JP2006264851A - エスカレータおよびその運転方法 - Google Patents

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嶋 徹 飯
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Abstract

【課題】 踏み段がエスカレータの降り口に到達した際に、踏み段の上面に乗った乗客は安全かつ安心して踏み段から降りることができ、あるいは、踏み段がエスカレータの乗り口に到達した際に、乗降板の上面に乗った乗客は安全かつ安心して踏み段に乗ることができるエスカレータおよびその運転方法を提供する。
【解決手段】 エスカレータは、複数の踏み段12と、各踏み段12を案内する無端状の案内レール10と、昇降路の乗降口に設けられた乗降板11とを備えている。案内レール10は、踏み段12の上面のレベルが乗降板11の上面のレベルよりも高くなるようこの踏み段12を案内する高位レール部分10aと、踏み段12の進行方向に沿って上方または下方に傾斜する傾斜レール部分10bと、踏み段12の上面のレベルが乗降板11の上面のレベルよりも低くなるよう踏み段12を案内する低位レール部分10cとを有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エスカレータおよびその運転方法に関し、とりわけ、踏み段がエスカレータの降り口に到達した際に、踏み段の上面に乗った乗客は安全かつ安心して踏み段から降りることができ、あるいは、踏み段がエスカレータの乗り口に到達した際に、乗降板の上面に乗った乗客は安全かつ安心して踏み段に乗ることができるエスカレータおよびその運転方法に関する。
従来より、傾斜した昇降路内に設けられ、進行方向に沿って互いに連結される複数の踏み段と、前記各踏み段を案内する案内レールと、前記昇降路の乗降口に設けられた乗降板とを備えたエスカレータが知られている。
このようなエスカレータの乗降口近傍の構成について図19を用いて説明する。図19は、従来のエスカレータの乗降口近傍の構成を示す側面図である。
従来のエスカレータは、図19に示すように、傾斜した昇降路内に設けられ進行方向に沿って互いに連結される複数の踏み段52と、各踏み段52を案内する案内レール50と、昇降路の乗降口に設けられた乗降板51とを備えている。無端状に連結された各踏み段52は、案内レール50に沿って設けられた無端状の駆動チェーン57を介して駆動モータ(図示せず)により案内レール50上を循環移動するようになっている。
各踏み段52は、図19に示すように断面が略三角形状となっており、前輪58および後輪59を側面下方に有している。各踏み段52は先端部および後端部がそれぞれ他の踏み段52に接続されており、これらの踏み段52が無端状に連結されることによりエスカレータの昇降路の下部領域においてループ形状を形成している。
案内レール50は、図19に示すように前輪58を案内する前輪用案内レール55および後輪59を案内する後輪用案内レール56を有している。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
図19に示すように、無端状に連結された各踏み段52は、駆動チェーン57を介して駆動モータ(図示せず)により駆動されて案内レール50上を循環移動する。具体的には、各踏み段52の前輪58が前輪用案内レール55により案内されるとともに各踏み段52の後輪59が後輪用案内レール56により案内されることにより、各踏み段52はその上面が水平となった状態でエスカレータの昇降路内を循環移動している。
また、他のエスカレータとしては、乗り口近傍において乗客の足が踏み段52相互にまたがって乗っていることを喚起するとともに、乗客に不安定な姿勢や不安感を強いることのないようにするために、例えば乗り口近傍において2つの踏み段52にまたがるように乗り込んだ乗客の足のつま先を僅かな量だけ一旦持ち上げるようなものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなエスカレータによれば、踏み段の高さが大きくなり続ける踏み段傾斜領域に移行する前に、乗客に注意を喚起して踏み段52上の足を適切な位置に直させることができる。
特開平7−17679号公報
しかしながら、従来のエスカレータにおいては、踏み段52の上面に乗った乗客は、この踏み段52が降り口近傍の乗降板51に近づいたときに当該乗降板51にタイミングを見計らって飛び移る必要がある。ここで、例えば高齢者や子供、あるいは体の不自由な乗客にとって、エスカレータの降り口において常時移動している踏み段52から乗降板51に乗り移るのは容易なことではなく、安心してエスカレータから降りることができないという問題がある。
また、従来のエスカレータにおいては、乗り口において乗客が常時移動している踏み段52に乗ろうとする場合において、乗り口近傍の乗降板51の上面に乗った乗客はこの乗降板51から迫り出してくる踏み段52にタイミングを見計らって飛び移る必要がある。エスカレータから降りる場合と同様に、例えば高齢者や子供、あるいは体の不自由な乗客にとって、エスカレータの乗り口において乗降板51から常時移動している踏み段52に乗り移るのは容易なことではなく、安心してエスカレータに乗ることができないという問題がある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、踏み段がエスカレータの降り口に到達した際に、踏み段の上面に乗った乗客は安全かつ安心して踏み段から降りることができ、あるいは、踏み段がエスカレータの乗り口に到達した際に、乗降板の上面に乗った乗客は安全かつ安心して踏み段に乗ることができるエスカレータおよびその運転方法を提供することを目的とする。
本発明は、傾斜した昇降路内に設けられ、進行方向に沿って互いに連結される複数の踏み段と、前記各踏み段を案内する案内レールと、前記昇降路の降り口に設けられた乗降板とを備え、前記案内レールは、前記踏み段が前記降り口に到達した際にこの踏み段の案内を開始し、当該踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも高くなるようこの踏み段を案内する高位レール部分と、前記高位レール部分に後続し、前記踏み段の進行方向に沿って下方に傾斜する傾斜レール部分と、前記傾斜レール部分に後続し、前記踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも低くなるよう当該踏み段を案内する低位レール部分とを有することを特徴とするエスカレータである。
また、本発明は、傾斜した昇降路内に設けられ進行方向に沿って互いに連結される複数の踏み段と、前記各踏み段を案内する案内レールと、前記昇降路の降り口に設けられた乗降板とを備えたエスカレータの運転方法において、前記踏み段が前記降り口に到達した際に、当該踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも常に高い状態となるよう当該踏み段を案内する高位案内工程と、前記高位案内工程の直後に行われ、前記踏み段を前方下方に案内する傾斜案内工程と、前記傾斜案内工程の直後に行われ、前記踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも常に低い状態となるよう当該踏み段を案内する低位案内工程と、を備えたことを特徴とするエスカレータの運転方法である。
このようなエスカレータおよびその運転方法によれば、踏み段がエスカレータの降り口に到達した際に、まず踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも高い状態となるようこの踏み段を案内し、次に踏み段を前方下方に案内し、その後踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも低い状態となるようこの踏み段を案内するようになっている。このため、踏み段の上面に乗った乗客はこの踏み段が前方下方に移動したときに自動的に乗降板の上面に乗り移ることができ、この乗客は踏み段が乗降板に近づいたときに当該乗降板にタイミングを見計らって飛び移る必要がなくなるので、踏み段に乗っている乗客は安全かつ安心して踏み段から降りることができる。
