JP2006265860A - シリンダー錠及びその超硬チップ装着方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単に超硬チップ等の破壊対策部品を装着できるシリンダー錠及びその超硬チップ装着方法を提供し、円筒切り込み対策シリンダー錠の製造コストを低減する。
【解決手段】 扉に設けられ先端が屋外側へ突出する固定筒21と、固定筒21に相対回転不能に内設される外筒と、外筒に回動自在に内設され前端面に開口する鍵穴に合鍵を差し込み解錠することで外筒に対して回動可能となる内筒とを備え、固定筒の先端内周には外筒の外径より小さくかつ内筒の外径より大きい内径の内穴29を有する張出部31が形成されたシリンダー錠であって、固定筒21の軸線に直交する張出部前面31aに収容溝33,35が形成され、収容溝33,35の溝開口縁部33a,35aが溝幅を狭める方向で塑性変形されることで、超硬チップ37が脱落不能に収容溝33,35に保持される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内筒と外筒及び固定筒を備え、扉に取り付けられるシリンダー錠、及びその超硬チップ装着方法に関する。
シリンダー錠は、外筒の内側に、キー挿入孔を有した内筒を備え、例えばキー挿入方向に配設した複数のタンブラーを、キーに形成されたキー溝(凹部)の深さに合わせて筒部直径方向の所定位置に移動させることで、内筒を回転可能にし、扉内に設けた錠箱内の施錠機構へ施解錠操作力を入力し、扉の木口からデッドボルトを進退させて扉の施解錠を可能にしている。
このシリンダー錠は、錠箱に取り付けた固定筒の内側に外筒が相対回転不能に固定される。固定筒は、基端を錠箱に固定し、先端を扉面から突出させている。また、扉面から突出した固定筒の外周には、先端側を切除した円錐状の化粧リングを、先端部がシリンダー錠の先端側となるように外挿する。この化粧リングは、後端面を扉面に当接して、固定筒を挿入した扉面に開口する錠挿入穴の周囲を覆っている。すなわち、シリンダー錠の前端面を覆うようにして取り付けた化粧リングの中央開口穴から内筒の前端面のみを表出させて防犯性を高めている。
ところが、シリンダー錠は、前端面の殆どが化粧リングの前面板等によって覆われているものの、その前面板の背面には、外筒の前端面や固定筒の前端面が同心円状に存在している。このため、円筒状の穴開工具であるホールソーを用い、特に外筒の前端面から円筒状の切り込みを入れれば、シリンダー錠機構の破壊若しくは内筒の抜き取り等による破壊的な不正解錠が可能となる問題を包含していた。また、このような破壊行為によれば、固定筒に対しても同じく前端面から円筒状の切り込みを入れることでシリンダー錠の抜き取り等による不正解錠が不可能ではなかった。
そこで、外筒や固定筒の前端面に円筒状の切り込みを入れることによるシリンダー錠機構の破壊、或いは内筒やシリンダー錠全体を抜き取る等の破壊的な不正解錠を防止できるシリンダー錠の構造が提案された(特許文献1参照)。このシリンダー錠の構造では、図9に示すように、扉面1から突出した固定筒3の先端であるフランジ部5に、硬質鋼材からなるピンとしての超硬チップ7を、半径方向に埋入している。なお、この例では、この超硬チップ7は、張出部9より前面側に位置し、先端がスリップリング11と重なりオーバーラップするように配設されている。
したがって、ホールソーを用いて固定筒3の前端面に円筒状の切り込みを入れようとしても、所定の切り込みを入れた時点でホールソーの刃部が超硬チップ7に当たることになり、超硬チップ7がそれ以上のホールソーの切り込みを阻止する。これによって、固定筒3に円筒状の切り込みを入れてシリンダー錠13を抜き取る等の破壊的な不正解錠が困難となる。そして、この超硬チップ7は、張出部9より前面側に位置し、先端がスリップリング11と重なるように配設されるので、ホールソーによる張出部9の破壊も防止でき、スリップリング11の除去も困難にする効果を有していた。なお、図中、15は回動入力軸、17は施錠機構、19は錠箱との取り付け距離調整用の切除可能な回動入力軸先端部である。
特開2003−166367号公報 (第1図)
従来のシリンダー錠は、固定筒の先端であるフランジ部に、超硬チップを半径方向に圧入し、その挿入口をかしめるなどして抜け止めしていた。また、この他にはフランジ部のいずれの箇所にに凹部を形成し、この凹部に球状部品を装着してホールソーの切り込みを阻止するシリンダー錠もあった。
