JP2006265518A - 新規なアリールアミン重合体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 下記一般式(I)で表わされる繰返し単位を有するアリールアミン重合体。
【化1】
(式中、Xは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、または、置換もしくは無置換のアルキル基を表わす。Ar1、Ar2は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基の2価基、Ar3は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基の1価基であり、窒素原子と結合する芳香族炭化水素基であるAr1、Ar2、Ar3を構成する水素原子のうち少なくとも1つがアルキル基またはアルコキシ基もしくはアルキルチオ基により置換されており、複数存在する場合は同一でも別異でもよい。)
【選択図】 なし
Description
すなわち、上記課題は本発明の(1)〜(6)によって解決される。
(1)「下記一般式(I)で表わされる繰返し単位を有するアリールアミン重合体。
(2)「前記一般式(I)で表わされる繰返し単位を有するアリールアミン重合体が、下記一般式(II)で表わされる繰り返し単位を有することを特徴とする前記(1)に記載のアリールアミン重合体。
(3)「前記一般式(II)で表わされる繰返し単位を有するアリールアミン重合体において、該一般式(II)中のR1が長鎖アルキル基であり、xは1から5の整数であり、xが2から5の整数の場合、R1は同一でも別異でもよいことを特徴とする前記(2)に記載のアリールアミン重合体」;
(4)「前記一般式(II)で表わされる繰返し単位を有するアリールアミン重合体が、下記一般式(III)で表わされる繰り返し単位を有することを特徴とする前記(2)または(3)に記載のアリールアミン重合体。
(5)「前記一般式(I)で表わされる繰り返し単位を有するアリールアミン重合体が、下記一般式(IV)で表わされることを特徴とする前記(1)に記載のアリールアミン重合体。
(6)「前記一般式(IV)で表わされる繰り返し単位を有するアリールアミン重合体が、下記一般式(V)で表わされることを特徴とする前記(5)に記載のアリールアミン重合体。
R2、R3、R4、R5、R6およびR7は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の、アルキル基またはアルコキシ基もしくはアルキルチオ基を表わし、tは1から3の整数を表わし、uは1から4の整数を表わし、tまたはuが2以上の整数の場合、t個のR4はそれぞれ異なっていてもよく、u個のR5もそれぞれ異なっていてもよく、yおよびzはそれぞれ0から5の整数を表し、yとzの合計が2以上の場合、R2および/またはR3は同一でも別異でもよい。そして窒素原子と結合する3個の芳香族炭化水素基を構成する水素原子のうち少なくとも1つがアルキル基またはアルコキシ基もしくはアルキルチオ基により置換されており、複数存在する場合は同一でも別異でもよい。)」。
本発明のアリールアミン重合体の製造方法は、例えばアルデヒドとホスホネートを用いたWittig−Horner反応、アルデヒドとホスホニウム塩を用いたWittig反応、ビニル置換体とハロゲン化物を用いたHeck反応、アミンとハロゲン化物を用いたUllmann反応などを用いることができ、公知の方法により製造可能である。特にWittig−Horner反応およびWittig反応は反応操作の簡便さから有効である。
本発明における重合体は、下記の反応式で示されるように、ホスホン酸エステル化合物およびアルデヒド化合物が化学量論的に等しく存在する溶液と、その2倍モル量以上の塩基を混合させることにより重合反応が進行し、得ることができる。
例として下記Vilsmeier反応、
反応に用いる塩基の量は、通常ホスホン酸エステル化合物の重合活性点に対して同量使用するだけでよいが、さらに過剰量用いても支障ない。
上記重合反応における重合時間は、用いられるモノマーの反応性、または望まれる重合体の分子量等に応じて適宜設定すればよいが、0.2時間〜30時間が好適である。
上記重合反応における反応温度は特に制御する必要なく室温において良好に重合反応が進行するが、反応効率をより上げるために加熱したり、または冷却してより温和な条件にすることも可能である。
分子量調節剤、末端封止剤としては、ベンジルホスホン酸ジエチル、ベンズアルデヒド等、反応活性基を1個有する化合物が挙げられる。
また、機械的特性を改良するために重合時に分岐化剤を少量加えることもできる。使用される分岐化剤は、重合反応活性基を3つ以上(同種でも異種でもよい)有する化合物である。これらの分岐化剤は単独で使用してもよく、また複数併用してもよい。
前記一般式(I)における置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基Ar3としては単環基、多環基(縮合多環基、非縮合多環基)の何れでもよく、一例として以下のものを挙げることができる。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)炭素数1〜25の直鎖または分岐鎖の、アルキル基、アルコキシ基。これらはさらにハロゲン原子、シアノ基、フェニル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルキルチオ基で置換されていてもよい。
(3)アリールオキシ基。(アリール基としてフェニル基、ナフチル基を有するアリールオキシ基が挙げられる。これらは、ハロゲン原子を置換基として含有してもよく、炭素数1〜25の直鎖または分岐鎖の、アルキル基またはアルコキシ基あるいはアルキルチオ基を含有していてもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。)