本発明は、傾斜した昇降路内に設けられ、進行方向に沿って互いに連結されるとともに上面に溝部を有する複数の踏み段と、前記各踏み段を案内する案内レールと、前記昇降路の降り口に設けられ、前記溝部に収納可能な櫛歯部を有する乗降板とを備え、前記案内レールは、前記踏み段が前記降り口に到達した際にこの踏み段の案内を開始し、前記乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部に収納された状態でこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも高くなるよう当該踏み段を案内する高位レール部分と、前記高位レール部分に後続し、前記踏み段の進行方向に沿って下方に傾斜する傾斜レール部分と、前記傾斜レール部分に後続し、前記乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部から外れた状態でこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも低くなるよう当該踏み段を案内する低位レール部分とを有し、案内レールの傾斜レール部分において踏み段が前方下方に移動する際に、この踏み段の上面のレベルと乗降板の上面のレベルとが略同一となることを特徴とするエスカレータである。
また、本発明は、傾斜した昇降路内に設けられ進行方向に沿って互いに連結されるとともに上面に溝部を有する複数の踏み段と、前記各踏み段を案内する案内レールと、前記昇降路の降り口に設けられ、前記溝部に収納可能な櫛歯部を有する乗降板とを備えたエスカレータの運転方法において、前記踏み段が前記降り口に到達した際に、乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部に収納されながらこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも常に高い状態となるよう当該踏み段を案内する高位案内工程と、前記高位案内工程の直後に行われ、前記踏み段を前方下方に案内する傾斜案内工程と、前記傾斜案内工程の直後に行われ、前記乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部から外れながらこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも常に低い状態となるよう当該踏み段を案内する低位案内工程とを備え、傾斜案内工程において踏み段が前方下方に移動する際に、この踏み段の上面のレベルと乗降板の上面のレベルとが略同一となることを特徴とするエスカレータの運転方法である。
このようなエスカレータおよびその運転方法によれば、各踏み段は上面に溝部を有し、乗降板は前述の溝部に収納可能な櫛歯部を有し、乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部に収納されながらこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも高い状態となるよう当該踏み段を案内し、乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部から外れながらこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも低い状態となるよう当該踏み段を案内するようになっている。このように、踏み段を前方下方に移動させる際に乗降板の櫛歯部を踏み段の溝部に収納される状態から外れた状態にすることにより、踏み段の上面を乗降板の上面に対して上方から下方に確実に通過させることができる。
本発明のエスカレータにおいては、前記案内レールは、前記各踏み段の第1の部分を案内する第1の案内レールと、前記各踏み段の第2の部分を案内する第2の案内レールとを有し、この案内レールの傾斜レール部分において、踏み段の上面が水平面に対して前傾状態となるよう第1の案内レールと第2の案内レールとの位置関係が設定されることが好ましい。
このようなエスカレータによれば、案内レールの傾斜レール部分において、踏み段の上面が水平面に対して前傾状態となるよう当該踏み段が前方下方に案内されるので、踏み段の上面に乗った乗客はこの踏み段が傾斜レール部分において前方下方に移動するときに先ずつま先により着床状態を感じることができる。このため、乗客はこれから足裏全体が踏み段から乗降板に移ることを予見することができ、このことにより乗客はより安心して乗降板から踏み段に自動的に乗り移ることができる。また、乗客は着床したつま先に力を入れて前進することにより、より迅速に移動することができる。
本発明は、傾斜した昇降路内に設けられ、進行方向に沿って互いに連結される複数の踏み段と、前記各踏み段を案内する案内レールと、前記昇降路の乗り口に設けられた乗降板とを備え、前記案内レールは、前記踏み段が前記乗り口に到達した際にこの踏み段の案内を開始し、当該踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも低くなるようこの踏み段を案内する低位レール部分と、前記低位レール部分に後続し、前記踏み段の進行方向に沿って上方に傾斜する傾斜レール部分と、前記傾斜レール部分に後続し、前記踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも高くなるよう当該踏み段を案内する高位レール部分とを有することを特徴とするエスカレータである。
また、本発明は、傾斜した昇降路内に設けられ進行方向に沿って互いに連結される複数の踏み段と、前記各踏み段を案内する案内レールと、前記昇降路の乗り口に設けられた乗降板とを備えたエスカレータの運転方法において、前記踏み段が前記乗り口に到達した際に、当該踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも常に低い状態となるよう当該踏み段を案内する低位案内工程と、前記低位案内工程の直後に行われ、前記踏み段を前方上方に案内する傾斜案内工程と、前記傾斜案内工程の直後に行われ、前記踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも常に高い状態となるよう当該踏み段を案内する高位案内工程と、を備えたことを特徴とするエスカレータの運転方法である。
このようなエスカレータおよびその運転方法によれば、踏み段がエスカレータの乗り口に到達した際に、まず踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも低い状態となるようこの踏み段を案内し、次に踏み段を前方上方に案内し、その後踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも高い状態となるようこの踏み段を案内するようになっている。このため、乗降板の上面に乗った乗客は踏み段が前方上方に移動したときに自動的に当該踏み段の上面に乗り移ることができ、乗客は乗降板から迫り出してくる踏み段にタイミングを見計らって飛び移る必要がなくなるので、乗降板に乗っている乗客は安全かつ安心して踏み段に乗ることができる。
本発明は、傾斜した昇降路内に設けられ、進行方向に沿って互いに連結されるとともに上面に溝部を有する複数の踏み段と、前記各踏み段を案内する案内レールと、前記昇降路の乗り口に設けられ、前記溝部に収納可能な櫛歯部を有する乗降板とを備え、前記案内レールは、前記踏み段が前記乗り口に到達した際にこの踏み段の案内を開始し、前記乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部から外れた状態でこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも低くなるよう当該踏み段を案内する低位レール部分と、前記低位レール部分に後続し、前記踏み段の進行方向に沿って上方に傾斜する傾斜レール部分と、前記傾斜レール部分に後続し、前記乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部に収納された状態でこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも高くなるよう当該踏み段を案内する高位レール部分とを有し、案内レールの傾斜レール部分において踏み段が前方上方に移動する際に、この踏み段の上面のレベルと乗降板の上面のレベルとが略同一となることを特徴とするエスカレータである。