しかしながら、固定筒は一般的に亜鉛合金を用いたダイカスト製品であることから、中心軸線に沿う方向が型抜き方向であり、半径方向(型抜き方向に直交する方向)のピン挿入穴を固定筒と同時に精度良く成形することは不可能であった。このため、成形の完了した固定筒に後加工を施してピン挿入穴を形成しなければならず、加工工数が増え、製造コストの増大する問題があった。また、超硬チップを張出部に設ける場合には、薄厚の張出部にピン挿入穴を穿設しなければならず、熟練技術が要求されるとともに、加工に手間がかかり、これも製造コストを増大させる要因となっていた。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、簡単に超硬チップ等の破壊対策部品を装着できるシリンダー錠及びその超硬チップ装着方法を提供し、もって、円筒切り込み対策シリンダー錠の製造コスト低減を図ることを目的とする。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載のシリンダー錠は、扉に設けられ先端が屋外側へ突出する固定筒21と、該固定筒21に相対回転不能に内設される外筒と、該外筒に回動自在に内設され前端面に開口する鍵穴に合鍵を差し込み解錠することで該外筒に対して回動可能となる内筒とを備え、
前記固定筒の先端内周には前記外筒の外径より小さくかつ前記内筒の外径より大きい内径の内穴29を有する張出部31が形成されたシリンダー錠であって、
前記固定筒21の軸線に直交する張出部前面31aに収容溝33,35が形成され、
該収容溝33,35の溝開口縁部33a,35aが溝幅Wを狭める方向で塑性変形されることで、超硬チップ37が脱落不能に前記収容溝33,35に保持されたことを特徴とする。
このシリンダー錠では、成形と同時に収容溝33,35が得られ、成形後の固定筒21に後加工を施して収容溝33,35を形成する必要がなくなる。これにより、加工工数が少なく、薄厚の張出部31にピン挿入穴を穿設する熟練技術も不要となる。
請求項2記載のシリンダー錠は、前記超硬チップ37がピン状に形成され、
一対の該ピン状超硬チップ37が、前記内穴29を挟んで前記張出部31の直径方向に長手方向が沿うように配設されたことを特徴とする。
このシリンダー錠では、ピン状超硬チップ37の長手方向が固定筒21の半径方向に延在することとなり、固定筒21の半径方向広範囲で超硬チップ37がホールソーに干渉可能となる。
請求項3記載のシリンダー錠は、前記一対のピン状超硬チップ37が同一長を有し、かつ該一対の超硬チップ37が、前記内穴29の中心から異なる距離で配設されたことを特徴とする。
このシリンダー錠では、一方の超硬チップ37aは半径方向の外側に配置され、他方の超硬チップ37bは半径方向の内側に配置されることとなる。つまり、一対のピン状超硬チップ37a,37bを内穴29の中心から同一距離で配設した場合に比べ、半径方向のより広範囲で超硬チップ37a,37bがホールソーに干渉可能となる。
請求項4記載のシリンダー錠の超硬チップ装着方法は、固定筒21の先端内周に、外筒の外径より小さくかつ内筒の外径より大きい内径の内穴を有する張出部31が形成されたシリンダー錠の超硬チップ装着方法であって、
前記張出部31の前面31aに、直径方向に延在する収容溝33,35を一体成形し、
該収容溝33,35に超硬チップ37を挿入した後、
前記収容溝33,35の溝幅Wより広い間隔W1の一対の押圧突起43,43を有するかしめ治具41の該押圧突起43,43を前記収容溝33,35の溝開口縁部33a,35aに押圧することで、該溝開口縁部33a,35aを溝幅Wより内側に塑性変形させて前記収容溝33,35に前記超硬チップ37を脱落不能に保持させることを特徴とする。
このシリンダー錠の超硬チップ装着方法では、成形後の固定筒21に後加工を施すことで収容させるための溝や穴等を形成する必要がなくなる。また、固定筒21の前面をかしめ治具41で押圧するので、加圧方向aが固定筒21の軸線方向となり、加工時における固定筒21の保持が容易になるとともに、半径方向の加圧に比べて固定筒21が変形し難くなる。
本発明に係る請求項1記載のシリンダー錠によれば、固定筒の軸線に直交する張出部前面に収容溝を形成し、この収容溝の溝幅を狭める方向で塑性変形させて、超硬チップを脱落不能に収容溝に保持したので、成形と同時に収容溝が得られ、成形後の固定筒に後加工を施して収容溝を形成する必要がなくなる。したがって、加工工数が少なく、薄厚の張出部にピン挿入穴を精度良く穿設する熟練技術も不要となる。この結果、簡単に超硬チップ等の破壊対策部品を装着することができ、円筒切り込み対策シリンダー錠の製造コストを低減することができる。