(4)アルキルチオ基又はアリールチオ基。(アルキルチオ基又はアリールチオ基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。)
(5)アルキルおよび/またはアリール置換アミノ基。(具体的には、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(p−トリル)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ユロリジル基等が挙げられる。)
(6)アシル基。(アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。)
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)炭素数1〜25の直鎖または分岐鎖の、アルキル基、アルコキシ基。これらはさらにハロゲン原子、シアノ基、フェニル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アルキルチオ基で置換されていてもよい。
(3)アリールオキシ基。(アリール基としてフェニル基、ナフチル基を有するアリールオキシ基が挙げられる。これらは、ハロゲン原子を置換基として含有してもよく、炭素数1〜25の直鎖または分岐鎖の、アルキル基またはアルコキシ基あるいはアルキルチオ基を含有していてもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。)
(4)アルキルチオ基又はアリールチオ基。(アルキルチオ基又はアリールチオ基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。)
(5)アルキルおよび/またはアリール置換アミノ基。(具体的には、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(p−トリル)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ユロリジル基等が挙げられる。)
(6)アシル基。(アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。)
重合体1の合成
元素分析値(計算値);C:90.83%(91.07%)、H:6.76%(6.67%)、N:2.02%(2.26%)。
示差走査熱量測定から求めたガラス転移温度は103.5℃であった。
GPCにより測定したポリスチレン換算の数平均分子量は3800、重量平均分子量は1800であった。
赤外吸収スペクトル(NaClキャスト膜)を図1に示した。
重合体2の合成
元素分析値(計算値);C:91.82%(91.58%)、H:5.85%(5.81%)、N:2.55%(2.60%)。
GPCにより測定したポリスチレン換算の数平均分子量は1800、重量平均分子量は1200であった。
赤外吸収スペクトル(NaClキャスト膜)を図2に示した。
重合体3の合成
元素分析値(計算値);C:87.21%(87.52%)、H:6.18%(5.90%)、N:1.94%(2.00%)。
GPCにより測定したポリスチレン換算の数平均分子量は2800、重量平均分子量は5800であった。
赤外吸収スペクトル(NaClキャスト膜)を図3に示した。
重合体4の合成
元素分析値(計算値);C:88.15%(88.44%)、H:6.71%(6.96%)、N:2.18%(2.15%)。
GPCにより測定したポリスチレン換算の数平均分子量は1800、重量平均分子量は3300であった。
赤外吸収スペクトル(NaClキャスト膜)を図4に示した。
Claims (6)
- 前記一般式(I)で表わされる繰返し単位を有するアリールアミン重合体が、下記一般式(II)で表わされる繰り返し単位を有することを特徴とする請求項1に記載のアリールアミン重合体。
- 前記一般式(II)で表わされる繰返し単位を有するアリールアミン重合体において、該一般式(II)中のR1が長鎖アルキル基であり、xは1から5の整数であり、xが2から5の整数の場合、R1は同一でも別異でもよいことを特徴とする請求項2に記載のアリールアミン重合体。
- 前記一般式(II)で表わされる繰返し単位を有するアリールアミン重合体が、下記一般式(III)で表わされる繰り返し単位を有することを特徴とする請求項2または3に記載のアリールアミン重合体。
- 前記一般式(I)で表わされる繰り返し単位を有するアリールアミン重合体が、下記一般式(IV)で表わされることを特徴とする請求項1に記載のアリールアミン重合体。
- 前記一般式(IV)で表わされる繰り返し単位を有するアリールアミン重合体が、下記一般式(V)で表わされることを特徴とする請求項5に記載のアリールアミン重合体。
R2、R3、R4、R5、R6およびR7は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の、アルキル基またはアルコキシ基もしくはアルキルチオ基を表わし、tは1から3の整数を表わし、uは1から4の整数を表わし、tまたはuが2以上の整数の場合、t個のR4はそれぞれ異なっていてもよく、u個のR5もそれぞれ異なっていてもよく、yおよびzはそれぞれ0から5の整数を表し、yとzの合計が2以上の場合、R2および/またはR3は同一でも別異でもよい。そして窒素原子と結合する3個の芳香族炭化水素基を構成する水素原子のうち少なくとも1つがアルキル基またはアルコキシ基もしくはアルキルチオ基により置換されており、複数存在する場合は同一でも別異でもよい。)
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