像形成手段により記憶媒体の所望の位置に画像を形成することが可能となる。よってこの発明によれば、常に鮮明な画像を形成し得る画像形成装置を提供できる。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、実施形態の多機能装置(MFD:Multi Function Device)1の斜視図であり、図2は、その側断面図である。
この多機能装置1は、プリンタ機能、コピー機能、スキャナ機能及びファクシミリ機能を有したものであり、図1及び図2に示すように、合成樹脂製のハウジング2の上部に、原稿の読み取りに用いられる画像読取装置12が設けられている。
画像読取装置12は、その左端部に設けられた図示しない枢軸を中心にハウジング2に対して上下開閉回動可能に構成されており、さらに、この画像読取装置12の上面を覆う原稿カバー体13が、その後端部に設けられた枢軸12a(図2参照)を中心に画像読取装置12に対して上下開閉回動可能に装着されている。
そして、図2に示すように、画像読取装置12の上面には、原稿カバー体13を上側に開けて読み取り用の原稿を載置するための載置用ガラス板16が設けられ、その下側には、原稿読み取り用の密着型イメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)17が図2の紙面と直交する方向(主走査方向、左右方向)に延びるガイドシャフト44に沿って往復移動可能に設けられている。
また、図1及び図2に示すように、画像読取装置12の前方には、入力操作を行うための操作ボタン群14aや各種情報を表示するための液晶表示部(LCD)14bを備えた操作パネル部14が設けられている。
一方、ハウジング2の底部には、被記録媒体(搬送対象物)としての記録用紙Pを給紙するための給紙部11が設けられている。この給紙部11には、記録用紙Pを積載(堆積)した状態で収容する給紙カセット3が、ハウジング2の前側に形成された開口部2aを介して、ハウジング2に対し前後方向に着脱可能に設けられている。本実施形態において、給紙カセット3は、A4サイズ、レターサイズ、リーガルサイズ、はがきサイズ等の記録用紙Pをその短辺(幅)が給紙方向(副走査方向、前後方向、矢印A方向)と直交する方向(主走査方向、左右方向)に延びる向きで複数枚積載(堆積)して収納可能に構成されている。
そして、図2に示すように、給紙カセット3の奥側(後端部側)には、記録用紙分離用の傾斜分離板8が配置されている。この傾斜分離板8は、記録用紙Pの幅方向(左右方向)中央部において突出し、記録用紙Pの幅方向左右両端部側へ向かうに従って後退するように平面視で凸湾曲状に形成されており、記録用紙Pの幅方向中央部には、記録用紙Pの先端縁に当接して分離を促進するための鋸歯状の弾性分離パッドが設けられている。
また、給紙部11において、ハウジング2側には、給紙カセット3から記録用紙Pを給紙するための給紙アーム6aの基端部が上下方向に回動可能に装着され、この給紙アーム6aの先端部に設けられた給紙ローラ6bには、給紙アーム6a内に設けられた歯車伝達機構6cにより、LF(搬送)モータ54(図4参照)からの回転駆動力が伝達される。そして、この給紙ローラ6bと上述した傾斜分離板8の弾性分離パッドとにより、給紙カセット3に堆積された記録用紙Pを1枚ずつ分離搬送する。こうして給紙方向(矢印A方向)に沿って進むように分離された記録用紙Pは、第1搬送路体53と第2搬送路体52との間隙に形成された横向きU字形状のパスを含む給送路9を介して、給紙カセット3の上方(高い位置)に設けられた記録部7に給送される。なお、この記録部7は、本発明の画像形成手段に相当する。
図3は、画像読取装置12を除いた状態での多機能装置1の部分平面図である。
同図に示すように、記録部7は、上向き開放の箱状に形成されたメインフレーム21と、その左右一対の側板21aによって支持され左右方向(主走査方向)に延びる横長の板状の第1ガイド部材22及び第2ガイド部材23との間に設けられており、下面からインクを吐出することで記録用紙Pに画像を記録するインクジェット式の記録ヘッド4(図2参照)と、この記録ヘッド4が搭載されたキャリッジ5とを備えている。