また、本発明は、傾斜した昇降路内に設けられ進行方向に沿って互いに連結されるとともに上面に溝部を有する複数の踏み段と、前記各踏み段を案内する案内レールと、前記昇降路の乗り口に設けられ、前記溝部に収納可能な櫛歯部を有する乗降板とを備えたエスカレータの運転方法において、前記踏み段が前記乗り口に到達した際に、乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部から外れながらこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも常に低い状態となるよう当該踏み段を案内する低位案内工程と、前記低位案内工程の直後に行われ、前記踏み段を前方上方に案内する傾斜案内工程と、前記傾斜案内工程の直後に行われ、前記乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部に収納されながらこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも常に高い状態となるよう当該踏み段を案内する高位案内工程とを備え、傾斜案内工程において踏み段が前方上方に移動する際に、この踏み段の上面のレベルと乗降板の上面のレベルとが略同一となることを特徴とするエスカレータの運転方法である。
このようなエスカレータおよびその運転方法によれば、各踏み段は上面に溝部を有し、乗降板は前述の溝部に収納可能な櫛歯部を有し、乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部から外れながらこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも低い状態となるよう当該踏み段を案内し、乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部に収納されながらこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも高い状態となるよう当該踏み段を案内するようになっている。このように、踏み段を前方上方に移動させる際に乗降板の櫛歯部を踏み段の溝部から外れた状態から収納される状態にすることにより、踏み段の上面を乗降板の上面に対して下方から上方に確実に通過させることができる。
本発明のエスカレータにおいては、前記案内レールは、前記各踏み段の第1の部分を案内する第1の案内レールと、前記各踏み段の第2の部分を案内する第2の案内レールとを有し、この案内レールの傾斜レール部分において、踏み段の上面が水平面に対して後傾状態となるよう第1の案内レールと第2の案内レールとの位置関係が設定されることが好ましい。
このようなエスカレータによれば、案内レールの傾斜レール部分において、踏み段の上面が水平面に対して後傾状態となるよう当該踏み段が前方上方に案内されるので、乗降板の上面に乗った乗客は踏み段が傾斜レール部分において前方上方に移動するときに先ずつま先が踏み段の上面により持ち上がり、次第にかかと側も徐々に踏み段の上面に乗り移るようになる。このように、乗客が先ずつま先により乗降板から踏み段に乗り移ることを感じることにより、この乗客はこれから足裏全体が乗降板から踏み段に移ることを予見することができ、このことにより乗客はより安心して乗降板から踏み段に自動的に乗り移ることができる。
本発明のエスカレータにおいては、各踏み段の溝部の深さは乗降板の櫛歯部の鉛直方向の厚さよりも大きくなっていることが好ましい。
このようなエスカレータによれば、乗降板の櫛歯部を踏み段の溝部に完全に収納させることができ、櫛歯部が溝部に収納されたときに踏み段の上面のレベルを乗降板の上面のレベルよりも確実に高くすることができる。
本発明のエスカレータにおいては、各踏み段の進行方向における乗降板の櫛歯部の長さは当該踏み段の溝部の長さよりも大きくなっていることが好ましい。
このようなエスカレータによれば、進行方向における踏み段の上面の長さに対して乗降板の上面の長さを十分に確保することができ、このため踏み段の上面に乗った乗客はこの踏み段が前方下方に移動したときに確実に乗降板の上面に乗り移ることができる。
本発明のエスカレータにおいては、踏み段の溝部および乗降板の櫛歯部は、乗客が目視により互いに識別可能なものから構成されることが好ましい。
このようなエスカレータによれば、踏み段から自動的に乗降板に乗り移る際、あるいは乗降板から自動的に踏み段に乗り移る際に、乗客は足下を確認することによってより安心して乗り移ることができる。
本発明のエスカレータおよびその運転方法によれば、踏み段がエスカレータの降り口に到達した際に、まず踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも高い状態となるようこの踏み段を案内し、次に踏み段を前方下方に案内し、その後踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも低い状態となるようこの踏み段を案内するようになっている。このため、踏み段の上面に乗った乗客はこの踏み段が前方下方に移動したときに自動的に乗降板の上面に乗り移ることができ、この乗客は踏み段が乗降板に近づいたときに当該乗降板にタイミングを見計らって飛び移る必要がなくなるので、踏み段に乗っている乗客は安全かつ安心して踏み段から降りることができる。
また、本発明のエスカレータおよびその運転方法によれば、踏み段がエスカレータの乗り口に到達した際に、まず踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも低い状態となるようこの踏み段を案内し、次に踏み段を前方上方に案内し、その後踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも高い状態となるようこの踏み段を案内するようになっている。このため、乗降板の上面に乗った乗客は踏み段が前方上方に移動したときに自動的に当該踏み段の上面に乗り移ることができ、乗客は乗降板から迫り出してくる踏み段にタイミングを見計らって飛び移る必要がなくなるので、乗降板に乗っている乗客は安全かつ安心して踏み段に乗ることができる。
第1の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図7は、エスカレータの第1の実施の形態を示す図である。
このうち図1は、本実施の形態によるエスカレータの降り口近傍の構成を示す側面図であり、図2は、図1のエスカレータの案内板の構成を示す斜視図であり、図3は、図1のエスカレータの踏み段の構成を示す斜視図であり、図4は、図3の踏み段の上面図であり、図5は、図1のエスカレータのA−A矢視断面図である。
また、図6は、図1のエスカレータにおいて踏み段が案内レール上を案内されるときの動作を示す説明図であり、図7は、図6に示すように踏み段が案内されたときの乗降板の上面のレベルに対する踏み段の上面のレベルの相対的な大きさを示すグラフである。
本実施の形態のエスカレータは、図1に示すように、傾斜した昇降路内に設けられ進行方向に沿って互いに連結される複数の踏み段12と、各踏み段12を案内する案内レール10と、昇降路の乗降口に設けられた乗降板11とを備えている。本実施の形態においては、各踏み段12は図1の矢印方向に移動するようになっており、図1に示す昇降路の乗降口は各踏み段12からの降り口となっている。
端状に連結された各踏み段12は、案内レール10に沿って設けられた無端状の駆動チェーン17を介して駆動モータ(図示せず)により案内レール10上を循環移動するようになっている。