請求項2記載のシリンダー錠によれば、超硬チップをピン状に形成し、一対のピン状超硬チップを、内穴を挟んで張出部の直径方向に長手方向が沿うように配設したので、ピン状超硬チップの長手方向が固定筒の半径方向に延在することとなり、固定筒の半径方向広範囲で超硬チップがホールソーに干渉可能となる。つまり、異なる径のホールソーに対応可能となる。この結果、防犯性を高めることができる。
請求項3記載のシリンダー錠によれば、一対のピン状超硬チップが同一長を有し、かつ一対の超硬チップを、内穴の中心から異なる距離で配設したので、一方の超硬チップは半径方向の外側に配置され、他方の超硬チップは半径方向の内側に配置されることとなる。つまり、一対のピン状超硬チップを内穴の中心から同一距離で配設した場合に比べ、半径方向のより広範囲で超硬チップがホールソーに干渉可能となる。この結果、異なる径のより多くの種類のホールソーに対応可能となって、防犯性をさらに高めることができる。
請求項4記載のシリンダー錠の超硬チップ装着方法によれば、張出部の前面に、直径方向に延在する収容溝を一体成形し、この収容溝に超硬チップを挿入した後、かしめ治具の一対の押圧突起を収容溝の溝開口縁部に押圧し、溝開口縁部を塑性変形させて収容溝に超硬チップを脱落不能に保持するので、成形後の固定筒に後加工を施して収容溝を形成する必要がない。また、固定筒の前面をかしめ治具で押圧するので、加圧方向が固定筒の軸線方向となり、加工時における固定筒の保持が容易になるとともに、半径方向の加圧に比べて固定筒を変形し難くすることができる。この結果、超硬チップ等の破壊対策部品を装着したシリンダー錠を、簡単に、しかも、高精度かつ安価に製造することができる。
以下、本発明に係るシリンダー錠及びその超硬チップ装着方法の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るシリンダー錠の一部分を切り欠いた固定筒の斜視図、図2は図1に示した固定筒の正面図である。
本実施の形態によるシリンダー錠は、その主要な部材に固定筒21を有する。シリンダー錠は、この固定筒21に図示しないシリンダーユニットを内設してなる。固定筒21は、図示しない扉に穿設した錠挿入穴に後部を挿入し、扉内に設けた図示しない錠箱に基端を固定して取り付けられる。固定筒21の前端側には、固定筒本体21aの外径より大外径のフランジ部23を設けている。フランジ部23には図示しない環状の前面化粧板が固設され、前面化粧板は中央部の穴からシリンダーユニットの内筒が有するキー挿入孔を表出させる。
固定筒21は、内周下部に軸線方向の溝25を有している。一方、シリンダーユニットは、下部外周に軸線方向の突起を有している。シリンダーユニットは、突起を、固定筒21の溝25に係合させることで、固定筒21に対しての相対回転が規制される。なお、固定筒21とシリンダーユニットとには、軸線方向の相対移動を規制する規制手段を備える。
シリンダーユニットは、内筒の外側に、外筒を外挿している。内筒と外筒は、解錠状態において相対回転可能となる。内筒は、外筒の前端面から若干量突出している。シリンダーユニットは、外筒と内筒との間に亘って複数のタンブラーを鍵穴のキー挿入方向に配設している。鍵穴に挿入される合鍵は、複数のキー溝(凹部)等を有し、キー挿入孔に挿入することで、各凹部によってタンブラーを内外筒直径方向の所定位置に移動し、シアーラインを内筒と外筒との境界に一致させることで、タンブラーによる内筒と外筒との回動規制を解除するようになっている。
シリンダーユニットの後端面には回動入力軸が突出され、回動入力軸は錠箱内に受けた施錠機構へ施解錠操作力を入力し、扉の木口からデッドボルトを進退させて施解錠を可能にしている。扉面から突出した固定筒21の外周には、先端側を切除した図示しない略円錐状の化粧リングが外挿される。化粧リングは、先端が、固定筒21のフランジ部23の後面と接するように折曲形成され、後端を扉面に当接して、固定筒21を挿入した錠挿入穴を覆う。