キャリッジ5は、排紙方向(矢印B方向)上流側の第1ガイド部材22及び下流側の第2ガイド部材23にまたがって摺動自在に支持されており、左右方向に往復移動可能となっている。そして、排紙方向(矢印B方向)下流側に配置された第2ガイド部材23の上面には、キャリッジ5を往復移動させるために、主走査方向(左右方向)に延びるようにタイミングベルト24が巻回されており、このタイミングベルト24を駆動するCR(キャリッジ)モータ(図示せず)が、第2ガイド部材23の下面に固定されている。
一方、記録部7において、キャリッジ5における記録ヘッド4の下面には、記録ヘッド4と対向して左右方向に延びる扁平状のプラテン26が、上記両ガイド部材22,23の間にて、メインフレーム21に固定されている。
そして、図2に示すように、プラテン26の排紙方向(矢印B方向)上流側には、記録用紙Pを記録ヘッド4の下面に搬送するための搬送ローラ50と、これに対向して搬送ローラ50側に付勢されたニップローラ51とが設けられている。また、プラテン26の排紙方向(矢印B方向)下流側には、記録部7を通過した記録用紙Pを排紙方向(矢印B方向)に沿って排紙部10に搬送するように駆動される排紙ローラ28と、これに対向して排紙ローラ28側に付勢された拍車ローラ(図示せず)とが配置されている。
記録部7にて記録された記録用紙Pがその記録面を上向きにして排出される排紙部10は、給紙部11の上方に配置され、排紙口10aがハウジング2の前面の開口部2aと共通にして開口されている。そして、排紙部10から排紙方向(矢印B方向)に従って排出された記録用紙Pは、開口部2aの内部側に位置する排紙トレイ10b上に堆積収容される。
なお、画像読取装置12によって覆われたハウジング2の前部右端位置には、図示しないインク貯蔵部が設けられている。このインク貯蔵部には、フルカラー記録のための4色(ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y))のインクをそれぞれ収容した4つのインクカートリッジが、画像読取装置12を上方に開いた状態で着脱可能となるように装着されている。
そして、各色のインクカートリッジと上述した記録ヘッド4とは、可撓性を有する4本のインク供給管で連結されており、各インクカートリッジに収容されたインクは、各インク供給管を介して記録ヘッド4へ供給される。
次に、多機能装置1の制御系は、CPU、ROM、RAM等からなり当該装置1全体を総合的に制御するマイクロコンピュータ(以下、単にCPUという、図4に示すCPU100参照)と、このCPU100からの指令に従い上記各部(LFモータ54、CRモータ、記録ヘッド4、CIS17等)を駆動制御するためのASIC(Application Specific Integrated Circuit)とから構成されている。
このASICには、操作パネル部14の操作ボタン群14aを介して入力される使用者からの情報を取り込みCPU100に入力したり、CPU100からの表示指令に従い操作パネル部14の液晶表示部14bに各種メッセージ等を表示するためのパネルインターフェイスや、パーソナルコンピュータなどの外部機器とパラレルケーブルやUSBケーブルを介して通信を行うためのパラレルインターフェイスやUSBインターフェイス、PSTN(公衆交換電話網)を介して通信を行うためのNCU(Network Control Unit)等も接続されており、更に、このNCUには、PSTNからNCUに入力された通信信号を復調するとともに、NCUからファクシミリ送信等で外部へ送信するデータを通信信号に変調するためのモデムが接続されている。
つまり、本実施形態の多機能装置1においては、CPU100及びこれに接続されたASICの動作によって、プリンタ機能、コピー機能、スキャナ機能及びファクシミリ機能が実現される。
しかし、本実施形態を説明するにあたり、パネルインターフェイス、パラレルインターフェイス、USBインターフェイス、NCU、そしてモデム等は必要がないので、ここでは説明及びその図示を省略する。
そして、例えば、プリンタ機能、コピー機能及びファクシミリ機能において、記録用紙Pに画像を記録する場合には、CPU100は、まず、ASICを介して、LFモータ54を予め設定された方向に回転駆動することにより給紙ローラ6bを給紙方向に回転させて、給紙カセット3から搬送ローラ50に向けて記録用紙Pを給紙させる。その後、LFモータ54を逆方向に所定量ずつ回転駆動することにより、搬送ローラ50及び排紙ローラ28を記録用紙Pの送り方向へと所定量ずつ回転させて、記録用紙Pをプラテン26上で段階的に移動させる。また、CPU100は、記録用紙Pを段階的に移動させることにより、記録用紙Pがプラテン26上で一時的に停止した際には、CRモータを駆動してキャリッジ5を主走査方向に移動させつつ、記録データに基づいて記録ヘッド4からインクを吐出させる。