以下、このようなエスカレータの構成の詳細について説明する。
各踏み段12は、図3に示すように断面が略三角形状となっており、前輪(第1の部分)18および後輪(第2の部分)19を側面下方に有している。各踏み段12は先端部および後端部がそれぞれ他の踏み段12に接続されており、これらの踏み段12が無端状に連結されることによりエスカレータの昇降路の下部領域においてループ形状を形成している。
また、図3および図4に示すように、各踏み段12の上面には当該踏み段12の進行方向に沿ってストライプ状に延びる複数の溝部14が形成されている。各溝部14の深さHsは例えば約10mmとなっている。
エスカレータの昇降路の降り口に設けられた乗降板11は、例えば剛性の高い金属製のものからなる。この乗降板11は、図2に示すように踏み段12の進行方向に沿ってストライプ状に延びる複数の櫛歯部13を有しており、各櫛歯部13の先端13aは鋭く尖っている。なお、各櫛歯部13の先端13aは鋭く尖っている形状に限定されず、傾斜があり細くなる形状であればよく、丸みを帯びた形状でもよい。ここで、乗降板11の各櫛歯部13は踏み段12の各溝部14に対応して設けられており、各々の櫛歯部13が各々の溝部14に嵌め込まれるようになっている。
また、図2に示す各櫛歯部13の厚さHcは前述の踏み段12の各溝部14の深さHsよりも小さくなるよう設定されており、具体的には各櫛歯部13の厚さHcは例えば約6mmとなっている。さらに、踏み段12の進行方向における各櫛歯部13の長さLc(図2参照)は踏み段12の各溝部14の長さLs(図3参照)よりも大きくなるよう設定されており、好ましくは各櫛歯部13の長さLcは各溝部14の長さLsの3倍以上の大きさとなるよう設定されている。
案内レール10は、図1および図5に示すように前輪18を案内する無端状の前輪用案内レール(第1の案内レール)15および後輪19を案内する無端状の後輪用案内レール(第2の案内レール)16を有している。
また、図1および図6に示すように、案内レール10(この案内レール10の前輪用案内レール15および後輪用案内レール16)は、踏み段12がエスカレータの降り口に到達したときにこの踏み段12の案内を開始する高位レール部分10a(15a、16a)、高位レール部分10a(15a、16a)に後続する傾斜レール部分10b(15b、16b)および傾斜レール部分10b(15b、16b)に後続する低位レール部分10c(15c、16c)をそれぞれ有している。
高位レール部分10a(15a、16a)は、乗降板11の櫛歯部13が踏み段12の溝部14に収納された状態でこの踏み段12の上面のレベルが乗降板11の上面のレベルよりも大きさα(図6参照)分だけ常に高い状態となるよう踏み段12を水平方向前方に案内するようになっている。
傾斜レール部分10b(15b、16b)は、踏み段12の進行方向に沿って前方下方に傾斜している。また、踏み段12の前輪18が傾斜レール部分15bにより案内され後輪19が傾斜レール部分16bにより案内されるときに、この踏み段12の上面は水平状態に保たれるようになっている。
低位レール部分10c(15c、16c)は、乗降板11の櫛歯部13が踏み段12の溝部14から外れた状態でこの踏み段12の上面のレベルが乗降板11の上面のレベルよりも常に低い状態となるよう乗降板11の下方(裏側)において踏み段12を水平方向前方に案内するようになっている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
図1に示すように、無端状に連結された各踏み段12は、駆動チェーン17を介して駆動モータ(図示せず)により駆動されて案内レール10上を循環移動する。具体的には、各踏み段12の前輪18が前輪用案内レール15により案内されるとともに各踏み段12の後輪19が後輪用案内レール16により案内されることにより、各踏み段12はその上面が水平となった状態でエスカレータの昇降路内を循環移動している。
ここで、踏み段12がエスカレータの昇降路の降り口近傍に到達したときには、図1に示すように、この踏み段12はまず高位レール部分10aにより案内されて水平方向前方に移動する(高位案内工程)。図6および図7に示すように、踏み段12が高位レール部分10a上を移動する間(図6および図7の状態Aと状態Bとの間)、乗降板11の各櫛歯部13は踏み段12の各溝部14に収納されており、踏み段12の上面のレベルは乗降板11の上面のレベルよりも大きさα分だけ高くなっている。
このとき、各溝部14の深さHsが各櫛歯部13の鉛直方向の厚さHcよりも大きくなっているので、各溝部14は各櫛歯部13を完全に収納することができ、各溝部14の上面のレベルを各櫛歯部13の上面のレベルよりも確実に高くすることができる。
次に、踏み段12は高位レール部分10aに後続する傾斜レール部分10bにより案内されて前方下方に移動する(傾斜案内工程)。図6および図7に示すように、踏み段12が傾斜レール部分10b上を移動する間(図6および図7の状態Bと状態Cとの間)、踏み段12の上面のレベルが徐々に降下して乗降板11の上面のレベルよりも高い状態(状態B)から乗降板11の上面のレベルよりも低い状態(状態C)となる。この間に、乗降板11の各櫛歯部13は踏み段12の各溝部14の内部から徐々に外れるようになる。
次に、踏み段12は傾斜レール部分10bに後続する低位レール部分10cにより案内されて乗降板11の下方において水平方向前方に移動する(低位案内工程)。図6および図7に示すように、踏み段12が低位レール部分10c上を移動する間(図6および図7の状態C以降の間)、乗降板11の各櫛歯部13は踏み段12の各溝部14から完全に外れており、踏み段12の上面のレベルは乗降板11の上面のレベルよりも低くなっている。このため、踏み段12は乗降板11の下方(裏側)で水平方向前方に移動することができる。
その後、踏み段12は昇降路の下方の領域を移動してエスカレータの昇降路の乗り口に送られる。
以上のように本実施の形態のエスカレータおよびその運転方法によれば、踏み段12がエスカレータの降り口に到達した際に、まず踏み段12の上面のレベルが乗降板11の上面のレベルよりも高い状態となるようこの踏み段12を案内し、次に踏み段12を前方下方に案内する。その後踏み段12の上面のレベルが乗降板11の上面のレベルよりも低い状態となるようこの踏み段12を案内するようになっている。このため、踏み段12の上面に乗った乗客はこの踏み段12が前方下方に移動したときに自動的に乗降板11の上面に乗り移ることができ、この乗客は踏み段12が乗降板11に近づいたときに当該乗降板11にタイミングを見計らって飛び移る必要がなくなるので、踏み段12に乗っている乗客は安全かつ安心して踏み段12から降りることができる。
また、各踏み段12は上面に溝部14を有し、乗降板11は前述の溝部14に収納可能な櫛歯部13を有し、乗降板11の櫛歯部13が踏み段12の溝部14に収納されながらこの踏み段12の上面のレベルが乗降板11の上面のレベルよりも高い状態となるよう当該踏み段12を案内し、乗降板11の櫛歯部13が踏み段12の溝部14から外れながらこの踏み段12の上面のレベルが乗降板11の上面のレベルよりも低い状態となるよう当該踏み段12を案内するようになっている。このように、踏み段12を前方下方に移動させる際に乗降板11の櫛歯部13を踏み段12の溝部14に収納される状態から外れた状態にすることにより、踏み段12の上面を乗降板11の上面に対して上方から下方に確実に通過させることができる。
また、各踏み段12の溝部14の深さHsは乗降板11の櫛歯部13の鉛直方向の厚さHcよりも大きくなっているので、乗降板11の櫛歯部13を踏み段12の溝部14に完全に収納させることができ、櫛歯部13が溝部14に収納されたときに踏み段12の上面のレベルを乗降板11の上面のレベルよりも確実に高くすることができる。
また、各踏み段12の進行方向における乗降板11の櫛歯部13の長さLcは踏み段12の溝部14の長さLsよりも大きくなっているので、進行方向における踏み段12の上面の長さに対して乗降板11の上面の長さを十分に確保することができ、このため踏み段12の上面に乗った乗客はこの踏み段12が前方下方に移動したときに確実に乗降板11の上面に乗り移ることができる。
