JP2003166367A - シリンダ錠の構造 - Google Patents
シリンダ錠の構造Info
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Abstract
入れることによるシリンダ錠機構の破壊、或いは内筒や
シリンダ錠全体を抜き取る等の破壊的な不正解錠を防止
する。 【解決手段】 扉3に内蔵した錠箱に先端が扉面3aか
ら突出する固定筒1の基端を固定し、内筒13の前部が
外筒31の内側から軸線方向に突出するシリンダ錠11
を固定筒1の内側に固定し、内筒13の前端面に開口す
る鍵穴15に合鍵を差し込み解錠することで内筒13を
外筒31に対して回動可能とするシリンダ錠11の構造
において、硬質鋼材からなり外筒31から突出する内筒
13に内穴51aを外挿し、且つ外筒31の前端面31
aを覆う円環板51を、シリンダ錠11と固定筒1との
間に回動自在に設けた。
Description
るシリンダ錠を、固定筒の内側に固定して扉に取り付け
るシリンダ錠の構造に関する。
孔を有した内筒を備え、例えばキー挿入方向に配設した
複数のピンを、キー溝の深さに合わせて筒部直径方向の
所定位置に移動することで、内筒を回転可能にし、扉内
に設けた錠箱内の施錠機構へ施解錠操作力を入力し、扉
の木口からデッドボルトを進退させて扉の施解錠を可能
にしている。
筒の内側に相対回転不能に固定される。固定筒は、基端
を錠箱に固定し、先端を扉面から突出させている。ま
た、扉面から突出した固定筒の外周には、先端側を切除
した円錐状の化粧リングを、先端部がシリンダ錠の先端
側となるように外挿する。この化粧リングは、後端面を
扉面に当接して、固定筒を挿入した扉面に開口する錠挿
入穴を覆っている。
ダ錠の構造は、扉面から突出する固定筒の内側にシリン
ダ錠を固定し、シリンダ錠の前端面を覆うようにして取
り付けた化粧リングの中央開口穴から内筒の前端面のみ
を表出させて防犯性を高めている。しかしながら、従来
のシリンダ錠の構造は、その前端面の殆どが化粧リング
の前面板等によって覆われているものの、その前面板の
背面には、外筒の前端面や固定筒の前端面が同心円状に
存在している。このため、円筒状の穴開工具であるホー
ルソーを用い、特に外筒の前端面から円筒状の切り込み
を入れれば、シリンダ錠機構の破壊若しくは内筒の抜き
取り等による破壊的な不正解錠が可能となる問題を包含
していた。また、このような破壊行為によれば、固定筒
に対しても同じく前端面から円筒状の切り込みを入れる
ことでシリンダ錠の抜き取り等による不正解錠が不可能
ではなかった。
で、外筒や固定筒の前端面に円筒状の切り込みを入れる
ことによるシリンダ錠機構の破壊、或いは内筒やシリン
ダ錠全体を抜き取る等の破壊的な不正解錠を防止できる
シリンダ錠の構造を提供し、もって、シリンダ錠構造の
防犯性向上を図ることを目的とする。
するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照し
て説明する。この発明の請求項1記載のシリンダ錠の構
造は、扉3に内蔵した錠箱に先端が扉面3aから突出す
る固定筒1の基端を固定し、内筒13の前部が外筒31
の内側から軸線方向に突出するシリンダ錠11を前記固
定筒1の内側に固定し、前記内筒13の前端面に開口す
る鍵穴15に合鍵を差し込み解錠することで該内筒13
を前記外筒31に対して回動可能とするシリンダ錠11
の構造において、硬質鋼材からなり前記外筒31から突
出する前記内筒13に内穴51aを外挿し且つ前記外筒
31の前端面31aを覆う円環板51を、前記シリンダ
錠11と前記固定筒1との間に回動自在に設けたことを
特徴とする。
なる円環板51が外筒31の前端面31aを覆い、この
円環板51が回動自在に保持されるので、円筒状のホー
ルソーを用いて外筒31の前端面31aに円筒状の切り
込みを入れようとしても、硬質鋼材からなる円環板51
がホールソーと共にとも回りし、ホールソーによる外筒
前端面31aへの切り込みが阻止される。これにより、
外筒31がホールソーの刃部によって切り込まれること
による錠機構の破壊若しくは内筒13の抜き取り等の破
壊的な不正解錠が防止される。
項1記載のシリンダ錠の構造において、前記固定筒1
は、前記先端の内周に、前記外筒31の外径より小さく
且つ前記内筒13の外径より大きい内径の張出部53を
有し、該張出部53と前記外筒31の前端面31aとの
間に、前記円環板51を回動自在に保持したことを特徴
とする。
端内周に張出部53を形成することで、張出部53と外
