JP2505600B2 - 中間踊り場付きエスカレ―タ - Google Patents

中間踊り場付きエスカレ―タ

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JP2505600B2
JP2505600B2 JP1331770A JP33177089A JP2505600B2 JP 2505600 B2 JP2505600 B2 JP 2505600B2 JP 1331770 A JP1331770 A JP 1331770A JP 33177089 A JP33177089 A JP 33177089A JP 2505600 B2 JP2505600 B2 JP 2505600B2
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康雅 治田
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Mitsubishi Electric Corp
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  • Escalators And Moving Walkways (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエスカレータ装置に関し、より詳しくは、水
平の中間踊り場を備えた中間踊り場付きエスカレータの
構造の改良に関するものである。
〔従来の技術〕
エスカレータは、多数の踏段を循環移動させて人や荷
物を階上又は階下に搬送する装置で、その本体たる主枠
が垂直方向に傾斜して構成されているのが一般的であ
る。
しかし、主枠が傾斜していると、下降運転の場合に高
所からの視野が遮られ乗客に心理的な圧迫を与える虞れ
があり、又併設されている踊り場付き階段と意匠的にマ
ッチしないことがあった。さらに、主枠が単に傾斜して
いるだけでは、意匠性の向上を図ることができなかっ
た。
そこで、特開昭48−7483号及び実公昭56−10780号公
報等は、水平の中間踊り場を備えた中間踊り場付きエス
カレータを提案して上記弊害を是正せんとしている。
第3図〜第5図は従来の中間踊り場付きエスカレータ
を示すもので、図中、(1)はエスカレータの本体たる
主枠で、この主枠(1)は、垂直方向に傾斜した中間部
(11)と、この中間部(11)の上端に水平に設けられて
乗り場口又は降り場口の作用を営む上端部(12)と、該
中間部(11)の下端に水平に設けられて降り場口又は乗
り場口の作用を営む下端部(13)と、該中間部(11)の
中間部に水平に設けられ踊り場(14)とを備え、その内
部には、案内レール(図示せず)を無端状に配設してい
る(第3図参照)。
(2)は上記主枠(1)内に連結して配設した多数の
踏段で、この多数の踏段(12)は、図示しない駆動装置
の駆動に基づき、該案内レールに案内されて循環移動
し、搭載した人や荷物等を主枠(1)長手方向に搬送す
る機能を営む。そして、踊り場(14)においては、第5
図に矢印で示す如く、段差を生じさせることなく水平に
移動するようになっている。
(3)は主枠(1)の両側にそれぞれ立設した欄干
で、この主枠(1)の形状に沿う複数の欄干(3)に
は、第4図に示す如く、無端状の移動手摺(4)をそれ
ぞれ巻回しており、この複数の移動手摺(4)は、上記
多数の踏段(2)と同期して循環移動するようになって
いる。そして、踊り場(14)においては、第5図に示す
如く、水平に移動するようになっている。
然して、中間踊り場付きエスカレータは、以上の様な
構成を有しているので、高所からの視野を遮られた乗
客の不快感の確実な解消、踊り場付き階段との意匠的
整合性の大幅な向上、及びアクセントによる意匠性の
著しい向上を図ることができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の中間踊り場付きエスカレータ
は、踊り場(14)が恰も降り口であるとの錯覚を乗客に
抱かせるので、乗客の安全確保の面から問題があった。
即ち、水平踊り場を有さない通常のエスカレータに乗
り慣れた乗客は、踊り場付きエスカレータの踊り場(1
4)に運ばれて来ると、そこから踏段(2)が水平移動
するので、降り口に到達したものと感違いして無意識の
うちに足を踏み出すこととなる。ところが、実際には、
踏段(2)が水平移動から再度上昇又は下降して階段状
の移動に順次変位するので、乗客は、踏み出した足を慌
てて踏段(2)の境の段差部に乗せてしまい、これが原
因で転倒することがあった。
また、最近では、空港やショッピングセンター等にエ
スカレータに利用可能なパッケージカート、ショッピン
グカートが配置されており、乗客が上記と同様に踊り場
(14)を降り口と感違いしてカートを押し進めようとす
ると、再度段差が生じるので、転倒したり前の乗客と衝
突したりする虞れがあった。
本発明は上記に鑑みなされたもので、上述した三つの
利点を損なうことなく、乗客の安全性を大幅に高めるこ
とのできる中間踊り場付きエスカレータを提供すること
を目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明においては上述の目的を達成するため、踊り場
で踏段を案内する案内レールを、踊り場の隣接する踏段
間に踏面を水平に保ったまま所要の段差が生じるように
傾斜させたものである。
また、踊り場の隣接する踏段間の段差を5〜35mmとし
たものである。
さらに、踊り場で踏段を案内する案内レールを、踊り
場の隣接する踏段間に所要の段差が生じるように傾斜さ
せ、かつ踊り場の踏段のうち上側の傾斜部に隣接する踏
段から移動手摺までの高さよりも、下側の傾斜部に隣接
する踏段から移動手摺までの高さの方を高くしたもので
ある。
さらにまた、踊り場で踏段を案内する案内レールを、
踊り場の隣接する踏段間に5〜35mmの段差が生じるよう
に傾斜させたものである。
〔作用〕
本発明によれば、踊り場における案内レールに、踊り