第2の実施の形態
以下、図8を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。図8は、本実施の形態のエスカレータの乗り口近傍の構成を示す側面図である。
図8に示す第2の実施の形態において、図1乃至図7に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施の形態のエスカレータにおいては、各踏み段12は図8の矢印方向に移動するようになっており、図8に示す昇降路の乗降口は各踏み段12への乗り口となっている。
本実施の形態のエスカレータは、図1に示す第1の実施の形態のエスカレータに対して各踏み段12が案内レール10上を逆方向に移動する点が異なるのみであり、他は実質的に図1乃至図7に示す第1の実施の形態のエスカレータと略同一の構成となっている。
以下、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
無端状に連結された各踏み段12は、駆動チェーン17を介して駆動モータ(図示せず)により駆動されて図8に示す矢印方向に案内レール10上を循環移動する。この際に、各踏み段12はその上面が水平となった状態でエスカレータの昇降路内を循環移動している。
ここで、踏み段12がエスカレータの昇降路の乗り口近傍に到達したときには、図8に示すように、この踏み段12はまず低位レール部分10cにより案内されて乗降板11の下方(裏側)で水平方向前方に移動する(低位案内工程)。踏み段12が低位レール部分10c上を移動する間、乗降板11の各櫛歯部13は踏み段12の各溝部14から外れており、踏み段12の上面のレベルは乗降板11の上面のレベルよりも低くなっている。
次に、踏み段12は低位レール部分10cに後続する傾斜レール部分10bにより案内されて前方上方に移動する(傾斜案内工程)。踏み段12が傾斜レール部分10b上を移動する間、踏み段12の上面のレベルが徐々に上昇して乗降板11の上面のレベルよりも低い状態から乗降板11の上面のレベルよりも高い状態となる。この間に、乗降板11の各櫛歯部13は踏み段12の各溝部14の内部に徐々に収納されるようになる。
次に、踏み段12は傾斜レール部分10bに後続する高位レール部分10aにより案内されて水平方向前方に移動する(高位案内工程)。踏み段12が高位レール部分10a上を移動する間、乗降板11の各櫛歯部13は踏み段12の各溝部14に完全に収納されており、踏み段12の上面のレベルは乗降板11の上面のレベルよりも高くなっている。
その後、踏み段12は昇降路内を移動してエスカレータの昇降路の降り口に送られる。
以上のように本実施の形態のエスカレータおよびその運転方法によれば、踏み段12がエスカレータの乗り口に到達した際に、まず踏み段12の上面のレベルが乗降板11の上面のレベルよりも低い状態となるようこの踏み段12を案内し、次に踏み段12を前方上方に案内し、その後踏み段12の上面のレベルが乗降板11の上面のレベルよりも高い状態となるようこの踏み段12を案内するようになっている。このため、乗降板11の上面に乗った乗客は踏み段12が前方上方に移動したときに自動的に当該踏み段12の上面に乗り移ることができ、乗客は乗降板11から迫り出してくる踏み段12にタイミングを見計らって飛び移る必要がなくなるので、乗降板11に乗っている乗客は安全かつ安心して踏み段12に乗ることができる。
また、各踏み段12は上面に溝部14を有し、乗降板11は前述の溝部14に収納可能な櫛歯部13を有する。乗降板11の櫛歯部13が踏み段12の溝部14から外れながらこの踏み段12の上面のレベルが乗降板11の上面のレベルよりも低い状態となるよう当該踏み段12を案内し、乗降板11の櫛歯部13が踏み段12の溝部14に収納されながらこの踏み段12の上面のレベルが乗降板11の上面のレベルよりも高い状態となるよう当該踏み段12を案内するようになっている。このように、踏み段12を前方上方に移動させる際に乗降板11の櫛歯部13を踏み段12の溝部14から外れた状態から収納される状態にすることにより、踏み段12の上面を乗降板11の上面に対して下方から上方に確実に通過させることができる。
第3の実施の形態
以下、図9乃至図13を参照して本発明の第3の実施の形態について説明する。図9は、本実施の形態によるエスカレータの降り口近傍の構成を示す側面図であり、図10は、図9の降り口近傍における踏み段と乗降板との関係を示す詳細説明図であり、図11は、各踏み段が案内レール上を案内されて水平状態から前傾状態になるときの構成を示す説明図であり、図12は、図11の鎖線部分内の拡大図である。
また、図13は、図10に示すように踏み段が案内されたときの乗降板の上面のレベルに対する踏み段の上面の先端および後端のレベルの相対的な大きさを各々示すグラフである。
図9乃至図13に示す第3の実施の形態において、図1乃至図7に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施の形態のエスカレータにおいては、各踏み段12は図9の矢印方向に移動するようになっており、図9に示す昇降路の乗降口は各踏み段12からの降り口となっている。
本実施の形態のエスカレータは、図1に示す第1の実施の形態のエスカレータに対して案内レール20における前輪用案内レール(第1の案内レール)25と後輪用案内レール(第2の案内レール)26との位置関係が異なるのみであり、他は実質的に図1乃至図7に示す第1の実施の形態のエスカレータと略同一の構成となっている。
以下、このようなエスカレータの構成の詳細について説明する。
図9および図10に示すように、案内レール20の傾斜レール部分20bにおいて、踏み段12の上面が水平面に対して前傾状態となるよう踏み段12の前輪(第1の部分)18を案内する前輪用案内レール(第1の案内レール)25と踏み段12の後輪(第2の部分)19を案内する後輪用案内レール(第2の案内レール)26との位置関係が設定されている。
より具体的に説明すると、乗降板11の上面に対する踏み段12の上面の角度および相対位置は、前輪18を案内する前輪用案内レール25および後輪19を案内する後輪用案内レール26の位置により決まるようになっている。
ここで、図10の状態Aに示すように、前輪用案内レール25および後輪用案内レール26の傾斜レール部分25b、26bにおいて、後輪19のレベルが降下するより前に、前輪18のレベルが先に降下するよう前輪用案内レール25の傾斜レール部分25bの始点位置が設定されている。このことにより、案内レール20の傾斜レール部分20bにおいて踏み段12は前傾状態となる。
次に、踏み段12の上面の先端のレベルが乗降板11の上面のレベルと同一となったときに後輪19のレベルの降下が始まるよう、後輪用案内レール26の傾斜レール部分26bの始点位置が設定されている。このことにより、踏み段12が前傾状態となりながら前方下方に案内されるようになる。
次に、図10の状態Bに示すように、踏み段12の上面の先端のレベルが乗降板11の上面のレベルから高さβだけ低くなったときに前輪18が水平方向に移動するよう、前輪用案内レール25の傾斜レール部分25bの終点位置が設定されている。このことにより、図10の状態B以降においては踏み段12の前輪18は水平方向に案内されながら後輪は前方下方に案内されるようになる。
最後に、図10の状態Cに示すように、踏み段12の上面のレベルが水平状態となったときに後輪19が水平方向に移動するよう、後輪用案内レール26の傾斜レール部分26bの終点位置が設定されている。
図11および図12を用いて、各踏み段12が案内レール20上を案内されて水平状態から前傾状態になるときの状態について説明する。
図11に示すように、踏み段12が案内レール20の高位レール部分20a上から傾斜レール部分20b上に移る際に、この踏み段12は水平状態から前傾状態となる。この際に、各踏み段12の所定の位置(例えば、各踏み段12の前輪18の軸心)間の距離rが一定となっていることにより、図12に示すように一の踏み段12の上面の後端とこの踏み段12に後続する他の踏み段12の上面の先端との間に隙間が生じる。しかしながら、実際には踏み段12の前傾状態における傾斜角度は小さなものであるためこの隙間の大きさも十分に小さなものとなり、踏み段12に乗った乗客に対する安全上の問題はない。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