この結果、記録用紙Pには、一走査分の画像が形成されることになる。そして、CPU100は、こうしたLFモータ54の駆動(記録用紙Pの移動)、CRモータの駆動(キャリッジ5の移動)及び記録ヘッド4の駆動、といった一連の制御を、ASICを介して繰り返し実行することにより、記録用紙Pの全域に画像を形成させる。
なお、記録用紙Pを給紙カセット3から記録部7へと搬送させるに当たって、CPU100は、LFモータ54の回転方向を切り換えるが、この理由は、次の通りである。
すなわち、本実施形態では、給紙ローラ6b、搬送ローラ50及び排紙ローラ28は、LFモータ54からの回転駆動力が伝達されることにより、一斉に回転するが、給紙ローラ6bが給紙カセット3から記録用紙Pを給紙する方向に回転している状態では、搬送ローラ50及び排紙ローラ28を、記録用紙Pを排紙側へ搬送する方向(以下「搬送回転方向」という。)とは逆方向に回転させることによって、給紙カセット3から給紙された記録用紙Pの先端が搬送ローラ50及びニップローラ51に当接してその斜行を矯正し、その後、LFモータ54の回転方向を切り換えることにより、搬送ローラ50及び排紙ローラ28を搬送回転方向へ回転させて、記録用紙Pを記録部7から排紙部10へと搬送するようにされているのである。
そして、このように記録用紙Pを搬送するために、LFモータ54から給紙ローラ6bへの回転駆動力伝達経路は、回転駆動力を伝達する伝達状態と、回転駆動力を伝達しない非伝達状態とに切り替え可能に構成されており、LFモータ54から給紙ローラ6bへは、記録用紙Pの給紙動作を行う場合にのみ回転駆動力が伝達される。
次に、図4は、記録用紙Pを上記のように搬送するために、CPU100からの指令に従いLFモータ54を駆動するのに用いられるLFモータ駆動系の構成をあらわすブロック図である。
本実施形態のLFモータ54は、DCブラシモータにて構成されており、図4に示すように、その回転軸には、LFモータ54の回転量(延いては搬送ローラ50の回転量)を検知するためのロータリエンコーダ58が設けられている。
このロータリエンコーダ58は、例えば、LFモータ54の回転軸に設けられその軸周りに所定角度間隔でスリットが形成された回転板と、回転板のスリットを挟んで発光素子と受光素子とが対面するように配置されたフォトインタラプタからなる検出部とから構成されており、検出部は、出力する検出信号からLFモータ54の回転方向を容易に検知できるようにするために、互いに一定周期(例えば1/4周期)ズレた2種類のエンコーダ信号ENC1,ENC2を出力するようにされている。
つまり、2種類のエンコーダ信号ENC1,ENC2は、例えば、LFモータ54が搬送ローラ50及び排紙ローラ28を搬送回転方向に回転駆動しているときには、ENC1がENC2に対して位相が一定周期進み、LFモータ54が給紙ローラ6bを給紙方向に回転駆動しているときには、ENC1がENC2に対して位相が一定周期遅れるように設定されている。
そして、このようにロータリエンコーダ58から出力される2種類のエンコーダ信号ENC1,ENC2は、ASIC内に設けられている用紙搬送制御装置70に入力される。
用紙搬送制御装置70は、CPU100からの指令を受けてLFモータ54を駆動制御するためのものであり、LFモータ54の回転速度や回転方向等を制御するためのPWM信号を生成して、LF駆動回路56に出力することにより、LF駆動回路56を介してLFモータ54を駆動させる。
このため、用紙搬送制御装置70には、LFモータ54の制御に用いる各種パラメータを格納するレジスタ群72、ロータリエンコーダ58から取り込んだエンコーダ信号ENC1,ENC2によりLFモータ54(延いては搬送ローラ50)の回転速度や回転位置(延いては記録用紙Pの搬送位置)を算出するモータ回転測位部74、LFモータ54を駆動するための指令信号を生成する駆動制御部76、駆動制御部76からの指令信号に応じてLFモータ54をデューティ駆動するためのPWM信号を生成するPWM生成部78、等が備えられている。なお、駆動制御部76、PWM生成部78、及びLF駆動回路56は、本発明の搬送制御手段に相当する。