筒前端面31aとの間に円環状の空間が形成可能とな
り、この空間に円環板51が収容される。これにより、
円環板51が、簡単な構造で回動自在に且つ取り外し難
く保持される。
項2記載のシリンダ錠の構造において、前記円環板51
は、前記内穴51aから軸線方向一方に突出させた環状
鍔部55を有し、該環状鍔部55を前記内筒13の外周
と前記張出部53との間に挟入したことを特徴とする。
内穴51aから軸線方向一方に環状鍔部55が突出する
ことで、円環板51の環状部における断面形状がL字形
状となり、単なる平板状である場合に比べ、円環板51
の剛性が構造的に増し、円環板自身の破壊強度が高ま
る。また、環状鍔部55が軸線方向に延在するので、す
なわち厚みが増す形状となり、この部分におけるホール
ソーの切り込みは、円環板平板部に比べてはるかに困難
となる。これにより、外筒前端面31aへのホールソー
の切り込みがより困難となる。
項1,2又は3記載のシリンダ錠の構造において、前記
扉面3aから突出した前記固定筒1の先端に、硬質鋼材
からなるピン57を、半径方向に埋入したことを特徴と
する。
端に、硬質鋼材からなるピン57が半径方向に埋入され
て介在することで、円筒状のホールソーを用いて固定筒
1の前端面に円筒状の切り込みを入れようとしても、所
定の切り込みを入れた時点でホールソーの刃部がピン5
7に当たることになり、ピン57がそれ以上のホールソ
ーの切り込みを阻止し、これによっても固定筒1に円筒
状の切り込みを入れてシリンダ錠11を抜き取る等の破
壊的な不正解錠が困難となる。
構造の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明す
る。図1は本発明に係るシリンダ錠の構造の縦断面図、
図2は図1に示したシリンダ錠の構造の正面図、図3は
円環板の平面視を(a)、その断面視を(b)に示した
説明図である。
挿入穴に後部を挿入し、扉3内に設けた図示しない錠箱
に基端を固定する。固定筒1の前端側には、固定筒本体
1aの外径より大外径のフランジ部7を設けている。フ
ランジ部7には環状の前面化粧板9を固設してあり、前
面化粧板9は図2に示すように、中央部の穴9aからシ
リンダ錠11の内筒13が有するキー挿入孔15を表出
させている。
を有する押さえプレート17をネジ等の固定手段を使用
して固定してあり、筒状部17aの内径は固定筒1の内
径より若干小さく形成されている。この筒状部17aと
シリンダ錠11の後端面との間にはスペーサリング19
を挟入してあり、押さえプレート17はスペーサリング
19を介してシリンダ錠11の後端面を押さえ、シリン
ダ錠11の後方(図1の右方)への移動を阻止してい
る。
を有している。一方、シリンダ錠11は、下部外周に軸
線方向の突起23を有している。シリンダ錠11は、突
起23を、固定筒1の溝21に係合させることで、固定
筒1に対しての相対回転が規制されている。また、固定
筒1の下部と、シリンダ錠11の突起23には、両者に
亘って貫通する貫通穴を穿設してあり、この貫通穴には
ストッパプレート29を嵌入している。ストッパプレー
ト29は、固定筒1とシリンダ錠11との軸線方向の相
対移動を規制している。
筒31を外挿している。内筒13と外筒31は、解錠状
態において相対回転可能となる。内筒13は、外筒31
の前端面31aから若干量突出している。シリンダ錠1
1は、外筒31と内筒13との間に亘って図示しない複
数のピンタンブラーをキー挿入方向に配設している。一
方、キー挿入孔15に挿入される図示しないキーは、複
数の凹部等を有し、キー挿入孔15に挿入することで、
各凹部によってピンタンブラーを内外筒直径方向の所定
位置に移動し、シアーラインを内筒13と外筒31との
境界に一致させることで、ピンタンブラーによる内筒1
3と外筒31との回動規制を解除するようになってい
る。
33を突設してあり、係合板33は内筒13と一体回転
する。押さえプレート17の筒状部17aには係合板3
3に係合する第一連結部材35を回動自在に内設してい
る。また、押さえプレート17の筒状部17aにはこの
第一連結部材35と相対回転不能となった第二連結部材
37を回動自在に内設している。第二連結部材37には
押さえプレート17から突出する回動入力軸39を固着
してあり、回動入力軸39は錠箱内に受けた施錠機構4
0へ施解錠操作力を入力し、扉の木口からデッドボルト
を進退させて施解錠を可能にしている。なお、回動入力
軸39は、取り付け仕様により異なる錠箱との距離を、