図9に示すように、無端状に連結された各踏み段12は駆動チェーン17を介して駆動モータ(図示せず)により駆動されて、各踏み段12の前輪18が前輪用案内レール25上を循環移動するとともに各踏み段12の後輪19が後輪用案内レール26上を循環移動する。
ここで、踏み段12がエスカレータの昇降路の降り口近傍に到達したときには、図9に示すように、この踏み段12の前輪18が水平に延びる高位レール部分25aにより案内されるとともに踏み段12の後輪19が水平に延びる高位レール部分26aにより案内され、このことにより踏み段12は水平方向前方に移動する(高位案内工程)。この際に、踏み段12の上面のレベルは乗降板11の上面のレベルよりも大きさα分だけ高くなっている。
次に、図9に示すように、踏み段12が案内レール20の高位レール部分20aから傾斜レール部分20bに移ることになるが、図10に示すように、まず踏み段12の後輪19が高位レール部分26aにより案内されている状態で、踏み段12の前輪18が前方下方に延びる傾斜レール部分25bにより案内されるようになる(図10の状態A参照)。このため、案内レール20の傾斜レール部分20bにおいて踏み段12は前傾状態となる。
その後、踏み段12の後輪19が前方下方に延びる傾斜レール部分26bにより案内されるようになる(図10の状態A〜状態Bの間を参照)。このため踏み段12は前傾状態を維持しながら前方下方に移動するようになり、踏み段12の上面のレベルが徐々に降下して乗降板11の上面のレベルよりも高い状態から乗降板11の上面のレベルよりも低い状態となる(傾斜案内工程)。
この際に、図13の状態A〜状態B間に示すように、踏み段12の上面の先端のレベルが常に踏み段12の上面の後端のレベルよりも低くなっている。
次に、踏み段12の後輪19が傾斜レール部分26bにより案内されている状態で、踏み段12の前輪18が水平方向に延びる低位レール部分25cにより案内されるようになる(図10の状態B〜状態Cの間を参照)。このため、踏み段12の前傾状態が徐々に水平状態に復帰するようになる。具体的には、図13の状態B〜状態C間に示すように、踏み段の上面の先端のレベルと後端のレベルとの差が徐々に小さくなり、最終的には同一の大きさとなる。
最後に、図9に示すように、踏み段12が案内レール20の傾斜レール部分20bから低位レール部分20cに移ることになるが、図10の状態Cに示すように、踏み段12の後輪19が傾斜レール部分26bから低位レール部分26cに移ることにより踏み段12が再び水平状態に復帰するようになる。図9および図10に示すように、踏み段12が低位レール部分20c上を移動する間(図10の状態C以降の間)、踏み段12の上面のレベルは乗降板11の上面のレベルよりも低くなっている。このため、踏み段12は乗降板11の下方(裏側)で水平方向前方に移動することができる(低位案内工程)。
その後、踏み段12は昇降路の下方の領域を移動してエスカレータの昇降路の乗り口に送られる。
以上のように本実施の形態のエスカレータによれば、案内レール20の傾斜レール部分20bにおいて、踏み段12の上面が水平面に対して前傾状態となるよう当該踏み段12が前方下方に案内されるので、踏み段12の上面に乗った乗客はこの踏み段12が傾斜レール部分20bにおいて前方下方に移動するときに先ずつま先により着床状態を感じることができる。このため、乗客はこれから足裏全体が踏み段12から乗降板11に移ることを予見することができ、このことにより乗客はより安心して乗降板11から踏み段12に自動的に乗り移ることができる。また、乗客は着床したつま先に力を入れて前進することにより、より迅速に移動することができる。
第4の実施の形態
以下、図14を参照して本発明の第4の実施の形態について説明する。図14は、本実施の形態のエスカレータの乗り口近傍の構成を示す側面図である。
図14に示す第4の実施の形態において、図9乃至図13に示す第3の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施の形態のエスカレータにおいては、各踏み段12は図14の矢印方向に移動するようになっており、図14に示す昇降路の乗降口は各踏み段12への乗り口となっている。
本実施の形態のエスカレータは、図9に示す第3の実施の形態のエスカレータに対して各踏み段12が案内レール20上を逆方向に移動する点が異なるのみであり、他は実質的に図9乃至図13に示す第3の実施の形態のエスカレータと略同一の構成となっている。
以下、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
無端状に連結された各踏み段12は、駆動チェーン17を介して駆動モータ(図示せず)により駆動されて図14に示す矢印方向に案内レール20上を循環移動する。
ここで、踏み段12がエスカレータの昇降路の乗り口近傍に到達したときには、図14に示すように、この踏み段12はまず低位レール部分20cにより案内されて乗降板11の下方(裏側)で水平方向前方に移動する(低位案内工程)。
次に、踏み段12は低位レール部分20cに後続する傾斜レール部分20bにより案内されて前方上方に移動する(傾斜案内工程)。踏み段12が傾斜レール部分20b上を移動する間、踏み段12の上面のレベルが徐々に上昇して乗降板11の上面のレベルよりも低い状態から乗降板11の上面のレベルよりも高い状態となるが、この間に踏み段12の上面は水平面に対して後傾状態となっている。
次に、踏み段12は傾斜レール部分20bに後続する高位レール部分20aにより案内されて水平方向前方に移動する(高位案内工程)。その後、踏み段12は昇降路内を移動してエスカレータの昇降路の降り口に送られる。
以上のように本実施の形態のエスカレータによれば、案内レール20の傾斜レール部分20bにおいて、踏み段12の上面が水平面に対して後傾状態となるよう当該踏み段12が前方上方に案内されるので、乗降板11の上面に乗った乗客は踏み段12が傾斜レール部分20bにおいて前方上方に移動するときに先ずつま先が踏み段12の上面により持ち上がり、次第にかかと側も徐々に踏み段12の上面に乗り移るようになる。このように、乗客が先ずつま先により乗降板11から踏み段12に乗り移ることを感じることにより、この乗客はこれから足裏全体が乗降板11から踏み段12に移ることを予見することができ、このことにより乗客はより安心して乗降板11から踏み段12に自動的に乗り移ることができる。
第5の実施の形態
以下、図15乃至図18を参照して本発明の第5の実施の形態について説明する。図15(a)(b)は、本実施の形態によるエスカレータの乗降口近傍の構成を示す側面図および上面図であり、図16は、踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも上方にあるときの両者の構成の概略を示す斜視図であり、図17は、踏み段の上面のレベルと乗降板の上面のレベルとが略同一であるときの両者の構成の概略を示す斜視図であり、図18は、踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも下方にあるときの両者の構成の概略を示す斜視図である。
図15乃至図18に示す第5の実施の形態において、図1乃至図7に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施の形態のエスカレータにおいては、踏み段12の溝部14および乗降板11の櫛歯部13が目視により互いに識別可能なものから構成されている点が異なるのみであり、他は実質的に図1乃至図7に示す第1の実施の形態と略同一の構成となっている。
以下、このようなエスカレータの構成の詳細について説明する。