ここで、モータ回転測位部74は、ロータリエンコーダ58からのエンコーダ信号ENC1,ENC2に基づいて、エンコーダ信号ENC1の各周期の開始/終了を表すエッジ検出信号(例えばENC2がハイレベルの時におけるENC1のエッジ)と、LFモータ54の回転方向(例えば、エッジ検出信号がENC1の立ち下がりエッジであれば順方向、立ち上がりエッジであれば逆方向)とを検出するエッジ検出部91、エッジ検出部91が検出したLFモータ54の回転方向(換言すれば搬送ローラ50の回転方向)に応じて、搬送ローラ50が搬送回転方向に回転しているとき(つまり記録用紙Pの搬送時)にはエッジ検出信号をカウントアップし、その回転方向が逆方向のとき(つまり給紙ローラ6bによる記録用紙Pの給紙時))にはエッジ検出信号をカウントダウンすることにより、LFモータ54(延いては搬送ローラ50)の回転量(回転位置)を検出する、回転量検出手段としての位置カウント部92、エッジ検出部91からエッジ検出信号が入力されてから次に入力されるまでの間隔を一定パルス幅の内部クロックCKによりカウントし、そのカウント値と内部クロックCKの周期とに基づいてLFモータ54(延いては搬送ローラ50)の回転速度を算出する速度演算部93、等により構成されている。
また、レジスタ群72には、当該用紙搬送制御装置70の起動設定用のレジスタ81に加えて、LFモータ54の回転速度をフィードバック制御(FB制御)するのに必要な各種制御ゲイン(比例ゲイン・積分ゲイン等)からなるFB制御パラメータを設定するためのレジスタ82、LFモータ54を停止させるべき目標停止位置(具体的にはLFモータ54の駆動を開始してからの回転量を表す搬送カウント数)を設定するためのレジスタ83、搬送ローラ50の駆動系で生じる周期的トルク変動(LFモータ54のコギングによるトルク変動等)に伴い生じる搬送ローラ50の目標停止位置からのずれを補正する補正量を算出するのに必要な補正量算出関数を設定するためのレジスタ84、搬送ローラ50の駆動系で生じる周期的トルク変動(以下、単に周期変動ともいう)のうち最も変動量が大きくなる位相を表す周期変動位相中心値を設定するためのレジスタ85、及び、その周期変動の一周期分の長さを表す周期変動周期長を設定するためのレジスタ86等が備えられている。
そして、レジスタ群72に設定される各種パラメータの内、レジスタ85の周期変動位相中心値以外のパラメータは、全てCPU100から設定され、周期変動位相中心値は、用紙搬送制御装置70とは別にASIC内に設けられている周期変動位相演算装置110にて、当該多機能装置1の起動直後に初期設定される。
また、この周期変動位相中心値は、位置カウント部92の位置カウント値を初期値「0」とした基準位置から、周期変動が最も大きくなる位置までLFモータ54を搬送回転方向に回転させたときの位置カウント部92の位置カウント値Cを表しており、多機能装置1の起動後、位置カウント部92が初期値「0」にリセットされると、位置カウント部92の位置カウント値Cから周期変動の位相を把握することができなくなることから、用紙搬送制御装置70には、記録用紙Pの搬送開始時等に位置カウント部92がリセットされると、そのリセット前の位置カウント値Cに基づき周期変動位相中心値を更新する周期変動位相中心値更新部94も設けられている。
なお、このように周期変動位相中心値が設定されるレジスタ85、及びCPU100により周期変動周期長が設定されるレジスタ86、並びにレジスタ86に設定する周期変動周期長が記憶されたCPU100(詳しくはその内部のROM)は、本発明の周期変動特性記憶手段に相当し、周期変動位相演算装置110は、本発明の周期変動位相演算手段に相当する。
また、用紙搬送制御装置70には、搬送ローラ50の駆動・停止を繰り返す画像形成時に、レジスタ84、85及び86に設定された補正量算出関数、周期変動位相中心値、及び周期変動周期長に基づき、レジスタ83に設定された目標停止位置を補正するための補正量を演算する補正量設定部96、及び、この補正量設定部96にて設定された補正量にてレジスタ83に設定された目標停止位置を補正し、駆動制御部76に入力する停止位置補正部98も設けられている。なお、補正量設定部96及び停止位置補正部98は、本発明の位相差算出手段及び制御位置補正手段に相当する。