先端部39aを切除することにより対応可能としてい
る。
は、先端側を切除した略円錐状の化粧リング41を外挿
している。本実施の形態では、化粧リング41は、先端
が、固定筒1のフランジ部7の後面と接するように折曲
形成され、後端を扉面3aに当接して、固定筒1を挿入
した錠挿入穴を覆っている。
定筒1の外周には、リング部材43を嵌着している。リ
ング部材43は、固定筒1の外周に嵌着すると共に、化
粧リング41の内周面に外周面を当接して、化粧リング
41の半径方向内側への変形を阻止している。
質鋼材からなり内穴51aを、外筒31から突出した内
筒13に外挿し且つ外筒31の前端面31aを覆う円環
板であるスリップリング51を回動自在に設けている。
スリップリング51に用いられる硬質鋼材としては、例
えば耐摩耗性が良好で、ロックウェル硬さがロックウェ
ルCスケールで55HRc以上となり、真空焼き入れ、
焼き戻しされたSUJ2(高炭素クロム軸受鋼)等が好
適となる。
径より小さく且つ内筒13の外径より大きい内径となる
張出部53を有している。スリップリング51は、この
張出部53と外筒31の前端面31aとの間に回動自在
に保持されている。さらに、スリップリング51は、図
3に示すように、内穴51aから軸線方向一方に突出さ
せた環状鍔部55を有し、断面略L字状に形成されてい
る。そして、スリップリング51は、この環状鍔部55
を内筒13の外周13aと張出部53との間に挟入した
状態で回動自在に保持されている。
先端であるフランジ部7には、硬質鋼材からなるピンと
しての超硬チップ57を、半径方向に埋入している。こ
の超硬チップ57は、張出部53より前面側に位置し、
且つ先端がスリップリング51と重なりオーバーラップ
するように配設されている。この超硬チップ57にも上
記したSUJ2(高炭素クロム軸受鋼)等を好適に用い
ることができる。
造の作用を説明する。上記したシリンダ錠の構造では、
円筒状のホールソーを用いて外筒31の前端面31aに
円筒状の切り込みを入れようとすると、硬質鋼材からな
るスリップリング51がホールソーと共にとも回りし、
ホールソーの外筒前端面31aへの切り込みが阻止され
る。これにより、外筒31がホールソーの刃部によって
切り込まれることによる錠機構の破壊若しくは内筒の抜
き取り等の破壊的な不正解錠が防止される。
ける断面形状が略L字形状となり、単なる平板である場
合に比べ、スリップリング51の剛性が構造的に増し、
スリップリング51自身の破壊強度が高まる。また、環
状鍔部55が軸線方向に延在するので、すなわち厚みが
増す形状となり、この部分におけるホールソーの切り込
みは、スリップリング51の平板部に比べてはるかに困
難となり、これによっても外筒前端面31aへのホール
ソーの切り込みがより困難となる。
なる超硬チップ57が半径方向に介在することで、ホー
ルソーを用いて固定筒1のフランジ部7部分における前
端面1bに円筒状の切り込みを入れようとしても、所定
の切り込みを入れた時点でホールソーの刃部が超硬チッ
プ57に当たることになり、超硬チップ57がそれ以上
のホールソーの切り込みを阻止し、これによっても固定
筒1に円筒状の切り込みを入れてシリンダ錠11を抜き
取る等の破壊的な不正解錠が困難となる。そして、この
超硬チップ57は、張出部53より前面側に位置し、且
つ先端がスリップリング51と重なるように配設したの
で、ホールソーによる張出部53の破壊も防止でき、ス
リップリング51の除去も困難にする効果を有してい
る。
間に空間が形成され、この空間にスリップリング51が
収容される構成としたことで、スリップリング51が、
簡単な構造で回動自在に且つ取り外し難く保持される。
外筒31,固定筒1に対して回動自在であるため、キー
による内筒13の回動を円滑にし、その操作を良好にす
る効果も有する。
ンダ錠の構造によれば、硬質鋼材からなり内穴を外筒か
ら突出した内筒に外挿し且つ外筒の前端面を覆う円環板
を、シリンダ錠と固定筒との間に回動自在に設けたの
で、円筒状のホールソーを用いて外筒の前端面に円筒状
の切り込みを入れようとしても、硬質鋼材からなる円環
板がとも回りし、ホールソーの外筒前端面への切り込み
を阻止でき、シリンダ錠の錠機構を破壊し若しくは内筒
を抜き取る等の破壊的な不正解錠を防止することができ
る。
し、この張出部と外筒前端面との間に円環板を保持した
ので、円環板を、簡単な構造で回動自在に且つ取り外し
難く保持することができる。
突出する環状鍔部を形成し、この環状鍔部を内筒の外周
と張出部との間に挟入したので、円環板自身の破壊強度