フランジ部23には略中心に位置した円形凹部27が形成される。また、固定筒21は、先端の内周に、外筒の外径より小さくかつ内筒の外径より大きい内穴29を有する張出部31を有している。この張出部31の前面は、円形凹部27の底面と一致する。また、円形凹部27と内穴29とは同心円状に形成されている。この円形凹部27には、上記した化粧リングの中央部に形成したすり鉢状部が挿入される。すり鉢状部は中心に透孔を有し、この透孔によって、内穴29に嵌る内筒の鍵穴が表出される。つまり、すり鉢状部は、鍵穴への合鍵の挿入案内部材を兼ねている。
固定筒21の軸線に直交する張出部31の前面31aには一対の収容溝33,35が形成されている。なお、収容溝は、1つ、或いは2つ以上の複数であっても良い。本実施の形態のそれぞれの収容溝33,35は、溝開口縁部33a,35aが溝幅を狭める方向で塑性変形されることで、超硬チップ37を脱落不能に保持している。本実施の形態において、収容溝33,35は、張出部31の前面31aと、フランジ部23の前面23aの一部分を切り欠いて形成されている。
超硬チップ37は、ピン状に形成され、内穴29を挟んで張出部31の直径方向に長手方向が沿うように配設されている。このように、超硬チップ37をピン状に形成し、一対のピン状超硬チップ37を、内穴29を挟んで張出部31の直径方向に長手方向が沿うように配設したので、ピン状超硬チップ37の長手方向が固定筒21の半径方向に延在することとなり、固定筒21の半径方向広範囲で超硬チップ37がホールソーに干渉可能となる。つまり、異なる径のホールソーに対応可能となる。この結果、防犯性が高められるようになっている。
超硬チップ37は硬質鋼材からなる。この硬質鋼材としては、例えば耐摩耗性が良好で、ロックウェル硬さがロックウェルCスケールで55HRc以上となり、真空焼き入れ、焼き戻しされたSUJ2(高炭素クロム軸受鋼)等が好適となる。
一対のピン状超硬チップ37は、同一長を有し、かつ図2に示すように、内穴29の中心から異なる距離で配設されている。これにより、一方の超硬チップ37aは半径方向の外側に配置され、他方の超硬チップ37bは半径方向の内側に配置されることとなる。つまり、一対のピン状超硬チップ37を内穴29の中心から同一距離で配設した場合に比べ、半径方向のより広範囲で超硬チップ37がホールソーに干渉可能となる。この結果、異なる径のより多くの種類のホールソーに対応可能となって、防犯性をさらに高めることができるようになっている。
次に、このように構成されたシリンダー錠の作用を説明する。
上記したシリンダー錠の構造では、円筒状のホールソーを用いて固定筒21の前面に円筒状の切り込みを入れようとすると、固定筒21の先端に、硬質鋼材からなる超硬チップ37が半径方向に介在することで、所定の切り込みを入れた時点でホールソーの刃部が超硬チップ37に当たることになり、超硬チップ37がそれ以上のホールソーの切り込みを阻止し、固定筒21に円筒状の切り込みを入れてシリンダーユニットを抜き取る等の破壊的な不正解錠が困難となる。
次に、このシリンダー錠の超硬チップ装着方法について説明する。
図3は収容溝部分を異なる破断面で表した固定筒の断面図、図4は図3に示した収容溝に超硬チップが装着された固定筒の断面図、図5は超硬チップ装着前における収容溝の断面視を(a)、平面視を(b)に表した説明図、図6は超硬チップ装着後における収容溝の断面視を(a)、平面視を(b)に表した説明図、図7はかしめ治具によるかしめ直前の収容溝の断面図、図8はかしめ後の収容溝の断面視を(a)、平面視を(b)に表した説明図である。
超硬チップ37を装着するシリンダー錠の固定筒21は、溶湯を高圧で金型に注入するダイカストにより製造される。金型には収容溝33,35の形成部が設けられている。したがって、固定筒21は、ダイカスト終了時で、図3、図5に示す深さ方向に等幅の収容溝33A(一方の収容溝のみを示す)が形成されている。
次いで、図6に示すように、収容溝33Aに、ピン状の超硬チップ37を挿入する。
超硬チップ37を収容溝33Aに挿入したなら、かしめ治具41によって張出部31の収容溝33Aの溝開口縁部33a,33aを押圧する。かしめ治具41は、収容溝33Aの溝幅W(図5参照)より広い間隔W1の一対の押圧突起43,43を有する(図7参照)。このかしめ治具41の押圧突起43,43で収容溝33Aの溝開口縁部33a,35aを押圧する。これにより、前面31aには凹み45,45が形成され、溝開口縁部33a,33aを溝幅Wより内側に塑性変形させて、収容溝33に超硬チップ37を脱落不能に保持させる(図8参照)。