そして、この停止位置補正部98にて補正された目標停止位置は、FB制御パラメータと共に駆動制御部76に入力され、駆動制御部76は、これら各パラメータを使って、LFモータ54を駆動制御する。
以下、このように構成されたLFモータ54の駆動系のうち、本発明に関わる主要部である周期変動位相演算装置110、駆動制御部76、補正量設定部96、停止位置補正部98、及び周期変動位相中心値更新部94の動作を説明する。なお、これら各部は、ASIC内に設けられているものであるが、マイクロコンピュータの処理としても実現できることから、ここでは、これら各部の動作を解りやすく説明するため、その動作説明にフローチャートを用いることとする。
まず、図5は、周期変動位相演算装置110で実行される周期変動位相演算処理を表すフローチャートである。
周期変動位相演算装置110は、本実施形態の多機能装置1に電源が投入された直後に1回だけ起動されて、この周期変動位相演算処理を実行する。そして、この周期変動位相演算処理では、まずS110(Sはステップを表す)にて、CPU100がレジスタ86に設定した周期変動周期長「B」を読み込む。なお、この周期変動周期長「B」は、エッジ検出部91から出力されるエッジ検出信号の数にて規定されている。
そして、続くS120では、周期変動周期長「B」に予め設定された係数nを乗じることで、周期変動及びその位相を検出するためにサンプリングするデータの数(取得データ数)Kを求め、続くS130にて、CPU100に対してLFモータ54の駆動指令を出力することにより、LFモータ54を搬送ローラ50の搬送回転方向へ定速回転させ、続くS140にて、その回転に同期して速度演算部93から出力される回転速度VをK個分サンプリングする。
そして、続くS150では、CPU100に対して位置カウント部92をリセットさせることにより、その位置カウント値Cを値0に初期化させ、続くS160にて、S140でサンプリングしたK個の回転速度Vから、サンプリング期間中の平均速度Vavを求め、S170にて、サンプリングしたK個の回転速度V毎に、平均速度Vavとの差を演算することにより、回転速度変動υを算出する。(図6参照)。
また次に、S180では、参照信号Sの位相Dとして初期値「0」を設定し、S190にて、周期変動周期長「B」と同一周期・同一分解能で、しかも、LFモータ54の現在の回転停止位置で位相が「D」となる矩形波を、n波長分生成する(図6参照)。なお、この矩形波は、ハイレベルを値1、ローレベルを値−1として周期的に変化するデータ列であり、周期変動位相検出用の参照信号Sとして使用される。そして、続くS200では、その生成した矩形波(つまり参照信号S)とS190で求めた回転速度変動υとの積和演算(σd←υ1・S1+υ2・S2+…+υK・SK)を行う。
次に、S210では、位相Dの値をインクリメントし、続くS220にて、位相Dが周期変動一周期当たりのデータ数(つまり周期変動周期長「B」)に達したか否かを判断することにより、S190における参照信号Sの生成及びS200における積和演算を、周期変動1周期分実行できたか否かを判断する。
そして、S220にて、参照信号Sの生成及び積和演算を周期変動1周期分実行できていないと判断されると、再度S190に移行して、参照信号Sの位相Dを値1だけシフトさせ、S200にて、その参照信号Sと回転速度変動υとの積和演算を行う。
一方、S220にて、参照信号Sの生成及び積和演算を周期変動1周期分実行できたと判断されると、S230に移行して、S200で求めた各参照信号S毎の積和演算結果の中から、絶対値が最大となる積和演算結果を選択し、続くS240にて、その選択した積和演算結果の参照信号Sの位相Dを取得し、S250にて、その取得した位相Dを周期変動位相中心値Dとして設定し、レジスタ85に書き込む。
つまり、周期変動位相演算装置110は、LFモータ54の回転速度変動υを検出し(検出期間は周期的トルク変動の周期の2倍以上にすることが好ましい)、これと内部生成した参照信号Sとの積和演算を、参照信号Sの位相をエッジ検出部91の分解能を最小単位として順次ずらせつつ繰り返し行うことで、積和演算を周期的トルク変動の1周期分実行し、その積和演算の結果が最大となる位相を、現在のLFモータ54の停止位置を基準位置としてLFモータ54を搬送回転方向に回転させたときの位置カウント部92のカウント数として求め、その値を、周期変動位相中心値Dとして初期設定するのである。