を高めることができ、外筒前端面へのホールソーの切り
込みをより困難にすることができる。
に、硬質鋼材からなるピンを、半径方向に埋入したの
で、円筒状のホールソーを用いて固定筒の前端面に円筒
状の切り込みを入れようとしても、硬質鋼材からなるピ
ンがホールソーの固定筒前端面への切り込みを阻止し、
これによってもシリンダ錠を抜き取る等の破壊的な不正
解錠を防止することができる。
る。
に示した説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 扉に内蔵した錠箱に先端が扉面から突出
する固定筒の基端を固定し、内筒の前部が外筒の内側か
ら軸線方向に突出するシリンダ錠を前記固定筒の内側に
固定し、前記内筒の前端面に開口する鍵穴に合鍵を差し
込み解錠することで該内筒を前記外筒に対して回動可能
とするシリンダ錠の構造において、 硬質鋼材からなり前記外筒から突出する前記内筒に内穴
を外挿し且つ前記外筒の前端面を覆う円環板を、前記シ
リンダ錠と前記固定筒との間に回動自在に設けたことを
特徴とするシリンダ錠の構造。 - 【請求項2】 前記固定筒は、前記先端の内周に、前記
外筒の外径より小さく且つ前記内筒の外径より大きい内
径の張出部を有し、 該張出部と前記外筒の前端面との間に、前記円環板を回
動自在に保持したことを特徴とする請求項1記載のシリ
ンダ錠の構造。 - 【請求項3】 前記円環板は、前記内穴から軸線方向一
方に突出させた環状鍔部を有し、該環状鍔部を前記内筒
の外周と前記張出部との間に挟入したことを特徴とする
請求項2記載のシリンダ錠の構造。 - 【請求項4】 前記扉面から突出した前記固定筒の先端
に、硬質鋼材からなるピンを、半径方向に埋入したこと
を特徴とする請求項1,2又は3記載のシリンダ錠の構
造。
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JP2001364623A JP4138301B2 (ja) | 2001-11-29 | 2001-11-29 | シリンダ錠の構造 |
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JP4138301B2 JP4138301B2 (ja) | 2008-08-27 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005009090A (ja) * | 2003-06-17 | 2005-01-13 | Miwa Lock Co Ltd | シリンダー錠の保護構造 |
JP2006265860A (ja) * | 2005-03-22 | 2006-10-05 | Miwa Lock Co Ltd | シリンダー錠及びその超硬チップ装着方法 |
JP2008002257A (ja) * | 2006-05-23 | 2008-01-10 | Miwa Lock Co Ltd | 錠前用シリンダ構造 |
JP2009041274A (ja) * | 2007-08-09 | 2009-02-26 | Opnus:Kk | 錠ケース |
CN103195293A (zh) * | 2013-04-02 | 2013-07-10 | 丁世卫 | 配钥数高且耐磨损锁芯及其钥匙 |
-
2001
- 2001-11-29 JP JP2001364623A patent/JP4138301B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2006265860A (ja) * | 2005-03-22 | 2006-10-05 | Miwa Lock Co Ltd | シリンダー錠及びその超硬チップ装着方法 |
JP4588504B2 (ja) * | 2005-03-22 | 2010-12-01 | 美和ロック株式会社 | シリンダー錠及びその超硬チップ装着方法 |
JP2008002257A (ja) * | 2006-05-23 | 2008-01-10 | Miwa Lock Co Ltd | 錠前用シリンダ構造 |
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CN103195293A (zh) * | 2013-04-02 | 2013-07-10 | 丁世卫 | 配钥数高且耐磨损锁芯及其钥匙 |
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