場の隣接する踏段間に所要の段差を生じさせる傾斜角を
形成しているので、乗客の安全性を著しく向上させるこ
とができる。
〔実施例〕
以下、第1図及び第2図に示す一実施例に基づき本発
明を詳述すると、図中、(14)は主枠(1)の中間部
(11)の中間に水平に設けた踊り場で、この踊り場(1
4)の内部には、踏段(2)の前輪(2a)を案内する一
対の前輪用案内レール(5)と、踏段(2)の後輪(2
b)を案内する一対の後輪用案内レール(6)とをそれ
ぞれ配設するとともに、これら一対の案内レール
(5),(6)を垂直方向にθ゜だけ傾斜させ、踊り場
(14)において隣接する複数の踏段(2)に間に段差
(13)が生じるようにしている(第1図参照)。
また、踊り場(14)の両側には、主枠(1)の形状に
沿う欄干(3)をそれぞれ立設し、この複数の欄干
(3)には、循環移動する移動手摺(4)をそれぞれ巻
回しており、この踊り場(14)における移動手摺(4)
から踏段(2)上迄の距離H2・H3(第1図参照)はH3
H2となって乗客が手に持つ移動手摺(4)の高さが踊り
場(14)で変化することとなる。従って、上記θ゜は、
なるべく小さくとどめておく必要がある。
この傾斜角θ゜は、第1図に示す如く、乗客に違和感
を与えない範囲内で踏段(2)の奥行き寸法(A)に基
づき決定される。即ち、踏段(2)の奥行き寸法(A)
は、通常約400mmであるので、各踏段(2)の段差(1
3)を5mm〜35mmに設定すれば、θ=0.7゜〜5゜とな
り、仮に踊り場(14)の長さを1.5mとしたときにθ=5
゜とすると、H3−H2=130mm程度の変化となる。通常の
使用ならば、段差(13)を10mm程度に設定することが推
奨され、この場合、θ=1.4゜ですみ、仮に踊り場(1
4)の長さを3mとしてもH3−H2=70mmですむため、特に
移動手摺(4)を持った乗客に違和感を与えずにすむと
となる。
尚、欄干(3)の傾斜部における移動手摺(4)から
踏段(2)上迄の距離H1,H4は、同寸法に設定すること
が望ましい(第1図参照)。
従って、踊り場(14)に上昇又は下降して搬送されて
きた乗客は、隣接する踏段(2)の段差(B)、及び移
動手摺(4)の高さの変化から、踊り場(14)が降り口
でないのを視覚的、触角的に知得するので、足の踏み出
しの控制が期待でき、感違いに基づく転倒を確実に防止
することが可能となる。そして、踊り場(14)自体は、
従来例と同様に水平に設けられているので、高所から
の視野を遮られた乗客の不快感の確実な解消、踊り場
付き階段との意匠的整合性の大幅な向上、及びアクセ
ントによる意匠性の著しい向上という利点を損なうこと
がない。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、踊り場における案内レ
ールに、踊り場の隣接する踏段間に所要の段差を生じさ
せる傾斜角を形成しているので、乗客の安全性の著しい
向上、及び踊り場の有する利点の確実な維持を図ること
のできる中間踊り場付きエスカレータを提供することが
できる。また、踊り場の踏段の踏面は水平に保たれるの
で、乗り心地が良く、しかも安全である。
さらに、踊り場の踏段のうち上側の傾斜部に隣接する
踏段から移動手摺までの高さよりも、下側の傾斜部に隣
接する踏段から移動手摺までの高さの方を高くすること
により、踊り場における移動手摺を傾斜させずに済み、
そのエスカレータに隣接する踊り場付き階段との意匠的
整合性を低下させることがない。
さらにまた、踊り場の隣接する踏段間の段差を5〜35
mmとすることにより、踊り場における移動手摺を水平に
保つ場合にも、移動手摺を持った乗客に違和感を与えず
に済む。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る中間踊り場付きエスカレータの一
実施例を示す要部説明図、第2図は第1図のII部拡大
図、第3図は従来の中間踊り場付きエスカレータを示す
全体図、第4図は第3図のIV−IV線断面図、第5図は従
来の中間踊り場付きエスカレータを示す第1図相当図で
ある。 図中、(1)は主枠、(2)は踏段、(3)は欄干、
(4)は移動手摺、(5)は一対の前輪用案内レール、
(6)は一対の後輪用案内レール、(14)は踊り場、
(B)は段差である。 尚、図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】踏段及び移動手摺を水平移動させる踊り場
    が傾斜部の中間に設けられている中間踊り場付きエスカ
    レータにおいて、上記踊り場で上記踏段を案内する案内
    レールは、上記踊り場の隣接する踏段間に踏面を水平に
    保ったまま所要の段差を生じさせるように傾斜している
    ことを特徴とする中間踊り場付きエスカレータ。
  2. 【請求項2】踊り場の隣接する踏段間の段差が5〜35mm
    であることを特徴とする請求項1記載の中間踊り場付き
    エスカレータ。
  3. 【請求項3】踏段及び移動手摺を水平移動させる踊り場
    が傾斜部の中間に設けられている中間踊り場付きエスカ
    レータにおいて、上記踊り場で上記踏段を案内する案内
    レールは、上記踊り場の隣接する踏段間に所要の段差を
    生じさせるように傾斜しており、かつ上記踊り場の踏段
    のうち上側の傾斜部に隣接する踏段から移動手摺までの
    高さよりも、下側の傾斜部に隣接する踏段から移動手摺
    までの高さの方が高くなっていることを特徴とする中間
    踊り場付きエスカレータ。
  4. 【請求項4】踏段及び移動手摺を水平移動させる踊り場
    が傾斜部の中間に設けられている中間踊り場付きエスカ
    レータにおいて、上記踊り場で上記踏段を案内する案内
    レールは、上記踊り場の隣接する踏段間に5〜35mmの段
    差を生じさせるように傾斜していることを特徴とする中
    間踊り場付きエスカレータ。
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