図16乃至図18に示すように、踏み段12の溝部14の表面および乗降板11の櫛歯部13の表面には互いに異なる色の塗料が塗布されている。具体的には、例えば踏み段12の溝部14の表面はピンク色に着色されるとともに乗降板11の櫛歯部13の表面はグリーン色に着色されており、このことにより色覚障害を有する乗客であっても色の識別を行うことができるような色の組み合せとなっている。
この互いに異なる色の塗料は、図16乃至図18に示すように、踏み段12の溝部14の上面、あるいは乗降板11の櫛歯部13の上面のみならず、溝部14の側面および櫛歯部13の側面にも塗布されている。
また、図15(a)(b)に示すように、長方形形状の乗降位置案内枠21が乗降板11上に設置されている。この乗降位置案内枠21は、踏み段12が案内レール10の傾斜レール部分10bを前方下方に移動してこの踏み段12の上面のレベルと乗降板11の上面のレベルとが略同一となる際に、当該踏み段12の上面が乗降板11の上面を通過する領域を囲むようになっている。
以上のように本実施の形態のエスカレータによれば、乗客は踏み段12の溝部14および乗降板11の櫛歯部13を目視により見分けることができるので、踏み段12から自動的に乗降板11に乗り移る際、あるいは乗降板11から自動的に踏み段12に乗り移る際に、乗客は足下を確認することによってより安心して乗り移ることができる。
また、互いに異なる色の塗料を、踏み段12の溝部14の上面、あるいは乗降板11の櫛歯部13の上面のみならず、溝部14の側面および櫛歯部13の側面にも塗布することにより、踏み段12の上面のレベルと乗降板11の上面のレベルとが略同一となったときに、乗降板11の側面の色が踏み段12側の凹凸により隠れて色が変化するので、乗客に対する視覚効果をより大きなものとすることができる(図16乃至図18参照)。
また、乗降板11上に乗降位置案内枠21を設置することにより、降り口において乗客が踏み段12から乗降板11に乗り移る際にこの乗降板11の乗降位置案内枠21内に乗り移ることを視覚的に確認することができる。一方、乗り口において乗客が乗降板11から踏み段12に乗り移る際には、乗降板11の乗降位置案内枠21内で待機することにより、乗客は確実に乗降板11から踏み段12に自動的に乗り移ることができる。
本実施の形態によるエスカレータは、上記の態様に限定されるものではなく、様々の変更を加えることができる。
例えば、踏み段12の溝部14の表面および乗降板11の櫛歯部13の表面に互いに異なる色の塗料を塗布する代わりに、踏み段12の材料の材質や模様と、乗降板11の材料の材質や模様とを互いに異なるものとしてもよい。このような場合においても、踏み段12の溝部14および乗降板11の櫛歯部13を、視覚により互いに識別可能なものから構成することによって、踏み段12の溝部14の表面および乗降板11の櫛歯部13の表面に互いに異なる色の塗料を塗布した場合と同様の作用効果を得ることができる。
第1の実施の形態によるエスカレータの降り口近傍の構成を示す側面図である。 図1のエスカレータの案内板の構成を示す斜視図である。 図1のエスカレータの踏み段の構成を示す斜視図である。 図3の踏み段の上面図である。 図1のエスカレータのA−A矢視断面図である。 図1のエスカレータにおいて踏み段が案内レール上を案内されるときの動作を示す説明図である。 図6に示すように踏み段が案内されたときの乗降板の上面のレベルに対する踏み段の上面のレベルの相対的な大きさを示すグラフである。 第2の実施の形態によるエスカレータの乗り口近傍の構成を示す側面図である。 第3の実施の形態によるエスカレータの降り口近傍の構成を示す側面図である。 図9の降り口近傍における踏み段と乗降板との関係を示す詳細説明図である。 各踏み段が案内レール上を案内されて水平状態から前傾状態になるときの構成を示す説明図である。 図11の鎖線部分内の拡大図である。 図10に示すように踏み段が案内されたときの乗降板の上面のレベルに対する踏み段の上面の先端および後端のレベルの相対的な大きさを各々示すグラフである。 第4の実施の形態のエスカレータの乗り口近傍の構成を示す側面図である。 (a)は、第5の実施の形態によるエスカレータの乗降口近傍の構成を示す側面図であり、(b)は、このエスカレータの乗降口近傍の構成を示す上面図である。 踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも上方にあるときの両者の構成の概略を示す斜視図である。 踏み段の上面のレベルと乗降板の上面のレベルとが略同一であるときの両者の構成の概略を示す斜視図である。 踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも下方にあるときの両者の構成の概略を示す斜視図である。 従来のエスカレータの乗降口近傍の構成を示す側面図である。
符号の説明
10 案内レール
10a 高位レール部分
10b 傾斜レール部分
10c 低位レール部分
11 乗降板
12 踏み段
13 櫛歯部
13a 先端
14 溝部
15 前輪用案内レール(第1の案内レール)
15a 高位レール部分
15b 傾斜レール部分
15c 低位レール部分
16 後輪用案内レール(第2の案内レール)
16a 高位レール部分
16b 傾斜レール部分
16c 低位レール部分
17 駆動チェーン
18 前輪(第1の部分)
19 後輪(第2の部分)
20 案内レール
20a 高位レール部分
20b 傾斜レール部分
20c 低位レール部分
21 乗降位置案内枠
25 前輪用案内レール(第1の案内レール)
25a 高位レール部分
25b 傾斜レール部分
25c 低位レール部分
26 後輪用案内レール(第2の案内レール)
26a 高位レール部分
26b 傾斜レール部分
26c 低位レール部分
50 案内レール
51 乗降板
52 踏み段
55 前輪用案内レール
56 後輪用案内レール
57 駆動チェーン
58 前輪
59 後輪

Claims (13)

  1. 傾斜した昇降路内に設けられ、進行方向に沿って互いに連結される複数の踏み段と、
    前記各踏み段を案内する案内レールと、
    前記昇降路の降り口に設けられた乗降板とを備え、
    前記案内レールは、
    前記踏み段が前記降り口に到達した際にこの踏み段の案内を開始し、当該踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも高くなるようこの踏み段を案内する高位レール部分と、
    前記高位レール部分に後続し、前記踏み段の進行方向に沿って下方に傾斜する傾斜レール部分と、
    前記傾斜レール部分に後続し、前記踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも低くなるよう当該踏み段を案内する低位レール部分とを有することを特徴とするエスカレータ。
  2. 傾斜した昇降路内に設けられ、進行方向に沿って互いに連結される複数の踏み段と、
    前記各踏み段を案内する案内レールと、
    前記昇降路の乗り口に設けられた乗降板とを備え、
    前記案内レールは、
    前記踏み段が前記乗り口に到達した際にこの踏み段の案内を開始し、当該踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも低くなるようこの踏み段を案内する低位レール部分と、
    前記低位レール部分に後続し、前記踏み段の進行方向に沿って上方に傾斜する傾斜レール部分と、
    前記傾斜レール部分に後続し、前記踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも高くなるよう当該踏み段を案内する高位レール部分とを有することを特徴とするエスカレータ。
  3. 傾斜した昇降路内に設けられ、進行方向に沿って互いに連結されるとともに上面に溝部を有する複数の踏み段と、
    前記各踏み段を案内する案内レールと、
    前記昇降路の降り口に設けられ、前記溝部に収納可能な櫛歯部を有する乗降板とを備え、
    前記案内レールは、