なお、これは、LFモータ54において生じる周期的トルク変動の最大点の位相を、FFT等の複雑な計算を行うことなく、位置カウント部92の位置カウント値Cに関連づけて簡単に検出できるようにするためである。
次に、図7は、記録用紙Pへの画像形成時に駆動制御部76にて実行されるモータ駆動制御処理を表すフローチャートである。
図7に示すように、駆動制御部76は、まず、S310にて、停止位置補正部98にて補正された目標停止位置(具体的には、LFモータ54を現在の停止位置からどれだけ回転させるかを位置カウント部92でのカウント数で表す搬送カウント数Cf)を読み込み、続くS320にて、位置カウント部92の現在の位置カウント値Cと、搬送カウント数Cfと、LFモータ54の通電遮断後の惰性による回転量を表す補正値αとから、LFモータ54を駆動した後LFモータ54(換言すれば搬送ローラ50)を目標停止位置で停止させるのに要するモータOFF位置を、次式(1)を用いて、位置カウント部92の位置カウント値Ccとして算出する。
Cc=C+Cf−α …(1)
そして、続くS330では、図11(a)に示したように、LFモータ54を搬送ローラ50の搬送回転方向に駆動すると共に、位置カウント部92の位置カウント値CがS310で設定されたモータOFF位置カウント値Ccに達するまで(つまりモータOFF位置に達するまで)に、LFモータ54を停止手前の極低速度まで減速させる、LFモータ54の駆動制御を実行する。
また、このLFモータ54の駆動制御中は、S340にて、位置カウント部92のカウント値CがS310で設定されたモータOFF位置カウント値Ccに達したか否かを判断し、位置カウント値CがモータOFF位置カウント値Ccに達していなければ、S330によるLFモータ54の駆動制御を継続し、位置カウント値CがモータOFF位置カウント値Ccに達していれば、S350にてLFモータ54への通電を遮断して、LFモータ54による一走査分の搬送制御を一旦終了する。
次に、図8は、補正量設定部96及び停止位置補正部98の動作を停止位置補正処理として表すフローチャートである。
図8に示す如く、この停止位置補正処理では、図7に示したモータ駆動制御処理と同様、まずS410にて、レジスタ83から、LFモータ54の目標停止位置を表す搬送カウント数Cfを読み込み、続くS420にて、位置カウント部92の現在の位置カウント値Cと、搬送カウント数Cfと、補正値αとから、モータOFF位置カウント値Cc(=C+Cf−α)を算出する。
そして、続くS430では、モータOFF位置での周期変動の位相Dcを、モータOFF位置カウント値Ccと周期変動周期長「B」とをパラメータとする次式(2)を用いて算出する。
Dc=mod(Cc,B) …(2)
なお、上式において、modは、括弧内の前者の値(ここではCc)を、後者の値(ここではB)で割った余りを求めることを表す。
また次に、続くS440では、S430で求めた周期変動の位相Dcと周期変動周期長「B」とをパラメータとする次式(3)を用いて、モータOFF位置での周期変動位相Dcと周期変動位相中心値Dとの位相差Cddを算出する。
Cdd=mod(D−Dc+B・3/2,B)−B/2 …(3)
この結果、位相差Cddは、周期変動位相中心値Dを基準(位相差0)とする前後1/2周期の範囲内の値として求められる。
そして、続くS450では、レジスタ84から補正量算出関数f(x)を読み出し、この補正量算出関数の変数xに、S440で求めた位相差Cddを代入することで、停止位置補正量Fを算出する{F=f(Cdd)}。
なお、この補正量算出関数f(x)は、図9に示すように、位相差Cddが小さく、モータOFF位置での周期変動位相Dcが周期変動位相中心値Dに近いほど、停止位置補正量Fが大きくなるように設定されている。
これは、図11(c)に示したように、モータOFF位置がトルク変動最大位置に近いほど、実際の停止位置が目標停止位置から大きくずれるためであり、本実施形態では、以降の処理で、その位置ずれ分だけモータOFF位置を遅らせることにより、LFモータ54(延いては搬送ローラ50)をCPU100から指定された目標停止位置に停止させるようにしている。