したがって、このシリンダー錠によれば、固定筒21の軸線に直交する張出部31の前面31aに収容溝33,35を形成し、この収容溝33,35の溝幅Wを狭める方向で塑性変形させて、超硬チップ37を脱落不能に収容溝33,35に保持したので、成形と同時に収容溝33,35が得られ、成形後の固定筒21に後加工を施して収容溝33,35を形成する必要がなくなる。したがって、加工工数が少なく、薄厚の張出部31にピン挿入穴を精度良く穿設する熟練技術も不要となる。この結果、簡単に超硬チップ37等の破壊対策部品を装着することができ、円筒切り込み対策シリンダー錠の製造コストを低減することができる。
また、シリンダー錠の超硬チップ装着方法によれば、張出部31の前面31aに、直径方向に延在する収容溝33,35を一体成形し、この収容溝33,35にピン状の超硬チップ37を挿入した後、かしめ治具41の一対の押圧突起43,43を収容溝33,35の溝開口縁部33a,35aに押圧し、溝開口縁部33a,35aを塑性変形させて収容溝33,35に超硬チップ37を脱落不能に保持するので、成形後の固定筒21に後加工を施して収容溝33,35を形成する必要がない。また、固定筒21の前面31aをかしめ治具41で押圧するので、加圧方向a(図7参照)が固定筒21の軸線方向となり、加工時における固定筒21の保持が容易になるとともに、半径方向の加圧に比べて固定筒21を変形し難くすることができる。この結果、超硬チップ37等の破壊対策部品を装着したシリンダー錠を、簡単に、しかも、高精度かつ安価に製造することができる。
なお、上記の実施の形態では、収容溝33,35が長く、かつ超硬チップ37がピン状である場合を例に説明したが、本発明に係るシリンダー錠は、この他、円形状の収容溝、球状の超硬チップとする構成、或いは、多角形の収容溝、多角柱形状,錐形状等の超硬チップとする構成であっても上記と同様の作用・効果を奏するものである。
本発明に係るシリンダー錠の一部分を切り欠いた固定筒の斜視図である。 図1に示した固定筒の正面図である。 収容溝部分を異なる破断面で表した固定筒の断面図である。 図3に示した収容溝に超硬チップが装着された固定筒の断面図である。 超硬チップ装着前における収容溝の断面視を(a)、平面視を(b)に表した説明図である。 超硬チップ装着後における収容溝の断面視を(a)、平面視を(b)に表した説明図である。 かしめ治具によるかしめ直前の収容溝の断面図である。 かしめ後の収容溝の断面視を(a)、平面視を(b)に表した説明図である。 従来のシリンダー錠の断面図である。
符号の説明
21…固定筒
29…内穴
31…張出部
31a…張出部前面
33,35…収容溝
33a,35a…溝開口縁部
37…超硬チップ
41…かしめ治具
43,43…押圧突起
W…溝幅

Claims (4)

  1. 扉に設けられ先端が屋外側へ突出する固定筒と、該固定筒に相対回転不能に内設される外筒と、該外筒に回動自在に内設され前端面に開口する鍵穴に合鍵を差し込み解錠することで該外筒に対して回動可能となる内筒とを備え、
    前記固定筒の先端内周には前記外筒の外径より小さくかつ前記内筒の外径より大きい内径の内穴を有する張出部が形成されたシリンダー錠であって、
    前記固定筒の軸線に直交する張出部前面に収容溝が形成され、
    該収容溝の溝開口縁部が溝幅を狭める方向で塑性変形されることで、超硬チップが脱落不能に前記収容溝に保持されたことを特徴とするシリンダー錠。
  2. 前記超硬チップがピン状に形成され、
    一対の該ピン状超硬チップが、前記内穴を挟んで前記張出部の直径方向に長手方向が沿うように配設されたことを特徴とする請求項1記載のシリンダー錠。
  3. 前記一対のピン状超硬チップが同一長を有し、かつ該一対の超硬チップが、前記内穴の中心から異なる距離で配設されたことを特徴とする請求項2記載のシリンダー錠。
  4. 固定筒の先端内周に、外筒の外径より小さくかつ内筒の外径より大きい内径の内穴を有する張出部が形成されたシリンダー錠の超硬チップ装着方法であって、
    前記張出部の前面に、直径方向に延在する収容溝を一体成形し、
    該収容溝に超硬チップを挿入した後、
    前記収容溝の溝幅より広い間隔の一対の押圧突起を有するかしめ治具の該押圧突起を前記収容溝の溝開口縁部に押圧することで、該溝開口縁部を溝幅より内側に塑性変形させて前記収容溝に前記超硬チップを脱落不能に保持させることを特徴とするシリンダー錠の超硬チップ装着方法。
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