    前記踏み段が前記降り口に到達した際にこの踏み段の案内を開始し、前記乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部に収納された状態でこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも高くなるよう当該踏み段を案内する高位レール部分と、
    前記高位レール部分に後続し、前記踏み段の進行方向に沿って下方に傾斜する傾斜レール部分と、
    前記傾斜レール部分に後続し、前記乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部から外れた状態でこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも低くなるよう当該踏み段を案内する低位レール部分とを有し、
    案内レールの傾斜レール部分において踏み段が前方下方に移動する際に、この踏み段の上面のレベルと乗降板の上面のレベルとが略同一となることを特徴とするエスカレータ。
  4. 傾斜した昇降路内に設けられ、進行方向に沿って互いに連結されるとともに上面に溝部を有する複数の踏み段と、
    前記各踏み段を案内する案内レールと、
    前記昇降路の乗り口に設けられ、前記溝部に収納可能な櫛歯部を有する乗降板とを備え、
    前記案内レールは、
    前記踏み段が前記乗り口に到達した際にこの踏み段の案内を開始し、前記乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部から外れた状態でこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも低くなるよう当該踏み段を案内する低位レール部分と、
    前記低位レール部分に後続し、前記踏み段の進行方向に沿って上方に傾斜する傾斜レール部分と、
    前記傾斜レール部分に後続し、前記乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部に収納された状態でこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも高くなるよう当該踏み段を案内する高位レール部分とを有し、
    案内レールの傾斜レール部分において踏み段が前方上方に移動する際に、この踏み段の上面のレベルと乗降板の上面のレベルとが略同一となることを特徴とするエスカレータ。
  5. 前記案内レールは、前記各踏み段の第1の部分を案内する第1の案内レールと、前記各踏み段の第2の部分を案内する第2の案内レールとを有し、
    この案内レールの傾斜レール部分において、踏み段の上面が水平面に対して前傾状態となるよう第1の案内レールと第2の案内レールとの位置関係が設定されることを特徴とする請求項1または3記載のエスカレータ。
  6. 前記案内レールは、前記各踏み段の第1の部分を案内する第1の案内レールと、前記各踏み段の第2の部分を案内する第2の案内レールとを有し、
    この案内レールの傾斜レール部分において、踏み段の上面が水平面に対して後傾状態となるよう第1の案内レールと第2の案内レールとの位置関係が設定されることを特徴とする請求項2または4記載のエスカレータ。
  7. 各踏み段の溝部の深さは乗降板の櫛歯部の鉛直方向の厚さよりも大きくなっていることを特徴とする請求項3または4記載のエスカレータ。
  8. 各踏み段の進行方向における乗降板の櫛歯部の長さは当該踏み段の溝部の長さよりも大きくなっていることを特徴とする請求項3または4記載のエスカレータ。
  9. 踏み段の溝部および乗降板の櫛歯部は、乗客が目視により互いに識別可能なものから構成されることを特徴とする請求項3または4記載のエスカレータ。
  10. 傾斜した昇降路内に設けられ進行方向に沿って互いに連結される複数の踏み段と、前記各踏み段を案内する案内レールと、前記昇降路の降り口に設けられた乗降板とを備えたエスカレータの運転方法において、
    前記踏み段が前記降り口に到達した際に、当該踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも常に高い状態となるよう当該踏み段を案内する高位案内工程と、
    前記高位案内工程の直後に行われ、前記踏み段を前方下方に案内する傾斜案内工程と、
    前記傾斜案内工程の直後に行われ、前記踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも常に低い状態となるよう当該踏み段を案内する低位案内工程と、
    を備えたことを特徴とするエスカレータの運転方法。
  11. 傾斜した昇降路内に設けられ進行方向に沿って互いに連結される複数の踏み段と、前記各踏み段を案内する案内レールと、前記昇降路の乗り口に設けられた乗降板とを備えたエスカレータの運転方法において、
    前記踏み段が前記乗り口に到達した際に、当該踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも常に低い状態となるよう当該踏み段を案内する低位案内工程と、
    前記低位案内工程の直後に行われ、前記踏み段を前方上方に案内する傾斜案内工程と、
    前記傾斜案内工程の直後に行われ、前記踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも常に高い状態となるよう当該踏み段を案内する高位案内工程と、
    を備えたことを特徴とするエスカレータの運転方法。
  12. 傾斜した昇降路内に設けられ進行方向に沿って互いに連結されるとともに上面に溝部を有する複数の踏み段と、前記各踏み段を案内する案内レールと、前記昇降路の降り口に設けられ、前記溝部に収納可能な櫛歯部を有する乗降板とを備えたエスカレータの運転方法において、
    前記踏み段が前記降り口に到達した際に、乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部に収納されながらこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも常に高い状態となるよう当該踏み段を案内する高位案内工程と、
    前記高位案内工程の直後に行われ、前記踏み段を前方下方に案内する傾斜案内工程と、
    前記傾斜案内工程の直後に行われ、前記乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部から外れながらこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも常に低い状態となるよう当該踏み段を案内する低位案内工程とを備え、
    傾斜案内工程において踏み段が前方下方に移動する際に、この踏み段の上面のレベルと乗降板の上面のレベルとが略同一となることを特徴とするエスカレータの運転方法。
  13. 傾斜した昇降路内に設けられ進行方向に沿って互いに連結されるとともに上面に溝部を有する複数の踏み段と、前記各踏み段を案内する案内レールと、前記昇降路の乗り口に設けられ、前記溝部に収納可能な櫛歯部を有する乗降板とを備えたエスカレータの運転方法において、
    前記踏み段が前記乗り口に到達した際に、乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部から外れながらこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも常に低い状態となるよう当該踏み段を案内する低位案内工程と、
    前記低位案内工程の直後に行われ、前記踏み段を前方上方に案内する傾斜案内工程と、
    前記傾斜案内工程の直後に行われ、前記乗降板の櫛歯部が踏み段の溝部に収納されながらこの踏み段の上面のレベルが乗降板の上面のレベルよりも常に高い状態となるよう当該踏み段を案内する高位案内工程とを備え、
    傾斜案内工程において踏み段が前方上方に移動する際に、この踏み段の上面のレベルと乗降板の上面のレベルとが同一となることを特徴とするエスカレータの運転方法。
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