つまり、続くS460では、CPU100から指定された目標停止位置である搬送カウント数Cfに停止位置補正量Fを加えることにより、駆動制御部76が上述した(1)式を用いてモータOFF位置カウント値Ccを算出した際に、その値が停止位置補正量Fだけ増加して、モータOFF位置が遅れるようにし、その後、S470にて、駆動制御部76に対して、LFモータ54の駆動開始させるのである。
従って、本実施形態によれば、LFモータ54のコギング等によって搬送ローラ50の駆動系に周期的トルク変動が生じても、その周期的トルク変動の影響を受けることなく、記録用紙Pを所定の画像形成位置まで搬送して確実に停止させることができるようになる。
なお、図8において、S410〜S440の処理は、本発明の位相差算出手段に相当し、S450、S460の処理は、本発明の制御位置補正手段に相当する。
次に、図10は、周期変動位相中心値更新部94で実行される周期変動位相中心値更新処理を表すフローチャートである。
この処理は、CPU100からの指令によって位置カウント部92がリセットされる際に同時に実行されるものであり、処理が開始されると、まずS510にて、位置カウント部92の現在の位置カウント値C(リセット前の値)を読み込み、演算値Nとして設定する。
また次に、S520では、レジスタ85から周期変動位相中心値Dを読み込み、演算値Mとして設定する。
そして、続くS530では、S510及びS520にて設定された演算値N及びMと、周期変動周期長「B」とをパラメータとする次式(4)を用いて、位置カウント部92のリセット後の周期変動位相中心値Dを算出し、続くS540にて、その算出結果をレジスタ85に書き込むことにより、周期変動位相中心値Dを更新する。
D=mod{M−mod(N,B)+B,B} …(4)
この結果、位置カウント部92がリセットされて位置カウント値Cが初期値(0)に戻されたとしても、レジスタ85内の周期変動位相中心値Dは、常に、位置カウント部92の位置カウント値Cに対応した値となり、周期変動の位相を常に監視できるようになる。
以上説明したように、本実施形態の多機能装置1においては、搬送ローラ50の駆動系に生じる周期的トルク変動が最大となる位相を、周期変動位相中心値Dとして、位置カウント部92の位置カウント値Cに関連づけて記憶しておき、画像形成のために記録用紙Pを記録ヘッド4の一走査毎に繰り返し搬送する際には、LFモータ54への通電を停止するLFモータOFF位置での周期変動の位相Dcと周期変動位相中心値Dとの位相差Cddを求め、この位相差Cddが小さいほど遅れるようにモータOFF位置を補正する。
従って、本実施形態によれば、搬送ローラ50の駆動系に生じる周期的トルク変動の影響を受けることなく、記録用紙Pを順次所定の画像形成位置まで搬送して停止させることができ、しかも、このために、従来のように、搬送ローラ50の駆動系の構成部品の寸法を固定する必要がないことから、搬送ローラ50の駆動系を低コストで実現できる。
また、本実施形態では、多機能装置1に電源が投入されてその制御系が起動される度に、周期変動位相演算装置110が、実際にLFモータ54を駆動して、周期変動位相中心値Dを求め、しかも、多機能装置1の動作中には、周期変動位相中心値更新部94が、周期変動位相中心値Dが常に位置カウント部92の位置カウント値Cに対応するよう、位置カウント部92がリセットされる度に、周期変動位相中心値Dを更新することから、位置カウント部92の位置カウント値Cから周期変動の位相を常に正確に把握することができるようになり、制御精度を向上できる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施形態では、インクジェット方式の記録部7を有する多機能装置におけるLFモータ54の駆動制御に本発明を適用した場合について説明したが、本発明は、モータにより搬送ローラを回転駆動することにより、搬送対象物を所定量ずつ順次搬送させる搬送装置であれば、どのようなものにでも適用することができる。
実施形態の多機能装置の斜視図である。 実施形態の多機能装置の側断面図である。 画像読取装置を除いた状態での多機能装置の部分平面図である。 多機能装置において記録用紙の搬送制御を行う制御系の構成を表すブロック図である。 周期変動位相演算処理を表すフローチャートである。 周期変動位相演算処理で用いられる回転速度変動及び参照信号を表す説明図である。 画像形成時に実行されるモータ駆動制御処理を表すフローチャートである。 停止位置補正処理を表すフローチャートである。 停止位置補正処理で用いられる補正量算出関数を表す説明図である。 周期変動位相中心値更新処理を表すフローチャートである。 搬送ローラ駆動系での周期的トルク変動及びそのトルク変動によって生じる制御誤差を説明する説明図である。
1…多機能装置、2…ハウジング、3…給紙カセット、4…記録ヘッド、5…キャリッジ、6b…給紙ローラ、7…記録部、9…給送路、10…排紙部、11…給紙部、12…画像読取装置、13…原稿カバー体、14…操作パネル部、16…載置用ガラス板、26…プラテン、28…排紙ローラ、50…搬送ローラ、51…ニップローラ、52…第2搬送路体、53…第1搬送路体、54…LFモータ、56…LF駆動回路、58…ロータリエンコーダ、70…用紙搬送制御装置、72…レジスタ群、74…モータ回転測位部、76…駆動制御部、78…PWM生成部、81〜86…レジスタ、91…エッジ検出部、92…位置カウント部、93…速度演算部、94…周期変動位相中心値更新部、96…補正量設定部、98…停止位置補正部、110…周期変動位相演算装置。

Claims (3)

  1. モータにより回転駆動され、搬送対象物を所定方向へ搬送する搬送ローラと、
    前記搬送ローラの基準回転位置からの回転量を検出する回転量検出手段と、
    外部から前記搬送対象物の目標搬送位置までの搬送指令が入力されると、前記回転量検出手段にて検出される回転量に基づき前記搬送対象物の搬送位置を監視しつつ前記モータへの通電制御を行うことにより、前記搬送対象物が前記目標搬送位置よりも所定搬送量だけ手前の通電遮断位置に到達するまで前記搬送ローラを回転駆動し、前記搬送対象物が前記通電遮断位置に到達すると、前記モータへの通電を遮断して、前記搬送ローラの慣性回転により前記搬送対象物を前記目標搬送位置まで搬送させる搬送制御手段と、
    を備えた搬送装置であって、
    前記モータを含む前記搬送ローラの駆動系で生じる周期的トルク変動の周期が前記搬送ローラの回転量に関連づけて記憶されると共に、前記周期的トルク変動の最大点の位相が、前記搬送ローラの基準回転位置からの回転量として記憶された周期変動特性記憶手段と、
    外部から前記搬送指令が入力されると、前記周期変動特性記憶手段に記憶された周期的トルク変動の周期及び位相と、前記回転量検出手段にて検出された回転量とに基づき、前記搬送指令に基づき設定される通電遮断位置における周期的トルク変動の位相を求め、この位相と前記周期的トルク変動の最大点での位相との位相差を算出する位相差算出手段と、
    前記搬送指令が入力される度に、前記位相差算出手段にて算出された位相差に基づき、前記目標搬送位置に対応する前記通電遮断位置を補正するための補正量として、前記位相差が小さいほど前記通電遮断位置が前記搬送対象物の進行方向前方にずれるような補正量を求めて、当該補正量によって前記通電遮断位置を補正する制御位置補正手段と、
    を備えたことを特徴とする搬送装置。
  2. 当該搬送装置の起動時に、前記モータを介して前記搬送ローラを回転駆動することにより、前記周期的トルク変動が最大となる前記搬送ローラの回転位置を検出し、その検出した最大トルク変動回転位置と前記周期的トルク変動の周期とから、現在の搬送ローラの停止位置を基準回転位置とする最大トルク変動回転位置の位相を求め、その位相を前記周期変動特性記憶手段に格納する周期変動位相検出手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  3. 画像形成の対象となる被記録媒体を画像形成位置まで搬送する搬送手段と、この搬送手段にて画像形成位置まで搬送された被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、を備えた画像形成装置であって、
    前記搬送手段として、請求項1又は請求項2に記載の搬送装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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